JP5676077B2 - 骨強度改善剤 - Google Patents

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本発明は、骨強度改善剤に関する。
人体は、加齢によって様々な影響を受ける。加齢の症状が目立ってあらわれる代表的な部位として、骨及び皮膚が挙げられる。
加齢によって生じる骨の症状として代表的なものに、骨粗鬆症が挙げられる。
骨粗鬆症とは、骨形成速度よりも骨吸収速度が高いことにより、骨に小さな穴が多発する症状のことである。骨粗鬆症は、中年以降に多く見られ、そのうちの半数以上は女性である。
骨は建築物に用いられる鉄骨などとは異なり、正常時は常に骨芽細胞と破骨細胞によって破壊・形成がバランスよく行われ、破骨細胞が古い骨を壊す一方で、骨芽細胞が常に新しい骨を作り続け、全体の骨量は常に一定の量が保たれている。しかし、特に高齢の女性においては、骨芽細胞の活動を高める作用がある性ホルモンの一種エストロゲンの産出量が閉経後に急速に低下することにより、上記破壊・形成のバランスが崩れるため、骨粗鬆症にかかりやすい。さらに女性は男性に比べてもともと骨量が少ないため、破壊・形成のバランスが崩れた際、症状が表面化しやすい。
このような骨粗鬆症を予防するための技術は、これまでにも多数開発されている。特許文献1は、骨強度を増加させ、骨粗鬆症を予防、治療することを課題とした、カルシウムの含有量、マグネシウムの含有量、ケイ素とカルシウムの含有重量比がそれぞれ特定の範囲の値であるドロマイトを含有することを特徴とする栄養組成物に関する技術を開示している。
特許文献2は、カルシトニン及び副甲状腺ホルモンを組み合わせた、週1回投与用、骨疾患の予防及び/又は治療用の医薬複合剤に関する技術を開示している。
一方、加齢によって生じる肌荒れや小じわ等の皮膚の変化は、特に女性にとって重大な問題である。このような皮膚の変化を引き起こす要因の一つに、皮膚コラーゲン量の低下が挙げられる。
皮膚コラーゲンは、皮膚を構成する主要なタンパク質である。コラーゲンタンパク質のペプチド鎖を構成するアミノ酸は、互いに寄り集り、皮膚組織内で強大な線維を形成する。これをコラーゲン線維(膠原線維)という。コラーゲン線維の太さは数μm〜数十μm程度であり、コラーゲン線維の合成は繊維芽細胞が司っている。
加齢によって、繊維芽細胞によるコラーゲン線維の合成量は低減してしまうため、分解されるコラーゲン線維の量が合成される当該繊維の量を上回り、その結果として、しわやしみが発生し、いわゆる皮膚の老化が起こる。
このような皮膚コラーゲン量の低下を抑制する技術は、これまでにも多数開発されている。特許文献3は、真皮を構成している線維芽細胞を活性化させ、細胞によるコラーゲン等の合成を促進させることを課題とした、オウボウシバナ抽出物を有効成分として含む化粧料に関する技術を開示している。
特許文献4は、皮膚中のコラーゲン合成を増加させることを課題とした、植物抽出物と軟骨抽出物とを含んで成る経口投与のための組成物であって、前記植物抽出物がブドウの種の抽出物とトマトの抽出物とを含んで成る、経口投与のための組成物に関する技術を開示している。
特開2005−52065号公報 特開2006−143603号公報 特開2008−273983号公報 特開2008−273963号公報
特許文献1は、当該文献中に開示された栄養組成物の効果を立証するために、実施例中の試験例3において、当該栄養組成物を含む飲料を、実際に骨粗鬆症を有する女性に処方した実験について述べているが、肝心の実験結果については、「骨密度の顕著な増加を示した」という定性的な記載のみであり、当該文献中には、実際にどの程度骨密度が増加したかを示す定量的・具体的な記載はまったくない。
特許文献2に開示された医薬複合剤は、カルシトニン及び副甲状腺ホルモンを併用するにあたって、投与頻度を週一回と厳密に限定している点に最大の特徴がある発明であり、したがって例えば、一般的な食品や飲料、栄養補助剤等のように、不規則に摂取した場合に一定の効果が期待できるものではない。
特許文献3は、当該文献中に開示された化粧料の効果を立証するために、実施例中の試験例4において、当該化粧料に関するモニター試験結果について述べているが、当該結果は定性的な5段階評価のみに留まっており、したがって、当該文献中には、当該化粧料が効果を奏する理由を示す、定量的な実験結果は示されていない。
特許文献4は、当該文献中に開示された経口投与のための組成物の効果を立証するために、実施例中の試験法Aにおいて、少なくともコラーゲン合成を35%増大させる効果が認められた旨を述べているが、この試験法はヒト繊維芽細胞培養内で行った、いわゆるex vivo実験であり、生体内でも同じだけのコラーゲン合成増大効果が認められるかどうかは、生体内で行う、いわゆるin vivo実験の結果が当該文献中において開示されていない以上明らかではない。また、特許文献4は、当該組成物の効果を立証するために、実施例中の例5において、当該文献中に開示された組成物に関する消費者テスト結果について述べているが、当該結果は定性的な4段階評価のみに留まっており、したがって、当該文献中には、当該組成物がコラーゲン合成増大効果を奏する理由を示す、定量的な実験結果は示されていない。
本発明は上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、骨強度改善剤及び皮膚コラーゲン量改善剤、並びにこれらのうち少なくともいずれか一つを有する経口摂取組成物、医薬部外品を提供することを目的とする。
本発明の骨強度改善剤は、燕窩の酵素分解物を主成分として有し、且つ、前記燕窩の酵素分解物が、原料である燕窩を水によって膨潤させる工程、当該膨潤工程の後、パンクレアチンF(商品名)を添加する酵素反応工程、当該酵素反応工程の後に前記パンクレアチンFを失活させる工程、当該酵素失活工程の後、不溶物を除去する工程、を経て得られたものであることを特徴とする。
このような構成の骨強度改善剤は、骨強度を増強する効果を有する燕窩の酵素分解物を主成分として含むことにより、効果的に骨強度を改善することができる。また、このような構成の骨強度改善剤は、前記酵素分解物が、燕窩そのものよりも体内において消化・吸収されやすいことから、より骨強度改善の効果を発揮することができる。また、このような構成の骨強度改善剤は、前記燕窩の酵素分解物が、前記パンクレアチンFによる分解作用を経ていることにより、燕窩が含む有効成分を十分量含むものであり、したがって、酵素未処理燕窩等を用いた場合と比較して、より骨強度改善の効果を発揮することができる。
本発明の骨強度改善剤は、骨中のカルシウム含有量及びリン含有量の少なくともいずれか一方を改善する効果を発揮する。
本発明の骨強度改善剤は、加齢による骨強度減少抑制効果を発揮する。
このような構成の骨強度改善剤は、骨粗鬆症予防に特に効果を発揮することができる。
本発明の骨強度改善剤は、骨強度を増強する効果を有する天然物である燕窩由来成分を主成分として含むことにより、効果的に骨強度を改善することができる。また、本発明の皮膚コラーゲン量改善剤は、皮膚コラーゲン量を増強する効果を有する天然物である燕窩由来成分を主成分として含むことにより、効果的に皮膚コラーゲン量を改善することができる。
本発明の骨強度改善剤は、燕窩由来成分を主成分として有することを特徴とする。
本発明の皮膚コラーゲン量改善剤は、燕窩由来成分を主成分として有することを特徴とする。
本発明に係る骨強度改善剤及び皮膚コラーゲン量改善剤は、共に燕窩由来成分を主成分としており、且つ、当該成分を有することにより、特に加齢によって生ずる課題である、骨強度の問題又は皮膚コラーゲン量の問題を改善する点に特徴がある。
以下、本発明に係る骨強度改善剤及び皮膚コラーゲン量改善剤に共通の事項について述べ、これらのうちいずれか一方にのみ関連する事項については、その都度特記することとする。
本発明において骨強度を「改善」するとは、骨強度をより高めることの他、加齢等の事情による骨強度の低減を抑制することも含む。
また、本発明において皮膚コラーゲン量を「改善」するとは、皮膚コラーゲン量をより増加させることの他、加齢等の事情による皮膚コラーゲン量の低減を抑制することも含む。
燕窩は、アナツバメが自らの唾液を糸状にして作る巣であり、その成分としては、糖タンパク質を多く含み、脂質はほとんど含まれていない。
一般に市販されている燕窩には、毛や糞等の汚れを取り除いて洗浄しただけのものから、燕窩のクズを集めて漂白と洗浄を繰り返して成形したものまで、様々な種類があるが、本発明で原料として用いる燕窩は、前処理において過度の洗浄や漂白等が行われていない燕窩を用いることが好ましい。
本発明において、「燕窩由来成分」とは、燕窩が含有する有効成分のうち、水溶性の溶出成分、及び、水溶性の酵素分解生成成分の両方を指すものとする。
本発明の骨強度改善剤、及び、本発明の皮膚コラーゲン量改善剤は、燕窩由来成分が、それぞれ燕窩の水抽出物、熱水抽出物又は酵素分解物のいずれかであることが好ましい。これは、前記水抽出物、熱水抽出物又は酵素分解物が、燕窩そのものよりも体内において消化・吸収されやすいため、骨強度改善剤又は皮膚コラーゲン量改善剤が、より骨強度改善又は皮膚コラーゲン量改善の効果を発揮することができるからである。
なお、燕窩由来成分が、酵素分解物であることが特に好ましい。
燕窩の酵素分解物は、原料となる燕窩を、プロテアーゼやプロテアーゼを含む複合酵素等を用いて分解することにより得ることができる。
本発明の骨強度改善剤、及び、本発明の皮膚コラーゲン量改善剤は、燕窩の酵素分解物が、原料である燕窩を水によって膨潤させる工程、当該膨潤工程の後、プロテアーゼを添加する酵素反応工程、当該酵素反応工程の後に前記プロテアーゼを失活させる工程、当該酵素失活工程の後、不溶物を除去する工程、を経て得られたものであることが好ましい。これは、前記燕窩の酵素分解物が、プロテアーゼによる分解作用を経ていることにより、燕窩が含む有効成分を十分量含むものであり、したがって、酵素未処理燕窩等を用いた場合と比較して、より骨強度改善又は皮膚コラーゲン量改善の効果を発揮することができるからである。
これら4工程(膨潤工程、酵素反応工程、酵素失活工程、不溶物除去工程)は、順序がこの通りであれば必ずしも連続して行う必要はなく、例えば、膨潤工程と酵素反応工程との間に、加熱工程や、攪拌工程を行う等、必要に応じて他の工程を追加してもよい。
なお、上述した効果を発揮できるという観点から、燕窩の酵素分解物が、プロテアーゼによる分解作用を経ていることにより、燕窩が含む有効成分の95%以上を抽出したものを用いることが特に好ましい。
燕窩の酵素分解物の調製は、具体的には、次のようにして行なうことができる。すなわち、粉砕した燕窩に、その質量の10〜50倍の水を加えて膨潤させた後、60〜130℃で、5秒〜30分間加熱処理する。その後、適量の酵素を添加して、酵素の至適pH、至適温度で0.5〜48時間酵素反応を行なう。酵素反応終了後、加熱処理等により酵素を失活させ、反応液を濾過して不溶物を除去することにより、燕窩の酵素分解物を得ることができる。また、この酵素分解物は、必要に応じて乾燥して粉末化してもよい。なお、上記の各工程においては、適宜pH調整、脱色、脱臭等の操作を行なってもよい。
酵素分解の際に用いるプロテアーゼとしては、パンクレアチン(例えば、パンクレアチンF(商品名。天野製薬(株)製)など)、オリエンターゼ 22BF(商品名。エイチビアイ(株)製)、アロアーゼ AP−10(商品名。ヤクルト薬品工業(株)製)等が好ましい。
上記のようにして得られた燕窩の酵素分解物は、そのまま本発明の骨強度改善剤、又は皮膚コラーゲン量改善剤として用いることができる。また、更に賦形剤、甘味料、香料、着色料等を添加して顆粒状、錠剤、カプセル剤等にすることもできる。
本発明の骨強度改善剤又は皮膚コラーゲン量改善剤の有効摂取量は、燕窩の酵素分解物(乾物換算)として10〜2000mg/1人1日である。したがって、本発明の骨強度改善剤又は皮膚コラーゲン量改善剤における上記燕窩の酵素分解物の含有量は、該酵素分解物を乾物換算で、1日当り10〜2000mg摂取できるように含むことが好ましく、50〜1500mg摂取できるように含むことがより好ましい。
本発明の骨強度改善剤は、骨中のカルシウム含有量及びリン含有量の少なくともいずれか一方を改善する効果を発揮する。
また、本発明の骨強度改善剤は、加齢による骨強度減少抑制効果を発揮する。このような骨強度改善剤は、骨粗鬆症予防に特に効果を発揮する。
本発明の皮膚コラーゲン量改善剤は、加齢による皮膚コラーゲン量減少抑制効果を発揮する。このような皮膚コラーゲン量改善剤は、加齢による肌荒れや小じわ等の皮膚の変化の防止に特に効果を発揮する。
用法・用量を厳密に遵守することなく、気軽に摂取したとしても、骨強度改善効果及び皮膚コラーゲン量改善効果の少なくともいずれか一方を発揮することができるという観点から、本発明の経口摂取組成物は、上記骨強度改善剤、及び上記皮膚コラーゲン量改善剤の少なくともいずれか一つを有することを特徴とする。
ここで、経口摂取組成物とは、一般食品、菓子類、ゼリー、グミ、キャンディー、ガム、スナック菓子、焼き菓子、レトルト食品、インスタント食品、栄養補助食品、飲料、シート状食品、チュアブル、ゼリー飲料(チュアパック)、練り製品、おかゆ、佃煮などを指す。
本発明の医薬部外品は、上記骨強度改善剤、及び上記皮膚コラーゲン量改善剤の少なくともいずれか一つを有することを特徴とする。
ここで、医薬部外品とは、薬事法第2条第2項において定義づけられている医薬部外品のうち、主に経口摂取により効果を発揮するもののことであり、具体的には、のど清涼剤、健胃清涼剤、ビタミン剤、カルシウム剤、ビタミン含有保健剤などを指す。
本発明の骨強度改善剤は、骨強度を増強する効果を有する天然物である燕窩由来成分を主成分として含むことにより、効果的に骨強度を改善することができる。また、本発明の皮膚コラーゲン量改善剤は、皮膚コラーゲン量を増強する効果を有する天然物である燕窩由来成分を主成分として含むことにより、効果的に皮膚コラーゲン量を改善することができる。
以下、実施例(燕窩の酵素分解物及び酵素未処理燕窩の製造方法、燕窩の酵素分解物の生理効果の検証、酵素未処理燕窩の生理効果の検証、燕窩の酵素分解物中に含まれるアミノ酸組成の検証)を挙げて、本発明を具体的に説明する。
1.燕窩の酵素分解物及び酵素未処理燕窩の製造方法
以下に示す方法、すなわち、酵素分解(実施例)又は単なる粉砕(比較例)によって、燕窩の酵素分解物(実施例)及び酵素未処理燕窩(比較例)を得た。
[実施例]
市販の無漂白の燕窩を粉砕機で粉砕して、燕窩粉末を得、この燕窩粉末に、約50倍量(質量)の水を加えて5℃で3〜24時間膨潤させた後、121℃、15分間加熱処理した。
この処理液を冷却した後、pHを調整し、燕窩粉末に対して2質量%の量のプロテアーゼ含有酵素(商品名「パンクレアチンF」、天野製薬(株)製)を添加して、45℃で3時間反応させた。
この反応液を90℃で5分間加熱して酵素を失活させた後、濾過して濾液を回収した。この濾液を濃縮後、凍結乾燥して、燕窩の酵素分解物を得た。
[比較例]
市販の無漂白の燕窩を粉砕機で粉砕した。以下、本比較例の粉砕した燕窩を、「酵素未処理燕窩」と呼ぶ。
2.燕窩の酵素分解物の生理効果の検証
2−1.飼育方法
6週齢ラット(SD系メスラット(日本クレア(株)製))44頭を25℃に保たれた実験室に導入後、5連ケージで飼育した。7日間施設及び飼料馴化を行った後(基礎飼料は下記に示すとおりである。)、無作為に4群に群分けし(詳細な試験区は下記に示すとおりである。)、3群分のラットはペントバルビタール麻酔下で卵巣を摘出した。残りの1群は、偽手術を行った。手術後、数日間の回復期間を設けた後、10週間飼育した。飼育は、ペアフィーディングで行った。即ち、偽摘出群の前日の平均基礎飼料摂取量(13〜21g程度)を当日の残り3群の給与量とした。ペアフィーディングを8週間実施後、剖検までの残り2週間は、全群に飼料を自由摂取させた。なお、全ての群に下記基礎飼料を給餌し、コロカリア100mg/kg/day投与群には、上述した実施例中で得られた燕窩の酵素分解物及びデキストリンを含むコロカリア(商品名。コンビ株式会社製)を所定量、基礎飼料の上に振り掛けて給与した。コロカリア10mg/kg/day投与群には、上記コロカリアを予め基礎飼料で使用しているデキストリンで10倍希釈して使用した。試験開始時から1週間毎に体重を測定した。試験期間中、水は自由摂取させた。
[基礎飼料]
AIN93G 20% Casein diet
(上記試料1000g中の内訳:カゼイン 200g、デキストリン 649.486g、コーン油 50g、セルロース 50g、AIN‐93G ミネラルミックス 35g、AIN‐93 ビタミンミックス 10g、L‐シスチン 3g、コリン酒石酸水素塩 2.5g、t‐ブチルヒドロキノン 0.014g)
[試験区]
・コロカリア100mg/kg/day投与(燕窩の酵素分解物として20mg/kg/day)群(11頭)
・コロカリア10mg/kg/day投与(燕窩の酵素分解物として2mg/kg/day)群(11頭)
・卵巣摘出対照群(12頭)
・偽摘出群(10頭)
2−2.剖検及び分析・検査等
上記10週間の飼育後、剖検を行った。麻酔はペントバルビタールで行った。剖検時に、腹部大動脈から血液を採取した。背部皮膚を3×3cm程採取し、ホルマリン固定した。また、両大腿骨を採取した。
血液検査では、採取した血液から血清を分取し、カルシウムイオン濃度、リン濃度を測定した。
ホルマリン固定した背部皮膚は、固定後常法に基づいて、パラフィン包埋し、3〜4μmで薄切後、HE染色及びマッソントリクローム染色を行った。表皮層、及びコラーゲン線維層を光学顕微鏡下で観察し、厚さを記録した。
左大腿骨を用いて、骨強度の測定を行った。骨強度の測定方法は、3点曲げ試験を、レオメーター(RE−3305 Rheoner(株式会社山電製))を使用して行った。具体的な測定方法としては、試料である左大腿骨中心部1cm部位にプランジャースピード30mm/分で20kgの荷重を加え、大腿骨が折れる最大破壊力(N)を測定し、当該最大破壊力の値を骨強度とした。
右大腿骨を用いて、骨カルシウム、骨リン及び骨コラーゲン濃度の測定を行った。まず初めに、前処理として、右大腿骨を、6mol/Lの濃度の塩酸を用いて、110℃の温度条件で24時間加水分解を行った。当該加水分解後の、0.1mol/Lの濃度の塩酸に溶解したものを、骨加水分解試料溶液とした。
骨カルシウム濃度の測定は、上記骨加水分解試料溶液について、原子吸光光度計(Z−5310(日立製))を用いて、原子吸光法により行った。
骨リン濃度の測定は、上記骨加水分解試料溶液について、モリブデンブルー比色法により行った。
骨コラーゲン濃度は、ヒドロキシプロリン濃度を指標とした。ヒドロキシプロリン濃度の測定は、上記骨加水分解試料溶液について、Bergman and Loxley(1970, Anal Chem.)の方法を用いて、吸光光度法により行った。
2−3.統計学的解析
各パラメータについて全4群の解析では、バートレット検定を行い、水準間の等分散性を確認した。等分散が確認できた場合には1元配置分散分析を行い、水準間に有意差が認められた場合には群間の検定をパラメトリック型のSheffe’s F検定を行った。等分散が確認できなかった場合には、クラスカルワーリス検定を行い、水準間に有意差が認められた場合には群間の検定をノンパラメトリック型のSheffe’s F検定を行った。
卵巣を摘出した3群間の解析ではF検定を行い、等分散性の有無によってStudent’s t検定もしくはWelch’s t検定を実施した。p<0.05を有意差ありと判断した。
2−4.試験結果
図1〜図5は、それぞれ、各試験区についての背コラーゲン線維層の厚さ、骨カルシウム濃度、骨リン濃度、血中カルシウム濃度、血中リン濃度、骨強度及び骨コラーゲン濃度を、棒グラフで図示したものである。なお、各図について、S群の棒グラフは偽摘出群の結果を、C群の棒グラフは卵巣摘出対照群の結果を、L群の棒グラフはコロカリア10mg/kg/day投与群の結果を、H群の棒グラフはコロカリア100mg/kg/day投与群の結果を、それぞれ表している。また、表中に示す*(アスタリスク1つ)の記号は、2群間に0.05の有意差が認められたことを、**(アスタリスク2つ)の記号は、2群間に0.01の有意差が認められたことを、それぞれ示している。
図1は、各試験区についての背コラーゲン線維層の厚さを、棒グラフで図示したものである。図からも分かるように、平均背コラーゲン線維層厚さは、S群では0.69mm、C群では0.67mm、L群では0.75mm、H群では0.79mmであった。4群の解析では、C群とH群間に0.05の有意差が認められた。したがって、卵巣を摘出した3群のうち、コロカリアを100mg/kg/day投与した群(H群)は、コロカリアを投与していない群(C群)と比較して、背コラーゲン線維層が厚くなることが分かる。
図2は、各試験区についての骨カルシウム濃度及び骨リン濃度を、それぞれ棒グラフで図示したものである。
図からも分かるように、平均骨カルシウム濃度(黒い棒グラフ)は、S群では8.10mmol/g dry femur、C群では6.77mmol/g dry femur、L群では7.59mmol/g dry femur、H群では8.32mmol/g dry femurであった。4群の解析では、C群とH群間に0.05の有意差が認められた。したがって、卵巣を摘出した3群のうち、コロカリアを100mg/kg/day投与した群(H群)は、コロカリアを投与していない群(C群)と比較して、骨カルシウム濃度が高くなることが分かる。
また、図からも分かるように、平均骨リン濃度(白い棒グラフ)は、S群では6.73mmol/g dry femur、C群では6.11mmol/g dry femur、L群では7.90mmol/g dry femur、H群では9.32mmol/g dry femurであった。4群の解析では、C群とH群間に0.01の有意差が認められた。したがって、卵巣を摘出した3群のうち、コロカリアを100mg/kg/day投与した群(H群)は、コロカリアを投与していない群(C群)と比較して、骨リン濃度が高くなることが分かる。
図3は、各試験区についての血中カルシウム濃度及び血中リン濃度を、それぞれ棒グラフで図示したものである。
図からも分かるように、平均血中カルシウム濃度(黒い棒グラフ)は、S群では10.6mg/dL、C群では10.2mg/dL、L群では10.3mg/dL、H群では10.4mg/dLであった。4群の解析では有意差は認められなかった。
また、図からも分かるように、平均血中リン濃度(白い棒グラフ)は、S群では4.5mg/dL、C群では4.8mg/dL、L群では5.7mg/dL、H群では6.0mg/dLであった。4群の解析では、C群とH群間に0.01の有意差が認められた。したがって、卵巣を摘出した3群のうち、コロカリアを100mg/kg/day投与した群(H群)は、コロカリアを投与していない群(C群)と比較して、血中リン濃度が高くなることが分かる。
図4は、各試験区についての骨強度を、棒グラフで図示したものである。
図からも分かるように、平均骨強度は、S群では143.7N、C群では134.3N、L群では145.8N、H群では149.5Nであった。4群の解析では、C群とH群間に0.05の有意差が認められた。したがって、卵巣を摘出した3群のうち、コロカリアを100mg/kg/day投与した群(H群)は、コロカリアを投与していない群(C群)と比較して、骨強度が高くなることが分かる。
図5は、各試験区についての骨コラーゲン濃度を、棒グラフで図示したものである。
図からも分かるように、平均骨コラーゲン濃度は、S群では603.1nmol/g dry femur、C群では570.4nmol/g dry femur、L群では593.6nmol/g dry femur、H群では644.9nmol/g dry femurであった。4群の解析では有意差は認められなかった。
2−5.結果の考察
以上より、卵巣摘出ラットに燕窩の酵素分解物を含むコロカリアを投与することで、背コラーゲン線維層の厚さ、骨カルシウム濃度、骨リン濃度、血中リン濃度及び骨強度の各数値について、特にコロカリア100mg/kg/day投与群において、コロカリアを投与していない対照群と比較して、有意差が認められた。この結果から、少なくともコロカリアを100mg/kg B.W./day摂取することで、ヒト更年期障害の代表的な症状である骨強度の低下の抑制、及び皮膚コラーゲン量の低下の抑制に効果があることが分かる。なお、試験期間を通じて、コロカリア投与による副作用は認められなかった。
3.酵素未処理燕窩の生理効果の検証
3−1.飼育方法
6週齢ラット(SD系メスラット(日本クレア(株)製))25頭を25℃に保たれた実験室に導入後、5連ケージで飼育した。7日間施設及び飼料馴化を行った後(基礎飼料は上記2−1にて述べたものを用いた。)、無作為に3群に群分けし(詳細な試験区は下記に示すとおりである。)、2群分のラットはペントバルビタール麻酔下で卵巣を摘出した。残りの1群は、偽手術を行った。手術後、数日間の回復期間を設けた後、10週間飼育した。飼育は、ペアフィーディングで行った。即ち、偽摘出群の前日の平均基礎飼料摂取量(13〜21g程度)を当日の残り2群の給与量とした。ペアフィーディングを8週間実施後、剖検までの残り2週間は、全群に飼料を自由摂取させた。なお、全ての群に前記基礎飼料を給餌し、酵素未処理燕窩23.18mg/kg/day投与群には、上述した比較例中で得られた酵素未処理燕窩を所定量、前記基礎飼料の上に振り掛けて給与した。試験開始時から1週間毎に体重を測定した。試験期間中、水は自由摂取させた。
[試験区]
・酵素未処理燕窩23.18mg/kg/day投与群(10頭)
・卵巣摘出対照群(9頭)
・偽摘出群(6頭)
3−2.剖検及び分析・検査等
上記10週間の飼育後、剖検を行った。麻酔はペントバルビタールで行った。剖検時に、腹部大動脈から血液を採取した。背部皮膚を3×3cm程採取し、ホルマリン固定した。また、両大腿骨を採取した。
血液検査では、上記2−2同様に、カルシウムイオン濃度、リン濃度を測定した。
ホルマリン固定した背部皮膚は、上記2−2同様に処理し、表皮層、及びコラーゲン線維層を光学顕微鏡下で観察し、厚さを記録した。
左大腿骨を用いて、上記2−2同様に、骨強度測定を測定した。
右大腿骨を用いて、上記2−2同様に、骨カルシウム、骨リン及び骨コラーゲン濃度を測定した。
3−3.統計学的解析
各パラメータについて全3群の解析では、バートレット検定を行い、水準間の等分散性を確認した。等分散が確認できた場合には1元配置分散分析を行い、水準間に有意差が認められた場合には群間の検定をパラメトリック型のSheffe’s F検定を行った。等分散が確認できなかった場合には、クラスカルワーリス検定を行い、水準間に有意差が認められた場合には群間の検定をノンパラメトリック型のSheffe’s F検定を行った。
卵巣を摘出した2群間の解析ではF検定を行い、等分散性の有無によってStudent’s t検定もしくはWelch’s t検定を実施した。p<0.05を有意差ありと判断した。
3−4.試験結果
図6〜図10は、それぞれ、各試験区についての背コラーゲン線維層の厚さ、骨カルシウム濃度、骨リン濃度、血中カルシウム濃度、血中リン濃度、骨強度及び骨コラーゲン濃度を、棒グラフで図示したものである。なお、各図について、S群の棒グラフは偽摘出群の結果を、C群の棒グラフは卵巣摘出対照群の結果を、H群の棒グラフは酵素未処理燕窩23.18mg/kg/day投与群の結果を、それぞれ表している。また、表中に示す*(アスタリスク1つ)の記号は、上述した2−4で示したものと同様のものを示している。
図6は、各試験区についての背コラーゲン線維層の厚さを、棒グラフで図示したものである。図からも分かるように、平均背コラーゲン線維層厚さは、S群では0.44mm、C群では0.58mm、H群では0.58mmであった。3群の解析では有意差は認められなかった。したがって、卵巣を摘出した2群のうち、酵素未処理燕窩を23.18mg/kg/day投与した群(H群)は、酵素未処理燕窩を投与していない群(C群)と比較しても、背コラーゲン線維層厚さに変化がないことが分かる。
図7は、各試験区についての骨カルシウム濃度及び骨リン濃度を、それぞれ棒グラフで図示したものである。
図からも分かるように、平均骨カルシウム濃度(黒い棒グラフ)は、S群では6.34mmol/g dry femur、C群では5.40mmol/g dry femur、H群では5.68mmol/g dry femurであった。3群の解析では有意差は認められなかった。したがって、卵巣を摘出した2群のうち、酵素未処理燕窩を23.18mg/kg/day投与した群(H群)は、酵素未処理燕窩を投与していない群(C群)と比較しても、骨カルシウム濃度に変化がないことが分かる。
また、図からも分かるように、平均骨リン濃度(白い棒グラフ)は、S群では3.65mmol/g dry femur、C群では3.37mmol/g dry femur、H群では3.31mmol/g dry femurであった。3群の解析では有意差は認められなかった。したがって、卵巣を摘出した2群のうち、酵素未処理燕窩を23.18mg/kg/day投与した群(H群)は、酵素未処理燕窩を投与していない群(C群)と比較しても、骨リン濃度に変化がないことが分かる。
図8は、各試験区についての血中カルシウム濃度及び血中リン濃度を、それぞれ棒グラフで図示したものである。
図からも分かるように、平均血中カルシウム濃度(黒い棒グラフ)は、S群では10.9mg/dL、C群では10.4mg/dL、H群では10.6mg/dLであった。3群の解析ではS群とC群間に有意差が認められたものの、卵巣を摘出した2群の解析では有意差は認められなかった。したがって、卵巣を摘出した2群のうち、酵素未処理燕窩を23.18mg/kg/day投与した群(H群)は、酵素未処理燕窩を投与していない群(C群)と比較しても、血中カルシウム濃度に変化がないことが分かる。
また、図からも分かるように、平均血中リン濃度(白い棒グラフ)は、S群では5.3mg/dL、C群では4.9mg/dL、H群では5.7mg/dLであった。3群の解析では有意差は認められなかった。したがって、卵巣を摘出した2群のうち、酵素未処理燕窩を23.18mg/kg/day投与した群(H群)は、酵素未処理燕窩を投与していない群(C群)と比較しても、血中リン濃度に変化がないことが分かる。
図9は、各試験区についての骨強度を、棒グラフで図示したものである。
図からも分かるように、平均骨強度は、S群では154.6N、C群では180.5N、H群では179.9Nであった。3群の解析では有意差は認められなかった。したがって、卵巣を摘出した2群のうち、酵素未処理燕窩を23.18mg/kg/day投与した群(H群)は、酵素未処理燕窩を投与していない群(C群)と比較しても、骨強度に変化がないことが分かる。
図10は、各試験区についての骨コラーゲン濃度を、棒グラフで図示したものである。
図からも分かるように、平均骨コラーゲン濃度は、S群では1286.0nmol/g dry femur、C群では1291.3nmol/g dry femur、H群では1306.9nmol/g dry femurであった。3群の解析では有意差は認められなかった。したがって、卵巣を摘出した2群のうち、酵素未処理燕窩を23.18mg/kg/day投与した群(H群)は、酵素未処理燕窩を投与していない群(C群)と比較しても、骨コラーゲン濃度に変化がないことが分かる。
3−5.結果の考察
以上より、卵巣摘出ラットに酵素未処理燕窩を投与したとしても、背コラーゲン線維層の厚さ、骨カルシウム濃度、骨リン濃度、血中カルシウム濃度、血中リン濃度、骨強度及び骨コラーゲン濃度の各数値の改善効果は認められなかった。この結果と、上記燕窩の酵素分解物を含むコロカリアの生理効果の実験結果(上記2−5)とから、燕窩を酵素処理することが、背コラーゲン線維層の厚さ、骨カルシウム濃度、骨リン濃度、血中リン濃度及び骨強度を改善するために必要であることが分かる。なお、試験期間を通じて、酵素未処理燕窩投与による副作用は認められなかった。
4.燕窩の酵素分解物中に含まれるアミノ酸組成の検証
4−1.燕窩の酵素分解物中に含まれる総アミノ酸組成の検証
上述した実施例中で得られた燕窩の酵素分解物を含むコロカリア(商品名。コンビ株式会社製)中の総アミノ酸組成を、アミノ酸分析装置を用いて、常法によって詳細に分析した。
分析の結果、100gのコロカリア中に、必須アミノ酸であるリジンを430mg(3.74%)、フェニルアラニンを820mg(7.13%)、ロイシンを870mg(7.57%)、イソロイシンを370mg(3.22%)、バリンを880mg(7.65%)、スレオニンを860mg(7.48%)、トリプトファンを230mg(2.00%)、メチオニンを70mg(0.61%)、ヒスチジンを430mg(3.74%)含有していることがわかった。また、必須アミノ酸以外には、同じく100gのコロカリア中に、シスチンを310mg(2.70%)、アルギニンを750mg(6.52%)、チロシンを690mg(6.00%)、アラニンを340mg(2.96%)、グリシンを480mg(4.17%)、グルタミン酸を840mg(7.30%)、アスパラギン酸を1170mg(10.17%)、セリンを1000mg(8.70%)、プロリンを960mg(8.35%)含有していることがわかった。すなわち、タンパク質を通常構成しているアミノ酸20種のうち、アスパラギンとグルタミンを除いた18種類が燕窩の酵素分解物中に総計11.5g含まれており、また、その中でも必須アミノ酸中ではバリンを、アミノ酸全体ではアスパラギン酸を、特に多く含有していることがわかった。
上述したアミノ酸のうち、100gのコロカリア中には、プロリンが960mgと多量に含まれている。プロリンはコラーゲンの主要成分であるため、本発明で用いた酵素分解物は、皮膚のコラーゲン合成や、骨強度の増加に効果を発揮することが考えられる。
また、上述したアミノ酸のうち、100gのコロカリア中には、セリンが1000mgと多量に含まれている。セリンは体内で美肌・保湿効果を高める働きがあるシステインへと変換されるため、本発明で用いた酵素分解物は、美肌・保湿効果を発揮することが考えられる。
4−2.燕窩の酵素分解物中に含まれる遊離アミノ酸組成の検証
上述したコロカリア中の遊離アミノ酸組成を、上述した総アミノ酸組成の分析法と同様の手法で詳細に分析した。なお、遊離アミノ酸とは、タンパク質を構成しないアミノ酸のことである。
分析の結果、100gのコロカリア中に、遊離アミノ酸として、必須アミノ酸であるリジンを53mg、フェニルアラニンを150mg、ロイシンを92mg、イソロイシンを17mg、バリンを21mg、スレオニンを3mg、トリプトファンを33mg、ヒスチジンを17mg含有していることがわかった。なお、必須アミノ酸であるメチオニンは検出されなかった(<3mg/100g)。また、必須アミノ酸以外には、同じく100gのコロカリア中に、アルギニンを205mg、チロシンを150mg、アラニンを8mg、グリシンを2mg、グルタミン酸を2mg、セリンを2mg、含有していることがわかった。なお、シスチン(<3mg/100g)、アスパラギン酸(<2mg/100g)、プロリン(<1mg/100g)、アスパラギン、グルタミンは検出されなかった。すなわち、タンパク質を通常構成しているアミノ酸20種のうち、遊離アミノ酸として14種類が少なくとも燕窩の酵素分解物中に含まれており、また、その中でも必須アミノ酸中ではフェニルアラニンを、アミノ酸全体ではアルギニンを、遊離アミノ酸として特に多く含有していることがわかった。
燕窩の酵素分解物の生理効果の検証において、各試験区についての背コラーゲン線維層の厚さを、棒グラフで図示したものである。 燕窩の酵素分解物の生理効果の検証において、各試験区についての骨カルシウム濃度及び骨リン濃度を、それぞれ棒グラフで図示したものである。 燕窩の酵素分解物の生理効果の検証において、各試験区についての血中カルシウム濃度及び血中リン濃度を、それぞれ棒グラフで図示したものである。 燕窩の酵素分解物の生理効果の検証において、各試験区についての骨強度を、棒グラフで図示したものである。 燕窩の酵素分解物の生理効果の検証において、各試験区についての骨コラーゲン濃度を、棒グラフで図示したものである。 酵素未処理燕窩の生理効果の検証において、各試験区についての背コラーゲン線維層の厚さを、棒グラフで図示したものである。 酵素未処理燕窩の生理効果の検証において、各試験区についての骨カルシウム濃度及び骨リン濃度を、それぞれ棒グラフで図示したものである。 酵素未処理燕窩の生理効果の検証において、各試験区についての血中カルシウム濃度及び血中リン濃度を、それぞれ棒グラフで図示したものである。 酵素未処理燕窩の生理効果の検証において、各試験区についての骨強度を、棒グラフで図示したものである。 酵素未処理燕窩の生理効果の検証において、各試験区についての骨コラーゲン濃度を、棒グラフで図示したものである。

Claims (3)

  1. 燕窩の酵素分解物を主成分として有し、且つ、
    前記燕窩の酵素分解物が、
    原料である燕窩を水によって膨潤させる工程、
    当該膨潤工程の後、パンクレアチンF(商品名)を添加する酵素反応工程、
    当該酵素反応工程の後に前記パンクレアチンFを失活させる工程、
    当該酵素失活工程の後、不溶物を除去する工程、
    を経て得られたものであることを特徴とする、骨強度改善剤。
  2. 骨中のカルシウム含有量及びリン含有量の少なくともいずれか一方を改善するものである、請求項1に記載の骨強度改善剤。
  3. 加齢による骨強度減少抑制効果のある、請求項1又は2に記載の骨強度改善剤。
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