JP5665402B2 - 撮像システム及びその制御方法 - Google Patents
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Description
そこで、2台のカメラを連動させて同時に動かすことにより輻輳角を調整する方法が提案されている。特許文献1に開示の複眼撮像装置では、ビューファインダの画面内に表示される任意の被写体から所望の被写体が選択された場合、装置から被写体までの距離及びカメラ間の距離データに基づいて輻輳角を算出する。両カメラの光軸が所定の輻輳角をなすようにカメラの向きが制御される。
そこで本発明の目的は、ブレ補正用レンズを動かして光軸を変化させることによって、3D撮影に用いる撮像装置を大掛かりにせずに、ズーム動作に伴って生じる輻輳角のズレを容易に補正できるようにすることにある。
[第1実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る撮像装置のシステム構成例を示すブロック図である。撮像光学系のレンズユニット101はインナーフォーカスタイプであり、変倍レンズ及びズーム駆動機構と、ブレ補正レンズ及びブレ補正機構を含む。レンズユニット101は、被写体側から順に第1固定レンズ群11、変倍レンズ群(ズームレンズ)12、ブレ補正レンズ群(シフトレンズ)13、焦点調節用レンズ群(フォーカスレンズ)14を備える。シフトレンズ13はレンズユニット101の光軸に対して垂直方向に移動してブレを補正するレンズ群であり、撮像装置に加わる振れによる像ブレを光学的に補正する。フォーカスレンズ14は焦点調節機能と、変倍による焦点面の移動を補正するいわゆるコンペ機能を兼ね備えたレンズ群である。
S1001で本制御が開始し、例えば垂直同期期間(NTSC方式では約1/60秒)に1回の周期で以下の処理が繰り返し実行される。S1002で制御回路21は、ズームスイッチ19によって変倍操作が行われたか否かを判定する。変倍操作が行われた場合、S1003に進み、変倍操作が行われなければ処理を終了する。S1003で制御回路21は、現時点の焦点距離(ズームレンズ位置)を検出する。なお、焦点距離の検出方法としては、ズームレンズ駆動回路22が出力する駆動パルスをカウントする方法や、別途に設けたエンコーダでズームレンズ12の位置を検出する方法等、既知の方法を用いればよい。さらに、ズームレンズ位置が検出できれば、これに対応する焦点距離を検出することは、データテーブルの参照等によって行える。
θ:光軸の補正角
F1、F2:焦点距離
x1:焦点距離F1で補正角θとするためのシフトレンズの移動量
T1:シフトレンズ移動量がx1の時の敏感度
x2:焦点距離F2で補正角θとするためのシフトレンズの移動量
T2:シフトレンズ移動量がx2の時の敏感度
なお、「tan()」は正接関数を表す。
上記のように、焦点距離変化に対して角度θを一定に保つための補正のことを敏感度補正と言う。従って、シフトレンズ位置がx1の時、焦点距離がF1からF2に変化した場合には、次式(2)を用いて敏感度補正を行うことにより、シフトレンズ13の補正量を算出することができる。
・機械的な当接によって補正不可能となる物理的な末端位置(メカ端)。
・周辺光量や撮像光学系の光学性能(MTF:Modulation Transfer Function)等の光学的な観点から、ある範囲以上は補正しないように電気的に設定される制御上の末端位置(ソフト端)。
S2001で本制御が開始し、例えば垂直同期期間に1回の周期で以下の処理が繰り返し実行される。次のS2002で制御回路21は、モード切替スイッチ18の操作により設定されるモード状態を判定する。モード状態が像ブレ補正モードであれば、S2003に進み、光軸補正モードであれば、S2005に進む。S2003では後述するシフトレンズ13のズーム中心ズレ補正及び焦点距離に応じた制御中心補正が行われ、次のS2004に進む。S2004で制御回路21は通常のブレ補正制御を行ってから本処理を終了する。なお通常のブレ補正制御については既知の手段(振れ検出手段等)を用いた各種構成形態が知られているので説明を省略する。
θ:補正角度
X:単位時間当りの画素変化量(変位)
F:焦点距離
「arctan()」は逆正接関数を表す。
なお、図5から分かるように、「X=F1×tanθ1=F2×tanθ2」が成り立つ。
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、変倍操作時にシフトレンズ13の補正量が制御範囲を超える場合、シフトレンズ13を制御範囲の中心位置にリセットする方法について説明した。第2実施形態では、変倍操作によってシフトレンズ13の補正量が制御範囲を超える場合には、変倍操作を取り消して焦点距離を変化させないようにする形態について説明する。なお、第2実施形態に係るシステム構成は、第1実施形態の場合と同様であるため、詳細な説明を省略する。
S3001で本制御が開始し、例えば垂直同期期間に1回の周期で以下の処理が繰り返し実行される。次のS3002で制御回路21は、ズームスイッチ19の操作によって変倍操作が行われたか否かを判定する。変倍操作が行われた場合、S3003に進み、変倍操作が行われなければ処理を終了する。S3003で制御回路21は、変倍操作による焦点距離(ズームレンズ位置)の目標値を算出する。なお、焦点距離の目標値は、ズームスイッチ19から検出される操作量に基づいて、ズームレンズの移動速度から算出できる。次のS3004で制御回路21は、焦点距離の目標値に対応するシフトレンズ13の補正量を算出する。この算出方法については、前記の式(2)を用いて、変倍操作前の焦点距離をF1とし、変倍操作による焦点距離の目標値をF2として算出することができる。
次に、本発明に係る第3実施形態について説明する。第1実施形態及び第2実施形態では、変倍操作によって角度を一定に保つようにシフトレンズ13を制御すると共に、変倍操作によってシフトレンズ13の補正量が制御範囲を超える場合の処理方法について説明した。第3実施形態では、変倍操作時にシフトレンズ13の位置を保持する制御方法について説明する。なお、第3実施形態に係るシステム構成や、光軸補正モードにおけるシフトレンズ13の補正量の表示方法は、第1実施形態及び第2実施形態の場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
15 撮像素子
18 モード切替スイッチ(指示手段)
19 ズームスイッチ(変倍操作手段)
21 制御回路
101 レンズユニット
Claims (10)
- ズームレンズを含む撮像光学系を通して被写体像を画像信号として取り込む撮像手段を有する撮影装置を複数備え、前記複数の撮像装置の各々の前記撮像光学系の光軸が所定の輻輳角をなすように配置された撮像システムであって、
前記複数の撮像装置の各々は、
予め定められた制御範囲内を前記光軸と異なる方向に駆動されることにより、前記撮像装置に加わる振れによる像ブレを光学的に補正する補正手段と、
前記撮像光学系の焦点距離の変更を指示するための変倍操作手段と、
前記変倍操作手段によって焦点距離の変更が指示された場合、前記焦点距離の変化に対して前記輻輳角を一定に保つように前記補正手段を前記光軸と異なる方向に駆動する制御手段と、
前記輻輳角を一定に保つ光軸調整機能と前記撮像装置に加わる振れによる像ブレを光学的に補正する像ブレ補正機能との切り替えを指示するための指示手段と、を備え、
前記制御手段は、前記変倍操作手段の指示に従って前記ズームレンズによるズーム動作が行われた時に、前記指示手段によって前記光軸調整機能が指示されている場合は、前記複数の撮像装置の各々の補正手段の駆動中心を理想的な光軸中心に合わせるように補正し、
前記制御手段は、前記変倍操作手段の指示に従って前記ズームレンズによるズーム動作が行われた時に、前記指示手段によって像ブレ補正機能が指示されている場合は、前記補正手段の駆動中心を理想的な光軸中心に合わせるように移動させると共に前記焦点距離が望遠側になるに従って前記制御範囲の中心を前記補正手段の駆動範囲の中心の方向に戻すように前記複数の撮像装置の各々の補正手段を制御することを特徴とする撮像システム。 - 前記制御手段は、前記変倍操作手段の指示に従って行われるズーム動作に伴って前記補正手段の位置が前記制御範囲から外れると判定した場合、前記補正手段を前記制御範囲の中心位置に移動させることを特徴とする、請求項1に記載の撮像システム。
- 前記制御手段は、前記補正手段を前記制御範囲の中心位置に移動させた場合、操作者に対してその旨の通知制御を行うことを特徴とする、請求項2に記載の撮像システム。
- 前記制御手段は、前記変倍操作手段の指示に従って行われるズーム動作に伴って前記補正手段の位置が予め定められた制御範囲から外れると判定した場合、前記ズーム動作を停止させることを特徴とする、請求項1に記載の撮像システム。
- 前記制御手段は、前記ズーム動作を停止させた場合、操作者に対してその旨の通知制御を行うことを特徴とする、請求項4に記載の撮像システム。
- 前記制御手段は、前記変倍操作手段の指示に従って行われるズーム動作に伴って前記補正手段の位置が前記制御範囲から外れると判定した場合、該制御範囲の補正端に沿って前記補正手段を制御することを特徴とする、請求項1に記載の撮像システム。
- 表示部を更に備え、
前記制御手段は、前記指示手段によって前記光軸調整機能が指示されている場合は、前記補正手段の制御範囲及び該制御範囲に対する相対的な補正位置を前記表示部に表示させると共に、
前記変倍操作手段による焦点距離の変更の指示に従って、前記制御範囲又は補正位置の表示を変更するように制御することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の撮像システム。 - 前記制御手段は、
前記変倍操作手段の指示に従って前記ズームレンズによるズーム動作を望遠側から広角側へ行う場合、前記焦点距離の変化と前記補正手段の敏感度変化に応じて前記駆動範囲の中心に戻す方向に前記複数の撮像装置の各々の補正手段を制御し、
前記変倍操作手段の指示に従って前記ズームレンズによるズーム動作を広角側から望遠側へ行う場合、前記焦点距離の変化と前記補正手段の敏感度変化に応じて前記駆動範囲の中心から離れる方向に前記複数の撮像装置の各々の補正手段を制御すること請求項1乃至7の何れか1項に記載の撮像システム。 - 第1の焦点距離F1における前記補正手段の移動量がx1であるときの第1の敏感度をT1とし、第2の焦点距離F2における前記補正手段の移動量がx2であるときの第2の敏感度をT2とする場合、前記制御手段は、x1・T1/F1=x2・T2/F2の関係を満たすように前記補正手段の移動量を制御することを特徴とする請求項8に記載の撮像システム。
- ズームレンズを含む撮像光学系を通して被写体像を画像信号として取り込む撮像手段を有する撮影装置を複数備え、
前記複数の撮像装置の各々は、
予め定められた制御範囲内を前記光軸と異なる方向に駆動されることにより、前記撮像装置に加わる振れによる像ブレを光学的に補正する補正手段と、
前記撮像光学系の焦点距離の変更を指示するための変倍操作手段と、
前記変倍操作手段によって焦点距離の変更が指示された場合、前記焦点距離の変化に対して前記輻輳角を一定に保つように前記補正手段を前記光軸と異なる方向に駆動する制御手段と、
前記輻輳角を一定に保つ光軸調整機能と前記撮像装置に加わる振れによる像ブレを光学的に補正する像ブレ補正機能との切り替えを指示するための指示手段と、を備えており、
前記複数の撮像装置の各々の前記撮像光学系の光軸が所定の輻輳角をなすように配置された撮像システムで実行される制御方法であって、
前記制御手段により、
前記変倍操作手段の指示に従って前記ズームレンズによるズーム動作が行われた時に、前記指示手段によって前記光軸調整機能が指示されている場合は、前記複数の撮像装置の各々の補正手段の駆動中心を理想的な光軸中心に合わせるように補正するステップと、
前記変倍操作手段の指示に従って前記ズームレンズによるズーム動作が行われた時に、前記指示手段によって像ブレ補正機能が指示されている場合は、前記補正手段の駆動中心を理想的な光軸中心に合わせるように移動させると共に前記焦点距離が望遠側になるに従って前記制御範囲の中心を前記補正手段の駆動範囲の中心の方向に戻すように前記複数の撮像装置の各々の補正手段を制御するステップを有することを特徴とする撮像システムの制御方法。
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