JP5678710B2 - 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム - Google Patents
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Description
特許文献1は、元の3次元画像に重ねられる付加情報に関しては、その付加情報の奥行き方向の相対的な位置を変えたり、最大視差を有する最も手前の表示としたり、さらには表示位置を変更して重なりの位置を変える方法を提案している。
3次元画像の表示処理を実行する制御部を有し、
前記制御部は、
前記3次元画像に重畳させて、予め規定した規定奥行き位置に付加情報を表示する処理を行うとともに、
前記付加情報の表示予定領域に含まれる表示オブジェクトの奥行き位置と、前記付加情報を表示する規定奥行き位置との差分に基づく評価値を算出し、
該評価値の値に応じて、付加情報の表示態様の変更処理を実行する画像処理装置にある。
画像処理装置において、3次元画像の表示処理を実行する画像処理方法であり、
前記3次元画像に重畳させて、予め規定した規定奥行き位置に付加情報を表示するステップと、
前記付加情報の表示予定領域に含まれる表示オブジェクトの奥行き位置と、前記付加情報を表示する規定奥行き位置との差分に基づく評価値を算出するステップと、
該評価値の値に応じて、付加情報の表示態様の変更処理を実行するステップを実行する画像処理方法にある。
画像処理装置において、3次元画像の表示処理を実行させるプログラムであり、
前記3次元画像に重畳させて、予め規定した規定奥行き位置に付加情報を表示させるステップと、
前記付加情報の表示予定領域に含まれる表示オブジェクトの奥行き位置と、前記付加情報を表示する規定奥行き位置との差分に基づく評価値を算出させるステップと、
該評価値の値に応じて、付加情報の表示態様の変更処理を実行させるステップを実行させるプログラムにある。
これらの処理により、3次元画像に対する違和感を減少させた付加情報の重畳表示を実現する装置や方法が実現される。
1.画像処理装置の実行する処理の詳細について
1−(1)付加情報の表示文字数を調整する処理例(処理例1)
1−(2)付加情報の表示文字サイズを調整する処理例(処理例2)
1−(3)付加情報の表示をアイコンに変更する処理例(処理例3)
1−(4)付加情報の文字列の改行調整を行う処理例(処理例4)
1−(5)処理例1〜4を組み合わせた処理例(処理例5)
2.画像処理装置の実行する処理シーケンスの詳細について
3.画像処理装置のハードウェア構成例について
3次元画像の表示に際して、表示する付加情報としては、たとえば、メッセージや字幕、あるいはエラー表示、メニュー、アイコンなどがある。これらの付加情報を違和感なく表示するための処理の詳細について説明する。
(1)付加情報の表示文字数を調整する処理例(処理例1)
(2)付加情報の表示文字サイズを調整する処理例(処理例2)
(3)付加情報の表示をアイコンに変更する処理例(処理例3)
(4)付加情報の文字列の改行調整を行う処理例(処理例4)
(5)処理例1〜4を組み合わせた処理例(処理例5)
処理例1として、付加情報の表示文字数を調整する処理例について説明する。
本処理例では、まず、奥行きを規定値とした固定位置に付加情報を表示する。例えば、3次元画像の奥行き位置として0(表示画像の奥行き方向(遠方)/飛び出し方向(手前)の中心)の位置に表示させる。なお、付加情報の表示位置を奥行位置=0とする例は一例であり、その他の奥行位置に固定してもよい。
本処理例1は、図1に示すように、3次元画像100に重畳させて表示する付加情報111が、エラー、メッセージ、字幕、メニューのような文字列の場合に有効な処理である。
「バッテリーチェック」
の9文字であった場合、この文字全体を表示させると、付加情報の表示位置である奥行き0の位置よりも飛び出して見える3次元表示物体、ここでは右側の表示オブジェクト105(道路標識)と重なってしまう。
このような重なりが発生すると、重なった部分だけが奥行き0に落ち込んで見える。
すなわち、図2に示すように、付加情報の表示文字数を削減して付加情報の表示領域を調整する。具体的には、付加情報121として表示させる文字の位置、サイズはそのままで、表示する文字列を、
「バッテリーチェック」から、
「バッテリー」
に変更して、表示文字数を削減する。
次に、処理例2として、付加情報の表示文字サイズを調整する処理例について説明する。
次に、処理例3として、付加情報の表示をアイコンに変更する処理例について説明する。
次に、処理例4として、付加情報の文字列の改行調整を行う処理例について説明する。
本処理例も、前述の処理例1〜3と同様、既定の奥行位置に付加情報を表示する。例えば、3次元画像の奥行き位置として0(表示画像の奥行き方向(遠方)/飛び出し方向(手前)の中心)の位置に表示させる。
上述した(処理例1)〜(処理例4)は、各々単独で利用することも可能であるが、2以上の処理例を任意に組み合わせて利用することも可能である。例えば、上述した(処理例1)〜(処理例4)を各々単独で利用した場合に、付加情報と3次元表示オブジェクトとの重なる領域が比較的大きく残る場合には、それぞれの方法を組み合わせて、さらに付加情報の表示領域を削減または変更して、他の3次元表示オブジェクトと重なる部分を避ける。
(処理例2)付加情報の表示文字サイズを調整する処理例
(処理例4)付加情報の文字列の改行調整を行う処理例
これら2つの処理を組み合わせた処理例を示している。
処理例2に従って、文字列をサイズを縮小しても、他の表示オブジェクト105との重なりの解消が実現されない場合であり、このときはさらに処理例4を適用して改行を入れて文字表示領域の形状を変える。これらの複合した処理により、他の3次元表示オブジェクトとの重なりを回避している。
このため、重なる部分の面積とその奥行きの量の差、重なる時間を評価し切り替えるタイミングを判断する処理を実行する。この処理の詳細については、以下、図7に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。この処理によって頻繁な表示の変更を避けて観察者に対する付加情報の視認性を高めることができる。
図7は、画像処理装置の実行する付加情報の表示制御処理のシーケンスの一例を説明するフローチャートである。
この図7に示すフローに従った処理においては、表示予定の付加情報の表示領域を構成する各画素に対応する評価値を算出する。すなわち、付加情報との重なりを持つオブジェクトとの奥行きの差に応じた評価値を設定し、その評価値に基づいて付加情報の表示態様を制御する。
評価値=0
とする初期設定を行う。
ステップS103の処理は、付加情報の表示領域の構成画素各々について順次実行する判定処理であり、処理対象としている画素に対して重なる3次元表示オブジェクが存在するか否かを判定する。本例では、付加情報の表示位置を奥行き位置でちょうど0(表示画像の奥行き方向(遠方)/飛び出し方向(手前)の中心)の位置に設定するものとして説明する。この場合、ステップS103の重なり判定は、奥行き位置=0の表示位置の付加情報の画素より手前の位置に表示される3次元オブジェクトがあるか否かの判定処理として実行される。
評価値は、奥行き位置=0の表示位置の付加情報と、重なり表示がなされる3次元表示オブジェクトの表示位置、すなわち奥行き情報の差分を、算出済み評価値に加算する処理として実行する。
付加情報の表示位置(=0)を[Ip]として、
付加情報に重なり、付加情報の手前に表示されるオブジェクトの表示位置を[Op]としたとき、
表示予定の付加情報の構成画素各々について、
|Ip−Op|
を算出し、これらを、付加情報の表示領域の全構成画素について加算した値となる。すなわち、評価値Eは、下式に基づいて算出される。
評価値E=Σ|Ip−Op|
評価値>閾値
上記の判定式を満足する場合、すなわち、算出評価値が予め規定した閾値より大きい場合は、ステップS121に進む。一方、算出評価値が予め規定した閾値より大きくない場合は、ステップS106に進む。
切り替えタイマーは、付加情報の表示切り替えを行う予め規定した時間を計測するタイマーである。評価値を加算した結果が閾値を超えていたら、時間評価を行うため切り替えタイマーをスタートする。
この中断時間は、中断タイマーによって計測される。中断時間が予め規定した時間(本例では0.5秒)を超えた時点で付加情報の表示切り替え条件が発生していない場合は、切り替えタイマーは、クリア、すなわちリセットされる。
この切り替えタイマーのカウント(計測時間)が、合計で2秒(2sec)を超えると、付加情報の表示切り替えが実行されることになる。
ステップS142では、付加情報の表示が実行される。個の表示処理は、当初の表示予定の付加情報の表示である。
すなわち、付加情報とその他の3次元表示オブジェクトとの重なりが少なく、付加情報をそのまま表示しても視覚的に問題のない表示が実行された場合の処理である。
次に、ステップS108に進み、中断タイマーをスタートする。中断タイマーは、切り替えタイマーがストップしている期間をカウントするためのタイマーである。
ステップS142では、付加情報の表示が実行される。この表示処理は、当初の表示予定の付加情報の表示である。
すなわち、付加情報とその他の3次元表示オブジェクトとの重なりが少なく、付加情報をそのまま表示しても視覚的に問題のない表示が実行された場合の処理である。
評価値>閾値
上記の判定式を満足しないと判定した場合の処理について説明する。
ステップS105において、算出評価値が予め規定した閾値より大きい場合は、ステップS121に進む。
切り替えタイマーがカウント中でない場合は、ステップS122に進み、切り替えタイマーのカウントの中断時間を計測するための中断タイマーがカウント中であるか否かを判定する。
ステップS123では、切り替えタイマーをスタートし、ステップS131に進む。
ステップS131においては、切り替えタイマーのカウント再開を行い、さらに、中断タイマーのクリア処理を行う。
ステップS133では、表示すべき付加情報を切り替える処理を行う。例えば前述した処理例1〜5のいずれかに従って、切り替え表示すべき付加情報の設定を行う。ここでは、処理例1の文字数削減を実行したものとして説明する。
ステップS134においては、切り替え後の付加情報の文字列が予め規定した文字数より多いか否かを判定する。
ステップS134において、切り替え後の付加情報の文字列が予め規定した文字数より多いと判定した場合は、ステップS135に進み、さらに、文字数を削減してステップS134に進む。
ステップS141では、切り替えタイマーをクリアし、ステップS142に進む。
次に、上述した処理を実行する画像処理装置のハードウェア構成例について図8を参照して説明する。図8は、本発明の一実施例に係る画像処理装置の構成例を示すブロック図である。画像処理装置は、上述した付加情報の表示制御を実行して出力画像を生成する処理を行う装置である。具体的には例えば、テレビ、再生装置、ビデオカメラ、PCなどの装置である。
これらの処理により、3次元画像に対する違和感を減少させた付加情報の重畳表示を実現する装置や方法が実現される。
105 表示オブジェクト
111 付加情報
121 付加情報
122 付加情報
123 付加情報
124 付加情報
125 付加情報
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 バス
205 入出力インタフェース
206 入力部
207 出力部
208 記憶部
209 通信部
210 ドライブ
211 リムーバブルメディア
221 タイマー
Claims (8)
- 3次元画像の表示処理を実行する制御部を有し、
前記制御部は、
前記3次元画像に重畳させて、予め規定した規定奥行き位置に付加情報を表示する処理を行うとともに、
前記付加情報の表示予定領域に含まれる表示オブジェクトの奥行き位置と、前記付加情報を表示する規定奥行き位置との差分に基づく評価値を算出し、
該評価値の値に応じて、付加情報の表示態様の変更処理を実行する構成であり、
前記制御部は、
前記付加情報の表示予定領域において、前記付加情報の規定奥行き位置より前方にある表示オブジェクトの重なり領域を検出し、
前記重なり領域における前記表示オブジェクトの奥行き位置と、前記規定奥行き位置との画素単位の差分を加算して前記評価値を算出し、
算出評価値が規定閾値より大きい場合、前記表示オブジェクトと前記付加情報との重なり領域を解消または減少させるように、前記付加情報の表示態様を変更する画像処理装置。 - 前記制御部は、
前記付加情報の表示態様変更処理として、付加情報の文字数の削減処理を実行する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記制御部は、
前記付加情報の表示態様変更処理として、付加情報の文字サイズの変更処理を実行する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記制御部は、
前記付加情報の表示態様変更処理として、付加情報の文字をアイコンに変更する処理を実行する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記制御部は、
前記付加情報の表示態様変更処理として、付加情報の文字列に改行を設定する処理を実行する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記制御部は、
前記評価値が、付加情報の切り替え条件を満足する時間が予め規定した規定時間以上、継続したことを条件として付加情報の表示態様を変更する処理を行う請求項1に記載の画像処理装置。 - 画像処理装置において、3次元画像の表示処理を実行する画像処理方法であり、
前記3次元画像に重畳させて、予め規定した規定奥行き位置に付加情報を表示するステップと、
前記付加情報の表示予定領域に含まれる表示オブジェクトの奥行き位置と、前記付加情報を表示する規定奥行き位置との差分に基づく評価値を算出する評価値算出ステップと、
該評価値の値に応じて、付加情報の表示態様の変更処理を実行する表示態様変更処理ステップを実行し、
前記評価値算出ステップは、
前記付加情報の表示予定領域において、前記付加情報の規定奥行き位置より前方にある表示オブジェクトの重なり領域を検出し、
前記重なり領域における前記表示オブジェクトの奥行き位置と、前記規定奥行き位置との画素単位の差分を加算して前記評価値を算出するステップであり、
前記表示態様変更処理ステップは、算出評価値が規定閾値より大きい場合、前記表示オブジェクトと前記付加情報との重なり領域を解消または減少させるように、前記付加情報の表示態様を変更するステップである画像処理方法。 - 画像処理装置において、3次元画像の表示処理を実行させるプログラムであり、
前記3次元画像に重畳させて、予め規定した規定奥行き位置に付加情報を表示させるステップと、
前記付加情報の表示予定領域に含まれる表示オブジェクトの奥行き位置と、前記付加情報を表示する規定奥行き位置との差分に基づく評価値を算出させる評価値算出ステップと、
該評価値の値に応じて、付加情報の表示態様の変更処理を実行させる表示態様変更処理ステップを実行させ、
前記評価値算出ステップは、
前記付加情報の表示予定領域において、前記付加情報の規定奥行き位置より前方にある表示オブジェクトの重なり領域を検出し、
前記重なり領域における前記表示オブジェクトの奥行き位置と、前記規定奥行き位置との画素単位の差分を加算して前記評価値を算出するステップを含み、
前記表示態様変更処理ステップは、算出評価値が規定閾値より大きい場合、前記表示オブジェクトと前記付加情報との重なり領域を解消または減少させるように、前記付加情報の表示態様を変更するステップを含むプログラム。
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