JP5665451B2 - 画像処理装置及びその倍率色収差補正方法、撮像装置、倍率色収差補正プログラム、並びに記録媒体 - Google Patents

画像処理装置及びその倍率色収差補正方法、撮像装置、倍率色収差補正プログラム、並びに記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置及びその倍率色収差補正方法、撮像装置、倍率色収差補正プログラム、並びに記録媒体に関し、特に、撮影画像についてその色収差補正を行うための画像処理装置及びその倍率色収差補正方法、撮像装置、倍率色収差補正プログラム、並びに記録媒体に関する。
一般に、デジタルカメラ等の撮像装置においては、その撮像レンズ等の結像光学系で生じる倍率色収差に起因して、撮影画像に色ズレが発生する。そして、この色ズレによって、撮影画像の品質が著しく低下してしまうことがある。
一方、デジタルカメラ等の撮像装置で用いられる撮像素子は、年々その画素数が増大し、単位画素サイズが縮小傾向にある。このため、従来殆ど問題とならなかった程度の倍率色収差においても、色ズレによって撮影画像の画質が低下してしまうことがある。
撮影画像の色ズレを補正するため、例えば、撮像画像の基準位置からの距離に応じて倍率色収差量を検出して、その倍率色収差量に基づいて色収差の補正を行うようにしたものが知られている。ここでは、各色成分間の差分の合計が最小となる位置を探してその色ズレ量を取得するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、予め定められた配列パターンで複数種の色成分を画素配列してなるRAWデータを取り込み、RAWデータに含まれる2種類の色成分について相関を算出して、色ズレ幅(色ズレ量)を検出するようにしたものがある。ここでは、色ズレ幅に基づいて画像を撮影した結像光学系の倍率色収差量を求めるようにしている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−299874号公報 特開2006−20275号公報
ところで、倍率色収差は、撮像レンズ等の結像光学系の光軸中心からその周辺に向かって像高毎に、各色の波長毎のそのピント位置が異なることに起因して生じる。そして、倍率色収差は撮像レンズ等の結像光学系に応じて様々であり、光軸中心からその周辺に向かって単調に増加するだけの特徴を有するものではない。
図6はデジタルカメラの撮像素子に用いられるカラーフィルタの代表値であるグリーンに対する赤又は青のピント位置のずれ量を示す図である。
図6において、ピント位置のずれ量、つまり、倍率色収差量は、光軸中心からの距離(つまり、像高)に比例しないことがある。言い換えると、倍率色収差量は、光軸中心からの距離が増加するに従って単調に増加しないことがある。
上記のように、倍率色収差量が光軸中心からの距離に比例しない場合に、撮影画像の各領域において倍率色収差量を検出して補正を行おうとすると、例えば、空等のように被写体の状況によっては、そのエッジを検出することができないことがある。このため、撮影画像から倍率色収差の補正量を取得できないという事態が生じてしまう。
いずれにしても、倍率色収差量が光軸中心からの距離に比例しない場合には、被写体の状況によっては不適切な補正量を用いて倍率色収差補正が行われることがある。例えば、図6に示すように、実際の倍率色収差の量が光軸中心からの距離(像高)に応じて黒丸印611で表すように変化するとする(黒丸印はレンズ設計データに応じた像高と倍率色収差量との関係を示している)。
この場合、撮影画像から倍率色収差量を検出した際には(四角黒印で示す)、撮影画像の周辺においては、破線612で示すように倍率色収差量が変化するはずである。しかしながら、前述のように、空等の被写体においてはエッジの検出数が少ないため、当該領域で得られたデータを信用することができない。このため、当該データを用いることなく、撮影画像全体の倍率色収差量が決定されることになる。
その結果、図6において実線613で示すように、撮影画像の周辺領域において、四角黒印(検出値)を用いて倍率色収差量が推定されることになる。従って、撮影画像の周辺領域においては、望ましい倍率色収差の補正量よりも倍率色収差の補正量が大きく決定してしまう。これによって、撮影画像の周辺領域では過補正が行われることになる。
さらに、撮像レンズ等の結像光学系に係るレンズ設計値を用いて倍率色収差の補正を行う場合には、撮像レンズ等の結像光学系の製造誤差及び撮影条件等に起因して、正確に倍率色収差の補正量を決定することができないことがある。そして、この場合には、倍率色収差の補正量が抑え目とされ、補正不足の状態となってしまう。
従って、本発明の目的は、撮影画像を用いて倍率色収差の補正を行う際、撮影画像の周辺領域においても精度よく倍率色収差の補正を行うことのできる画像処理装置及びその倍率色収差補正方法、撮像装置、倍色収差補正プログラム、並びに記録媒体を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明による画像処理装置は、撮像レンズを有する結像光学系を介して得られ、複数色の色信号を備える画像データについて倍率色収差の補正処理を行う画像処理装置であって、予め規定された条件に適合する前記画像データにおける第1の領域については、該第1の領域を含む領域の画像データを用いて倍率色収差の補正量を決定し、予め規定された条件に適合しない前記画像データにおける第2の領域については、前記撮像レンズの設計値から倍率色収差の補正量を決定する決定手段を有することを特徴とする。
本発明による撮像装置は、上記の画像処理装置と、撮像レンズを有し、被写体を撮像するための結像光学系と、前記結像光学系による光学像が結像され、当該光学像に応じた電気信号を得る撮像素子と、前記電気信号をアナログデジタル変換して画像データとするアナログデジタル変換手段とを有することを特徴とする。
本発明による倍率色収差補正方法は、撮像レンズを有する結像光学系を介して得られ、複数色の色信号を備える画像データについて倍率色収差の補正処理を行うための倍率色収差補正方法であって、予め規定された条件に適合する前記画像データにおける第1の領域については、該第1の領域を含む領域の画像データを用いて倍率色収差の補正量を決定し、予め規定された条件に適合しない前記画像データにおける第2の領域については、前記撮像レンズの設計値から倍率色収差の補正量を決定する決定ステップを有することを特徴とする。
本発明による倍率色収差補正プログラムは、撮像レンズを有する結像光学系を介して得られ、複数色の色信号を備える画像データについて倍率色収差の補正処理を行うための倍率色収差補正プログラムであって、コンピュータに、予め規定された条件に適合する前記画像データにおける第1の領域については、該第1の領域を含む領域の画像データを用いて倍率色収差の補正量を決定し、予め規定された条件に適合しない前記画像データにおける第2の領域については、前記撮像レンズの設計値から倍率色収差の補正量を決定する決定ステップを実行させることを特徴とする。
本発明による記録媒体は、上記の倍率色収差補正プログラムが記録されたコンピュータに読み取り可能な記録媒体である。
本発明によれば、撮影画像を用いて倍率色収差の補正を行う際、撮影画像の周辺領域においても精度よく倍率色収差の補正を行うことができるという効果がある。
本発明の実施の形態による画像処理装置が用いられた撮像装置の一例を示すブロック図である。 図1に示す倍率色収差補正データ作成部及び倍率色収差補正部における処理を説明するためのフローチャートである。 図1に示す画像補正量算出部で算出された倍率色収差のヒストグラムの一例を示す図であり、(a)は倍率色収差量が特定の領域にピークを有する状態を示す図、(b)はノイズ等に影響された場合を示す図である。 図2に示すフローチャートに応じて求められた像高に応じた補正データの一例を示す図であり、(a)は像高毎に分割した領域を示す図、(b)は像高に応じた補正データを示す図である。 図2で説明した平均差分値の算出と不定領域における領域倍率色収差量の算出について説明するための図である。 デジタルカメラの撮像素子に用いられるカラーフィルタの代表値であるグリーンに対する赤又は青のピント位置のずれ量を示す図である。
以下、本発明の実施の形態による画像処理装置について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態による画像処理装置が用いられた撮像装置の一例を示すブロック図である。
以下の説明では、色プレーン(色信号)について、特に言及していない場合においても、G(緑)プレーンとR(赤)プレーンとの色ズレ補正及びGプレーンとB(青)プレーンとの色ズレ補正について同様に補正を行うものとする。
また、ここでは、デジタルカメラ等の撮像装置を例に挙げて説明するが、この画像処理装置は、デジタルカメラ等の撮像装置によって撮影された複数の色プレーン(複数色の色信号)を有する撮影画像に対して適用できる。
従って、本発明の実施の形態による画像処理装置はRAWデータ(未処理画像データ)又は現像処理後のJPEG(Joint Photographic Experts Group)データ等に対しても適用できるものである。
図1を参照して、図示の撮像装置は、撮像レンズ(撮影レンズともいう)を備える結像光学系10、撮像素子20、A/D変換部30、色/輝度分離部40、エッジ抽出部50、倍率色収差補正データ作成部60、及び倍率色収差補正部70を有している。そして、倍率色収差補正データ作成部60は、画像補正量算出部61、レンズ補正量算出部62、及び最終補正量算出部63を備えている。
被写体を撮影する際には、被写体の光学像が結像光学系10を介して撮像素子20上に結像される。そして、撮像素子20は光学像を光電変換して光学像に応じた電気信号を出力する。
図示の例では、撮像素子20は原色カラーフィルタを備える単板カラー撮像素子である。原色カラーフィルタは、650nm、550nm、及び450nm近傍に透過主波長帯を備える3種類の色フィルタからなる。3種類の色フィルタによってそれぞれR(赤)、G(緑)、及びB(青)のバンド(波長帯域)に対応する色プレーン(複数色の色信号を有する撮影画像)が撮影されることになる。
単板カラー撮像素子20においては、これら色フィルタが画素毎に空間的に配列されている。よって、各画素においては単一の色プレーンにおける強度を得ることしかできないため、撮像素子20から出力される電気信号は色モザイク画像を示していることになる。
A/D変換部(アナログデジタル変換手段)30は、撮像素子20から出力した電気信号を、A/D変換(アナログデジタル変換)してデジタルデータ(画像データ)を得る。そして、画像データは色/輝度分離部40に与えられる。
まず、色/輝度分離部40は画像データが示す色モザイク画像を補間して、全ての画素においてR、G、及びBの色情報(色信号)が揃ったカラー画像データを生成する。
なお、色/輝度分離部40で用いられる補間手法にはバイリニア補間やバイキュービック補間など種々の手法が知られている。図示の例では、補間手法は特に限定されない。
さらに、色/輝度分離部40はR、G、及びBの各色のカラー画像データから輝度信号を作成する。これらカラー画像データ及び輝度信号は色/輝度分離部40からエッジ抽出部50に与えられる。
エッジ抽出部50は、カラー画像データが示すカラー画像について輝度信号に基づいてそのエッジの検出を行ってエッジ情報を得る。そして、倍率色収差補正データ作成部60はエッジ情報に基づいて、後述するように、カラー画像データから倍率色収差補正データを作成する。この倍率色収差補正データは倍率色収差補正部70に与えられ、倍率色収差補正部70は倍率色収差補正データを用いて画像データの倍率色収差の補正処理を行う。
図2は、図1に示す倍率色収差補正データ作成部60及び倍率色収差補正部70における処理を説明するためのフローチャートである。
図1及び図2を参照して、レンズ補正量算出部62には、結像光学系10で用いられるレンズ群、特に、撮像レンズに関するレンズ設計値データ(単にレンズ設計値ともいう)が予め設定されている。
さらに、図示はしないが、レンズ補正量算出部62には撮影時における被写体とデジタルカメラ(つまり、撮像レンズ)との距離(レンズ距離)、焦点距離、及び絞り値が与えられる。
レンズ補正量算出部62はレンズ設計値データに基づいて、レンズ距離、焦点距離、及び絞り値に応じたレンズ固有の倍率色収差量(レンズ倍率色収差量と呼ぶ)を算出する(ステップS201)。
続いて、画像補正量算出部61は、エッジ抽出部50において抽出されたエッジ部分(以下、単にエッジと呼ぶ)について、色信号に応じて色成分毎にその倍率色収差量を算出する。具体的には、画像補正量算出部61は、像光方向においてエッジ部がちょうど含まれるサイズの領域を設定し、この領域内のそれぞれの色情報の補間を行って同時化することにより、各画素にRとGの両方の色情報を持たせる。画像補正量算出部61は、この領域内の同時化後のGの色情報とRの色情報のレベルの平均値が一致するように、これらの色情報のレベルを正規化する。画像補正量算出部61は、Gの色情報に対するRの色情報の像高方向における位置をずらしながら、ずらした各々の位置において、領域内の各画素のGの色情報とRの色情報のレベルの差分値の総和を求める。そして、画像補正量算出部61は、この総和が最も総和が小さくなったときのRの色情報の像高方向における移動量を、倍率色収差量とする。
そして、画像補正量算出部61は領域(エリア)毎の倍率色収差量(以下領域倍率色収差量と呼ぶ)を求める(ステップS202)。
次に、画像補正量算出部61は、エッジ抽出部50でエッジ抽出されたエッジの数が所定の数未満である領域を不定領域として特定する(ステップS203)。つまり、画像補正量算出部61は、カラー画像データから倍率色収差量を検出できない領域を特定することになる。
なお、画像補正量算出部61は倍率色収差のバラつきに起因して倍率色収差が正確に求められないと判断される領域を不定領域とするようにしてもよい。
図3は、図1に示す画像補正量算出部61で算出された、像高が等しい位置にある複数のエッジ部分にて算出された倍率色収差のヒストグラムの一例を示す図である。そして、図3(a)は倍率色収差量が特定の領域にピークを有する状態を示す図であり、図3(b)はノイズ等に影響された場合を示す図である。
図3(a)に示すように、倍率色収差量が特定の領域にピークを有する場合には、ピークの位置のズレ量を当該領域における倍率色収差量と決定することができる。
一方、図3(b)に示すように、倍率色収差量が複数の領域でピークを有する場合には、ノイズ及び画像等の影響を受けていると考えられる。従って、この場合には、特定の領域において正確に倍率色収差量を決定することができないことになる。
よって、図3(b)に示す状態において、倍率色収差量を求めるため、平均等を得ると、実際の倍率色収差量との相違が大きくなってしまうという結果になる。
このような不具合を防止するため、倍率色収差量に関して平均値及び分散値を計算すれば、特定の領域において求めた倍率色収差量がどの程度正確であるか判断することができる。ここでは、分散値が予め規定された値よりも大きい場合には、特定の領域における倍率色収差量を不定とする。
再び、図1及び図2を参照して、最終補正量算出部63は、不定とされた領域(不定領域)について倍率色収差量(レンズ倍率色収差量)を得るため、不定とされた領域の両隣又は隣の領域(隣接領域)におけるレンズ設計値データに応じて得られた倍率色収差量(レンズ倍率色収差量)を決定する(ステップS204)。
続いて、最終補正量算出部63は、不定とされた領域(不定領域)の両隣又は隣の領域(隣接領域)の、ステップS202で決定した倍率色収差量(領域倍率色収差量)とステップS204で決定したレンズ倍率色収差量との差分を求めて、これら差分を平均して平均差分値を得る(ステップS205)。
次に、最終補正量算出部63は、不定とされた領域について、当該領域に係るレンズ倍率色収差量に平均差分値を加算して、不定とされた領域に係る領域倍率色収差量を得る(ステップS206)。そして、最終補正量算出部63は、領域毎の領域倍率色収差補正量をスプライン関数等でスプラインカーブを描き、光軸中心からの距離(つまり、像高)に応じた倍率色収差量を求める(ステップS207)。
像高に応じた倍率色収差量は、補正データとして最終補正量算出部63から倍率色収差補正部70に与えられる。
図4は、図2に示すフローチャートに応じて求められた像高に応じた補正データの一例を示す図である。そして、図4(a)は像高毎に分割した領域を示す図であり、図4(b)は像高に応じた補正データを示す図である。
図4(a)において、空等を含む撮影画像について光軸中心401を中心として同心円を描き、これら同心円で囲まれた領域をそれぞれ像高h1〜h8とした。
いま、前述したようにして、当該撮影画像について補正データ(つまり、倍率色収差量(色ズレ量ともいう))を求めると、そのスプラインカーブ(近似曲線)は図4(b)に示すようになった。
図4(b)に示すように、空等を含む撮影画像においては、像高が大きくなるに従って色ズレ量は徐々に+側に色ズレ量が増加する。そして、像高h5付近で色ズレ量が最大となり、その後色ズレ量が徐々に低下する。
図4(b)において、像高h7付近で色ズレ量はほぼゼロとなり、その後色ズレ量は−側に大きく低下している。図4(b)に示す近似曲線は、図6に示す空等を含む撮影画像における倍率色収差量の変化曲線に極めて近似している。よって、図2で説明したようにして、補正データを求めれば正確に色ズレ量を得ることができることが分かる。
倍率色収差補正部70は、補正データに応じて、色/輝度分離部40で求められたRプレーン及びBプレーンに変倍を乗算して、撮像画像の倍率色収差補正を実行する(ステップS208)。そして、撮像装置は画像の倍率色収差補正を終了する。
ここで、図2において説明した平均差分値の算出(ステップS205)と不定領域における領域倍率色収差量の算出(ステップS206)について説明する。
図5は、図2で説明した平均差分値の算出(ステップS205)と不定領域における領域倍率色収差量の算出(ステップS206)について説明するための図である。
撮影画像から倍率色収差量を検出する際には、当該領域に所定の数のエッジが存在する必要がある。もしも、エッジの数が所定の数未満である場合に、その領域に関して倍率色収差量を決定すると、前述のように、ノイズ及び画像自体の影響が現われてしまう。その結果、正確に倍率色収差量を算出することができない。
図5において、領域H2におけるエッジの数が所定の数未満であると、前述したように、当該領域H2は不定領域とされる。領域H2が不定となった場合に、領域H2における倍率色収差を用いることなく、スプライン補間を行うと、図5において領域H1における倍率色収差量P1から領域H3における倍率色収差量P3を結ぶ点線で示す倍率色収差量となる。
しかしながら、実際には、領域H1、領域H2、及び、領域H3におけるレンズ倍率色収差量L1、L2、及び、L3で補間される曲線に近くなるはずと考えられる。従って、このままでは、領域H2については補正不足になってしまうので、領域H2の領域倍率色収差量A2をレンズ設計値データから推定することにする。
まず、レンズ設計値データから求められるレンズ倍率色収差量L1及びL3と、撮影画像から検出された領域倍率色収差量P1とP3とを用いて、式(1)及び(2)によってそれぞれ差分1及び差分3を求める。
差分1=L1―P1 (1)
差分3=L3−P3 (2)
続いて、差分1及び差分3から領域H2の領域倍率色収差量A2を計算するため、式(3)によって差分1及び差分3の平均を計算する。
差分=(差分1+差分3)/2 (3)
次に、当該領域H2についてレンズ設計値データから求められるレンズ倍率色収差量L2に、式(3)で求められた差分を加算する(式(4))。これによって、領域H2における領域倍率色収差量A2を決定する。
A2=L2+差分 (4)
このようにして、不定領域H2について領域倍率色収差量を求めるようにすれば、図5において点線で示すようになる倍率色収差補正量の曲線が、一点破線で示す倍率色収差補正量の曲線になる。この結果、レンズ設計値データから求められる倍率色収差量の曲線に近づけることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、不定領域に隣接する隣接領域の領域倍率色収差量と不定領域のレンズ倍率色収差量とを用いて、不定領域に係るレンズ倍率色収差量を補正して、当該不定領域に係る領域倍率色収差量を決定するようにする。
従って、撮影画像を用いて倍率色収差の補正を行う際、撮影画像の周辺領域においても精度よく倍率色収差の補正を行うことができることになる。
上述の説明から明らかなように、図1において、エッジ抽出部50がエッジ抽出手段として機能する。また、画像補正量算出部61が第1の算出手段として機能し、レンズ補正量算出部62が第2の算出手段として機能する。そして、最終補正量算出部63が決定手段として機能する。
さらに、図1に示す撮像装置(デジタルカメラ)において、色/輝度分離部40、エッジ抽出部50、倍率色収差補正データ作成部60、及び倍率色収差補正部70が画像処理装置を構成することになる。そして、上記の不定領域とは、予め規定された条件に適合する領域である。
なお、上述の例では、領域におけるエッジ数が所定の数未満であると、当該領域を不定領域としたが、領域における領域倍率色収差量の分散値が所定の分散値よりも大きい場合に、当該領域を不定領域とするようにしてもよい。
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
例えば、上記の実施の形態の機能を倍率色収差補正方法として、この倍率色収差補正方法を、コンピュータに実行させるようにすればよい。また、上述の実施の形態の機能を有する倍率色収差補正プログラムをコンピュータに実行させるようにしてもよい。
この際、倍率色収差補正方法及び倍率色収差補正プログラムは、少なくともエッジ抽出ステップ、第1の算出ステップ、第2の算出ステップ、及び決定ステップを有することになる。なお、倍率色収差補正プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
10 結像光学系
20 撮像素子
30 A/D変換部
40 色/輝度分離部
50 エッジ抽出部
60 倍率色収差補正データ作成部
61 画像補正量算出部
62 レンズ補正量算出部
63 最終補正量算出部
70 倍率色収差補正部

Claims (10)

  1. 撮像レンズを有する結像光学系を介して得られると共に複数色の色信号を備える画像データについて倍率色収差の補正処理を行う画像処理装置であって、
    予め規定された条件に適合する前記画像データにおける第1の領域については、該第1の領域を含む領域の画像データを用いて倍率色収差の補正量を決定し、予め規定された条件に適合しない前記画像データにおける第2の領域については、前記撮像レンズの設計値から倍率色収差の補正量を決定する決定手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第1の領域における画像データに基づいて、前記第1の領域における倍率色収差量を領域倍率色収差量として算出する第1の算出手段と、
    前記撮像レンズの設計値に基づいて、前記第1の領域および前記第2の領域の各々における倍率色収差量をそれぞれレンズ倍率色収差量として算出する第2の算出手段を更に有し、
    前記決定手段は、前記第1の領域の前記領域倍率色収差量、前記第1の領域の前記レンズ倍率色収差量、および前記第2の領域の前記レンズ倍率色収差量に基づいて、前記第2の領域における倍率色収差の補正量を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記決定手段は、前記画像データの領域に含まれるエッジの数が所定の数未満であると、当該領域を前記第2の領域とし、エッジの数が所定の数未満でないと、当該領域を前記第1の領域とすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記決定手段は、前記画像データの領域における前記領域倍率色収差量の分散値が所定の分散値よりも大きいと、当該領域を前記第2の領域とすることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記決定手段は、第2の領域に隣接する前記第1の領域における前記領域倍率色収差量と前記レンズ倍率色収差量との差分を求めて、当該差分を前記第2の領域におけるレンズ倍率色収差量に加算して、前記第2の領域における倍率色収差の補正量を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  6. 前記決定手段は、前記第1の領域における倍率色収差の補正量と前記第2の領域における倍率色収差の補正量とを用いて近似曲線を求め、該近似曲線に基づいて光軸中心からの距離に応じた倍率色収差の補正量を求めることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    撮像レンズを有し、被写体を撮像するための結像光学系と、
    前記結像光学系による光学像が結像されて、当該光学像に応じた電気信号を得る撮像素子と、
    前記電気信号をアナログデジタル変換して画像データとするアナログデジタル変換手段とを有することを特徴とする撮像装置。
  8. 撮像レンズを有する結像光学系を介して得られると共に複数色の色信号を備える画像データについて倍率色収差の補正処理を行うための倍率色収差補正方法であって、
    予め規定された条件に適合する前記画像データにおける第1の領域については、該第1の領域を含む領域の画像データを用いて倍率色収差の補正量を決定し、予め規定された条件に適合しない前記画像データにおける第2の領域については、前記撮像レンズの設計値から倍率色収差の補正量を決定する決定ステップを有することを特徴とする倍率色収差補正方法。
  9. 撮像レンズを有する結像光学系を介して得られると共に複数色の色信号を備える画像データについて倍率色収差の補正処理を行うための倍率色収差補正プログラムであって、
    コンピュータに、
    予め規定された条件に適合する前記画像データにおける第1の領域については、該第1の領域を含む領域の画像データを用いて倍率色収差の補正量を決定し、予め規定された条件に適合しない前記画像データにおける第2の領域については、前記撮像レンズの設計値から倍率色収差の補正量を決定する決定ステップを実行させることを特徴とする倍率色収差補正プログラム。
  10. 請求項に記載の倍率色収差補正プログラムが記録されたコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
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