JP5679726B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
遊技盤110と、当該遊技盤110の中央部に設けられる入賞口121と、当該遊技盤110の盤面に設けられるくぎ部材128と、当該入賞口121に対する遊技球の流れの上流側に設けられ当該くぎ部材128を軸芯として遊技球の流れによって回転する風車1,1’と、を有する遊技機100であって、
前記風車1,1’は、
前記くぎ部材128を軸芯として前記遊技球が前記遊技盤の前記中央部方向に向かう際に回転する方向である一方向TRおよび当該一方向の回転とは逆の他方向TLへ回転するとともに、遊技球の流れによって当該一方向TRへ回転する際には当該くぎ部材128の当該軸芯方向Caxisの前記盤面から離れる方向へ移動し、遊技球の流れによって当該他方向TLへ回転する際には当該軸芯方向Caxisの当該盤面に向かう方向へ移動する羽根部10と、
前記羽根部10の前記盤面側とは反対側に設けられ前記くぎ部材128を軸芯として回転するとともに、当該羽根部10が当該軸芯方向Caxisの当該盤面110から離れる方向へ移動した状態で当該羽根部10からの回転力を受けて回転し、当該羽根部10が当該盤面へ向かう方向に移動した状態では当該羽根部10からの回転力を受けない前板部20とを有することを特徴とする。
前記くぎ部材128に対して前記遊技球が前記盤面の前記中央部の方向へ向かうことにより前記一方向TRに回転しながら当該くぎ部材128の当該軸芯方向Caxisの当該盤面から離れる方向へ移動し、前記前板部20と当接して当該前板部20を当該一方向TRへ回転させ、
前記くぎ部材128に対して前記遊技球が前記盤面の前記中央部の方向と逆方向へ向かうことにより前記他方向TLに回転しながら当該くぎ部材128の当該軸芯方向Caxisの当該盤面に向かう方向へ移動し前記前板部20との前記当接が解除されることを特徴とする。
遊技盤110と、当該遊技盤110の中央部に設けられる入賞口121と、当該遊技盤110の盤面に設けられるくぎ部材128と、当該入賞口121に対する遊技球の流れの上流側に設けられ当該くぎ部材128を軸芯として遊技球の流れによって回転する風車1,1’と、を有する遊技機100であって、
前記風車1,1’は、前記軸芯から放射状に形成されて遊技球を受ける複数の羽根板12を有する羽根部10と、当該羽根部10の盤面側とは反対側に設けられる前板部20とを備え、
前記羽根部10は、前記くぎ部材128を軸芯として前記遊技盤の前記中央部方向に向かう際に回転する方向である一方向TRおよび当該一方向の回転とは逆の他方向TLへ回転するとともに、当該一方向TRへ回転する向きで前記羽根板12にて遊技球を受けた場合に当該軸芯方向Caxisにおける前板部20側へ移動して当該前板部20に接続し、当該他方向TLへ回転する向きで当該羽根板12にて遊技球を受けた場合に当該軸芯方向Caxisにおける当該前板部20から離れる側に移動して当該前板部20との接続を解除することを特徴とする。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
次に、演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。その際、演出ボタン等(演出ボタン161および演出キー162)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を、枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
図4〜図8は、本実施の形態が適用される風車1を説明するための図である。図4は本実施の形態が適用される風車1の全体図、図5および図6は本実施形態が適用される風車1の部品構成を説明するための図である。また、図7および図8は、本実施形態が適用される風車1の動作を説明するための図である。
図4(a)は、風車1を遊技者視認側(以下、手前側Fsideと呼ぶ)から眺めた斜視図であり、図4(b)は、風車1を遊技盤110側(図1参照、以下、奧側Bsideと呼ぶ)から眺めた斜視図である。風車1は、遊技盤110に打たれる風車くぎ128に、風車くぎ128を中心として回転可能に取り付けられる。この風車1は、羽根部10と前板部20とを有している。羽根部10は、風車くぎ128を軸芯として一方向(例えば遊技者から見て時計回り、図中TR方向)およびこの一方向とは逆となる他方向(一方向を時計回りとすると半時計回り、図中TL方向)へ回転する。また、前板部20は、羽根部10が一方向(例えば手前側Fsideから見て時計回り)に回るときには羽根部10に伴って回転し、羽根部10が他方向(一方向を時計回りとすると半時計回り)へ回転するときには羽根部10からの回転力を受けないように構成されている。
なお、以下の説明において、風車1における各部品の回転方向を表現する際には、図4(a)に示す風車1の羽根部10の時計回り(TR方向)および反時計回り(TL方向)を基準とする。
羽根部10は、軸筒11と、軸筒11から放射状に延びる羽根板12と、軸筒11の軸方向一端側に設けられる羽根側接続部17とを備えて構成されている。
軸筒11の空洞部分である貫通孔10aは、風車くぎ128を緩やかに挿入(緩挿)できるように形成されている。そして、貫通孔10aは、羽根部10が、風車くぎ128に対して回転でき、また、風車くぎ128の軸方向に対して風車くぎ128に摺りながら移動できるように、風車くぎ128の径よりも、若干、大きな内径を有している。ただし、貫通孔10aは、風車くぎ128が緩挿された際にその軸方向から大きく傾いてその軸方向に対する姿勢が崩れることは好ましくない。特に、後述するように、軸筒11は前板部20に当接して前板部20に回転の駆動力を伝達する機構である羽根側接続部17を有しており、この機構による機能を維持する必要がある。そこで、貫通孔10aは、風車くぎ128の径から大きくなり過ぎず、姿勢が大きく崩れることのない範囲で、その内径が決定されている。
また、羽根部10の軸筒11から延びる複数の羽根板12は、各々、軸芯Caxisに対して角度αだけ傾いている。(なお、図5においては、一点鎖線で示した軸芯Caxisと平行な関係にある補助線を破線で示している。)そして、図5に示す手前側Fsideから見て鉛直軸Vaxisの右側Rsideに羽根板12が存在するときには、手前側Fsideから遠ざかる(奧側Bsideに向かう)に従って広がる方向に角度αだけ傾く。一方、手前側Fsideから見て鉛直軸Vaxisの左側Lside(図5参照)に羽根板12が存在するときには、奥側Bsideから近づく(手前側Fsideに向かう)に従って広がる方向に角度αだけ傾く。このように、本実施形態の風車1において、羽根部10の各々の羽根板12は、軸芯Caxisに対してねじれた状態になっている。そして、本実施形態が適用される風車1を手前側Fside(前板部20側)からみると、各々の羽根板12は、前板部20から遊技盤110側(手前側Fsideから奧側Bside)へと延びるに伴ってTR方向に傾いている(後述する図7及び図8参照)。
まず、風車1の羽根部10における羽根板12が右側Rsideの真横に位置するとき、羽根板12の面の高さは、手前側Fsideが高く、奧側Bside側が低くなる(後述する図7(b)参照)。つまり、羽根板12が右側Rsideの真横に位置するときは、羽根板12は、遊技盤110から前板部20へと高くなるように傾斜する。
一方、風車1の羽根部10における羽根板12が左側Lsideの真横に位置するとき、羽根板12の面の高さは、奧側Bsideが高く、手前側Fsideが低くなる(後述する図8(b)参照)。つまり、羽根板12が左側Lsideの真横に位置するとき、羽根板12は、前板部20側から遊技盤110へと高くなるように傾斜する。
また、各羽根板12における傾斜した面は、一つの平面で構成されることに限定されない。さらに、各羽根板12における傾斜した面は、例えば曲面であっても構わない。羽根板12を曲面で構成して場合の例として、複数の羽根板12を螺旋型のプロペラ形状にすることが挙げられる。
図5に示すように、羽根部10は、軸筒11の軸方向一端側に設けられる羽根側接続部17を有している。羽根側接続部17は、図5に示すように、本実施形態では羽根部10の軸筒11に設けられる歯車である羽根側歯車18を有している。羽根側歯車18は、複数(本実施形態においては4つ)の歯18aによって構成されている。羽根側歯車18を構成する各々の歯18aは、軸方向における面の高さが、周方向のTR方向に向けて次第に高くなるようになだらかに傾斜する斜面181と、斜面181のTR方向の端から切り下がる壁面182とによって構成されている。
前板部20は、羽根部10の手前側Fside(遊技者視認側)に設けられる回転板21と、前板部20から本実施形態ではTR方向の回転による駆動力の伝達を受ける前板側接続部25とを備えている。
「回転板の構造」
回転板21は、本実施形態では円板状の部材である。回転板21には、風車くぎ128を緩やかに挿入(緩挿)する軸穴20aが形成されている。軸穴20aは、回転板21が、風車くぎ128に対して回転できるように、風車くぎ128の径よりも、若干、大きな内径を有している。ただし、貫通孔10aは、風車くぎ128が緩挿された際にその軸方向から大きく傾いてその軸方向に対する姿勢が崩れることは好ましくない。特に、後述するように、羽根部10の羽根側接続部17の接続を受けて羽根部10の回転の駆動力の伝達を受ける機構である前板側接続部25を有しており、この機構による機能を維持する必要がある。そこで、軸穴20aは、風車くぎ128の径から大きくなり過ぎず、姿勢が大きく崩れることのない範囲で、その内径が決定されている。
前板側接続部25は、図6に示すように、軸芯Caxis方向に突出する歯によって構成される前板側歯車26を有している。前板側歯車26は、複数(本実施形態では4枚)の歯26aによって構成されている。前板側歯車26を構成する各々の歯26aは、軸方向における面の高さが、周方向におけるTL方向に次第に高くなるようになだらかに傾斜する斜面261と、斜面261のTL方向の端から切り下がる壁面262とによって構成されている。そして、前板側歯車26の各々の歯26aは、羽根側歯車18の歯18aの壁面182と対向する側に壁面262が設けられ、その逆側に斜面261が設けられる。
以上のように構成される羽根部10と前板部20とを有する風車1において、風車1が遊技盤110に取り付けられ、羽根側歯車18と前板側歯車26とが接触して噛み合った状態にて、羽根側歯車18の歯18aの斜面181と、前板側歯車26の歯26aの斜面261とは、互いに向き合う関係を有する。また、風車1において、遊技盤110に取り付けられた状態であって、羽根側歯車18と前板側歯車26とが接触した状態にて、羽根側歯車18の歯18aの壁面182と、前板側歯車26の歯26aの壁面262とは、互いに向き合う関係となる。
続いて、図7および図8を参照しながら、風車1の動作を説明する。なお、図7は羽根部10がTR方向に回転する場合を説明するための図であり、図8は羽根部10がTL方向に回転する場合を説明するための図である。また、図7(a)は、風車1を手前側Fside側から眺めた平面図であり、図7(b)は、風車1を右側Rside側から見た平面図であり、図7(c)は、遊技球が羽根板12に与える力を説明するための図である。さらにまた、図8(a)は、風車1を手前側Fside側から眺めた平面図であり、図8(b)は、風車1を左側Lside側から見た平面図であり、図8(c)は、遊技球が羽根板12に与える力を説明するための図である。
図7(a)に示すように、遊技球が風車1の右側Rsideを流れる場合、右側Rsideに位置する羽根板12が遊技球を受けることで、羽根部10はTR方向に回転しようとする。このとき、羽根部10は、遊技球を受けることによって、TR方向への回転動作を生じるのみならず、軸芯Caxis方向に移動しようとする。右側Rsideに位置する羽根板12が遊技球を受ける際、図7(b)に示すように、右側Rsideに位置する羽根板12は、手前側Fside(前板部20側)が高く、奧側Bside(遊技盤110側)が低くなるように傾斜している。このように傾斜している羽根板12に遊技球が当たると、図7(c)に示すように、羽根板12は、軸芯Caxis方向における手前側Fside(遊技盤110側から前板部20側へと向かう方向)への力を受けた状態となる。従って、羽根部10と前板部20とが離れていた場合には、羽根部10は、軸芯Caxis方向における手前側Fsideに移動する。
以上のようにして、本実施形態が適用される風車1において、羽根部10がTR方向に回転する場合、前板部20は、羽根部10の回転に伴ってTR方向に回転する。
次に、遊技球が風車1の左側Lsideを流れる場合について説明する。図8(a)に示すように、左側Lsideに位置する羽根板12が遊技球を受けることで、羽根部10はTL方向に回転しようとする。このとき、羽根部10は、遊技球を受けることによって、TL方向への回転しようし、さらに、軸芯Caxis方向にも移動しようとする。左側Lsideに位置する羽根板12が遊技球を受ける際、図8(b)に示すように、左側Lsideに位置する羽根板12は、遊技盤110側が高く前板部20側が低くなるように傾斜している。このように傾斜している羽根板12に遊技球が当たると、図8(c)に示すように、羽根板12は、軸芯Caxis方向における奧側Bside(前板部20側から遊技盤110側へと向かう方向)への力を受けた状態となる。従って、羽根部10が遊技盤110から離れていた場合には、羽根部10は、遊技盤110側へと軸芯Caxis方向における奧側Bsideに移動する。
これに対し、本実施形態の風車1では、羽根部10がTL方向に回転する際、羽根側歯車18の歯18aの斜面181側から、前板側歯車26の歯26aの斜面261に接触するように構成している(図5および図6参照)。従って、羽根部10がTL方向に回転する際には、羽根側歯車18の歯18aは、前板側歯車26の歯26aには引っ掛からずに滑る。このように、本実施形態においては、羽根部10がTL方向に回転する際に、羽根側歯車18の歯18aが前板側歯車26の歯26aを滑る構造にすることで、羽根部10のTL方向への回転力の前板部20への伝達をより抑制している。
例えば、図1に示す風車1’のように、遊技領域111の右側半分の領域に配置される場合、例えば第1始動口121へと遊技球が向かい易くなる風車1’の回転方向は遊技者視認側から見て反時計回りとなる。このような場合、風車1’において、羽根部10が反時計回りに回転した際には前板部20が反時計回りに回転し、羽根部10が時計回りに回転した際には前板部20の時計回りの回転が制限されるように構成しても良い。そして、風車1’においても上述の実施形態にて説明した風車1と基本的に同様な構造を採用するのであれば、風車1’の羽根部10における羽根板12の軸芯Caxisに対するねじりの角度を、上述の実施形態と逆方向に設定すれば良い(図5に示す例では、角度を−(マイナス)αに設定する)。また、風車1’における、羽根側歯車18の周方向における斜面181および壁面182の向きを、前板側歯車26の周方向における斜面261および壁面262の向きを、上述の実施形態において説明した風車1に対してそれぞれ逆の関係にすれば良い。
Claims (5)
- 遊技盤と、当該遊技盤の中央部に設けられる入賞口と、当該遊技盤の盤面に設けられるくぎ部材と、当該入賞口に対する遊技球の流れの上流側に設けられ当該くぎ部材を軸芯として遊技球の流れによって回転する風車と、を有する遊技機であって、
前記風車は、
前記くぎ部材を軸芯として前記遊技球が前記遊技盤の前記中央部方向に向かう際に回転する方向である一方向および当該一方向の回転とは逆の他方向へ回転するとともに、遊技球の流れによって当該一方向へ回転する際には当該くぎ部材の当該軸芯方向の前記盤面から離れる方向へ移動し、遊技球の流れによって当該他方向へ回転する際には当該軸芯方向の当該盤面に向かう方向へ移動する羽根部と、
前記羽根部の前記盤面側とは反対側に設けられ前記くぎ部材を軸芯として回転するとともに、当該羽根部が当該軸芯方向の当該盤面から離れる方向へ移動した状態で当該羽根部からの回転力を受けて回転し、当該羽根部が当該盤面へ向かう方向に移動した状態では当該羽根部からの回転力を受けない前板部と
を有することを特徴とする遊技機。 - 前記風車の前記羽根部は、
前記くぎ部材に対して前記遊技球が前記盤面の前記中央部の方向へ向かうことにより前記一方向に回転しながら当該くぎ部材の当該軸芯方向の当該盤面から離れる方向へ移動し、前記前板部と当接して当該前板部を当該一方向へ回転させ、
前記くぎ部材に対して前記遊技球が前記盤面の前記中央部の方向と逆方向へ向かうことにより前記他方向に回転しながら当該くぎ部材の当該軸芯方向の当該盤面に向かう方向へ移動し前記前板部との前記当接が解除されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記風車の前記羽根部は、前記くぎ部材の前記軸芯に対して傾斜した面を有する羽根板を備え、遊技球が当該羽根板に当たることにより回転するとともに、当該羽根板の当該傾斜した面によって当該軸芯方向に移動することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
- 前記風車の前記羽根部は、前記前板部から前記遊技盤へと延びるに伴って、当該前板部側から見て右回りの方向に傾く複数の羽根板を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊技機。
- 遊技盤と、当該遊技盤の中央部に設けられる入賞口と、当該遊技盤の盤面に設けられるくぎ部材と、当該入賞口に対する遊技球の流れの上流側に設けられ当該くぎ部材を軸芯として遊技球の流れによって回転する風車と、を有する遊技機であって、
前記風車は、前記軸芯から放射状に形成されて遊技球を受ける複数の羽根板を有する羽根部と、当該羽根部の盤面側とは反対側に設けられる前板部とを備え、
前記羽根部は、前記くぎ部材を軸芯として前記遊技盤の前記中央部方向に向かう際に回転する方向である一方向および当該一方向の回転とは逆の他方向へ回転するとともに、当該一方向へ回転する向きで前記羽根板にて遊技球を受けた場合に当該軸芯方向における前板部側へ移動して当該前板部に接続し、当該他方向へ回転する向きで当該羽根板にて遊技球を受けた場合に当該軸芯方向における当該前板部から離れる側に移動して当該前板部との接続を解除することを特徴とする遊技機。
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