JP5665443B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents
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また、本発明は、冷媒中の金属片の量を検出可能とすることを他の目的とする。
圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、を備えた冷凍サイクル装置において、
前記圧縮機と、前記凝縮器と、前記膨張弁と、前記蒸発器と、を順に接続する非磁性体からなる配管と、
前記配管の外に配置され、配管内を流通する冷媒に含まれる金属片を磁力により収集する第1の磁石と、
前記配管の、前記第1の磁石よりも上流側に配置され、前記配管内を流通する冷媒に含まれる金属片の量を検出するセンサと、
前記センサによって検出された金属片の量が所定の閾値を超えたか否かを判別する判別手段と、
判別結果を報知する報知手段と、
前記配管の外に配置された第2の磁石と、
前記金属片に働く第2の磁石の磁力を制御する磁力制御手段と、
を備え、
前記第2の磁石と、前記センサと、前記第1の磁石とが、前記冷媒が前記配管内を流通する方向に順に並べて配置されている、
ことを特徴とする。
実施形態1に係る空調装置10は、空気の温度を調節する装置であり、図1に示すように、圧縮機110と、凝縮器120と、膨張弁130と、蒸発器140と、磁石150(1501、1502)と、制御部160と、を備える。
冷媒は凝縮器120で気体から液体に相転移する際、凝縮熱を放出し、放出された凝縮熱は凝縮器120の外部に排出される。なお、液体状態にある冷媒は、配管170内に残留している機械油と混合状態になることがある。
膨張弁130は、凝縮器120から配管1702を介して供給された高圧の液体状態にある冷媒を、減圧することにより、低圧の液体状態にある冷媒に変化させる。続いて、膨張弁130は、減圧により得られた低圧の液体状態にある冷媒を、配管1703を介して蒸発器140に供給する。
磁石150は、図2(a)に示すように、冷媒174中に含まれる磁性体の金属片175を磁力により配管170の壁面に引き付けて保持する。磁石150の強度・サイズ等は任意であるが、図2(b)に示すように、磁束φが配管170を貫通し且つ冷媒174の上流側に広がって、配管170の対向する壁面の近傍を流れる金属片1751を経路Rに示すように吸引し、かつ、吸引した金属片175を冷媒174の流れに抗して保持できる程度の磁束φの強度と分布とを有することが望ましい。磁束φの強度と分布とは、配管170の径、冷媒174の流速等に依存し、配管170の径が大きくなり、冷媒174の流速が大きくなるに従って、強く且つ広く設定されることが望ましい。
また、磁石150を配管170の表面に密接させることにより、磁石150と配管170内を流通する金属片175との距離が小さくなり、金属片175に働く磁力を大きくすることができ、より多くの金属片175を配管170の壁面に引きつけて保持することができる。更に、磁石150を配管170の外に設置するため、取り付けが容易であり、配管170内の冷媒の流れを妨げることがない。
制御部160は、電源投入後、冷媒の圧縮を開始する旨の制御信号を圧縮機110に供給する。圧縮機110は、制御信号に応答して、配管1704を介して供給された低圧の気体状態にある冷媒を圧縮し、圧縮により得られた高圧の気体状態にある冷媒を、配管1701を介して凝縮器120に供給する。
実施形態1の構成では、磁石150に保持されている金属片175の量を知ることができない。このため、磁石150に保持されている金属片175を除去(メンテナンス)する適切な時期を知ることができない。本実施形態では、磁石150に保持されている金属片175の量を測定し、適切な除去時期を報知できる空調装置11を説明する。
磁石150は、コイル181の下流側に、磁束がコイル181の内側を貫通する位置に配置されている。
この構成により、冷媒に含まれる磁性体の金属片175がコイル181の内を通過すると、コイル181を貫通する磁束分布が変化し、コイル181は、誘導起電力を発生する。
なお、空調装置11の空調動作自体は実施形態1の空調装置10と同一であり、以下では、特徴的な金属片量測定処理を中心に説明する。
制御部160は、電源投入後、図5に示す報知処理を開始し、まず、電圧センサ182i(iは1又は2)から電圧値及び識別情報が供給されたか否かを判別する(ステップS1)。制御部160は、電圧センサ182iから電圧値V及び識別情報iが供給されていないと判別した場合(ステップS1;No)、ステップS1を繰り返す。
なお、累算値VLiは、磁石150iに保持されている金属片175を除去した際に、0にリセットされ、制御部160のRAMに記憶されている。
制御部160は、コイル181の内側を通過した金属片175が所定量を超えていないと判別した場合(ステップS3;No)、ステップS1に処理を戻す。
上記実施形態2では、コイル181の内側を通過した金属片175を検出している。しかし、金属片175が小さい場合、コイル181の内側を通過する際に電圧センサ182で検出可能な誘導起電力が発生せず、金属片175がコイル181の内側を通過したことを判別できない場合がある。そこで、金属片175の検出可能性を高めた空調装置11を説明する。
電磁石183のコイルに電流が供給されている場合、電磁石183は、磁力を発生する。このため、冷媒に含まれる磁性体の金属片175は、電磁石183の磁力により配管170の壁面に引き付けられ保持される。そして、磁性体の金属片175は、電磁石183の磁力により磁化される。
電磁石183のコイルに電流が供給されなくなると、電磁石183は、磁力を発生しない。このため、電磁石183の磁力により配管170の壁面に引き付けられ保持された複数の金属片175は、冷媒の流れにより、配管170の壁面から離れ、コイル181を通過する。この際、金属片175は磁化されており、また、複数の金属片175が一群となっているため、コイル181に発生する誘導起電力の電圧値は、磁化されていない単体の金属片175に比較して大きくなる。続いて、コイル181を通過した複数の金属片175は、磁石150の磁力により配管170の壁面に引き付けられ保持される。
制御部160は、電源投入後、図8に示す報知処理を開始し、まず、タイマ161によって計測される期間t1を0にリセットして、計時を開始させる(ステップS11)。制御部160は、電磁石183のコイルに電流を供給することにより、磁力を発生させる(ステップS12)。制御部160は、タイマ161によって計測される期間t1が所定の期間T1を超えたか否かを判別する(ステップS13)。
一方、制御部160は、タイマ161によって計測される期間t1が所定の期間T1を超えたと判別した場合(ステップS13;Yes)、タイマ161によって計測される期間t2を0にリセットして、計時を開始させる(ステップS14)。制御部160は、磁力を制御する磁力制御手段として、電磁石183のコイルに電流を供給することを止めることにより、磁力を消滅させる(ステップS15)。制御部160は、電圧センサ182から電圧値V及び識別情報iが供給されたか否かを判別する(ステップS16)。
一方、制御部160は、電圧センサ182iから電圧値V及び識別情報iが供給されたと判別した場合(ステップS16;Yes)、電圧値Viが所定の閾値よりも大きいか否か(Vi>閾値が成立するか否か)を判別する(ステップS17)。即ち、制御部160は、コイル181の内側を所定量の金属片が一度に通過したか否かを判別する。
一方、制御部160は、Vi>閾値であると判別した場合(ステップS17;Yes)、圧縮機110の駆動を停止させ、膨張弁130の弁を閉じさせる(ステップS18)。制御部160は、所定の閾値を超えた変数Vの値(電圧値)に対応する磁石部190の識別情報と、所定量の金属片175を検出したため、圧縮機110の駆動を停止し、膨張弁130を閉じた旨と、を表示部165に表示して報知する(ステップS19)。
一方、制御部160は、タイマ161によって計測される期間t1が所定の期間T1を超えたと判別した場合(ステップS20;Yes)、ステップS11に処理を戻す。
実施形態2において、Vi>閾値のときに、警報を発するように構成してもよい。
また、実施形態3において、Viの累算値VLを求め、累算値VL>閾値のときに、警報を発するように構成してもよい。
また、警報の種類は、表示部165に表示して報知するだけでなく、音や光により報知してもよい。
これにより、例えば、上記実施形態1では、図9(a)に示すように、制御部160は、電圧値の累算値VLと時刻tとのグラフを表示部165に表示する。一方、上記実施形態2では、図9(b)に示すように、制御部160は、電圧値Vと時刻tとのグラフを表示部165に表示する。
また、制御部160は、RAMに記憶されたデータを管理センタのサーバの記憶部に記憶してもよい。管理センタのサーバは、ユーザからの指示に応答して、サーバの記憶部に記憶されたデータに基づいて、磁石部180の識別情報毎に、コイル181に発生する誘導起電力の電圧値と、この電圧値を計測した時刻と、をサーバに接続されたディスプレイ装置に表示する。
また、上記実施形態では、磁石150を配管1702及び1704上の任意の位置に配置しているが、磁石を配置する配管はこれに限定されず、配管1701及び1703上の任意の位置に配置してもよい。
また、上記実施形態では、金属片175を除去するため磁石150を2個使用しているが、磁石150の数は任意である。
また、駆動手段により電磁シールドを配管170と永久磁石の間に挿入したり抜去したりすることにより、金属片175に働く磁力の強さを切り替えてもよい。
例えば、図11(a)に示すように、円筒形状のフェライトを円筒の中心軸301を含む平面302で2つに分断した半円筒形状のフェライト201と、フェライト202と、からなるフェライトコアに、図11(b)に示すように、銅等からなる電線203を巻いたものを採用してもよい。ここで、フェライト201と、フェライト202とは、図12に示すように、配管170を挟むように配置される。
11 空調装置
110 圧縮機
120 凝縮器
130 膨張弁
140 蒸発器
150 磁石
160 制御部
161 タイマ
165 表示部
170 配管
174 冷媒
175 金属片
180 磁石部
181 コイル
182 電圧センサ
183 電磁石
190 磁石部
201 フェライト
202 フェライト
203 電線
301 中心軸
302 平面
Claims (6)
- 圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、を備えた冷凍サイクル装置において、
前記圧縮機と、前記凝縮器と、前記膨張弁と、前記蒸発器と、を順に接続する非磁性体からなる配管と、
前記配管の外に配置され、配管内を流通する冷媒に含まれる金属片を磁力により収集する第1の磁石と、
前記配管の、前記第1の磁石よりも上流側に配置され、前記配管内を流通する冷媒に含まれる金属片の量を検出するセンサと、
前記センサによって検出された金属片の量が所定の閾値を超えたか否かを判別する判別手段と、
判別結果を報知する報知手段と、
前記配管の外に配置された第2の磁石と、
前記金属片に働く第2の磁石の磁力を制御する磁力制御手段と、
を備え、
前記第2の磁石と、前記センサと、前記第1の磁石とが、前記冷媒が前記配管内を流通する方向に順に並べて配置されている、
ことを特徴とする冷凍サイクル装置。 - 圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、を備えた冷凍サイクル装置において、
前記圧縮機と、前記凝縮器と、前記膨張弁と、前記蒸発器と、を順に接続する非磁性体からなる配管と、
前記配管の外に配置され、配管内を流通する冷媒に含まれる金属片を磁力により収集する第1の磁石と、
前記配管の、前記第1の磁石よりも上流側に配置され、前記配管内を流通する冷媒に含まれる金属片の量を検出するセンサと、
前記センサによって検出された金属片の量が所定の閾値を超えたか否かを判別する判別手段と、
判別結果を報知する報知手段とを備え、
前記センサは、前記第1の磁石からの磁束が内部を通過するコイルを含み、
前記判別手段は、前記コイルに発生した電圧値の累積値が所定の閾値を超えたか否かを判別することにより、金属片の量が所定の閾値を超えたか否かを判別する、
ことを特徴とする冷凍サイクル装置。 - 前記判別手段が、金属片の量が所定の閾値を超えたと判別したときに、センサの下流に位置する前記圧縮機を停止し及び/又は前記膨張弁を閉じさせる膨張弁制御手段、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。 - 前記センサは、前記第1の磁石からの磁束が内部を通過するコイルを含む、
ことを特徴とする請求項1又は3に記載の冷凍サイクル装置。 - 前記判別手段は、前記コイルに発生した電圧値の累積値が所定の閾値を超えたか否かを判別することにより、金属片の量が所定の閾値を超えたか否かを判別する、
ことを特徴とする請求項4に記載の冷凍サイクル装置。 - 前記第1の磁石は、前記凝縮器と前記膨張弁とを接続する配管、又は、前記蒸発器と前記圧縮機とを接続する配管の外に配置されている、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
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