JP5674447B2 - 電圧検出回路、及び電圧変換回路 - Google Patents

電圧検出回路、及び電圧変換回路 Download PDF

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Description

本発明は、発電機から出力された交流電圧を整流及び位相制御して負荷に直流電圧を印加する電力変換装置に関する。
従来、発電機から出力された交流電力を整流して直流電力に変換する電力変換装置が、
例えば、車両のランプの駆動(あるいはバッテリを充電)するために利用されている(特許文献1を参照)。
図10に、この種の従来の電力変換装置100Aの構成を示す。なお、この図に示す電力変換装置100Aは、後述する本発明の実施形態における電力変換装置100(図1)と基本的に同じ構成のものであり、ここでは、その構成と動作について簡単にだけ説明する(詳細については後述の実施形態において説明する)。
図10に示す電力変換装置100Aは、発電機10のコイル11から出力された交流電圧VAを直流の出力電圧Voに変換して、車体負荷(例えば、ランプ負荷)である負荷RLに供給するものであって、サイリスタ111、ゲート制御部120A、抵抗R1,R2から構成される。また、サイリスタ111のカソードとグランドとの間には、サイリスタ111を介して負荷RLの正極+(正側の端子)に供給される出力電圧Voを検出するための抵抗R1および抵抗R2が直列接続される。これら抵抗R1と披抗R2との直列接続における接続点Pからは、これら抵抗R1及び抵抗R2によって出力電圧Voが分圧された電圧(検出電圧)VRが出力される。
図11に、図10におけるゲート制御部120Aの構成を示す。ゲート制御部120Aは、サイリスタ111(図10)の導通を制御するものであり、電圧変換回路121、基準電圧発生回路122、差動回路123、増幅回路124、三角波発生回路125、比較回路126から構成される。ここで、電圧変換回路121は、上記接続点Pに現れる電圧VRを、その実効値を表す電圧VR’に変換するものである。この電圧VR’は、出力電圧Voの検出値として取り扱われる。
基準電圧発生回路122は、負荷RLに電力を供給するための目標電圧VTを発生させるものである。差動回路123は、電圧VR’と目標電圧VTとの差分電圧VD(=VR’−VT)を生成するものである。増幅回路124は、差分電圧VDを増幅した差分電圧VD’を出力するものである。三角波発生回路125は、上記発電機のコイル11から出力された交流電圧VAの各周期に対応した三角波電圧VBを生成するものである。
図12は、電力変換装置100Aにおける各部の波形を示す図であり、横方向に時間の経過を示し、縦方向に、交流電圧VA、出力電圧Vo、三角波電圧VB、信号電圧VD’、ゲートパルス信号VSCRのそれぞれを並べて示したものである。なお、図12に示す波形は、説明と理解の容易さのために、負荷RLが軽負荷、あるいは抵抗負荷(例えば、ランプ負荷)の場合の例を示したものである。すなわち、交流電圧VAをサイリスタ111により整流及び位相制御した波形が、ほぼそのまま出力電圧Voとして負荷RLに印加される例を示したものである(バッテリが負荷の場合は、負荷RLに印加される出力電圧Voの波形がバッテリの充電電圧により影響を受ける)。
この図に示すように、三角波電圧VBは、交流電圧VAの正相のサイクル期間に対応し、交流電圧VAが負電圧から正電圧に転じる時点を起点として0Vから一定の傾きで増加し、交流電圧VAが正電圧から負電圧に転じる時点で0Vとなる波形を有する。各サイクル期間での三角波電圧VBのピーク電圧VPは一定である。比較回路126は、差分電圧VD’と三角波電圧VBとを比較し、この比較の結果に基づきサイリスタ111の導通タイミングを規定するパルス信号VSCRを生成する
サイリスタ111は、パルス信号VSCRがハイレベルになった時点でターンオンされる。この後、パルス信号VSCRがローレベルになると共に交流電圧VAが負電圧に移行すると、サイリスタ111は逆バイアス状態とされてターンオフされる。このように、ゲート制御部120Aは、三角波発生回路125で発生された三角波電圧VBと、増幅回路124から出力された差分電圧VD’とに基づきサイリスタ111の導通状態を制御することにより、電力変換装置100Aの出力電圧Vo(実効値)が目標電圧VTに一致するように制御する。
国際公開第2007/102601号パンフレット
図10に示す電力変換装置100Aでは、電圧変換回路(RMS−DC変換回路)121(図11)により、出力電圧Voの実効値を演算して、実効値電圧(直流電圧)VR’を出力している。この電圧変換回路121は、例えば、図13に示すような回路で構成されている。この図に示す回路は、入力される電圧VRから実効値電圧VR’を算出して出力する回路であり、絶対値回路201と、アナログ乗算回路202と、比例積分回路203とで構成されている。この回路は、汎用のアナログ乗算回路202を用いた応用回路例としてよく知られたものであり、絶対値回路201、アナログ乗算回路202、及び比例積分回路203のそれぞれは、図に示すようにオペアンプ(演算増幅器)から構成されている。
ところで、電力変換装置100Aにおいて、負荷RLに印加される電圧は、負荷RLが軽負荷である場合(あるいは抵抗負荷である場合)は、前述の図12に示すような位相制御されたパルス状の波形が出力電圧Voとして出力される。この出力電圧Voは、交流電圧VAの正の半サイクルを、ゲートパルス信号VSCRがハイレベルとなる位相θ1から位相180度までの間で切り取った形状の波形となる。このため、位相θ1の時点における波形の立ち上がりが急峻となる。
このような立ち上がりが急峻な波形が、上述した電圧変換回路(RMS−DC変換回路)121に入力されると、その演算結果に誤差が発生することになる。すなわち、電圧変換回路121は、オペアンプを内部に有しており、入力される信号の立ち上がりが急峻な場合にはオペアンプのスルーレートが問題になる。このオペアンプのスルーレートは、図14に示すように、ボルテージ・フォロワ回路のパルス応答として、大振幅のパルス波形入力に対する応答性(応答遅れ)を規定したものであり、1μs当たりの出力電圧の変化量(単位:V/μs)で示されるものである。このオペアンプの応答遅れにより、RMS−DC変換における実効値演算の結果に誤差が生じることになる。
具体的には、図15(A)に示すように、出力電圧Voの波形に対して、電圧変換回路(RMS−DC変換回路)121内のオペアンプの応答遅れのために、領域a1の部分が入力信号として取り込まれず、領域a2の部分により、RMS−DC変換演算が行われるこことになる。このため、RMS−DC変換演算の際に演算誤差が生じる。この演算誤差により、電圧変換回路121から出力される電圧VR’が実際の値よりも低くなり、その結果、出力電圧Vo(実効値)の検出値としてのフィードバック量が減少し、その分、出力電圧Vo(実効値)が増大することになる。
なお、この演算誤差は、図15(B)に示すように、発電機10の回転数が低い場合は、出力電圧Voの電圧値及び周波数が低くなり、オペアンプの応答遅れが影響する領域a1の面積は、領域a2の面積に対してその割合が少なくなり、演算誤差が少なくなる。また、図15(C)に示すように、発電機10の回転数が高い場合は、出力電圧Voの電圧値及び周波数が高くなり、オペアンプの応答遅れが影響する領域a1の面積は、領域a2の面積に対してその割合が大きくなり、回転数が低い場合に比較してより演算誤差が大きくなる。
図16は、出力電圧Vo(実効値)と発電機回転数との関係を示す図である。この図に示すように、発電機回転数が高くなるに従い、電圧変換回路121における演算誤差が上述したように増大することにより、出力電圧Voの検出値としてのフィードバック量が減少し、その結果として出力電圧Voが目標電圧VT(この例では13V)よりも増大する。このように、出力電圧Voの波形が急峻な立ち上がりを持つ場合は、オペアンプのスルーレートの影響により実効値の演算結果に誤差が生じ、出力電圧Vo(実効値)を目標電圧VTに一致させるように制御できないという問題があった。このため、電圧変換回路121において、オペアンプのスルーレートに起因して発生する演算誤差を低減することが望まれていた。
本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、負荷に印加される電圧波形から実効値を演算する際に、オペアンプのスルーレートに起因して発生する演算誤差を低減できる、電圧検出回路、及び電圧変換回路を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の電圧検出回路は、交流電圧を位相制御して負荷に印加される印加電圧と予め設定された基準電圧とをオペアンプにより比較し、前記負荷に印加する電圧の実効値を演算する電圧変換回路を有する電力変換装置内に設けられ、前記負荷に印加される電圧を検出し、この検出電圧を前記基準電圧と比較する前記印加電圧として出力する電圧検出回路であり、前記負荷に印加される位相制御された出力電圧を分圧して得られる電圧を検出電圧として出力する電圧分圧回路と、前記位相制御された出力電圧が所定の充電基準電圧を超える場合に、前記出力電圧と前記充電基準電圧との差分電圧により所定の第1の時定数を持って充電される充電部と、を備え、前記交流電圧の各周期において、前記オペアンプのスルーレートの特性に対応して前記検出電圧の波形を補正し、当該補正した検出電圧を前記印加電圧として前記電圧変換回路に出力する際に、前記電圧分圧回路により出力される前記検出電圧が前記充電部の充電電圧よりも低くなった場合に、前記充電部の電圧を所定の第2の時定数を持って次第に減衰させながら、補正された前記検出電圧として出力することを特徴とする。
また、本発明の電圧検出回路は、前記電圧検出回路は、第1のダイオードと第1の抵抗と第2の抵抗とが直列に接続される第1の直列回路と、電圧検出部と第3の抵抗とコンデンサとが直列に接続される第2の直列回路と、前記第3の抵抗とコンデンサとの接続点と、前記第1の抵抗と第2の抵抗との接続点に接続される第2のダイオードと、を備え、前記第1の直列回路において、前記第1のダイオードのアノードが前記負荷の正側に接続され、前記第1のダイオードのカソードが前記第1の抵抗の一端に接続され、前記第1の抵抗の他端が前記第2の抵抗の一端に接続され、該第2の抵抗の他端が前記負荷の負側に接続され、前記第2の直列回路において、前記電圧検出部のカソードが前記第1のダイオードのカソードに接続され、前記電圧検出部のアノードが前記第3の抵抗の一端に接続され、前記第3の抵抗の他端が前記コンデンサの一端に接続され、前記コンデンサの他端が前記負荷の負側に接続され、前記第2のダイオードは、アノードが前記第3の抵抗とコンデンサとの接続点に接続され、カソードが前記第1の抵抗と第2の抵抗との接続点に接続され、前記第1の抵抗と前記第2の抵抗との接続点から前記検出電圧を出力することを特徴とする。
また、本発明の電圧検出回路は、前記電圧検出部をツェナーダイオードで構成してあることを特徴とする。
また、本発明の電圧変換回路は、上記のいずれかに記載の電圧検出回路を入力側に備え、前記電圧検出回路により補正された検出電圧の信号を入力とし、該補正された検出電圧の信号を基に、前記負荷に印加される電圧の実効値を演算することを特徴とする。
本発明の電圧検出回路においては、負荷に印加される電圧を検出し、この検出電圧の信号に対して補正(変形)を加える。この波形の補正の際には、電圧変換回路(RMS−DC変換回路)内のオペアンプのスルーレートに起因する実効値演算の演算誤差をキャンセルするように補正を加える。
これにより、負荷に印加される電圧波形から実効値を演算する際に、オペアンプのスルーレートに起因して発生する演算誤差を低減できる。
本発明の実施形態に係わる電力変換装置(電圧変換回路)の構成を示す図である。 図1に示すゲート制御部の構成を示すブロック図である。 電力変換装置の動作を説明するための波形図である。 三角波発生回路における三角波の発生メカニズム(方形波の生成過程)を説明するための波形図である。 三角波発生回路における三角波の発生メカニズム(スロープ部分の生成過程)を説明するための波形図である。 電圧検出回路の構成と動作を説明するための図である。 電圧検出回路から出力される波形の例を示す図である。 スルーレートに対応する波形補正の例を示す図である。 電圧検出回路の効果を説明するための図である。 従来の電力変換装置の構成を示す図である。 図10に示すゲート制御部の構成を示すブロック図である。 電力変換装置における各部の波形を示す図である。 電圧変換回路(RMS−DC変換回路)の構成例を示す図である。 スルーレートについて説明するための図である。 スルーレートによる演算誤差について説明するための図である。 演算誤差による出力電圧Voへの影響について説明するための図である。
図1に、本実施形態に係る電力変換装置100の構成を示す。図1に示す電力変換装置100は、図10に示した従来の電力変換装置100Aと比較して、基本的な構成は同じものであり、図10に示す抵抗R1とR2とで構成される電圧検出回路(抵抗分圧回路)を、図1に示す電圧検出回路20に変更した点だけが異なる。他の構成は、図10に示す電力変換装置100Aと同様であり、同一の構成部分には同一の符号を付している。
<電力変換装置100の全体構成についての説明>
図1に示す本電力変換装置100は、発電機10のコイル11から出力された交流電圧VAを整流及び位相制御して直流の出力電圧Voに変換し、この出力電圧Voを負荷RLに供給するものであって、サイリスタ111、ゲート制御部120、電圧検出回路20から構成される。ここで、サイリスタ111は発電機10の出力部と負荷RLとの間に接続されている。具体的には、サイリスタ111のアノードは発電機のコイル11の一端に接続され、そのカソードには負荷RLの正側が接続されている。負荷RLの負側はグランドGに接続されている。
また、サイリスタ111のカソードとグランドGとの間には、サイリスタ111を介して負荷RLの正極に供給される出力電圧Voを検出するための電圧検出回路20が接続されている。この電圧検出回路20内の抵抗R11とR12の接続点Pには出力電圧Voの検出信号となる検出電圧VRcが現れる。この接続点Pにはゲート制御部120の入力部が接続され、このゲート制御部120の出力部はサイリスタ111のゲート電極に接続される。なお、この電圧検出回路20は、本発明の特徴をなす部分であり、その詳細な構成と動作については後述するものとして、まず、ゲート制御部120の全体の構成と動作について説明する。
<ゲート制御部120の構成と動作についての説明>
図2に、ゲート制御部120の構成を示す。図2に示すゲート制御部120は、図11に示したゲート制御部120Aと同じ構成のものであり、電圧変換回路(RMS−DC変換回路)121の入力部に、電圧検出回路20からの出力電圧(出力電圧Voの検出電圧)VRcが入力される点だけが異なる。このため、図2に示すゲート制御部120では、図11に示すゲート制御部120Aの構成要素と共通する要素には同一符号を付している。
ゲート制御部120は、サイリスタ111の導通を制御するものであり、電圧変換回路121、基準電圧発生回路122、差動回路123、増幅回路124、三角波発生回路125、比較回路126から構成される。ここで、電圧変換回路121は、上記接続点Pに現れる検出電圧VRcを、その実効値を表す電圧VR’に変換するものであり、電圧変換回路121の入力部には上記接続点Pが接続されると共に、その出力部は差動回路123の一方の入力部に接続される。この電圧VR’は、上記負荷RLに供給される出力電圧Voに対応しており、出力電圧Voの検出値(実効値)として取り扱われる。
基準電圧発生回路122は、負荷RLに給電するための目標電圧VTを発生させるものであり、その出力値は差動回路123の他方の入力部に検続される。差動回路123は、電圧VR’と目標電圧VTとの差分電圧VD(=VR−VT)を生成するものであり、その出力部は増幅回路124の入力部に接続される。
増幅回路124は、上記差分電圧VDに倍率係数(増幅度)M(>0)を乗じて、差分電圧VDがM倍に増幅された差分電圧VD’を出力するものであり、その出力部は比較回路126の一方の入力部に接続される。三角波発生回路125は、上記発電機のコイル11から出力された交流電圧VAの各周期に対応した三角波電圧VBを生成するものであり、その出力部は比較回路126の他方の入力部に接続される。
本実施形態では、三角波電圧VBは、後述する図3に示すように、交流電圧VAの正相のサイクル期間に対応し、交流電圧VAが負電圧から正電圧に転じる時点を起点として0Vから一定の傾きで増加し、交流電圧VAが正電圧から負電圧に転じる時点で0Vとなる波形を有する。各サイクル期間での三角波電圧VBのピーク電圧VPは一定である。この三角波電圧VBの発生メカニズムについては後述する。
比較回路126は、上記三角波電圧VBと差分電圧VD’とを比較して、その大小関係に応じた信号レベルを有するパルス信号VSCRを出力するものである。本実施形態では、三角波電圧VBが電圧VD’よりも大きい区間でパルス信号VSCRをハイレベルとし、それ以外ではローレベルとする。パルス信号VSCRはサイリスタ111のゲート電極に供給される。
<電力変換装置100の動作の説明>
次に、図3ないし図6を参照して、本電力変換装置100の動作を説明する。
図3は、電力変換装置の動作を説明するための波形図である。横方向に時間の経過を示し、縦方向に、交流電圧VA、三角波電圧VB、差分電圧VD’、サイリスタゲートのパルス信号VSCR、及び出力電圧Voのそれぞれを並べて示したものである。この図において、図3(A)は発電機の回転数が低い場合を示し、図3(B)は発電機の回転数が高い場合を示すが、ここでは、初期状態で発電機の回転が停止した状態にあるものとし、この初期状態から順に説明する。
発電機の回転が停止状態にあれば、発電機10のコイル11には電力が誘起されないので、交流電圧VAは0Vであり、本電力変換装置100は無給電状態とされる。このとき、負荷が抵抗負荷(例えばランプ等の抵抗負荷)とした場合、接続点Pの電圧VRも0Vとなるから、差動電圧VDおよび差分電圧VD’は負の値をとる。従って、初期状態では、三角波電圧VBは差分電圧VD’より高い状態となり、比較回路126はパルス信号VSCRをハイレベルとしてサイリスタ111のゲートに送る。
この初期状態から発電機が発電を開始すると、オン状態にあるサイリスタ111を介して、発電機から出力された交流電圧VAが出力電圧Voとして負荷RLに供給される。また、発電機から交流電圧VAが出力されると、三角波発生回路125は、交流電圧VAの各周期に対応した三角波電圧VBを発生する。
その後、出力電圧Voの上昇に伴い、接続点Pの電圧VRcも上昇する。この電圧VRcの上昇に伴い、電圧変換回路121から出力する電圧VR’(実効値の検出電圧)も上昇する。差動回路123は、基準電圧発生回路122で発生された目標電圧VTと、電圧変換回路121から出力された電圧VR’とを入力し、これらの差分電圧VDを生成して出力する。増幅回路124は差分電圧VDをM倍に増幅して、比較回路126に電圧VD’(=M×VD)を供給する。
ここで、電圧VR’が目標電圧VTを超えると、差動回路123が出力する差分電圧VDは正の値に転じ、この差分電圧VDを入力する増幅回路124の出力電圧(増幅された差分電圧)VD’も正の値に転じる。
比較回路126は、差分電圧VD’と三角波電圧VBとを比較し、この比較の結果に基づきサイリスタ111の導通タイミングを規定するパルス信号VSCRを生成する。即ち、比較回路126は、三角波電圧VBが差分電圧VD’よりも高い区間でパルス信号VSCRをハイレベルとし、三角波電圧VBが差分電圧VD’よりも低い区間でパルス信号VSCRをローレベルとして、このパルス信号VSCRをサイリスタ111のゲート電極に供給する。
パルス信号VSCRをゲート電極に入力するサイリスタ111は、パルス信号VSCRがハイレベルになった時点でターンオンされる。この後、パルス信号VSCRがローレベルになると共に交流電圧VAが負電圧に移行すると、サイリスタ111は逆バイアス状態とされてターンオフされる。即ち、サイリスタ111は、三角波電圧VBが差分電圧VD’よりも高い区間においてオン状態とされ、それ以外の区間ではオフ状態とされる。このように、ゲート制御部120は、三角波発生回路125で発生された三角波電圧VBと、増幅回路124から出力された差分電圧VD’とに基づきサイリスタ111の導通状態を制御する。
ここで、サイリスタ111のオン状態の区間、即ち三角波電圧VBが差分電圧VD’よりも高い期間は差分電圧VD’のレベルに依存し、この差分電圧VD’のレベルは、目標電圧VTに対する出力電圧Vo(実効値)のレベルに依存する。従って、出力電圧Vo(実効値)が高ければ、電圧VD’のレベルも高くなり、三角波電圧VBが差分電圧VD’より高くなる期間が減少し、サイリスタ111がオン状態となる期間が減少する。この結果、出力電圧Vo(実効値)が目標電圧VTに向けて低下する。
逆に、出力電圧Voが低ければ、差分電圧VD’のレベルも低くなり、この結果、三角波電圧VBが差分電圧VD’よりも高い期間が増加し、サイリスタ111がオン状態となる期間が増加する。この結果、出力電圧Vo(実効値)が目標電圧VTに向けて上昇する。このように、発電機の交流電圧VAの各周期において、出力電圧Vo(実効値)が目標電圧VTに安定するようにサイリスタ111の導通期間が制御される。
以上により発電磯の回転数が低い場合を説明したが、発電機の回転数が高い場合には、図3(B)に示すように、発電格が出力する交流電圧VAの振幅が大きくなると共に、その周波数も高くなるので、三角波VBの上昇レートが大きくなるが、その他の点では、上述の図3(A)に示す発電機の回転数が低い場合と同様であり、出力電圧Vo(実効値)が目標電圧VTに安定するようにサイリスタ111のゲート制御が実施される。
次に、図4及び図5を参照して、三角波発生回路125における三角波電圧VBの発生メカニズムを説明する。
一般には発電機10が出力する交流電圧の周波数は急激に変化しないので、1サイクル前の波形と現在のサイクルの波形はほとんど同じと考えることができる。例えば、図4において、波形2が現在のサイクルの波形だとすれば、波形2の半周期T2と、その1サイクル前の波形1の半周期T1とはほとんど同じである。
上述の特性を利用して、次の手順により三角波電圧VBを生成する。
(手順1)図4に示すように、波形1のサイクルにおいて、発電機が出力する交流電圧VAから方形波Sを生成する。この波形1に対応する方形波Sの半周期は、波形1のサイクルにおける交流電圧VAの半周期T1と一致する。
(手順2)続いて、方形波Sの半周期T1の時間をカウントする。
(手順3)続いて、半周期T1の時間のカウント数を所定の分解能nで除算して、時間t1(=T1/n)を得る。ここで、分解能nは、三角波電圧VBのスロープの滑らかさを規定する量であり、分解能nが高い程、三角波電圧VBのスロープが滑らかになる。
(手順4)続いて、三角波電圧VBのピーク電圧Vpを所定の分解能nで除算して、電圧v1(=Vp/n)を得る。
(手順5)続いて、図5(B)に示すように、次のサイクルの波形2の立ち上がりタイミング(T2をカウントし始めるタイミング)で、上記電圧v1だけ三角波電圧VBを上昇させ、この三角波電圧VBを上記時間t1の間だけ維持する。
(手順6)同じ波形2のサイクルにおいて、上記時間t1が経過したタイミングで上記電圧v1だけ三角波電圧VBを更に上昇させ、これを全都でn回繰り返すと、図5(B)に示すような階段状の波形が得られ、波形2のサイクルに対応する三角波電圧のスロープ部分に相当する階段状の波形が得られる。分解能nの値を大きくすれば、階段状の波形が滑らかになり、一層良好な三角波を得ることができる。
以上の手順により、1サイクル前の交流電圧VAの波形を用いて、交流電圧VAの各周期に対応した三角波電圧であって、ピーク電圧Vpが一定の電圧波形を生成する。
上述の三角波電圧の発生メカニズムを利用した三角波発生回路125は、本電力変換装置においてサイリスタ111の導通タイミングを制御するための三角波電圧を生成するものであって、例えば、カウンタ部と、除算部と、波形生成部とから構成することができる。ここで、カウンタ部は、発電機が出力する第1サイクルの交流電圧波形の半周期の時間(図4の例えば波形1のサイクルにおける時間T1)をカウントするものである。除算部は、上記カウンタ部によるカウント数を所定の分解能n(所定値)で除算するものである。波形生成部は、第1サイクル後の第2サイクル(図4の例えば波形2のサイクル)において上記第1サイクルでの除算部の除算結果で示される時間t1の経過ごとに所定電圧v1だけ上昇する階段状の電圧波形を生成するものである。この階段状の電圧波形は上記三角波電圧の波形として出力される。
<電圧検出回路の構成と動作についての説明>
次に、本発明の特徴部分である電圧検出回路20の構成と動作について詳細に説明する。図6(A)に示すように、電圧検出回路20は、電力変換装置100の出力側(サイリスタ111のカソード)とグランドGとの間に設けられ、負荷RLに印加される出力電圧Voを検出し、この検出電圧に補償を加えて、検出電圧VRcとして出力する。
この電圧検出回路20は、ダイオードD11と、抵抗R11と、抵抗R12とを直列に接続して構成される第1の直列回路を有している。このダイオードD11のアノードは、電力変換装置100の出力側(サイリスタ111のカソード)に接続され、ダイオードD11のカソードは抵抗R11の一方の端子に接続され、抵抗R11の他方の端子は抵抗R12の一方の端子に接続される。抵抗R12の他方の端子はグランドGに接続される。
また、ダイオードD12のカソードとグランドG側との間に、電圧検出部としての機能をするツェナーダイオードZD1と、抵抗R13と、コンデンサC1とを直列に接続して構成される第2の直列回路が接続される。このツェナーダイオードZD1のカソードがダイオードD11のカソードに接続され、ツェナーダイオードZD1のアノードは抵抗R13の一方の端子に接続される。抵抗R13の他方の端子は、コンデンサC1の一方の端子(正側)に接続され、コンデンサC1の他方の端子(負側)はグランドGに接続される。また、抵抗R13とコンデンサC1の接続点Qと、抵抗R12と抵抗R13の接続点Pとの間に、ダイオードD12が接続される。このダイオードD12は、抵抗R12と抵抗R13の接続点Pにカソードが接続され、抵抗R13とコンデンサC1の接続点Qにアノードが接続される。
上記構成において、抵抗R11とR12の接続点Pから検出電圧VRc(出力電圧Voの検出電圧)が出力される。この検出電圧VRcがゲート制御部120に入力される。
なお、電圧検出回路20内の各素子の定数は、発電機の定格回転数、極数(ポール数)、発電機電圧及び周波数、及び負荷RLに応じて、適宜に決定される。例えば、発電機の定格回転数が5000rpm、発電機の定格出力電圧が200V、極数が12極の場合には、発電機の出力電圧Voの周波数は、500Hzとなる。この場合には、例えば、抵抗R11を50KΩ、抵抗R12を5KΩ、抵抗R13を30KΩ、ツェナー電圧Vzを36V、コンデンサC1を0.2μF程度にすると好適である。
次に、図6(B)を参照して、この電圧検出回路20の動作について説明する。図6(B)に示すように、サイリスタ111から位相制御されたパルス状の出力電圧Voが出力され、負荷RLに印加されるとする。この出力電圧Voの波形は、正弦波である交流電圧VAの一部分(位相θ1(時刻t1)から180°(時刻t3)まで)を取り出し、パルス状の波形である。このパルス状の波形は、位相θ1(時刻t1)において、ピーク電圧Vmaxを生じ、以降、正弦波曲線に沿って変化(減少)する波形である。なお、この例では、ピーク電圧Vmaxの電圧値が、ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧Vzよりも高いとする(Vmax≧Vz)。
この波形が電圧検出回路20に入力されると、図6(B)に示すように、時刻t1において、抵抗R11と披抗R12との間の接続点Pには、これら抵抗R11とR12によって出力電圧Voを分圧して得られる検出電圧VRc1が現れる。この接続点Pの電圧(検出電圧VRc1)は、時刻t1で最大となり、以降、時間の経過に従い出力電圧Voの電圧値が低下するととともに次第に減少する。
また、時刻t1の時点からは、出力電圧Voにより、ダイオードD11と、ツェナーダイオードZD1と、抵抗R13とを通して、コンデンサC1に充電電流Ic流れ、コンデンサC1への充電が開始される。この場合、コンデンサC1への充電目標電圧は、出力電圧Voとツェナー電圧Vzとの差分の電圧「Vo−Vz」となり、この差分の電圧「Vo−Vz」は、出力電圧Voが減少するとともに次第に減少する。また、コンデンサC1への充電時定数は、抵抗R13の抵抗値とコンデンサC1の静電容量により決定される。
このコンデンサC1への充電は、出力電圧Voが、ツェナー電圧VzとコンデンサC1の充電電圧Vcとを加算した電圧よりも大きく(Vo≧Vz+Vc)、かつ、コンデンサC1の電圧Vc(接続点Qの電位)が、接続点Pの電位(出力電圧Voを抵抗R11と抵抗R12によって分圧した電圧)よりも低い状態まで継続される。
例えば、図6(B)に示すように、時刻t1においてコンデンサC1への充電が開始されると、コンデンサC1の充電電圧Vc(破線で示す曲線)が次第に上昇する。そして、時刻t2に至ると、接続点Pの検出電圧VRc1と、接続点Qの電圧とが等しくなる。すなわち、接続点Pの検出電圧VRc1と、コンデンサC1の充電電圧Vc(より正確には、コンデンサC1の充電電圧VcからダイオードD12の電圧降下分を引いた電圧)とが等しくなる。
このため、時刻t2以降では、接続点Qの電圧(コンデンサC1の電圧Vc)の方が接続点Pの検出電圧VRc1よりも高くなり、ダイオードD12を通してコンデンサC1から抵抗R12に放電電流Idが流れる。このため、時刻t2以降では、接続点Pの電圧は、電圧VRc1からVRc2(コンデンサC1の充電電圧Vc)に切り替わる。このコンデンサC1の充電電圧Vcは抵抗R12に流れる放電電流により次第に減少し、検出電圧VRc2に示すような放電曲線となる。
このように、時刻t1から時刻t2の間は、抵抗R11とR12の分圧回路により生成される検出電圧VRc1が接続点Pから出力され、時刻t2以降は、コンデンサC1の充電電圧Vcが検出電圧VRc2として接続点Pから出力される。
これにより、図6(C)に示すように、従来の回路(図10に示す抵抗R1とR2の分圧回路)では、出力電圧Voに対応して、接続点Pには破線で示す電圧VR(位相θ1(時刻t1)〜180°(時刻t3))が出力される。一方、本発明の電圧検出回路20を用いることにより、太い実線で示す検出電圧VRc(時刻t1〜時刻t4)が得られる。すなわち、従来の検出電圧VRに対して信号の継続時間が引き延ばされた検出電圧VRcが得られ、斜線部分の領域a3が加算され補正(変形)された検出電圧VRcが得られる。
また、図7は、横軸に時間の経過を示し、縦方向に、交流電圧VAと、出力電圧Voと、電圧検出回路20から出力される検出電圧VRcとを並べて示したものである。この図に示すように、電圧検出回路20を用いることにより、出力電圧Voを基に、補正(変形)された検出電圧VRcを生成し、検出電圧VRcの波形全体の面積を増加させる。
すなわち、電圧検出回路20は、交流電圧の各周期において、オペアンプのスルーレートの特性により、実効値から失われる部分を予め波形に付け加える補正を行い、この補正した検出電圧VRcを電圧変換回路121に対して出力している。
これにより、オペアンプのスルーレートに起因する実効値の演算誤差を低減することができる。すなわち、図8の波形図に示すように、オペアンプのスルーレートにより失われる領域a1(演算対象にならない領域)に対応して、領域a3を追加することにより、オペアンプのスルーレートに起因する実効値の演算誤差を緩和することができる。
図9は、電圧検出回路20の効果を模式的に示した図であり、横軸は発電機の回転数を示し、縦軸は出力電圧Vo(実効値)を示している。
この図に示すように、従来は、曲線Xに示すように、発電機の回転数が増加するにつれて、電圧変換回路121における実効値の演算誤差が増大し、目標電圧VT(この例では、13V)に対する出力電圧Vo(実効値)は最大18Vまで増大する。一方、本発明の電圧検出回路20を用いることにより、電圧変換回路121における実効値の演算誤差が緩和され、曲線Y(太い実線)に示すように、出力電圧Vo(実効値)を目標電圧VTにほぼ一致させることができる。
なお、発電機の回転数は、低回転数から定格回転数まで大幅に変化し、また、発電機の出力電圧Voの電圧値及び周波数も大幅に変化することから、本発明の電圧検出回路20を用いたとしても、電圧変換回路121における演算誤差を、全ての動作領域において完全になくすことはできないが、実用上の支障がない程度まで演算誤差を低減できる。
また、曲線Zは、電圧検出回路20における波形補正の量(波形の変形の度合い)を、より大きくした場合の例を示す。例えば、コンデンサC1の容量の増加させる、あるいは抵抗R13の抵抗値を下げることにより、波形の変形の度合いを増加させると、発電機の回転数の増加に従い、出力電圧Vo(実効値)を減少させることも可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、ここで、本発明と上記実施形態との対応関係について補足して説明しておく。
上記実施形態において、本発明における電力変換装置は、電力変換装置100が対応し、本発明における電圧検出回路は、電圧検出回路20が対応し、本発明における電圧変換回路は、電圧変換回路121が対応する。また、本発明における発電機は、発電機10が対応し、本発明における負荷は、負荷RLが対応する。また、本発明における交流電圧は、交流電圧VAが対応し、本発明における出力電圧は、出力電圧Voが対応し、本発明における検出電圧は。検出電圧VRcが対応する。
また、本発明における電圧検出回路内の電圧分圧回路は、抵抗R11と抵抗R12とで構成される抵抗分圧回路が対応する。また、本発明における充電部は、出力電圧VoによりツェナーダイオードZD1と抵抗R13を通して充電されるコンデンサC1が対応する。また、本発明における充電基準電圧は、ツェナー電圧Vzが対応する。また、本発明における第1のダイオードは、ダイオードD11が対応し、本発明における第2のダイオードは、ダイオードD12が対応する。また、本発明における第1の抵抗は、抵抗R11が対応し、本発明における第2の抵抗は、抵抗R12が対応し、本発明における第3の抵抗は、抵抗R13が対応する。また、本発明におけるツェナーダイオードは、ツェナーダイオードZD1が対応し、本発明におけるコンデンサは、コンデンサC1が対応する。
(1)そして、上記実施形態において、電圧検出回路20は、交流電圧VAを位相制御して負荷RLに印加される印加電圧と予め設定された基準電圧VTとをオペアンプにより比較し、負荷RLに印加する電圧の実効値を演算する電圧変換回路121を有する電力変換装置100内に設けられ、負荷RLに印加される電圧を検出し、この検出電圧を基準電圧VTと比較する印加電圧として出力する回路であり、交流電圧VAの各周期において、オペアンプのスルーレートの特性に対応して検出電圧の波形を補正し、この補正した検出電圧VRcを印加電圧として電圧変換回路121に出力する。
このような構成の電圧検出回路20では、負荷RLに印加される電圧を検出し、この検出電圧に対して補正を加える。すなわち、検出電圧の波形に対して変形を加える。この波形の補正の際には、オペアンプ(電圧変換回路内のオペアンプ)のスルーレートに起因する実効値の演算誤差をキャンセルするように補正を加える。例えば、出力電圧Voの出力時間(電圧が出力されている期間)に対して、この出力電圧Voに対応する検出電圧VRcの出力時間(信号の継続時間)を引き延ばすようにして、波形全体の面積を増加させる。このようにして、スルーレートの影響により、演算対象に含まれなかった波形の立ち上がり部分を補償する。
これにより、負荷に印加される出力電圧Voの電圧波形から実効値を演算する際に、オペアンプのスルーレートに起因して発生する演算誤差を低減できる。
(2)また、上記実施形態において、電圧検出回路20は、負荷RLに印加される位相制御された出力電圧を分圧して得られる電圧を検出電圧VRcとして出力する電圧分圧回路(抵抗R11と抵抗R12で構成される抵抗分圧回路)と、位相制御された出力電圧Voが所定の充電基準電圧(ツェナー電圧Vz)を超える場合に、出力電圧Voと充電基準電圧(ツェナー電圧Vz)との差分電圧により所定の第1の時定数(抵抗R13とコンデンサC1により決まる時定数)を持って充電される充電部(コンデンサC1)と、上記電圧分圧回路(R11とR12)により出力される検出電圧が、充電部(コンデンサC1)の充電電圧よりも低くなった場合に、充電部(コンデンサC1)の電圧Vcを所定の第2の時定数(抵抗R12とコンデンサC1により決まる時定数)を持って次第に減衰させながら、上記検出電圧VRcとして出力する。
このような構成の電圧検出回路20では、図6(B)に示すように、出力電圧Voが負荷RLに印加されると、最初は、出力電圧Voを抵抗R11及び抵抗R12により分圧した電圧VRc1を検出電圧VRcとして出力する。また同時に、充電部(コンデンサC1)は、出力電圧Voと充電基準電圧(ツェナー電圧Vz)との差分電圧により充電され、充電電圧Vcが次第に増加する。そして、上記抵抗R11とR12による分圧電圧VRc1は、時間の経過とともに(出力電圧Voの減少に応じて)次第に下降する。一方、コンデンサC1の充電電圧Vcは充電により次第に上昇する。そして、出力電圧Voを抵抗R11と抵抗R12によって分圧した検出電圧VRc1が、コンデンサC1の充電電圧Vcよりも低くなった場合に、コンデンサC1の充電電圧Vc(=VRc2)を検出電圧VRcとして出力する。この検出電圧VRc2は、コンデンサC1が放電(抵抗R12により放電)することにより次第に減衰する信号である。このように、出力電圧Voの出力時間(電圧が出力されている期間)に対して、この出力電圧Voに対応する検出電圧VRcの出力時間(信号の継続時間)を引き延ばすようにして、検出電圧VRcの波形全体の面積を増加させる。
これにより、オペアンプのスルーレートの影響により、演算対象に含まれなかった波形の立ち上がり部分を補償することができる。このため、負荷RLに印加される出力電圧Voの波形が急峻に立ち上がる波形である場合においても、オペアンプのスルーレートに起因して発生する実効値の演算誤差を低減できる。
(3)また、上記実施形態において、電圧検出回路20は、第1のダイオードD11と第1の抵抗R11と第2の抵抗R12とが直列に接続される第1の直列回路と、電圧検出部(ツェナーダイオードZD1)と第3の抵抗R13とコンデンサC1とが直列に接続される第2の直列回路と、第3の抵抗R13とコンデンサC1との接続点Qと、第1の抵抗R11と第2の抵抗R12との接続点Pに接続される第2のダイオードD12と、を備え、第1の直列回路において、第1のダイオードD11のアノードが負荷RLの正側に接続され、第1のダイオードD11のカソードが第1の抵抗R11の一端に接続され、第1の抵抗R11の他端が第2の抵抗R12の一端に接続され、該第2の抵抗R12の他端が負荷RLの負側に接続され、第2の直列回路において、電圧検出部(ツェナーダイオードZD1)のカソードが第1のダイオードD11のカソードに接続され、電圧検出部(ツェナーダイオードZD1)のアノードが第3の抵抗R13の一端に接続され、第3の抵抗R13の他端がコンデンサC1の一端に接続され、コンデンサC1の他端が負荷RLの負側に接続され、第2のダイオードD12は、アノードが第3の抵抗R13とコンデンサC1との接続点Qに接続され、カソードが第1の抵抗R11と第2の抵抗R12との接続点Pに接続され、第1の抵抗R11と第2の抵抗R12との接続点Pから上記検出電圧を出力する。
このような構成の電圧検出回路20は、図6(B)に示すように、出力電圧Voが電圧検出回路20に入力されると、最初は、抵抗R11とR12によって出力電圧Voを分圧して得られる分圧電圧VRc1が検出電圧VRcとして出力される。また、同時に、出力電圧Voにより、ダイオードD11と、ツェナーダイオードZD1と、抵抗R13とを通して、コンデンサC1への充電が開始される。そして、上記抵抗R11とR12による分圧電圧VRc1は、時間の経過とともに(出力電圧Voの減少に応じて)次第に下降する。一方、コンデンサC1の充電電圧Vcは充電により次第に上昇する。そして、抵抗R11とR12による分圧電圧VRc1よりも、コンデンサC1の充電電圧Vc高くなると、コンデンサC1から抵抗R12に放電電流を流し、コンデンサC1の充電電圧Vc(=VRc2)を検出電圧VRcとして出力する。このように、出力電圧Voに対応して、前半の期間では、抵抗R11とR12の分圧回路により生成される分圧電圧VRc1を検出電圧VRcとして出力し、後半の期間では、コンデンサC1の充電電圧Vc(次第に減少する電圧VRc2)を検出電圧VRcとして出力する。
これにより、検出電圧VRcの信号の出力時間(信号の継続時間)を引き延ばすようにして補正(変形)し、検出電圧VRcの波形全体の面積を増加させることができる。この結果、オペアンプのスルーレートの影響により、演算対象に含まれなかった波形の立ち上がり部分を補償することができる。このため、負荷RLに印加される出力電圧Voの波形(演算対象となる波形)が急峻に立ち上がる波形である場合においても、オペアンプのスルーレートに起因して発生する実効値の演算誤差を低減できる。
(4)また、上記実施形態において、上記電圧検出部をツェナーダイオードで構成する。
これにより、出力電圧Voにより充電部(コンデンサC1)へ充電を行う場合に、充電部(コンデンサC1)への充電の開始、及び充電部(コンデンサC1)への充電を停止する際の基準となる充電基準電圧を、安価な部品を用いて容易に設定することができる。
(5)また、上記実施形態において、電圧変換回路121は、上記の電圧検出回路20を入力側に備え、電圧検出回路20により変形(補償)された検出電圧VRcの信号を入力とし、該変形された検出電圧VRcの信号を基に、負荷RLに印加される出力電圧Voの実効値を演算する。
このような構成の電圧変換回路121では、電圧検出回路20を入力側に備え、この電圧検出回路20により変形(補償)された検出電圧VRcの信号を基に、負荷RLに印加される出力電圧Voの実効値を演算する。
これにより、負荷RLに印加される出力電圧Voの波形(演算対象となる波形)が急峻に立ち上がる波形である場合においても、負荷RLに印加される電圧波形から実効値を演算する際に、オペアンプのスルーレートに起因して発生する演算誤差を低減できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変形可能である。
例えば、図1に示す実施形態では、発電機から出力される交流電力の正相成分についてのみサイリスタ111を介して負荷に電力を供給するものとし、発電機の出力を半波整流する場合を説明したが、これに限定されることなく、発電機からら出力された交流電力の負相成分について同様に半波整流することにより、全波整流するように構成することもできる。また、図1に示した実施形態では、単相の交流電力を変換するものとしたが、多相の交流電力に対しても適用することができる。
また、例えば、図1に示す実施形態では、出力電圧Voの実効値を求める例について説明したが、本発明の思想は、出力電圧Voの平均値を算出する場合にも同様に適用できるものである。出力電圧Voの平均値を生成するための構成としては公知技術を利用できる。
10 発電機
11 コイル
20 電圧検出回路
100,100A 電力変換装置
111 サイリスタ
120,120A ゲート制御部
121 電圧変換回路(RMS−DC変換回路)
122 基準電圧発生回路
123 差動回路
124 増幅回路
125 三角波発生回路
126 比較回路
201 絶対値回路
202 アナログ乗算回路
203 比例積分回路

Claims (4)

  1. 交流電圧を位相制御して負荷に印加される印加電圧と予め設定された基準電圧とをオペアンプにより比較し、前記負荷に印加する電圧の実効値を演算する電圧変換回路を有する電力変換装置内に設けられ、前記負荷に印加される電圧を検出し、この検出電圧を前記基準電圧と比較する前記印加電圧として出力する電圧検出回路であり、
    前記負荷に印加される位相制御された出力電圧を分圧して得られる電圧を検出電圧として出力する電圧分圧回路と、
    前記位相制御された出力電圧が所定の充電基準電圧を超える場合に、前記出力電圧と前記充電基準電圧との差分電圧により所定の第1の時定数を持って充電される充電部と、
    を備え、
    前記交流電圧の各周期において、前記オペアンプのスルーレートの特性に対応して前記検出電圧の波形を補正し、当該補正した検出電圧を前記印加電圧として前記電圧変換回路に出力する際に、
    前記電圧分圧回路により出力される前記検出電圧が前記充電部の充電電圧よりも低くなった場合に、前記充電部の電圧を所定の第2の時定数を持って次第に減衰させながら、補正された前記検出電圧として出力する
    ことを特徴とする電圧検出回路。
  2. 前記電圧検出回路は、
    第1のダイオードと第1の抵抗と第2の抵抗とが直列に接続される第1の直列回路と、
    電圧検出部と第3の抵抗とコンデンサとが直列に接続される第2の直列回路と、
    前記第3の抵抗とコンデンサとの接続点と、前記第1の抵抗と第2の抵抗との接続点に接続される第2のダイオードと、
    を備え、
    前記第1の直列回路において、前記第1のダイオードのアノードが前記負荷の正側に接続され、前記第1のダイオードのカソードが前記第1の抵抗の一端に接続され、前記第1の抵抗の他端が前記第2の抵抗の一端に接続され、該第2の抵抗の他端が前記負荷の負側に接続され、
    前記第2の直列回路において、前記電圧検出部のカソードが前記第1のダイオードのカソードに接続され、前記電圧検出部のアノードが前記第3の抵抗の一端に接続され、前記第3の抵抗の他端が前記コンデンサの一端に接続され、前記コンデンサの他端が前記負荷の負側に接続され、
    前記第2のダイオードは、アノードが前記第3の抵抗とコンデンサとの接続点に接続され、カソードが前記第1の抵抗と第2の抵抗との接続点に接続され、
    前記第1の抵抗と前記第2の抵抗との接続点から前記検出電圧を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電圧検出回路。
  3. 前記電圧検出部をツェナーダイオードで構成してある
    ことを特徴とする請求項に記載の電圧検出回路。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の電圧検出回路を入力側に備え、
    前記電圧検出回路により補正された検出電圧の信号を入力とし、該補正された検出電圧の信号を基に、前記負荷に印加される電圧の実効値を演算する
    ことを特徴とする電圧変換回路。
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