JP4307212B2 - 表示データ編集装置、表示装置、表示データ編集方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

表示データ編集装置、表示装置、表示データ編集方法、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、表示データ編集装置、表示装置、表示データ編集方法、プログラム及び記録媒体に関し、より詳しくは、複数のオブジェクトから構成される2次元表示データを、前記複数のオブジェクトのうち少なくとも1つの立体表示指定がなされたオブジェクトに関して立体表示可能な形式に編集する表示データ編集装置、表示装置、表示データ編集方法、プログラム及び記録媒体に関する。
Web上で閲覧するホームページは、画像オブジェクト、テキストオブジェクトなどの各オブジェクトの表示位置、サイズ等の画面上での見え方をスクリプトで表現している。図7ではスクリプトの例を記述しており、画像オブジェクトとして、画像1のファイル(C:\画像フォルダ\画像1.jpeg)を指定し、画像位置(x="0" y="10")、表示する際の縮尺率(size="100")を指定している。本発明では、このような画面上の画像、テキストなどをそれぞれオブジェクトと呼ぶ。
このような、画像オブジェクトやテキストオブジェクトが混在するコンテンツは2D(2次元)表示が普通だが、各オブジェクトに視差を与えることによって3D(3次元)表示させることができる。
3D表示は、ユーザの左右の眼に異なった視点から撮像した視差画像を表示することにより達成される。左右の眼に異なった視差画像を表示するために所謂ヘッドマウントディスプレイのように直接左右の眼に異なった視差画像を投影する方式や、左右の像を偏光を使って分離し、偏光眼鏡を用いて観察する方法、また表示ディスプレイの構造にバリアを用いて左右の像を分離する方法などが提案されている。
あらかじめ撮像した視差画像ではなく、前記コンテンツのような複数のオブジェクトが混在するコンテンツも、あるオブジェクトに奥行きを与えるために、左目用もしくは右目用のどちらか片方の表示画像中のオブジェクトを視差分だけずらすことによって、オブジェクトの立体表示が可能である。
図8に2D表示時と3D表示時それぞれの左目画像と右目画像の例を示す。図8(a)は、2D表示時であり、左目画像と右目画像は同じ画像である。ここで、見出しオブジェクトに奥行きを与えるために、左目画像の見出しオブジェクトの位置を右にずらすと、見出しオブジェクトが飛び出して見える(図8(b))。
ところで、このような立体画像編集装置の先行技術は特開平9−172654号公報に開示されている。この特開平9−172654号公報には、3D画像に文字列を挿入する際に、挿入された文字列自体が3D画像の中で自然な奥行き感を持つために必要な視差を与えるためのずれ量を算出する方法が開示されている。
特開平9−172654号公報
しかし、特許文献1の立体画像編集装置では、あるオブジェクトに対して視差を与えることによって、他のオブジェクトとの相対位置関係が変わることから、視差を与える前には重ならなかったオブジェクト同士が、視差を与えると重なってしまう場合がある。
例えば、図9において、「見出し」オブジェクトを手前に飛び出させるように視差を与えた場合、「画像2」オブジェクトと重なる。右目画像で、「見出し」オブジェクトを右にずらした際に、「画像2」オブジェクトと重なってしまうため、3D表示時に隠れてしまう。 従って、このように視差量を指定するだけでは、2D表示では重ならなかったオブジェクト同士が重なってしまい、どちらかのオブジェクトの重なった部分が見えなくなってしまう。
元々3D化するということは、現実に近いように見せることである。従って視差を与えるということはオブジェクト位置の前後関係を変化させるのであるから重なって見えなくなるのは当然である。ところが2Dオブジェクトの一つを強調するために3D化する場合は、強調しない他のオブジェクトもみせておきたい。
また純粋の3Dのコンテンツであって、オブジェクトの前後関係から見えなくなるのが当然であっても、表示の効果から両方みせたい場合がある。
さらに、2D表示を3D表示する際に、上記のようなオブジェクト同士の重なりが生じる場合において、3D表示を自然に見えるように工夫することが所望されている。
本発明は、上記の実情を鑑みて考え出されたものであり、その目的は、複数のオブジェクトが混在する2次元表示データにおいて、立体表示化するために各オブジェクトに視差を与えるだけで、自然な立体表示を実現することができる表示データ編集装置、表示装置、表示データ編集方法、プログラム及び記録媒体を提供することであり、より具体的には、立体表示化するために各オブジェクトに視差を与えるだけで、自動的にオブジェクト同士の表示の重なりを検出し、重なりを解消するようにオブジェクト属性(位置、サイズ、または視差量等)を調節するか、又は、重なったオブジェクトを重なったまま表示する場合は、レンダリングの設定を行うようにした表示データ編集装置、表示装置、表示データ編集方法、プログラム及び記録媒体を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、複数のオブジェクトから構成される2次元表示データを、前記複数のオブジェクトのうち少なくとも1つの立体表示指定がなされたオブジェクトに関して立体表示可能な形式に編集する表示データ編集装置であって、前記立体表示指定がなされたオブジェクトと、他のオブジェクトとの表示の重なりを検出する重なり検出部と、前記重なり検出部による検出結果に基づき、重なりが検出された2つのオブジェクトの少なくとも一方のオブジェクト属性を、重なりを解消するように調節するオブジェクト属性調節部と、を備える。
上記構成により、重なり検出部で、立体表示指定がなされたオブジェクトと、他のオブジェクトとの表示の重なりが検出され、オブジェクト属性調節部で、重なりを解消するようにオブジェクト属性が調節される。従って、立体表示化するためのオブジェクトに視差を与えるだけで、重なりのない立体表示が可能となる。
重なり調節されるオブジェクト属性は、オブジェクトの位置、オブジェクトのサイズ、オブジェクトの視差の何れかであって、これらのオブジェクト属性は予め優先順位が設定されており、この優先順位に従って重なり解消の調節を行われる。
このような構成により、重なりが検出されたオブジェクトは重なったまま表示されることになるが、表示画像全体から見れば、不自然さのない表示となる。
また、本発明は、本発明に係る表示データ編集装置と、該表示データ編集装置により編集されたデータに基づいてオブジェクトを立体表示する表示手段とを備えることを特徴とする表示装置である。なお、表示手段は、表示データ編集装置とは独立した構成であってもよく、また、編集装置内に内蔵された構成であってもよい。
また、本発明は、複数のオブジェクトから構成される2次元表示データを、前記複数のオブジェクトのうち少なくとも1つの立体表示指定がなされたオブジェクトに関して立体表示可能な形式に編集する表示データ編集方法であって、前記立体表示指定がなされたオブジェクトと、他のオブジェクトとの表示の重なりをコンピュータが検出する重なり検出ステップと、前記重なり検出ステップによる検出結果に基づき、重なりが検出された2つのオブジェクトの少なくとも一方のオブジェクト属性を、重なりを解消するように、コンピュータが調節するオブジェクト属性調節ステップと、を備え、前記調節されるオブジェクト属性は、オブジェクト位置属性、オブジェクトサイズ属性およびオブジェクト視差属性であって、これらのオブジェクト属性は予め優先順位が設定されており、この優先順位に従って重なり解消の調節をコンピュータがすることを特徴とする。
また、本発明は、本発明に係る表示データ編集集方法により編集されたデータに基づいてオブジェクトを立体表示することを特徴とする表示方法の場合もある。さらに、本発明は、コンピュータを表示装置として稼動させるための表示データの表示プログラムや、その表示プログラムを記録した記録媒体にも適用できる。
本発明によれば、自動的にオブジェクト同士の表示の重なりを検出し、重なりを解消するようにオブジェクト属性が調節される。よって、立体表示化するオブジェクトに視差を与えるだけで、重なりのない立体表示が可能となる。
また、本発明によれば、自動的にオブジェクト同士の表示の重なりを検出し、レンダリング設定部によって、重なりが検出された2つのオブジェクトの少なくとも一方のレンダリング条件が設定される。従って、重なりが検出されたオブジェクトは重なったまま表示されることになるが、表示画像全体から見れば、不自然さのない表示となる。
本発明の概要を、実施の形態として説明し、次いで、具体的な内容を実施例として説明する。
(実施の形態)
本発明に係る表示データ編集装置の一例とし、コンテンツデータ編集装置を挙げて説明する。コンテンツデータ編集装置は、複数のオブジェクトが混在するコンテンツデータ(2次元表示データ)と、各オブジェクトの属性情報と、オブジェクトを調節する際のユーザ設定情報と、3D化するオブジェクトの情報を受け取り、オブジェクト同士の重なりがあるかどうかを調べ、重なる場合はオブジェクト属性を調節するか、もしくはオブジェクトのレンダリング条件を設定する。
[オブジェクト属性を調節]
まず、重ならないように位置をずらしたり、サイズを小さくしたりしてオブジェクト属性を調節する方法を説明する。
視差をつけるオブジェクトと、視差量が指定されると、視差をつけるために必要なずれ量を算出し、算出したずれ量にもとづいてオブジェクトの位置をずらした際に、他のオブジェクトと重なるかどうかを検出する。
重なる場合、重ならない方向にオブジェクトの位置をずらすことによって重なりを解消できるかどうかを調べる。解消可能なばあいは、新たなオブジェクト位置を設定する。
位置をずらす他に、オブジェクトの表示サイズを小さくすることによって重なりを解消できるかどうかを調べる。さらに、視差を少なくすることによっても、ずれ量が小さくなるので、重なりを解消することが可能である。
位置、サイズ、視差のうちどの属性を優先して調節するかは、ユーザによってあらかじめ設定されていてもよいし、一番調節する量が少なくすむ属性がどれかを調べ、それを調節することにしてもよい。
ユーザ設定では、各属性の最大許容調節量を設定してもよい。例えば、サイズを変更する場合、変更する前と比較して、拡大率120%以内の変更ならばしてもよい、というように、調節する際に許容できる最大調節量を設定しておくことによって、システムは指定された範囲内で調節を行うことができる。指定された範囲内で調節を行うことができない場合は、他の属性で調節可能かどうかを調べる。
重なるオブジェクトがテキストである場合、文字間隔を狭くする、もしくは使用するフォントを変更してテキストの幅を狭くすることで調節してもよい。
重なったオブジェクトのうち、視差量を変更したオブジェクトを調節対象とするのか、変更していないオブジェクトを調節対象とするのかは、ユーザによってあらかじめ設定されていてもよい。また、常に視差量を変更したオブジェクトを調節対象としてよい。
位置、サイズ、視差の調節の優先順位を指定している場合は、優先する属性で調節可能なオブジェクトの方を調節対象としてもよい。例えば、位置を調節することを優先的に行うことをユーザが指定している際に、視差量を変更したオブジェクトが位置変更しても別のオブジェクトに重なる、などの理由で位置変更不可能で、視差量を変更していないオブジェクトが位置変更して調節可能な場合は、視差量を変更していないオブジェクトを調節対照とすることにしてよい。また、調節する量が少ない方のオブジェクトを調節対象としてもよい。
また、視差量を変更したオブジェクトの属性と、変更しないオブジェクトの属性を比較して、調節対象を決定してもよい。
オブジェクトの属性を比較して、オブジェクトの飛出しがより奥の方を調節してもよい。目立たせたいオブジェクトは手前にくるように視差を指定すると考えられることから、奥に配置されるオブジェクトの方が重要度が低いとみなし、これを調節対象とする。
オブジェクトの属性を比較して、オブジェクトのサイズが小さい方を調節してもよい。目立たせたいオブジェクトはサイズが大きい考えられることから、小さいオブジェクトの方が重要度が低いとみなし、これを調節対象とする。
オブジェクトの属性を比較して、オブジェクトの配置位置がコンテンツ全体からみてより中心から遠い方を調節してもよい。目立たせたいオブジェクトはコンテンツの中央にくるように配置すると考えられることから、より中心から遠い位置に配置されるオブジェクトの方が重要度が低いとみなし、これを調節対象とする。
もちろん、飛び出しが手前の方を調節してもよいし、サイズが大きいほうを調節してもよい、また画面の中心に近い方のオブジェクトを調節対象としてもよい。
[レンダリング条件の設定]
ユーザ設定により、オブジェクトのどの属性についても調節を行わないことを設定されている場合、または調節を行っても調節に失敗した場合、重なったオブジェクトを重なったまま表示することになる。このとき、重なったオブジェクトのレンダリング条件を設定(具体的には、レンダリング順序もしくは、レンダリングする部分の設定)する必要がある。
ここで、レンダリングとは、オブジェクトの形、位置、位置関係による陰影等を計算して、画面全体に描画できるよう1枚の画像にすることをいう。3D表示の場合は、右目画像、左目画像の2枚の画像を作成することになる。
オブジェクトが重なった場合、重なった部分についてどちらのオブジェクトが描画されるかは、レンダリングの順序によってかわる。例えば、図8において、レンダリングの順序を画像2を先に行い、見出しを後に行うと、画像2の方が、見出しと重なっている部分が表示されない(図10(a)参照)。逆にレンダリングを画像を後に行った場合、見出しの方が、画像2と重なっている部分が表示されなくなる(図10(b)参照)。
「見出し」オブジェクトは飛び出すように視差量を設定したので、画像2の方が重なっている部分が隠れるのは3Dの表示上自然であるが、「見出し」オブジェクトの方が隠れてしまうのは不自然である。従って、少なくとも「見出し」オブジェクトは画像2よりも後にレンダリングされなければならない。つまり、重なったオブジェクトを表示する場合、手前に配置するオブジェクトを後にレンダリングするように、レンダリング順序を設定する必要がある。
レンダリング順序ではなく、レンダリングする部分を設定してもよい。奥に配置する方のオブジェクトの、重なる部分だけをレンダリングしないように設定する。レンダリングされなかった部分は描画されないので、レンダリング順序に関係なく表示されないことになる。これによって、手前に配置するオブジェクトが常に隠れることなく描画されることになる。
本発明の実施例について図面を参照して以下に説明する。
図1は本発明の一実施例に係る3Dコンテンツデータ編集装置の構造を示すブロック図である。101は入力部である。この入力部101は、データ編集装置100に、属性情報をもつ複数のオブジェクトが混在するコンテンツデータ116と、オブジェクトを調節する際のユーザ設定情報115と、どのオブジェクトを3D化するかというオブジェクトの指定情報114を受け付ける機能を果たす。
ここで、オブジェクトを3D化するとは、オブジェクトに対して、視差をあたえることであって、左目画像の中でオブジェクトの位置を視差分ずらすことによって、3D表示を行った際に、3D化したオブジェクトが立体的に見えることを意味する。また、オブジェクト属性とは、オブジェクトの位置情報、サイズ情報、視差情報などを含む。ユーザ設定情報の詳細な内容は後述する。
103は編集の制御を行う制御部である。制御部103は、入力情報のうちオブジェクト属性情報を格納するオブジェクト属性格納部107と、入力情報のうちユーザ設定情報を格納するユーザ設定情報格納部108と、入力情報のうちコンテンツデータを格納するコンテンツデータ格納部109と、本発明に係るデータ編集処理のためのプログラム等を格納するプログラム格納部104と、メモリ105と、重なり検出部110と、ずれ量算出部112と、属性調節部111と、レンダリング設定部113と、CPU106とを有する。
前記プログラム格納部104に格納されている表示プログラムは、メモリ105にロードされ、CPU106によってメモリ105のプログラムが読み出され、後述するように種々の処理が実行される
また、オブジェクト属性格納部107、ユーザ設定情報格納部108、およびコンテンツデータ格納部109にそれぞれ格納されている情報は、制御部103によって随時参照され、オブジェクト属性情報は変更される。
ずれ量算出部112では、3D化するオブジェクトの属性情報と、指定された視差量から、オブジェクトを左右にどれだけずらせばよいかのずれ量を算出する。
重なり検出部110では、ずれ量算出部112で算出したずれ量分だけ3D化するオブジェクトをずらした場合、3D化するオブジェクトが他のオブジェクトと重なるかどうかをチェックする。
属性調節部111では、設定情報格納部108に格納されている設定情報を参照し、重なったオブジェクトの重なりを解消するように調節する。
レンダリング設定部113では、重なったオブジェクトを重なったまま表示する場合、レンダリング条件を設定する。オブジェクトの重なりがない場合は、レンダリング条件なし、として設定する。
出力部102は、新たに調節されたオブジェクト属性を含むコンテンツデータと、レンダリング条件の情報をうけとり、表示装置117に送信する。
表示装置117では、受信部118で送信されたデータをうけとり、レンダリング部119で設定されたレンダリング条件にしたがってレンダリングを行い、表示部120で表示する。なお、表示装置117は、編集装置とは独立した構成であってもよく、また、編集装置が、表示装置117の機能(レンダリング部、表示部)を含んでもよい。
次いで、上記編集装置による編集方法の詳細を述べる。
図2に、オブジェクトを調節する際のユーザ設定情報の一例を示す。図2に示すように、ユーザ設定情報として、各オブジェクト属性ごとに重なった際に優先的に調節する属性の優先度と、調節する際の最大許容量が用いられる。具体的に説明すると、重なりを解消するために、位置を最初に調節し、位置を調節しただけでは重なりを解消できない場合は、サイズ、視差の順で調節する。オブジェクトがフォントの場合には、位置調節で重なりを解消できない場合は、文字間、フォント種類の順に調節していく。
調節する際の最大許容量が記述されていない場合は、制限なしということである。サイズ属性で「90%」と記述しているのは、もとのサイズの90%のサイズ縮小まで許容するということである。従って、サイズを調節する際に、縮小率が90%より大きい縮小率で重なりが解消される場合は、調節成功ということになる。
ユーザ設定情報は、コンテンツデータ入力時にいちいち入力しなくとも、あらかじめデフォルトの設定をしておいてもよい。また、入力時に、コンテンツに含まれる各オブジェクトごとに優先度、調節最大許容量を設定してもよい。
設定情報には、オブジェクト同士が重なった場合に、重なり調節を行うかどうかを設定する情報を含む。また、各オブジェクトごとに重なり調節を行うかどうかを設定してもよい。例えば、「見出し」オブジェクトが重なった場合は重なり調節を行う、「画像1」オブジェクトは重なっても重なり調節を行わない、というようにオブジェクト毎に重なり調節するかどうかの設定をしてもよい。
3D化オブジェクトの指定情報は、コンテンツデータのなかのどのオブジェクトを3D化するかというオブジェクトの指定と、視差量の指定である。視差量の指定は、例えば、オブジェクトを手前に飛び出させる場合は、"+5"、または"+30"というように正の符号をつけて表現し、奥にへこませる場合は、"−5"、"−20"というように負の符号をつけて表現する。
ずれ量算出部では、3D化オブジェクトを指定された視差量分視差をつけるために、どれだけずらせばよいかを算出する。ずれ量の算出方法は、視差量の指定をどのようにするかによって異なる。
例えば、視差量の指定をピクセル単位で直接指定した場合、指定されたピクセル量だけオブジェクトを左右にずらすようにオブジェクト属性を変更する。背景技術の項で用いた図7を例にして説明すると、「見出し」オブジェクトの位置は、X座標が"100"、Y座標が"10"である。このとき、視差量をピクセル量で"+5"と指定された場合、ずれ量を"+5"とし、左目画像でのX座標は"105"となる。"−5"と指定された場合、左画像のX座標は"95"となる。
また、視差量の指定を画面からの飛び出し距離で指定された場合は、飛び出し距離に基づくずれ量を算出する。ずれ量の算出方法は、3D技術において公知の技術を用いてよい。
参考のために、立体視における視差と距離との関係を図3の平行ステレオモデルを用いて説明する。以下の説明は、『画像理解−3次元認識の数理− 金谷健一著 森北出版株式会社』を参考にしている。
平行ステレオモデルとは、左右の光軸が平行なモデルであり、平行でない場合には輻輳ステレオモデルと呼ばれる。実空間(3次元空間)中の点P(X,Y,L)が平行ステレオモデルにより、左右画像上に投影される。また、左右画像上の座標は点Pを左右視点(レンズの中心)OR、OLに向かって透視投影することにより得られる。すなわち、点Pと点OR、OLを結ぶ直線と左右画像面とが交差する点PR,PLがそれぞれ点の画像上での座標となる。
また、左右の視点間の距離を基線長と呼びBとし、カメラの焦点距離をfとする。
透視投影では、
Figure 0004307212
なる関係が成り立つため、図3のモデルにこの関係を当てはめる。ORを3次元空間上の原点とすると、右画像では、
Figure 0004307212
となり、左画像では、
Figure 0004307212
となる関係が得られる。このとき、画像面上でのずれ量Dは、式(1)(2)を用いると 次の式で算出される。
Figure 0004307212
画像面上でのずれ量が算出されると、左目画像における3D化オブジェクトの新たな位置座標がわかる。
重なり検出部110は、すれ量算出部112で算出した3D化オブジェクトの位置座標から、他のオブジェクトと位置が重なるかどうかをチェックする。左目画像上のオブジェクト位置を変更するので、左目画像上で、各オブジェクトのサイズ、位置情報をもとに、3D化オブジェクトと重なりが生じるかどうかを判断する。
図7に示すオブジェクト属性の場合で説明する。「見出し」オブジェクトの位置はx="100"、y="10"であったが、視差量を"+5"ずらした場合、左目画像上における見出しオブジェクトの位置はx="105"、y="10"になる。「見出し」オブジェクトのX軸方向のサイズは"100"あるので、「見出し」オブジェクトの右端のX座標位置はx="205"となる。「画像2 」オブジェクトの位置がx="200"であることから、重なりが生じることがわかる。
属性調節部112は、重なりが検出されたオブジェクトの属性を調節し、重なりを解消する。ここで、重なったオブジェクトのうち、視差量を変更したオブジェクトを調節対象とするのか、変更していないオブジェクトを調節対象とするのかは、ユーザによってあらかじめ設定するようにしてもよい。また、常に視差量を変更したオブジェクトを調節対象とするようにしてもよい。
また、視差量を変更したオブジェクトの属性と変更しないオブジェクトの属性を比較して、調節対象を決定するようにしてもよい。
オブジェクトの属性を比較して、オブジェクトの飛出しがより奥の方を調節してもよい。目立たせたいオブジェクトは手前にくるように視差を指定すると考えられることから、奥に配置されるオブジェクトの方が重要度が低いとみなし、これを調節対象とする。図9の例の場合、「画像2」オブジェクトは奥に配置されるので、これを調節対象とする。
オブジェクトの属性を比較して、オブジェクトのサイズが小さい方を調節してもよい。目立たせたいオブジェクトはサイズが大きい考えられることから、小さいオブジェクトの方が重要度が低いとみなし、これを調節対象とする。図9の例の場合、「見出し」オブジェクトの方が小さいので、これを調節対象とする。
オブジェクトの属性を比較して、オブジェクトの配置位置がコンテンツ全体からみてより中心から遠い方を調節してもよい。目立たせたいオブジェクトはコンテンツの中央にくるように配置すると考えられることから、より中心から遠い位置に配置されるオブジェクトの方が重要度が低いとみなし、これを調節対象とする。図9の例の場合、「画像2」オブジェクトの方がより中心より遠い位置に配置されるので、これを調節対象とする。
どのオブジェクトの属性を優先して比較して、調節対象を決めるかはユーザ設定情報で設定するか、あるいはあらかじめデフォルトの設定をしておく。
調節対象のオブジェクトが決まると、オブジェクト属性の調節を行う。図2のユーザ設定情報では、位置、文字間、フォント種類、サイズ、視差の順に調節を行い、重なりが解消できるかどうかを調べる。調節を行う際には、最大許容量を超えない範囲で調節が行えるかどうかを調べる。
調節対象を「見出し」オブジェクトとした場合で説明する。まず最初に調節優先順位の高い、位置を調節して重なりが解消できるかを調べる。今、「見出し」オブジェクトと「画像2」オブジェクトの重なり分は、5ピクセルであるので、少なくとも見出しオブジェクトは5ピクセル左にずらす必要がある。「見出し」オブジェクトを左に5ピクセルずらした場合、「見出し」オブジェクトの左端のX座標は、左目画像のX座標が"100"、右目画像のX座標が"95"となる。このとき、右目画像上で、「画像1」オブジェクトと重なることがわかる。従って、位置を調節することによって、重なりが解消できないことがわかる。
「見出し」オブジェクトはフォントであるので、文字間を狭くすることによって、調節可能かどうかを調べる。文字間を調節することによって、「見出し」オブジェクトのX軸方向のサイズが95ピクセル以下になれば、「見出し」オブジェクトの右端の左目画像におけるX座標が"200"よりも左にくるので、重なりが解消できる。
もし、文字間を調節しても重なりを解消できない場合は、フォントを変更する。フォントを変更することによって、「見出し」オブジェクトのX軸方向のサイズが95ピクセル以下になれば、「見出し」オブジェクトの右端の左目画像におけるX座標が"200"よりも左にくるので、重なりが解消できる。
もし、フォントを変更しても重なりを解消できない場合は、オブジェクトのサイズを調節する。「見出し」オブジェクトのX軸方向のサイズが95ピクセル以下になればよいので、95%の縮小をおこなうことによって、重なりを解消できる。サイズの最大調節許容量は90%であり、許容範囲の調節である。よって、「見出し」オブジェクトを95%縮小することによって、調節成功となる。
また、視差量を調節する場合は、左目画像上で、他のオブジェクトと重ならずに最大右(オブジェクトを左へずらしている場合は左)へどのくらいずらせるかを調べる。最大ずれ量が、もともと算出したずれ量と比較して、最大調節許容量である90%以内におさまるならば、調節成功である。例の見出しオブジェクトの場合、サイズを変更しないままでは最大ずれ量が0なので、視差量の調節では重なりを解消できない。
属性の調節方法を、3D化したオブジェクトである「見出し」オブジェクトを調節対象とする例を示して説明したが、重なったほうのオブジェクトである「画像2」オブジェクトを調節対象とする場合もおなじである。画像オブジェクトの場合、フォントではないので、調節優先順位は、位置、サイズ、視差量となる。
前記のような調節をおこなっても、コンテンツによっては調節に失敗する場合がある。また、ユーザ設定により、オブジェクトのどの属性についても調節を行わないことを設定されている場合も、重なったオブジェクトを重なったまま表示することになる。このとき、重なったオブジェクトのレンダリング順序もしくは、レンダリングする部分を設定する必要がある。
重なったオブジェクトを表示する場合、手前に配置するオブジェクトを後にレンダリングするように、レンダリング順序を設定する必要がある。
従って調節に失敗した場合、調節を行わない場合は、レンダリング条件の設定を行い、重なっているオブジェクトの奥行きを比較して、少なくとも手前にくるオブジェクトの方を後にレンダリングするようにレンダリング順序を設定する。
レンダリング順序の設定の例を示す。例えば、各オブジェクトごとのオブジェクト属性のパラメータに、レンダリングの優先順位の情報をもたせ、数字の小さいオブジェクトから先にレンダリングを行うこととする。他のオブジェクトと重ならないオブジェクトはどの順番でレンダリングしてもよいので、優先順位は0とする。優先順位0のオブジェクトを先にレンダリングし、優先順位0のオブジェクトを全てレンダリングし終わった後で、1以降のオブジェクトのレンダリングに移る。
レンダリング順序設定時には、初期値として全てのオブジェクトの優先順位は0となっており、このような状態で、重なっているオブジェクトを比較して、手前にくるオブジェクトは奥にくるオブジェクトのレンダリング優先順位に1足した数字をレンダリング優先順位とする。これによって、少なくとも手前のオブジェクトは奥のオブジェクトよりも後にレンダリングされることになる。
上記レンダリング順序の設定について、オブジェクトとして、「見出し」、「画像1」、「画像2」、「テキスト1」が、図9に示される配置になっている場合を例にして具体的に説明する。先ず、初期値として、「見出し」、「画像1」、「画像2」、「テキスト1」の優先順位は表1に示すように、0となっている。
Figure 0004307212
このような状態で、「見出し」を飛び出させたために「画像2」と重なり、レンダリング順序を設定する場合は、「見出し」が手前にくるので、「画像2」の優先順位は初期値に1を足した値となり、「見出し」、「画像1」、「画像2」、「テキスト1」の優先順位は表2に示すようになる。
Figure 0004307212
そして、この表2の場合のレンダリング順序は、「画像1」、「画像2」、「テキスト1」(この3つのオブジェクトの間ではレンダリング順序フリー)の次に、優先順位が1である「見出し」を行う。
次に、「画像2」を奥にへこますように3D化した場合、新たに「テキスト1」と重なった場合(「見出し」は先の処理でもともと重なっている)、手前にくる「テキスト1」の優先順位を、「画像2」の優先順位に1足した値とし、「見出し」、「画像1」、「画像2」、「テキスト1」の優先順位は表3に示すようになる。
Figure 0004307212

そして、この表3の場合のレンダリング順序は、「画像1」、「画像2」(この2つのオブジェクトの間ではレンダリング順序フリー)の次に、優先順位が1である「見出し」、「テキスト1」(この2つのオブジェクトの間ではレンダリング順序フリー)を行う。
さらに、「画像1」を「見出し」より手前に3D化し、「見出し」と重なった場合は、「画像1」の優先順位が2、「見出し」は1のままである。そして、この場合のレンダリング順序は、「画像1」、の次に、優先順位が1である「見出し」、「テキスト1」(この2つのオブジェクトの間ではレンダリング順序フリー)を行い、次いで「画像1」を行う。
このようにして、レンダリング順序の優先順位の設定がなされ、この設定された優先順位に従ってレンダリングすることにより、3D表示した時に自然な表示となる。
レンダリング順序ではなく、レンダリングする部分を設定してもよい。例えば、奥に配置する方のオブジェクトの、重なる部分だけをレンダリングしないように設定する。レンダリングされなかった部分は描画されないので、レンダリング順序に関係なく表示されないことになる。これによって、手前に配置するオブジェクトが常に隠れることなく描画されることになる。
レンダリングしない部分の指定は、レンダリング条件設定時に、オブジェクトごとにレンダリングしない部分の情報をもたせ、レンダリング時にその情報を参照し、指定されている部分はレンダリングしないようにする。レンダリングしない部分は、例えば、左目画像上の座標(x,y)=(10,24),(10,50),(20,60),(30,50),(30,24),(20,0)のように、重なっている部分の各頂点の座標を指定してもよい。座標を(x,y)=(0,0),(0,10),(10,10),(10,0)と指定された場合は、4点の座標で囲まれる四角形の領域をレンダリングしない部分とする。
次いで、本発明に係る実施例の処理の流れを図4のフローチャート図を使って説明する。先ず、ステップS1(以下、ステップを省略して表記する)では、コンテンツデータと、オブジェクトの属性情報を受け取り、コンテンツデータに存在するオブジェクトのうち、どのオブジェクトを3D化するのかという情報を視差量情報と共に受け取る。
S2では、重なり調節を行う際にどのオブジェクト属性を優先して調節するかを設定するユーザ設定情報を読み込む。システムでデフォルトの設定を設定情報として使用する場合は、読み込む必要はない。
S3以降は、オブジェクト間の重なりをチェックし、重なり調節に入る。3D化を指定しなかったオブジェクトのうちで、全てのオブジェクトを処理したかをチェックし(S3)、未処理のオブジェクトが残っている場合は、その中から一つ選択し(S4)、3D化したオブジェクトと重なっているかどうかを判断する(S5)。重なっていなければ、S3の処理にもどる。
S5で、重なっている場合、S6で重なりを解消するようにオブジェクト属性を調節するかを、設定情報を参照し、判断する。重なり調節をしない場合、もしくは、重なり調節を行って調節失敗した場合、S8以降でレンダリング条件の設定を行う。
S8でレンダリング順序の設定を行うかどうかを、設定情報を参照し、判断する。順序の設定を行う場合は、S10で重なっているオブジェクトの奥行きを比較して、手前にくるほうのオブジェクトを後にレンダリングを行うように設定する。
S8でレンダリング順序の設定を行わない場合、S9で奥に配置されるほうのオブジェクトの、重なっている部分を切り出し、レンダリングしない部分としてレンダリング条件を設定する。
S3で全てのオブジェクトの処理が終了すると、S11で重なるオブジェクトが存在するかどうかを判断し、存在しない場合は、レンダリングを行い(S13)、終了する。存在する場合は、S14で、設定されたレンダリング条件を参照し、レンダリングを行い、終了する。
次に、S6で重なり調節を行う場合は、図5に示す重なり調節の対象となるオブジェクトを決定する処理を行う。先ず、S14で、重なり調節を、3D化したオブジェクトか、重なった方のオブジェクトかのどちらで行うかを決定するために、オブジェクト属性を参照するかどうかを判断する。
オブジェクト属性を参照しない場合、S15で設定情報を参照し、どちらのオブジェクトを優先的に調節を行うかを判断する。3D化したほうのオブジェクトを調節する場合、S16で調節対象を3D化したオブジェクトと決定する。設定情報で、重なった方のオブジェクトの方を優先的に調節するように設定されている場合は、S17で重なった方のオブジェクトを調節対象として決定する。
S14で、調節対象の決定の際に両方のオブジェクト属性を参照する場合は、どの属性を優先して比較するかを設定情報を参照し、優先度の高い属性に関して比較を行い、調節対象を決定する。比較する属性は、画面の中心からの位置、サイズ、奥行き関係3つであり、どの属性を優先して比較するかはあらかじめ設定情報のなかで設定しておく。
S19で、オブジェクトの位置が画面の中心からの位置が遠いものを調節する場合は、S18で、二つのオブジェクトそれぞれの中心と画面の中心の距離を比較し、大きい方を、画面の中心からの位置が遠いオブジェクトとし、これを調節対象とする。
S21で、オブジェクトの小さいほうを調節する場合は、二つのオブジェクトそれぞれの面積を比較し、小さいほうを調節対象とする(S20)。
S22では、二つのオブジェクトの視差を比較し、どちらが手前にくるかを判断し、奥にくるほうのオブジェクトを調節対象とする。
なお、あるオブジェクトを3D化したときに、重なったオブジェクトが3D化オブジェクトであっても、2Dオブジェクトであっても、同様に処理される。従って、重なったオブジェクトが3D化オブジェクト同士の場合、S15における3D化したオブジェクトとは、今回新たに3D化した方のオブジェクトを意味する。また、S17における重なったオブジェクトとは、もともと3D化したオブジェクトを意味する。そして、どちらのオブジェクトを調節対象とするかは、重なったオブジェクトが2Dオブジェクトの場合と同様に、上記の図5の処理によって決定される。
次に、図6に示す重なり調節処理に移る。重なり調節するときには、設定情報を参照し、優先するオブジェクト属性から順に調節し、重なり解消できるかどうかを判断する。
先ず、S23で、全ての属性について調節を行ったかどうかを判断し、未調節の属性が存在する場合は、S24で、設定情報を参照し、未調節の属性のうち優先度の高い属性を抽出する。設定情報が図2の場合で説明を行う。この設定情報のうち、優先度の高い、位置属性を抽出する。
S25で、抽出した属性が文字間隔や、フォント種類などのフォント調節属性かどうかを判断する。この場合、フォント調節属性ではないので、S27で重なり調節を行う。重なり調節をおこなう際には、調節の最大許容量を参照しながらその範囲内で調節を行う。
今、図9に示すように「見出し」オブジェクトが調節対称である場合に、位置を調節して重なりが解消できるかを調べる。例えば、図9の例の場合には、「見出し」オブジェクトと「画像2」オブジェクトの重なり分は、5ピクセルであるので、少なくとも「見出し」オブジェクトは5ピクセル左にずらす必要がある。「見出し」オブジェクトを左に5ピクセルずらした場合、見出しオブジェクトの左端のX座標は、左目画像のX座標が"100"、右目画像のX座標が"95"となる。このとき、右目画像上で、「画像1」オブジェクトと重なることがわかる。従って、位置を調節することによって、重なりが解消できないことがわかる。
S28で、重なり解消できない場合は、S23に戻り、次に優先度の高い属性について調節を行う。
S25で、抽出した属性がフォント調節属性である場合、S26で、調節対象が「テキスト」オブジェクトかどうかを判断する。「見出し」オブジェクトの場合は、「テキスト」オブジェクトであるので、S27で重なり調節を行う。
S28で、重なり解消できた場合は、S29で調節成功とする。
S23で、全ての属性について調節を行った場合は、S30で調節失敗とする。
このようにして、本発明に係るデータ編集装置の上記処理により、複数のオブジェクトが混在するコンテンツを3D化するときに、視差を設定することによって、オブジェクトが重なってしまう問題を解決する。あるオブジェクトに視差を指定した場合に、他のオブジェクトと重なるかどうかをしらべ、重なる場合は重なりを解消するように自動的に調節する。これによって、ユーザは重なるかどうかを気にすることなく、視差を指定することができ、3D化の作業が容易になる。
また、重なったオブジェクトを重なったまま表示する場合は、レンダリングの設定を行い、3Dで表示した時に自然な表示になるようにすることが可能である。
(その他の事項)
[重なり調節の方法]
先に示した重なり調節の方法では、設定情報を参照し、優先度の高いオブジェクト属性を一つ抽出し、抽出した一つの属性についてのみ調節可能かどうかを判断したが、複数の属性について調節を行ってもよい。例えば、ある属性について調節をおこなった際に、調節の最大許容量の範囲内で重なりを解消できなかったとする。その場合、最大許容量の最大値でとりあえず調節を行い、次に、優先度の高い属性でさらに調節を行う。このように、複数の属性について調節を行うことで、重なりを解消してもよい。
また、各属性において重なり調節を行い、調節可能な属性の中で最も調節量が少ない属性を調節するでもよい。例えば、位置、サイズ、視差、文字間隔の各属性で重なり調節を行い、全ての属性が調節可能であった場合、その中で一番調節量が少ない属性を調節する。
調節対象を、3D化したオブジェクトとするか、重なった方のオブジェクトとするかを決定する際に、調節するときに一番優先度の高い属性において重なり調節を行ったときに、調節量が少ないほうのオブジェクトを調節対象としてもよい。例えば、設定情報より、一番調節優先度の高い属性が位置であった場合に、3D化したオブジェクト、重なった方のオブジェクトをそれぞれ位置属性で重なり調節を行い、3D化したオブジェクトの方が調節量が少ない場合は、3D化したオブジェクトを調節対象とする。この場合、調節する属性は位置属性となる。
[設定情報について]
また、オブジェクト属性の調節優先順位の設定の仕方において、各属性ごとに、調節対象のオブジェクトがその属性についてある値以上有していることを条件として設定してもよい。これは、もともとサイズの小さいオブジェクトを調節対象とした場合、例えサイズ属性の調節優先度が高くても、サイズ属性についてはこれ以上調節をおこなわないようにすることができる。
例えば、サイズが100x100(ピクセル)以下のオブジェクトは、サイズ属性の調節を行わない、フォントサイズが9以下の場合は、文字間隔の調節を行わない、というように、調節可能な最低属性値を設定してもよい。
本発明は、複数のオブジェクトから構成される2次元表示データを、前記複数のオブジェクトのうち少なくとも1つの立体表示指定がなされたオブジェクトに関して立体表示可能な形式に編集する3Dコンテンツデータ編集装置等に、好適に実施することができる。
本発明の一実施例に係る3Dコンテンツデータ編集装置の構造を示すブロック図である。 オブジェクト属性の調節優先順位を示した設定情報を模式化して示す図である。 立体視における視差と距離との関係を示す平行ステレオモデルの図である。 本発明の一実施例に係る3Dコンテンツデータ編集装置の処理の全体を示すフローチャートである。 重なり調節の対象となるオブジェクトを決定する処理を示すフローチャートである。 重なり調節を行う場合の処理を示すフローチャートである。 複数のオブジェクトを含むコンテンツデータを表示するスクリプト例を示す図である。 3D表示時、2D表示時の左目画像、右目画像をそれぞれ表した図である。 3D表示時の左目画像、右目画像を表した図である。 3D表示時の見え方を表した図である。
符号の説明
100 :3Dコンテンツデータ編集装置 101 :入力部
102 :出力部 103:制御部
110:重なり検出部 111:属性調節部
112:ずれ量算出部 113:レンダリング設定部
117:表示装置 119:レンダリング部

Claims (8)

  1. 複数のオブジェクトから構成される2次元表示データを、前記複数のオブジェクトのうち少なくとも1つの立体表示指定がなされたオブジェクトに関して立体表示可能な形式に編集する表示データ編集装置であって、
    前記立体表示指定がなされたオブジェクトと、他のオブジェクトとの表示の重なりを検出する重なり検出部と、
    前記重なり検出部による検出結果に基づき、重なりが検出された2つのオブジェクトの少なくとも一方のオブジェクト属性を、重なりを解消するように調節するオブジェクト属性調節部と、を備え、
    前記調節されるオブジェクト属性は、オブジェクト位置属性、オブジェクトサイズ属性およびオブジェクト視差属性であって、これらのオブジェクト属性は予め優先順位が設定されており、この優先順位に従って重なり解消の調節が行われる表示データ編集装置。
  2. 請求項に記載の表示データ編集装置と、該表示データ編集装置により編集されたデータに基づいてオブジェクトを立体表示する表示手段とを備えることを特徴とする表示装置。
  3. 複数のオブジェクトから構成される2次元表示データを、前記複数のオブジェクトのうち少なくとも1つの立体表示指定がなされたオブジェクトに関して立体表示可能な形式に編集する表示データ編集方法であって、
    前記立体表示指定がなされたオブジェクトと、他のオブジェクトとの表示の重なりをコンピュータが検出する重なり検出ステップと、
    前記重なり検出ステップによる検出結果に基づき、重なりが検出された2つのオブジェクトの少なくとも一方のオブジェクト属性を、重なりを解消するように、コンピュータが調節するオブジェクト属性調節ステップと、を備え、
    前記調節されるオブジェクト属性は、オブジェクト位置属性、オブジェクトサイズ属性およびオブジェクト視差属性であって、これらのオブジェクト属性は予め優先順位が設定されており、この優先順位に従って重なり解消の調節をコンピュータがすることを特徴とする表示データ編集方法。
  4. 複数のオブジェクトから構成される2次元表示データを、前記複数のオブジェクトのうち少なくとも1つの立体表示指定がなされたオブジェクトに関して立体表示可能な形式に編集する表示データ編集方法をコンピュータに稼動させるための表示データ編集プログラムであって、
    前記立体表示指定がなされたオブジェクトと、他のオブジェクトとの表示の重なりをコンピュータに検出させる重なり検出ステップと、
    前記重なり検出ステップによる検出結果に基づき、重なりが検出された2つのオブジェクトの少なくとも一方のオブジェクト属性を、重なりを解消するように、コンピュータに調節させるオブジェクト属性調節ステップと、を備え、
    前記調節されるオブジェクト属性は、オブジェクト位置属性、オブジェクトサイズ属性およびオブジェクト視差属性であって、これらのオブジェクト属性は予め優先順位が設定されており、この優先順位に従って重なり解消の調節をコンピュータに行わせることを特徴とする表示データ編集プログラム。
  5. 請求項に記載の表示データ編集プログラムを記録した記録媒体。
  6. 請求項に記載の表示データ編集方法により編集されたデータに基づいてオブジェクトをコンピュータが立体表示することを特徴とする表示方法。
  7. 複数のオブジェクトから構成される2次元表示データを、前記複数のオブジェクトのうち少なくとも1つの立体表示指定がなされたオブジェクトに関して立体表示可能な形式に編集する表示データ編集方法をコンピュータに稼動させ、さらにコンピュータに画像として立体表示させる表示プログラムであって、
    前記立体表示指定がなされたオブジェクトと、他のオブジェクトとの表示の重なりをコンピュータに検出させる重なり検出ステップと、
    前記重なり検出ステップによる検出結果に基づき、重なりが検出された2つのオブジェクトの少なくとも一方のオブジェクト属性を、重なりを解消するように、コンピュータに調節させるオブジェクト属性調節ステップと、
    編集されたデータに基づいてコンピュータに立体表示させるステップとを備え、
    前記調節されるオブジェクト属性は、オブジェクト位置属性、オブジェクトサイズ属性およびオブジェクト視差属性であって、これらのオブジェクト属性は予め優先順位が設定されており、この優先順位に従って重なり解消の調節をコンピュータに行わせることを特徴とする表示プログラム。
  8. 請求項に記載の表示プログラムを記録した記録媒体。
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