JP5687967B2 - 無人搬送車および走行制御方法 - Google Patents
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Description
その他の解決手段については、実施形態中で適宜記載する。
図1は、本実施形態に係る無人搬送システムの構成例を示す図である。
無人搬送システム9は、無人搬送車1、ホストコンピュータ2および運行管理コンピュータ3を有している。さらに、ホストコンピュータ2の上に上位ホストを設置することもある(図示省略)。
無人搬送車1は、経路データ133(図2)に従って走行エリア内を移動し、積荷を積んで移動したり、卸したりするものである。
ホストコンピュータ2は、LAN(Local Area Network)などのネットワーク5を介して運行管理コンピュータ3と接続しており、運行管理コンピュータ3と同じく無人搬送車1から送られた計測データ131(図2)などから地図データ132を作成したり、ユーザによる経路データ133の作成を行ったりする機能を有する。
運行管理コンピュータ3は、ホストコンピュータ2と同じく無人搬送車1から送られた計測データ131(図2)などから地図データ132を作成したり、無線親局4を介した無線LANなどによって、無人搬送車1に対し指示を送ったり、無人搬送車1から状態報告を受けたりする機能を有している。
コントローラ10は、無人搬送車1の動作を制御する装置である。なお、コントローラ10の詳細は図2を参照して後記する。
レーザ距離センサ20は、物体までの距離を測定可能なセンサであり、レーザや、ミリ波などを発射し、その反射光を検知して障害物までの距離を測定するセンサである。レーザ距離センサ20は、無人搬送車1の180度以上計測可能な位置に取り付けられ、180度以上のレンジで回転することができ、所定の角度ごとにレーザを発射することができるようになっている。
プログラマブルコントローラ30は、操舵角をパラメータとして制御される操舵輪40および速度をパラメータとして制御される走行輪50の制御を行う装置である。
タッチパネルディスプレイ60は、無人搬送車1の各種設定や、保守などを行う際の情報入出力装置である。
無線子局70は、無線親局4から送信される通信伝文を受信し、コントローラ10へわたす装置である。
次に、図1を参照しつつ、図2に沿ってコントローラ10の構成を説明する。
図2は、本実施形態に係る無人搬送車におけるコントローラの構成例を示すブロック図である。
コントローラ10は、ROM(Read Only Memory)などのプログラムメモリ110と、RAM(Random Access Memory)などのデータメモリ(記憶部)130と、図示しないCPU(Central Processing Unit)とを有している。
データメモリ130には、計測データ131、地図データ132、経路データ133、基本経路データ134およびつなぎデータ135が格納されている。
計測データ131は、レーザ距離センサ20により測定した障害物までの距離に関するデータである。
地図データ132は、計測データ131に基づき、認識処理された結果作成され、ホストコンピュータ2、運行管理コンピュータ3あるいは図示しない地図データ作成用パソコンにて作成され、伝送された地図情報であり、無人搬送車1が走行する走行エリアの地図情報である
経路データ133は、地図データ132上に作成された無人搬送車1の走行を予定している経路の情報である。本実施形態において、経路データ133は、基本経路データ134、もしくは基本経路データ134を接続したつなぎデータ135の2種類がある。
つなぎデータ135は、基本経路データ134にない経路が選択されたときに、つなぎ処理部120によって、基本経路データ134をつないで生成される情報である。
基本経路データ134およびつなぎデータ135については、後記して説明する。
データ取得部113は、データメモリ130から経路データ133や、基本経路データ134や、つなぎデータ135や、地図データ132などの各種データを取得する機能を有する。
計測データ取得部114は、リモコンによる手動運転時や、無人搬送車1の走行制御時(無人走行時)に、レーザ距離センサ20で収集された計測データ131を取得する機能を有する。
マッチング部115は、無人搬送車1の走行制御時にレーザ距離センサ20から送られた計測データ131と、地図データ132とをマッチングさせる機能を有する。
位置推定部116は、マッチング部115によるマッチング結果を基に、無人搬送車1の現在位置を推定する機能を有する。
走行制御部118は、経路データ133に含まれている速度情報や、走行経路決定部117が算出した操舵角をプログラマブルコントローラ30へ指示する機能を有する。
停止制御部119は、無人搬送車1が目的番地に達したか否かを判定し、達していれば無人搬送車1を停止させる機能を有する。
生成された地図データ132は、壁や、障害物の輪郭の情報となる。
なお、本実施形態では、基本経路はユーザが認識する走行経路とし、コンピュータにおいて使用される基本経路の情報を基本経路データ134として、基本経路と区別することとする。
基本経路データ134は、ユーザによって番地を設定されたり、基本経路(基本経路データ134)内の区間毎に無人搬送車1の速度を設定されたりすることができる。
次に、図3および図4を参照して走行エリアおよび基本経路データ134の例を説明する。
図3は、走行エリアの例を示す図である。
図3では無人搬送車1の走行エリアである工場内における経路の例を示しており、「A」〜「H」は「A番地」〜「H番地」を示している。
また、図3の「A番地」、「C番地」、「E番地」および「G番地」は「卸作業」が行われる箇所を示している。また、図3の「B番地」、「D番地」、「F番地」および「H番地」は「積作業」が行われる箇所を示している。なお、走行エリアは図3の矢印方向に一方通行である。
図4において、「B」、「C」、「E」、「G」は図3の「B」、「C」、「E」、「G」に対応するものである。
図4(a)では、「B番地」で荷を積んで、「C番地」で卸す基本経路を示している(B→C)。
同様に、図4(b)では、「B番地」で荷を積んで、「E番地」で卸す基本経路を示しており(B→E)、図4(c)では、「B番地」で荷を積んで、「G番地」で卸す基本経路を示している(B→G)。
このように、基本経路は積箇所→卸箇所あるいは卸箇所→積箇所で指定することができる。
(1)卸→積
A→B、A→D、A→F、A→H
C→B、C→D、C→F、C→H
E→B、E→D、E→F、E→H
G→B、G→D、G→F、G→H
B→A、B→C、B→E、B→G
D→A、D→C、D→E、D→G
F→A、F→C、F→E、F→G
H→A、H→C、H→E、H→G
なお、地図データ132と基本経路データ134の作成は、任意の1台を用いて行うのではなく、オンライン投入するすべての無人搬送車1毎について行うこともできる。なぜならば、無人搬送車1毎に基本経路データ134を作成することは、レーザ距離センサ20や走行系(操舵輪40、走行輪50)の固体差が大きい場合は、1台の無人搬送車1で収集した地図データ132をすべての無人搬送車1に適用することが困難な場合に有効だからである。
以下、図5を参照して、磁気誘導体を使用した、これまでの経路設定方法における課題を説明する。
図5に示すような走行経路の例で、分岐イ〜ハが存在するとき、前記した設定可能な基本経路は分岐を考慮して以下のようになる。
(卸→積)
A→B:分岐無し
A→D:イ/直進
A→F:イ/直進、ロ/右
A→H:イ/右
C→B:ロ/右、ハ/右
C→D:分岐無し
C→F:ロ/右
C→H:ロ/右
E→B:ハ/右
E→D:ハ/右、イ/直進
E→F:分岐無し
E→H:分岐無し
G→B:ハ/右
G→D:ハ/右、イ/直進
G→F:ハ/右、イ/直進、ロ:右
G→H:分岐無し
B→A:イ/右、ハ/右
B→C:イ/直進
B→E:イ/直進、ロ/右
B→G:イ/右
D→A:ロ/右、ハ/右
D→C:ロ/右、ハ/右、イ/直進
D→E:ロ/右
D→G:ロ/右
F→A:ハ/右
F→C:ハ/右、イ/直進
F→E:ハ/右、イ/直進、ロ/右
F→G:分岐無し
H→A:ハ/右
H→C:ハ/右、イ/直進
H→E:ハ/右、イ/直進、ロ/右
H→G:ハ/右、イ/右
次に、図1および図2を参照しつつ、図6および図7に沿って無人搬送車1を走行させる際の処理を説明する。
図6は、本実施形態に係る無人搬送車の走行時における処理の手順を示すシーケンス図である。
オンライン投入する際、まず、ユーザが無人搬送車1をある番地まで持っていき、例えばタッチパネルディスプレイ60を介して現在番地を入力する。なお、このとき、基本経路データ134は、無人搬送車1にプリセットされている。
これにより、無人搬送車1はホストコンピュータ2へオンライン投入した旨の情報を送る(S301)。ここで、オンライン投入した旨の情報は、次作業の問い合わせを兼ねている。
運行管理コンピュータ3を介して、無人搬送車1からの兼・次作業問い合わせを受信したホストコンピュータ2は無人搬送車1へ作業指示を送信する(S302)。この作業指示には、目的番地と、その目的番地で行われる作業内容に関する情報が格納されている(ステップS302の例では積作業が行われる)。
運行管理コンピュータ3を介して作業指示を受信した無人搬送車1は、図7で後記する走行制御を行い(S303)、現在の状態(番地通過情報、作業完了情報など)を運行管理コンピュータ3へ報告する(S304)。
無人搬送車1は、目的番地へ到着するまでステップS303およびステップS304の処理を繰り返す。
積作業が完了した旨の状態報告を受信した運行管理コンピュータ3は、同様の状態報告をホストコンピュータ2へ送信する。
次に、ホストコンピュータ2は、次作業として卸作業の作業指示を運行管理コンピュータ3を介して無人搬送車1へ送信する(S307)。この作業指示には、目的番地と作業内容(ステップS307の例では卸作業)に関する情報が格納されている。
運行管理コンピュータ3を介して作業指示を受信した無人搬送車1は、図7で後記する走行制御を行い(S308)、現在の状態(番地通過情報、作業完了情報など)を運行管理コンピュータ3へ報告する(S309)。
無人搬送車1は、目的番地へ到着するまでステップS308およびステップS309の処理を繰り返す。
卸作業が完了した旨の状態報告を受信した運行管理コンピュータ3は、同様の状態報告をホストコンピュータ2へ送信する。
ここでは、作業内容として移動(積作業および卸作業を行わない)を指示することとする。
運行管理コンピュータ3を介して作業指示を受信した無人搬送車1は、図7で後記する走行制御を行い(S313)、現在の状態(番地通過情報、作業完了情報など)を運行管理コンピュータ3へ報告する(S314)。
無人搬送車1は、目的番地へ到着するまでステップS313およびステップS314の処理を繰り返す。
移動作業が完了した旨の状態報告を受信した運行管理コンピュータ3は、同様の状態報告をホストコンピュータ2へ送信する。
運行管理コンピュータ3を介して移動作業完了報告を受信したホストコンピュータ2は、次作業の確認を行う(S317)。
また、図6で目的番地に到達していない場合、無人搬送車1は状態報告を行わないようにしてもよい。
図7は、本実施形態に係る走行制御処理の手順を示すフローチャートである。なお、図7の処理は、図6のステップS303,S305,S308,S310,S313,S315の処理の詳細に該当する処理である。
まず、無人搬送車1は運行管理コンピュータ3を介して作業指示を受信する(S401)。
そして、無人搬送車1のコントローラ10におけるつなぎ処理部120が、経路データ作成処理を行う(S402)。ステップS402の処理については、図8〜図15を参照して後記する。なお、このとき、無人搬送車1の座標変換部112は、経路データ133に格納されている番地と座標との対応情報に従って、作業指示に含まれている目的番地を座標に変換する。
無人搬送車1のデータ取得部113は、作成された経路データ133を取得する(S403)。
そして、マッチング部115が、データメモリ130に格納されている地図データ132と、ステップS404で取得した計測データ131とのマッチングを行い(S405)、位置推定部116が、ステップS405のマッチング結果を基に現在の無人搬送車1の現在位置(X,Y)を推定する(S406)。ステップS405およびステップS406の処理は特許文献4に記載の技術であるため詳細な説明を省略するが、概略すると計測データ131の形状に合致する箇所を地図データ132上で検索し、その検索結果から無人搬送車1の現在位置を推定する。推定された現在位置は、座標の形で得られる。
移動距離の決定は、経路データ133に設定されている速度が大きいほど、移動距離が大きくなるようにする。例えば、速度と移動距離を正比例の関係を持たせるようにしてもよいし、速度と移動距離の関係を二次関数や、さらに、高次の関数の関係を有するようにしてもよい。
また、走行経路決定部117は、現在座標(X,Y)に基づき、経路上に設定されている速度vを経路データ133から再度取得することによって速度を決定する(S410)。
ステップS412の結果、無人搬送車1が目的番地に到達していない場合(S412→No)、処理部111はステップS404へ処理を戻す。
ステップS412の結果、無人搬送車1が目的番地に到達している場合(S412→Yes)、処理部111は走行制御処理を終了する。
以下、図1、図2を参照しつつ、経路データ作成処理(図7のステップS402)の説明を第1実施形態、第2実施形態に分けて説明する。
なお、第1実施形態および第2実施形態における経路データ作成処理を実行する無人搬送車1およびコントローラ10の構成は、図1および図2で前記した通りである。
図8は、第1実施形態に係る経路データ作成処理の手順を示すフローチャートである。なお、第1実施形態では、基本経路データ134は、一方向のデータのみを有している。
まず、つなぎ処理部120は、作業指示に含まれる目的番地を取得する(S501)。
次に、つなぎ処理部120は、現在停止している位置(現在停止位置)を開始位置とする(S502)。
そして、つなぎ処理部120は、基本経路データ134を参照して、開始位置(現在停止位置)から目的番地までの基本経路データ134が存在するか否かを判定する(S503)。
ステップS503の結果、開始位置から目的番地までの基本経路データ134が存在する場合(S503→Yes)、つなぎ処理部120は、その基本経路データ134を経路データ133とし(S504)、処理部111は図8の処理を終え、図7のステップS403へ処理を戻す。
ステップS505の結果、現在の開始位置を始点とする基本経路データ134が存在しない場合(S505→No)、つなぎ処理部120はタッチパネルディスプレイ60などにエラー表示を行い(S506)、処理部111は走行制御処理を強制終了する(S507)。
そして、つなぎ処理部120は、ステップS508で取得した基本経路データ134と同じ基本経路データ134がつなぎデータ135中に既に存在するか否かを判定する(S509)。つまり、つなぎ処理部120は、つなぎデータ135内において、基本経路データ134がループしていないか否かを判定する。なお、最初の処理ループでは、ステップS509の判定は、必ず「No」となり、2回目以降の処理ループから「Yes」と判定される可能性がでてくる。
ステップS511の結果、ステップS510で格納した基本経路データ134の終点が、目的番地と一致する場合(S511→Yes)、つなぎ処理部120は現在のつなぎデータ135を経路データ133とし(S512)、データメモリ130に経路データ133として保存した後、図8の処理を終え、図7のステップS403へ処理を戻す。
図9に示すように、つなぎデータ135は基本経路(基本経路データ134)が、順番に格納された構成となっている。
第1実施形態によれば、設定されていない経路については、基本経路データ134を接続することで、新たに経路データ133を作成することができるので、経路データ133を設定するユーザの負担を軽減することができるとともに、データメモリ130の容量を小さくすることができる。
例えば、頻繁に使用する走行経路を、基本経路データ134として設定しておき、あまり使用しない走行経路は、つなぎデータ135として生成することなどが可能となる。
次に、図10〜図15を参照して、本発明に係る第2実施形態を説明する。
第2実施形態では、同じ始点を有する基本経路が複数ある場合におけるつなぎデータ135の作成方法である。
各基本経路に対し、基本経路のバリエーションを応用経路と称することとする。図10の例では、「基本経路B→C」の応用経路が「応用経路B→G」となる。つまり、同じ始点「B」を有する「基本経路B→C」のバリエーションを「応用経路B→G」とする。このとき、始点「B」を重複始点と称することとする。つまり、応用経路とは、基本経路の一種である。
まず、つなぎ処理部120は、図12〜図14で後記する処理を行って、つなぎデータ作成処理を行う(S601)。
次に、つなぎ処理部120は、つなぎデータ135が複数存在するか否かを判定する(S602)。
ステップS602の結果、つなぎデータ135が複数存在しない場合(S602→No)、つまり、つなぎデータ135が1つしか作成されなかった場合、つなぎ処理部120は、当該つなぎデータ135を経路データ133とする(S606)。
図12のステップS701〜S707の処理は、図8のステップS501〜S507と同様の処理であるため、説明を省略する。
ステップS708の結果、現在の開始位置が重複始点ではない場合(S708→No)、つなぎ処理部120は現在の開始位置を始点とする基本経路データ134を取得する(S709)。
次に、つなぎ処理部120は、複数存在する基本経路データ134から、基本経路データ134を選択し(S711)、取得する。このとき選択される基本経路データ134は、例えば、基本経路データ134のリスト(図10参照)の最も上位にある基本経路データ134などである。以降、ここで選択されなかった基本経路データ134のバリエーションを応用経路データと称する。
ステップS712の結果、取得された基本経路データ134と同じ基本経路データ134がつなぎデータ135中に既に存在する場合(S712→Yes)、つなぎ処理部120はタッチパネルディスプレイ60などにエラー表示を行い(S706)、走行制御処理を強制終了する(S707)。
ステップS714の結果、ステップS713で格納した基本経路データ134の終点が、目的番地と一致しない場合(S714→No)、つなぎ処理部120は、ステップS713で格納した基本経路データ134の終点を開始位置とし(S715)、ステップS705へ処理を戻す。
ステップS801の結果、重複始点が存在する場合(S801→Yes)、つなぎ処理部120は、該始点(すなわち、重複始点)直前までの基本経路データ134を追加つなぎデータにコピーする(S802)。ここで、追加つなぎデータとは、追加して作成されるつなぎデータ135のことである。
ステップS803の結果、重複始点を始点とする応用経路データの終点を始点とする基本経路データ134が、コピー元のつなぎデータ135中に存在する場合(S803→Yes)、つなぎ処理部120は、応用経路データの区間に相当する基本経路データ134を、該当する応用経路データに置換し(S804)、それ以降の基本経路データ134を追加つなぎデータにコピーし、ステップS801へ処理を戻す。このとき、つなぎ処理部120は処理の対象となった重複始点に「使用済」のフラグを付す。
そして、つなぎ処理部120は、格納した応用経路データの終点(つまり、追加つなぎデータの終点)を開始位置とする(S806)。
ステップS807の結果、現在の開始位置を始点とする基本経路データ134が存在しない場合(S807→No)、つなぎ処理部120は、現在、処理の対象となっている重複始点に対し、「使用済」のフラグ(「使用済」フラグ)を付し(S808)、作成している追加つなぎデータを削除した(S809)後、ステップS801へ処理を戻す。
ステップS807の結果、現在の開始位置を始点とする基本経路データ134が存在する場合(S807→Yes)、つなぎ処理部120は現在の開始位置が登録されていない重複始点であるか否かを判定する(S810)。重複始点であるか否かの判定は、図12のステップS708と同様の手順で行われる。
ステップS810の結果、現在の開始位置が登録されていない重複始点ではない場合(S810→No)、つなぎ処理部120は現在の開始位置(すなわち、処理対象となっている重複始点)を始点とする基本経路データ134を取得する(S811)。
次に、つなぎ処理部120は、複数存在する基本経路データ134を選択し(S813)、取得する。このとき選択される基本経路データ134は、例えば、基本経路データ134のリスト(図10参照)の最も上位にある基本経路データ134などである。以降、ここで選択されなかった基本経路データ134のバリエーションを応用経路データと称する。
ステップS814の結果、取得された基本経路データ134と同じ基本経路データ134が追加つなぎデータ中に既に存在する場合(S814→Yes)、つなぎ処理部120は、現在、処理の対象となっている重複始点に対し、「使用済」のフラグ(「使用済」フラグ)を付し(S808)、作成している追加つなぎデータを削除した(S809)後、ステップS801へ処理を戻す。
次に、つなぎ処理部120は、ステップS815で格納した基本経路データ134の終点が、目的番地と一致するか否かを判定する(S816)。
ステップS816の結果、ステップS815で格納した基本経路データ134の終点が、目的番地と一致しない場合(S816→No)、つなぎ処理部120は、ステップS815で格納した基本経路データ134の終点を開始位置とし(S817)、ステップS807へ処理を戻す。
ステップS816の結果、ステップS815で格納した基本経路データ134の終点が、目的番地と一致する場合(S816→Yes)、つなぎ処理部120は、ステップS801へ処理を戻す。
図14は、第2実施形態に係るつなぎデータ作成処理の別の手順を示すフローチャートである。
図12のステップS715までは、前記した第2実施形態(基本例)の処理と同様である。
図12のステップS714の結果、ステップS713で格納した基本経路データ134の終点が、目的番地と一致する場合(S714→Yes)、つなぎ処理部120は、登録された重複始点のうち、未使用の重複始点が存在するか否かを判定する(図14のS901)。未使用の重複始点とは、例えば、「使用済」のフラグが付されていない重複始点のことである。
ステップS901の結果、重複始点が存在する場合(S901→Yes)、つなぎ処理部120は、現在停止している位置(現在停止位置)を開始位置とする(S902)。
続いて、つなぎ処理部120は、現在の開始位置が重複始点であるか否かを判定する(S903)。重複始点であるか否かは、処理対象となっている開始位置が、図12のステップS710で重複始点として登録されているか否かをつなぎ処理部120が判定することによって行われる。
ステップS903の結果、現在の開始位置が重複始点ではない場合(S903→No)、つなぎ処理部120は現在の開始位置を始点とする基本経路データ134を取得する(S904)。
ステップS904またはステップS905の処理後、つなぎ処理部120は、取得した基本経路データ134あるいは応用経路データと同じ基本経路データ134あるいは応用経路データが追加つなぎデータ中に既に存在するか否かを判定する(S906)。
ステップS906の結果、追加つなぎデータ中に存在しない場合(S906→No)、つなぎ処理部120は、取得した基本経路データ134または応用経路データを追加つなぎデータに格納する(S909)。一番最初であれば、つなぎ処理部120は取得した基本経路データ134または応用経路データを追加つなぎデータの一番最初に格納し、2番目以降であれば、つなぎ処理部120は追加つなぎデータにおける前の基本経路データ134または応用経路データの次に、取得した基本経路データ134または応用経路データを格納する。
ステップS910の結果、ステップS909で格納した基本経路データ134または応用経路データの終点が、目的番地と一致しない場合(S910→No)、つなぎ処理部120は、ステップS909で格納した基本経路データ134または応用経路データの終点を開始位置とし(S911)、ステップS903へ処理を戻す。
ステップS910の結果、ステップS909で格納した基本経路データ134または応用経路データの終点が、目的番地と一致する場合(S910→Yes)、つなぎ処理部120は、ステップS901へ処理を戻す。
図15(a)がつなぎデータ135を示しており、図15(b)が追加つなぎデータを示す。
ここで、例えば、各基本経路の長さが以下のようであるとする。
A→B:1,000mm
B→C:8,000mm
C→D:1,000mm
D→E:5,000mm
E→F:1,000mm
F→G:8,000mm
G→H:1,000mm
H→A:5,000mm
B→G:10,000mm
この場合、追加つなぎデータの方の距離が短いため、つなぎ処理部120は図11のステップS604で追加つなぎデータを選択する。
第2実施形態によれば、同一の始点を有する複数の基本経路データ134(応用経路データ)が存在する場合、それぞれの基本経路データ134(応用経路データ)を有するつなぎデータ135(追加つなぎデータ)を作成した後、より最適なつなぎデータ135(ここでは、距離の短いつなぎデータ135)を、最終的な経路データ133とすることで、始点が同じ基本経路データ134が複数存在しても、経路データ133を作成することができる。そして、さらに、より最適な経路データ133を作成することができる。
2 ホストコンピュータ
3 運行管理コンピュータ
4 無線親局
5 ネットワーク
9 無人搬送システム
10 コントローラ
20 レーザ距離センサ
30 プログラマブルコントローラ
40 操舵輪
50 走行輪
70 無線子局
110 プログラムメモリ
111 処理部
112 座標変換部
113 データ取得部
114 計測データ取得部
115 マッチング部
116 位置推定部
117 走行経路決定部
118 走行制御部
119 停止制御部
120 つなぎ処理部
130 データメモリ(記憶部)
131 計測データ
132 地図データ
133 経路データ
134 基本経路データ
135 つなぎデータ
Claims (7)
- 物体までの距離を測定可能なセンサにより周辺環境の状況を計測して、地図データと前記計測により得られる計測データとをマッチングすることによって、自身の現在位置を求め、前記求めた現在位置を基に、自身が走行する経路の情報である経路データに沿って走行する無人搬送車であって、
所定区間の経路に関するデータであり、予め設定されている基本経路データを有している記憶部と、
自身の目的地に関する情報を取得し、
前記現在位置を始点とし、前記目的地を終点として有する基本経路データが前記記憶部に存在するか否かを判定し、存在しない場合、前記現在位置を始点として有する前記基本経路データである第1の基本経路データを前記記憶部から取得する第1の取得処理と、
前記第1の基本経路データの終点を新たな始点とする別の基本経路データである第2の基本経路データを前記記憶部から新たに取得する第2の取得処理と、
前記第1の基本経路データおよび前記第2の基本経路データを接続するつなぎ処理と、
を行い、
前記第2の基本経路データを、前記第1の基本経路データとして、前記第2の取得処理と前記つなぎ処理とを前記第2の基本経路データの終点が、前記目的地に一致するまで繰り返し実行することで前記経路データを生成するつなぎ処理部、
を有することを特徴とする無人搬送車。 - 前記つなぎ処理部は、
前記第1の取得処理において、前記現在位置を始点とし、前記目的地を終点として有する基本経路データが前記記憶部に存在する場合、該基本経路データを前記経路データとする
ことを特徴とする請求項1に記載の無人搬送車。 - 前記つなぎ処理部は、
前記第1の取得処理において、前記第1の基本経路データが複数存在する場合、または、前記第2の取得処理において、前記第2の基本経路データが複数存在する場合、前記複数存在する第1の基本経路データのそれぞれ、または、前記複数存在する第2の基本経路データのそれぞれを含む前記経路データの候補を複数生成し、前記複数生成された経路データの候補のうち、予め設定されている条件を満たす経路データの候補を選択して、前記選択した経路データの候補を前記経路データとする
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無人搬送車。 - 前記条件を満たす経路データの候補とは、前記複数生成された経路データの候補の中で、最も距離の短い経路データの候補、または目的地までの到達時間が最も短い経路データの候補である
ことを特徴とする請求項3に記載の無人搬送車。 - 物体までの距離を測定可能なセンサにより周辺環境の状況を計測して、地図データと前記計測により得られる計測データとをマッチングすることによって、自身の現在位置を求め、前記求めた現在位置を基に、自身が走行する経路の情報である経路データに沿って走行する無人搬送車による走行制御方法であって、
前記無人搬送車は、
所定区間の経路に関するデータであり、予め設定されている基本経路データを記憶部に保持しており、
前記無人搬送車の処理部が、
自身の目的地に関する情報を取得し、
前記無人搬送車のつなぎ処理部が、
前記現在位置を始点とし、前記目的地を終点として有する基本経路データが前記記憶部に存在するか否かを判定し、存在しない場合、前記現在位置を始点として有する前記基本経路データである第1の基本経路データを前記記憶部から取得する第1の取得処理と、
前記第1の基本経路データの終点を新たな始点とする別の基本経路データである第2の基本経路データを前記記憶部から新たに取得する第2の取得処理と、
前記第1の基本経路データおよび前記第2の基本経路データを接続するつなぎ処理と、
を行い、
前記第2の基本経路データを、前記第1の基本経路データとして、前記第2の取得処理と前記つなぎ処理とを前記第2の基本経路データの終点が、前記目的地に一致するまで繰り返し実行することで前記経路データを生成する
ことを特徴とする走行制御方法。 - 前記つなぎ処理部が、
前記第1の取得処理において、前記現在位置を始点とし、前記目的地を終点として有する基本経路データが前記記憶部に存在する場合、該基本経路データを前記経路データとする
ことを特徴とする請求項5に記載の走行制御方法。 - 前記つなぎ処理部が、
前記第1の取得処理において、前記第1の基本経路データが複数存在する場合、または、前記第2の取得処理において、前記第2の基本経路データが複数存在する場合、前記複数存在する第1の基本経路データのそれぞれ、または、前記複数存在する第2の基本経路データのそれぞれを含む前記経路データの候補を複数生成し、前記複数生成された経路データの候補のうち、予め設定されている条件を満たす経路データの候補を選択して、前記選択した経路データの候補を前記経路データとする
ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の走行制御方法。
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