JP5690614B2 - ゴムシートの切断装置および生タイヤの製造方法 - Google Patents
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Description
そして、ゴムシートの切断時に、ゴムシート内のコードの位置に合わせて切断刃を前記直交方向に移動させることで、生成される切断面にコードが露出するのを抑えることができる。
従って、切断刃の前進移動時に、たとえ切断刃が、ゴムシートの表面のうち、直ぐ内側にコードが埋設されている硬い部分に当接しても、切断刃が前進移動する過程で、この硬さが抵抗になることによって、ゴムシートの表面の前記硬い部分が切断刃上を摺動して、該切断刃上に、ゴムシートの表面のうち、直ぐ内側にコードが埋設されていない軟らかい部分を引き入れ易くすることが可能になる。
これにより、ゴムシートの表面のうち前記軟らかい部分に切断刃を突き刺してゴムシートを切断することが可能になり、生成される切断面にコードが露出するのを抑制することができる。
さらに、切断刃が、前進端位置に位置したときに、一対の支持壁部同士の間に進入するので、切断刃がゴムシートを突き刺して切断を開始するときは、ゴムシートを一対の支持壁部に当接させて支持させ、ゴムシートの切断刃に対する位置ずれを抑えることが可能になる。
これにより、ゴムシートのうち一対の支持壁部同士の間に位置する部分に、切断刃から効率よく力を加えることが可能になり、ゴムシートを精度よく確実に切断することができる。
さらにまた、生成される切断面にコードが露出するのを抑制するために、切断刃ではなく、ゴムシートを切断刃上で移動させるので、例えば、ゴムシートの切断後に、切断刃の、載置台に対する前記交差方向に直交する方向の位置を、切断前の原点位置に復帰させる機構等が不要となり、この装置の製造コストやランニングコストを抑えつつ前述の作用効果を奏功させることができる。
次に、第2保持部材を載置面に向けて前進移動させ、載置面上のゴムシートのうち、凹条部の開口周縁部に位置する対応部分を、第2保持部材により載置面上に押さえ付ける。
そして、前述のように切断刃により長尺状のゴムシートを切断することによって定長のゴムシートを切り取る。
ここで、第2保持部材は、長尺状のゴムシートの前記対応部分を載置面上に押さえ付けてから、定長のゴムシートが切り取られるまでの間に、ゴムシートの前記対応部分を保持する。
次に、定長のゴムシートのうち、前端部は第1保持部材で保持され、かつ前記対応部分である後端部は第2保持部材で保持されているので、切断後に第2保持部材を定長のゴムシートの後端部ごと載置面から後退移動させれば直ちに、第1保持部材および第2保持部材を双方ともに前方に移動させることで、定長のゴムシートを前方に搬送することが可能になる。
以上より、第2保持部材が押さえ手段を兼ねていることと相俟って、装置の大型化および高コスト化を回避しつつ、ゴムシートをより一層精度よく確実に切断することができるとともに、切断、搬送効率の向上を図ることができる。
ゴムシートの切断装置1は、内部に長手方向に交差する交差方向に延びるコードが複数埋設された長尺状のゴムシートWを、前記交差方向に切断する構成とされ、ゴムシートWが載置される載置面11、および該載置面11に形成され前記交差方向に延びる凹条部12を有する載置台13と、載置面11に対して進退可能に配設されるとともに前進移動時に凹条部12内に進入しかつ載置面11を超える切断刃14と、を備えている。
以下、繰り出し装置15側から載置台13側に向かう方向を前方といい、これと逆方向を後方という。
さらに本実施形態では、前記交差方向は、水平方向のうち前後方向に直交する左右方向と一致している。
本実施形態では、凹条部12は、供給台18と定長台19との間の前後方向の隙間とされていて、載置台13を鉛直方向に貫いている。載置面11および凹条部12それぞれの前記左右方向の長さは、ゴムシートWの幅よりも広くなっている。
供給ローラ16は、前記左右方向に延びる回転軸線回りに回転自在に配設されるとともに、前後方向に間隔あけて一対配設されていて、これらの供給ローラ16同士の間には、フェスツーンFが配設されている。
さらに本実施形態では、第2保持部材23は、切断刃14が載置面11上のゴムシートWを切断するのに先立って、該ゴムシートWのうち、凹条部12の開口周縁部に位置する対応部分を、該ゴムシートWの切断が完了するまで、載置面11上に押さえ付けるようになっている。
一対の支持壁部24は、載置面11を鉛直方向に挟む凹条部12の反対側に、載置面11との間にゴムシートWの厚さより大きい隙間をあけて配設されている。
そして、一対の支持壁部24は、第2保持部材23が後述のように、載置面11上のゴムシートWの前記対応部分を載置面11上に押さえ付けた状態で、ゴムシートWから上方に離間し、かつこのゴムシートWを介して凹条部12および切断刃14と鉛直方向で対向している。
一対の支持壁部24同士の前後方向の間隔は、凹条部12の前後方向の大きさよりも小さく、かつゴムシートW内の長手方向で隣り合うコード同士の間隔や、切断刃14の前後方向の大きさより大きくなっている。一対の支持壁部24の前記左右方向の大きさは、凹条部12の前記左右方向の大きさやゴムシートWの幅よりも小さく、かつ切断刃14の前記左右方向の大きさより大きくなっている。
この際、一対の支持壁部24は、ゴムシートWを介して凹条部12および切断刃14と鉛直方向で対向し、かつゴムシートWから上方に離間している。なお図示の例では、第2保持部材23は、ゴムシートWの前記対応部分のうち、凹条部12の前方に位置する部分を載置面11上に押さえ付けている。
次に、切断刃14の各分割体を、凹条部12内を前記左右方向の外側に向けて各別に走行させ互いに離間させ、ゴムシートWをその全幅にわたって切断することで、定長のゴムシートW1を切り取る。
従って、切断刃14の前進移動時に、たとえ切断刃14が、ゴムシートWの表面のうち、直ぐ内側にコードが埋設されている硬い部分に当接しても、切断刃14が前進移動する過程で、この硬さが抵抗になることによって、ゴムシートWの表面の前記硬い部分が切断刃14上を摺動して、該切断刃14上に、ゴムシートWの表面のうち、直ぐ内側にコードが埋設されていない軟らかい部分を引き入れ易くすることが可能になる。
これにより、ゴムシートWの表面のうち前記軟らかい部分に切断刃14を突き刺してゴムシートWを切断することが可能になり、生成される切断面にコードが露出するのを抑制することができる。
これにより、ゴムシートWのうち一対の支持壁部24同士の間に位置する部分に、切断刃14から効率よく力を加えることが可能になり、ゴムシートWを精度よく確実に切断することができる。
従って、切断刃14の載置面11に向けた前進移動に伴い、ゴムシートWが、凹条部12の外側に向けて変形若しくは変位させられながら、一対の支持壁部24側に向けて押し込まれることとなる。これにより、このゴムシートWの変形や変位が、凹条部12を画成する壁面によって拘束されるのを回避することが可能になり、切断刃14を前進移動させた後、切断刃14がゴムシートWを突き刺して切断を開始する前までは、ゴムシートWの表面の前記硬い部分を、切断刃14上で確実に摺動させることができる。
また、切断後に、第2保持部材23を定長のゴムシートW1の後端部ごと載置面11から後退移動させれば直ちに、第1保持部材22および第2保持部材23を双方ともに前方に移動させることで、定長のゴムシートW1を前方に搬送することが可能になるので、切断、搬送効率の向上を図ることができる。
また、載置台13として、供給台18と定長台19とを有する構成を示したが、これら18、19が一体に形成され、かつその表面に前記交差方向に延びる溝状の凹条部が形成された構成を採用してもよい。
また、載置面11は、水平方向に交差する方向に延在させてもよく、さらに鉛直方向の下方に向けてもよい。
また、切断刃14の前記左右方向の大きさは、ゴムシートWの幅以上としてもよく、この場合、切断刃14は、凹条部12内を前記左右方向に走行させなくてもよい。さらにまた、切断刃14として前記左右方向に二分割された構成を示したが、一体であってもよい。
また、第2保持部材23により、ゴムシートWの前記対応部分を吸引して保持するのは、第2保持部材23が、該対応部分を載置面11上に押さえ付けたときから、ゴムシートWの切断が完了した後に載置面11に対して後退移動する前までの間であればいつでもよい。
支持壁部24は、第2保持部材23と別体としてもよく、また、一対の支持壁部24は頂壁部24aにより互いに連結されなくてもよく、さらに、一対の支持壁部24は、載置台13に対して位置を固定させて配設してもよい。
搬送手段17および押さえ手段は配設しなくてもよい。
搬送手段17を配設せず、載置台13をベルトコンベヤとしてもよい。
さらに、ゴムシートWの切断装置1として、生タイヤを成形する装置の一部を示したが、これに限らず他の用途に適用してもよい。
11 載置面
12 凹条部
13 載置台
14 切断刃
22 第1保持部材
23 第2保持部材(押さえ手段)
24 支持壁部
W 長尺状のゴムシート
Claims (4)
- 内部に長手方向に交差する交差方向に延びるコードが複数埋設された長尺状のゴムシートを、前記交差方向に切断するゴムシートの切断装置であって、
前記ゴムシートが載置される載置面、および該載置面に形成され前記交差方向に延びる凹条部を有する載置台と、
前記載置面に対して進退可能に配設されるとともに前進移動時に前記凹条部内に進入しかつ前記載置面を超える切断刃と、
を備え、
前記載置面を挟む前記切断刃の反対側には、前記載置面上に載置されるゴムシートとの間に隙間が設けられ、かつ前進端位置に位置した前記切断刃が間に進入する一対の支持壁部が配設され、
前記一対の支持壁部は、前記載置面を挟む前記凹条部の反対側に、前記載置面との間に前記ゴムシートの厚さより大きい隙間をあけて配設されていることを特徴とするゴムシートの切断装置。 - 請求項1に記載のゴムシートの切断装置であって、
前記載置面における前記凹条部の開口周縁部に対して進退可能に配設された押さえ手段を備え、
該押さえ手段は、前記切断刃が前記載置面上のゴムシートを切断するのに先立って、該ゴムシートのうち前記凹条部の開口周縁部に位置する部分を、該ゴムシートの切断が完了するまで、前記載置面上に押さえ付ける構成とされたことを特徴とするゴムシートの切断装置。 - 請求項2に記載のゴムシートの切断装置であって、
前記長尺状のゴムシートの前端部を保持可能で、かつ前記凹条部を跨いで前記長手方向に進退可能に配設されるとともに、前記載置面に対して進退可能に配設された第1保持部材と、
前記長尺状のゴムシートから前記切断刃により切り取られた定長のゴムシートの後端部を保持可能で、かつ前記凹条部を跨いで前記長手方向に進退可能に配設されるとともに、前記載置面に対して進退可能に配設された第2保持部材と、
が備えられ、
該第2保持部材は、前記押さえ手段を兼ねていることを特徴とするゴムシートの切断装置。 - 請求項1記載のゴムシートの切断装置を用いて長尺状のゴムシートを切断して切り取った定長のゴムシートを成形ドラム上に巻き付けて生タイヤを成形することを特徴とする生タイヤの製造方法。
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