JP5673706B2 - 微細凹凸シートの製造方法 - Google Patents

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本発明は、凹凸パターン形状のあるシートの製造方法に関するものである。
微細な波状の凹凸からなる凹凸パターンが表面に形成され、凹凸パターンの平均ピッチが可視光の波長以下の凹凸パターン形成シートは、反射防止体や位相差板等の光学素子として利用できることが知られている(非特許文献1)。
また、前記凹凸パターンの平均ピッチが1〜10μmの凹凸パターン形成シートは光拡散体として利用できることが知られている(特許文献1,2)。
このような凹凸パターン形成シートを製造する方法として、パターンマスクを使用する可視光によるフォトリソグラフィ法や、より微細加工が可能な紫外線レーザー照射法や電子線リソグラフィ法が知られている。
これらの方法では、基板上に形成されたレジスト層を可視光、紫外線レーザー光あるいは電子線で露光し現像してレジストパターン層を形成し、このレジストパターン層をマスクとして、ドライエッチング法等により凹凸形状を形成する。しかし、これらの方法は煩雑であるという問題を有していた。
また、微細凹凸シートの製造方法としてCD方向の加熱収縮性フィルムを用いる方法が開示されている(特許文献3)。しかし、この方法ではマシン幅方向で収縮させるため、幅広な製造装置となるばかりか大きなシワ発生を防ぐために両エッジにクリップを装備した特殊な製造機が必要であり生産性が悪かった。また、得られる微細凹凸形状は主にMD方向のものしかできないという問題があった。
特開平10-123307号公報 特開2006−261064号公報 特開2008−304651号公報
菊田久雄、岩田耕一著、「光学」、日本光学会発行、第27巻、第1号、1998年、p.12−17
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、反射防止体や位相差板、光拡散板等の光学素子等として利用した際に優れた性能を示す凹凸パターン形成シートを連続シートとして製造する方法を提供する。
[1] 加熱収縮性フィルムの片面または両面に平滑な硬質層を少なくとも1層以上設けた積層シートを、加熱収縮ゾーン内を搬送して加熱収縮させることにより、積層シートの硬質層を波状の凹凸パターンを形成するように変形させる微細凹凸シートの製造方法であって、微細凹凸シートは微細凹凸形状の山頂部が一方向に連なった方向、または谷底部が一方向に連なった方向を持っており、前記方向は主にCD方向であり、前記積層シートのCD方向における両端を複数のクリップで掴みながらMD方向に加熱収縮させつつ、前記複数のグリップ間のMD方向の間隔を狭めてく微細凹凸シートの製造方法。
[2] 前記微細凹凸形状の配向度が、1.0以下である[1]に記載の微細凹凸シートの製
造方法。
[3] [1]または[2] のいずれかの方法により製造した微細凹凸シートを他の素材に転写
する微細凹凸レプリカの製造方法。

本発明では、表面に微細な凹凸パターンをつけたシートを容易に大面積で形成でき、光学素子等に好適に利用できる凹凸パターン形成シートを簡便に、かつ、大量に製造できる。
本発明の微細凹凸シートの製造方法の一実施形態における積層シートを示す断面図である。 本発明の微細凹凸シートの一実施形態の一部を拡大して示す拡大斜視図である。 原子間力顕微鏡像のフーリエ変換像 Y´´F−ZF図 図2の微細凹凸シートを、微細凹凸形状の方向(CD方向)と直交する方向(MD方向)に切断した際の断面図である。 微細凹凸レプリカの製造方法の一例を説明する図である。
まず、本発明の微細凹凸シートとは、図1に示すように、加熱収縮性フィルム11の片面または両面に平滑な硬質層12aを少なくとも1層以上設けた積層シート10a(図1では硬質層は片面に設けてあるが両面であっても構わない)を少なくとも1方向に加熱収縮させることにより製造する。加熱収縮させることにより積層シートの硬質層を蛇行変形させ、図2に示すような凹凸パターンである微細凹凸形状13が、加熱収縮性フィルム11の表面に形成された微細凹凸シート10と定義する。
微細凹凸形状を微細凹凸シートの片面に設けたい場合は、加熱収縮性フィルムの片面に硬質層を設け、微細凹凸形状を両面に設けたい場合は加熱収縮性フィルムの両面に硬質層を設ける。両面に微細凹凸形状を設ける場合、各々の面の微細凹凸の大きさは異なっていても良い。ここで、加熱収縮前の積層シート10aの平滑な硬質層12aとは、JIS B 0601に記載の中心線平均粗さ0.1μm以下であることが好ましい。また、「蛇行変形」とは、図2に示すような、波状の凹凸パターンを形成するような変形をいう。良好な微細凹凸シートを得るため、本発明では蛇行変形する際に硬質層に割れが生じないようにする必要がある。
(微細凹凸シートの製造方法)
加熱収縮性フィルムに前記平滑な硬質層12aを形成する方法としては、(A)金属や金属化合物の場合には、例えば、(1)加熱収縮性フィルム11の表面に金属や金属化合物を蒸着して硬質層を設ける方法、(2)加熱収縮性フィルム11の表面に金属あるいは金属化合物のナノ粒子分散液を塗工し、乾燥させる方法、(3)加熱収縮性フィルム11の表面に蒸着あるいは塗工した金属や金属化合物を更に化学反応をさせて改質し、これを硬質層とする方法、(4)加熱収縮性フィルム11の表面に、あらかじめ作製した平滑な硬質層を積層する方法などが挙げられる。また、(B)樹脂の場合には、例えば、(5)樹脂の溶液または分散液を塗工し、溶媒を乾燥させる方法、(6)加熱収縮性フィルム11の表面に、あらかじめ作製した平滑な硬質層12aを積層シートとする方法などが挙げられる。
硬質層を蒸着する方法は、公知の蒸着方式を用いることが好ましい。公知の蒸着方式として物理蒸着方式、化学蒸着方式を挙げることができ、物理蒸着方式として、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、高周波誘導蒸着、分子線エピタキシー蒸着、イオンプレーティング蒸着、イオンビームデポジション蒸着、スパッタ蒸着等を好ましく挙げることができる。また化学蒸着方式としては、熱CVD、プラズマCVD、光CVD、エピタキシャルCVD、アトミックレイヤーCVD、有機金属気相成長法、触媒化学気相成長法等を好ましく挙げることができる。特に好ましい蒸着方式は、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタ蒸着である。必要な部分のみ硬質層を蒸着により設けることもでき、その際にはフィルムやオイル等のマスクを使用できる。
硬質層を塗工する方法は、公知の塗布方式を使用することができる。例えば、エアナイフコーティング、ロールコーティング、ブレードコーティング、メイヤーバーコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティング、キャストコーティング、カーテンコーティング、ダイスロットコーティング、ゲートロールコーティング、サイズプレスコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、インクジェットコーティング、フレキソコーティング等を好ましく挙げることができる。必要なところのみ硬質層を塗工により設けることもでき、前記した塗工方式も使用できるが、好ましくは印刷方式ともなるグラビアコーティング、インクジェットコーティング、フレキソコーティングを挙げることができる。
本発明の積層シートを加熱収縮する方法としては例えば以下の方法が適用できる。
巻出ゾーン、加熱収縮ゾーン、仕上げゾーンの少なくとも3つのゾーンを持つマシンにて製造することが好ましい。巻出ゾーンに連続した積層シートの巻取りをセットし、繰り出し、加熱収縮ゾーンにて連続した積層シートを主にMD方向に収縮して蛇行変形し、続いて、仕上げゾーンでは巻取装置にて微細凹凸シートを巻取り状に製造し、あるいは巻取装置の代わりに連続した微細凹凸シートを枚葉に断裁し製造する。
本発明では、加熱によるMD方向の収縮率をコントロールするため、加熱収縮ゾーンの出口ライン速度/入口ライン速度の比が0.05〜0.9で操業することが好ましく、0.1〜0.7であることがより好ましく、0.2〜0.55であることが特に好ましい。出口ライン速度/入口ライン速度の比が小さいとMD方向の収縮率が小さ過ぎる問題が生じ、出口ライン速度/入口ライン速度の比が大き過ぎると入口ライン速度と出口ライン速度のコントロールが難しくなり好ましくない。入口ライン速度と出口ライン速度を変える方法は公知の方法を利用できる。例えば、ドロー方式、ダンサー方式、少なくとも2本以上のロール周速差を利用する方法、連続シートの両端面を複数のクリップで掴み流れ方向にクリップの間隔を狭めていく方法等を好ましく挙げることができる。また加熱収縮ゾーンは、熱風ドライヤー、ドラムドライヤー、赤外線ドライヤー、遠赤外線ドライヤー、バーナードライヤー、スチームドライヤー等のドライヤーや温水を含む熱溶媒に浸漬する方法等を用いることができ、また加熱収縮ゾーン内のシート搬送は公知の方法を行えば良く、例えば、ロールサポート搬送、フローティング搬送、ベルト搬送、キャンバス搬送、連続シートの両端面を複数のクリップ掴みながらの搬送等を挙げることができる。
本発明の微細凹凸シートは、微細凹凸形状の方向が主にCD方向である。本発明の微細凹凸シートは図2示すように微細凹凸形状の山(山頂部13a)が一方向に連なった方向を持っている。また谷(谷底部13b)も一方向に連なった方向を持っている。この山および谷の連なった方向を本発明では微細凹凸形状の方向と呼ぶ。微細凹凸形状の方向にはバラツキがあり、本発明の微細凹凸形状の方向は、主にCD方向であれば良い。
微細凹凸形状の方向のバラツキの程度は、次に示す微細凹凸形状の配向度で把握することもできる。
本発明の微細凹凸形状の配向度は、大き過ぎると微細凹凸形状の方向性が低下するため、本発明の微細凹凸形状の配向度は、1.0以下であることが好ましく、より好ましくは0.7以下であり、特に好ましくは0.4未満である。なお本発明の微細凹凸形状の配向度の定義は、次の通りである。
微細凹凸形状を原子間力顕微鏡によりHeight像を観察(グレースケール画像に変換する)し、その観察したグレースケール画像をフーリエ変換する。このフーリエ変換像には微細凹凸形状のピッチおよび配向の情報が含まれる。なお、原子間力顕微鏡で観察できる凹凸の大きさでない場合は、光学顕微鏡像を用いることができる。
本発明の配向度は、フーリエ変換像の配向の情報を取り出して求める。具体的には、図3を用いて説明する。フーリエ変換像の最大輝度部分がフーリエ変換像のXF-YF座標面のXF軸上にない場合は、フーリエ変換像の中心を原点にθだけ回転させてXF軸上に最大輝度部分が一致するようにθ回転したフーリエ変換像を作成する(ここでθ回転を必要とする理由は、原子間力顕微鏡観察において試料セットを人間の手で行うため試料の方向がずれてしまうことにある)。フーリエ変換像には最大輝度部分が2つ存在するものが多く、原点を中心にほぼ180°回転した位置あるはずである。最大輝度部分はどちらか1方を任意に選択してXF軸に一致させればよい。なお、図3はθ回転したフーリエ変換像である。以後断りのない限りθ回転したフーリエ変換像をフーリエ変換像とする。 (XFmax、YFmax)を通るYF軸に並行な補助線Y´Fを引き、補助線Y´Fを横軸として、補助線Y´F上の輝度(ZF軸)を縦軸としたY´F-ZF図を作成する。このY´F-ZF図のY´F軸の値を平均ピッチAで割ったY´´F-ZF図(図4)を作成する。この図4の横軸は、微細凹凸形状の配向を示す指標が含まれている。図4のプロットにおけるピークの半値幅W1(頻度が最大値の半分になる高さでのピークの幅)が、本発明の微細凹凸形状の配向度を表す。半値幅W1が大きい程、配向がばらついていることを表しており、微細凹凸形状の方向のバラツキの程度を表している。
本発明の平均ピッチAは、各ピッチA1,A2,A3・・・の平均値であり、微細凹凸形状の配向度を求めたときと同じようにフーリエ変換像(例えば図3)を用いて求めることが好ましい。図3のようにフーリエ変換像のXF-YF座標面上に頻度が濃淡で表される。このフーリエ変換のZF軸情報の頻度は必要に応じてスムージングを行い、フーリエ変換像の中心部を除く部分の最大頻度を示す位置(XFmax、YFmax)が本発明の平均ピッチA=1/{√(XFmax2+YFmax2)}を示す。平均ピッチAは1nm〜100μmであることが好ましく、より好ましくは10nm〜20μmである。特に反射防止等光の回折現象を避ける必要のある光学素子として用いる場合は、平均ピッチAは1000nm以下であることが更に好ましく、200nm以下であれば特に好ましい。また特に光拡散性や集光性を期待する光学素子として用いる場合は、平均ピッチAは500nm以上であることが更に好ましく、1μm〜10μmであることが特に好ましい。また、各ピッチA1,A2,A3・・・は、平均ピッチAが1nm〜100μmであることを満たした上で、連続的に変化してもかまわない。
本発明の微細凹凸形状の平均深さBは、微細凹凸シート10を長さ方向に沿って切断した断面(図5参照)を見た際の、微細凹凸シート10全体の面方向と平行な基準線L1から微細凹凸形状の各山頂部までの長さB1,B2,B3・・・の平均値(BAV)と、基準線L1から各谷底部までの長さb1,b2,b3・・・の平均値(bAV)との差(bAV−BAV)のことである。
本発明では、光学素子等の性能を向上させるために、平均深さBと平均ピッチAとの比B/Aが0.1以上であることが好ましく、0.3以上であることがより好ましく、0.7以上であれば特に好ましい。
本発明で用いる加熱収縮性フィルムは、MD方向加熱収縮性フィルムを用いるのが好ましい。本発明のMD方向加熱収縮性フィルムとは加熱することにより主にMD方向に収縮するフィルムのことである。MD方向加熱収縮性フィルムは加熱によりCD方向に伸びるあるいはMD方向より小さな収縮率で収縮する必要がある。もしCD方向の収縮率がMD方向の収縮率より大きくなると微細凹凸の形状方向がCD方向となり辛くなるため、CD方向への収縮率はMD方向の収縮率の4分の1以下であることが好ましく、10分の1以下であることがより好ましく、50分の1以下であることが特に好ましい。CD方向に伸びる場合は、微細凹凸の形状方向がCD方向となり難くなることはないので、特に制限はない。ここで収縮率とは、(収縮前の長さ−収縮後の長さ)/(収縮前の長さ)×100(%)のことである。
本発明のMD方向加熱収縮性フィルムは、加熱によるMD方向の収縮率が10%以上であることが好ましい。10%未満であると微細凹凸の形状方向がCD方向となり辛くなったり、平均深さBが不十分であったりする。平均深さBは収縮率に大きく影響する。本発明のより好ましいMD方向の収縮率は30%以上であり、特に好ましくい収縮率は45%以上である。収縮率の上限はないが、収縮率が大きすぎると生産性が極端に低下することから95%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましい。本発明のMD加熱収縮性フィルムの加熱収縮を開始する温度は、50℃以上が好ましく、90℃以上であればより好ましく、130℃以上であれば特に好ましい。加熱収縮を開始する温度が低すぎると硬質層を設ける際に加熱収縮性フィルムが収縮し易くなるため好ましくない。
本発明のMD方向加熱収縮性フィルムは、フィルム製造時にMD方向のみ延伸したものが好ましい。MD方向のみ延伸する方法は公知の方法を利用できるが、例えば、無延伸フィルムをロールの周速差を利用してMD方向に延伸する方法や無延伸フィルムをクリップで掴むテンターにおいて幅を変えずに流れ方向のクリップの間隔を開けていく方法などを挙げることができる。またインフレーション法においても流れ方向への延伸倍率を大きくすることにより製造することもできる。無延伸フィルムの製造方法に特に制限はなく公知の方法を使用できる。例えば、Tダイによる溶融押し出し法(溶融押し出し後によりキャスティングロールによる平滑化や冷却等を行うこともできる)、溶媒に溶解しキャストする方法等を挙げることができる。無延伸フィルムは、1層であっても2層以上の多層であっても良く、多層の場合それぞれの層のポリマー組成が異なっていても良い。
MD方向のみ延伸した後、熱緩和等の熱処理や電子線照射処理を行うことは何ら制限することもなく使用でき、コロナ放電処理、プラズマ処理等の表面濡れ性向上処理をすることについても何ら制限を受けることはなく行うことができる。またブロッキング防止等の為に例えばフイルム両端にナーリング処理を施すこともできる。
MD方向加熱収縮性フィルムの材質としては、公知のポリマーを使用できるが、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート系やポリエチレンナフタレート系などのポリエステル系、ポリスチレン系、ポリエチレン系やポリプロピレン系やシクロポリオレフィン系を含むポリオレフィン系、ポリビニルアルコール系、ポリカーボネート系、ポリ塩化ビニル系、ナイロン系、ポリアセチルアセテート系など挙げることができ、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリカーボネート系をより好ましく挙げることができる。これらのポリマーはホモポリマーであってもコポリマーであっても構わない。また2種類以上のポリマーを混合して使用することもできる。また必要に応じて、公知のアンチブロッキング剤(例えば無機顔料系としてシリカを挙げることができる)、酸化防止剤、可塑剤、潤剤、帯電防止剤を配合することができる。
本発明ではMD方向加熱収縮性フィルムとして市販のMD方向ポリエステル系シュリンクフィルム、MD方向ポリスチレン系シュリンクフィルム、MD方向ポリオレフィン系シュリンクフィルム、MD方向ポリカーボネート系シュリンクフィルム、MD方向ポリ塩化ビニル系シュリンクフィルムを好ましく用いることができる。
本発明のMD方向加熱収縮性フィルムは、連続シートであることが好ましく、巻取りとして取扱いができることが特に好ましい。連続シートとすることにより生産性が高くできるため工業的かつ値段としても有利である。連続シートでなく枚葉シートの場合は、バッチ式製造となるため、生産性が低い。
加熱収縮性フィルムの片面または両面に平滑な硬質層を少なくとも1層以上設けた本発明の積層シートは、連続シートであることが好ましい。
本発明の硬質層は、金属、金属化合物または加熱収縮性フィルムの加熱収縮温度より3℃以上高いガラス転移温度を有する樹脂の中から選ばれる少なくとも1種で構成する。このような構成により、積層シートを加熱収縮させる際、加熱収縮性フィルムより、硬質層の弾性率を大きくすることができ、加熱による収縮により硬質層が波状に蛇行変形して、微細凹凸シートを容易に形成できる。
硬質層に使用できる金属としては、弾性率が過剰に高くならず、より容易に微細凹凸形状が形成できることから、金、アルミニウム、銀、炭素、銅、ゲルマニウム、インジウム、マグネシウム、ニオブ、パラジウム、鉛、白金、シリコン、スズ、チタン、バナジウム、亜鉛、ビスマス、ニッケルよりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属であることが好ましい。ここでいう金属は、半金属も含む。
また、金属化合物としては、上述と同様の理由から、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化スズ、酸化銅、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化鉛、酸化ケイ素、フッ化バリウム、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、硫化亜鉛、ITO、ガリウムヒ素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物であることが好ましい。中でも、酸化チタンは、光が当たると表面に付着した有機物を分解する光触媒であり、自己洗浄機能を有しているため、好ましい。
さらに、樹脂としては、加熱収縮性フィルムの加熱収縮温度より3℃以上高いガラス転移温度を有する樹脂であればよく、例えば、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられ、2種以上の樹脂を混合してもよい。
硬質層が金属または金属化合物の場合は、厚さは2μm以下であることが好ましい。また、硬質層が樹脂の場合、厚さは10μm以下であることが好ましい。硬質層の厚さが厚過ぎると蛇行変形の際、硬質層が割れることがあるためである。これら硬質層にはピンホールがあっても構わない。一葉な微細凹凸形状を得るため、各ピンホールの大きさは微細凹凸シートの平均ピッチの10分の1以下であることが好ましい。
本発明の平均ピッチAは硬質層の弾性率が大きいほど、あるいは硬質層の厚さが大きいほど平均ピッチAが大きくなる。
本発明では、加熱収縮性フィルムと硬質層との間には、密着性の向上等を目的として、プライマー層を形成してもよい。
本発明によれば、反射防止体、位相差板、光拡散体等の光学素子として性能に優れた微細凹凸シートを簡便に、かつ、大面積で製造できる。またこの微細凹凸形状を利用して金属細線を設けたワイヤーグリツド偏光板にも利用できる。またこれら光学素子以外にも、包装材料、研磨シート、比表面積が大きいことを利用して微細凹凸シート表面に触媒を付けた触媒シート、光触媒シート、電極剤を付けた電極シート、その他の用途として細胞培養シート、燃料電池用電解質膜、離型フィルム、アンチブロッキングフィルム、易接着フィルム、印刷性向上フィルムなどにも利用できる。また微細凹凸シートのわずかな凹凸間を気体や液体が流れる微細流量路など利用法を挙げることができる。もちろんこれらの用途に本発明は限定されることはない。
(反射防止体)
本発明の反射防止体は、上述した微細凹凸シートを備え、平均ピッチAが1μm以下で、平均深さBと平均ピッチAの比B/Aが0.1以上である。
本発明の反射防止体においては、微細凹凸シートの片面または両面に他の層を備えてもよい。例えば、微細凹凸形状が形成されている側の面に、その面の汚れを防止するために、フッ素樹脂またはシリコーン樹脂を主成分として含有する厚さ1〜5nm程度の防汚層を備えてもよい。
本発明の反射防止体は、微細凹凸形状の部分にて、空気の屈折率と微細凹凸シートの屈折率(加熱収縮性フィルムの屈折率)の間の中間屈折率を示し、その中間屈折率が連続的に変化する。しかも平均ピッチAが1μm以下で、平均深さBと平均ピッチAの比B/Aが0.1以上である。これらのことから、光の反射率を特に低くできる。これは、上述したように、平均ピッチAが1μm以下と短い上に、平均深さBと平均ピッチAの比B/Aが0.1以上と深くなっており、中間屈折率が連続的に変化する部分が厚さ方向に長くなり、光の反射を抑制する効果を顕著に発揮できるためである。
このような反射防止体は、例えば、液晶表示パネルやプラズマディスプレイ等の画像表示装置、発光ダイオードの発光部先端、太陽電池パネルの表面などに取り付けられる。画像表示装置に取り付けた場合には、照明の映りこみを防止できるため、画像の視認性が向上する。発光ダイオードの発光部先端に取り付けた場合には、光の取り出し効率が向上する。太陽電池パネルの表面に取り付けた場合には、光の取り込み量が多くなるため、太陽電池の発電効率が向上する。
(位相差板)
本発明の位相差板は、微細凹凸シートの平均ピッチAが1μm以下で、平均深さBと平均ピッチAの比B/Aが0.1以上である。本発明の位相差板においても、上記反射防止体と同様に、微細凹凸シートの片面または両面に他の層を備えてもよく、例えば、微細凹凸形状が形成されている側の面に防汚層を備えてもよい。
本発明の位相差板では、位相差を生じさせる効果を顕著に発揮できる。これは、上述したように、平均ピッチAが1μm以下と短い上に、平均深さBと平均ピッチAの比B/Aが0.1以上と深いため、屈折率が互いに異なる空気と微細凹凸形状の凹凸が交互に配置される部分が厚さ方向に長くなり、光学異方性を示す部分が長くなるためである。さらに、平均ピッチAが可視光の波長と同程度かそれ以下である場合には、広い可視光波長領域にわたり同等の位相差を生じさせることができる。
(光拡散体)
本発明の光拡散体は、平均ピッチAが1μmを超え、20μm以下であり、平均深さBと平均ピッチAの比B/Aが0.1以上である。
本発明ではMD方向加熱収縮性フィルムを使用するので光拡散性に異方性が現れる。
本発明の光拡散体においては、加熱収縮性フィルムには、より光拡散効果を高める目的で、光透過率等の光学特性を大きく損なわない範囲内で、無機化合物からなる光拡散剤、有機化合物からなる有機光拡散剤あるいは微細気泡を含有させることができる。
(光学素子製造用工程シート原版および微細凹凸レプリカ)
本発明の光学素子製造用工程シート原版(以下、工程シート原版という)は、上述した本発明の微細凹凸シートを備えたものであり、微細凹凸形状の凹凸パターンを、以下に示すような方法で他の素材に転写させることにより、該工程シート原版と同等の平均ピッチおよび平均深さの凹凸パターンが表面に形成された微細凹凸レプリカを作成でき、反射防止体や位相差板、光拡散体等の光学素子などとして使用可能な凹凸パターン形成シートを大面積で大量に製造するための型として用いられるものである。
工程シート原版を用いて微細凹凸レプリカを製造する具体的な方法としては、例えば、下記(a)〜(c)の方法が挙げられる。
(a)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗工し、電離放射線を照射して前記硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を工程シート原版から剥離する方法。ここで、電離放射線とは、通常、紫外線または電子線のことであるが、本発明では、可視光線、X線、イオン線等も含む。
(b)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、未硬化の液状熱硬化性樹脂を塗工し、加熱して前記液状熱硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を工程シート原版から剥離する方法。
(c)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、シート状の熱可塑性樹脂を接触させ、該熱可塑性樹脂を工程シート原版に押圧しながら加熱して軟化させた後、冷却し、その冷却したシート状の熱可塑性樹脂を工程シート原版から剥離する方法。
また、工程シート原版を用いて2次工程シートを作製し、その2次工程シートを用いて、微細凹凸レプリカを製造することもできる。2次工程シートを用いる具体的な方法としては、下記(d)〜(f)の方法が挙げられる。
(d)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、ニッケル等の金属めっきを行って、めっき層(凹凸パターン転写用材料)を積層し、そのめっき層を工程シート原版から剥離し、金属性の2次工程シートを作製し、次いで、2次工程シートの凹凸パターンと接していた側の面に、未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗工し、電離放射線を照射して前記硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を2次工程シートから剥離する方法。
(e)(d)と同様にして2次工程シートを作製し、該2次工程シートの凹凸パターンと接していた側の面に、未硬化の液状熱硬化性樹脂を塗工し、加熱により該樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を2次工程シートから剥離する方法。
(f)(d)と同様にして2次工程シートを作製し、該2次工程シートの凹凸パターンと接していた側の面に、シート状の熱可塑性樹脂を接触させ、該熱可塑性樹脂を2次工程シートに押圧しながら加熱して軟化させた後、冷却し、その冷却したシート状の熱可塑性樹脂を2次工程シートから剥離する方法。
(a)の方法の具体例について説明する。図6に示すように、まず、ウェブ状の工程シート原版110の凹凸パターン113aが形成された面に、コーター120により未硬化の液状電離放射線硬化性樹脂113cを塗工する。次いで、該硬化性樹脂を塗工した工程シート110を、ロール130を通すことにより押圧して、前記硬化性樹脂を工程シート原版110の凹凸パターン113a内部に充填する。その後、電離放射線照射装置140により電離放射線を照射して、硬化性樹脂を架橋・硬化させる。そして、硬化後の電離放射線硬化性樹脂を工程シート原版110から剥離させることにより、ウェブ状の光学素子150を製造することができる。このようにウェブ状で行う場合、本発明の微細凹凸シートを工程シート原版に用いると、これにより作成されるウェブ状の微細凹凸レプリカは、微細凹凸形状の方向がCD方向となる利点を持ち、CD方向加熱収縮性フィルムでは得られなかった特徴を持つ。
(a)の方法において、工程シート原版の凹凸パターンが形成された面には、離型性を付与する目的で、未硬化の電離放射線硬化性樹脂塗工前に、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等からなる層を1〜10nm程度の厚さで設けてもよい。
工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗工するコーターとしては、ダイコーター、ロールコーター、バーコーター等が挙げられる。
未硬化の電離放射線硬化性樹脂としては、エポキシアクリレート、エポキシ化油アクリレート、ウレタンアクリレート、不飽和ポリエステル、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ビニル/アクリレート、ポリエン/アクリレート、シリコンアクリレート、ポリブタジエン、ポリスチリルメチルメタクリレート等のプレポリマー、脂肪族アクリレート、脂環式アクリレート、芳香族アクリレート、水酸基含有アクリレート、アリル基含有アクリレート、グリシジル基含有アクリレート、カルボキシ基含有アクリレート、ハロゲン含有アクリレート等のモノマーの中から選ばれる1種類以上の成分を含有するものが挙げられる。未硬化の電離放射線硬化性樹脂は溶媒等で希釈することが好ましい。
また、未硬化の電離放射線硬化性樹脂には、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等を添加してもよい。
未硬化の電離放射線硬化性樹脂を紫外線により硬化する場合には、未硬化の電離放射線硬化性樹脂にアセトフェノン類、ベンゾフェノン類等の光重合開始剤を添加することが好ましい。
未硬化の液状電離放射線硬化性樹脂を塗工した後には、樹脂、ガラス等からなる基材を貼り合わせてから電離放射線を照射してもよい。電離放射線の照射は、基材、工程シート原版の電離放射線透過性を有するいずれか一方から行えばよい。
硬化後の電離放射線硬化性樹脂のシートの厚みは0.1〜100μm程度とすることが好ましい。硬化後の電離放射線硬化性樹脂のシートの厚みが0.1μm以上であれば、充分な強度を確保でき、100μm以上であれば、充分な可撓性を確保できる。
上記図6に示す方法では、工程シート原版がウェブ状であったが、枚葉のシートであってもよい。枚葉のシートを用いる場合、枚葉のシートを平板状の型として使用するスタンプ法、枚葉のシートをロールに巻きつけて円筒状の型として使用するロールインプリント法等を適用できる。また、射出成形機の型の内側に枚葉の工程シート原版を配置させてもよい。
しかし、これら枚葉のシートを用いる方法において、光学素子を大量生産するためには、凹凸パターンを形成する工程を多数回繰り返す必要がある。電離放射線硬化性樹脂と工程シートとの離型性が低い場合には、多数回繰り返した際に凹凸パターンに目詰まりが生じ、凹凸パターンの転写が不完全になる傾向にある。
これに対し、図6に示す方法では、工程シート原版がウェブ状であるため、大面積で連続的に凹凸パターンを形成させることができるため、凹凸パターン形成シートの繰り返し使用回数が少なくても、必要な量の光学素子を短時間に製造できる。
(b),(e)の方法において、液状熱硬化性樹脂としては、例えば、未硬化の、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、(b)の方法における硬化温度は、工程シート原版のガラス転移温度より低いことが好ましい。硬化温度が工程シート原版のガラス転移温度以上であると、硬化時に工程シート原版の凹凸パターンが変形するおそれがあるからである。
(c),(f)の方法において、熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリオレフィン、ポリエステル等が挙げられる。
シート状の熱可塑性樹脂を2次工程シートに押圧する際の圧力は1〜100MPaであることが好ましい。押圧時の圧力が1MPa以上であれば、凹凸パターンを高い精度で転写させることができ、100MPa以下であれば、過剰な加圧を防ぐことができる。
また、(c)の方法における熱可塑性樹脂の加熱温度は、工程シート原版のガラス転移温度より低いことが好ましい。加熱温度が工程シート原版のガラス転移温度以上であると、加熱時に工程シート原版の凹凸パターンが変形するおそれがあるからである。
加熱後の冷却温度としては、凹凸パターンを高い精度で転写させることができることから、熱可塑性樹脂のガラス転移温度未満であることが好ましい。
(a)〜(c)の方法の中でも、加熱を省略でき、工程シート原版の凹凸パターンの変形を防止できる点で、電離放射線硬化性樹脂を使用する(a)の方法が好ましい。
(d)〜(f)の方法においては、2次工程シートの厚さを50〜500μm程度とすることが好ましい。2次工程シートの厚さが50μm以上であれば、2次工程シートが充分な強度を有し、500μm以下であれば、充分な可撓性を確保できる。
(d)〜(f)の方法では、熱による変形が小さい2次工程シートを工程シートとして用いるため、凹凸パターン形成シート用の材料として、電離放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれも使用できる。
なお、(d)〜(f)では工程シート原版の凹凸パターンを金属に転写させて2次工程シートを得たが、樹脂に転写させて2次工程シートを得てもよい。その場合に使用できる樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリスルホン、アクリル樹脂、(a)の方法で使用する電離放射線硬化性樹脂などが挙げられる。電離放射線硬化性樹脂を用いる場合には、(a)の方法と同様に、電離放射線硬化性樹脂の塗工、硬化、剥離を順次行なって、2次工程シートを得る。
工程シート原版として用いた微細凹凸シートあるいは2次工程シートを剥離せずに保護層として用い、微細凹凸レプリカの使用直前に保護層を剥離してもよい。
上述のようにして得た微細凹凸シートおよび微細凹凸レプリカには、凹凸パターンの形成された面と反対の面に粘着剤層を設けても構わない。
以下、実施例により本発明を説明する。
<実施例1>
ポリマー組成が、テレフタル酸:セバシン酸/エチレングリコール:ジエチレングリコール:ネオペンチルグリコール:1,4−ブタンジオール=97:3/53:2:20:25となるようにポリエチレンテレフタレート系ポリマーを直接重合法にて重合した。これに平均粒子径2.5μmのシリカを0.05質量%配合し、150℃で6時間乾燥した後、280℃でTダイにて溶融押出し、厚さ200μmの無延伸フィルムを得た。この無延伸フィルムを100℃10秒間余熱した後、80℃にて延伸倍率5倍にて縦延伸を行い、縦延伸後70℃10秒間熱処理を行ってMD方向加熱収縮性フィルムAの連続シートの巻取りを得た。
得られたMD方向加熱収縮性フィルムAの片面上に二酸化珪素を厚さ1.5nmになるように蒸着し、積層シート1を巻取りで得た。
得られた積層シートの巻取りを巻出しゾーンに設置し、150℃に設定したフローティング熱風ドライヤーを加熱収縮ゾーンとして搬送し収縮させ巻取った。加熱収縮ゾーンには10秒滞在するようにライン速度を調整し、加熱収縮ゾーンの出口ライン速度/入口ライン速度比を0.4とした。これにより収縮率60%の大きなシワのない収縮シート1を得た。
得られた収縮シート1の硬質層を設けた面の表面を原子間力顕微鏡(日本ビーコ社製ナノスコープIII)により観察したところ、微細凹凸形状が観察され、微細凹凸形状の方向がCD方向であることを確認した。また次の方法により、平均ピッチA、平均深さB、配向度W1を求めた。原子間力顕微鏡像をグレースケール画像に変換した後、2次元フーリエ変換を行う。このフーリエ変換像の頻度(ZF)のスムージングを行い、フーリエ変換像の中心部を除く部分の最大頻度を示す位置(XFmax、YFmax)から平均ピッチA=1/{√(XFmax2+YFmax2)}を求めた。続いてこのフーリエ変換画像を用いて配向度を「発明を実施するための最良の形態」で示した方法で求める。すなわち、フーリエ変換像の最大輝度部分をXF-YF座標面のXF軸上にθだけ回転させてXF軸上に最大輝度部分が一致するようにθ回転したフーリエ変換像を作成し、(XFmax、YFmax)を通るYF軸に並行な補助線Y´Fを引き、補助線Y´Fを横軸として、補助線Y´F上の輝度(ZF軸)を縦軸としたY´F-ZF図を作成する。このY´F-ZF図のY´F軸の値を平均ピッチAで割ったY´´F-ZF図を作成し、Y´´- ZF図からピークの半値幅W1(頻度が最大値の半分になる高さでのピークの幅)を求め、配向度W1を求めた。原子間力顕微鏡測定より得られる断面画像にて、10箇所の山谷により平均深さBを求めた。結果を表1に示す。
<実施例2>
ポリマー組成が、テレフタル酸/エチレングリコール=1/1となるようにポリエチレンテレフタレート系ポリマーを直接重合法にて重合した。これに平均粒子径2.5μmのシリカを0.05質量%配合し、150℃で6時間乾燥した後、285℃でTダイにて溶融押出し、厚さ200μmの無延伸フィルムを得た。この無延伸フィルムを100℃10秒間余熱した後、100℃にて延伸倍率5倍にて縦延伸を行いMD方向加熱収縮性フィルムBの連続シートの巻取りを得た。
得られたMD方向加熱収縮性フィルムBの片面上に酸化アルミニウムを厚さ2nmになるように蒸着し、積層シート2を巻取りで得た。
得られた積層シートの巻取りを巻出しゾーンに設置し、130℃に設定したフローティング熱風ドライヤーを加熱収縮ゾーンとして搬送し収縮させ巻取った。加熱収縮ゾーンには20秒滞在するようにライン速度を調整し、加熱収縮ゾーンの出口ライン速度/入口ライン速度比を0.8とした。これにより収縮率20%の大きなシワのない収縮シート2を得た。表面形状を実施例1と同様にして観察したところ、微細凹凸形状が観察され、微細凹凸形状の方向がCD方向であることを確認した。平均ピッチA、平均深さB、配向度W1は表1に示す。
<実施例3>
実施例2のポリエチレンテレフタレート系ポリマー92.5質量%にポリブチレンテレフタレート7.5質量%を混合し、これに平均粒子径2.5μmのシリカを0.05質量%配合し、150℃で6時間乾燥した後、285℃でTダイにて溶融押出し、厚さ200μmの無延伸フィルムを得た。この無延伸フィルムを100℃10秒間余熱した後、100℃にて延伸倍率3.5倍にて縦延伸を行いMD方向加熱収縮性フィルムCの連続シートの巻取りを得た。
得られたMD方向加熱収縮性フィルムCの片面上にアルミニウムを厚さ0.7nmになるように蒸着し、積層シート3を巻取りで得た。
得られた積層シートの巻取りを巻出しゾーンに設置し、130℃に設定したフローティング熱風ドライヤーを加熱収縮ゾーンとして搬送し収縮させ巻取った。加熱収縮ゾーンには30秒滞在するようにライン速度を調整し、加熱収縮ゾーンの出口ライン速度/入口ライン速度比を0.7とした。これにより収縮率30%の大きなシワのない収縮シート3を得た。表面形状を実施例1と同様にして観察したところ、微細凹凸形状が観察され、微細凹凸形状の方向がCD方向であることを確認した。平均ピッチA、平均深さB、配向度W1は表1に示す。
<実施例4>
ポリマー組成が、テレフタル酸:イソフタル酸/エチレングリコール=83:17/100となるようにポリエチレンテレフタレート系ポリマーAを、テレフタル酸:イソフタル酸/テトラメチレングリコール=70:30/100となるようにポリエチレンテレフタレート系ポリマーBを、テレフタル酸:イソフタル酸/エチレングリコール=87:13/100になるようにポリエチレンテレフタレート系ポリマーCをそれぞれ直接重合法にて重合した。ポリエチレンテレフタレート系ポリマーAとポリエチレンテレフタレート系ポリマーBを質量比4:1で混ぜ合せ、これに平均粒子径2.5μmのシリカを0.05質量%配合し、表層樹脂とした。ポリエチレンテレフタレート系ポリマーCを芯層樹脂とした。それぞれを150℃で6時間乾燥した後、表層用、芯層用の2台の押出機ホッパーに供給して290℃でマルチマニホールドダイにて表面温度20℃の冷却ドラム上に押出して急冷し全層の厚さ180μmの表層厚さ15μm/芯層厚さ150μm/表層厚さ15μmの2種3層の無延伸フィルムを得た。この無延伸フィルムを100℃10秒間余熱した後、76℃にて延伸倍率3.7倍にて縦延伸を行い、縦延伸後77℃10秒間熱処理を行ってMD方向加熱収縮性フィルムDの連続シートの巻取りを得た。
得られたMD方向加熱収縮性フィルムDの片面上に硬質層としてポリスチレンを乾燥後の厚さ10nmになるようにグラビアコーティングにて塗工乾燥し、積層シート4を巻取りで得た。
得られた積層シートの巻取りを巻出しゾーンに設置し、90℃に設定したフローティング熱風ドライヤーを加熱収縮ゾーンとして搬送し収縮させ巻取った。加熱収縮ゾーンには60秒滞在するようにライン速度を調整し、加熱収縮ゾーンの出口ライン速度/入口ライン速度比を0.5とした。これにより収縮率50%の大きなシワのない収縮シート4を得た。表面形状を実施例1と同様にして観察したところ、微細凹凸形状が観察され、微細凹凸形状の方向がCD方向であることを確認した。平均ピッチA、平均深さB、配向度W1は表1に示す。
<実施例5>
加熱収縮性フィルムとして、ポリカーボネート系MD方向加熱収縮性フィルム(銘柄T−1080[帝人化成社品])を用い、片面上に二酸化珪素を厚さ2nmになるように蒸着し、積層シート5を巻取りで得た。
得られた積層シートの巻取りを巻出しゾーンに設置し、200℃に設定したフローティング熱風ドライヤーを加熱収縮ゾーンとして搬送し収縮させ巻取った。加熱収縮ゾーンには30秒滞在するようにライン速度を調整し、加熱収縮ゾーンの出口ライン速度/入口ライン速度比を0.7とした。これにより収縮率30%の大きなシワのない収縮シート5を得た。表面形状を実施例1と同様にして観察したところ、微細凹凸形状が観察され、微細凹凸形状の方向がCD方向であることを確認した。平均ピッチA、平均深さB、配向度W1は表1に示す。
<実施例6>
酸化アルミニウムを厚さ25nmとする以外、実施例2と同様に行ったところ、大きなシワのない収縮シート6が得られ、この収縮シートの硬質層表面には微細凹凸形状が観察され、微細凹凸形状の方向がCD方向であることを確認した。平均ピッチA、平均深さB、配向度W1は表1に示す。
<実施例7>
ポリスチレン硬質層の厚さを1μmとする以外、実施例4と同様に行い積層シート7を得た。 得られた積層シートの巻取りを巻出しゾーンに設置し、90℃に設定したフローティング熱風ドライヤーを加熱収縮ゾーンとして搬送し収縮させ巻取った。加熱収縮ゾーンには20秒滞在するようにライン速度を調整し、加熱収縮ゾーンの出口ライン速度/入口ライン速度比を0.7とした。これにより収縮率30%の大きなシワのない収縮シート7を得た。この収縮シートの硬質層表面には微細凹凸形状が観察され、微細凹凸形状の方向がCD方向であることを確認した。平均ピッチA、平均深さB、配向度W1は表1に示す。
<比較例1>
加熱収縮性フィルムとして、CD方向加熱収縮性フィルム(ヒシペットLX−14S[三菱樹脂社製]を使用する以外、実施例1と同様に行ったところ、微細凹凸形状とは異なるMD方向に大きな引きシワが生じ使い物になるシートが得られなかった。
<比較例2>
加熱収縮性フィルムとして、CD方向加熱収縮性フィルム(ヒシペットLX−14S[三菱樹脂社製]を使用する以外、実施例7と同様に行ったところ、微細凹凸形状とは異なるMD方向に大きな引きシワが生じ使い物になるシートが得られなかった。
<比較例3>
加熱収縮性フルムに硬質層を設けた積層シートの両端耳部をクリップで把持し、張力を作用させながら、100℃で1分間加熱することにより、CD方向に収縮率60%となるよう収縮させる以外、比較例1と同様に行ったところ、大きなシワのない収縮シート13を得た。このとき加熱収縮ゾーンの出口ライン速度/入口ライン速度比は、1であった。得られた収縮シートの硬質層側の表面には微細凹凸形状が観察され、微細凹凸形状の方向がMD方向であることを確認した。平均ピッチA、平均深さB、配向度W1は表1に示す。
<比較例4>
加熱収縮性フィルムに硬質層を設けた積層シートの両端耳部をクリップで把持し、張力を作用させながら、90℃で30分間加熱することにより、CD方向に収縮率30%となるよう収縮させる以外、比較例2と同様に行ったところ、大きなシワのない収縮シート14を得た。このとき加熱収縮ゾーンの出口ライン速度/入口ライン速度比は、1であった。得られた収縮シートの硬質層側の表面には微細凹凸形状が観察され、微細凹凸形状の方向がMD方向であることを確認した。平均ピッチA、平均深さB、配向度W1は表1に示す。
本発明の微細凹凸シートは、反射防止体、位相差板、光拡散体等の光学素子、この微細凹凸形状を利用して金属細線を設けたワイヤーグリツド偏光板、これら光学素子以外にも、包装材料、研磨シート、比表面面積が大きいことを利用して微細凹凸シート表面に触媒を付けた触媒シート、光触媒シート、電極剤を付けた電極シート、その他にも細胞培養シート、燃料電池用電解質膜、離型フィルム、アンチブロッキングフィルム、易接着フィルム、印刷性向上フィルムなどにも利用できる。また、上記用途のうちの複数を兼用することもできる。
Figure 0005673706
10 微細凹凸シート
10a 積層シート
11 加熱収縮性フィルム
12 硬質層
12a 平滑な硬質層
13 微細凹凸形状
13a 山頂部
13b 谷底部

Claims (3)

  1. 加熱収縮性フィルムの片面または両面に平滑な硬質層を少なくとも1層以上設けた積層シートを、加熱収縮ゾーン内を搬送して加熱収縮させることにより、積層シートの硬質層を波状の凹凸パターンを形成するように変形させる微細凹凸シートの製造方法であって、微細凹凸シートは微細凹凸形状の山頂部が一方向に連なった方向、または谷底部が一方向に連なった方向を持っており、前記方向は主にCD方向であり、前記積層シートのCD方向における両端を複数のクリップで掴みながらMD方向に加熱収縮させつつ、前記複数のグリップ間のMD方向の間隔を狭めていく微細凹凸シートの製造方法。
  2. 前記微細凹凸形状の配向度が、1.0以下である請求項1に記載の微細凹凸シートの製造方法。
  3. 請求項1または2のいずれかの方法により製造した微細凹凸シートを他の素材に転写する微細凹凸レプリカの製造方法。
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