JP5688348B2 - 燃料タンク及び浮体構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料タンク及び浮体構造物に関し、特に、底部に階段状又は雛壇状の段差面を有する収容部内への配置に適した燃料タンク及び該燃料タンクを備えた浮体構造物に関する。
従来、コンテナ船やバルクキャリア等の貨物船では、主機等の燃料を収容する燃料タンクとして、二重底や二重側壁の一部を利用することが一般的であった。しかし、二重底や二重側壁は、船体の外殻を構成していることから、座礁等によって船体が損傷した場合に、燃料が海中に流出し、海洋汚染を引き起こしてしまう可能性がある。そこで、船体の外殻から離隔した箇所に燃料タンクを配置することが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1に記載された燃料タンクは、船側外板から離隔したタンク側壁及び船底外板から離隔したタンク底壁を有しており、図5〜図7には、コンテナ船の底部や船体中心部のガーダー下に配置した場合、バルクキャリアの底部やトップサイドタンク内に配置した場合、タンカーの船体上甲板下に配置した場合が図示されている。また、特許文献2に記載された燃料タンクは、複数の貨物格納用ホールドを区画する複数の隔壁の内部に設けられている。
特開昭60−80987号公報 特開2002−316688号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載された燃料タンクのように、船体の外殻以外の部分(貨物収容部の底面部上、ガーダー下、トップサイドタンク内、貨物格納用ホールド区画隔壁内)を燃料タンクとして使用する場合には、燃料がLNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)等の低温液体燃料の場合、燃料タンクの外周に防熱対策を施す必要があり、船体の改造や防熱材の設置等が困難であるという問題があった。特に、液体燃料がLNGのように極低温(例えば、−163℃)の場合には、燃料タンクが熱収縮し、燃料の残量が減るにしたがって熱膨張することとなるため、この熱変形(熱収縮及び熱膨張)に耐える構造に改造することは困難であった。
さらに、コンテナ船のように貨物収容部に階段状や雛壇状の段差面を有する場合であって、燃料がLNGやLPG等の低温液体燃料の場合には、燃料タンクの熱変形を考慮した構造にしなければ、熱変形を吸収できなかったり、応力集中を生じたりしてしまい、燃料タンクが損傷してしまう可能性があった。
本発明は、上述した問題点に鑑み創案されたものであり、防熱対策を施しやすく、タンク収容部に段差面を有する場合であっても、タンクの熱変形に対応することができる、燃料タンク及び浮体構造物を提供することを目的とする。
本発明によれば、浮体構造物の推進又は付属装置の駆動に使用される燃料を収容するとともに前記浮体構造物に形成された収容部に搭載される燃料タンクにおいて、前記収容部は、底部に形成された複数の段差面を有し、前記段差面ごとに又は同一水平面を有する段差面ごとに独立した複数の子タンクと、全ての前記子タンクの外周を一体的に被覆する第一防熱材と、前記子タンクの隙間に充填される第二防熱材と、前記段差面と前記子タンクとの間に配置される支持ブロックと、を備えることを特徴とする燃料タンクが提供される。
また、本発明によれば、浮力により水上に支持される本体部と、該本体部の推進又は付属装置の駆動に使用される燃料を収容する燃料タンクと、前記本体部に形成され前記燃料タンクを収容する収容部と、を有する浮体構造物において、前記収容部は、底部に形成された複数の段差面を有し、前記燃料タンクは、前記段差面ごとに又は同一水平面を有する段差面ごとに独立した複数の子タンクと、全ての前記子タンクの外周を一体的に被覆する第一防熱材と、前記子タンクの隙間に充填される第二防熱材と、前記段差面と前記子タンクとの間に配置される支持ブロックと、を備えることを特徴とする浮体構造物が提供される。
上述した燃料タンク及び浮体構造物において、前記第一防熱材は、隣設した前記子タンクの隙間部分に配置され、可撓性又は伸縮性を有する目地材を有していてもよいし、可撓可能又は伸縮可能に貼付されたテープ材を有していてもよい。
また、隣設した前記子タンクは、可撓性又は伸縮性を有する配管継手により連通されていてもよい。
本発明は、複数の段差面を有する収容部に燃料タンクを配置しようとした場合に、段差面に合わせて燃料タンクの外形を形成すると、高さの異なる部分において熱変形量が異なることから、燃料タンクの支持が困難であることに鑑み、燃料タンクの高さ方向の熱変形量が均一となるように、燃料タンクを複数の子タンクに分割したものである。
したがって、上述した本発明に係る燃料タンク及び浮体構造物によれば、以下の優れた効果を有する。(1)燃料タンクを船体から独立させて、各子タンクを支持ブロックで支持させるようにしたことから、燃料タンクが熱変形(熱収縮又は熱膨張)し易い場合であっても防熱対策を容易に施すことができる。(2)収容部が段差面を有し、燃料タンクが熱変形する場合であっても、燃料タンクを段差面ごとに又は同一水平面を有する段差面ごとに独立した複数の子タンクに分割したことから、各子タンクの高さ方向の熱変形量を均一にすることができ、各子タンクの熱変形量が相互に影響しないようにすることができ、燃料タンクの熱変形に容易に対応することができる。
特に、燃料がLNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)等の低温液体燃料である場合には、各子タンクに燃料を満載すると各子タンクは最も熱収縮し、各子タンクの燃料が空になると最も熱膨張することになるが、上述した本発明によれば、このような場合であっても安定して燃料タンク(各子タンク)を支持することができる。
本発明の第一実施形態に係る燃料タンクを示す図であり、(a)は断面図、(b)は収容部の平面図、である。 図1(a)に示した燃料タンクの部分拡大図であり、(a)はA部、(b)はB部、(c)はC部、を示している。 本発明の第二実施形態に係る燃料タンクを示す図であり、(a)は断面図、(b)はD部拡大図、である。 本発明の第三実施形態に係る燃料タンクを示す図であり、(a)は断面図、(b)は変形例の断面図、である。 本発明の第一実施形態に係る浮体構造物(コンテナ船)を示す図であり、(a)は側面図、(b)は水平断面図、である。
以下、本発明の実施形態について図1〜図5を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の第一実施形態に係る燃料タンクを示す図であり、(a)は断面図、(b)は収容部の平面図、である。図2は、図1(a)に示した燃料タンクの部分拡大図であり、(a)はA部、(b)はB部、(c)はC部、を示している。
本発明の第一実施形態に係る燃料タンクは、図1及び図2に示したように、浮体構造物1の推進又は付属装置の駆動に使用される燃料を収容するとともに浮体構造物1に形成された収容部12に搭載される燃料タンク2であって、収容部12は、底部に形成された複数の段差面13(13a〜13e)を有し、段差面13ごとに独立した複数の子タンク3(3a〜3e)と、全ての子タンク3の外周を一体的に被覆する第一防熱材4と、子タンク3の隙間に充填される第二防熱材5と、段差面13と子タンク3との間に配置される支持ブロック6と、を備えている。
前記浮体構造物1は、図1(a)に示したように、浮力により水上に支持される本体部11と、本体部11に形成され燃料タンク2を収容する収容部12と、を有する。本体部11は、例えば、船体(船舶の外殻)である。また、収容部12は、船体を構成する本体部11と、本体部11に接続され収容部12の上部を気密に覆うタンクカバー14と、本体部11及びタンクカバー14に囲まれた空間を気密に封鎖する隔壁15と、により構成される。本体部11、タンクカバー14及び隔壁15とは、例えば、溶接等により気密に接続されており、燃料タンク2から燃料が漏洩した場合であっても、燃料が拡散しないように構成されている。
収容部12の底部は、階段状又は雛壇状に形成された段差面13を有し、図1(a)に示したように、段差面13は、例えば、下から略順番に、第一段差面13a、第二段差面13b、第三段差面13c、第四段差面13d、第五段差面13eにより構成される。段差面13の左右における各段数は三段に限定されるものではなく、二段であってもよいし、四段以上であってもよい。
前記燃料タンク2は、子タンク3の集合体により構成される。子タンク3は、段差面13ごとに独立しており、第一段差面13a上に第一子タンク3a、第二段差面13b上に、第二子タンク3b、第三段差面13c上に第三子タンク3c、第四段差面13d上に第四子タンク3d、第五段差面13e上に第五子タンク3eが配置されている。本実施形態では、段差面13は第一段差面13a〜第五段差面13eの五つの段差面を有していることから、燃料タンク2は五つの子タンク3(第一子タンク3a〜第五子タンク3e)に分割されている。
子タンク3は、例えば、石油、LNG(液化天然ガス)、LPG(液化石油ガス)等の液体燃料を収容するアルミ製のタンクである。燃料タンク2(子タンク3)に収容された液体燃料は、浮体構造物1の推進や浮体構造物1の付属装置の駆動源となる主機(ディーゼルエンジン等)の燃料として使用される。例えば、燃料がLNGやLPG等の低温液体燃料の場合には、子タンク3は、燃料を収容したときに熱収縮することとなる。そして、燃料の残量が減るに連れて子タンク3は熱膨張する。
本実施形態では、燃料としてLNGを収容する場合を想定している。LNGは、気体の天然ガスを−163℃以下の温度に冷却して液体にしたものであり、低温に維持する必要がある。そこで、燃料タンク2の外周、すなわち、全ての子タンク3(第一子タンク3a〜第五子タンク3e)の外周は、第一防熱材4により被覆されている。このように、独立した複数の子タンク3(第一子タンク3a〜第五子タンク3e)を第一防熱材4で一体的に被覆することによって、複数の子タンク3は一つの燃料タンク2としてユニット化される。
第一防熱材4は、例えば、パネル状の断熱材であり、燃料タンク2の外周面に多数の断熱材が固定されている。断熱材は、例えば、硬質ウレタンフォームにより構成される。また、第一防熱材4は、例えば、図2(a)に示したように、パネルの略中央部に形成された凹部41に子タンク3の表面に溶接されたスタッドボルト42を挿通しナット等の固定具によって子タンク3の表面に固定される。また、凹部41には、第一防熱材4と同質の第三断熱材43が充填される。第三断熱材43は、硬質ウレタンフォームにより構成されたブロック状の断熱材であってもよいし、グラスウールや発泡ウレタンであってもよい。なお、図1(a)では、図を理解し易くするために、子タンク3と第一防熱材4との間に隙間を空けた状態を図示している。
また、図2(a)に示したように、第一防熱材4は、隣設した子タンク3(第二子タンク3b及び第四子タンク3d)の隙間部分に配置され、可撓性又は伸縮性を有する目地材44を有していてもよい。第二子タンク3b及び第四子タンク3dは、それぞれ燃料の残量に応じて熱変形を生じることから、第二子タンク3b及び第四子タンク3dの熱変形差によって、第二子タンク3bに固定された第一防熱材4と第四子タンク3dに固定された第一防熱材4との間隔や高さ位置が変動することとなる。したがって、目地材44は、この熱変形差による変動分を吸収できる程度の追従性(例えば、可撓性や伸縮性)を有している必要がある。また、目地材44は、第一防熱材4と同様に燃料タンク2の外周を被覆する部材であるため、第一防熱材4と同程度の断熱性を有していた方がよい。
目地材44には、例えば、熱硬化性や湿気硬化性の発泡ウレタンや弾力性を有するグラスウールを使用することができる。発泡ウレタンは、主剤や硬化剤等の種類や配合比率を変更することによって、所望の可撓性や伸縮性を有する断熱材を容易に形成することができる。また、発泡ウレタンは、吹き付けによって施工することができるとともに自己接着性を有することから、容易に第一防熱材4の間に目地材44を充填することができる。また、グラスウールは弾力性を有することから、子タンク3の隙間が最も広がった場合に、第一防熱材4と接着した状態を維持できるように子タンク3の隙間に詰め込むようにすればよい。グラスウールと第一防熱材4との間は接着剤によって接着される。
なお、第一防熱材4と同一の硬質ウレタンフォームによっても追従性を担保できる場合には、目地材44としてブロック状の硬質ウレタンフォームを使用するようにしてもよい。また、気密性を高めるために、目地材44と第一防熱材4との間の表面に断熱アルミテープ等のテープ材(図示せず)を貼付するようにしてもよい。このとき、テープ材が熱変形差による変動に追従できる程度に弛みを持たせておくとよい。
また、図2(b)に示したように、第一防熱材4は、隣設した子タンク3(第一子タンク3a及び第二子タンク3b)の隙間部分に配置され、可撓可能又は伸縮可能に貼付されたテープ材45を有していてもよい。図1(a)において、隣設した子タンク3(第一子タンク3aと第二子タンク3b、第一子タンク3aと第三子タンク3c、第二子タンク3bと第四子タンク3d、第三子タンク3cと第五子タンク3e)の段差面13側の部分は角部を構成している。
そして、図2(b)に示したように、隣設した第一子タンク3a及び第二子タンク3bの隙間には、例えば、第一子タンク3aの第一防熱材4が挿入されることから、挿入された第一防熱材4の表面と第二子タンク3bの端面との隙間は、第一子タンク3aの表面と第二子タンク3bの表面との隙間よりも狭くなる。したがって、この隙間に目地材44を充填したとしても、第一子タンク3a及び第二子タンク3bの熱変形差に伴う変動分を目地材44のみでは十分に吸収できない場合がある。
そこで、角部の隙間には、図示したように、テープ材45を貼付する。テープ材45は、例えば、断熱アルミテープであり、熱変形差による変動に追従できる程度に弛みを持たせた状態で第一防熱材4の表面に貼付される。また、テープ材45は、子タンク3の前後方向の幅全域に渡って角部を密封するように貼付される。なお、テープ材45を貼付した場合には、目地材44を省略するようにしてもよいし、目地材44で熱変形差による変動分を吸収できる場合には、角部であってもテープ材45を省略するようにしてもよい。
さらに、隣設した子タンク3(第一子タンク3aと第二子タンク3b、第一子タンク3aと第三子タンク3c、第二子タンク3bと第四子タンク3d、第三子タンク3cと第五子タンク3e)の対峙する側面部の隙間には、図1(a)、図2(a)及び(b)に示したように、第二防熱材5が充填される。第二防熱材5は、第一防熱材4により一体化された燃料タンク2の内部に配置されるものであるため、気密性よりも断熱性が重要視される。
子タンク3の側面部の隙間も子タンク3の熱変形差によって変動するため、第二防熱材5には、伸縮性や弾力性を有する断熱材、例えば、グラスウールや発泡ウレタン等が使用される。第二防熱材5は使用量が多いため、コスト的には発泡ウレタンよりもグラスウールを使用する方が安価である。
第二防熱材5としてグラスウールを使用する場合には、対峙する子タンク3の表面にそれぞれグラスウールを接着し、子タンク3を設置又はユニット化する際にグラスウール同士が接触して圧縮されるように施工すればよい。第二防熱材5として発泡ウレタンを使用する場合には、子タンク3を設置又はユニット化する際に子タンク3の隙間に発泡ウレタンを吹き付けて充填するように施工すればよい。
前記支持ブロック6は、例えば、角型の木材により構成され、図1(a)及び(b)に示したように、各子タンク3の底部と段差面13との間に配置され、各子タンク3を各段差面13上で支持する。かかる支持ブロック6を使用することによって、子タンク3が左右方向又は前後方向に段差面13上で摺動可能に構成される。なお、かかる支持方法は、基本的にLNGタンカーに配置される自立型LNGタンクと同じ構成であり、図示した構成に限定されるものではない。
図1(b)に示したように、左右方向の幅が狭くて前後方向の幅が広い子タンク3(第二子タンク3b、第三子タンク3c、第四子タンク3d、第五子タンク3e)の場合には、例えば、支持ブロック6は前後方向に複数配置される。また、第一子タンク3aのように、左右方向の幅が広い子タンク3には、左右方向にも複数の支持ブロック6を配置するようにしてもよい。
図2(c)に示したように、支持ブロック6は、例えば、子タンク3の底面部に接続された枠体部61に押し込まれて固定される。なお、図1(a)では、枠体部61の図を省略してある。一方、段差面13には、支持ブロック6が載置される支持台62が形成されている。なお、図1(a)及び図2(b)では、支持台62の図を省略してある。
ここで、子タンク3が熱変形したときに移動しない部分を不動点Pと称する。不動点Pは、図2(b)に示したように、例えば、各子タンク3の前後方向の中心線L1及び左右方向の中心線L2の交点上に存在する。ただし、子タンク3の形状によっては、不動点Pは図示した位置からずれた場所に存在することもある。
そして、不動点Pを通り前後方向の中心線L1又は左右方向の中心線L2に平行なライン上に形成された支持台62には、図1(b)及び図2(c)に示したように、子タンク3の熱変形によって移動する方向に沿ってガイド部材63が配置される。かかるガイド部材63を配置することによって、子タンク3の熱変形による移動を安定させることができ、子タンク3に熱変形が生じた際における子タンク3の位置ずれを抑制することができる。
なお、図示しないが、不動点Pを通り前後方向の中心線L1又は左右方向の中心線L2に平行なライン上に存在しない支持台62を有する場合には、かかる支持台62にはガイド部材63を配置する必要がなく、支持台62上で支持ブロック6が任意の方向に摺動できるように構成される。
支持ブロック6には、LNGタンカー等に使用される支持ブロックと同様のものを適宜使用することができ、例えば、ゴムや樹脂等の熱伝導率が低く弾性力を有する素材により構成されたものや、これらの素材を角材の表面に固定したものを使用してもよい。また、枠体部61を段差面13側に接続し、ガイド部材63を子タンク3側に接続するようにしてもよい。
ところで、第一子タンク3aの上部(例えば、中心線M上)には、突起部31が形成されており、タンクカバー14の内面には凹部14aが形成されており、凹部14aに突起部31を挿入することにより、第一子タンク3a及びユニット化された燃料タンク2の横揺れを低減したり、横転を防止したりするアンチローリングチョックを形成するようにしてもよい。突起部31及び凹部14aは、各子タンク3に形成するようにしてもよいし、支持ブロック6で十分に支持できる場合には突起部31及び凹部14aを省略するようにしてもよい。なお、燃料タンク2から主機に燃料を供給する配管の図は省略してある。
上述した本実施形態に係る燃料タンク2によれば、燃料タンク2を浮体構造物1から独立させて、各子タンク3を支持ブロック6で支持させるようにしたことから、各子タンク3が熱変形(熱収縮又は熱膨張)する場合であっても防熱対策を容易に施すことができる。また、収容部12が段差面13を有し、燃料タンク2が熱変形する場合であっても、燃料タンク2を段差面13ごとに独立した複数の子タンク3に分割したことから、各子タンク3の高さ方向の熱変形量を均一にすることができ、各子タンク3の熱変形量が相互に影響しないようにすることができ、燃料タンク2の熱変形に容易に対応することができる。
次に、本発明の他の実施形態に係る燃料タンク2について、図3及び図4を参照しつつ説明する。ここで、図3は、本発明の第二実施形態に係る燃料タンクを示す図であり、(a)は断面図、(b)はD部拡大図、である。図4は、本発明の第三実施形態に係る燃料タンクを示す図であり、(a)は断面図、(b)は変形例の断面図、である。なお、上述した第一実施形態に係る燃料タンク2と同じ構成部品については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図3(a)及び(b)に示した第二実施形態に係る燃料タンク2は、隣設した子タンク3(第一子タンク3aと第二子タンク3b、第一子タンク3aと第三子タンク3c、第二子タンク3bと第四子タンク3d、第三子タンク3cと第五子タンク3e)を可撓性又は伸縮性を有する配管継手7により連通させたものである。配管継手7には、例えば、軸方向に伸縮可能かつ径方向に撓曲可能な、フレキシブルメタルホース、ベローズ形伸縮管継手、ボールジョイント式管継手等を使用することができる。
配管継手7は、図3(b)に示したように、両端部が子タンク3に形成された開口部に挿通され、フランジ部71を子タンク3の表面に溶接することにより固定される。図3(a)では、子タンク3の上下二箇所に配管継手7を配置しているが、かかる構成に限定されるものではなく、上下一箇所に配置してもよいし、上下三箇所以上に配置してもよいし、前後方向に複数配置するようにしてもよいし、子タンク3の容量に合わせて接続本数を変更したり、配管径の大きさを変更したりするようにしてもよい。
かかる配管継手7を配置することにより、各子タンク3(第一子タンク3a〜第五子タンク3e)を連通することができ、一つの容器として使用することができ、燃料を主機に供給する配管や各子タンク3に燃料を供給する配管等の構成を第一子タンク3aに集約することができ、配管の敷設工事や配管周りの防熱対策等に要する工数を低減することができる。
図4(a)に示した第三実施形態に係る燃料タンク2は、同一水平面を有する段差面13ごとに独立した複数の子タンク3に分割したものである。具体的には、同一水平面を有する段差面13は、第一段差面13a、第二段差面13b及び第三段差面13c、第四段差面13d及び第五段差面13eの三つに分類される。そして、第一段差面13aには第一段子タンク3fが支持され、第二段差面13b及び第三段差面13cには第二段子タンク3gが支持され、第四段差面13d及び第五段差面13eには第三段子タンク3hが支持されている。すなわち、上述した第一実施形態及び第二実施形態では燃料タンク2を鉛直方向に分割していたが、第三実施形態では燃料タンク2を水平方向に分割している。
各子タンク3(第一段子タンク3f、第二段子タンク3g、第三段子タンク3h)は、第一実施形態と同様に、全体の外周が第一防熱材4により被覆されるとともに、各子タンクの隙間には第二防熱材5が充填され、それぞれ支持ブロック6により支持される。また、子タンク3の左右方向の幅が広く、支持ブロック6のみの支持では中央部が燃料の重量によって下方に撓むことが予想される。そこで、子タンク3の隙間に補助支持部材8を配置するようにしてもよい。
補助支持部材8の形状、個数、配置箇所等は、上段の子タンク3の重量(燃料分を含む)、上段及び下段の子タンク3の強度、上段及び下段の子タンク3の撓み量等の条件によって適宜設定される。補助支持部材8は、支持ブロック6と同様の構成であってもよいし、単なる弾性材により構成するようにしてもよい。なお、上段の子タンク3が重量による変形に耐えることができる場合や下段の子タンク3が上段の子タンク3の撓みによって生じる負荷に耐えることができる場合には、補助支持部材8を省略するようにしてもよい。
図4(b)に示した第三実施形態に係る燃料タンク2の変形例は、隣設した子タンク3(第一段子タンク3fと第二段子タンク3g、第二段子タンク3gと第三段子タンク3h)を可撓性又は伸縮性を有する配管継手7により連通させたものである。配管継手7を配置することにより、各子タンク3(第一段子タンク3f〜第三段子タンク3h)を連通することができ、一つの容器として使用することができ、燃料を主機に供給する配管や各子タンク3に燃料を供給する配管等の構成をいずれかの子タンク3に集約することができ、配管の敷設工事や配管周りの防熱対策等に要する工数を低減することができる。
続いて、本発明の第一実施形態に係る浮体構造物1について、図5を参照しつつ説明する。ここで、図5は、本発明の第一実施形態に係る浮体構造物(コンテナ船)を示す図であり、(a)は側面図、(b)は水平断面図、である。なお、上述した燃料タンク2の実施形態で説明した構成部品と同じ構成部品については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
本発明の第一実施形態に係る浮体構造物1は、浮力により水上に支持される本体部11と、本体部11の推進又は付属装置の駆動に使用される燃料を収容する燃料タンク2と、本体部11に形成され燃料タンク2を収容する収容部12と、を有し、収容部12は、底部に形成された複数の段差面13を有し、燃料タンク2は、段差面13ごとに又は同一水平面を有する段差面13ごとに独立した複数の子タンク3と、全ての子タンク3の外周を一体的に被覆する第一防熱材4と、子タンク3の隙間に充填される第二防熱材5と、段差面13と子タンク3との間に配置される支持ブロック6と、を備えている。すなわち、本実施形態に係る浮体構造物1は、燃料タンク2として、上述した第一実施形態〜第三実施形態に係る燃料タンク2のいずれかが適用されたものである。
図5に示した浮体構造物1はコンテナ船であるが、浮体構造物1はコンテナ船に限定されるものではなく、階段状又は雛壇状の段差面13を有するものであれば、バルクキャリア、タンカー、LNG洋上浮体設備(例えば、FPSO)等であってもよい。図5(a)において、本体部11(船体)に積載されたコンテナについては図を省略してある。燃料タンク2は、例えば、図5(a)及び(b)において一点鎖線で示した部分の一箇所又は複数個所に配置される。なお、隔壁15の一部は、図示したように、浮体構造物1の貨物収容部16の壁面により構成するようにしてもよい。
そして、上述した第一実施形態〜第三実施形態に係る燃料タンク2を浮体構造物1に適用することによって、例えば、貨物収容部16の隅部の一画を利用して、燃料タンク2を収容することができる。勿論、貨物収容部16の中間部に燃料タンク2を収容するようにしてもよい。また、燃料タンク2を本体部11(船体)から独立させて支持ブロック6で支持するようにしたことから、燃料タンク2が熱変形(熱収縮又は熱膨張)する場合であっても燃料タンク2に防熱対策を容易に施すことができる。また、収容部12が段差面13を有し、燃料タンク2が熱変形する場合であっても、燃料タンク2を鉛直方向又は水平方向に分割された複数の子タンク3により構成したことから、各子タンク3の高さ方向の熱変形量を均一にすることができ、各子タンク3の熱変形量が相互に影響しないようにすることができ、燃料タンク2の熱変形に容易に対応することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、機関室の両脇等の船体長手方向に延びた空間を燃料タンク2の収容部12として利用してもよい等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1 浮体構造物
2 燃料タンク
3 子タンク
4 第一防熱材
5 第二防熱材
6 支持ブロック
7 配管継手
11 本体部
12 収容部
13 段差面
44 目地材
45 テープ材

Claims (4)

  1. 浮体構造物の推進又は付属装置の駆動に使用される燃料を収容するとともに前記浮体構造物に形成された収容部に搭載される燃料タンクにおいて、
    前記収容部は、底部に形成された複数の段差面を有し、
    前記段差面ごとに又は同一水平面を有する段差面ごとに独立した複数の子タンクと、
    全ての前記子タンクの外周を一体的に被覆する第一防熱材と、
    前記子タンクの隙間に充填される第二防熱材と、
    前記段差面と前記子タンクとの間に配置される支持ブロックと、
    を備えることを特徴とする燃料タンク。
  2. 前記第一防熱材は、隣設した前記子タンクの隙間部分に配置され、可撓性若しくは伸縮性を有する目地材又は可撓可能若しくは伸縮可能に貼付されたテープ材を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の燃料タンク。
  3. 隣設した前記子タンクは、可撓性又は伸縮性を有する配管継手により連通されている、ことを特徴とする請求項2に記載の燃料タンク。
  4. 浮力により水上に支持される本体部と、該本体部の推進又は付属装置の駆動に使用される燃料を収容する燃料タンクと、前記本体部に形成され前記燃料タンクを収容する収容部と、を有する浮体構造物において、
    前記燃料タンクは、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の燃料タンクである、ことを特徴とする浮体構造物。
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