JP5667121B2 - ワイヤレスマイクロホン及び音声通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロホンによって収集された音声を無線送信するワイヤレスマイクロホンと、マイクロホンによって収集された音声を無線で送受信する音声通信システムに関する。
ワイヤレスマイクロホンは、大学を始め各種学校の教室の講義等で、広く使用されている。ワイヤレスマイクロホンを用いる通信システムの一例として、教室毎に受信装置を設けると共に、教室毎にワイヤレスマイクロホンを割り当てたシステムがある。
すなわち、この通信システムでは、受信装置とワイヤレスマイクロホンとを1対1に対応付けて使用する。また、タイピン型のマイクロホンのコードコネクタを送信装置の装着部に装着し、送信装置とタイピン型のマイクロホンとを併せてワイヤレスマイクロホンとして使用するものがある。
この場合の通信システムでは、教室毎に受信装置を設けると共に、この受信装置に対応させるワイヤレスマイクロホンとの間で一つのチャンネルを設定し、そのチャンネルの周波数帯域を用いて音声を送受信していた(例えば、特許文献1参照。)。
特許第4121681号公報
通常、通信システムが設定できるチャンネルは複数あるため、複数の通信システムが互いに電波が届く範囲に設置されていたとしても、その範囲において設定チャンネルが重複してしまうことは少なかった。
しかしながら、近年は少子化や学問の多様化等の影響を受け、学校では多くの小さな教室が小領域に密集している場合も多くなってきた。そうすると、互いに電波が届く範囲にある複数の通信システムが同一のチャンネル又は周波数帯域が重なり合うチャンネルを設定してしまい混信が発生する虞も予想される。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたもので、独立した通信システムが複数配置されたとしても混信を防ぐことのできる音声通信システム及びワイヤレスマイクロホンを提供することを目的とする。
本発明に係る通信システムは、音声を変調して無線送信するワイヤレスマイクロホンと音声を復調してスピーカ側へ出力する受信装置とを有し、他の受信装置と対応する他のワイヤレスマイクロホンのチャンネルと同一又は重複するチャンネルを使用可能な音声通信システムであって、前記ワイヤレスマイクロホンは、前記復調により得た信号を前記スピーカ側へ出力するための識別パターンを要求するための信号を送信する要求信号送信部と、前記識別パターンを前記受信装置から受信する受信手段と、前記受信手段で受信した前記識別パターンを記憶する記憶手段と、音声信号を収集するマイクロホンカプセルと、前記マイクロホンカプセルが収集した音声信号に前記記憶手段に記憶された識別パターンを付加する付加手段と、前記識別パターンが付加された前記音声信号を電波に変換して前記受信装置に送信する送信手段と、を備え、前記受信装置は、前記識別パターンを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶した識別パターンと同一の識別パターンを前記ワイヤレスマイクロホンに送信する送信手段と、前記ワイヤレスマイクロホンからの電波を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した電波を変換して得た電気信号から前記ワイヤレスマイクロホンの前記付加手段により付加された識別パターンを抽出する抽出手段と、前記抽出手段が抽出した識別パターンと前記記憶手段に記憶されている識別パターンとを照合する照合手段と、前記照合手段による照合が一致を示す場合に限り、前記電気信号の復調信号を前記スピーカ側へ出力するゲート手段と、を備えること、を特徴とする。
前記ワイヤレスマイクロホンの受信手段と前記受信装置の送信手段は、光信号を送受信するようにしてもよい。
前記ワイヤレスマイクロホンと前記受信装置は、前記ワイヤレスマイクロホンがオフからオンに切り換えられると、前記識別パターンの送受信及び記憶を行うようにしてもよい。
また、本発明に係るワイヤレスマイクロホンは、他のワイヤレスマイクロホンのチャンネルと同一又は重複するチャンネルを使用可能であり、識別パターンの照合結果が一致の場合に限り音声の復調信号をスピーカ側に出力する受信装置と無線接続されるワイヤレスマイクロホンであって、前記復調信号を前記スピーカ側へ出力するための識別パターンを要求するための信号を前記受信装置に送信する要求信号送信部と、前記受信装置から識別パターンを受信する受信手段と、前記受信手段で受信した前記識別パターンを記憶する記憶手段と、音声信号を収集するマイクロホンカプセルと、前記マイクロホンカプセルが収集した音声信号に前記記憶手段に記憶された識別パターンを付加する付加手段と、前記識別パターンが付加された前記音声信号を電波に変換して前記受信装置に送信する送信手段と、を備えること、を特徴とする。
前記受信手段は、光信号を受信するようにしてもよい。
前記ワイヤレスマイクロホンがオフからオンへ切り換えられると、前記受信装置に対して識別パターンの送信を要求するようにしてもよい。
本発明によれば、同一の識別パターンを有するワイヤレスマイクロホンから送信されてきた音声以外はスピーカへ出力されない。そのため、近くに複数の通信システムが設置されており、それらが同一のチャンネル又は帯域が重なるチャンネルを使用してしまったとしても混信を防止することができる。
ワイヤレスマイクロホン10の内部構成を示すブロック図である。 受信装置50の内部構成を示すブロック図である。 チャンネル及び識別パターンの設定動作を示すフローチャートである。 音声送受信動作を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るワイヤレスマイクロホンと、このワイヤレスマイクロホンを一構成要素とする音声通信システムの実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
(全体構成)
図1及び2は、ワイヤレスマイクロホン10と受信装置50とを備えた通信システム80の構成を示すブロック図であり、図1はワイヤレスマイクロホン10の内部構成を示し、図2は受信装置50の内部構成を示している。
ワイヤレスマイクロホン10は、音声信号を収集して変調し、変調した信号を電波EBに変換して送信する。受信装置50は、電波EBを受信して電気信号に変換し、その電気信号を音声に復調してアンプ60を介してスピーカ70に出力する。
このワイヤレスマイクロホン10と受信装置50は、使用するチャンネルを赤外線UBi及びUBoを通じて共有しておき、そのチャンネルで電波EBを送受信する。また、ワイヤレスマイクロホン10と受信装置50は、識別パターンIPを赤外線UBi及びUBoを通じて共有しておき、ワイヤレスマイクロホン10が送信した識別パターンIPと受信装置50が記憶する識別パターンIPとが一致する場合に限りスピーカ70に音声出力させる。この識別パターンIPは、数字や文字や記号といったキャラクタの文字列である。
(ワイヤレスマイクロホン)
すなわち、図1に示すワイヤレスマイクロホン10は、音声信号S1又はS3を収集する構成、チャンネルと識別パターンIPを共有する構成、及び音声信号S1又はS3に識別パターンIPを付加し、指定されたチャンネルの電波EBに変換する構成を有する。
音声収集構成としては、ワイヤレスマイクロホン10は、マイクロホンカプセル11とコード付きマイクロホン30を着脱可能に取り付ける装着部12と切換部13とを備えている。
マイクロホンカプセル11は、入力された音声信号S1を電気音響変換して電気信号からなる音声信号S11を生成する。装着部12は、コード付きマイクロホン30が装着されるコネクタである。
コード付きマイクロホン30は、マイクロホンカプセル31とコードコネクタ33とこれらを電気的に接続するコード32を備える。マイクロホンカプセル31は、入力された音声信号S3を電気音響変換して電気信号からなる音声信号S33を生成する。この音声信号S33は、コード32及びコードコネクタ33を介して装着部12に供給される。例えば、コードコネクタ33がプラグであり、装着部12が当該プラグの差込み口となるジャックである。
切換部13は、マイクロホンカプセル11からの音声信号S11又は装着部12からの音声信号S33が入力可能となっており、電波EBに変換する音声信号を選択する。装着部12にコードコネクタ33が装着されてない場合は、切換部13は、音声信号S11を切換出力信号S13として出力する。一方、装着部12にコードコネクタ33が装着されている場合は、切換部13は、音声信号S33を切換出力信号S13として出力する。
切換出力信号S13を電波EBへ変換する構成としては、ワイヤレスマイクロホン10は、送信制御部26と変調部14とパターン付加部16と送信部15と送信アンテナ19とを備える。
送信制御部26は、ワイヤレスマイクロホン10の送信処理を制御するコントローラであり、例えばマイクロコンピュータにより構成されている。この送信制御部26は、変調部14とパターン付加部16と送信部15を制御する。変調部14に対しては、受信装置50により指定されたチャンネルに対応する搬送波周波数を指定する周波数指定信号を出力する。また、パターン付加部16に対しては、受信装置50に指定された識別パターンIPを出力する。周波数指定信号を示す情報及び識別パターンIPは、メモリ26aに記憶されている。
変調部14は、切換部13により供給された切換出力信号S13を変調して被変調信号S14を生成し、この被変調信号S14をパターン付加部16に供給する。変調処理では、所定の搬送波を周波数変調することにより、切換出力信号S13を搬送波に重畳して被変調信号S14を生成する。所定の搬送波は、送信制御部26から入力された周波数指定信号が表す周波数を有する。周波数変調は、例えばFM変調である。
パターン付加部16は、送信制御部26から入力された識別パターンIPを被変調信号S14に付加することで被送信信号S16を生成し、その被送信信号S16を送信部15に供給する。
送信部15には、パターン付加部16から被送信信号S16が供給され、その被送信信号S16を増幅して送信アンテナ19に出力する。送信アンテナ19は、送信部15からの被送信信号S16を電気信号から電波EBに変換してワイヤレスマイクロホン10の外部へ出力する。
チャンネルと識別パターンIPを共有する構成としては、ワイヤレスマイクロホン10は、操作スイッチ20、設定制御部27、駆動部22、発光部23、受光部24、及び検出部25を備える。
操作スイッチ20は、そのオン状態/オフ状態により、ワイヤレスマイクロホン10の電源入(オン)/電源切(オフ)を切り換えるスイッチであり、この操作スイッチ20の状態は設定制御部27に供給される。
設定制御部27は、ワイヤレスマイクロホン10の送信処理を制御するコントローラであり、例えばマイクロコンピュータにより構成されている。この設定制御部27は、操作スイッチ20がオフ状態からオン状態に切り替わったときに、チャンネル設定信号と識別パターンIPとを要求する要求信号と発光指令信号とを生成して駆動部22に出力する。
駆動部22は、発光指令信号及び要求信号を受けて発光部23に電力を供給することで駆動させる。発光部23は、駆動部22からの電力供給を受けて、赤外線UBoを発光し、要求信号を受信装置50に向けて送信する。この要求信号は、チャンネルと識別パターンIPを要求するために出力される信号である。
受光部24は、後述する受信装置50が出力した赤外線UBiを受光して受光信号を検出部25に供給する。赤外線UBiには、使用するチャンネルを示すチャンネル設定信号と識別パターンIPが含まれている。検出部25は、受光部24が受けた受光信号からチャンネル設定信号と識別パターンIPを検出して設定制御部27に供給する。設定制御部27は、送信制御部26が備えるメモリ26aにチャンネル設定信号と識別パターンIPを記憶させておく。
(受信装置)
図2に示す受信装置50は、チャンネル及び識別パターンIPをワイヤレスマイクロホン10と共有する構成、音声信号S1又はS3の電気信号である切換出力信号S13を生成してアンプ60へ出力する構成、及び切換出力信号S13の生成を制御する構成を備える。
チャンネル及び識別パターンIPを共有する構成としては、制御部55、受光部58、検出部59、駆動部56、及び発光部57を備える。
受光部58は、ワイヤレスマイクロホン10からの赤外線UBoを受光して受光信号を検出部59に出力する。検出部59は、受光信号から要求信号を検出して制御部55に出力する。
制御部55は、受信装置50の全体を制御するコントローラであり、例えばマイクロコンピュータである。この制御部55は、チャンネル及び識別パターンIPを共有する構成として、パターン生成部55aとメモリ55bを備えている。
パターン生成部55aは、検出部59から要求信号を受け取ると、チャンネル設定信号、識別パターンIP、及び発光制御信号を生成する。生成した識別パターンIPはメモリ55bに記憶される。また、チャンネル設定信号、識別パターンIP、及び発光制御信号は、駆動部56に出力される。尚、識別パターンIPは、要求信号を受け取った時点で生成してもよいし、予め用意しておいてもよい。
駆動部56は、発光制御信号を受けて、発光部57に電力を供給することで駆動させる。発光部57は、駆動部56からの電力供給を受けて、赤外線UBiを発光し、チャンネル設定信号及び識別パターンIPをワイヤレスマイクロホン10に向けて送信する。
切換出力信号S13の出力構成としては、受信装置50は、第1の受信アンテナ51aと第2の受信アンテナ51bと受信部53と復調部54とを備える。
第1の受信アンテナ51aは、ワイヤレスマイクロホン10のアンテナ19からの電波EBを受信して受信信号S51aを受信部53に供給する。また、第2の受信アンテナ51bは、ワイヤレスマイクロホン10からの電波EBを受信して受信信号S51bを受信部53に供給する。
受信部53は、受信信号S51a又はS51bから被送信信号S16を検出し、検出した被送信信号S16を、後述する抽出部52を介して復調部54に供給する。この受信部53は、ダイバーシチ受信方式を用いており、伝送品質が向上するように、受信信号S51aとS51bを切り替えて使用する。
復調部54は、受信部53から出力された被送信信号S16を復調して切換出力信号S13を再現する。この復調部54は、ゲート54aを備えている。ゲート54aは、制御部55から通過信号CSが入力された場合に限り、切換出力信号S13をアンプ60に出力し、通過信号CSが入力されなければ切換出力信号S13は破棄される。
切換出力信号S13の生成を制御する構成は、抽出部52と制御部55の照合部55c及びメモリ55bである。
抽出部52は、受信部53が出力した被送信信号S16から識別パターンIPを抽出し、照合部55cへ出力する。照合部55cは、抽出部52から得た識別パターンIPとメモリ5b内の識別パターンIPとを照合し、一致していればゲート54aに通過信号CSを入力する。
(設定動作)
図3は、この通信システム80のチャンネル及び識別パターンIPの設定動作を示すフローチャートである。まず、この通信システム80は、例えば、大学の講師が講義に使用するもので、受信装置50は各教室に設置され、ワイヤレスマイクロホン10は講師が持参する。
ワイヤレスマイクロホン10側において、講師が操作スイッチ20をオフ状態からオン状態に変更する(ステップ01)。そうすると、操作スイッチ20からオン状態を示す信号が設定制御部27に供給される。
オン状態に変更されると、ワイヤレスマイクロホン10からは要求信号を載せた赤外線UBoが出射される(ステップ02)。具体的には、オン状態を示す信号が設定制御部27に入力されると、設定制御部27は、駆動部22に要求信号と発光指令信号を出力する。駆動部22は、発光部23を発光させ、発光部23に要求信号を載せた赤外線UBoを出射させる。
受信装置50側では、受光部58が赤外線UBoを受光する(ステップ03)。受光部58は赤外線UBoを受光して受光信号を検出部59に出力し、検出部59は、受光信号から要求信号を検出して制御部55に出力する。
制御部55では、要求信号の入力を契機に、パターン生成部55aが識別パターンIPを生成し(ステップ04)、この識別パターンIPをメモリ55bに記憶させる(ステップ05)。また、発光部57は、生成された識別パターンIPを赤外線UBiに載せてワイヤレスマイクロホン10側に送信する(ステップ06)。赤外線UBiの送信においては、制御部55は、発光制御信号を駆動部56に出力することで、発光部57を発光させ、発光の際に出力される赤外線UBiにチャンネル設定信号と識別パターンIPを載せる。
そして、ワイヤレスマイクロホン10側では、受光部24が赤外線UBiを受光する(ステップ07)。受光部24は赤外線UBiを受光して受光信号を検出部25に出力し、検出部25は、受光信号から識別パターンIPとチャンネル設定信号を検出して設定制御部27に出力する。
設定制御部27は、入力された識別パターンIPとチャンネル設定信号が示すチャンネルをメモリ26aに記憶する(ステップ08)。
(送受信動作)
図4は、通信システム80の音声送受信動作を示すフローチャートである。ワイヤレスマイクロホン10側では、マイクロホンカプセル11又はコード付きマイクロホン30のマイクロホンカプセル33が音声信号S1又はS3を収集し、電気音響変換された音声信号S11又はS33が切換部13を経て切換出力信号S13として変調部14に入力される(ステップ11)。
変調部14は、メモリ26aに記憶されているチャンネルに対応する搬送波を周波数変調することにより、切換出力信号S13を搬送波に重畳して被変調信号S14を生成する(ステップ12)。
パターン付加部16は、送信制御部26から識別パターンIPの入力を受けて(ステップ13)、被変調信号S14に識別パターンIPを付加した被送信信号S16を生成する(ステップ14)。
送信部15は、被送信信号S16を送信アンテナ19に出力し、送信アンテナ19は、被送信信号S16を電波EBに変換して出力する(ステップ15)。
受信装置50側では、第1の受信アンテナ51aと第2の受信アンテナ51bが電波EBを受信する(ステップ16)。第1の受信アンテナ51aと第2の受信アンテナ51bは、受信した電波EBを電気信号である受信信号S51a及びS51bに変換し、受信部53に供給する。受信部53は、受信信号S51aとS51bから伝送品質の高い方を選択し、被送信信号S16として抽出部52に出力する。
抽出部52は、被送信信号S16から識別パターンIPを抽出する(ステップ17)。抽出された識別パターンIPは制御部55に入力される。制御部55では、照合部55cがメモリ55bから識別パターンIPを読み出し(ステップ18)、抽出された識別パターンIPとメモリ55b内の識別パターンIPとを照合する(ステップ19)。
一方、復調部54は、被送信信号S16に含まれている被変調信号S14を復調していく(ステップ20)。そして、照合部55cによる照合の結果、識別パターンIPが一致すると(ステップ21,Yes)、照合部55cがゲート54aに対して通過信号CSを入力することで、復調部54による復調の結果得られた切換出力信号S13をアンプ60へ出力する(ステップ22)。照合の結果、識別パターンIPが不一致であると(ステップ21,No)、照合部55cは通過信号CSを入力せず、復調の結果得られた切換出力信号S13を破棄する(ステップ23)。
(効果)
以上のように、本実施形態に係る通信システム80において、ワイヤレスマイクロホン10は、受信手段の一態様である受光部24と、記憶手段となるメモリ26aと、マイクロホンカプセル11と、パターン付加部16と、送信手段である送信部15及び送信アンテナ19とを備えるようにした。
受光部24は、受信装置50と共通の識別パターンIPを受信装置50から受信する。メモリ26aは、受光部24で受信した識別パターンIPを記憶する。マイクロホンカプセル11は、音声信号を収集する。パターン付加部16は、マイクロホンカプセル11が収集した音声信号にメモリ26aに記憶された識別パターンIPを付加する。送信部15及び送信アンテナ19は、識別パターンIPが付加された音声信号を電波に変換して受信装置50に送信する。
また、受信装置50は、記憶手段であるメモリ55bと、送信手段である発光部57と、受信手段である第1の受信アンテナ51a、第2の受信アンテナ51b、及び受信部53と、抽出部52と、照合部55cと、ゲート54aとを備えるようにした。
発光部57は、メモリ55bに記憶した識別パターンIPと同一の識別パターンIPをワイヤレスマイクロホン10に送信する。受信部53等は、ワイヤレスマイクロホン10から受信した電波EBを受信する。抽出部52は、受信した電波EBが変換されて得られた電気信号からワイヤレスマイクロホン10により付加された識別パターンIPを抽出する。照合部52は、抽出した識別パターンIPとメモリ55bに記憶されている識別パターンIPとを照合する。ゲート54aは、照合が一致を示す場合に限り、電気信号を復調して前記スピーカ側へ出力する。
これにより、同一の識別パターンIPを有するワイヤレスマイクロホン10から送信されてきた音声以外はスピーカ70へ出力されない。すなわち、近くの教室に設置されている他の受信装置50と対応のワイヤレスマイクロホン10が同一のチャンネル又は帯域が重なるチャンネルを使用して電波EBを送受信し、その電波EBを受信してしまったとしても、識別パターンIPが付加されていなかったり、異なる識別パターンIPが付加されていれば、その電波EBによって搬送されている音声を出力することはない。そのため、近くの教室に設置されている複数の通信システム80が同一のチャンネル又は帯域が重なるチャンネルを使用してしまったとしても混信を防止することができる。
また、識別パターンIPを受信装置50とやり取りするワイヤレスマイクロホン10の受信手段は受光部24であり、識別パターンIPをワイヤレスマイクロホン10とやり取りする受信装置50の送信手段は発光部57であり、光信号により識別パターンIPをやり取りするようにした。
これにより、識別パターンIPを共有化するための通信が壁を透過し、他の教室に設置されている通信システム80に至ることはなく、他の通信システム80のワイヤレスマイクロホン10や受信装置50が予期せず同一の識別パターンIPを保持してしまうおそれを低減できる。
また、ワイヤレスマイクロホン10と受信装置50は、ワイヤレスマイクロホン10をオフからオンへ切り換えたときを契機に識別パターンIPの設定を行うようにした。これにより、識別パターンIPを設定するタイミングが重なってしまう可能性を低減でき、他の通信システム80のワイヤレスマイクロホン10や受信装置50が予期せず同一の識別パターンIPを保持してしまうおそれを更に低減できる。
更に、本実施形態における、識別パターンIPを受信装置50側で生成してワイヤレスマイクロホン10に渡す態様によれば、ワイヤレスマイクロホン10と受信装置50との対応関係が固定化することはなく、それぞれを個別に購入して如何様にも組み合わせて使用することが可能となる。尚、ワイヤレスマイクロホン10側で識別パターンIPを生成してワイヤレスマイクロホン10に渡すようにしても同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
以上のように本発明の実施形態を説明したが、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。そして、この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、ワイヤレスマイクロホン10と受信装置50は、ワイヤレスマイクロホン10がオフからオンに切り換えられると、識別パターンIPの送受信及び記憶を行うようにした。そして、当該オフからオンへの切り換えとは、操作スイッチ20によるワイヤレスマイクロホン10の電源入(オン)/電源切(オフ)の切り換えを例示した。本発明では、これに限らず、ワイヤレスマイクロホン10をスリープ状態(オフ)から起動状態(オン)に切り換えることを契機として、識別パターンIPの送受信及び記憶を行うようにしてもよい。
また、識別パターンIPの送受信は、教室の壁を透過しなければ何れの送信波を用いてもよく、赤外線UBiやUBoに限らず、それ以外の光信号を用いてもよい。
また、識別パターンIPの照合と切換出力信号S13の復調とを並行して行い、照合結果に応じてゲート54aを通過又は非通過にするようにしたが、先に識別パターンIPの照合を行い、照合の結果が一致であれば、切換出力信号S13を復調を実施してアンプ60へ出力するようにしてもよい。
また、本通信システム80は、学校の教室に配備されることを前提に説明したが、当該状況に限らずあらゆる場面で使用可能である。
10 ワイヤレスマイクロホン
11 マイクロホンカプセル
12 装着部
13 切換部
14 変調部
15 送信部
16 パターン付加部
19 送信アンテナ
20 操作スイッチ
22 駆動部
23 発光部
24 受光部
25 検出部
26 送信制御部
26a メモリ
27 設定制御部
30 コード付きマイクロホン
31 マイクロホンカプセル
32 コード
33 コードコネクタ
50 受信装置
51a 第1の受信アンテナ
51b 第2の受信アンテナ
52 抽出部
53 受信部
54 復調部
54a ゲート
55 制御部
55a パターン生成部
55b メモリ
55c 照合部
56 駆動部
57 発光部
58 受光部
59 検出部
60 アンプ
70 スピーカ
80 通信システム
S1、S3、S11、S13、S14、S16 音声信号
S51a、S51b 受信信号
IP 識別パターン
CS 制御信号
EB 電波
UBi、UBo 赤外線

Claims (6)

  1. 音声を変調して無線送信するワイヤレスマイクロホンと音声を復調してスピーカ側へ出力する受信装置とを有し、他の受信装置と対応する他のワイヤレスマイクロホンのチャンネルと同一又は重複するチャンネルを使用可能な音声通信システムであって、
    前記ワイヤレスマイクロホンは、
    前記復調により得た信号を前記スピーカ側へ出力するための識別パターンを要求する信号を送信する要求信号送信部と、
    前記識別パターンを前記受信装置から受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した前記識別パターンを記憶する記憶手段と、
    音声信号を収集するマイクロホンカプセルと、
    前記マイクロホンカプセルが収集した音声信号に前記記憶手段に記憶された識別パターンを付加する付加手段と、
    前記識別パターンが付加された前記音声信号を電波に変換して前記受信装置に送信する送信手段と、
    を備え、
    前記受信装置は、
    前記識別パターンを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶した識別パターンと同一の識別パターンを前記ワイヤレスマイクロホンに送信する送信手段と、
    前記ワイヤレスマイクロホンからの電波を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した電波を変換して得た電気信号から前記ワイヤレスマイクロホンの前記付加手段により付加された識別パターンを抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段が抽出した識別パターンと前記記憶手段に記憶されている識別パターンとを照合する照合手段と、
    前記照合手段による照合が一致を示す場合に限り、前記電気信号の復調信号を前記スピーカ側へ出力するゲート手段と、
    を備えること、
    を特徴とする音声通信システム。
  2. 前記ワイヤレスマイクロホンの受信手段と前記受信装置の送信手段は、光信号を送受信すること、
    を特徴とする請求項1記載の音声通信システム。
  3. 前記ワイヤレスマイクロホンと前記受信装置は、前記ワイヤレスマイクロホンがオフからオンに切り換えられると、前記識別パターンの送受信及び記憶を行うこと、
    を特徴とする請求項1又は2記載の音声通信システム。
  4. 他のワイヤレスマイクロホンのチャンネルと同一又は重複するチャンネルを使用可能であり、識別パターンの照合結果が一致の場合に限り音声の復調信号をスピーカ側に出力する受信装置と無線接続されるワイヤレスマイクロホンであって、
    前記復調信号を前記スピーカ側へ出力するための識別パターンを要求するための信号を前記受信装置に送信する要求信号送信部と、
    前記受信装置から前記識別パターンを受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した前記識別パターンを記憶する記憶手段と、
    音声信号を収集するマイクロホンカプセルと、
    前記マイクロホンカプセルが収集した音声信号に前記記憶手段に記憶された識別パターンを付加する付加手段と、
    前記識別パターンが付加された前記音声信号を電波に変換して前記受信装置に送信する送信手段と、
    を備えること、
    を特徴とするワイヤレスマイクロホン。
  5. 前記受信手段は、光信号を受信すること、
    を特徴とする請求項4記載のワイヤレスマイクロホン。
  6. 前記ワイヤレスマイクロホンがオフからオンへ切り換えられると、前記受信装置に対して識別パターンの送信を要求すること、
    を特徴とする請求項4又は5記載のワイヤレスマイクロホン。
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