JP5662220B2 - ガラス強化樹脂組成物 - Google Patents
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Description
(A成分:熱可塑性樹脂)
(A−1成分:ポリカーボネート系樹脂)
本発明でA−1成分として使用されるポリカーボネート系樹脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させて得られるものである。反応方法の一例として界面重合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法、および環状カーボネート化合物の開環重合法などを挙げることができる。
例えば、2価フェノール成分の一部又は全部として、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール(以下“BPM”と略称することがある)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(以下“Bis−TMC”と略称することがある)、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン及び9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(以下“BCF”と略称することがある)を用いたポリカーボネ−ト(単独重合体又は共重合体)は、吸水による寸法変化や形態安定性の要求が特に厳しい用途に適当である。これらのBPA以外の2価フェノールは、該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分全体の5モル%以上、特に10モル%以上、使用するのが好ましい。
(1)該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分100モル%中、BPMが20〜80モル%(より好適には40〜75モル%、さらに好適には45〜65モル%)であり、かつBCFが20〜80モル%(より好適には25〜60モル%、さらに好適には35〜55モル%)である共重合ポリカーボネート。
(2)該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分100モル%中、BPAが10〜95モル%(より好適には50〜90モル%、さらに好適には60〜85モル%)であり、かつBCFが5〜90モル%(より好適には10〜50モル%、さらに好適には15〜40モル%)である共重合ポリカーボネート。
(3)該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分100モル%中、BPMが20〜80モル%(より好適には40〜75モル%、さらに好適には45〜65モル%)であり、かつBis−TMCが20〜80モル%(より好適には25〜60モル%、さらに好適には35〜55モル%)である共重合ポリカーボネート。
これらの特殊なポリカーボネートの製法及び特性については、例えば、特開平6−172508号公報、特開平8−27370号公報、特開2001−55435号公報及び特開2002−117580号公報等に詳しく記載されている。
(i)吸水率が0.05〜0.15%、好ましくは0.06〜0.13%であり、かつTgが120〜180℃であるポリカーボネート、あるいは
(ii)Tgが160〜250℃、好ましくは170〜230℃であり、かつ吸水率が0.10〜0.30%、好ましくは0.13〜0.30%、より好ましくは0.14〜0.27%であるポリカーボネート。
カーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、炭酸ジエステルまたはハロホルメートなどが使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートまたは二価フェノールのジハロホルメートなどが挙げられる。
さらにポリオルガノシロキサン単位を共重合した、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の使用も可能である。
粘度平均分子量が1×104未満のポリカーボネート系樹脂では、良好な機械的特性が得られない。一方、粘度平均分子量が5×104を超える芳香族ポリカーボネート樹脂から得られる樹脂組成物は、射出成形時の流動性に劣る点で汎用性に劣る。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
求められた比粘度(ηSP)から次の数式により粘度平均分子量Mを算出する。
ηSP/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−4M0.83
c=0.7
A成分中のA−1成分の含有量は50重量%以上が好ましく、55重量%以上がより好ましく、60重量%以上がさらに好ましい。
本発明には熱可塑性樹脂としてスチレン系樹脂(A−2成分)を使用することができる。このスチレン系樹脂は良好な成形加工性と、適度な耐熱性および難燃性を有しているため、これら特性のバランスを保つために好ましい熱可塑性樹脂である。
かかるスチレン系樹脂は、芳香族ビニル化合物の重合体または共重合体、またこれと必要に応じてこれらと共重合可能な他のビニル単量体およびゴム質重合体より選ばれる1種以上を共重合して得られる重合体である。
これらの中でも、アクリロニトリル・スチレン共重合体樹脂(AS樹脂)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂(ABS樹脂)が好ましい。また、スチレン系重合体を2種以上混合して使用することも可能である。
還元粘度(ηsp/C)={(t/t0)−1}/0.5
還元粘度が0.2dl/gより小さいと衝撃が低下し、1.0dl/gを越えると流動性が悪くなることがある。
またグラフトされたシアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物の割合はジエン系ゴム成分に対して、グラフト率(重量%)で表して20〜200%が好ましく、より好ましくは20〜70%のものである。
スチレン系樹脂の配合量はA−1成分100重量部当り、1〜100重量部が好ましく、5〜80重量部がより好ましく、10〜70重量部がさらに好ましい。
A−1、A−2成分以外の熱可塑性樹脂としては、芳香族ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)、シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(いわゆるPET−G樹脂)、ポリエチレンナフタレート樹脂、およびポリブチレンナフタレート樹脂など)、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA樹脂)、環状ポリオレフィン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、並びにポリオレフィン樹脂(ポリエチレン樹脂、エチレン−(α−オレフィン)共重合体樹脂、ポリプロピレン樹脂、およびプロピレン−(α−オレフィン)共重合体樹脂など)が例示される。ゴム質重合体としては、各種のコア−シェル型グラフト共重合体および熱可塑性エラストマーが例示される。上記他の熱可塑性樹脂およびゴム質重合体は、A−1成分100重量部当り、1〜100重量部が好ましく、20〜80重量部以下がより好ましい。
本発明の組成物においてB成分として用いるガラスフレークは、平均厚さが0.2〜0.7μm、好ましくは0.3〜0.7μm、より好ましくは0.4〜0.7μmのガラスフレークである。平均厚みが上記範囲のガラスフレークを使用した場合、平均厚みが0.7μmより大きいガラスフレークを使用した場合に比べ、機械特性が大きく改良され、機械的強度に関してはガラス繊維並の特性を発現するようになる。また、平均厚みが0.2μmよりも小さくなると樹脂に混練する際、ガラスフレークの割れが著しく十分な補強効果が発現しなくなる。ここで該平均厚さは以下の方法で測定される。すなわち、走査型電子顕微鏡(SEM)を用い、100枚以上のガラスフレークにつき、それぞれの厚さを測定し、その測定値を平均することにより求める。この場合、ガラスフレーク単体を走査型電子顕微鏡で観察して測定しても良く、ガラスフレークを樹脂に充填して成形し、これを破断し、その破断面を観察して測定しても良い。いずれの測定方法においても、ガラスフレーク断面(厚さ面)が走査型電子顕微鏡の照射電子線軸に垂直になるように、走査型電子顕微鏡の試料台を試料台微動装置により調整する必要がある。
本発明の組成物においてC成分として用いる表面処理失活剤としては、有機リン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物などが例示され、その中でも有機リン系化合物が好ましい。
本発明の表面処理失活剤として使用される有機リン系化合物としては、ホスフェート化合物、アシッドホスフェート化合物、ホスファイト化合物、ホスホナイト化合物、ホスホネイト化合物、および第3級ホスフィン等が例示される。
ヒンダードフェノール化合物としては、通常樹脂に配合される各種の化合物が使用できる。かかるヒンダードフェノール化合物としては、例えば、α−トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン、シナピルアルコール、ビタミンE、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−tert−ブチル−6−(3’−tert−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−ジメチレン−ビス(6−α−メチル−ベンジル−p−クレゾール)、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−ブチリデン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−N−ビス−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、1,6−へキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ビス[2−tert−ブチル−4−メチル6−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)フェニル]テレフタレート、3,9−ビス{2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1,−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、4,4’−ジ−チオビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−トリ−チオビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2−チオジエチレンビス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、N,N’−ヘキサメチレンビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド)、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス2[3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチルイソシアヌレート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリエチレングリコール−N−ビス−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、トリエチレングリコール−N−ビス−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)アセテート、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)アセチルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、テトラキス[メチレン−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)ベンゼン、およびトリス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)イソシアヌレートなどが例示される。
(D−1成分:繊維状充填材)
本発明の組成物においてD−1成分として用いる繊維状充填材としては、公知の繊維状充填材が挙げられる。かかる繊維状充填材としては、丸型断面を有するガラス繊維、繊維断面の長径の平均値が10〜50μm、長径と短径の比(長径/短径)の平均値が1.5〜8である扁平断面ガラス繊維、炭素系フィラー、ガラスミルドファイバー、ワラストナイトが好適に例示される。これらの中でも上記の扁平断面ガラス繊維が最も好ましく用いられる。かかる繊維状充填材は、これらの表面に酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、および酸化ケイ素などの金属酸化物コートされたフィラーも利用できる。
D−1成分の含有量は、A成分100重量部に対し、好ましくは1〜150重量部であり、より好ましくは3〜120重量部、さらに好ましくは5〜100重量部である。
本発明で使用する板状充填材としては、マイカ、タルク、クレー、グラファイト、およびモンモリロナイトなどのスメクタイト系鉱物などが例示される。またかかる板状充填材は、金属コートまたは金属酸化物コートされたものを含む。本発明の板状充填材としてはマイカ、タルク、およびグラファイトからなる群より選ばれる少なくとも1種の板状充填材であることが好ましい。本発明のD−2成分として使用されるマイカとしては、剛性確保の面から、平均粒径が10〜700μmの粉末状のものが好ましい。マイカとは、アルミニウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、鉄等を含んだケイ酸塩鉱物の粉砕物である。マイカには白雲母、金雲母、黒雲母、人造雲母等があり、本発明で使用するマイカとしてはいずれのマイカも使用できるが、白雲母は金雲母や黒雲母に比べてそれ自体が剛直であり、剛性の点では白雲母が好適である。また、金雲母、黒雲母は白雲母に比べて主成分中にFeが多く含まれているためそれ自体の色相が黒っぽくなり、種々の着色をする場合にも白雲母は好適である。また白雲母は、人造雲母(天然金雲母のOH基がFに置換されたもの)が高価であるのに対しても有利である。したがって本発明においては種々の点から白雲母が好適である。
D−2成分の含有量は、A成分100重量部に対し、好ましくは1〜150重量部であり、より好ましくは3〜120重量部、さらに好ましくは5〜100重量部である。
(I)紫外線吸収剤
本発明のガラス強化樹脂組成物は紫外線吸収剤を含有することができる。本発明の樹脂組成物は良好な色相をも有することから、紫外線吸収剤の配合により屋外の使用においてもかかる色相を長期間維持することができる。
本発明のガラス強化樹脂組成物には、熱安定剤を配合することもできる。熱安定剤としては、例えば3−ヒドロキシ−5,7−ジ−tert−ブチル−フラン−2−オンとo−キシレンとの反応生成物に代表されるラクトン系安定剤(かかる安定剤の詳細は特開平7−233160号公報に記載されている)が好適に例示される。かかる化合物はIrganox HP−136(商標、CIBA SPECIALTY CHEMICALS社製)として市販され、該化合物を利用できる。ラクトン系安定剤の配合量は、A成分100重量部を基準として、好ましくは0.0005〜0.05重量部、より好ましくは0.001〜0.03重量部である。
本発明のガラス強化樹脂組成物は、その成形時の生産性向上や成形品の寸法精度の向上を目的として、脂肪酸エステル、ポリオレフィン系ワックス、シリコーン系化合物、フッ素系化合物、パラフィンワックス、蜜蝋などの公知の離型剤を配合することもできる。本発明で用いるガラス強化樹脂組成物は、成形収縮率が低いことから離型抵抗が大きくなりやすく、その結果離型時における成形品の変形を招きやすい。上記特定の成分の配合は、かかる問題をガラス強化樹脂組成物の特性を損なうことなく解決するものである。
上記の離型剤の含有量は、A成分100重量部を基準として好ましくは0.005〜5重量部、より好ましくは0.01〜4重量部、更に好ましくは0.02〜3重量部である。
本発明のガラス強化樹脂組成物は更に各種の染顔料を含有し多様な意匠性を発現する成形品を提供できる。本発明で使用する染顔料としては、ペリレン系染料、クマリン系染料、チオインジゴ系染料、アンスラキノン系染料、チオキサントン系染料、紺青等のフェロシアン化物、ペリノン系染料、キノリン系染料、キナクリドン系染料、ジオキサジン系染料、イソインドリノン系染料、およびフタロシアニン系染料などを挙げることができる。更に本発明の樹脂組成物はメタリック顔料を配合してより良好なメタリック色彩を得ることもできる。メタリック顔料としては、アルミ粉が好適である。また、蛍光増白剤やそれ以外の発光をする蛍光染料を配合することにより、発光色を生かした更に良好な意匠効果を付与することができる。
上記の染顔料の含有量は、A成分100重量部を基準として、0.00001〜1重量部が好ましく、0.00005〜0.5重量部がより好ましい。
本発明のガラス強化樹脂組成物は熱線吸収能を有する化合物を含有することができる。かかる化合物としてはフタロシアニン系近赤外線吸収剤、ATO、ITO、酸化イリジウムおよび酸化ルテニウムなどの金属酸化物系近赤外線吸収剤、ホウ化ランタン、ホウ化セリウムおよびホウ化タングステンなどの金属ホウ化物系近赤外線吸収剤などの近赤外吸収能に優れた各種の金属化合物、ならびに炭素フィラーが好適に例示される。かかるフタロシアニン系近赤外線吸収剤としてはたとえば三井化学(株)製MIR−362が市販され容易に入手可能である。炭素フィラーとしてはカーボンブラック、グラファイト(天然、および人工のいずれも含む)およびフラーレンなどが例示され、好ましくはカーボンブラックおよびグラファイトである。これらは単体または2種以上を併用して使用することができる。フタロシアニン系近赤外線吸収剤の含有量は、A成分100重量部を基準として0.0005〜0.2重量部が好ましく、0.0008〜0.1重量部がより好ましく、0.001〜0.07重量部がさらに好ましい。金属酸化物系近赤外線吸収剤、金属ホウ化物系近赤外線吸収剤および炭素フィラーの含有量は、本発明の樹脂組成物中、0.1〜200ppm(重量割合)の範囲が好ましく、0.5〜100ppmの範囲がより好ましい。
本発明のガラス強化樹脂組成物には、光拡散剤を配合して光拡散効果を付与することができる。かかる光拡散剤としては高分子微粒子、炭酸カルシウムの如き低屈折率の無機微粒子、およびこれらの複合物等が例示される。かかる高分子微粒子は、既にポリカーボネート樹脂の光拡散剤として公知の微粒子である。より好適には粒径数μmのアクリル架橋粒子およびポリオルガノシルセスキオキサンに代表されるシリコーン架橋粒子などが例示される。光拡散剤の形状は球形、円盤形、柱形、および不定形などが例示される。かかる球形は、完全球である必要はなく変形しているものを含み、かかる柱形は立方体を含む。好ましい光拡散剤は球形であり、その粒径は均一であるほど好ましい。光拡散剤の含有量は、A成分100重量部を基準として好ましくは0.005〜20重量部、より好ましくは0.01〜10重量部、更に好ましくは0.01〜3重量部である。尚、光拡散剤は2種以上を併用することができる。
本発明のガラス強化樹脂組成物には、光高反射用白色顔料を配合して光反射効果を付与することができる。かかる白色顔料としては二酸化チタン(特にシリコーンなど有機表面処理剤により処理された二酸化チタン)顔料が特に好ましい。かかる光高反射用白色顔料の含有量は、A成分合計100重量部を基準として3〜30重量部が好ましく、8〜25重量部がより好ましい。尚、光高反射用白色顔料は2種以上を併用することができる。
本発明のガラス強化樹脂組成物には、帯電防止性能が求められる場合があり、かかる場合帯電防止剤を含むことが好ましい。かかる帯電防止剤としては、例えば(1)ドデシルベンゼンスルホン酸ホスホニウム塩に代表されるアリールスルホン酸ホスホニウム塩、およびアルキルスルホン酸ホスホニウム塩などの有機スルホン酸ホスホニウム塩、並びにテトラフルオロホウ酸ホスホニウム塩の如きホウ酸ホスホニウム塩が挙げられる。該ホスホニウム塩の含有量はA成分100重量部を基準として、5重量部以下が適切であり、好ましくは0.05〜5重量部、より好ましくは1〜3.5重量部、更に好ましくは1.5〜3重量部の範囲である。
本発明のガラス強化樹脂組成物には、流動改質剤、抗菌剤、流動パラフィンの如き分散剤、光触媒系防汚剤およびフォトクロミック剤などを配合することができる。
本発明のガラス強化樹脂組成物を製造するには、任意の方法が採用される。例えばA成分、B成分、C成分および任意に他の添加剤を、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー、メカノケミカル装置、押出混合機などの予備混合手段を用いて充分に混合した後、必要に応じて押出造粒器やブリケッティングマシーンなどによりかかる予備混合物の造粒を行い、その後ベント式二軸押出機に代表される溶融混練機で溶融混練し、その後ペレタイザーによりペレット化する方法が挙げられる。
溶融混練機としては二軸押出機の他にバンバリーミキサー、混練ロール、単軸押出機、3軸以上の多軸押出機などを挙げることができる。
(i)曲げ強度:ISO 178(測定条件23℃)に準拠して測定した。なお、試験片は、射出成形機(住友重機械工業(株)製 SG−150U)によりシリンダー温度310℃、金型温度100℃で成形した。
(ii)曲げ弾性率:ISO 178(測定条件23℃)に準拠して測定した。なお、試験片は、射出成形機(住友重機械工業(株)製 SG−150U)によりシリンダー温度310℃、金型温度100℃で成形した。
(iii)成形収縮率:一方の短辺側に厚み1.5mmのフィルムゲートを有する短辺50mm、長辺100mm、厚み2mmの平板を成形し、23℃、50%RH、24時間状態調節したのち、平板の流動の流れ方向および直角方向の寸法を三次元測定機(三豊製作所(株)製 MICROPAK 550)を使用し測定し、流れ方向および直角方向の成形収縮率を求めた。なお、試験片は、射出成形機(住友重機械工業(株)製 SG−150U)によりシリンダー温度310℃、金型温度100℃で成形した。
(iv)異方性:上記で求めた成形収縮率の流れ方向と垂直方向の比を異方性として求めた。異方性の値は1に近いほど成形収縮率の異方性が小さく好ましい。
(v)熱安定性:連続成形後、成形機を一時停止しシリンダー内で樹脂を10分間滞留させた後に成形することにより得られる試験片の分子量を測定し、[成形滞留品/ペレット分子量]で表される分子量保持率で判断した。分子量保持率は大きいほど好ましい。
(vi)成形品色相:1mm厚み、2mm厚み、3mm厚みを有する三段プレートの表面外観を目視確認した。なお、試験片は、射出成形機(住友重機械工業(株)製 SG−150U)によりシリンダー温度310℃、金型温度100℃で成形した。判定は目視での色相判断であり、黄変したもの、外観が悪いものを×、黄変なし、外観良好なものを○で示した。
(vii)押出し安定性:押出し時のストランドが安定しておりペレット化が容易なものを○、ストランドの暴れが大きくペレット化が困難なものを×で示した。
ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、および各種添加剤を表1、2記載の各配合量で、ブレンダーにて混合した後、ベント式二軸押出機を用いて溶融混練してペレットを得た。使用する各種添加剤は、それぞれ配合量の10〜100倍の濃度を目安に予めポリカーボネート樹脂との予備混合物を作成した後、ブレンダーによる全体の混合を行った。ベント式二軸押出機は(株)日本製鋼所製:TEX−30XSST(完全かみ合い、同方向回転、2条ネジスクリュー)を使用した。押出条件は吐出量20kg/h、スクリュー回転数150rpm、ベントの真空度3kPaであり、また押出温度は第一供給口から第二供給口まで280℃、第二供給口からダイス部分まで290℃とした。なお、強化充填材は上記押出機のサイドフィーダーを使用し第二供給口から供給し、残りのポリカーボネート樹脂および添加剤は第一供給口から押出機に供給した。ここでいう第一供給口とはダイスから最も離れた供給口であり、第二供給口とは押出機のダイスと第一供給口の間に位置する供給口である。
得られたペレットを120℃で5時間、熱風循環式乾燥機にて乾燥した後、射出成形機を用いて、評価用の試験片を成形した。各評価結果を表1、2に示した。なお、比較例7は押出し安定性が悪く、ペレット化することができなかった。
(A成分)
(A−1成分)
PC:粘度平均分子量22400の直鎖状ポリカーボネート樹脂パウダー(帝人化成(株)製パンライトL−1225WP)
(A−2成分)
AS:アクリロニトリル−スチレン共重合体(第一毛織(株)製「STAREX HF5670」(商品名)、GPC測定による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量:95,000、アクリロニトリル成分含有量:28.5重量%、スチレン成分含有量:71.5重量%)
ABS:アクリロニトリル−スチレンーブタジエン共重合体(日本エアイアンドエル(株)製「サンタックUT−61」(商品名)、塊状重合、遊離のAS重合体成分約80重量%およびABS重合体成分(アセトン不溶ゲル分)約20重量%、ブタジエンゴム成分含有量が全体の約15重量%)
(その他の熱可塑性樹脂)
PPS:ポリフェニレンサルファイド樹脂(大日本インキ化学工業(株)製DIC−PPS FZ−2100)
(B成分)
SGFL−1:薄型ガラスフレーク(平均厚み0.4μm、平均粒径160μm、表面処理量5重量%、表面処理剤:シランカップリング剤およびウレタン樹脂)
SGFL−2:薄型ガラスフレーク(平均厚み0.7μm、平均粒径160μm、表面処理量3重量%、表面処理剤:シランカップリング剤およびエポキシ樹脂)
SGFL−3:薄型ガラスフレーク(平均厚み0.4μm、平均粒径160μm、表面処理量1重量%、表面処理剤:シランカップリング剤およびウレタン樹脂)
SGFL−4:薄型ガラスフレーク(平均厚み0.7μm、平均粒径160μm、表面処理量7重量%、表面処理剤:シランカップリング剤およびエポキシ樹脂)
SGFL−5:薄型ガラスフレーク(平均厚み0.1μm、平均粒径160μm、表面処理量5重量%、表面処理剤:シランカップリング剤およびエポキシ樹脂)
SGFL−6:ガラスフレーク(平均厚み5.0μm、平均粒径160μm、表面処理量5重量%)
(C成分)
C−1:トリメチルホスフェート(大八化学工業(株)TMP)
C−2:トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(BASFジャパン(株) IRGAFOS168)
C−3:ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(旭電化工業(株)アデカスタブPEP−8)
(D成分)
(D−1成分)GF:円形断面チョップドガラス繊維(日本電気硝子(株)製ECS―03T−511、直径13μm、カット長3mm)
HGF:扁平断面チョップドガラス繊維(日東紡績(株)製CSG 3PA−830、長径28μm、短径7μm、カット長3mm)
CF:炭素繊維(東邦レーヨン(株)製ベスファイト HTA−C6−U、直径7μm)
(D−2成分)
MICA:マイカ(林化成(株)製マスコバイトMC−40、平均粒子径250μm)
TALC:タルク((株)勝光山鉱業所製ビクトリライトTK−RC、平均粒径:2μm)
Claims (8)
- (A)ポリカーボネート系樹脂(A−1成分)を50重量%以上含有する熱可塑性樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)平均厚さが0.2〜0.7μmであるガラスフレーク(B成分)1〜150重量部、および(C)表面処理失活剤としての有機リン系化合物(C成分)0.0001〜1.0重量部を含有するガラス強化樹脂組成物であって、ガラスフレークの表面処理剤量がガラスフレーク100重量部に対して1.5〜5重量部であることを特徴とするガラス強化樹脂組成物。
- B成分の平均粒径が10〜300μmである請求項1に記載のガラス強化樹脂組成物。
- B成分における表面処理剤がカップリング剤、およびエポキシ樹脂またはウレタン樹脂である請求項1または2に記載のガラス強化樹脂組成物。
- (D)B成分以外の充填材(D成分)をA成分100重量部に対して、1〜150重量部含有する請求項1〜3のいずれかに記載のガラス強化樹脂組成物。
- D成分が繊維状充填材(D−1成分)および/または板状充填材(D−2成分)である請求項4に記載のガラス強化樹脂組成物。
- D−1成分がガラス繊維、ガラスミルドファイバー、ワラストナイト、および炭素系フィラーからなる群より選ばれる少なくとも1種の繊維状充填材であり、D−2成分がマイカ、グラファイトおよびタルクからなる群より選ばれる少なくとも1種の板状充填材である請求項5に記載のガラス強化樹脂組成物。
- D−1成分が繊維断面の長径の平均値が10〜50μm、長径と短径の比(長径/短径)の平均値が1.5〜8である扁平断面ガラス繊維である請求項6に記載のガラス強化樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のガラス強化樹脂組成物を成形してなる樹脂成形品。
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