JP5675201B2 - 熱媒体拡散部材及び冷暖房システム - Google Patents

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本発明は熱媒体拡散部材及び冷暖房システムに関し、特に輻射熱によって冷暖房を行う際に用いられる熱媒体拡散部材及びこれを備える冷暖房システムに関する。
近年、省エネルギーと快適性とを両立する冷暖房方式とされる輻射冷暖房システムの採用が増加してきている。輻射冷暖房システムは、天井面や床面等を形成する区画材を、冷房時は冷やし暖房時は温めて、冷却又は加熱した区画材からの輻射熱により冷暖房室の冷房や暖房を行うシステムである。区画材の温度を変化させる熱媒体に気体を用いる輻射冷暖房システムとして、区画材の裏側に設置された噴流ノズルであって、区画材の裏面に対して直角に流れてきた気体の方向を拡散する方向に変える変換部材を有すると共に、気体が流出する開口をスリット状に形成することで気体を噴流として拡散させ、気体が拡散する範囲を拡大させた噴流ノズルを用いたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−155207号公報(図1〜図3等)
上述の噴流ノズルを用いた輻射冷暖房システムは、気体の熱媒体が噴流となって拡散するため、それまでのシステムよりも気体の熱媒体を拡散させる範囲を拡大することができた。しかしながら、気体の熱媒体が拡散する範囲をより大きくすることができれば、その分省エネルギー性や快適性を向上させることができる。
本発明は上述の課題に鑑み、気体の熱媒体が拡散する範囲をより大きくすることができる熱媒体拡散部材、及びこれを備える冷暖房システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る熱媒体拡散部材は、例えば図1及び図2に示すように、冷暖房室Rの内外を区画する区画材51の裏側55に設置される熱媒体拡散部材10であって;気体の熱媒体Mを受け入れるチャンバー11であって、区画材51と対向する面に熱媒体Mを導出する導出開口11kが形成されたチャンバー11と;導出開口11kから導出される熱媒体Mを、導出開口11kの縁11kpに向かうように方向を変換する傾斜部材16と;導出開口11kの縁11kpに沿って間欠して設けられ、導出開口11kの縁11kpからチャンバー11の外への熱媒体Mの導出を妨げる間欠流動阻止部材13とを備える。
このように構成すると、間欠流動阻止部材を備えるので、導出される熱媒体の重なりを抑制することができ、熱媒体の到達距離を延ばすことができて、1つあたりで区画材の温度を変化させることができる面積を増大させることが可能になって、伝熱効率を向上させることができる。
また、本発明の第2の態様に係る熱媒体拡散部材は、例えば図2に示すように、上記本発明の第1の態様に係る熱媒体拡散部材10において、導出開口11kから導出された熱媒体Mを間欠流動阻止部材13の方へ拡散するのを防ぐ側壁15sであって、区画材の面51b(例えば図1参照)と協働して熱媒体Mの流路14rを形成する側壁15sを備える。
このように構成すると、少なくとも熱媒体が側壁に沿って流れる間は導出される熱媒体の重なりを確実に抑制することができる。
また、本発明の第3の態様に係る熱媒体拡散部材は、例えば図3(a)に示すように、上記本発明の第2の態様に係る熱媒体拡散部材10において、区画材51の面51bと側壁15sとで形成された熱媒体Mの流路14rを制限するフラップ18を備える。
このように構成すると、熱媒体の流路の断面積が小さくなって導出される熱媒体の流速が上昇し、熱媒体の到達距離を長くすることができる。
また、本発明の第4の態様に係る熱媒体拡散部材は、例えば図2に示すように、上記本発明の第1の態様乃至第3の態様のいずれか1つの態様に係る熱媒体拡散部材10において、チャンバー11が、直方体状の角筒部分11aを含んで形成され、角筒部分11aの最長の辺を含む面に導出開口11kが形成されて構成され;傾斜部材16が、矩形の板状部材15が所定の間隔で山折り、谷折り、谷折り、山折りの周期で折り曲げられて連続した凹凸15d、15pが形成された凹凸部材14の、谷折りと谷折りとの間の凹部15dの一部が切り欠かれて山折りと山折りとの間の凸部15pの方向に折り曲げられることにより形成され;間欠流動阻止部材13と凸部15pとが対応するようにチャンバー11と凹凸部材14とが接続されて構成されている。
このように構成すると、傾斜部材が凸部に挟まれて保護されることとなり、破損のおそれが低減される。また、山折りと谷折りとの間が側壁を兼ねることとすることができる。
また、本発明の第5の態様に係る冷暖房システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様乃至第3の態様のいずれか1つの態様に係る熱媒体拡散部材10と;チャンバー11に導入される熱媒体Mの温度を調節する温調機器61とを備え;熱媒体拡散部材10から導出された熱媒体Mが区画材51の温度を変化させて冷暖房室Rの冷暖房を行う。なお、冷暖房とは、熱負荷に応じて行われる冷房及び暖房の総称である。
このように構成すると、効率よく冷暖房室の冷暖房を行うことができる。
本発明によれば、間欠流動阻止部材を備えるので、導出される熱媒体の重なりを抑制することができ、熱媒体の到達距離を延ばすことができて、1つあたりで区画材の温度を変化させることができる面積を増大させることが可能になって、伝熱効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る冷暖房システムの概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る噴流ノズルの分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る噴流ノズルを説明する図である。(a)は側面断面図、(b)は一部を切り欠いた平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る冷暖房システム1を説明する。図1は、冷暖房システム1の概略構成図である。冷暖房システム1は、本発明の実施の形態に係る熱媒体拡散部材としての噴流ノズル10と、温調機器としての空調機61とを備えている。冷暖房システム1は、空調機61で冷却又は加熱された(温度が調節された)熱媒体としての空気Mを、冷暖房室Rの境界を形成する区画材としての板状の床材51の裏側の面である区画裏面51bに沿って拡散させることにより床材51を冷却又は加熱し、冷却又は加熱された床材51からの輻射熱により冷暖房室Rの冷房又は暖房を行うものである。冷暖房システム1は、噴流ノズル10を用いることにより、従来よりも温度調節された空気Mの到達距離を伸ばすことができ、より広範囲に渡って空気Mを供給することが可能となっている。噴流ノズル10は、本実施の形態では、床材51とコンクリートスラブ54との間に形成された床下空間55内に設置されている。
ここで図2及び図3を参照して、噴流ノズル10の構成について説明する。図2は、噴流ノズル10の分解斜視図である。図3は、噴流ノズル10の構成を説明する図であり、(a)は側面断面図、(b)は一部を切り欠いた平面図である。噴流ノズル10は、空気Mを受け入れるチャンバー11と、チャンバー11の外への空気Mの流出を部分的に妨げる間欠流動阻止部材13と、チャンバー11から導出される空気Mの流れ方向を案内する傾斜部材としての斜流ガイド16が形成された凹凸部材14とを備えている。
チャンバー11は、角筒部分11aと台形部分11bとから構成されている。角筒部分11aは、直方体の1組の対向する面が開口して形成されている。台形部分11bは、六面体の対向する1組の側面が台形に形成され、それぞれの側面台形の平行の辺のうち長い方の辺を含む面が開口して形成されている。チャンバー11は、角筒部分11aの一方の開口と、台形部分11bの開口とが接続して構成されている。角筒部分11aの、台形部分11bと接続する面とは反対側の面(対向する面)が、空気Mを導出する導出開口11kとなっている。チャンバー11は、角筒部分11aと台形部分11bとに概念上区別しているが、両者は一体に形成されている。
チャンバー11内の、角筒部分11aと台形部分11bとの境界には、矩形平板状の中仕切板12が設けられている。中仕切板12には、台形部分11bから角筒部分11aへ空気Mを流通させる中仕切開口12hが形成されている。中仕切開口12hは、中仕切板12の長辺に沿って細長く形成され、1つの長辺当たりに2つが間隔を空けて長辺を切り欠くように形成され、合計4つ形成されている。図3(b)では、1つの長辺当たりに1つの中仕切開口12hが現れている。チャンバー11の、台形部分11bの一方の台形側面には、空気Mを導入する導入口11hが形成されている。本実施の形態では、導入口11hにフレキシブルダクト39(図1参照)が接続され、フレキシブルダクト39を介してチャンバー11内に空気Mが流入するように構成されている。
間欠流動阻止部材13は、長さが導出開口11kの短辺の長さと同じで、幅が導出開口11kの短辺の長さよりも短い、矩形板状に形成されている。間欠流動阻止部材13は、導出開口11kの縁11kpに沿って複数が適宜間隔を空けて(間欠して)、導出開口11kの対向する長辺に渡すように設けられている。本実施の形態では、間欠流動阻止部材13が導出開口11kの一部を塞ぐように配設されていることで、縁11kpからチャンバー11の外への空気Mの導出を妨げるように構成されている。このように間欠流動阻止部材13が設けられていることにより、導出開口11kから導出される空気Mは、間欠流動阻止部材13が存在する部分からは流出されないようになっている。
凹凸部材14は、本実施の形態では、導出開口11kよりも縦横の長さが共に大きな矩形の板状部材15が以下のように加工されて構成されている。まず、板状部材15は、所定の間隔で、山折り、谷折り、谷折り、山折りの周期で、各折り曲げ線が相互に平行になるように折り曲げられる。所定の間隔は、本実施の形態では、間欠流動阻止部材13の幅と等しい長さになっている。なお、板状部材15の折り曲げ線の所定の間隔に合わせるように間欠流動阻止部材13の幅が決められることとしてもよい。また、間欠流動阻止部材13の複数が導出開口11kに配設される際の間隔は、板状部材15の折り曲げ線の所定の間隔と等しくなっている。板状部材15が上記のように折り曲げられることにより、山折りと山折りとの間に頂面15tが形成され、谷折りと谷折りとの間に底面15bが形成される。また、山折りと谷折りとの間に側壁15sが形成される。頂面15tと側壁15sとのなす角、及び底面15bと側壁15sとのなす角は、それぞれ直角になっている。側壁15sから頂面15tを経て反対側の側壁15sに至る部分で凸部15pが形成され、側壁15sから底面15bを経て反対側の側壁15sに至る部分で凹部15dが形成されている。このようにして、凹部15dと凸部15pとが交互に現れる連続した凹凸が形成されている。
板状部材15が折り曲げられて形成された各底面15bには、導出開口11kの短辺方向Dsに延びる底面15bの長さの中央からやや外側に、両側壁15s側及び外側(導出開口11kの縁11kp側)の3辺に切り込みが入れられ、残りの連結している中央側の1辺から上方(頂面15t側)に折り曲げられることにより斜流ガイド16が形成されている。斜流ガイド16の底面15bに対する角度は、空気Mの流量や噴流ノズル10の大きさ等の諸条件に応じて適宜決定することができるが、区画裏面51b(図3(a)参照)へできる限り広範に空気Mを接触させる観点から、30°〜60°に形成されることが好ましく、本実施の形態では約45°に形成されている。切り欠きが折り曲げられて斜流ガイド16が形成された後の底面15bには、空気Mが通過することができる斜流導出口16hが形成されることとなる。そして、凹凸部材14には、凹凸部材14の頂面15tが区画裏面51bに接したときに、区画裏面51bと両側壁15sと底面15bとで囲まれた部分に、斜流導出口16hから導出されてきた空気Mの流路としての空気流路14rが形成されることとなる。このように、凹凸部材14は、流路形成部材として機能する。
また、各底面15bの最外部には、両側壁15s側に切り込みが入れられて中央側の1辺から上方(頂面15t側)に折り曲げられることによりフラップ18が形成されている。フラップ18の長さは、側壁15sの高さ方向の距離よりも短く形成されており、本実施の形態では側壁15sの高さ方向の距離の1/3〜1/4程度に形成されている。このように、凹凸部材14は、斜流ガイド16、側壁15s、フラップ18が一体に形成されている。
凹凸部材14は、凸部15pが間欠流動阻止部材13の上方に位置する態様で、チャンバー11に取り付けられている。このように取り付けられることにより、斜流導出口16hが、間欠流動阻止部材13に塞がれていない導出開口11k上に位置することとなり、チャンバー11内と空気流路14rとが連通することとなる。また、凹凸部材14は、底面15b(あるいは頂面15t)の長手方向の中央部が、導出開口11kの短辺方向Dsの中央部と一致するように配設されている。上述のように、板状部材15は、縦横の長さが導出開口11kよりも共に大きく形成されているので、平面視において凹凸部材14がチャンバー11よりも短辺方向Dsで突き出ることとなる。
図1に示すように、上述のように構成された噴流ノズル10は、床下空間55に敷設されたダクト38から分岐したフレキシブルダクト39に取り付けられている。ダクト38は、典型的にはコンクリートスラブ54上に載置されている。このことで、ダクト38が空間内に吊り込まれる場合に比べて施工の省力化が図られている。ダクト38は、適所でコンクリートスラブ54に直接又は間接に固定されていることが好ましい。ダクト38は、亜鉛鉄板製、硬質塩化ビニル製、又は合成樹脂製等の、丸ダクト又は角ダクトが用いられる。強度の観点からは丸ダクトを用いるのが好ましく、高さを抑制する観点からは角ダクトを用いるのが好ましい。
ダクト38は、一端がチャンバ(不図示)や他のダクト(不図示)等を介して空調機61に接続されており、他端(末端)は閉塞されている。噴流ノズル10は、凹凸部材14の頂面15t(図2参照)が区画裏面51bに接する高さに設置されている。典型的には、床材51が敷設される前は頂面15t(図2参照)が仕上げ面よりも冷暖房室R側に突出しており、床材51が貼られる際に噴流ノズル10が押されて頂面15t(図2参照)が区画裏面51bに接する状態が維持されるように、板ばね(不図示)等を介して設置されているとよい。また、噴流ノズル10は、互いに所定の間隔を空けて複数設けられている。所定の間隔は、噴流ノズル10から噴出された空気Mが区画裏面51bに沿って拡散したときに、冷やされ又は暖められた床材51の温度ムラが許容範囲となる程度の間隔である。空調機61とは反対側の床材51には制気口65が設けられており、床下空間55内の空気Mを冷暖房室Rに吹き出すことができるように構成されている。
引き続き図1乃至図3を参照して、冷暖房システム1の作用を説明する。空調機61で温度が調節された空気M(冷房時は冷風に、暖房時は温風にされる。)は、床下空間55内を水平に敷設されたダクト38の中を流れる。ダクト38内を流れる空気Mは、フレキシブルダクト39に達すると、一部はフレキシブルダクト39に導入され、残りは引き続きダクト38内を流れる。フレキシブルダクト39に導入された空気Mは、噴流ノズル10に向かって流れ、導入口11hからチャンバー11内の台形部分11bに導入される。台形部分11bに導入された空気Mは、中仕切板12によって動圧が低減され、中仕切開口12hを通って角筒部分11aに導入された後、導出開口11k上の凹凸部材14に形成された斜流導出口16hに向かって流れる。中仕切板12が設けられていることにより、導出開口11kの長手方向に間隔を空けて複数形成されている斜流導出口16hの一部に空気Mがショートカットすることを抑制することができ、各斜流導出口16hに極力均等に空気Mを分配することが可能になる。
斜流導出口16hに至った空気Mは、斜流ガイド16に沿って流れることにより、区画裏面51bに対して垂直に向かう流れではなく、区画裏面51bに対して垂直方向の成分を残しつつ区画裏面51bに平行方向の成分を有する、導出開口11kの縁11kpの方向に向かう流れとなる。このとき空気Mは、斜流ガイド16に沿って流れるため、角筒部分11aから直接区画裏面51bに垂直方向で衝突して拡散するよりも、圧力損失が小さく滑らかに流れ方向を変換することができる。なお、斜流導出口16hから導出される空気は、間欠流動阻止部材13の幅に相当する間隔を空けて形成された空気流路14rを、縁11kpの方向に向かって流れることとなる。空気流路14rを流れる空気Mは、両側壁15sによって隣の空気流路14rと区画されているため、隣の空気流路14rを流れる空気Mとの重なりが確実に回避される。
空気流路14rを縁11kpの方向に向かって流れる空気Mは、空気流路14rから導出される手前でフラップ18により流路が狭められて空気流路14rから導出される。このように、空気Mの流路断面積が小さくなることにより、空気流路14rから導出される空気Mの流速が増加する。つまり空気Mは、両側壁15sに挟まれた空気流路14rを通過することで隣の空気流路14rを流れる空気Mとの重なりが回避され、さらにフラップ18で流路が狭められることで噴出される空気Mの流速が増加されることにより、指向性が増し、噴流ノズル10から噴き出された空気Mは従来の熱媒体拡散部材に比べて到達距離が長くなり、従来よりも少ない数のノズルで効果的な冷暖房を行うことが可能になる。
噴流ノズル10から噴出された空気Mは、空気Mが保有する冷熱又は温熱により床材51が効率よく冷やされ又は暖められる。そして、冷やされ又は暖められた床材51から冷暖房室Rに冷熱又は温熱が輻射され、冷暖房室Rの冷房又は暖房が行われる。冷暖房システム1では、単に室内の温度を目標値にするだけでなく、効果温度(体感温度)が適正値になるように調節される。冷暖房を行っているとき実際に在室者が感じている温度(効果温度)は、効果温度=(輻射表面温度+室内空気温度)/2と言われている。ここで輻射表面温度は、輻射熱が放たれる面の温度である。このことから、冷暖房システム1では、冷房時に24℃の体感温度を得ようとすれば、床材51の温度を20℃まで冷却することで、冷暖房室Rに供給される空気Mの温度は28℃で足りる。仮に対流方式で冷暖房室R内の空気温度を24℃にしようとすれば、空調機61から吹き出される空気Mの温度は、一般的に採用される室内空気と吹出空気温度との差を10℃とした場合は、14℃まで冷却されることとなるが、冷暖房システム1では床材51を20℃に冷却する空気Mの温度は18℃程度で足りるため、省エネルギーとなる。また、冷暖房システム1では、暖房時に24℃の体感温度を得ようとすれば、床材51の温度を28℃まで加温することで、冷暖房室Rに供給される空気Mの温度は20℃で足りる。
フレキシブルダクト39に導入されずに引き続きダクト38内を流れる空気Mは、さらに下流側に設けられたフレキシブルダクト39に一部が導入され、残りはダクト38内を流れる。これを繰り返し、ダクト38内の空気Mは、各フレキシブルダクト39に分配される。各フレキシブルダクト39に導入された空気Mは、上述の要領で噴流ノズル10から噴出され、床下空間55に放出される。床下空間55に放出された空気Mは、制気口65から冷暖房室R内へ吹き出され、空気Mの対流によって冷暖房室R内の温度分布の偏りが緩和される。上述のように、冷暖房システム1では、所定の体感温度を得るために冷暖房室Rに供給される空気Mの温度は、対流方式の場合に比べて設定温度に近くて足りるため、床材51を冷却又は加熱した後の空気Mを冷暖房室Rに供給することでも所定の体感温度を得ることが可能になる。冷暖房室R内に吹き出された空気Mは、空調機61に導入されて温度が調節された後、再びダクト38内に吹き出され、以後、上記のサイクルが繰り返される。
以上の説明では、噴流ノズル10が設置される場所が床下であるとしたが、天井内や壁の中であってもよく、これらのうちの複数の場所であってもよい。また、空調機61で温度が調節された空気Mの熱をコンクリートスラブ54やコンクリート壁の躯体に蓄熱しておき、冷暖房室Rの冷暖房を行う際に躯体に蓄えられていた熱で温度が上昇又は低下した空気Mを噴流ノズル10から噴き出して区画材を冷却又は加熱してもよい。
以上の説明では、チャンバー11が角筒部分11aと台形部分11bとから構成されていることとしたが、例えば、台形部分11bを省いた角筒部分11aで構成され、導出開口11kに対向する面を平板で塞いでその平板に導入口11hを形成することとしてもよい。この場合も、複数の斜流導出口16hから極力均一に空気Mが導出されるように、中仕切板12を設けることが好ましい。
以上の説明では、間欠流動阻止部材13が導出開口11kの対向する長辺に渡すように設けられているとしたが、縁11kpから角筒部分11aの側面に沿って延ばして凹凸部材14の凸部15pの内側を塞ぐように設けられていてもよい。
以上の説明では、チャンバー11が角筒部分11aを含んで形成され、凹凸部材14が空気Mを二方向に噴出するように形成されていることとしたが、チャンバーが円筒状に形成されつつ傾斜部材が円錐状に形成され、円錐の頂部が円筒状のチャンバー内に入り込むように設置されて、空気Mを放射状に噴出するように形成されていてもよい。
1 冷暖房システム
10 噴流ノズル
11 チャンバー
11a 角筒部分
11k 導出開口
11kp 縁
13 間欠流動阻止部材
14 凹凸部材
14r 空気流路
15d 凹部
15p 凸部
15s 側壁
16 斜流ガイド
18 フラップ
51 床材
51b 区画裏面
61 空調機
M 空気(熱媒体)
R 冷暖房室

Claims (5)

  1. 冷暖房室の内外を区画する区画材の裏側に設置される熱媒体拡散部材であって;
    気体の熱媒体を受け入れるチャンバーであって、前記区画材と対向する面に前記熱媒体を導出する導出開口が形成されたチャンバーと;
    前記導出開口から導出される前記熱媒体を、前記導出開口の縁に向かうように方向を変換する傾斜部材と;
    前記導出開口の縁に沿って複数が間隔を空けて設けられ、前記導出開口の縁から前記チャンバーの外への前記熱媒体の導出を妨げる間欠流動阻止部材とを備え;
    前記チャンバーが、直方体状の角筒部分を含んで形成され、前記角筒部分の最長の辺を含む面に前記導出開口が形成されて構成され;
    前記傾斜部材が、矩形の板状部材が所定の間隔で山折り、谷折り、谷折り、山折りの周期で折り曲げられて連続した凹凸が形成された凹凸部材の、前記谷折りと谷折りとの間の凹部の一部が切り欠かれて山折りと山折りとの間の凸部の方向に折り曲げられることにより形成され;
    前記間欠流動阻止部材と前記凸部とが対応するように前記チャンバーと前記凹凸部材とが接続されて構成された;
    熱媒体拡散部材。
  2. 冷暖房室の内外を区画する区画材の裏側に設置される熱媒体拡散部材であって;
    気体の熱媒体を受け入れるチャンバーであって、前記区画材と対向する面に前記熱媒体を導出する導出開口が形成されたチャンバーと;
    前記導出開口から導出される前記熱媒体を、前記導出開口の縁に向かうように方向を変換する傾斜部材と;
    前記導出開口の縁に沿って間欠して設けられ、前記導出開口の縁から前記チャンバーの外への前記熱媒体の導出を妨げる間欠流動阻止部材と;
    前記導出開口から導出された前記熱媒体を前記間欠流動阻止部材の方へ拡散するのを防ぐ側壁であって、前記区画材の面と協働して前記熱媒体の流路を形成する側壁とを備える;
    熱媒体拡散部材。
  3. 前記区画材の面と前記側壁とで形成された前記熱媒体の流路を制限するフラップを備える;
    請求項2に記載の熱媒体拡散部材。
  4. 前記チャンバーが、直方体状の角筒部分を含んで形成され、前記角筒部分の最長の辺を含む面に前記導出開口が形成されて構成され;
    前記傾斜部材が、矩形の板状部材が所定の間隔で山折り、谷折り、谷折り、山折りの周期で折り曲げられて連続した凹凸が形成された凹凸部材の、前記谷折りと谷折りとの間の凹部の一部が切り欠かれて山折りと山折りとの間の凸部の方向に折り曲げられることにより形成され;
    前記間欠流動阻止部材と前記凸部とが対応するように前記チャンバーと前記凹凸部材とが接続されて構成された;
    請求項2又は請求項3に記載の熱媒体拡散部材。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の熱媒体拡散部材と;
    前記チャンバーに導入される熱媒体の温度を調節する温調機器とを備え;
    前記熱媒体拡散部材から導出された前記熱媒体が前記区画材の温度を変化させて前記冷暖房室の冷暖房を行う;
    冷暖房システム。
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