JP5688786B2 - ドップラ歪補償器 - Google Patents

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本発明は、音声を発するスピーカで発生するドップラ歪を増幅器の段階で予め補償するドップラ歪補償器に関するものである。

増幅器とスピーカを組み合わせた拡声器において、増幅器において発生する歪に関しては小さくすることが比較的容易にできる。しかし、スピーカにおいては、原理上、ドップラ歪と呼ばれる歪が発生してしまい、このことがスピーカによって発せられる音に歪をもたらせてしまっている。
ドップラ歪とは、スピーカの振動板の振動によるドップラ効果によって発する音の周波数が元の信号の周波数からずれることにより生成される歪である。すなわち、スピーカの振動板の移動速度に比例した周波数シフトにより発生する歪である。
ここで、周波数60Hzの信号と周波数1kHzの信号を重畳させたツートーン信号をスピーカから発生させる場合を考える。この場合、ドップラ歪は周波数60Hzの信号成分により周波数1kHzの信号成分が大きく影響を受ける。典型的な状況下においては、周波数1kHzの信号成分が受ける周波数シフトの値は小さいので、その周波数シフト自体は直接人が知覚することは難しい。しかし、その周波数シフトは60Hzの周期で発生するので、スピーカから発生する音には、1kHzの成分の他に、0.94kHzおよび1.06kHzの成分が含まれる。これは2次歪が発生した場合の状況と類似している。ドップラ歪は信号の混変調歪および高調波歪として現れる。また、周波数のドップラ・シフトの周期性から、1kHzの成分のスペクトルのブロードニングは発生しない。
このドップラ歪を低減する上で有効な手段として、スピーカのマルチウェイ化がある。ドップラ歪は、低い周波数の成分と高い周波数の成分が混在する場合に顕著になる。したがって、周波数帯域ごとに音を発生するスピーカを変えることにより、一つのスピーカによって低い周波数の信号と高い周波数の信号を生成する必要がなくなるので、結果としてドップラ歪を小さく抑えることができる。しかし、マルチウェイ化を行なうにしても、通常は2ウェイまたは3ウェイとあまり多くの周波数分割は行なわれておらず、ドップラ歪を十分に低減することは難しいといった問題が残されている。
スピーカの非線形歪に対しては、特許文献1において、増幅器の段階で予め補償する試みが提案されているが、スピーカのドップラ歪に対して有効な歪補償方法は見当たらない。
特開2005−80314号公報


解決しようとする課題は、スピーカで発生するドップラ歪を予め音声信号の段階で補償することによって、スピーカと増幅器を合わせたシステムによって発生するドップラ歪を低減することである。
上記課題を解決するため、本発明者は以下の検討を行った。スピーカによって発生することが予想されるドップラ歪の成分を予め推定し、スピーカアンプへの入力信号の段階で歪成分を補償することにより、結果としてドップラ歪が補償された音がスピーカから発せられるようになる。
単一の理想的なスピーカを使用することを前提としたドップラ歪のシミュレーション結果を図2に示す。入力信号は周波数60Hzの正弦波と周波数1kHzの正弦波を加え合わせたツートーン信号である。スピーカの振動板の最大振幅は約34μmである。このスペクトルを見ると、1kHzのスペクトルの両側にオフセット60Hzで2次の相互変調歪成分が現れていることがわかる。また、60Hzの第2高調波成分や1kHzの第2高調波成分もわずかではあるが発生していることがわかる。これらの相互変調成分や高調波成分は、ドップラ歪により発生したものである。
スピーカのドップラ歪は、スピーカの振動板が移動することにより、スピーカの振動板から観測点までの音の伝播時間が変化することに起因すると解釈することもできる。この解釈のもとでは、スピーカの振動板の変位により観測点での音の位相が変化することによりドップラ歪が発生すると捉えることができる。伝播時間の変化による位相の変化の割合は信号の周波数に比例する。すなわち、ドップラ歪の大きさは信号の時間微分の振幅に比例するものと考えられる。また、スピーカの振動板の変位は信号の時間積分に比例する。したがって、ドップラ歪の大きさは信号の時間積分と時間微分の積に比例する。
そこで、先ほどのツートーン信号に対して、信号の時間積分と時間微分の積である信号に適当な定数を掛けてもとの信号から引いたときにスピーカから発せられる音のスペクトルのシミュレーション結果を図3に示す。ただし、補正信号と源信号との相互変調成分および補正信号自身の高調波歪成分は十分に小さいものとして考慮していない。この結果を見ると、図2に見られた相互変調成分である二つのスペクトル(0.94kHz成分および1.06kHz成分)は両方とも十分に補償されて抑制されている。また、源信号の高調波成分も補償されて抑制されていることがわかる。源信号から相互変調成分を作り出す方法はいくつか考えられるが、本方法を用いると、ドップラ歪の二つの相互変調スペクトルに対して位相の合った補償信号を生成することができ、精度良く補償することができる。相互変調成分の作り出し方が不適切であると、ドップラ歪の二つの相互変調スペクトルに対して位相の合った信号を生成することができず、ドップラ歪を補償しようとしてもどちらか片方のスペクトルしか低減できないといった事態が発生する。
補償のための係数をそのままにして源信号の周波数を変えた場合の結果を図4から図7に示す。図4はツートーン信号の周波数を120Hzと1kHzにした場合のスピーカから発生される音のスペクトルをシミュレーションで算出したものである。相互変調歪および高調波歪のスペクトルが発生している。相互変調歪のスペクトルは図2のケースよりも小さい。図5は、歪補償を行った場合のスピーカから発せされる音のスペクトルであり、相互変調歪および高調波歪が抑制されている。図6はツートーン信号の周波数を60Hzと10kHzにした場合のスピーカから発生される音のスペクトルをシミュレーションで算出したものである。相互変調歪および高調波歪のスペクトルが発生している。相互変調歪のスペクトルは図2のケースよりも大きい。図7は、歪補償を行った場合のスピーカから発せされる音のスペクトルであり、相互変調歪および高調波歪が抑制されている。このように、本手法によるドップラ歪補償は、入力信号の周波数に依存せず精度の良い補償を行うことができる。ここでは示していないが、入力信号の振幅を変化させても精度良くドップラ歪を補償することができる。様々な周波数の組み合わせによるツートーン信号に対して精度良くドップラ歪を補償することができるので、一般的な音声信号に対しても、ドップラ歪を精度良く補償することができる。 本発明は上記検討を基になされたもので、請求項1に記載の発明は、音声入力信号を入力し、音声入力信号の時間積分に比例した信号である積分信号と音声入力信号の時間微分に比例した微分信号の積の信号を音声入力信号から減じた音声出力信号を出力するドップラ歪補償器を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、音声入力信号を生成し、音声出力信号を出力するドップラ歪補償器であり、音声入力信号を入力し複数の帯域信号を出力する周波数選択フィルタを持ち、各帯域信号に対して、各帯域信号の時間積分に比例した信号である各積分信号と各帯域信号の時間微分に比例した各微分信号のそれぞれの積の信号の和を音声信号から減じた信号を音声出力信号とすることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、音声入力信号を生成し、音声出力信号を出力するドップラ歪補償器であり、音声入力信号を入力し一つの帯域信号を出力する周波数選択フィルタを持ち、帯域信号に対して、帯域信号の時間積分に比例した信号である積分信号と帯域信号の時間微分に比例した微分信号の積の信号を音声信号から減じた信号を音声出力信号とすることを特徴とする。

本発明の第1の実施の形態におけるドップラ歪補償器の構成を示すブロック図である。 ツートーン信号(60Hz, 1kHz)に対するスピーカから発せられる音のスペクトルの例を示す図である。 ツートーン信号(60Hz, 1kHz)に対しドップラ歪補償を行った際のスピーカから発せられる音のスペクトルの例を示す図である。 ツートーン信号(120Hz, 1kHz)に対するスピーカから発せられる音のスペクトルの例を示す図である。 ツートーン信号(120Hz, 1kHz)に対しドップラ歪補償を行った際のスピーカから発せられる音のスペクトルの例を示す図である。 ツートーン信号(60Hz, 10kHz)に対するスピーカから発せられる音のスペクトルの例を示す図である。 ツートーン信号(60Hz, 10kHz)に対しドップラ歪補償を行った際のスピーカから発せられる音のスペクトルの例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態におけるドップラ歪補償器の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態におけるドップラ歪補償器の構成を示すブロック図である。
本発明の第1の実施の形態を図1に示す。信号s(t)は音声信号である電圧信号であり、音声入力信号s(t)に応じた音声をスピーカ3から発生させる装置である。音声入力信号s(t)は音量調整を経た後の信号である。歪補償器1によって、スピーカ3において発生するドップラ歪を補償した音声出力信号d(t)を出力し、音声出力信号d(t)は増幅器2を通ってスピーカ3を駆動し、ドップラ歪が抑制された音を発生させるものである。
歪補償器1では、スピーカ3で発生するドップラ歪を推定し、対応する歪補償信号c(t)を音声入力信号s(t)から引き、音声出力信号d(t)を生成する。
積分器11は音声入力信号s(t)を元に、スピーカ3の振動板の変位に対応した信号を生成する。理想的なスピーカにおいては振動板の変位は駆動信号を時間積分した時間関数となるため、積分器11の伝達関数は数1となる。ただし、aはスピーカ3や増幅器2のゲインに依存した定数である。
しかし、実際にはスピーカ3の振動板はフレームに対して弾性的に保持されている上にスピーカ・ボックスの内圧の影響を受けるので、振動板の変位は完全には駆動電圧に比例しない。そこで、このことを考慮し、積分器11の伝達関数を数2とする。ω1の値はスピーカ3によって決まる値である。
微分器12は音声入力信号s(t)の時間微分信号を生成するものであり、理想的な状況下においてはその伝達関数は数3である。ただし、bは適当な定数である。
微分器12の出力信号は、スピーカ3の振動板の変位の2階時間微分に対応した信号であることが望ましい。スピーカ3の振動板はあまり高い周波数には追従しないので、実際には微分器12の伝達関数は数4とする。ω2およびζはスピーカ3によって決まる値である。
このようにして算出された積分器11の出力信号と微分器12の出力信号は乗算器13によって乗算され、その出力が補償信号c(t)となる。そして減算器14により音声入力信号s(t)から補償信号c(t)が差し引かれた信号が算出され、音声出力信号d(t)として出力される。
積分器11、微分器12、乗算器13、減算器14はアナログ回路により実現しても良いし、デジタル信号処理により実現しても良い。また、音声入力信号s(t)および音声出力信号d(t)はアナログ信号であっても良いし、PCM(パルス符号変調)のようなデジタル信号であっても良い。
本発明の第1の実施の形態においては、積分器11の伝達関数F1(s)は1次のものであったが、積分器11の伝達関数は1次のものでなくてもよく、2次以上であっても良い。
本発明の第1の実施の形態においては、微分器12の伝達関数F2(s)は2次のものであったが、微分器12の伝達関数は2次のものでなくてもよく、1次のものであっても、3次以上のものであっても良い。
本発明の第2の実施の形態を図8に示す。信号s(t)は音声信号である電圧信号であり、音声入力信号s(t)に応じた音声を2ウェイのスピーカ(ウーハ・スピーカ3aおよびツイータ・スピーカ3b)から発生させる装置である。音声入力信号s(t)は音量調整を経た後の信号である。歪補償器1によって、ウーハ・スピーカ3aおよびツイータ・スピーカ3bにおいて発生するドップラ歪を補償した音声出力信号d(t)を出力し、音声出力信号d(t)は増幅器2およびネットワーク4を通ってウーハ・スピーカ3aおよびツイータ・スピーカ3bを駆動し、ドップラ歪が抑制された音を発生させるものである。ネットワーク4はインダクタおよびコンデンサにより構成される周波数選択フィルタの1種であり、増幅器2の出力信号に対して低い周波数成分をウーハ・スピーカ3aに供給し、高い周波数成分をツイータ・スピーカ3bに供給する。
ドップラ歪はウーハ・スピーカ3aおよびツイータ・スピーカ3bにおいてそれぞれ発生する。本来なら、ウーハ・スピーカ3aで発生するドップラ歪はウーハ・スピーカ3aで補償し、ツイータ・スピーカ3bで発生するドップラ歪はツイータ・スピーカ3bで補償することが望ましいが、ネットワーク4における周波数選択特性はあまり急峻ではないので、ウーハ・スピーカ3aおよびツイータ・スピーカ3bの双方において発生したドップラ歪の総量をウーハ・スピーカ3aおよびツイータ・スピーカ3bの双方を合わせて補償する。
歪補償器1では、ウーハ・スピーカ3aおよびツイータ・スピーカ3bで発生するドップラ歪をそれぞれ推定し、対応する歪補償信号c(t)を音声入力信号s(t)から引き、音声出力信号d(t)を生成する。
フィルタ15はネットワーク4による周波数選択特性を模倣するものであり、その伝達関数は、ウーハ・スピーカ3a側への選択特性をF31(s)、ツイータ・スピーカ3bへの選択特性をF32(s)としたときに、F3(s)=(F31(s), F32(s))Tとするものである。つまり、このフィルタ15は、音声入力信号s(t)を入力し、ウーハ・スピーカ3a側への選択特性により選択された低い周波数成分の第1の帯域信号s 1(t)と、ツイータ・スピーカ3b側への選択特性により選択された高い周波数成分の第2の帯域信号s2(t)とを出力する。このようなフィルタ15はディジタルフィルタにより構成することができる。また、コンデンサ、抵抗およびオペアンプによるアナログフィルタとしても構成することができる。
積分器11aは第1の帯域信号s 1(t)の時間積分に比例した信号である積分信号を出力する。この積分器11aは数2の伝達関数を持つものである。ただし、ω1の値はウーハ・スピーカ3aによって決まる値である。また、微分器12aは第1の帯域信号s 1(t)の時間微分に比例した微分信号を出力する。この微分器12aは数4の伝達関数を持つものである。ただし、ω2およびζはウーハ・スピーカ3aによって決まる値である。このようにして算出された積分器11aの出力信号と微分器12aの出力信号は乗算器13aによって乗算され、その出力がウーハ・スピーカ3aにおけるドップラ歪に対する補償信号c1(t)となる。
積分器11bは第2の帯域信号s2(t)の時間積分に比例した信号である積分信号を出力する。この積分器11bは数2の伝達関数を持つものである。ただし、ω1の値はツイータ・スピーカ3bによって決まる値である。また、微分器12bは第2の帯域信号s2(t)の時間微分に比例した微分信号を出力する。この微分器12bは数4の伝達関数を持つものである。ただし、ω2およびζはツイータ・スピーカ3bによって決まる値である。このようにして算出された積分器11bの出力信号と微分器12bの出力信号は乗算器13bによって乗算され、その出力がツイータ・スピーカ3bにおけるドップラ歪に対する補償信号c2(t)となる。
補償信号c1(t)および補償信号c2(t)はともに減算器14により音声入力信号s(t)から差し引かれ、音声出力信号d(t)として出力される。換言すれば、補償信号c1(t)と補償信号c2(t) の和を音声入力信号s(t) から減じた信号が音声出力信号d(t)として出力される。
積分器11aおよび11b、微分器12aおよび12b、乗算器13aおよび13b、減算器14はアナログ回路により実現しても良いし、デジタル信号処理により実現しても良い。また、音声入力信号s(t)および音声出力信号d(t)はアナログ信号であっても良いし、デジタル信号であっても良い。
本発明の第2の実施の形態においては、積分器11aおよび11bの伝達関数F11(s)およびF12(s)は1次のものであったが、積分器11aおよび11bの伝達関数は1次のものでなくてもよく、2次以上であっても良い。
本発明の第2の実施の形態においては、微分器12aおよび12bの伝達関数F21(s) およびF22(s)は2次のものであったが、微分器12aおよび12bの伝達関数は2次のものでなくてもよく、1次のものでも、3次以上のものであっても良い。
本発明の第2の実施の形態においては、ネットワーク4を模倣するフィルタ15と積分器11aおよび11b、微分器12aおよび12bを個別に記載していたが、実際にはそれらの伝達関数の積であるF31(s)* F11(s) 、F31(s)* F21(s)、F32(s)* F12(s) 、F32(s)* F22(s)のフィルタ演算を行なえばよいので、積分器11aおよび11b、微分器12aおよび12bを合成したフィルタに置き換えてフィルタ15を省略しても良い。
本発明の第2の実施の形態においては、2ウェイ・スピーカを用いていたが、ツイータ・スピーカとスコーカ・スピーカを並列接続した3ウェイ・スピーカを用いても良い。その場合、ウーハ・スピーカおよびスコーカ・スピーカにおいて発生するドップラ歪を推定しツイータ・スピーカにおいて発生するドップラ歪を無視するようにしても良いし、ウーハ・スピーカ、スコーカ・スピーカ、ツイータ・スピーカそれぞれで発生するドップラ歪をすべて推定するようにしても良い。
本発明の第2の実施の形態においては、ネットワーク4において増幅器出力信号を二つのスピーカ駆動信号に分割していたが、3ウェイ以上のスピーカを用い、且つ、3ウェイ以上のネットワーク4を用いても良い。その場合はフィルタ15をさらに多ウェイ化し、それぞれのスピーカにおけるドップラ歪を推定する。
本発明の第3の実施の形態を図9に示す。ウーハ・スピーカ3aおよびツイータ・スピーカ3bによる2ウェイ・スピーカを用いている。本発明の第2の実施の形態との差異は、歪補償器1においてツイータ・スピーカ3bにおけるドップラ歪の推定を省略している点である。ドップラ歪は主にウーハ・スピーカ3aにより発生し、ツイータ・スピーカ3bによって発生するドップラ歪が小さい場合が多いので、ウーハ・スピーカ3aによって発生するドップラ歪のみを補償している。
本発明の第3の実施の形態においては、2ウェイのスピーカに対して一つのスピーカにおいて発生するドップラ歪を補償しているが、3ウェイ以上のスピーカに対して、任意の数のスピーカで発生するドップラ歪を補償するようにしてもよい。
本発明のドップラ歪補償器を用いることにより、スピーカで発生するドップラ歪を抑制した音を発生させる拡声器を実現することができる。
1・・・歪補償器
11,11a,11b・・・積分器
12,12a,12b・・・微分器
13,13a,13b・・・乗算器
14・・・減算器
15・・・フィルタ
2・・・増幅器
3・・・スピーカ
3a・・・ウーハ・スピーカ
3b・・・ツイータ・スピーカ
4・・・ネットワーク

Claims (3)

  1. 音声入力信号を入力し、前記音声入力信号の時間積分に比例した信号である積分信号と前記音声入力信号の時間微分に比例した微分信号の積の信号を前記音声入力信号から減じた音声出力信号を出力するドップラ歪補償器。
  2. 音声入力信号を生成し、音声出力信号を出力するドップラ歪補償器であり、音声入力信号を入力し複数の帯域信号を出力する周波数選択フィルタを持ち、各前記帯域信号に対して、各前記帯域信号の時間積分に比例した信号である各積分信号と各前記帯域信号の時間微分に比例した各微分信号のそれぞれの積の信号の和を前記音声入力信号から減じた信号を音声出力信号とすることを特徴とするドップラ歪補償器。
  3. 音声入力信号を生成し、音声出力信号を出力するドップラ歪補償器であり、音声入力信号を入力し一つの帯域信号を出力する周波数選択フィルタを持ち、前記帯域信号に対して、
    前記帯域信号の時間積分に比例した信号である積分信号と前記帯域信号の時間微分に比例した微分信号の積の信号を前記音声入力信号から減じた信号を音声出力信号とすることを特徴とするドップラ歪補償器
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