JP5691147B2 - エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物、それからなる接着剤、接着フィルム、及びそれを含む積層体 - Google Patents

エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物、それからなる接着剤、接着フィルム、及びそれを含む積層体 Download PDF

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本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物、それからなる接着剤、接着フィルム、及びそれを含む積層体に関するものである。
エチレン−酢酸ビニル共重合体は経済性、柔軟性、透明性、成形性等に優れていることから電気・電子分野、包装分野、接着剤分野等の広範な産業分野で使用されている。中でも、酢酸ビニル含有量の高いエチレン−酢酸ビニル共重合体は接着性に優れるため、接着フィルム、ホットメルト接着剤等の接着剤分野で主に用いられてきた。
しかしながら、エチレン−酢酸ビニル共重合体は酢酸ビニル含有量の増加と共に耐熱性が低下するという課題を有しているため、例えば接着フィルムとして用いた場合、耐熱接着性が低いという課題を有している。
一方、ホットメルト接着剤では、耐熱接着性を向上させるために、ワックスの添加(例えば、特許文献1を参照)、特定の粘着性付与剤の添加(例えば、特許文献2を参照)等のエチレン−酢酸ビニル共重合体以外の成分を工夫する方法で耐熱接着性を改善する提案されている。
特開平7−242864号公報 特開平9−316294号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、高耐熱のワックスを添加しても耐熱接着性の向上には限界がある上、ホットメルト接着剤が脆くなると言う課題を有している。また、特許文献2に記載の方法は高価なテレピン油を用いておりコストパフォーマンスが低いという課題がある。
従って、接着フィルム、及びホットメルト接着剤の耐熱接着性を本質的に向上させるにはエチレン−酢酸ビニル共重合体の耐熱接着性を向上させる必要がある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のエチレン−酢酸ビニル共重合体と有機化層状粘土鉱物からなる樹脂組成物が特定の流動性を示すと耐熱接着性に優れたエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、JIS K6924−1(1997年版)に準拠して測定した酢酸ビニル含有量が30〜50重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、及び有機化層状粘土鉱物0.1〜50重量部からなり、JIS K6924−1(1997年版)に準拠して測定したメルトマスフローレート(以下、MFRと記す。)が0.1g/10分以上であるエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物、それからなる接着剤、接着フィルム、及びそれを含む積層体に関するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体は、JIS K6924−1(1997年版)に準拠して測定した酢酸ビニル含有量が30〜50重量%であれば特に制限はなく、公知のものを用いることができる。
酢酸ビニル含有量が30重量%未満では極性が低いため得られる樹脂組成物の耐熱接着性が不十分になり、50重量%を超えると耐熱性がなくなり耐熱接着性が不十分になる。中でも、耐熱接着性に優れ、取扱い易いことから酢酸ビニル含有量は30〜45重量%であることが好ましい。
また、本発明で用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRは、0.1〜3000g/10分であることが好ましく、得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物の成形性と強度の観点からMFRは1〜2500g/10分であることが更に好ましい。
また本発明に用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体は、不飽和カルボン酸、及び/又はその誘導体で変性されていることが好ましい。不飽和カルボン酸としては、例えばマレイン酸、イタコン酸、フマル酸、アクリル酸等が挙げられ、不飽和カルボン酸の誘導体としては、例えば無水マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水イタコン酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル等が挙げられる。中でも得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物の耐熱接着性が向上することから無水マレイン酸が好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体中の不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体の量は、耐熱接着性が向上することから0.01〜2.0重量%が好ましく、0.05〜1.0重量%がより好ましい。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルは部分的に鹸化されていても構わない。
本発明で用いる有機化層状粘土鉱物は、特に制限は無く公知のものを用いることができる。特に層状粘土鉱物及び有機オニウムイオンからなる有機化層状粘土であることが好ましく、有機オニウムイオンにより層状粘土鉱物を変性したものを用いることができる。
層状粘土鉱物としては、例えばモンモリロナイト、ベントナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイト等のスメクタイト、バーミキュライト、マイカ、パイロフィライト等が挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。中でも得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物の耐熱接着性が向上することからモンモリロナイトが好ましい。
また、これらの層状粘土鉱物は天然で産出されたものでも合成されたものでも構わない。
一方、有機オニウムイオンとしては、例えばアンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオン、イミダゾリウムイオン等が挙げられる。中でも得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物の耐熱接着性が向上することからアンモニウムイオンが好ましい。
アンモニウムイオンとしては特に制限は無く、例えばメチルアンモニウムイオン、ヘキシルアンモニウムイオン、オクチルアンモニウムイオン、2−エチルヘキシルアンモニウムイオン、ドデシルアンモニウムイオン、ラウリルアンモニウムイオン、オクタデシルアンモニウムイオン、ステアリルアンモニウムイオン、水素化タローアンモニウムイオン、ジオクチルジメチルアンモニウムイオン、トリオクチルアンモニウムイオン、トリメチルステアリルアンモニウムイオン、トリメチルオクタデシルアンモニウムイオン、トリメチル水素化タローアンモニウムイオン、ジメチルオクタデシルベンジルアンモニウムイオン、ジメチルジオクタデシルアンモニウムイオン、ジステアリルジメチルアンモニウムイオン、水素化タロージメチルベンジルアンモニウムイオン、2−エチルヘキシル水素化タローメチルアンモニウムイオン、ジ水素化タローメチルアンモニウムイオン、ジ水素化タロージメチルアンモニウムイオン等のアルキルアンモニウムイオン;ジヒドロキシエチルタローアンモニウムイオン、ジヒドロキシエチルメチルタローアンモニウムイオン、ジヒドロキシエチル水素化タローアンモニウムイオン、ジヒドロキシエチルメチル水素化タローアンモニウムイオン、ジヒドロキシエチルオレイルアンモニウムイオン、ジヒドロキシエチルメチルオレイルアンモニウムイオン等のヒドロキシアルキルアンモニウムイオン等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
中でも得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物の耐熱接着性が向上することから、ジメチルオクタデシルベンジルアンモニウムイオン、ジメチルジオクタデシルアンモニウムイオン、ジ水素化タロージメチルアンモニウムイオン、ジヒドロキシエチルメチル水素化タローアンモニウムイオンが特に好ましく、ジメチルジオクタデシルアンモニウムイオン、ジ水素化タロージメチルアンモニウムイオン、ジヒドロキシエチルメチル水素化タローアンモニウムイオンが特に好ましい。
本発明で用いる有機化層状粘土鉱物は、得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物の耐熱接着性が向上することから、450℃に加熱された際の熱減量が20〜60wt%であることが好ましく、25〜45%であることが更に好ましい。
このような有機化層状粘土鉱物としては、例えば「Cloisite」(商品名、SOUTHERN CLAY PRODUCTS社製)、「Nanomer」(商品名、Nanocor社製)、「エスベン」(商品名、株式会社ホージュン製)等が市販されている。
本発明で用いる有機化層状粘土鉱物の量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して0.1〜50重量部であり、1〜30重量部が更に好ましく、1〜10重量部が特に好ましい。0.1重量部未満では得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物の耐熱接着性が向上しない。50重量部を超えると得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物の流動性が悪化し、耐熱接着性が低下する。
本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物のMFRは0.1g/10分以上であり、耐熱接着性と強度のバランスから1〜700g/10分が更に好ましい。MFRが0.1g/10分未満では流動性が悪く耐熱接着性が低下する。
本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物は、着色を抑制できることから酸化防止剤をさらに含むことが好ましい。
酸化防止剤としては、何ら制限はなく、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、ビタミンE系酸化防止剤等が挙げられる。
これらの酸化防止剤は、より大きな効果を発現するために2種以上を併用して用いることができる。
これらの酸化防止剤の中でも、着色を抑制する効果が大きいことから、フェノール系酸化防止剤である2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)が好ましい。
本発明で含むことが好ましい酸化防止剤の量は、得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物の着色を抑制できることから、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して0.1〜2000ppm添加することが好ましく、1〜1000ppmがさらに好ましく、10〜500ppmが特に好ましい。
本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で各種ポリマー、各種添加剤を含有していても良い。
各種ポリマーとしては、何ら制限はなく、例えば、ポリエチレン、エチレン系共重合体、ポリプロピレン、ポリプロピレン系共重合体、さらにこれらポリオレフィン樹脂の塩素化物等を挙げることができる。さらに詳しくは、ポリエチレンとしては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン等が挙げられる。エチレン系共重合体としては、例えば、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−ビニルエステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体等が挙げられ、具体的には、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−4−メチルペンテン−1樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体の鹸化物、エチレン−ビニルアルコール樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体等が挙げられる。ポリプロピレン系共重合体としては、例えば、ポリプロピレンブロックコポリマー、ポリプロピレンランダムコポリマー等が挙げられる。
各種添加剤としては、例えば、染料、有機顔料、無機顔料、無機補強剤、可塑剤、アクリル加工助剤等の加工助剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、ワックス、結晶核剤、可塑剤、離型剤、加水分解防止剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、防徽剤、防錆剤、イオントラップ剤、難燃剤、難燃助剤、無機充填材、有機充填材等を挙げることができる。
本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物を得る方法は、本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物を製造することが可能であればいかなる方法も用いることが可能であり、エチレン−酢酸ビニル共重合体、有機化層状粘土鉱物、更に必要に応じて安定剤、各種ポリマー、各種添加剤等を、例えば溶液混合、溶融混合等の混合方法により製造することが可能であり、中でも効率良く混合できることから溶融混合が好ましく用いられる。
溶融混合には、例えばバンバリーミキサー(ファレル社製)、加圧ニーダー((株)森山製作所製)、インターナルミキサー(栗本鉄工所製)、インテンシブミキサー(日本ロール製造(株)製)等の機械加圧式混練機;ロール成形機、単軸押出し機、二軸押出し機等の押出し成形機;等のプラスチックまたはゴムの加工に使用される混練成形機が使用できる。溶融混合する際の温度は80〜200℃が好ましく、特に好ましくは120〜180℃である。特に押出機を使用する際には、押出機のダイから吐出する溶融樹脂組成物の温度が120℃以上185℃以下になるように温度設定することが好ましい。
本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物接着剤は、本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物からなる。
本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物接着剤は、加温して基材と接触させて冷却することにより、基材と接着することができる。
基材としては特に制限は無く、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム;ポリテトラフルオロエチレン、4−フッ化エチレン−パークロロアルコキシ共重合体、4−フッ化エチレン−6−フッ化プロピレン共重合体、2−エチレン−4−フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、及びポリフッ化ビニル等のフッ素樹脂フィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム;オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーフィルム;ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエチレン系樹脂鹸化物等の熱可塑性樹脂フィルム;ポリイミド、ポリウレタン等の熱硬化性樹脂フィルム;布、不織布、合成繊維、合成皮革、皮革、金属、ゴム、紙、木材、ガラス、石材、陶器、磁器等が挙げられる。
本発明の接着フィルムは、本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物をフィルムにしたものであり、長さ、幅、厚さに特に制限はなく、平面状成形物であり、テープ類、リボン類も含む。
本発明の接着フィルムの厚みは、フィルムの扱いやすさの観点から10μm〜5mmが好ましく、25μm〜1mmが更に好ましい。
本発明の接着フィルムを成形する方法に特に制限は無く、押出成形、インフレーション成形、圧縮成形等の通常の熱可塑性樹脂の成形方法を用いることができる。中でも生産性に優れることから、押出成形、インフレーション成形が好ましい。
本発明の接着フィルムは、食品、産業資材等の包装用フィルム、熱接着フィルム、保護フィルム等に有用である。
本発明の積層体は、本発明の接着フィルムからなる層を含む積層体である。
接着フィルムからなる層と積層する層としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム;ポリテトラフルオロエチレン、4−フッ化エチレン−パークロロアルコキシ共重合体、4−フッ化エチレン−6−フッ化プロピレン共重合体、2−エチレン−4−フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、及びポリフッ化ビニル等のフッ素樹脂フィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム;オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーフィルム;ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエチレン系樹脂鹸化物等の熱可塑性樹脂フィルム;ポリイミド、ポリウレタン等の熱硬化性樹脂フィルム;布、不織布、合成繊維、合成皮革、皮革、金属、ゴム、紙、木材、ガラス、石材、陶器、磁器からなる群から選ばれる1種以上の層が挙げられ、これらは1層または2層以上積層しても良い。中でも利用範囲の広い積層体が得られることから、ガラス及び/又は樹脂フィルムからなる層を含む積層体であること好ましく、ガラス、ポリエステルフィルム及び/又はフッ素樹脂フィルムからなる層を含む積層体であるが更に好ましい。
本発明の積層体を製造するには、例えば、多層流延成形、多層押出し成形、多層射出成形、多層ラミネート成形、多層ドライラミネート成形、多層インフレーション成形、多層ブロー成形、多層圧縮成形等の成形法等が挙げられる。
本発明の積層体は、例えばコンベヤベルト、樹脂コンベヤベルト、急傾斜コンベヤ、円筒コンベヤベルト等の搬送用コンベヤベルト類;Vベルト、歯付きベルト等の動力伝達ベルト類;編み上げホース、布巻きホース、高圧ホース、サクションホース、ダクトホース、スプレーホース、送排水用ホース、耐圧補強ホース、静電気防止ホース等のホース類;自動車用、鉄道用、産業機械用、建築土木用等の防振ゴム;防舷材、印刷用ロール、製紙用ロール、紡績用ロール、製鉄用ロール、染色化繊用ロール等の工業用ロール;事務機用ロール、OA機器用ロール、自動化機器用ロール等の各種機器用ロール;もみすり機等の農業機械用ロール;金属をはじめとする各種素材のライニング;化粧シート、静電防止シート、ルーフィング用シート等のシート;携帯電話のケース、電化製品等のリモコンケース等のパッキン積層体;太陽電池、シーリング材、防水材、オイルシール、メカニカルシール、成形パッキン、グランドパッキン等の運動用シール;Oリング、ガスケット等の固定用シール;シリンジ用ガスケット、マスク、サック、手袋、水枕、キャップ容器、レインウェア、エアバック、ダイヤフラム、ラバーダム、ガスのう膜、オイルフェンス、フレキシブルコンテナ、ゴルフボール,サッカーボール等のボール類、スポーツ床、フェンス用緩衝ゴム、舗装用ブロック、自動車用ブーツ、ウェザーストリップ、建築用ガスケット、免震ゴム、手すり、滑り止め、スペーサー、合わせガラス、止水板、伸縮可とう継ぎ手、糸ゴム、電線、コード、ワイパーブレード、制振ゴム、ゴムスイッチ、玩具、靴、足ゴム、チューブ、電化製品のパッキン、工業部品等、ゴルフクラブ,テニスラケット,スキーポール等のグリップ部分、シーラント、シート、電気部品、電子部品、半導電フィルム,帯電防止フィルム,医薬フィルム等のフィルム、タイヤ、精密機器,精密加工機類の振動吸収材、スポーツ用品、日用雑貨、座席シート等に使用できる。
本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物は、耐熱接着性に優れており、接着剤、接着フィルム、及びそれを含む積層体として有用である。
以下に実施例にもとづき本発明をさらに詳しく説明するが、これらは本発明の理解を助けるための例であって本発明はこれらの実施例により何等の制限を受けるものではない。尚、用いた試薬等は断りのない限り市販品を用いた。
[試薬等]
実施例、比較例の中で用いた試薬等は、以下の略号を用いて表す。
<エチレン−酢酸ビニル共重合体>
EVA−1;ウルトラセン(登録商標)YX13(酢酸ビニル含量32重量%、MFR=1.0g/10分)、東ソー株式会社製
EVA−2;ウルトラセン(登録商標)760(酢酸ビニル含量42重量%、MFR=70g/10分)、東ソー株式会社製
EVA−3;ウルトラセン(登録商標)726(酢酸ビニル含量31重量%、MFR=700g/10分)、東ソー株式会社製
EVA−4;ウルトラセン(登録商標)543(酢酸ビニル含量10重量%、MFR=1.3g/10分)、東ソー株式会社製
EVA−5;レバプレン(登録商標)600HV(酢酸ビニル含量60重量%、MFR=3.6g/10分)、ランクセス社製
<有機化層状粘土鉱物>
o−MMT−1;Nanomer(登録商標)I.44P(ジ水素化タロージメチルアンモニウムイオン変性モンモリロナイト、450℃加熱減量;35wt%)、Nanocor社製
o−MMT−2;Cloisite(登録商標)30B(ジヒドロキシエチルメチル水素化タローアンモニウムイオン変性モンモリロナイト、450℃加熱減量;25wt%)、SOUTHERN CLAY PRODUCTS社製
o−MMT−3;エスベン(登録商標)N400(ジメチルジオクタデシルアンモニウムイオン変性モンモリロナイト、450℃加熱減量;39wt%)、株式会社ホージュン製
<層状粘土鉱物>
MMT−1;Cloisite(登録商標)Na(モンモリロナイト)、SOUTHERN CLAY PRODUCTS社製
<酸化防止剤>
BHT(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール);スミライザー(登録商標)BHT、住友化学工業株式会社製
AO−60(ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート));アデカスタブ(登録商標)AO−60、旭電化工業株式会社製
[物性試験法]
<耐熱接着性>
フィルムを幅15mmのアルミニウム板に挟み、ヒートシーラー(TP−701ヒートシールテスター、テスター産業株式会社製)を用いて180℃で60秒間熱接着し、積層体を作製した。圧力は0.2MPaであった。得られた試験片を引張試験機(テンシロンRTE−120、株式会社オリエンテック社製)を用いて50℃で剥離強度を測定した。
<MFR>
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物のMFRは、JIS K6924−1(1997年版)に準拠して測定した。
参考例1
エチレン−酢酸ビニル共重合体EVA−2を100重量部、無水マレイン酸を0.15重量部、有機化酸化物(パーブチル(登録商標)P、日本油脂株式会社製)をエチレン−酢酸ビニル共重合体に対して100ppmの比率でドライブレンドしたものを二軸押出機(ラボプラストミル、株式会社東洋精機製作所製)を用いて溶融混練し、エチレン−酢酸ビニル共重合体を無水マレイン酸変性した。無水マレイン酸の量は0.1重量%でありMFRは32g/10分であった。本無水マレイン酸変性EVAをEVA−MAHとする。
実施例1
エチレン−酢酸ビニル共重合体としてEVA−1を100重量部、有機化層状粘土鉱物としてo−MMT−1を5重量部、BHTをEVA−1に対して500ppmの比率で合計量70gを内容量100ccのミキサー(ラボプラストミル、株式会社東洋精機製作所製)に充填し、150℃で10分間溶融混合した。得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物を圧縮成形機(株式会社神藤金属工業所製)を用いて圧縮成形し、接着フィルムを成形した。圧縮成形は、150℃で300秒間加熱した後、30℃で300秒間冷却して行った。得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物のMFR、接着フィルムの厚み、及び耐熱接着性を測定した結果を表1に示す。
Figure 0005691147
得られた接着フィルムは、優れた耐熱接着性を示した。
実施例2〜5
表1に示すエチレン−酢酸ビニル共重合体、有機化層状粘土鉱物、及び酸化防止剤を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物フィルムを成形し、評価した。評価結果を表1に示す。
比較例1〜6
表1に示すエチレン−酢酸ビニル共重合体、及び有機化層状粘土鉱物、又は層状粘土鉱物、酸化防止剤を用いたこと以外は実施例1と同様にしてエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物フィルムを成形し、評価した。評価結果を表1に示す。
比較例1では、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含量が10重量%と少な過ぎたため耐熱接着性が低かった。
比較例2では、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含量が60重量%と多過ぎたため耐熱接着性が低かった。
比較例3では、有機化層状粘土鉱物を添加しなかったため耐熱接着性が低かった。
比較例4では、有機化層状粘土鉱物を多量に添加し過ぎたため耐熱接着性が低かった。
比較例5では、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物のMFRが低過ぎたため耐熱接着性が低かった。
比較例6では、有機化層状粘土鉱物ではなく層状粘土鉱物を用いたため耐熱接着性が低かった。
実施例6
実施例1で得られた接着フィルムをガラスと貼り合せ積層体を得た。
実施例7
実施例1で得られた接着フィルムをポリエチレンテレフタレートフィルム(ルミラー(登録商標)T60(厚み:125μm)、東レ株式会社製)と貼り合せ積層体を得た。
実施例8
実施例1で得られた接着フィルムをポリフッ化ビニル樹脂フィルム(テドラー(登録商標)(厚み:38μm)、デュポン株式会社製)と貼り合せ積層体を得た。

Claims (6)

  1. JIS K6924−1(1997年版)に準拠して測定した酢酸ビニル含有量が30〜50重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、及びジメチルジオクタデシルアンモニウムイオン又はジ水素化タロージメチルアンモニウムイオンで変性された有機化モンモリロナイト0.1〜50重量部からなり、JIS K6924−1(1997年版)に準拠して測定したメルトマスフローレート(以下、MFRと記す。)が0.1g/10分以上であることを特徴とするエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物。
  2. 有機化層状粘土鉱物が、450℃に加熱された際の熱減量が20〜60wt%であることを特徴とする請求項1に記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物からなることを特徴とする接着剤。
  4. 請求項1又は2に記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物からなることを特徴とする接着フィルム。
  5. 請求項4に記載の接着フィルムからなる層を含む積層体であることを特徴とする積層体。
  6. ガラス、ポリエステルフィルム及び/又はフッ素樹脂フィルムからなる層を含む積層体であることを特徴とする請求項5に記載の積層体。
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