JP5681134B2 - スルファミン酸を使用し、室内の空気を清浄せしめる方法及びその装置 - Google Patents

スルファミン酸を使用し、室内の空気を清浄せしめる方法及びその装置 Download PDF

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Description

本発明は室内に漂う臭気物質の煙霧及びそれらの微粒子を安価簡便に除去することによって室内の空気を浄化し且つ室内面及び家具類の褐色化を防ぐ方法及びその装置に関するものである。
従来、喫煙、焼魚、焼肉時に発生する臭気物質からなる煙霧或いは微粒子の除去には活性炭、ゼオライト等の吸着剤、イオン交換紙或いはイオン交換樹脂が用いられてきた。
活性炭やゼオライトはその特性上粉末で使用しなければならないので、その粉末層に煙霧或いは微粒子を空気とともに通すには強い力を必要とし、強い力を使用せずに粉末層に煙霧或いは微粒子を空気とともに通すためにはその粉末層を薄くせざるを得ない。
しかし、活性炭やゼオライトの粉末層を薄くすると吸着能力が小さくなり、活性炭やゼオライトを頻繁に取替えなくてはならないという欠点があった。
また、イオン交換紙やイオン交換樹脂は高価であり、喫煙、焼魚、焼肉時に発生する臭気物質の煙霧或いは微粒子等それらの弱塩基性物質を捕捉するには酸の強さが不足で適当でないという欠点があった。
特開平10−179708号公報 特開昭54−60286号公報 特開2002−143285号公報 特開2002−146386号公報
本発明が解決しようとする課題は、室内に漂う臭気物質の煙霧或いは微粒子を安価且つ効率良く除去する方法及び装置の開発である。
本発明は、室内に漂う臭気物質の煙霧或いは微粒子を除去させるため、スルファミン酸の水溶液を含浸せしめた吸着体に煙霧或いは微粒子を含む空気を接触せしめることを最も主要な特徴とする。
すなわち、本発明は、スルファミン酸の水溶液を含浸せしめた紙、布、不織布等の基剤(担体)に、臭気物質の煙霧或いは微粒子を含む空気を接触せしめることにより、空気中に浮遊する臭気物質の煙霧或いは微粒子を捕捉、除去させるものである。
ここで、スルファミン酸の水溶液のスルファミン酸の濃度は8〜15%が好ましい。また、スルファミン酸の水溶液には乾燥を防ぐために吸湿剤を含有させるのが好ましい。吸湿剤としては、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール等を挙げることができる。また、スルファミン酸水溶液を基材に均一に含浸せしめるためにPEOオレイルエーテル等の湿潤剤を含有させるのが好ましい。
また、室内の臭気物質の除去は発生と同時に除去することが望ましいので、本発明装置は基剤の吸着面積を可能な限り大きくし、吸着能力を高くした方が有利である。しかし、装置はなるべく小型が望まれるので、吸着紙等を蛇腹状にするか、ハニカム状にして基剤の吸着面積を広くするのが好ましい。
また、スルファミン酸水溶液を含んだ吸着体に臭気物質を含んだ空気を速やかに多量接触せしめるために、小型ファンを設置して装置内の空気を強制的に流動させるようにするのが好ましい。
本発明によれば、室内に漂う臭気物質からなる煙霧或いは微粒子が本装置の基剤に吸着されるため、その臭いやタール物質が除去され、空間が清浄化され、室内面や家具等の褐色化が防止されるという利点がある。
図1は本発明装置の一実施例の斜視図である。 図2は図1のA−A断面の一例を示す断面図である。 図3は図1のA−A断面の他の例を示す断面図である。
室内に漂う臭気物質の煙霧或いは微粒子を安価且つ効果的に除去させるという目的を、高価な材料を使用することなく実現した。
(試験1)
室内に漂う臭気物質の煙霧或いは微粒子を捕捉するに付、何が有効か、下記の表1の試料番号1〜8に示す捕捉材料を用いて試験を行った。
Figure 0005681134
ここで、捕捉材料を含浸させる基材(担体)としては、目方150g/m、厚さ0.32mm、大きさ10cm×20cmのポリエステル布を使用し、捕捉材料の含浸量は基材1枚当り3gとした。
また、試験をした室の広さは、タテ2.7m、ヨコ5.4m、高さ2.5mである。試料片は高さ2mの所に間隔30cmで吊り下げた。臭気物質の煙霧或いは微粒子の発生源としてはタバコを使用した。タバコは両切ース1日6〜7本を喫煙した。試験日数は20日間(有人日のみ)とした。
試験結果は各試験片の変色で調べた。結果は下記の試料番号1〜8に示す通りであった。
試料番号 試験結果
1 変化なし
2 変化なし
3 変化なし
4 変化なし
5 変化なし
6 変化なし
7 殆ど変化なし
8 全面褐色
試験結果は、試料番号8に示すように、スルファミン酸が最も有効であり、室内に漂う臭気物質の煙霧或いは微粒子は塩基性物質であることが判った。
(試験2)
試験1に於いて酸性液が有効であることが判ったので、試験2では下記の表2の試料番号A〜Jの酸性物質について吸着試験を行った。試験の条件等は試験1と同様とした。
Figure 0005681134
試験結果は各試験片の変色で調べた。結果は下記試料番号A〜Jに示す通りであった。
試料番号 試験結果
A 殆ど変化なし
B 殆ど変化なし
C 全面褐色
D 全面薄<褐色(2日目乾燥状態)
E 殆ど変化なし
F 全面薄い褐色
G 殆ど変化なし
H 殆ど変化なし
I 全面褐色
J 殆ど変化なし
(試験3)
試験3では試験場所を焼き鳥屋に代えて吸着試験を行った。焼き鳥屋の広さは、タテ2.4m、ヨコ4m、高さ2.5mである。基材及び試験液は試験2に使用したものと同じものを使用した。試験片の大きさは5cm×8cm、含浸量は試験片1枚当たり1g、試験日数7日間とした。試験片の設置場所は客席の背後奥の方、2mの高さに、間隔5cmで、来客に見えない様、下部に棚を付けて設置した。焼き鳥屋の7日間の来客数は92人であった。
試験3の結果によると、スルファミン酸・硫酸が最も良く、ピロ燐酸が続く。然れども、硫酸は湿度、温度等の条件に依っては、紙・木綿を炭化せしめたり、不織布(合成樹脂)に対しても劣化せしめる。更に硫酸は皮膚に対して腐食性である事から、使用は不適である。ピロ燐酸は効果が弱い上、加水分解され易い等の理由で使用不適である。
それに対し、スルファミン酸は常温では約25%しか水に溶けなく、その粉末も水溶液も皮膚に対し腐食性は少なく、安全であり、且つラットの経口毒性もLD50>2000mg/kg(OECD TG40/iGLP)と安全性の高いものである。
尚、スルファミン酸は水溶液にしないと効果がない為、水溶液とし、乾燥を防ぐ為にグリセリンの様な吸湿剤、及び必要とするならば、紙・布・不織布等に、均一に塗布含浸できるように、界面活性剤を添加した液を紙・布・不織布等に含浸せしめたものを浮遊する煙霧或いは微粒子と接触せしめるのが好ましい。
(本発明装置)
次に、上記方法を実施するための装置について図を参照しながら説明する。図1は本発明装置の一実施例の斜視図、図2は図1の断面の一例を示す断面図であって、本発明装置は筒状体10と、筒状体10内に充填された基材12と、筒状体10内の上部に取り付けられたファン14と、ファン14を駆動する小型モータ16とからなる。
筒状体10の下部には空気吸入口18が設けられ、筒状体10の上部には空気排出口20が設けられている。ファン14は空気排出口20の近傍に設けられている。基材12は紙、布、不織布等を図2に示すように蛇腹状に形成したもの又は図3に示すようにハニカム状に形成したものを使用することができる。基材12には10%程度のスルファミン酸水溶液、10%程度のグリセリン(吸湿剤)及び1%程度のPEOオレイルエーテル(湿潤剤)が含浸されている。
この装置は次のようにして使用される。すなわち、小型モータ16のスイッチを入れ、ファン14を回転させると、筒状体10内が減圧され、室内に漂う臭気物質の煙霧或いは微粒子は空気とともに空気吸入口18から筒状体10内に吸引される。筒状体10内に吸引された臭気物質の煙霧或いは微粒子は空気とともに基材12の隙間を縫って上昇し、基材12に含浸されているスルファミン酸水溶液に捕捉される。臭気物質の煙霧或いは微粒子が取り除かれて浄化された空気は空気排出口20から室内に排出される。
10 筒状体
12 基剤
14 ファン
16 小型モータ
18 空気吸入口
20 空気排出口

Claims (3)

  1. 空気中に浮遊する塩基性の煙霧或いは微粒子を除去する方法であって、塩基性の煙霧或いは微粒子を含む空気を、スルファミン酸の水溶液を含浸せしめた紙、布、不織布等からなる基剤と接触せしめるとともに、スルファミン酸水溶液中に乾燥を防ぐ為に必要な吸湿剤を含有させることを特徴とする塩基性物質の煙霧或いは微粒子を除去する方法
  2. 前記スルファミン酸水溶液を含浸せしめた基剤の表面積を広くする為に、基剤を蛇腹状又はハニカム状にすることを特徴とする請求項1に記載の塩基性物質の煙霧或いは微粒子を除去する方法。
  3. 請求項1又は2に記載の塩基性物質の煙霧或いは微粒子を除去する方法に使用する装置であって、スルファミン酸水溶液を含んだ基剤に塩基性物質を含んだ空気を速やかに多量接触せしめる為に、ファンを設置してなることを特徴とする塩基性物質の煙霧或いは微粒子を除去する装置。
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