JP5677938B2 - インシュリンの再折りたたみ方法 - Google Patents

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Description

本発明は、正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を入手する方法に関する。本方法は、システインまたは塩酸システイン、および、1つ以上のカオトロピズム促進剤、の一方または両方を含む水溶液または緩衝液にシステイン架橋が正確に結合したプロインシュリン前駆体を可溶化する工程を含む。続いて、可溶化させた混合物に希釈剤を添加すること(リバース希釈)によって前記可溶化前駆体は再び折り畳まれる。さらにまた、前記可溶化前駆体(前駆体濃度は0.65g/リットルよりも高い)の再折畳みは、希釈剤で反応混合物を希釈することによって、場合によって約5−40%(v/v)の1つ以上のアルコール性溶媒または非プロトン性溶媒を含む希釈剤で反応混合物を希釈することによってもまた実施することができる。
インシュリンは、21個のアミノ酸残基の酸性A鎖および30個のアミノ酸の塩基性B鎖から成るタンパク質ホルモンである。A鎖(A-chain)とB鎖(B-chain)は位置A6-A11、A7-B7、A20-B19で3つのジスルフィド結合を形成する6つのシステイン残基によって連結される。
Figure 0005677938
前記3つのジスルフィド結合は、インシュリン分子の天然の立体構造および生物学的活性の維持に重要である。インシュリンは、その3つのジスルフィド結合によって安定化される、主として3つのαヘリックスセグメント(A2−A8、A13−A19およびB9−B19)を含む固有の三次元構造に折り畳まれる。
インシュリンアナログおよび誘導体は、1つまたは2つ以上のアミノ酸の位置および/またはアミノ酸の鎖の長さがヒトインシュリンと相違する。
インシュリン、インシュリンアナログおよび誘導体は、大腸菌(E. coli)または酵母で組換えDNA技術を用いて調製される。宿主として大腸菌が用いられるときは、発現されたインシュリンは天然の可溶性で生物学的に活性な立体構造ではないであろう。天然のタンパク質の代わりに不活性な封入体が宿主細胞に蓄積する。これらの封入体は、不正確に折り畳まれた高度に濃縮された形態の組換えタンパク質を含む。結果として、組換えタンパク質を単離し、適切な条件下で再び折り畳み、さらに生物学的に活性なインシュリンに酵素的に変換する必要がある。
封入体から活性なタンパク質を回収するには2つの重要な問題が存在する。
これらの問題には(a)プロインシュリンの可溶化および(b)プロインシュリンの再折畳みが含まれる。
カオトロピズム促進剤および界面活性剤が可溶化剤として一般的に用いられる。それらはタンパク質変性剤として作用する。カオトロピズム促進剤は溶液中で水素架橋を破壊し、したがって分子間および分子内相互作用を破壊し、タンパク質構造の部分的または完全な展開を生じさせる。
可溶化プロセスで重要なことは、還元剤を添加して還元状態でシステイン残基を維持し、アルカリpHの高度に濃縮されたタンパク質溶液において、天然には存在しない分子内および分子間ジスルフィド結合形成を阻止することである。
再折畳みは、希釈、緩衝液交換、透過ろ過、ゲルろ過クロマトグラフィーまたは固相への固定によって過剰な変性剤を除去することにより実施される。その簡潔性により、工業的規模のタンパク質再折畳みには希釈が通常好まれる。
還元剤およびカオトロピズム促進剤を含む可溶化混合物に存在するタンパク質の濃度は正確に折畳まれたプロインシュリンの最終濃度の決定に重要な役割を果たす。システインおよびカオトロピズム促進剤の両方を含む可溶化媒体中でタンパク質濃度が増加するにつれ、相互作用の増加によりタンパク質の凝集または沈殿の蓋然性が高まる。
タンパク質分子の凝集をもたらす他の要因は変性剤濃度の突然の変化であり、前記はタンパク質分子を圧縮構造へと押し潰して沈殿または凝集を生じる。
再折畳みの間に変性剤が除去されると、疎水性作用は折り畳まれていないタンパク質に対してそれら分子の疎水基が遮蔽されるように働いて凝集をもたらす。工業的応用のためには、タンパク質凝集物の形成を排除または最小限にすることが所望される。
米国特許5,663,291号、同5,473,049号、同5,986,048号、6,380,355号および米国特許出願20070106063は、正確に結合されたインシュリン前駆体またはインシュリン誘導体を入手する方法を開示している。
J. Winterらは適切な酸化還元条件下でのヒトプロインシュリンの再折り畳みを開示している(Renaturation of human proinsulin-a study on refolding and conversion to insulin., Analytical biochemistry (2002), 310(2):148-155)。
ある一般的な特徴では、正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を入手する方法が提供される。前記方法は以下の工程を含む:
(a)不正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を、システインまたは塩酸システインおよび1つ以上のカオトロピズム促進剤の両方を含む水溶液または緩衝液と、約8から約11.5のpHでおよび約2℃から約55℃の温度にて混合する工程;
(b)希釈剤を工程(a)の反応混合物に、約8から約11.5のpHでおよび約2℃から約40℃の温度にて添加する工程;および
(c)正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を単離する工程。
本明細書で用いられる‘ヒトインシュリンアナログ’という用語(および類似の表現)は、1つ以上のアミノ酸が欠失しているか、および/または他のアミノ酸(非コード性アミノ酸を含む)によって置換されているヒトインシュリン、または追加のアミノ酸(すなわち51個を超えるアミノ酸)を含むヒトインシュリンに当てはまる。
本明細書で用いられる‘ヒトインシュリン誘導体’という用語(および類似の表現)は、少なくとも1つの有機置換基が1つ以上のアミノ酸に結合したヒトインシュリンまたはそのアナログに当てはまる。
別の一般的な特徴では、正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を入手する方法が提供される。前記方法は以下の工程を含む:
(a)不正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を、システインまたは塩酸システインおよび1つ以上のカオトロピズム促進剤を含む水溶液または緩衝液と、約7から約11.5のpHでおよび約15℃から約55℃の温度にて混合する工程であって、前駆体の濃度が0.65g/リットルを超える前記工程;
(b)工程(a)の反応混合物を希釈剤と、場合によって約5−40%(v/v)のアルコール性または極性非プロトン性溶媒を含む希釈剤と、約8から約11.5のpHでおよび約2℃から約40℃の温度にて混合する工程;および
(c)正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログおよびその誘導体を単離する工程。
正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を入手する方法の実施態様は、1つ以上の以下の特徴を含むことができる。
本方法はさらに、緩衝液、溶媒、添加物、カオトロピズム促進剤などを含むことができる。
本発明の1つ以上の実施態様は下記の詳細な説明で示される。本発明の他の特徴、目的および利点は下記詳細な説明および特許請求の範囲から明白であろう。
発明の詳細な説明
本発明者らは、不正確に結合したシステイン架橋を有するプロインシュリン前駆体をシステインまたは塩酸システイン、および、カオトロピズム促進剤、の両方を含む溶液中で可溶化し、続いて前記可溶化混合物に希釈剤を添加することによって前記可溶化前駆体を希釈すると(リバース希釈)、本方法は凝集力の低下の結果として正確に折畳まれたプロインシュリン前駆体の収量の増加をもたらすことを発見するに至った。さらにまた、本発明者らは、可溶化段階におけるインシュリン前駆体の濃度が0.65g/Lを超えると、反応速度の増加により可溶化インシュリン前駆体の収量が増加することを見出した。これら可溶化タンパク質の収量が増加するので、(場合によってアルコール性または非プロトン性溶媒を含む)再折畳み緩衝液を用いてこれら可溶化タンパク質を希釈すると、正確に折畳まれたタンパク質の収量は引き続き増加する。
本方法は工業的スケールアップが可能で、コスト効率も良い。全工程を1容器で実施することができる。
工程(a)のシステインまたは塩酸システインの濃度は約20mMから約60mMまでさまざまである。
カオトロピズム促進剤は、硫酸アンモニウム、塩酸グアニジン、炭酸エチレン、チオシアネート、ジメチルスルホキシドおよび尿素から成る群から選択することができる。
実施態様の1つでは、カオトロピズム促進剤は尿素または塩酸グアニジンである。
本発明の別の実施態様では、カオトロピズム促進剤の濃度は約5Mから約10Mである。
工程(a)の反応を実施するための適切な緩衝液は、グリシン緩衝液、リン酸緩衝液、トリス緩衝液およびエタノールアミン緩衝液の1つ以上を含む。
本発明の実施態様の1つでは、緩衝液はトリス緩衝液である。
工程(b)の希釈を実施するための適切な希釈剤は、水、グリシン緩衝液、リン酸緩衝液、トリス緩衝液およびエタノールアミン緩衝液、C1−C4アルコールおよびシステインまたは塩酸システイン溶液の1つ以上を含む。
本発明の実施態様の1つでは、希釈剤はトリス緩衝液である。
本発明の別の実施態様では、アルコール性または非プロトン性溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、t-ブタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジオキサンおよびアセトニトリルから成る群から選択することができる。
本発明のさらに別の実施態様では、アルコール性溶媒はイソプロピルアルコールである。
本発明の別の実施態様では、工程(a)の水溶液または緩衝液は1つ以上の添加物をさらに含むことができる。
適切な添加物には、エチレンジアミン四酢酸、エチレングリコール四酢酸(EGTA)、アルギニン、メチオニン、プロリン、グリシン、アラニン、糖、ポリオール、塩(例えば硫酸アンモニウムおよび塩化マグネシウム)、およびシクロデキストリンまたはその塩が含まれる。
本発明の実施態様の1つでは、工程(a)の溶媒に加えられる添加物はエチレンジアミン四酢酸である。
本発明の別の実施態様では、工程(a)の温度は約2℃から約25℃の範囲である。
本発明の別の実施態様では、工程(b)は2℃から約25℃の範囲で実施される。
本発明の別の実施態様では、工程(a)は約8から約9.5のpHで実施される。
本発明の別の実施態様では、工程(b)は約8から約9.5のpHで実施される。
本発明の実施態様の1つでは、インシュリン前駆体またはインシュリン誘導体は、式Iの配列:R2-R1-B2-R4-B4-B27-R5-R6-R7-X-Gly-A2-A20-R3を有し、
式中、
R2は、(a)水素原子、(b)リジン(Lys)およびアルギニン(Arg)から成る群のアミノ酸残基、または(c)2から45のアミノ酸残基を有するペプチドであって、前記ペプチドのカルボキシル末端にアミノ酸残基のリジン(Lys)またはアルギニン(Arg)を含むものであり;
R1はフェニルアラニン残基(Phe)または共有結合であり;
R4はヒトインシュリンのB-3位に一致し、アスパラギン、リジンおよびプロリンから成る群から選択されるアミノ酸であり;
R5-R6-R7はそれぞれヒトインシュリン鎖のB-28、B-29およびB-30位に一致し;
R5は、少なくとも10個の炭素原子を有するアシル基で置換されていてもよいアスパラギン、リジン、ロイシン、プロリン、バリン、アスパラギン酸、グルタミン酸およびアラニンからなる群から選択でき;
R6は、少なくとも10個の炭素原子を有するアシル基で置換されていてもよいリジン、グルタミン酸およびプロリンからなる群から選択でき;
R7は、スレオニン、デススレオニン、アラニンおよびセリンからなる群から選択でき;
(B2およびB4-B27)は、ヒトインシュリン、動物インシュリンまたはそのインシュリン誘導体のB鎖のB2、B4からB27位のアミノ酸残基であり;
Xは、(i)リジン(Lys)およびアルギニン(Arg)から成る群のアミノ酸残基、または、(ii)2から35のアミノ酸残基を有するペプチドであって、前記ペプチドのN-末端およびカルボキシル末端にアミノ酸残基のリジン(Lys)またはアルギニン(Arg)を含むもの、または(iii)2から35個の遺伝的にコードし得るアミノ酸を有するペプチドであって、1から5個のヒスチジン残基を含むものであり;
(A2-A20)は、ヒトインシュリン、動物インシュリンまたはそのインシュリン誘導体のA鎖のA2からA20位のアミノ酸残基であり;
R3は遺伝的にコードし得るアミノ酸残基である。
ペプチドおよびタンパク質のアミノ酸配列はアミノ酸鎖のN-末端から先に向かって示される。括弧内の式I(例えばA6、A20、B2、B4、B7のまたはB19)の詳細は、インシュリンのA鎖またはB鎖のアミノ酸残基の位置と一致する。
‘遺伝的にコードし得るアミノ酸残基’という用語は、アミノ酸のGly、Ala、Ser、Thr、Val、Leu、Ile、Asp、Asn、Glu、Gln、Cys、Met、Arg、Lys、His、Tyr、Phe、Trp、Proおよびセレノシステインを指す。
‘動物インシュリン’の‘残基A2-A20’および‘残基B2-B29’という用語は、例えばウシ、ブタまたはニワトリのインシュリンのアミノ酸配列を意味すると理解される。インシュリン誘導体の‘残基A2-A20’および‘B2-B29’という用語は、他の遺伝的にコードし得るアミノ酸によるアミノ酸の置換によって形成されるヒトインシュリンの対応するアミノ酸配列を指す。
ヒトインシュリンのA鎖は以下の配列(配列番号:1)を有する:GlyIle Val GluGlnCysCysThr Ser IleCys Ser LeuTyrGlnLeuGluAsnTyrCysAsn。
ヒトインシュリンのB鎖は以下の配列(配列番号:2)を有する:PheVal AsnGln His LeuCysGly Ser His Leu Val Glu Ala LeuTyrLeu Val CysGlyGluArgGlyPhePheTyrThr Pro LysThr。
本発明の方法は、システイン架橋(式Iには示されていない)が正確に折畳まれた、式Iを有するインシュリン前駆体またはインシュリン誘導体の入手に特に適切であり、
前記式Iで、
R2は、(a)水素原子、または(b)2から15のアミノ酸残基を有し、そのカルボキシル末端にアルギニン残基(Arg)が見出されるペプチドであり;
R1はフェニルアラニン残基(Phe)であり;
R4はアスパラギンまたはリジンであり;
R5は、リジン、プロリン、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり;
R6は、少なくとも10個の炭素原子を有するアシル基で置換されていてもよいリジン、プロリン、グルタミン酸であり;
R7は、スレオニンまたはデススレオニンであり;
(B2およびB4-B27)は、ヒトインシュリンのB鎖のB2、B4からB27位のアミノ酸残基であり;
Xは、アミノ酸残基アルギニン(Arg)であるか、または2から35のアミノ酸残基を有するペプチドであって、前記ペプチドの始めと終わりに2つの塩基性アミノ酸残基、特にアルギニン(Arg)および/またはリジンを含むものであり;
インシュリンまたはインシュリンアナログまたはその誘導体のB鎖内の余分のアミノ酸をコードする残基Zは、通例は式Iの前駆体のアミノ酸配列内のXの部分であり;
(A2-A20)は、ヒトインシュリのA鎖のA2からA20位のアミノ酸残基であり;さらに
R3はアミノ酸残基アスパラギン(Asn)、セリン(Ser)またはグリシン(Gly)である。
インシュリンglargineでは、式IのR3はグリシン(Gly)であり、R1はフェニルアラニン(Phe)であり、R4はアスパラギンであり、R5はプロリンであり、R6はリジンであり、R7はスレオニンであり、Zはアルギニン残基(Arg)またはペプチド残基Arg-Arg-OHである。
インシュリンLisproでは、式IのR3はアスパラギン(Asn)であり、R1はフェニルアラニン(Phe)であり、R4はアスパラギンであり、R5はリジンであり、R6はプロリンであり、R7はスレオニンである。
本発明の方法は1容器で実施することができる。正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体は、不正確に結合したシステイン架橋がを有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を1容器に添加することによって入手することができる。システインまたは塩酸システイン、および、1つ以上のカオトロピズム促進剤、を含む水溶液または緩衝液が、約7から約11.5のpHでおよび約15から約55℃の温度にて前駆体を含む容器に添加される。ほぼ4時間後に、希釈剤が、約8から約11.5のpHでおよび約2℃から約40℃の温度にて、反応混合物を含む前記容器にゆっくりと添加される。前記希釈された反応混合物を約24時間攪拌する。24時間後、続いて前記反応混合物から正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を単離する。
式Iの前駆体は遺伝的構築物の支援下に微生物で製造してもよい。前記遺伝的構築物は、当分野で公知の方法を用いて大腸菌(Escherichia coli)またはストレプトミセス属菌種(Streptomycete)で発酵中に発現される。
本発明を以下の実施例によってさらに説明する。実施例は本発明の模範例として提供され、本発明の範囲を制限しない。ある種の改変および等価物は当業者には明白であり、それらは本発明の範囲内に包含される。
封入体中のインシュリン前駆体の定量
発酵完了後に、遠心によって細胞を分離し、さらに通常的高圧均質化によって破壊した。遊離した融合タンパク質封入体を遠心によって単離した。プロインシュリン配列を有する前記単離封入体を凍結乾燥させた。封入体中のインシュリン前駆体の量はHPLCによって決定した。
100mgの封入体を、100nmのジチオスレイトールを含む100mLの8M尿素溶液に溶解した。前記溶液を適切に混合し、続いて95℃で5分間加熱した。前記溶液を10000rpmで10分間遠心し、定量のために0.002mLをHPLCカラムに適用した。
分析HPLC条件:
流速:1mL/分
UV検出:214nm
カラム:Waters Spherisorb C18、4.6x250mm 5ミクロン 120A
緩衝液A:90%の水、10%のアセトニトリル、および0.1%のTFA
緩衝液B:20%の水、80%のアセトニトリル、および0.15%のTFA
カラム温度:40℃
サンプルの注入前に、カラムを10%の緩衝液Bで平衡化させた。
勾配溶出は注入2分後に開始し、25分かけてB 100%まで上昇させる。全分析時間は30分であった。
システイン架橋が正確に折畳まれたインシュリン前駆体を入手する方法
プロインシュリン配列1(配列番号:3)を有する不溶性封入体として発現された融合タンパク質を大腸菌細胞から収集した。
プロインシュリン配列1(配列番号:3):
Ala Thr Thr Ser Thr Gly Asn Ser Ala Arg Phe Val Asn Gln His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Pro Lys Thr Arg Arg Glu Ala Glu Asp Leu Gln Val Gly Gln Val Glu Leu Gly Gly Gly Pro Gly Ala Gly Ser Leu Gln Pro Leu Ala Leu Glu Gly Ser Leu Gln Lys Arg Gly Ile Val Glu Gln Cys Cys Thr Ser Ile Cys Ser Leu Tyr Gln Leu Glu Asn Tyr Cys Asn
Xはヒトインシュリン由来C-ペプチド(配列番号:4)である:
Arg Arg Glu Ala Glu Asp Leu Gln Val Gly Gln Val Glu Leu Gly Gly Gly Pro Gly Ala Gly Ser Leu Gln Pro Leu Ala Leu Glu Gly Ser Leu Gln Lys Arg。
実施例2A:フォワード希釈による再折畳み
480gの尿素、9.08gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。プロインシュリン配列1(配列番号:3)のインシュリン前駆体16gを含む40gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は40%であった)、L-システインおよび尿素の両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で1時間攪拌した。溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で10.6に調整し、さらに1時間室温で攪拌を継続した。この可溶化混合物を予備冷却した(10±2℃)29リットルの20mMトリス緩衝液(2mMのEDTAを含む、pH10.6)にゆっくりと添加した。反応混合物のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で10.6に調整した。希釈した再折畳み混合物を24時間攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合したプロインシュリン配列1のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれたプロインシュリン配列1のインシュリン前駆体が8.0g回収された(回収率50%に対応する)。
実施例2B:リバース希釈後の再折畳み
480gの尿素、9.08gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。プロインシュリン配列1のインシュリン前駆体16gを含む40gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は40%である)、L-システインおよび尿素の両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で1時間攪拌した。溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で10.6に調整し、さらに1時間室温で攪拌を継続した。上記の可溶化混合物に予備冷却した(10±2℃)29リットルの20mMトリス緩衝液(2mMのEDTAを含む、pH10.6)をゆっくりと添加した。反応混合物のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で10.6に調整した。再折畳み混合物を(10±2℃)で24時間攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合したプロインシュリン配列1のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれたプロインシュリン配列1のインシュリン前駆体が9.83g回収された(回収率61.6%に対応する)。
実施例2C:IPA非存在下での再折畳み
573gの塩酸グアニジン、3.5gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。配列3(配列番号:3)のインシュリン前駆体3.2gを含む8gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は40%である)、L-システインおよび塩酸グアニジンの両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で4時間攪拌し、さらに4時間かけて、予備冷却した(10±2℃)9リットルの20mMトリス緩衝液(6.7gのEDTA、1.08gのL-システインおよび773.79gの塩酸グアニジンを含む、pH9.0)に移した。この希釈再折畳み混合物を24時間(10±2℃)で攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合した配列3のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれた配列3のインシュリン前駆体が1.12g回収された(回収率35.02%に対応する)。
実施例2D:10%のIPAによる再折畳み
573gの塩酸グアニジン、3.5gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。プロインシュリン配列3(配列番号:3)のインシュリン前駆体3.2gを含む8gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は40%である)、L-システインおよび塩酸グアニジンの両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で4時間攪拌し、さらに4時間かけて、予備冷却した(10±2℃)9リットルの20mMトリス緩衝液(6.7gのEDTA、1.08gのL-システイン、773.79gの塩酸グアニジンおよび1リットルのイソプロピルアルコールを含む、pH9.0)に移した。この希釈再折畳み混合物を24時間(10±2℃)で攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合したプロインシュリン配列3のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれたプロインシュリン配列3のインシュリン前駆体が1.39g回収された(回収率43.55%に対応する)。
実施例2E:20%のIPAによる再折畳み
573gの塩酸グアニジン、3.5gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。プロインシュリン配列3(配列番号:3)のインシュリン前駆体3.2gを含む8gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は40%である)、L-システインおよび塩酸グアニジンの両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で4時間攪拌し、さらに4時間かけて、予備冷却した(10±2℃)9リットルの20mMトリス緩衝液(6.7gのEDTA、1.36gのL-システイン、773.79gの塩酸グアニジンおよび2リットルのイソプロピルアルコールを含む、pH9.0)に移した。この希釈再折畳み混合物を24時間(10±2℃)で攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合したプロインシュリン配列3のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれたプロインシュリン配列3のインシュリン前駆体が1.52g回収された(回収率47.64%に対応する)。
システイン架橋が正確に折畳まれたインシュリン誘導体の前駆体を入手する方法
プロインシュリン配列2(配列番号:5)を有する不溶性封入体として発現された融合タンパク質を大腸菌細胞から収集した。
プロインシュリン配列1(配列番号:5):
Ala Thr Thr Ser Thr Gly Asn Ser Ala Arg Phe Val Asn Gln His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Pro Lys Thr Arg Arg Glu Ala Glu Asp Leu Gln Val Gly Gln Val Glu Leu Gly Gly Gly Pro Gly Ala Gly Ser Leu Gln Pro Leu Ala Leu Glu Gly Ser Leu Gln Lys Arg Gly Ile Val Glu Gln Cys Cys Thr Ser Ile Cys Ser Leu Tyr Gln Leu Glu Asn Tyr Cys Gly
Xはヒトインシュリン由来のC-ペプチドである(配列番号:4):
Arg Arg Glu Ala Glu Asp Leu Gln Val Gly Gln Val Glu Leu Gly Gly Gly Pro Gly Ala Gly Ser Leu Gln Pro Leu Ala Leu Glu Gly Ser Leu Gln Lys Arg。
実施例3A:フォワード希釈による再折畳み
480gの尿素、9.08gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。プロインシュリン配列2(配列番号:5)のインシュリン前駆体14gを含む40gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は35%である)、L-システインおよび尿素の両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で1時間攪拌した。溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で10.6に調整し、さらに1時間室温で攪拌を継続した。この可溶化混合物を予備冷却した(10±2℃)29リットルの20mMトリス緩衝液(2mMのEDTAを含む、pH10.6)にゆっくりと添加した。反応混合物のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で10.6に調整した。希釈した再折畳み混合物を24時間攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合したプロインシュリン配列2のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれたプロインシュリン配列2のインシュリン前駆体が6.74g回収された(回収率48.28%に対応する)。
実施例3B:リバース希釈後の再折畳み
480gの尿素、9.08gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。プロインシュリン配列2(配列番号:5)のインシュリン前駆体14gを含む40gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は35%である)、L-システインおよび尿素の両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で1時間攪拌した。溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で10.6に上昇させ、さらに1時間室温で攪拌を継続した。上記の可溶化混合物に予備冷却した(10±2℃)29リットルの20mMトリス緩衝液(2mMのEDTAを含む、pH10.6)をゆっくりと添加した。反応混合物のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で10.6に調整した。再折畳み混合物を(10±2℃)で24時間攪拌しながら維持した。24時間後、システイン架橋が正確に結合したプロインシュリン配列2のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれたプロインシュリン配列2のインシュリン前駆体が7.7g回収された(回収率55.7%に対応する)。
実施例3C:IPA非存在下での再折畳み
573gの塩酸グアニジン、3.5gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。配列5(配列番号:5)のインシュリン前駆体3.2gを含む8gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は40%である)、L-システインおよび塩酸グアニジンの両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で4時間攪拌し、さらに4時間かけて、予備冷却した(10±2℃)9リットルの20mMトリス緩衝液(6.7gのEDTA、1.08gのL-システインおよび773.79gの塩酸グアニジンを含む、pH9.0)に移した。この希釈再折畳み混合物を24時間(10±2℃)でさらに攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合した配列5のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれた配列5のインシュリン前駆体が1.1g回収された(回収率34.5%に対応する)。
実施例3D:10%のIPAによる再折畳み
573gの塩酸グアニジン、3.5gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。プロインシュリン配列5(配列番号:5)のインシュリン前駆体3.2gを含む8gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は40%である)、L-システインおよび塩酸グアニジンの両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で4時間攪拌し、さらに4時間かけて、予備冷却した(10±2℃)9リットルの20mMトリス緩衝液(6.7gのEDTA、1.08gのL-システイン、773.79gの塩酸グアニジンおよび1リットルのイソプロピルアルコールを含む、pH9.0)に移した。この希釈再折畳み混合物を24時間(10±2℃)で攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合したプロインシュリン配列5のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれたプロインシュリン配列5のインシュリン前駆体が1.3g回収された(回収率40.71%に対応する)。
実施例3E:20%のIPAによる再折畳み
573gの塩酸グアニジン、3.5gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。プロインシュリン配列5(配列番号:5)のインシュリン前駆体3.2gを含む8gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は40%である)、L-システインおよび塩酸グアニジンの両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で4時間攪拌し、さらに4時間かけて、予備冷却した(10±2℃)9リットルの20mMトリス緩衝液(6.7gのEDTA、1.36gのL-システイン、773.79gの塩酸グアニジンおよび2リットルのイソプロピルアルコールを含む、pH9.0)に移した。この希釈再折畳み混合物を24時間(10±2℃)で攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合したプロインシュリン配列5のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれたプロインシュリン配列5のインシュリン前駆体が1.47g回収された(回収率46.22%に対応する)。
システイン架橋が正確に折畳まれたインシュリンアナログの前駆体を入手する方法
プロインシュリン配列3(配列番号:6)を有する不溶性封入体として発現された融合タンパク質を大腸菌細胞から収集した。
プロインシュリン配列1(配列番号:6):
Ala Thr Thr Ser Thr Gly Asn Ser Ala Arg Phe Val Asn Gln His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Lys Pro Thr Arg Arg Glu Ala Glu Asp Leu Gln Val Gly Gln Val Glu Leu Gly Gly Gly Pro Gly Ala Gly Ser Leu Gln Pro Leu Ala Leu Glu Gly Ser Leu Gln Lys Arg Gly Ile Val Glu Gln Cys Cys Thr Ser Ile Cys Ser Leu Tyr Gln Leu Glu Asn Tyr Cys Asn.
X はヒトインシュリン由来C-ペプチド(配列番号:4)である:
Arg Arg Glu Ala Glu Asp Leu Gln Val Gly Gln Val Glu Leu Gly Gly Gly Pro Gly Ala Gly Ser Leu Gln Pro Leu Ala Leu Glu Gly Ser Leu Gln Lys Arg.
実施例4A:フォワード希釈による再折畳み
480gの尿素、9.08gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。プロインシュリン配列3(配列番号:6)のインシュリン前駆体14gを含む40gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は35%である)、L-システインおよび尿素の両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で1時間攪拌した。溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で10.6に調整し、さらに1時間室温で攪拌を継続した。この可溶化混合物を予備冷却した(10±2℃)29リットルの20mMトリス緩衝液(2mMのEDTAを含む、pH10.6)にゆっくりと添加した。反応混合物のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で10.6に調整した。希釈した再折畳み混合物を24時間攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合したプロインシュリン配列3のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれたプロインシュリン配列3のインシュリン前駆体が7.14g回収された(回収率51%に対応する)。
実施例4B:リバース希釈後の再折畳み
480gの尿素、9.08gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。プロインシュリン配列3(配列番号:6)のインシュリン前駆体14gを含む40gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は35%である)、L-システインおよび尿素の両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で1時間攪拌した。溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で10.6に調整し、さらに1時間室温で攪拌を継続した。上記の可溶化混合物に予備冷却した(10±2℃)29リットルの20mMトリス緩衝液(2mMのEDTAを含む、pH10.6)をゆっくりと添加した。反応混合物のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で10.6に調整した。再折畳み混合物を24時間(10±2℃)で攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合したプロインシュリン配列3のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれたプロインシュリン配列3のインシュリン前駆体が7.5g回収された(回収率54%に対応する)。
実施例4C:IPA非存在下での再折畳み
573gの塩酸グアニジン、3.5gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。配列6(配列番号:5)のインシュリン前駆体2.8gを含む8gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は35%である)、L-システインおよび塩酸グアニジンの両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で4時間攪拌し、さらに4時間かけて、予備冷却した(10±2℃)9リットルの20mMトリス緩衝液(6.7gのEDTA、1.08gのL-システインおよび773.79gの塩酸グアニジンを含む、pH9.0)に移した。この希釈再折畳み混合物を24時間(10±2℃)でさらに攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合した配列6のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれた配列6のインシュリン前駆体が0.793g回収された(回収率28.34%に対応する)。
実施例4D:10%のIPAによる再折畳み
573gの塩酸グアニジン、3.5gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。プロインシュリン配列6(配列番号:6)のインシュリン前駆体2.8gを含む8gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は35%である)、L-システインおよび塩酸グアニジンの両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で4時間攪拌し、さらに4時間かけて、予備冷却した(10±2℃)9リットルの20mMトリス緩衝液(6.7gのEDTA、1.08gのL-システイン、773.79gの塩酸グアニジンおよび1リットルのイソプロピルアルコールを含む、pH9.0)に移した。この希釈再折畳み混合物を24時間(10±2℃)で攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合したプロインシュリン配列6のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれたプロインシュリン配列6のインシュリン前駆体が1.02g回収された(回収率36.58%に対応する)。
実施例4E:20%のIPAによる再折畳み
573gの塩酸グアニジン、3.5gの塩酸L-システインおよび0.75gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を1リットルの20mMトリス緩衝液に添加し、溶液のpHを5Nの水酸化ナトリウム溶液で8.5に調整した。この溶液を容器に注ぎいれた。プロインシュリン配列6(配列番号:6)のインシュリン前駆体2.8gを含む8gの単離凍結乾燥封入体に等しい量を秤量し(融合タンパク質に含まれるインシュリン部分はHPLCの支援下で決定し、前記は35%である)、L-システインおよび塩酸グアニジンの両方を含む上記溶液に溶解した。この溶液を室温で4時間攪拌し、さらに4時間かけて、予備冷却した(10±2℃)9リットルの20mMトリス緩衝液(6.7gのEDTA、1.36gのL-システイン、773.79gの塩酸グアニジンおよび2リットルのイソプロピルアルコールを含む、pH9.0)に移した。この希釈再折畳み混合物を24時間(10±2℃)で攪拌した。24時間後、システイン架橋が正確に結合したプロインシュリン配列6のインシュリン前駆体の前記反応混合物中の含有量をHPLCの支援下で決定した。正確に折畳まれたプロインシュリン配列6のインシュリン前駆体が1.6g回収された(回収率48.65%に対応する)。
本発明をこれまでその特定の実施態様に関して説明してきたが、一定の改変および等価物が当業者には明白であり、それらは本発明の範囲内に包含されよう。

Claims (18)

  1. 以下の工程を含む、正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を入手する方法:
    (a)不正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を、システインまたは塩酸システイン、および、1つ以上のカオトロピズム促進剤、の両方を含む水溶液または緩衝液と、8から11.5のpHでおよび2℃から55℃の温度にて混合する工程であって、前記、インシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体の濃度が0.65 g/リットルを超える、前記工程;
    (b)希釈剤を工程(a)の反応混合物に、8から11.5のpHでおよび2℃から40℃の温度にて添加する工程;および
    (c)正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を単離する工程であって、前記インシュリン前駆体またはそのインシュリン誘導体が、式I:R2-R1-B2-R4-B4-B27-R5-R6-R7-X-Gly-A2-A20-R3の配列
    (式中、
    R2が、(a)水素原子、
    (b)リジン(Lys)およびアルギニン(Arg)から成る群のアミノ酸残基、または、
    (c)2から45のアミノ酸残基を有するペプチドであって、前記ペプチドのカルボキシル末端にアミノ酸残基リジン(Lys)またはアルギニン(Arg)を含むものであり;
    R1がフェニルアラニン残基(Phe)または共有結合であり;
    R4がヒトインシュリンのB-3位に一致し、アスパラギン、リジンおよびプロリンから成る群から選択されるアミノ酸であり;
    R5-R6-R7がヒトインシュリン鎖のB-28、B-29およびB-30位にそれぞれ一致し;
    R5が、少なくとも10個の炭素原子を有するアシル基で置換されていてもよいアスパラギン、リジン、ロイシン、プロリン、バリン、アスパラギン酸、グルタミン酸およびアラニンからなる群から選択でき;
    R6が、少なくとも10個の炭素原子を有するアシル基で置換されていてもよいリジン、グルタミン酸およびプロリンからなる群から選択でき;
    R7が、スレオニン、デススレオニン、アラニンおよびセリンからなる群から選択でき;
    (B2およびB4-B27)が、ヒトインシュリン、動物インシュリンまたはそのインシュリン誘導体のB鎖のB2、B4からB27位のアミノ酸残基であり;
    Xが、
    (i)リジン(Lys)およびアルギニン(Arg)から成る群から選択されるアミノ酸残基、または、
    (ii)2から35個のアミノ酸残基を有するペプチドであって、前記ペプチドのN-末端およびカルボキシル末端にアミノ酸残基リジン(Lys)またはアルギニン(Arg)を含む前記ペプチド、または、
    (iii)2から35個の遺伝的にコードし得るアミノ酸を有するペプチドであって、1から5個のヒスチジン残基を含むものであり;
    (A2-A20)は、ヒトインシュリン、動物インシュリンまたはそのインシュリン誘導体のA鎖のA2からA20位のアミノ酸残基であり;
    R3が遺伝的にコードし得るアミノ酸残基である)
    を有する、前記工程。
  2. 工程(a)のシステインまたは塩酸システインの濃度が20mMから60mMである、請求項1に記載の方法。
  3. カオトロピズム促進剤の1つ以上が、硫酸アンモニウム、塩酸グアニジン、炭酸エチレン、チオシアネート、ジメチルスルホキシドおよび尿素から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
  4. カオトロピズム促進剤の濃度が5Mから10Mである、請求項3に記載の方法。
  5. 工程(a)の緩衝液が、グリシン緩衝液、リン酸緩衝液、炭酸緩衝液、トリス緩衝液およびエタノールアミン緩衝液から成る群から選択できる、請求項1に記載の方法。
  6. 工程(b)の希釈剤が、水、グリシン緩衝液、リン酸緩衝液、炭酸緩衝液、トリス緩衝液、エタノールアミン緩衝液、C1−C4アルコールおよびシステインまたは塩酸システイン溶液から成る群から選択できる、請求項1に記載の方法。
  7. 工程(a)の水溶液もしくは緩衝液または工程(b)の希釈剤が、エチレンジアミン四酢酸、エチレングリコール四酢酸(EGTA)、アルギニン、グリシン、アラニン、糖、ポリオール、塩(例えば硫酸アンモニウムおよび塩化マグネシウム)、およびシクロデキストリンまたはその塩から成る群から選択される添加物の1つ以上をさらに含むことができる、請求項1に記載の方法。
  8. 工程(a)または工程(b)が2℃から25℃の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
  9. 以下の工程を含む、正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を入手する方法:
    (a)不正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体を、システインまたは塩酸システイン、および、1つ以上のカオトロピズム促進剤、の両方を含む水溶液または緩衝液と、7から11.5のpHでおよび2℃から55℃の温度にて混合する工程であって、前記前駆体、インシュリンアナログまたはその誘導体の濃度が0.65 g/リットルを超える前記工程;
    (b)工程(a)の反応混合物を、5−40%(v/v)のアルコール性または極性非プロトン性溶媒を含んでもよい希釈剤と、8から11.5のpHでおよび2℃から40℃の温度にて混合する工程;および
    (c)正確に結合したシステイン架橋を有するインシュリン前駆体、インシュリンアナログおよびその誘導体を単離する工程であって、前記インシュリン前駆体またはそのインシュリン誘導体が、式I:R2-R1-B2-R4-B4-B27-R5-R6-R7-X-Gly-A2-A20-R3の配列
    (式中、
    R2が、(a)水素原子、
    (b)リジン(Lys)およびアルギニン(Arg)から成る群のアミノ酸残基、または、
    (c)2から45のアミノ酸残基を有するペプチドであって、前記ペプチドのカルボキシル末端にアミノ酸残基リジン(Lys)またはアルギニン(Arg)を含むものであり;
    R1がフェニルアラニン残基(Phe)または共有結合であり;
    R4がヒトインシュリンのB-3位に一致し、アスパラギン、リジンおよびプロリンから成る群から選択されるアミノ酸であり;
    R5-R6-R7がヒトインシュリン鎖のB-28、B-29およびB-30位にそれぞれ一致し;
    R5が、少なくとも10個の炭素原子を有するアシル基で置換されていてもよいアスパラギン、リジン、ロイシン、プロリン、バリン、アスパラギン酸、グルタミン酸およびアラニンからなる群から選択でき;
    R6が、少なくとも10個の炭素原子を有するアシル基で置換されていてもよいリジン、グルタミン酸およびプロリンからなる群から選択でき;
    R7が、スレオニン、デススレオニン、アラニンおよびセリンからなる群から選択でき;
    (B2およびB4-B27)が、ヒトインシュリン、動物インシュリンまたはそのインシュリン誘導体のB鎖のB2、B4からB27位のアミノ酸残基であり;
    Xが、
    (i)リジン(Lys)およびアルギニン(Arg)から成る群から選択されるアミノ酸残基、または、
    (ii)2から35個のアミノ酸残基を有するペプチドであって、前記ペプチドのN-末端およびカルボキシル末端にアミノ酸残基リジン(Lys)またはアルギニン(Arg)を含む前記ペプチド、または、
    (iii)2から35個の遺伝的にコードし得るアミノ酸を有するペプチドであって、1から5個のヒスチジン残基を含むものであり;
    (A2-A20)は、ヒトインシュリン、動物インシュリンまたはそのインシュリン誘導体のA鎖のA2からA20位のアミノ酸残基であり;
    R3が遺伝的にコードし得るアミノ酸残基である)
    を有する、前記工程。
  10. 工程(a)のシステインまたは塩酸システインの濃度が20mMから60mMである、請求項9に記載の方法。
  11. カオトロピズム促進剤の1つ以上が、硫酸アンモニウム、塩酸グアニジン、炭酸エチレン、チオシアネート、ジメチルスルホキシドおよび尿素から成る群から選択される、請求項9に記載の方法。
  12. カオトロピズム促進剤の濃度が5Mから10Mである、請求項11に記載の方法。
  13. 工程(a)の緩衝液が、グリシン緩衝液、リン酸緩衝液、炭酸緩衝液、トリス緩衝液およびエタノールアミン緩衝液から成る群から選択できる、請求項9に記載の方法。
  14. 工程(b)の希釈剤が、水、グリシン緩衝液、リン酸緩衝液、炭酸緩衝液、トリス緩衝液、エタノールアミン緩衝液、C1−C4アルコールおよびシステインまたは塩酸システイン溶液から成る群から選択できる、請求項9に記載の方法。
  15. アルコール性または非プロトン性溶媒が、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、t-ブタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジオキサンおよびアセトニトリルから成る群から選択できる、請求項9に記載の方法。
  16. アルコール性溶媒がイソプロピルアルコールである、請求項15に記載の方法。
  17. 工程(a)の水溶液または緩衝液および工程(b)の希釈剤が、エチレンジアミン四酢酸、エチレングリコール四酢酸(EGTA)、アルギニン、グリシン、アラニン、糖、ポリオール、塩(例えば硫酸アンモニウムおよび塩化マグネシウム)、およびシクロデキストリンまたはその塩から成る群から選択される添加物の1つ以上をさらに含むことができる、請求項9に記載の方法。
  18. 工程(a)または工程(b)が2℃から25℃の温度で実施される、請求項9に記載の方法。
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