JP5671691B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、冷暖房空調装置や冷蔵庫等の冷却装置、あるいはヒートポンプ式の給湯装置等に用いられるスクロール圧縮機に関するものである。
従来、冷凍空調機や冷凍機に用いられるスクロール圧縮機は、一般に、鏡板から渦巻きラップが立ち上がる固定スクロールおよび旋回スクロールを噛み合わせて双方間に圧縮室を形成し、旋回スクロールを自転拘束機構による自転の拘束のもとに円軌道に沿って旋回させたとき、圧縮室が容積を変えながら移動することで吸入、圧縮、吐出を行うものである。
運転中、旋回スクロールにはその背面の背圧室に圧力が印加されており、固定スクロールに張り付いた状態となっており、軸方向の密封を保っている。その背圧室に圧力を印加するため、背圧室と圧縮室を連絡する通路を設ける構成をとっていた(例えば、特許文献1参照)。
図8は、特許文献1に記載された従来のスクロール圧縮機の圧縮機構部断面図である。旋回スクロール113の端板113aに設けられ、圧縮室115側に開口する圧縮室側開口部182cから背圧室129に開口する背圧室側開口部182bへ連通する連絡通路182を備え、旋回スクロール113の旋回運動に伴い、圧縮室側開口部182cが固定スクロール112の端板112aで開閉されることで連絡通路182の連通及び閉塞が行われる。この構成により、背圧室129と圧縮室115との間を流体が流出入し、旋回スクロール113背面の背圧室129を所定の圧力に維持し、圧縮効率及び信頼性を向上するものである。
特開2007−270697号公報
しかしながら、特開2007−270697号公報に記載されているような従来の構成では、背圧室への給油が明記されておらず、給油方式によっては背圧室の圧力が過大になる恐れがある。
すなわち、旋回スクロールの背面に過剰な圧力が印加することで固定スクロールとの軸方向の摺動面(スラスト面)には過大な押し付け力が発生するため、摺動損失増大による性能悪化やかじりや異常磨耗等の信頼性悪化を引き起こすことになる。
また、圧縮室への給油については、背圧室から圧縮室を連結する連絡通路により、片方の圧縮室に給油されるが、背圧室への給油方式によっては、多量のオイルが圧縮室へ流入してしまい、流入したオイルによる粘性動力により性能悪化を引き起こしてしまう。
さらに、背圧室から圧縮室への連絡通路において、旋回スクロールの鏡板背面部と主軸受の背面規制部の微小な隙間を経由する等で流体の流動抵抗が大きいと、背圧室への給油方式によっては、背圧室の圧力が過大になり、上述の通り性能悪化および信頼性悪化を引き起こすことになるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、吐出圧力雰囲気の高圧領域と背圧室、背圧室と圧縮室のそれぞれを間欠的に連通することで、安定した背圧の印加を実現できるとともに、さらに、背圧室から圧縮室への連絡通路における流体の流動抵抗を小さくすることにより、高効率で高信頼性を実現するスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のスクロール圧縮機は、高圧領域と背圧室を間欠的に連通させる第1の経路と、背圧室と圧縮室を間欠的に連通させ、かつ、少なくとも背圧室と圧縮室が間欠的に連通しているときに、旋回スクロールの鏡板背面部と主軸受の背面規制部の微小な隙間を経由しないようなる第2の経路を設けたものである。
この構成により、安定した背圧の印加を実現できるとともに、圧縮室に適量のシールオイルを安定して供給することにより、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現することができる。
本発明のスクロール圧縮機は、旋回スクロールの背面に形成される背圧室において安定した圧力を印加できるともに、圧縮室に適量のシールオイルを安定して供給できるため、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現することができる。
本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の断面図 本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の圧縮機構部の断面図 本発明の実施の形態2におけるスクロール圧縮機の圧縮機後部の断面図 本発明の実施の形態3におけるスクロール圧縮機の圧縮機構部の断面図 本発明の実施の形態3におけるスクロール圧縮機の旋回スクロールの背面側から見た正面図 本発明の実施の形態4におけるスクロール圧縮機の圧縮機構部の断面図 本発明の実施の形態4におけるスクロール圧縮機の主軸受部材の正面図 従来のスクロール圧縮機の断面図
第1の発明は、スクロール圧縮機において、鏡板から渦巻きラップが立ち上がる固定スクロール及び旋回スクロールを噛み合わせて双方間に圧縮室を形成し、旋回スクロールを自転拘束機構による自転の拘束のもとに円軌道に沿って旋回させたとき圧縮室が容積を変えながら移動することで、吸入、圧縮、吐出を行い、旋回スクロールの鏡板背面部を微小な隙間を持って略支持する背面規制部を有する主軸受部材と、旋回スクロール背面に吐出圧力雰囲気の高圧領域と背圧室を形成したスクロール圧縮機において、高圧領域と背圧室を間欠的に連通させる第1の経路と、背圧室と圧縮室を間欠的に連通させ、かつ、旋回スクロールの鏡板背面部と主軸受部材の背面規制部の微小な隙間を経由しないような第2の経路を設けたものである。
これによって、高圧領域と背圧室、背圧室と圧縮室のそれぞれを間欠的に連通することで、安定した背圧の印加を実現できるとともに、圧縮室に適量のシールオイルを安定して供給することにより、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の第2の経路は、背圧室側の開口部を、旋回スクロールの鏡板外周部に設け、旋回スクロールの内部を経て、圧縮室側に開口したものである。
これによって、第2の経路が、旋回スクロールの鏡板背面部と主軸受部材の背面規制部の微小な隙間を経由しないため、背圧室から圧縮室へ流れる流体の流動抵抗が小さくできるため、背圧室の圧力が過大になることなく、安定した背圧の印加を実現できるとともに、圧縮室に適量のシールオイルを安定して供給することにより、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現することができる。
第3の発明は、特に、第1の発明の第2の経路は、背圧室側の開口部を、主軸受部材の背面規制部より外側領域に相当する旋回スクロールの鏡板背面部に設け、旋回スクロールの内部を経て、圧縮室側に開口したものである。
これによって、第2の経路の背圧室側の開口部が、旋回スクロールの旋回運動によって、主軸受部材に接近せず、流体の流動抵抗が大きくなることがないため、背圧室の圧力が過大になることなく、安定した背圧の印加を実現できるとともに、圧縮室に適量のシールオイルを安定して供給することにより、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現することができる。
第4の発明は、特に、第1の発明の第2の経路は、少なくとも、背圧室と圧縮室が連通する時に、主軸受部材の背面規制部の外側領域と内側領域が連通するように、旋回スクロールの鏡板背面部に凹部を設け、背圧室側の開口部を、旋回スクロールの鏡板背面部の凹部に設けるとともに、主軸受部材の背面規制部より内側領域に相当する旋回スクロールの鏡板背面部に設け、旋回スクロールの内部を経て、圧縮室側に開口したしたものである。
これによって、第2の経路が、旋回スクロールの鏡板背面部と主軸受部材の背面規制部との隙間を経由しても、旋回スクロール背面に設けた凹部でその隙間が拡大されるため、流体の流動抵抗が大きくなることがないため、背圧室の圧力が過大になることなく、安定した背圧の印加を実現できるとともに、圧縮室に適量のシールオイルを安定して供給することにより、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現することができる。
第5の発明は、特に、第1の発明の第2の経路は、少なくとも、背圧室と圧縮室が連通する時に、主軸受部材の背面規制部の外側領域と内側領域が連通するように、背面規制部に凹部を設け、背圧室側の開口部を、背面規制部の凹部に対面する位置に設けるとともに、主軸受部材の背面規制部より内側領域に相当する旋回スクロールの鏡板背面部に設け、旋回スクロールの内部を経て、圧縮室側に開口したものである。
これによって、第2の経路が、旋回スクロールの鏡板背面部と主軸受部材の背面規制部との隙間を経由しても、主軸受部材の背面規制部に設けた凹部でその隙間が拡大されるため、流体の流動抵抗が大きくなることがないため、背圧室の圧力が過大になることなく、安定した背圧の印加を実現できるとともに、圧縮室に適量のシールオイルを安定して供給することにより、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現することができる。
第6の発明は、特に、第1から5のいずれか1つの発明の第2の経路が、背圧室から旋回スクロールの内部を経てラップ先端へと通じる制御経路と、固定スクロールのラップ溝底面に形成された凹部から構成され、旋回運動によって制御経路が凹部に間欠的に開口したものである。
これによって、第2の経路と固定スクロールのラップ溝底面に形成された凹部により、任意の圧縮室に背圧室を連通させることができる。圧縮機はその用途によって必要な背圧が異なるが、本構成では吸入圧力から吐出圧力までの間であれば、いかなる背圧であっても調整が可能となるので、用途に合わせた高効率かつ高信頼性を実現するスクロール圧縮機を提供することができる。
第7の発明は、特に、第1から6のいずれか1つの発明において、作動流体を、高圧冷媒、例えば二酸化炭素としたものである。
これによって、二酸化炭素冷媒を使用する場合、圧縮機の吐出圧力と吸入圧力の圧力差は、フロンを冷媒とする従来の冷凍サイクルの圧力差の約7〜10倍以上高い。そのため、高圧領域から背圧室および高圧領域から圧縮室の差圧も大きいため、多量のオイルが流入しやすく、流体の流動抵抗が大きいと背圧室の圧力が過大となるが、第1から第6の発明により、差圧が大きな場合でも、背圧室の圧力が過大になることなく、安定した背圧の印加を実現できるとともに、圧縮室に適量のシールオイルを安定して供給することにより、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるスクロール圧縮機の縦断面図、図2は本発明の第1の実施の形態におけるスクロール圧縮機の圧縮機構部の断面図である。
図1に示すように、本発明のスクロール圧縮機は、密閉容器1内に溶接や焼き嵌めなどして固定したクランク軸4の主軸受部材11と、この主軸受部材11上にボルト止めした固定スクロール12との間に、固定スクロール12と噛み合う旋回スクロール13を挟み込んでスクロール式の圧縮機構2を構成している。
以上のように構成されたスクロール圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
旋回スクロール13と主軸受部材11との間に旋回スクロール13の自転を防止して円軌道運動するように案内するオルダムリングなどによる自転規制機構14を設けて、クランク軸4の上端にある偏心軸部4aにて旋回スクロール13を偏心駆動することにより旋回スクロール13を円軌道運動させ、これにより固定スクロール12と旋回スクロール13との間に、固定スクロール12のラップ12b外壁と旋回スクロール13のラップ13bの内壁に第1の圧縮室15aと固定スクロール12のラップ12b内壁と旋回スクロール13のラップ13bの外壁に第2の圧縮室15bを形成し、その第1の圧縮室15aと第2の圧縮室15bのそれぞれが外周側から中央部に移動しながら小さくなるのを利用して、密閉容器1外に通じた吸入パイプ16および固定スクロール12の外周部の吸入口17から冷媒ガスを吸入して圧縮していき、所定圧以上になった冷媒ガスは固定スクロール12の中央部の吐出口18からリード弁19を押し開いて密閉容器1内に吐出させることを繰り返す。
旋回スクロール13のラップ上面13cには、運転中の温度分布を測定した結果をもとに、中心部である巻き始め部から外周部である巻き終わり部にかけて、徐々にハネ高さが高くなるようにスロープ形状が設けられている。これにより熱膨張による寸法変化を吸収し、局所摺動を防止することができる。
また、吸入圧力と吐出圧力との差圧が大きく、吐出される冷媒の温度も高い高負荷運転条件において、主軸受部材11と旋回スクロール13が圧力および温度変形しても、旋回スクロール13の鏡板背面と、主軸受部材11の旋回スクロール13の鏡板背面との背面規制部11aとが接触することによって焼き付かないように、組立時に適正量の微小な隙間Aを設けている。
そして、旋回スクロール13の背面部分には、主軸受部材11に配置されている摺動仕切り環78があり、旋回運動を行いながら摺動仕切り環78により、摺動仕切り環78の内側領域である吐出圧力雰囲気の高圧領域30と、外側領域である高圧と低圧の中間圧に設定された背圧室29とに仕切られている。
この背面の圧力付加により旋回スクロール13は固定スクロール12に安定的に押しつけられ、漏れを低減するとともに安定して円軌道運動を行うことができる。
圧縮機運転中は、クランク軸4の下向きの他端にはポンプ25が設けられ、スクロール圧縮機と同時に駆動される。これによりポンプ25は密閉容器1の底部に設けられたオイル溜め20にあるオイル6を吸い上げてクランク軸4内を通縦しているオイル供給穴26を通じて圧縮機構2に供給する。
このときの供給圧は、スクロール圧縮機の吐出圧力とほぼ同等であり、旋回スクロール13に対する背圧源ともなる。これにより、旋回スクロール13は固定スクロール12から離れたり片当たりしたりするようなことはなく、所定の圧縮機能を安定して発揮する。
このように供給されたオイル6の一部は、供給圧や自重によって、逃げ場を求めるようにして偏心軸部4aと旋回スクロール13との嵌合部、クランク軸4と主軸受部材11との間の軸受部66に進入してそれぞれの部分を潤滑した後落下し、オイル溜め20へ戻る。
旋回スクロール13の鏡板13aの背面の高圧領域30に供給されたオイル6の別の一部を、旋回スクロール13の旋回運動によって摺動仕切り環78をまたいで、間欠的に背圧室29へ給油する第1の経路81を旋回スクロール13に設けている。
図2のように、旋回スクロール13は、旋回運動に伴い、図の(a)、(b)の状態を繰り返す。この時、旋回スクロール13の鏡板13aの背面において、環状仕切り環78の内側が高圧領域30を形成し、その外周部は背圧室29を形成している。
したがって、第1の経路81の背圧室側の開口部81bが環状仕切り環78の外周部に位置する場合のみ高圧領域30と背圧室29が連通され、高圧のオイル6が背圧室29に供給される。図においては、オイル6が供給可能となるのは(a)の状態である。
上記構成により、背圧室29への高圧のオイル6の供給が間欠的になされ、連通時間を調整することにより背圧室29へ適量のオイルを供給することが可能となり、自転規制機構14の摺動部を潤滑するのに併せ、背圧室29にて旋回スクロール13の背圧を印加する。
また、背圧室29と圧縮室15を連通するように、第2の経路82は、背圧室側の開口部82aを、旋回スクロール13の鏡板13aの外周部に設け、旋回スクロール13の内部を経て、ラップ先端13dから圧縮室側に開口するように設けるとともに、旋回スクロール13の旋回運動によって、第2の経路82の圧縮室15側の開口部82bが間欠的に開口するように、固定スクロール12のラップ溝底面12cに凹部84を設けている。
図2に示す構成の場合、第2の経路82の他方の開口部82bを、固定スクロール12のラップ溝底面12cに形成された凹部84に周期的に開口させることで、間欠連通を実現させている。図3の(a)の状態で開口部82bが凹部84に開口しており、この状態では第2の経路82を通って背圧室29から圧縮室15へとオイルが供給される。これに対し(b)では、開口部82bが凹部84に開口していないため、背圧室29から圧縮室
15へとオイルが供給されることはない。
以上のことから、第1の経路81を通って背圧室29に進入したオイル6は、第2の経路82を通って圧縮室15へと導かれ、圧縮時のシール性向上や潤滑性向上の役割を果たす。
上記構成により、背圧室29と圧縮室15bが短い時間で間欠的に連通できるため、背圧室29の圧力を、変動の少ない所定の圧力に維持することが容易となる。また、旋回スクロール13の鏡板13a背面部と主軸受部材11の背面規制部11aの微小な隙間Aを経由しないため、背圧室29から圧縮室15へ流れる流体の流動抵抗が小さくできるため、背圧室29の圧力が過大になることなく、安定した背圧の印加を実現できるとともに、圧縮室に適量のシールオイル抵抗なく安定して供給することにより、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現することができる。
また、上記記述では、第2の経路82が片方の圧縮室15に間欠に連通しているが、もう一方の圧縮室に連通しても、同様の効果があることは言うまでもない。
(実施の形態2)
図3を用いて、本発明の第2の実施の形態について説明する。図3は、本発明の第2の実施の形態に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部の断面図を示す。図に示すように、第2の経路82の背圧室側の開口部82aを、主軸受部材11の背面規制部11aより外側領域11bに相当する旋回スクロール13の鏡板13aの背面部に設け、旋回スクロール13の内部を経て、ラップ先端13dに圧縮室側の開口部82bを設けている。
これによって、第2の経路82の背圧室側の開口部82aが、旋回スクロール13の旋回運動によって、主軸受部材11に接近せず、第2の経路における流体の流動抵抗が大きくならないため、背圧室29の圧力が過大になることなく、安定した背圧の印加を実現できるとともに、圧縮室15に適量のシールオイルを抵抗なく安定して供給することにより、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現することができる。
(実施の形態3)
図4を用いて、本発明の第3の実施の形態について説明する。図4は、本発明の第3の実施の形態に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部の断面図、図5は旋回スクロール13の鏡板13aの背面側から見た正面図を示す。
図に示すように、主軸受部材11の背面規制部11aの外側領域11bと内側領域11cが連通するように、旋回スクロール13の鏡板13aの背面部に凹部85を設け、第2の経路82の背圧室側の開口部82aを、主軸受部材11の背面規制部11aより内側領域11cに相当する旋回スクロール13の鏡板13aの背面部に設け、旋回スクロール13の内部を経て、第2の経路82の圧縮室側の開口部82bをラップ先端13dに設けている。
これによって、第2の経路82が、旋回スクロール13の鏡板13aの背面部と主軸受部材11の背面規制部11aとの隙間Aを経由しても、旋回スクロール13の背面に設けた凹部85でその隙間Aが拡大されるため、第2の経路82における流体の流動抵抗が大きくなることがないため、背圧室29の圧力が過大になることなく、安定した背圧の印加を実現できるとともに、圧縮室に適量のシールオイルを抵抗なく安定して供給することにより、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現することができる。
(実施の形態4)
図6を用いて、本発明の第4の実施の形態について説明する。図6は、本発明の第4の実施の形態に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部の断面図、図7は、主軸受部材11の正面図を示す。
図に示すように、主軸受部材11の背面規制部11aの外側領域11bと内側領域11cが連通するように、背面規制部11aに凹部86を設け、第2の経路82の背圧室側の開口部82aを、主軸受部材11の背面規制部11aより内側領域11cに相当する旋回スクロール13の鏡板13aの背面部に設け、旋回スクロール13の内部を経て、第2の経路82の圧縮室側の開口部82bをラップ先端13dに設けている。
また、図7に示すように、主軸受部材11の背面規制部11aに設置した凹部は、背圧室29と圧縮室15が連通したタイミング、つまり、旋回スクロール13のラップ先端13dに設けられた圧縮室側の開口部82bが、固定スクロール12のラップ溝底面12cにもうけられた凹部84に開口しているタイミングで、少なくとも、背面規制部11aの外側領域11bと内側領域11cが連通するように設けられている。
これによって、第2の経路82が、旋回スクロール13の鏡板13aの背面部と主軸受部材11の背面規制部11aとの隙間Aを経由しても、主軸受部材11の背面規制部11aに設けた凹部86でその隙間Aが拡大されるため、流体の流動抵抗が大きくなることがないため、背圧室29の圧力が過大になることなく、安定した背圧の印加を実現できるとともに、圧縮室15に適量のシールオイルを抵抗なく安定して供給することにより、高効率で高信頼性なスクロール圧縮機を実現することができる。
最後に、作動流体を、高圧冷媒、例えば二酸化炭素とした場合、吐出圧力と吸入圧力の差圧が大きいため、高圧領域から背圧室および高圧領域から圧縮室の差圧も大きいため、多量のオイルが流入しやすく、また、背圧室29の圧力によっては、旋回スクロール13が固定スクロール12に過大な押し付け荷重が発生するので、本発明の実施の形態の効果が顕著に現れ、高効率、高信頼性を実現するスクロール圧縮機を提供することができる。
以上のように、本発明にかかるスクロール圧縮機は、あらゆる運転条件下においても、高効率、高信頼性を実現することができ、作動流体を冷媒と限ることなく、空気スクロール圧縮機、真空ポンプ、スクロール型膨張機等のスクロール流体機械の用途にも適用することができる。
6 オイル
11 主軸受部材
11a 背面規制部
11b 外側領域
11c 内側領域
12、112 固定スクロール
12a 鏡板
12b ラップ
12c ラップ溝底面
12d ラップ先端部
13、113 旋回スクロール
13a 鏡板
13b、113b ラップ
13d ラップ先端
13c ラップ上面
14 自転規制機構
15、15a、15b,115 圧縮室
22b、182b 背圧室側開口部
22c 圧縮室側開口部
29、129 背圧室
30 高圧領域
81 第1の経路
81a 高圧領域側開口部
81b、82a 背圧室側の開口部
82 第2の経路
82b 開口部
84 凹部
85 凹部
86 凹部
182c 圧縮室側開口部

Claims (7)

  1. 鏡板から渦巻きラップが立ち上がる固定スクロール及び旋回スクロールを噛み合わせて双方間に圧縮室を形成し、旋回スクロールを自転拘束機構による自転の拘束のもとに円軌道に沿って旋回させたとき圧縮室が容積を変えながら移動することで、吸入、圧縮、吐出を行い、前記旋回スクロールの鏡板背面部を微小な隙間を持って略支持する背面規制部を有する主軸受部材と、前記旋回スクロール背面に吐出圧力雰囲気の高圧領域と背圧室を形成したスクロール圧縮機において、前記高圧領域と前記背圧室を間欠的に連通させる第1の経路と、前記背圧室と前記圧縮室を間欠的に連通させ、かつ、少なくとも前記背圧室と前記圧縮室が間欠的に連通しているときに、前記旋回スクロールの鏡板背面部と前記主軸受部材の背面規制部の微小な隙間を経由しないような第2の経路を設けたスクロール圧縮機。
  2. 前記第2の経路は、背圧室側の開口部を、前記旋回スクロールの鏡板外周部に設け、前記旋回スクロールの内部を経て、圧縮室側に開口した請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記第2の経路は、背圧室側の開口部を、前記主軸受部材の背面規制部より外側領域に相当する旋回スクロールの鏡板背面部に設け、前記旋回スクロールの内部を経て、圧縮室側に開口した請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記第2の経路は、少なくとも、前記背圧室と前記圧縮室が連通する時に、前記主軸受部材の背面規制部の外側領域と内側領域が連通するように、前記旋回スクロールの鏡板背面部に凹部を設け、前記背圧室側の開口部を、前記旋回スクロールの鏡板背面部の前記凹部に設けるとともに、前記主軸受部材の背面規制部より内側領域に相当する前記旋回スクロールの鏡板背面部に設け、前記旋回スクロールの内部を経て、圧縮室側に開口した請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記第2の経路は、少なくとも、前記背圧室と前記圧縮室が連通する時に、前記主軸受部材の背面規制部の外側領域と内側領域が連通するように、前記背面規制部に凹部を設け、前記背圧室側の開口部を、前記背面規制部の凹部に対面する位置に設けるとともに、前記主軸受部材の背面規制部より内側領域に相当する前記旋回スクロールの鏡板背面部に設け
    、前記旋回スクロールの内部を経て、圧縮室側に開口した請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記第2の経路が、前記背圧室から前記旋回スクロールの内部を経てラップ先端へと通じる制御経路と、前記固定スクロールのラップ溝底面に形成された凹部から構成され、旋回運動によって前記制御経路が前記凹部に間欠的に開口してなる請求項1から5のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  7. 作動流体を、高圧冷媒、例えば二酸化炭素としてなる請求項1から6のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
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