JP5685871B2 - 投射型表示装置およびその制御方法 - Google Patents

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本発明は、キーストーン補正が可能な投射型表示装置およびその制御方法に関する。
投射型表示装置(プロジェクター)には、キーストーン補正(台形歪み補正)を行う機能を有するものがある。このキーストーン補正には、上下方向の補正である縦キーストーン補正と、左右方向の補正である横キーストーン補正とがある。
このキーストーン補正機能を備えた投射型表示装置には、2つの独立した回転つまみを設け、これら回転つまみの回転操作に応じて縦キーストーン補正の補正量と横キーストーン補正の補正量とを調整する手動式がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−9038号公報
ところで、従来の構成では、回転つまみ等のアナログ操作デバイスの操作が終わった後に、ノイズや電源電圧等の操作以外の要因でキーストーン補正量が変化してしまう場合があり、意図せずに投射画像が変形するおそれがあった。
特に、この種の操作デバイスに比較的安価な部品である可変抵抗器を用い、可変抵抗器を介して可変される電圧値でキーストーン補正量を設定しようとした場合、電源電圧の変動や温度ドリフト等によっても、電圧値が変わってしまう。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、操作以外の要因でキーストーン補正量が変わってしまう事態を回避することができる投射型表示装置およびその制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、画像を投射する画像投射部と、操作量に応じて出力値が変化する操作デバイスである操作部と、前記出力値に基づいてキーストーン補正量を可変させる補正量設定部と、前記キーストーン補正量に応じて、投射する画像のキーストーン補正を行うキーストーン補正部とを備え、前記補正量設定部は、前記出力値に応じてキーストーン補正量を可変させる調整モードで動作するとともに、この調整モードの場合に、前記出力値に基づいて前記操作部が操作されなくなったか否かを監視し、前記操作部が操作されなくなると、前記キーストーン補正量を固定する非調整モードに移行することを特徴とする。
この構成によれば、操作部の出力値に応じてキーストーン補正量を可変させる調整モードの場合に、操作部が操作されなくなると、キーストーン補正量を固定する非調整モードに移行するので、操作以外の要因でキーストーン補正量が変わってしまう事態を回避することができる。
上記構成において、前記操作部は、スライド式或いは回転式の可変抵抗器であり、この可変抵抗器を介して操作量に応じて出力電圧を可変させ、前記補正量設定部は、前記出力電圧に基づいて前記キーストーン補正量を設定するようにしてもよい。この構成によれば、安価な可変抵抗器を用いながら、操作以外の要因でキーストーン補正量が変わってしまう事態を回避することができる。
また、上記構成において、前記補正量設定部は、前記非調整モードの場合に、操作以外の要因による前記出力値の変動範囲を含む第1の不感帯範囲を設定し、前記第1の不感帯範囲内に前記出力値がある間、前記キーストーン補正量を固定し、前記出力値が前記第1の不感帯範囲外になると、前記調整モードに移行するようにしてもよい。この構成によれば、操作以外の要因で、キーストーン補正量が変わってしまう事態を回避しながら、操作があれば、キーストーン補正量を調整することができ、操作性を向上できる。
この場合に、前記第1の不感帯範囲は、前記非調整モードに移行した時の前記出力値を基準にして設定されるようにすれば、移行時の出力値に対して操作以外の要因で変動が生じても、キーストーン補正量を変えない適切な不感帯範囲を設定することが可能になる。
上記構成において、前記操作部は、その操作範囲内に、キーストーン補正量を零にする零基準位置が割り当てられ、前記補正量設定部は、前記零基準位置、及び前記零基準位置の周辺の操作範囲を含む第2の不感帯範囲を前記操作部の前記操作範囲内に設定し、前記出力値が、前記第1の不感帯範囲内で、かつ、前記第2の不感帯範囲内にある場合、前記非調整モードの際には、前記キーストーン補正量を固定し、前記調整モードの際には、前記キーストーン補正量を零にするようにしてもよい。この構成によれば、調整モードの際には容易にキーストーン補正量を零に設定し易くしながら、操作以外の要因で、出力値が第2の不感帯範囲内に入った場合に、キーストーン補正量が零に調整されてしまう事態を防止することができる。
上記構成において、前記画像の画素補間処理を行うフィルター部を備え、前記調整モードの際、前記出力値が前記第2の不感帯範囲内の場合、前記フィルター部が画素補間処理を行わないようにし、前記第2の不感帯範囲外の場合、前記フィルター部が画素補間処理を行うようにしてもよい。この構成によれば、第2の不感帯範囲内での操作の場合に、画素補間処理を無効にでき、入力された画像を忠実に表示することができ、画質を向上することができる。
上記構成において、前記投射型表示装置は、前記キーストーン補正量に関する情報をユーザーに通知せずに前記キーストーン補正を行う構成であってもよい。この構成によれば、キーストーン補正量に関する情報をユーザーに通知しない構成のために、キーストーン補正量が操作以外の要因で変わってしまうとユーザーが気づくことができない事態となるが、操作以外の要因で変わる事態そのものを回避でき、キーストーン補正量に関する情報をユーザーに通知しない構成に好適である。
また、本発明は、画像を投射する画像投射部と、操作量に応じて出力値が変化する操作デバイスである操作部と、前記出力値に基づいてキーストーン補正量を可変させる補正量設定部と、前記キーストーン補正量に応じて、投射する画像のキーストーン補正を行うキーストーン補正部とを備える投射型表示装置の制御方法において、前記補正量設定部が、前記出力値に応じて、キーストーン補正量を可変させる調整モードで動作し、この調整モードの場合に、前記出力値に基づいて前記操作部が操作されなくなったか否かを監視し、前記操作部が操作されなくなると、前記キーストーン補正量を固定する非調整モードに移行することを特徴とする。この方法によれば、操作以外の要因でキーストーン補正量が変わってしまう事態を回避することができる。
本発明によれば、操作以外の要因でキーストーン補正量が変わってしまう事態を回避することができる。
本発明の実施形態に係るプロジェクターを示す図である。 (A)は、プロジェクターが上下方向に傾いている場合を説明する図であり、(B)は、プロジェクターが左右方向に傾いている場合を説明する図である。 プロジェクターの機能構成を示すブロック図である。 キーストーン操作部と横キーストーン補正量との関係を示す図である。 動作モード変更処理を示すフローチャートである。 (A)は非調整モードの説明に供する図であり、(B)は調整モードの説明に供する図である。 フィルター部の制御を示すフローチャートである。 (A)は第2実施形態の非調整モードの説明に供する図であり、(B)は調整モードの説明に供する図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るプロジェクター(投射型表示装置)10を示す図である。このプロジェクター10は、画像を表す画像光を投射して投射面となるスクリーンSCに画像(投射画像)PMを表示させる。このプロジェクター10は、プロジェクター10とスクリーンSCとの間の相対的な位置関係によって生じる投射画像PMの台形歪みを補正するキーストーン補正(台形歪み補正)を行う機能を備えている。なお、投射画像PMは、静止画像および動画像のどちらでもよい。
図2(A)は、プロジェクター10が上下方向(垂直方向,縦方向とも言う)に傾いている場合を説明する図である。図2(A)では、投射光の光軸OAがスクリーンSCの法線NLに対して上下方向にあおり角θ1(以下、縦側傾き角θ1という)だけ傾いており、キーストーン補正をしない場合には、図中左側に示すように、上辺と下辺との長さが異なるように台形状に歪んだ投射画像PM1が表示される。図中右側は、この縦側傾き角θ1に対応する上下方向のキーストーン補正(縦キーストーン補正)を行った場合の投射画像PM11である。
図2(B)は、プロジェクター10が左右方向(水平方向,横方向とも言う)に傾いている場合を説明する図である。図2(B)では、投射光の光軸OAがスクリーンSCの法線NLに対して左右方向に傾き角θ2(以下、横側傾き角θ2という)だけ傾いており、キーストーン補正をしない場合には、図中左側に示すように、左辺と右辺との長さが異なるように台形状に歪んだ投射画像PM2が表示される。図中右側は、横側傾き角θ2に対応する左右方向のキーストーン補正(横キーストーン補正)を行った場合の投射画像PM22である。
図1に示すように、このプロジェクター10の筐体10Aの上面には、左右方向(投射方向と直交する方向)に沿わせて操作可能なキーストーン操作部12が設けられており、このキーストーン操作部12は、横キーストーン補正用の手動式操作デバイスとして機能する。
このキーストーン操作部12は、スライド式の可変抵抗器で構成され、ユーザーが指でつまんで左右にスライド操作可能な操作子12Aを備えている。そして、この操作子12Aをスライド範囲の一方側から他方側に向かって操作することによって、この操作子12Aの操作量(スライドストローク)に比例して抵抗値が変化する。
このキーストーン操作部12には、一定の電源電圧V1(本構成では3.3V)が印可されており、キーストーン操作部12の抵抗値に応じて出力電圧が変化する。本構成では、この出力電圧に基づいて横キーストーン補正の補正量(横キーストーン補正量と言う)が設定される。これによって、ユーザーによる手動操作で横キーストーン補正量が設定される。
また、本構成では、横キーストーン補正量を調整するための操作方向を、横キーストーン補正が必要となる光軸OAの傾き方向である左右方向に沿わせている。このため、ユーザーが感覚的に横キーストーン補正量を調整でき、また、該操作部12を直感的に横キーストーン補正用の操作部であると認識できる。
図3は、プロジェクター10の機能構成を示すブロック図である。
図3に示すように、プロジェクター10は、画像処理部21と、キーストーン補正部(台形歪み補正部)22と、パネル駆動部23と、液晶パネル24Aを有する画像投射部24と、センサー部26と、メモリー27と、制御部30とを備えている。
画像処理部21は、ケーブル接続された外部機器(パーソナルコンピューターやDVDプレーヤー等)17から画像信号SAを入力し、この信号SAに対応する画像データを、不図示のフレームバッファーに1フレーム毎に書き込み、この画像データに対し、画像データのフォーマットをインターレース方式からプログレッシブ方式に変換するIP変換や、IP変換された画像データに対してサイズを拡大または縮小する解像度変換処理や、輝度や彩度の調整といった種々の色調補正などを行う。なお、フレームバッファーには、画像処理部21から出力された原画像データと、原画像データに対して画像処理部21によってフォーマット変換が施された補正前画像データと、補正前画像データに対してキーストーン補正部によってキーストーン補正が施された補正後画像データとが格納される。
キーストーン補正部22は、スクリーンSCに対してプロジェクター10の投射軸(投射光の光軸OAに相当)を傾けた状態で投射した場合に生じる台形歪みの補正、つまり、縦キーストーン補正と横キーストーン補正とを行う。
このキーストーン補正部22は、縦横のキーストーン補正に対応する座標変換を行う座標変換部31と、このキーストーン補正に伴う画素補間処理を行うフィルター部(画素補間部)32とを備えている。
ここで、キーストーン補正をかけるときには、台形歪みを補償するように液晶パネル24Aに画像が表示される。一般に液晶パネルを用いたプロジェクターにおいてキーストーン補正をかける場合、液晶パネル24Aには、台形歪み補正前の元画像よりも小さな画像が表示されることになり、基本的には画像が縮小される。なお、大きく角度をつけた場合には、部分的に拡大になることがある。
この画像を縮小する際には、単純に画像データを間引くとギザギザした画像になってしまう。上記フィルター部32は、このギザギザを回避する画素補間処理を行うものであり、キーストーン補正に応じたフィルター処理係数に基づいて画素補間処理を行う。この座標変換部31およびフィルター部32には、公知の構成を広く適用することが可能である。
パネル駆動部23は、画像投射部24の液晶パネル24Aを駆動するものであり、画像処理(キーストーン補正を含む)が施された補正後画像データに基づいて液晶パネル24Aを駆動し、画像を表示させる。
画像投射部24は、光源として機能する光源装置25Aと、液晶パネル(液晶ライトバルブとも言う)24Aと、投射レンズ25Bとを備えている。液晶パネル24Aは、複数の画素をマトリクス状に配置した透過型液晶パネルで構成され、パネル駆動部23の駆動により各画素の光透過率を変化させることにより、光源からの照明光を画像を表す画像光へと変調する。
ここで、プロジェクター10が3LCD式プロジェクターで構成される場合には、R,G,Bの3色に対応する3枚の液晶パネル24Aおよび光源装置25Aの光の分離および合成をするミラーやプリズム等が配設される。本実施形態では、説明の便宜上、1枚の液晶パネル24Aを備えた構成としている。
投射レンズ25Bは、液晶パネル24Aによって画像光へと変調された光を拡大投射する。なお、画像投射部24の光学系が、配光を調整するレンズアレイ、偏光調整素子、ミラー、防塵ガラス等を含む構成でもよく、画像投射部24は公知の構成を広く適用することが可能である。
センサー部26は、プロジェクター10の上下方向(垂直方向,縦方向)の傾き角度、つまり、図2(A)に示した縦側傾き角θ1を検出する角度検出部として機能する。このセンサー部26は、プロジェクター10の鉛直方向からの傾きを検出するGセンサーを有し、このGセンサーを用いて縦側傾き角θ1を検出し、この検出結果である縦側傾き角θ1を制御部30に通知する。
メモリー27には、制御プログラム等の各種プログラムや各種データが記憶され、このメモリー27には、後述する変換データ27Aも記憶される。
制御部30は、メモリー27に記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、プロジェクター10の各部を制御するコンピューターとして機能する。
図3に示すように、このプロジェクター10には、キーストーン操作部12の出力電圧をアナログデジタル変換するA/Dコンバーター33が設けられる。このA/Dコンバーター33を介して出力電圧を示すデジタル値が、操作出力値D1として制御部30に通知される。そして、制御部30は、操作出力値D1に基づいてキーストーン補正量を設定する補正量設定部として機能するようになっている。
この場合、制御部30は、キーストーン補正部22に対し、センサー部26からの縦側傾き角θ1に基づいて縦キーストーン補正を自動的に行う「自動キーストーン補正処理」を行わせると共に、キーストーン操作部12の操作出力値D1に基づいて横キーストーン補正を行う「手動キーストーン補正処理」を行わせる。
ところで、本プロジェクター10は、キーストーン補正量に関する情報(例えば、現在のキーストーン補正量の値)をユーザーに通知しない構成であり、ユーザーが表示に頼らずに、スライド式のキーストーン操作部12を介して横キーストーン補正を指示する構成である。より具体的には、ユーザーが、キーストーン操作部12の操作子12Aを操作範囲内で左右に操作することによって横キーストーン補正量が−30°〜+30°(左右いずれか一方を−側、他方を+側としている)の範囲で設定される。
この場合、操作範囲内の左右中央の一点を、横キーストーン補正量が零の位置に割り当て、操作範囲の一端を、−30°の補正量に割り当て、他端を、+30°の補正量に割り当て、これらの間の操作位置を−30°,0°および+30°を除く横キーストーン角度の補正量に均等に割り当てる方法が考えられる。
しかしながら、この均等割り当て方法では、ユーザーが、キーストーン補正量が零となる一点の中間位置に操作することが難しく、ユーザーが零の位置に操作したつもりでも、零の位置からずれている事態(「意図に反して零からずれた事態(第1事態)α」という)が生じる。
例えば、ユーザー等が、プロジェクター10の光軸OAの横方向の傾きが零となるように精度良く設置を行った場合、ユーザー等が横キーストーン補正を行わないように零の位置に操作しようとするが、零の位置からわずかにずれてしまい、この場合に、不必要に横キーストーン補正を行っている状態となる。このため、第1事態αを回避することが望まれる。
また、キーストーン操作部12の可変抵抗器の個体ばらつき、電源電圧V1の変動、温度ドリフトおよびノイズも、「第1事態α」を招く要因となる。
さらに、キーストーン操作部12の操作位置が変わらない場合であっても、このキーストーン操作部12の電源電圧V1の変動、温度ドリフトおよびノイズにより、操作出力値D1が変動することがある。この場合、横キーストーン補正量がユーザーの意図に反して変わってしまう事態(「操作以外の要因でずれる事態(第2事態)β」という)が生じてしまい、この第2事態βも回避することが望まれる。
本構成では、上記の第1事態αおよび第2事態βを回避するため、以下の構成を具備している。
<第1事態αを回避する構成>
本構成では、図4に示すように、操作範囲(図4に符号Hで示す範囲)の中間位置を、横キーストーン補正量を零にする零基準位置Cとし、この零基準位置Cを周辺操作範囲と共に含む連続する範囲(「センター不感帯範囲」という)CHを、横キーストーン補正量を零にする範囲に設定している。
詳述すると、本構成のキーストーン操作部12の操作範囲Hは、図4に示すように、0.10mとされ、操作子12Aが、一端側から0.05mの中間位置に相当する零基準位置Cを中心とする左右0.01mの範囲内がセンター不感帯範囲CHとされる。このため、操作子12Aがセンター不感帯範囲CHの範囲内にあれば、横キーストーン補正量が零(横キーストーン角度が零に対応)に設定される。例えば、操作子12Aが、図4に符号(I)、(II)で示す位置にある場合には、横キーストーン補正量が零に設定される。
また、センター不感帯範囲CHの一端側(左端側)から操作範囲Hの一端(左端)の位置までの範囲(図4中、符号LHで示す左側操作範囲)が、0°〜−30°(一方側の最大横キーストーン角度まで)の横キーストーン補正量の調整に割り当てられる。
この範囲LHでは、操作子12Aが一端側に移動するに従って横キーストーン補正量が−側に連続的に増加するように設定される。本構成では、範囲LHにおいて操作子12Aが一端側に移動するに従って横キーストーン補正量が−側に直線的に比例増加するように設定される。例えば、操作子12Aが、図4に符号(III)で示す位置にあれば、横キーストーン補正量が角度−15°の補正量に設定される。
さらに、センター不感帯範囲CHの他端側(右端側)の位置から操作範囲Hの他端(右端)の位置までの範囲(図4中、符号RHで示す右側操作範囲)が、0°〜+30°(他方側の最大横キーストーン角度まで)に対応する横キーストーン補正量の調整に割り当てられる。
この範囲RHでは、操作子12Aが他端側に移動するに従って横キーストーン補正量が+側に連続的に増加するように設定される。本構成では、範囲RHにおいて操作子12Aが他端側に移動するに従って横キーストーン補正量が+側に直線的に比例増加するように設定される。例えば、操作子12Aが、図4に符号(IV)で示す位置にあれば、横キーストーン補正量が角度+20°の補正量に設定される。
上記の割り当ては、キーストーン操作部12の操作出力値D1と、横キーストーン補正量との対応関係を記述したテーブル形式の変換データ27A(図3参照)を、メモリー27に予め記憶しておくことで実現される。より具体的には、制御部30が、この変換データ27Aを参照することによって、現在の操作出力値D1に対応する横キーストーン補正量を特定し、キーストーン補正部22を制御することによって実現される。なお、変換データ27Aは、テーブル形式のデータに限らず、上記図4の対応関係を示す関係式の情報(変換データ)であってもよい。
これにより、ユーザーが操作子12Aをセンター不感帯範囲CH内に入るように操作すれば、横キーストーン補正量を零に設定することができ、単一の零基準位置Cでしか零に設定できない構成に比して、容易かつ確実に零に設定することができる。
また、上記構成は、横キーストーン補正量を調整するための操作方向が、横キーストーン補正が必要となる光軸OAの傾き方向である左右方向に一致するので、ユーザーが直感的に横キーストーン補正量を調整することができる。
さらに、本構成では、キーストーン操作部12が零基準位置Cに操作された場合にメカニカルなクリック状態となるクリック機構(図3中、符号41で模式的に示す機構)が設けられている。このクリック機構41は、ばね材やラッチ機構などを用いてユーザーが触覚や聴覚等でクリック位置を把握可能にクリック感やクリック音等を発生する機構であり、公知の機構が用いられる。
この種のクリック機構41は、メカニカル機構であるため、誤差や経時変化などの影響によって、どうしてもクリック感を発生する位置にばらつきが生じてしまう。
本構成では、このようなクリック機構41を用いても、少なくとも零基準位置C近傍でクリック感を発生することができ、つまり、センター不感帯範囲CH内で確実にクリック感を発生することができる。このため、ユーザーは、視覚に頼らずに、キーストーン操作部12を零基準位置C近傍、つまり、センター不感帯範囲CH内に確実に操作することができる。従って、ユーザーは、暗室でプロジェクター10の投影画像を視聴しながら、容易かつ確実に横キーストーン補正量を零に設定することができる。
さらに、上記センター不感帯範囲CHは、操作範囲Hの20%の範囲に割り当てられているため、キーストーン操作部12を零基準位置C近傍に操作した状態で、キーストーン操作部12の可変抵抗器の個体ばらつきや電源電圧V1の変動や温度ドリフトやノイズが生じても、その変動が、初期設定したセンター不感帯範囲CHに対応する電圧範囲内を超えない。
このため、キーストーン操作部12の可変抵抗器の個体ばらつきや電源電圧の変動や温度ドリフトやノイズが生じても、横キーストーン補正量を零に保持することが可能である。
なお、センター不感帯範囲CHは、操作範囲Hの20%に限らず、個体ばらつきや電源電圧V1の変動や温度ドリフトやノイズが生じても、その変動が初期設定の範囲内を超えない範囲で20%以下にしてもよいし、20%以上にしてもよい。以上が「第1事態α」を回避する構成である。
<第2事態βを回避する構成>
本構成では、プロジェクター10の動作モードとして、上記したように、キーストーン操作部12の操作(つまり、操作出力値D1)に応じてキーストーン補正量を可変させる調整モードに加えて、キーストーン操作部12の操作(つまり、操作出力値D1)に依存せずにキーストーン補正量を固定する非調整モードとを具備している。この動作モード変更処理は、制御部30によって実行される。
図5は、動作モード変更処理を示すフローチャートであり、図6は、この場合の動作を説明する図である。この動作モード変更処理は、プロジェクター10の電源投入中は、繰り返し実行される処理である。但し、ユーザーからの設定に応じて、この動作モード変更処理を停止可能に構成してもよい。
前提として、この動作モード変更処理では、キーストーン操作部12が予め定めた設定時間(本構成では2秒)T0の間、操作されない場合、つまり、キーストーン操作部12の操作出力値D1が設定時間T0以上の間、変化していない場合、非調整モードに移行する。このため、ユーザーがキーストーン操作部12を操作しない状態が継続すると、非調整モードに移行する。以下、非調整モードの状態から動作を説明する。
この非調整モードの場合、制御部30は、キーストーン補正量を固定しており、図6(A)に示す例では、−15°の横キーストーン補正量に固定している場合を示している。
図5に示すように、制御部30は、非調整モードの場合、キーストーン操作部12の操作を検出し(ステップS1)、一定以上の操作があったか否かを判定する(ステップS2)。
この一定以上の操作とは、固定中のキーストーン補正量に対応する操作出力値D1を周辺操作範囲と共に含む連続する範囲(「出力値基準の不感帯範囲」という)GH(図6(A)参照)を超える操作である。この「出力値基準の不感帯範囲」GHは、電源電圧V1の変動や温度ドリフトやノイズが生じても、その変動が、不感帯範囲GHを超えない範囲に設定されており、操作出力値D1の変動範囲を含む不感帯範囲となっている。
例えば、操作以外の要因(電圧変動や温度ドリフトやノイズ)による変動量が、電圧値で−0.2V〜+0.2Vであれば、不感帯範囲GHは、操作出力値D1を中心(基準)とする変動幅内(−0.2V〜+0.2V)の範囲に設定される。
より具体的には、制御部30は、ステップS1の処理として、操作出力値D1を検出し、ステップS2の処理として、操作出力値D1が「出力値基準の不感帯範囲」GH外か否かを判定し、「出力値基準の不感帯範囲」GH内であれば(ステップS2:NO)、ステップS1の処理へ移行し、「出力値基準の不感帯範囲」GH外になるまで現在の動作モード、つまり、非調整モードを維持する。
一方、操作出力値D1が「出力値基準の不感帯範囲」GH外であれば(ステップS2:YES)、制御部30は、キーストーン調整動作(横キーストーン補正処理)を開始し、つまり、調整モードに移行する(ステップS3)。
調整モードの場合、制御部30は、キーストーン操作部12の操作(つまり、操作出力値D1)に応じて横キーストーン補正量を可変させ、キーストーン調整(キーストーン補正)を行うと(ステップS4)、この調整動作(補正処理)を終了する(ステップS5)。
続いて、制御部30は、一定時間内にキーストーン操作部12が操作されたか否かを監視すべく、設定時間(本構成では2秒)T0内に、キーストーン操作部12が操作されたか否かを判定する(ステップS6)。具体的には、制御部30は、キーストーン操作部12の操作出力値D1を時間間隔を空けて取得し、前後の操作出力値D1の差分に基づいてキーストーン操作部12が操作されたか否かを判定する。そして、キーストーン操作部12が操作された場合(ステップS6:YES)、制御部30は、ステップS3の処理へ移行してキーストーン調整動作を継続し、つまり、調整モードを継続する。
ここで、図6(B)に示す例では、調整モードの際に、−5°の横キーストーン補正量に設定している場合を示している。この調整モードでは、上記ステップS3〜S6の処理により、キーストーン操作部12が操作されると、操作子12Aの位置に応じた横キーストーン補正量に調整される。例えば、操作子12Aが、センター不感帯範囲CHに対応する範囲にあれば、横キーストーン補正量が零に設定され、左端にあれば、−30°の横キーストーン補正量に設定され、右端にあれば、+30°の横キーストーン補正量に設定される。
一方、キーストーン操作部12が操作されない場合(ステップS6:NO)、制御部30は、この動作モード変更処理を一端、終了する。この場合、キーストーン補正量が固定した状態に保持され、つまり、非調整モードとなる。このステップS6の処理を終了した後には、直ちに、或いは、所定の割り込み周期で出力される割り込み信号に基づいて、この動作モード変更処理がステップS1から再開される。これによって、非調整モード時に、一定以上の操作があると(ステップS2:YES)、上記したように、調整モードに切り替えられ、キーストーン補正が可能になる。
このように、調整モードの場合に、キーストーン操作部12が操作されなくなると、キーストーン補正量を固定する非調整モードに移行するので、操作以外の要因(電源電圧V1の変動、温度ドリフトおよびノイズ)で操作出力値D1が変動しても、キーストーン補正量が変わってしまう事態を回避することができる。以上が「第2事態β」を回避する構成である。
ここで、非調整モードの場合に設定する「出力値基準の不感帯範囲(第1の不感帯範囲)」GHが、センター不感帯範囲(第2の不感帯範囲)CH内に重なる場合がある。この場合に、操作以外の要因(電圧変動や温度ドリフトやノイズ)で操作出力値D1がセンター不感帯範囲CH内に入り、キーストーン補正量を零に調整すると、操作以外の要因でキーストーン補正量が変動してしまう事態が生じてしまう。
このような事態を回避すべく、本構成では、調整モードの場合に、操作出力値D1がセンター不感帯範囲CH内にあれば、キーストーン補正量を零に調整し、非調整モードの場合は、制御部30は変換データ27Aに基づいて横キーストーン補正量を零に設定する処理を行わず、横キーストーン補正量を固定する。
このため、操作出力値D1が、「出力値基準の不感帯範囲(第1の不感帯範囲)」GH内で、かつ、センター不感帯範囲(第2の不感帯範囲)CH内にある場合、非調整モードの際には、キーストーン補正量が固定され、調整モードの際には、キーストーン補正量が零に調整される。これにより、操作以外の要因で、操作出力値D1がセンター不感帯範囲CH内に入った場合に、キーストーン補正量が零に調整されてしまう事態を回避することができる。
続いて、フィルター部32の制御について説明する。フィルター部32は、制御部30の制御の下、画素補間用のフィルター処理係数を算出し、フィルター処係数に基づく画素補間処理を行う機能を具備している。
図7は、フィルター部32の制御を示すフローチャートである。また、この制御は、縦キーストーン補正を行わない場合に実行される。この図に示すように、制御部30は、調整モードの場合(ステップS11:YES)、キーストーン操作部12がセンター不感帯範囲CH外での操作か否かを判定する(ステップS12)。なお、非調整モードの場合には(ステップS11:NO)、制御部30は、この処理を一端、終了し、直ちに、或いは、所定の割り込み周期で出力される割り込み信号に基づいて当該処理を再実行する。
ステップS12の判定で、センター不感帯範囲CH外での操作であった場合(ステップS12:YES)、制御部30は、フィルター部32に対し、横キーストーン補正量に応じた画素補間用のフィルター処理係数を算出させ、画素補間処理を実行させる(ステップS13)。これによって、横キーストーン補正に応じた画素補間処理が行われる。
一方、センター不感帯範囲CH内での操作であった場合(ステップS12:NO)、制御部30は、フィルター部32に対し、フィルター処理係数を零にする(ステップS14)。フィルター処理係数を零にした場合には、フィルター部32の入力と出力が一致するので、フィルターがかからず、つまり、画素補間処理が行われないこととなる(画素補間処理が無効になる)。
このため、本構成では、画像データの処理経路を変えることなく、センター不感帯範囲CH内での操作であった場合に、画素補間処理を無効にすることができる。なお、縦キーストーン補正を行う場合は、この処理は実行されず、縦横のキーストーン補正に応じた画素補間処理が行われる。画素補間処理では、ギザギザ感は減るものの、ぼけた感じになることがあるが、本構成では、センター不感帯範囲CH内での操作であった場合に、画素補間処理を無効にするので、入力された画像を忠実に表示することができ、画質を向上することができる。
以上説明したように、本構成では、制御部30が、キーストーン操作部12の操作範囲内の一点である零基準位置Cを含むセンター不感帯範囲CHを設定し、このセンター不感帯範囲CH内に対応する操作出力値D1に対して、横キーストーン補正量を零にするので、横キーストーン補正量の表示に頼ることなく、容易に横キーストーン補正量を零に設定することができる。
また、キーストーン操作部12は、スライド式の可変抵抗器であり、この可変抵抗器を介して操作量に応じて操作出力値D1を可変させ、制御部30は、センター不感帯範囲CHに対応する電圧範囲内の操作出力値D1に対して、横キーストーン補正量を零にするので、安価な可変抵抗器を用いながら、容易に横キーストーン補正量を零に設定することができる。しかも、可変抵抗器を用いた場合には、個体ばらつき、電圧変動、温度ドリフトおよびノイズ等によって、操作出力値D1が変動するが、この変動が生じてもセンター不感帯範囲CH内での変動にとどまり、ユーザーの意図に反して横キーストーン補正量が零以外に変化してしまう事態を回避することができる。
また、キーストーン操作部12は、画像投射部24による画像の投射方向と直交する方向に沿わせて操作可能なスライド式であり、このキーストーン操作部12で投射方向と直行する方向の横キーストーン補正量を操作するので、ユーザーが感覚的に横キーストーン補正量を調整でき、また、該操作部12を直感的に横キーストーン補正用の操作部であると認識できる。さらに、このキーストーン操作部12は、センター不感帯範囲CH内の特定の操作位置である零基準位置Cでクリック状態となるので、メカニカルなクリック機構を用いても、センター不感帯範囲CH内で確実にクリック状態にでき、視覚に頼らず容易かつ確実に横キーストーン補正量を零に設定することができる。
また、キーストーン操作部12の操作出力値D1がセンター不感帯範囲CH内の場合、フィルター部32が画素補間処理を行わないようにするので、センター不感帯範囲CH内での操作の場合に、画素補間処理を無効にできる。従って、入力された画像を忠実に表示することができ、画質を向上することができる。
さらに、本構成では、制御部30が、キーストーン操作部12の操作出力値D1に応じて横キーストーン補正量を可変させる調整モードの場合に、操作出力値D1に基づいて操作されなくなったか否かを監視し、操作されなくなると横キーストーン補正量を固定する非調整モードに移行するので、ユーザーの操作以外の要因(電圧変動や温度ドリフトやノイズ)で、横キーストーン補正量が変わってしまう事態を回避することができる。
特に本構成では、キーストーン操作部12が、電圧変動や温度ドリフトやノイズで出力値が変動し易い可変抵抗器であり、この可変抵抗器の変動を十分に回避することが可能になる。従って、安価な可変抵抗器を用いながら、ユーザーの操作以外の要因で、横キーストーン補正量が変わってしまう事態を回避することができる。
しかも、本構成は、キーストーン補正量に関する情報をユーザーに通知しない構成であるため、キーストーン補正量が操作以外の要因で変わってしまうとユーザーが気づくことができない事態となるが、操作以外の要因で変わってしまう事態そのものを回避でき、キーストーン補正量に関する情報をユーザーに通知しない構成に好適である。
また、本構成では、制御部30が、非調整モードの場合に、操作出力値D1の変動範囲を含む「出力値基準の不感帯範囲(第1の不感帯範囲)」GHを設定し、この「出力値基準の不感帯範囲」GH内に操作出力値D1がある間、横キーストーン補正量を固定し、操作出力値D1が「出力値基準の不感帯範囲」GH外になると、調整モードに移行するので、ユーザーの操作以外の要因で、横キーストーン補正量が変わってしまう事態を回避しながら、ユーザーの操作があれば、横キーストーン補正量を調整することができ、操作性を向上できる。
さらに、「出力値基準の不感帯範囲」GHは、非調整モードに移行した時の操作出力値D1を基準にして設定するので、移行時の操作出力値D1に対して操作以外の要因で変動が生じても、横キーストーン補正量を変えない適切な不感帯範囲を設定することが可能になる。
また、制御部30は、操作出力値D1が「出力値基準の不感帯範囲」GH内で、センター不感帯範囲(第2の不感帯範囲)CH内にある場合、非調整モードの際には、横キーストーン補正量を固定し、調整モードの際には、キーストーン補正量を零にするので、調整モードの際には容易にキーストーン補正量を零に設定し易くしながら、操作以外の要因で、操作出力値D1がセンター不感帯範囲CH内に入った場合に、キーストーン補正量が零に調整されてしまう事態を防止することができる。
<第2実施形態>
図8は、第2実施形態に係るプロジェクター10の動作を説明する図であり、図8(A)は非調整モード、図8(B)は調整モードの場合を示している。
この第2実施形態では、センター不感帯範囲CHが設定されない点が第1実施形態と異なっている。
すなわち、図8(B)に示すように、調整モードの場合、キーストーン補正部22の操作出力値D1と横キーストーン補正量とが直線で比例する均等割り当てとされる。つまり、操作範囲内の左右中央の一点(零基準位置C)を、横キーストーン補正量が零の位置に割り当て、操作範囲の一端を、−30°の補正量に割り当て、他端を、+30°の補正量に割り当て、これらの間の操作位置を−30°,0°および+30°を除く横キーストーン角度の補正量に均等に割り当てるように、操作出力値D1(電圧値で0〜3.3V)と横キーストーン補正量(−30°〜+30°)とを設定している。なお、図8(B)に示す例では、−15°の横キーストーン補正量が設定される場合を示している。
この場合、変換データ27Aを、上記の対応関係を記述したデータにしておけばよい。
一方、非調整モードでは、図8(A)に示すように、操作出力値D1を基準にした「出力値基準の不感帯範囲」GHが設定される。このため、キーストーン操作部12が操作されなくなると、横キーストーン補正量を固定する非調整モードに移行し、非調整モードでは、操作以外の要因(電源電圧V1の変動、温度ドリフトおよびノイズ)で操作出力値D1が変動しても、横キーストーン補正量が変わってしまう事態を回避することができる。
従って、本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、ユーザーの操作以外の要因(電圧変動や温度ドリフトやノイズ)で、横キーストーン補正量が変わってしまう事態を回避できる、安価な可変抵抗器を用いながら上記事態を回避できる、操作性を向上できる、等の各種効果を奏する。
また、本実施形態では、第1実施形態で記載したセンター不感帯範囲CHを設定しないので、このセンター不感帯範囲CHと「出力値基準の不感帯範囲」GHとが重なる場合にいずれを優先するかの処理が不要となり、制御部30の処理を簡素化することが可能である。
上述した各実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上述した実施形態では、横キーストーン補正に本発明を適用する場合について説明したが、縦キーストーン補正に本発明を適用してもよく、公知のキーストーン補正に本発明を広く適用することができる。
また、上述した実施形態では、キーストーン操作部12をスライド式の可変抵抗器で構成する場合を説明したが、これに限らず、回転式の可変抵抗器で構成してもよく、また、可変抵抗器以外の操作デバイスで構成してもよい。
また、上述した実施形態では、キーストーン操作部12が零基準位置Cに操作された場合にクリック状態となる場合を説明したが、これに限らず、零基準位置C以外の特定の操作位置でクリック状態となるようにしてもよい。
また、上述した画像処理部21やキーストーン補正部22や制御部30といった各機能部は、プロジェクター10の機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。
また、上述したプロジェクター10は、透過型の液晶パネル24Aを用いて画像をスクリーンSCに投射するタイプであったが、反射型液晶パネルを用いたプロジェクターであってもよいし、デジタルミラーデバイスを用いたDMD方式のプロジェクターであってもよい。また、3つのライトバルブによりカラー画像を投射する3LCD方式のプロジェクターに限らず、1つの液晶ライトバルブを用いてRGBに対応する画像を時分割表示してカラー画像を投射するプロジェクター、カラーホイールを備えた単板DMD方式のプロジェクター、及び、3DMD方式のプロジェクターのいずれにも本発明を適用可能である。また、光源としては、キセノンランプのほか、超高圧水銀ランプや、LEDランプ等、各種の光源を用いることができる。また、上述したプロジェクター10は、投射面の正面側に配置されて投射面の正面に投射光を投射するタイプのプロジェクター10であってもよく、また、投射面の背面側に配置されて投射面の背面に投射光を投射するタイプのプロジェクター10であってもよい。すなわち、本発明は、光源が発した光を変調する機能を有する投射型表示装置に広く適用可能である。
また、本実施形態では、外部機器17からプロジェクター10に画像信号SAが入力される構成であったが、例えば、プロジェクター10自体に、光ディスクや、フラッシュメモリー等の外部記録媒体を読み取る読取装置を設け、この読取装置によって記録媒体に記録されたデータを読み取ることにより画像信号SAを取得する構成としてもよい。
10…プロジェクター(投射型表示装置)、12…キーストーン操作部、12A…操作子、21…画像処理部、22…キーストーン補正部(台形歪み補正部)、23…パネル駆動部、24A…液晶パネル、24…画像投射部、26…センサー部、27…メモリー、30…制御部(補正量設定部)、27A…変換データ、31…座標変換部、32…フィルター部、33…A/Dコンバーター、41…クリック機構、C…零基準位置、D1…操作出力値(出力値)、CH…センター不感帯範囲(第2の不感帯範囲)、GH…出力値基準の不感帯範囲(第1の不感帯範囲)。

Claims (7)

  1. 画像を投射する画像投射部と、
    操作量に応じて出力値が変化する操作部と、
    前記出力値に基づいてキーストーン補正量を変化させる補正量設定部と、
    前記キーストーン補正量に応じて、投射する画像のキーストーン補正を行うキーストーン補正部とを備え、
    前記補正量設定部は、前記出力値に応じてキーストーン補正量を可変させる調整モードで動作するとともに、この調整モードの場合に、前記出力値に基づいて前記操作部が操作されなくなったか否かを監視し、前記操作部が操作されなくなると、前記キーストーン補正量を固定する非調整モードに移行し、
    前記補正量設定部は、さらに、前記非調整モードの場合に、前記操作部の操作範囲内に第1の不感帯範囲を設定し、前記第1の不感帯範囲内に前記出力値がある間、前記キーストーン補正量を固定し、前記出力値が前記第1の不感帯範囲外になると、前記調整モードに移行することを特徴とする投射型表示装置。
  2. 前記操作部は、スライド式或いは回転式の可変抵抗器であり、この可変抵抗器を介して操作量に応じて出力電圧を変化させ、
    前記補正量設定部は、前記出力電圧に基づいて前記キーストーン補正量を設定することを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  3. 前記第1の不感帯範囲は、前記非調整モードに移行した時の前記出力値を基準にして設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の投射型表示装置。
  4. 前記操作部は、前記操作範囲内に、キーストーン補正量を零にする零基準位置が割り当てられ、
    前記補正量設定部は、前記零基準位置、及び前記零基準位置の周辺の操作範囲を含む第2の不感帯範囲を前記操作部の前記操作範囲内に設定し、前記出力値が、前記第1の不感帯範囲内で、かつ、前記第2の不感帯範囲内にある場合、前記非調整モードの際には、前記キーストーン補正量を固定し、前記調整モードの際には、前記キーストーン補正量を零にすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の投射型表示装置。
  5. 前記画像の画素補間処理を行うフィルター部を備え、
    前記調整モードの際、前記出力値が前記第2の不感帯範囲内の場合、前記フィルター部は画素補間処理を行わず、前記出力値が前記第2の不感帯範囲外の場合、前記フィルター部は画素補間処理を行うことを特徴とする請求項に記載の投射型表示装置。
  6. 前記投射型表示装置は、前記キーストーン補正量に関する情報をユーザーに通知せずに前記キーストーン補正を行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の投射型表示装置。
  7. 画像を投射する画像投射部と、
    操作量に応じて出力値が変化する操作部と、
    前記出力値に基づいてキーストーン補正量を変化させる補正量設定部と、
    前記キーストーン補正量に応じて、投射する画像のキーストーン補正を行うキーストーン補正部とを備える投射型表示装置の制御方法において、
    前記補正量設定部が、前記出力値に応じてキーストーン補正量を変化させる調整モードで動作し、この調整モードの場合に、前記出力値に基づいて前記操作部が操作されなくなったか否かを監視し、前記操作部が操作されなくなると、前記キーストーン補正量を固定する非調整モードに移行し、
    前記補正量設定部が、さらに、前記非調整モードの場合に、前記操作部の操作範囲内に第1の不感帯範囲を設定し、前記第1の不感帯範囲内に前記出力値がある間、前記キーストーン補正量を固定し、前記出力値が前記第1の不感帯範囲外になると、前記調整モードに移行することを特徴とする投射型表示装置の制御方法。
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