JP5675226B2 - 下地補強板材用取付金具 - Google Patents
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Description
また、下記特許文献には、これら内装材等を取り付けるための各種の取付金具が提案されている。
その構成は、建築物の躯体の内壁面に固定される胴縁部材と、係合部材と、内装パネル部材の背面に配置固定されたハンガー部材とから成り、前記内装パネル部材に固定されたハンガー部材の係合端縁部を、前記胴縁部材に設けた係合部材の係合折曲片に対し、それぞれスライド可能に係合係止したものである。
特許文献4に記載の建築金具に係る考案においては、角スタッドの側面部に適合する凹所を有する横断面略ハット形状のものが開示されている。
本願発明においては、その取付金具により、壁下地材及び石膏ボート等の内装材を共に固定して、下地補強合板を必要箇所に取り付けできるものを提供することをその目的とするのであるが、その取り付け固定に際して、仮止め機能を有するものを提供することをその第一の課題としている。
上記各種の従来例におていは、この金具の仮止め機能を有しているものはない。
上記課題と同様のことではあるが、上記仮止め機能を有すると共に、貼り直しが容易にできることも本願発明の課題となる。
また、施工される下地材のサイズ合せ等についても、これを厳密に行わなくとも固定可能とすることもその課題となる。
尚、施工に際して公害等が生じないことも当然のことである。
そしてこの際に、本体部の凹所の底面部内側には接着部が設けられ、この接着部は接着と剥離が繰り返し可能な接着力の弱い接着剤が塗布されたものからなるために、本願発明に係る取付金具を柱部材や野縁等の天井部材に仮止めすることができ、また必要に応じてこれを剥離して貼り付け直すことも容易に可能となるのである。
更に、受容部に適合する木材合板等の下地補強板材は、そのサイズが多少適合していなくとも、この受容部に緩やかな状態で適合させることも可能で、下地補強板材のサイズ合わせを厳密に行わなくとも何ら問題も生じないのである。
接着部に塗布される接着剤も、弱い接着力を有する何ら公害要素を含まない水性接着剤を使用しているために、シックハウス等の問題も生じない。
尚、この水性接着剤の接着力は、貼り直し可能であるが、これを野縁に貼り付けた際は、その自重で落下することのない程度のものである。
これにより、この受容部も一定の仮止め効果を発揮するため、その後のビス留め作業を容易なものとすることができる。
この両面接着テープにより、この強力な接着剤が塗布された面を、本体部の凹所の底面部内側に貼着させるだけで、簡単に凹所底面部内側に接着力の弱い、接着と剥離が容易に可能となる接着部を設けることができ、製造容易化に貢献する。
図1は、本発明の取付金具に係る一実施形態の斜視図である。
本発明に係る下地補強板材用取付金具は、1枚の略矩形形状の金属製板材を用いて打ち抜き、その後プレス成形することによって形成せられるものである。
その本体部10の裏面側略中央部の上下方向の全体に渡り凹所12が形成されている。
この凹所12に、図示はしていないが、柱部材や野縁等の天井部材が適合する。
凹所12の底面部15の両側側縁の中央部には、それぞれ横方向外側に延長する底面延長部16、16が形成されている。
凹所12の側面部17は、凹所12の底面部15の中央の底面延長部16の両側に位置し、底面部15から略直角に折曲して側縁延長部14に接続する。
この受容部19に、図示はしていなが、木材合板等の下地補強板材の側縁部が嵌合するのである。
更に、この取付金具の本体部10には、その底面部15にビス留め用穴部20が複数設けられ、底面延長部16、16にも、その上下端部に同様に壁下地材を固定するためのビス留め用穴部21が穿設されている。
底面部15を折曲して使用する場合は、内壁枠部の部位に使用する際に便利であり、下地補強板材を片方にのみ設ける場合には、分割分離して施工することができるのである。
これらの図からも解る通り、本発明に係る取付金具は、1枚の略矩形形状の金属製板材を使用して、これにビス留め用の穴部20、21や、略中央部縦方向の複数の長孔22、22、及び底面延長部16を切り起こすための長孔等を打ち抜き、その後プレス成形することにより一体的に成形することができる。
即ち、側縁延長部14の側縁部14sが底面延長部16の側に徐々に近づくように形成されているために、図中横幅h2が、凹所12の側面部17の横幅h1よりも短く形成されている。
図中14kは、側縁延長部14の上下の端縁から略直角に折曲された折曲片を示している。
本発明においては、本体部10の凹所の底面部15の内側に接着部25を設けていることがその特徴である。
図3では、その接着部25が設けられている部分を破線で表している。この接着部25を破線で表示しているのは、この接着部25ば紙面の向こう側、即ち、凹所の内側に設けられていることを示している。
本実施形態においては、高耐熱・速乾型水性接着剤を使用しており、例えば、水性アクリルエマルジョン型接着剤を使用している。
この接着剤は、水を溶媒としているため、有毒ガス等の発生がなく、その接着力も、貼り合わせ1分後、この取付金具を下向きとしても自重で落下することの無い程度の初期保持性を有するものである。
或いは、両面接着テープを用いることもできる。
その際は、一方の面にのみ弱い接着力を有する上記水性接着剤を設けておけばよく、他方の面には、通常の強力な接着剤を設け、こちらの面を本体部の凹所15の底面部側に接着すればよい。
この図によって、本発明に係る内装材等用取付金具の施工状態を見て取ることができる。
本発明に係る取付金具の凹所12を柱部材Pに適合する。
その際、凹所12の底面部15の内側に接着部25が設けられているために、仮接着させることができる。
このように、本発明においては、取付金具の取付位置の間違いによる貼り直しや取付金具の配置の微調整などを行うことができるのである。
或いは、木材合板Gの側縁部を本体部10の受容部19に嵌合させた後に、本発明の取付金具10の凹所12を柱部材Pに仮止めさせることもできる。
尚、本発明に係る取付金具は、柱部材の適宜位置の複数個所に取り付けることができるが、その数や位置等は、施工される下地補強板材のサイズや枚数に応じて適宜決定することができる。
図4中、一点鎖線がビス留め部を指示している。
また、側縁延長部14の上下の側縁に形成された折曲片14kは、側縁延長部14が底面延長部16の側に近付くように形成されている関係上、木材合板Gが嵌合された後、その強度を向上させるために設けている。
本発明に係る取付金具の本体部の形状やサイズは適宜自由に設計することができる。
要するに、本体部の略中央部上下方向に凹所が形成され、凹所の両側に受容部がそれぞれ設けられ、凹所の底面部内側に接着力の弱い接着部が設けられていればよく、その他の構成は適宜自由に設計変更することができる。
ビス留め用の穴部の数及び位置も自由に設計変更することができる。
凹所中央部の長孔の数も自由であり、上記のように長孔2つとその中央の短い長孔1つを列設するのではなく、適宜長さの長孔を多数列設してより折り曲げ易くすることもできる。
凹所の深さも自由に適宜必要に応じて決定することができる。
受容部の横幅(凹所の側面部の横幅)も壁下地材の厚みを考慮して適宜設計変更することができる。
以上、本発明は、簡易な構成にして種々の効果を発揮する下地補強板材用取付金具を提供することができた。
12 凹所
14 側縁延長部
15 底面部
16 底面延長部
17 側面部(凹所の)
19 受容部
20、21 穴部(ビス留め用)
22 長孔
25 接着部
P 柱部材
G 木材合板
S 石膏ボード
Claims (3)
- 建築物の内壁面、間仕切面及び天井面を構成する石膏ボード等の内装材の裏面で、これを補強する下地補強板材を柱部材や野縁等の天井部材に取り付ける際に使用する取付金具において、
本体部(10)の中央上下方向に柱部材や天井部材を受容する凹所(12)を有し、
前記凹所(12)の両側には木材合板等の下地補強板材を受容できる受容部(19)がそれぞれ形成され、
それぞれの受容部(19)は、前記凹所(12)の両側側縁部から横方向に延長する側縁延長部(14)と、前記凹所(12)の側面部(17)と、前記凹所(12)の底面部(15)から横方向に延長する底面延長部(16)の3つの面から構成され、
更に、前記凹所(12)の底面部(15)内側には接着と剥離が繰り返し可能な接着力の弱い接着剤が塗布された接着部(25)を有し、
前記それぞれの側縁延長部(14)の側縁部が底面延長部(16)の側に近づくように、受容部(19)の開口側の横幅(h2)がその凹所(12)側の横幅(h1)よりも幅狭に形成され、
更に、それぞれの側縁延長部(14)の上下の縁部がそれぞれ略直角に底面延長部(16)の側と反対側に折曲された折曲片(14k)を有していることを特徴とする下地補強板材用取付金具。 - 前記凹所(12)の略中央部の縦方向に長孔(22)を列設し、この長孔(22)に沿って折り曲げて使用し、又は分割分離して使用することができることを特徴とする請求項1に記載の下地補強板材用取付金具。
- 前記接着部(25)が両面接着テープからなり、その両面接着テープの底面部(15)側の面には繰り返し接着と剥離をすることができない強い接着力の接着剤が塗布され、その反対側の面には接着と剥離が繰り返し可能な接着力の弱い接着剤が塗布されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の下地補強板材用取付金具。
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