JP5661268B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波診断装置に係り、特に、被検体に対する超音波送受信によって得られた生体情報を良好なS/Nで受信することが可能な超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、超音波プローブに内蔵された振動素子から発生する超音波パルス(送信超音波)を被検体内に放射し、被検体組織の音響インピーダンスの差異によって生ずる超音波反射波(受信超音波)を前記振動素子により受信して生体情報を収集するものであり、超音波プローブを体表面に接触させるだけの簡単な操作で2次元画像データや3次元画像データがリアルタイムで観察できるため、各種臓器の機能診断や形態診断に広く用いられている。生体内の組織あるいは血球からの反射波により生体情報を得る超音波診断法は、超音波パルス反射法と超音波ドプラ法の2つの大きな技術開発により急速な進歩を遂げ、上記技術を用いて得られるBモード画像とカラードプラ画像は、今日の超音波画像診断において不可欠なものとなっている。
このような超音波診断装置では、多くの振動素子を1次元あるいは2次元に配列した超音波プローブを用いて超音波ビームの集束と偏向を電子的に制御することにより上述の画像データを生成する方法が一般に行われているが、その他に、円盤状の振動素子とリング状の振動素子を同心円状に配列した、所謂、アニュラアレイ超音波プローブを機械的に揺動させることにより画像データをリアルタイムで収集する方法も実用化されている。
このような振動素子数が比較的少ないアニュラアレイ超音波プローブを多くの振動素子数を有する通常の超音波プローブに対応した超音波診断装置の送受信部に接続して用いる場合、送受信部と超音波プローブとの間に設けられた高圧スイッチを用いて送受信部を共通接続することにより振動素子数と略等しいチャンネル数を有した送受信部を新たに形成し、これらの送受信部と振動素子を接続することにより送信パワーと受信S/Nを改善する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この方法によれば、送受信部の入出力端子をPチャンネル単位で共通接続した場合、受信信号の振幅は共通接続しない場合と比較してP倍となり、送受信部が発生するランダムなノイズは√P倍となるため受信S/Nは√P倍に改善される。
一方、超音波診断法には、上述のBモード画像データを収集するBモード法やカラードプラ画像データを収集するカラードプラ法の他に被検体の関心部位における血流速度等を定量的に計測する方法としてドプラスペクトラム法があり、このドプラスペクトラム法は、パルスドプラスペクトラム法と連続波ドプラスペクトラム法に分類される。パルスドプラスペクトラム法では、関心部位の方向に対し超音波パルスの送受信を所定の時間間隔で複数回行ない、このとき得られる受信信号に対しサンプリングゲートを設定することによって前記関心部位からの受信信号を抽出する。そして、得られた受信信号をFFT(Fast Fourier Transform)分析することにより周波数スペクトラムデータを生成し、更に、所定時間間隔で時系列的に得られる複数の周波数スペクトラムデータを時間方向に配列することによりスペクトラム画像データを生成する。
上述のパルスドプラスペクトラム法に対し連続波ドプラスペクトラム法では、超音波プローブにおいて配列された複数の振動素子を送信専用振動素子と受信専用振動素子に区分し、これらの振動素子を用いた関心部位に対する超音波連続波の送受信によって得られる受信信号をFFT分析することにより周波数スペクトラムデータを生成する。そして、パルスドプラスペクトラム法と同様にして、時系列的に得られる複数の周波数スペクトラムデータを時間方向に配列することによりスペクトラム画像データを生成する。
上述のパルスドプラスペクトラム法では、サンプルゲートの適用により関心部位からの血流情報を選択的に抽出することが可能であるが計測可能な最大血流速度は超音波パルスの繰り返し周波数に依存する。このため、高流速の血流計測に際して周波数スペクトラムデータに折り返り現象が発生し正確な血流計測は困難となる。一方、連続波ドプラスペクトラム法では、関心部位からの血流情報のみを抽出することは不可能であるが、上述の折り返り現象が発生しないため高流速を呈する関心部位の血流計測に広く用いられている。
特開平02−1247号公報
上述のように周波数スペクトラムデータに折り返り現象が発生しない連続波ドプラスペクトラム法を適用することにより高流速の血流情報を正確に計測することができる。しかしながら、連続波ドプラスペクトラム法では送信超音波の放射と受信超音波の受信は同時に行なわれ、受信超音波に含まれたドプラ信号成分を得るためには比較的大きな振幅を有する送信超音波に重畳した微小振幅の受信超音波を正確に受信しなくてはならない。このため、受信専用振動素子によって検出された受信信号が供給される送受信部の受信部では、この受信信号に混入する各種のノイズを極力低減させる必要があり、特に、受信信号が最初に供給される受信部の前置増幅部が発生するノイズはシステム全体のS/Nに対し大きな影響を与える。従って、ノイズの少ない前置増幅部を用いた受信部の設計が行なわれてきたが、その技術的な進歩は既に飽和状態にある。
一方、受信部において発生するノイズを受信信号に対して相対的に低減させるために特許文献1に記載された方法を適用した場合、実際に入手可能な高圧スイッチは無視できないON抵抗を有し、このON抵抗と受信部の入力端に発生する静電容量により受信信号の信号振幅や周波数特性は著しく劣化するため所望の受信S/Nを得ることができないという問題点を有していた。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、超音波プローブの振動素子にて検出された受信信号のチャンネル数が受信部の入力チャンネル数より少ない場合、これらの受信信号を共通接続された受信部の入力端子へ供給することによりS/Nに優れた受信信号を得ることが可能な超音波診断装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、実施形態に係る超音波診断装置は、被検体の診断対象部位に対して送信超音波を送信し、この送信超音波に基づいて前記診断対象部位から得られた受信超音波を電気的な受信信号に変換する複数の振動素子を有した超音波プローブと、前記振動素子に対して駆動信号を供給する送信手段と、前記振動素子によって検出された複数チャンネルの受信信号を増幅するプリアンプを備え、増幅された前記複数チャンネルの受信信号を整相加算する受信手段と、前記受信信号のチャンネル数が前記受信手段の入力端子数より少ない場合、前記受信信号が入力される前記受信手段の入力端子を共通接続する結合手段と、前記受信手段によって整相加算された受信信号を処理して超音波データを生成する超音波データ生成手段と、前記超音波データに基づいて画像データを生成する画像データ生成手段とを備え、前記受信手段は、前記共通接続される入力端子数に基づいて入力インピーダンスを設定する。または、被検体の診断対象部位に対し超音波連続波を送信し、この超音波連続波に基づいて前記診断対象部位から得られた受信超音波を電気的な受信信号に変換する複数の送信専用振動素子及び複数の受信専用振動素子を有した超音波プローブと、前記複数の送信専用振動素子に対して駆動信号を供給する送信手段と、前記複数の受信専用振動素子によって検出された複数チャンネルの受信信号を増幅するプリアンプを備え、増幅された前記複数チャンネルの受信信号を整相加算する受信手段と、前記受信信号のチャンネル数が前記受信手段の入力端子数より少ない場合、前記受信信号が入力される前記受信手段の入力端子を共通接続する結合手段と、前記受信手段によって整相加算された受信信号を処理して周波数スペクトラムデータを生成する超音波データ生成手段と、前記周波数スペクトラムデータに基づいてスペクトラム画像データを生成する画像データ生成手段とを備え、前記受信手段は、前記共通接続される入力端子数に基づいて入力インピーダンスを設定する。
上記課題を解決するために、別の実施形態に係る超音波診断装置は、被検体の診断対象部位に対して送信超音波を送信し、この送信超音波に基づいて前記診断対象部位から得られた受信超音波を電気的な受信信号に変換する複数の振動素子を有した超音波プローブと、前記振動素子に対して駆動信号を供給する送信手段と、前記振動素子によって検出された複数チャンネルの受信信号を増幅するプリアンプを備え、増幅された前記複数チャンネルの受信信号を整相加算する受信手段と、前記受信手段に接続され、前記送信手段が出力する駆動信号の前記受信手段への入力を防ぐリミッタ回路と、前記リミッタ回路に後続し前記受信手段の入力端子を共通接続して前記プリアンプへ出力する切り替えスイッチとからなり、前記受信信号のチャンネル数が前記受信手段の入力端子数より少ない場合、前記切り換えスイッチを切り替えることにより前記受信手段の入力端子を共通接続する結合手段と、前記受信手段によって整相加算された受信信号を処理して超音波データを生成する超音波データ生成手段と、前記超音波データに基づいて画像データを生成する画像データ生成手段とを備え、前記受信手段は、前記共通接続される入力端子数に基づいて入力インピーダンスを設定する。または、被検体の診断対象部位に対し超音波連続波を送信し、この超音波連続波に基づいて前記診断対象部位から得られた受信超音波を電気的な受信信号に変換する複数の送信専用振動素子及び複数の受信専用振動素子を有した超音波プローブと、前記複数の送信専用振動素子に対して駆動信号を供給する送信手段と、前記複数の受信専用振動素子によって検出された複数チャンネルの受信信号を増幅するプリアンプを備え、増幅された前記複数チャンネルの受信信号を整相加算する受信手段と、前記受信手段に接続され、前記送信手段が出力する駆動信号の前記受信手段への入力を防ぐリミッタ回路と、前記リミッタ回路に後続し前記受信手段の入力端子を共通接続して前記プリアンプへ出力する切り替えスイッチとからなり、前記受信信号のチャンネル数が前記受信手段の入力端子数より少ない場合、前記切り換えスイッチを切り替えることにより前記受信手段の入力端子を共通接続する結合手段と、前記受信手段によって整相加算された受信信号を処理して周波数スペクトラムデータを生成する超音波データ生成手段と、前記周波数スペクトラムデータに基づいてスペクトラム画像データを生成する画像データ生成手段とを備え、前記受信手段は、前記共通接続される入力端子数に基づいて入力インピーダンスを設定する。
本発明によれば、超音波プローブの振動素子にて検出された受信信号のチャンネル数が受信部の入力チャンネル数より少ない場合、これらの受信信号を共通接続された受信部の入力端子へ供給することによりS/Nに優れた受信信号を得ることができる。このため、血流情報等の微小な生体情報を確実に検出することが可能となり高い精度の超音波診断を行なうことができる。
本発明の実施例における超音波診断装置の全体構成を示すブロック図。 同実施例の超音波診断装置が備える送受信ユニットの具体的な構成を示すブロック図。 同実施例の通常モードにおける結合部の構成と機能を説明するための図。 同実施例の連続波ドプラスペクトラムモード(CWDモード)における結合部の構成と機能を説明するための図。 同実施例の受信部が有する入力インピーダンスの制御が可能な前置増幅部の具体的な回路構成を示す図。 同実施例における受信部の入力端子を共通接続した場合に有効な入力インピーダンスの設定を説明するための図。 同実施例の超音波診断装置が備える超音波データ生成部の具体的な構成を示すブロック図。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
以下に述べる本発明の実施例では、連続波ドプラスペクトラムモードにおけるスペクトラム画像データの生成に際し、超音波プローブが有する2M個の振動素子をM個の送信専用振動素子とM個の受信専用振動素子に区分し、送信専用振動素子の各々に対応した受信部の入力端子と受信専用振動素子の各々に対応した受信部の入力端子とを結合部により共通接続してMチャンネルの入力端子を形成する。そして、当該被検体に対する超音波連続波の送受信において受信専用振動素子が検出したMチャンネルの受信信号を前記受信部において新たに形成されたMチャンネルの入力端子へ供給する。このとき、受信部の入力インピーダンスは共通接続数に基づいて制御される。
尚、以下の実施例では、受信信号のチャンネル数が受信部のチャンネル数より少ない連続波ドプラスペクトラムモード(以下では、CWDモードと呼ぶ。)に本発明を適用した場合について述べるが、受信信号のチャンネル数が受信部のチャンネル数より少ない場合のBモード、カラードプラモード及びパルスドプラスペクトラムモード等(以下では、これらを纏めて通常モードと呼ぶ。)において適用しても構わない。
又、以下に述べる通常モードでは、超音波プローブに設けられた2M個の振動素子を送受信兼用振動素子として用い、CWDモードでは、2M個の振動素子を2分割することによって形成されたM個の振動素子を送信専用振動素子及び受信専用振動素子として用いる場合について述べるが、送信専用振動素子数と受信専用振動素子数は上述に限定されない。
(装置の構成)
本発明の実施例における超音波診断装置の構成と各ユニットの基本動作につき図1乃至図7を用いて説明する。尚、図1は、本実施例における超音波診断装置の全体構成を示すブロック図であり、図2及び図7は、この超音波診断装置が備える送受信ユニット及び超音波データ生成部の具体的な構成を示すブロック図である。
図1に示す超音波診断装置100は、被検体の診断対象部位に対し超音波パルスや超音波連続波(これらを纏めて送信超音波と呼ぶ。)を送信し、これらの送信超音波によって得られた超音波反射波(受信超音波)を電気的な受信信号に変換する複数個の振動素子が配列された超音波プローブ20と、前記振動素子を駆動すると共にこれらの振動素子から得られた受信信号に基づいて各種の超音波データを生成し、更に、これらの超音波データを用いて画像データを生成する診断装置本体30と、診断装置本体30によって生成された画像データを表示する表示部40と、被検体情報の入力、超音波データ生成条件及び画像データ生成条件の設定、更には、各種コマンド信号の入力等を行なう入力部50を備えている。
超音波プローブ20は、例えば、1次元配列された2M個の図示しない振動素子をその先端部に有し、前記先端部を被検体の体表に接触させて超音波の送受信を行なう。振動素子は電気音響変換素子であり、送信時には電気信号(駆動信号)を送信超音波(超音波パルスあるいは超音波連続波)に変換し、受信時には受信超音波(超音波反射波)を電気的な受信信号に変換する機能を有している。そして、これら振動素子の各々は、図示しない2Mチャンネルの多芯ケーブルを介して診断装置本体30が備える後述の送受信ユニット2に接続される。
即ち,後述の送受信ユニット2を制御することにより、通常モードでは上述の2M個からなる振動素子は送受信兼用振動素子として用いられ、CWDモードではこれらの振動素子を2分割することによりM個の送信専用振動素子及びM個の受信専用振動素子として用いられる。尚、本実施例では、2M個の振動素子が設けられたセクタ走査用の超音波プローブ20について述べるが、リニア走査やコンベックス走査等に対応した超音波プローブであっても構わない。
次に、診断装置本体30は、前記被検体の所定方向に対し送信超音波を送信するための駆動信号を送信専用振動素子あるいは送受信兼用振動素子へ供給し、受信専用振動素子あるいは前記送受信兼用振動素子から得られた複数チャンネルの受信信号を整相加算する送受信ユニット2と、整相加算後の受信信号を処理してBモードデータ、カラードプラデータ、周波数スペクトラムデータ等の各種超音波データを生成する超音波データ生成部3と、これらの超音波データに基づいてBモード画像データ、カラードプラ画像データ及びスペクトラム画像データを生成する画像データ生成部4と、得られた画像データに被検体情報等の付帯情報を付加して表示用データを生成する表示データ生成部5を備え、更に、後述の制御部7から供給される高周波パルスを分周して超音波パルスの中心周波数あるいは超音波連続波の周波数と略等しい周波数を有する基準信号を発生する基準信号発生部6と、超音波送受信における送受信方向の制御、受信チャンネルの共通接続(結合)制御及び入力インピーダンスの制御等を送受信ユニット2に対して行ない、更に、診断装置本体30が有する上述の各ユニットを統括的に制御する制御部7を備えている。
次に、送受信ユニット2の具体的な構成につき図2を用いて説明する。図2に示す送受信ユニット2は、被検体の所定方向に対し送信超音波を放射するための駆動信号を超音波プローブ20が有する2M個の送受信兼用振動素子あるいはM個の送信専用振動素子へ供給する送信部21と、CWDモードにおいて後述する受信部23に設けられた2Mチャンネルからなる前置増幅部231の入力端子を結合(共通接続)してMチャンネルの入力端子を形成し、受信専用振動素子から得られるMチャンネルの受信信号を共通接続されたMチャンネルの入力端子へ供給する結合部22と、通常モードにおいて超音波プローブ20の送受兼用振動素子から結合部22を介して供給される2Mチャンネルの受信信号、あるいは、CWDモードにおいて超音波プローブ20の受信専用振動素子から結合部22を介して供給されるMチャンネルの受信信号に対し整相加算を行なう受信部23を備えている。
そして、送信部21は、レートパルス発生器211と、送信遅延回路212と、駆動回路213を備えている。
レートパルス発生器211は、基準信号発生部6から供給される基準信号を分周することによってレートパルスを生成し、超音波パルスを用いた通常モードではこのレートパルスに基づいて被検体内に放射する送信超音波(超音波パルス)の繰り返し周期が決定される。
送信遅延回路212は、例えば、超音波プローブ20に設けられた送受兼用振動素子と同数(2Mチャンネル)の独立な遅延回路から構成され、送信において細いビーム幅を得るために所定の深さに送信超音波を収束するための遅延時間と所定方向に前記送信超音波を放射するための遅延時間をレートパルス発生器211から供給されるレートパルスに与える。そして、2Mチャンネルから構成される駆動回路213は、超音波プローブ20に内蔵された2M個の送受兼用振動素子あるいはM個の送信専用振動素子を駆動するための駆動信号を前記レートパルスに基づいて生成する。
即ち、通常モード(Bモード、カラードプラモード及びパルスドプラスペクトラムモード)では、上述の遅延時間を有するレートパルスに基づいて生成された2Mチャンネルの駆動信号(駆動パルス)が超音波プローブ20に設けられた2M個の送受兼用振動素子へ供給される。一方、CWDモードでは、2Mチャンネルから構成される駆動回路213のうちMチャンネルの駆動回路213のみが入力部50から制御部7を介して供給されるモード選択情報に基づいて動作可能となり、これらの駆動回路213から出力された上述の遅延時間を有する駆動信号(連続波)が超音波プローブ20に設けられたM個の送信専用振動素子へ供給される。
一方、結合部22は、CWDモードにおいて後述する制御部7の結合制御部71から供給される制御信号に基づき、受信部23に設けられた2Mチャンネルからなる前置増幅部231の入力端子を共通接続してMチャンネルの入力端子を形成する機能を有し、前置増幅部231を送信部21の駆動回路213が出力する高電圧の駆動信号から保護する2M個のリミッタ回路と前置増幅部231の入力端子を共通接続する2M個の切り替えスイッチを備えている。
次に、結合部22の具体的な構成とその機能につき図3及び図4を用いて説明する。図3は、通常モードにおける結合部22と、この結合部22の入力端子に接続される送信部21の駆動回路213及び超音波プローブ20の振動素子と、結合部22の出力端子に接続される受信部23の前置増幅部231を示している。即ち、送信部21の駆動回路213は2M個の駆動素子T−1乃至T−2Mを有し、前置増幅部231は2M個のプリアンプR−1乃至R−2Mを有している。又、超音波プローブ20は2M個の振動素子C−1乃至C−2Mを有し、結合部22は2M個のリミッタ回路L−1乃至L−2M及び切り替えスイッチS−1乃至S−2Mを有している。そして、超音波プローブ20に設けられた振動素子C−1乃至C−2Mは、駆動回路213の駆動素子T−1乃至T−2Mから供給される所定の遅延時間を有した2Mチャンネルの駆動信号によって駆動され被検体の体内へ送信超音波(超音波パルス)を放射する。
一方、前記被検体の体内から反射した受信超音波(超音波反射波)は振動素子C−1乃至C−2Mによって2Mチャンネルの電気的な受信信号に変換され、これらの受信信号は結合部22のリミッタ回路L−1乃至L−2M及び切り替えスイッチS−1乃至S−2Mを介して受信部23の前置増幅部231に設けられたプリアンプR−1乃至R−2Mへ供給される。この場合、切り替えスイッチS−1乃至S−Mを開放(OFF)させ切り替えスイッチS−(M+1)乃至S−2Mを短絡(ON)させることにより、振動素子C−1乃至C−2Mにおいて検出された2Mチャンネルの受信信号は前置増幅部231のプリアンプR−1乃至R−2Mへ供給される。そして、プリアンプR−1乃至R−2Mにおいて増幅されたこれらの受信信号は、前置増幅部231に後続する受信遅延回路232及び加算器233によって整相加算される。
次に、図4は、CWDモードにおける結合部22と、この結合部22に接続される送信部21の駆動回路213、超音波プローブ20の振動素子及び受信部23の前置増幅部231を示している。この場合、例えば、超音波プローブ20に設けられた振動素子C−1乃至C−2Mのうち振動素子C−1乃至C−Mは受信専用振動素子として用いられ、振動素子C−(M+1)乃至C−2Mは送信専用振動素子として用いられる。そして、駆動回路213が有する駆動素子T−1乃至T−2Mのうち送信専用振動素子に接続された駆動素子T−(M+1)乃至T−2Mに対して所定の遅延時間を有したレートパルスが供給され、このレートパルスに基づいて生成されたMチャンネルの駆動信号が送信専用振動素子C−(M+1)乃至C−2Mへ供給されて被検体の体内へ送信超音波(超音波連続波)が放射される。
一方、前記被検体の体内から反射した受信超音波は受信専用振動素子C−1乃至C−MによってMチャンネルの電気的な受信信号に変換され、これらの受信信号は結合部22のリミッタ回路L−1乃至L−M及び切り替えスイッチS−1乃至S−Mを介して受信部23の前置増幅部231に設けられたプリアンプR−1乃至R−2Mへ供給される。この場合、切り替えスイッチS−1乃至S−Mを短絡させ、切り替えスイッチS−(M+1)乃至S−2Mを開放させることにより、振動素子C−1乃至C−Mにおいて検出されたMチャンネルの受信信号は前置増幅部231のプリアンプR−1乃至R−2Mへ供給される。
即ち、受信専用振動素子C−1によって検出された受信信号は、切り替えスイッチS−1によりプリアンプR−1及びプリアンプR−(M+1)へ供給され、受信専用振動素子C−2によって検出された受信信号は、切り替えスイッチS−2によりプリアンプR−2及びプリアンプR−(M+2)へ供給される。同様にして、受信専用振動素子C3乃至C−Mの各々にて検出された受信信号の各々も切り替えスイッチS−3乃至S−Mにより前置増幅部213が有する2つのプリアンプへ供給される。そして、プリアンプR−1乃至R−2Mにおいて増幅されたこれらの受信信号は、前置増幅部231に後続する受信遅延回路232及び加算器233によって整相加算される。
図2へ戻って、受信部23は、前置増幅部231、受信遅延回路232及び加算器233を備えている。前置増幅部231は、図3及び図4において既に述べたようにプリアンプR−1乃至R−2Mを有し、これらのプリアンプは、結合部22を介して供給される受信信号を所定の大きさに増幅すると共に入力端子の共通接続に伴う利得低下を補償するために後述する制御部7のインピーダンス制御部72から供給される制御信号に基づいてその入力インピーダンスを好適な大きさに設定する機能を有している。
図5は、前置増幅部231に設けられた入力インピーダンスの制御が可能なプリアンプR−1乃至R−2Mの具体的な構成を示したものであり、プリアンプR−1乃至R−2Mの各々は、この図5に示すように、増幅率Aを有する反転型の増幅回路素子Aa、増幅回路素子Aaから反転出力された受信信号の極性を元の状態に戻すための極性反転回路素子Ab、増幅回路素子Aaの出力端子に第1の端子が接続されたスイッチング素子SW−1及びSW−2、第1の端子が増幅回路素子Aaの入力端子と接続され第2の端子がスイッチング素子SW−1の第2の端子と接続された抵抗素子R1及び第1の端子が増幅回路素子Aaの前記入力端子と接続され第2の端子がスイッチング素子SW−2の第2の端子と接続された抵抗素子R2を備えている。
そして、制御部7のインピーダンス制御部72から供給される制御信号に基づいてスイッチング素子SW−1及びSW−2を短絡/開放させることにより、通常モードにおいては抵抗値Rxを有する抵抗素子R1が増幅回路素子Aaに対する帰還抵抗として選択され、CWDモードにおいては抵抗値2Rxを有する抵抗素子R2が帰還抵抗として選択される。
この場合、抵抗素子R1が帰還抵抗として用いられた通常モードにおけるプリアンプの入力インピーダンスRin1及び抵抗素子R2が帰還抵抗として用いられたCWDモードにおけるプリアンプの入力インピーダンスRin2は次式(1)によって示すことができる。
Figure 0005661268
即ち、インピーダンス制御部72から供給される制御信号に基づいて予め備えられた複数の抵抗素子の中から好適な抵抗素子を選択し、この抵抗素子を増幅回路素子Aaに対する帰還抵抗として用いることによりプリアンプR−1乃至R−2Mの入力インピーダンスを所望の大きさに設定することができる。
次に、プリアンプR−1乃至R−2Mの入力端子を共通接続した場合に有効な入力インピーダンスの設定につき図6を用いて説明する。
図6(a)は、振動素子の等価回路とこの振動素子に接続されるプリアンプの通常モードにおける入力インピーダンスを示したものであり、Eiは振動素子によって検出された受信信号の振幅、R0は共振周波数における振動素子の出力インピーダンス、Rin1は通常モードにおけるプリアンプの入力インピーダンスを夫々示している。この場合、広帯域特性を有したプリアンプを実現させるためにその入力インピーダンスRin1は、通常、振動素子の出力インピーダンスR0に対し小さく設定され、従って、プリアンプの入力端子における受信信号の振幅E1は次式(2)によって示される。
Figure 0005661268
一方、図6(b)は、振動素子の等価回路とこの振動素子に接続されるプリアンプのCWDモードにおける入力インピーダンスを示したものであり、Eiは振動素子によって検出された受信信号の振幅、R0は共振周波数における振動素子の出力インピーダンス、Rin2はCWDモードにおけるプリアンプの入力インピーダンスを夫々示している。
このCWDモードでは、例えば、図4に示すように2つのプリアンプがその入力端において共通接続されるため各々のプリアンプの入力端子に発生する信号振幅E2は次式(3)によって示されるが、図5において述べたように、帰還抵抗の抵抗値を通常モードの2倍に設定することにより通常モードと同一の信号振幅を得ることが可能となる。
Figure 0005661268
再び図2へ戻って、受信部23の受信遅延回路232は、所定の深さからの受信超音波を収束するための遅延時間と、所定方向からの受信超音波に対して強い受信指向性を設定するための遅延時間を前置増幅部231から出力される2Mチャンネルの受信信号に与える。そして、受信遅延回路232において所定の遅延時間が与えられた受信信号は加算器233へ送られ、この加算器233において加算合成(整相加算)される。
尚、CWDモードでは、受信専用振動素子C−1によって検出され結合部22の結合素子S−1によってプリアンプR−1及びR−(M+1)へ供給された受信信号の各々に対して同一の遅延時間が与えられ、同様にして、受信専用振動素子C−2乃至C−Mの各々よって検出され結合部22の結合素子S−1乃至S−Mによって2つのプリアンプへ供給された受信信号の各々に対して同一の遅延時間が与えられる。
次に、図1に示した超音波データ生成部3の具体的な構成につき図7を用いて説明する。この超音波データ生成部3は、受信部23の加算器233から出力される受信信号を処理してBモードデータを生成するBモードデータ生成部31と、前記受信信号の周波数変換を行なう周波数変換部32と、周波数変換後の受信信号から血流ドプラ成分を抽出し、この血流ドプラ成分に基づいてカラードプラデータを生成するカラードプラデータ生成部33と、周波数変換後の前記受信信号から血流ドプラ成分を抽出し、この血流ドプラ成分をFFT分析してパルスドプラスペクトラムデータ及び連続波ドプラスペクトラムデータを生成するスペクトラムデータ生成部34を備えている。
尚、本実施例の効果が直接反映されないカラードプラモード及びパルスドプラスペクトラムモードに適用される周波数変換部32、カラードプラデータ生成部33及びスペクトラムデータ生成部34の具体的な構成と機能については、特開2005−81081号公報等に記載されているため詳細な説明は省略し、以下では、通常モードとしてのBモードに適用されるBモードデータ生成部31と、CWDモードに適用される周波数変換部32及びスペクトラムデータ生成部34について述べる。
Bモードデータ生成部31は、対数変換器311、包絡線検波器312及びA/D変換器313を備えている。対数変換器311は、受信部23の加算器233から供給される受信信号の振幅を対数変換して弱い信号を相対的に強調し、包絡線検波器312は、対数変換された受信信号を包絡線検波して振幅情報のみを検出する。そして、A/D変換器313は、包絡線検波された受信信号をA/D変換してBモードデータを生成する。
周波数変換部32は、π/2移相器321、ミキサ322−1及び322−2、LPF(低域通過フィルタ)323−1及び323−2を備え、送受信ユニット2の受信部23から供給される受信信号に対し直交位相検波を行なって受信信号の周波数変換を行なう。一方、スペクトラムデータ生成部34は、高域通過フィルタ(HPF)341、低域通過フィルタ(LPF)342、A/D変換器343及びFFT分析器344を備え、周波数変換後の受信信号から抽出した血流ドプラ成分をFFT分析してCWDモードの周波数スペクトラムデータを生成する。
次に、CWDモードにおける周波数変換部32及びスペクトラムデータ生成部34の基本動作について説明する。CWDモードにおいて受信部23の加算器233から出力された受信信号は、周波数変換部32のミキサ322−1及び322−2の第1の入力端子に入力される。
一方、この受信信号の周波数(超音波周波数)と等しい周波数を有した基準信号が基準信号発生部6からミキサ322−1の第2の入力端子に直接供給され、更に、π/2移相器321を介することにより位相が90度だけシフトした基準信号がミキサ322−2の第2の入力端子へ供給される。そして、ミキサ322−1及び322−2の出力はLPF323−1及び323−2に送られ、加算器233から出力される受信信号の周波数と基準信号発生部6から供給される基準信号の周波数との和の成分が除去され、差の成分のみが検出される。
次に、LPF323−1及び323−2から出力された周波数変換後の受信信号は、スペクトラムデータ生成部34のHPF341及びLPF342へ供給され、HPF341及びLPF342は、前記受信信号に含まれた生体組織からの反射波に基づくクラッタ成分やこの受信信号に混入したシステムノイズ等を除去して血球からの反射波に基づく血流ドプラ成分のみを抽出する。但し、上述のHPF341及びLPF342は順序を入れ替えて構成してもよく、又、HPF341及びLPF342の替わりにBPF(帯域通過フィルタ)を用いても構わない。
HPF341及びLPF342にて上述の不要成分を除去することにより抽出された血流ドプラ成分は、A/D変換器343においてデジタル信号に変換された後FFT分析器344へ供給され、FFT分析器344は、A/D変換後の血流ドプラ成分をFFT分析して周波数スペクトラムデータを生成する。
図1へ戻って、画像データ生成部4は、図示しないBモードデータ記憶部、カラードプラデータ記憶部及びスペクトラムデータ記憶部を備えている。そして、当該被検体に対する超音波送受信に伴ってBモードデータ生成部31から順次供給されるBモードデータを超音波送受信方向に対応させて前記Bモードデータ記憶部に保存することによりBモード画像データを生成し、同様にして、カラードプラデータ生成部33から供給されるカラードプラデータを前記カラードプラデータ記憶部に保存してカラードプラ画像データを生成する。更に、画像データ生成部4は、パルスドプラスペクトラムモードあるいはCWDモードにおいてスペクトラムデータ生成部34から時系列的に供給される周波数スペクトラムデータを前記スペクトラムデータ記憶部に順次保存してスペクトラム画像データを生成する。
次に、表示データ生成部5は、上述のBモード画像データ、カラードプラ画像データ、パルスドプラスペクトラムモード及びCWDモードのスペクトラム画像データに対し所定の座標変換処理を行ない、更に、被検体情報等の付帯情報を付加して表示データを生成する。又、パルスドプラスペクトラムモードやCWDモードにおいて生成されたスペクトラム画像データを表示する際には、超音波送受信方向やサンプルゲートの位置を示すマーカが重畳されたBモード画像データやカラードプラ画像データをスペクトラム画像データに付加して表示データを生成する。
一方、制御部7は、結合制御部71、インピーダンス制御部72、走査制御部73及びシステム制御部74を備えている。
結合制御部71は、入力部50から制御部7のシステム制御部74を介して供給されるモード選択情報に基づき、結合部22の切り替えスイッチS−1乃至S−2Mを開放あるいは短絡させるための制御信号を生成して結合部22へ供給する。例えば、図3に示したように通常モードが入力部50において選択された場合、このモード選択信号を受信した結合制御部71は、結合部22の切り替えスイッチS−1乃至S−Mを開放させ切り替えスイッチS−(M+1)乃至S−2Mを短絡させるための制御信号を結合部22に対して供給する。又、図4に示したようにCWDモードが入力部50において選択された場合、このモード選択信号を受信した結合制御部71は、結合部22の切り替えスイッチS−1乃至S−Mを短絡させ切り替えスイッチS−(M+1)乃至S−2Mを開放させるための制御信号を結合部22に対して供給する。
インピーダンス制御部72は、入力部50から制御部7のシステム制御部74を介して供給されるモード選択情報に基づき、プリアンプR−1乃至R−2Mの各々に設けられた抵抗素子R1及びR2の中から好適な抵抗素子を選択するための制御信号を抵抗素子R1及びR2に接続されたスイッチング素子SW−1及びSW−2に対して供給する。例えば、通常モードでは、この制御信号によってスイッチング素子SW−1が短絡状態となり、抵抗値Rxを有する抵抗素子R1が増幅回路素子Aaに対する帰還抵抗として選択される。一方、CWDモードでは、前記制御信号によってスイッチング素子SW−2が短絡状態となり、抵抗値2Rxを有する抵抗素子R2が増幅回路素子Aaに対する帰還抵抗として選択される。
走査制御部73は、入力部50から供給されるモード選択情報等に基づいて送信遅延回路212及び受信遅延回路232の遅延時間を設定し、Bモード画像データ及びカラードプラ画像データの収集を目的とした超音波走査の制御や所望の計測部位におけるスペクトラム画像データの収集を目的とした超音波走査の制御を行なう。特に、スペクトラム画像データの収集に際しては、入力部50から供給される計測部位の位置情報に基づいて走査方向を設定し、この走査方向に対して超音波送受信を行なうための遅延時間を上述の送信遅延回路212及び受信遅延回路232に対して設定する。
システム制御部74は、図示しないCPUと記憶回路を備え、操作者によって入力部50から入力/設定/選択された情報は前記記憶回路に保存される。一方、前記CPUは、これらの情報に基づいて結合制御部71、インピーダンス制御部72及び走査制御部73をはじめとする上述の各ユニットを統括的に制御し、通常モード及びCWDモードにおける各種画像データの生成と表示を行なう。
次に、診断装置本体30の表示データ生成部5と接続された表示部40はCRTモニタあるいは液晶モニタを備え、表示データ生成部5がBモード画像データ、カラードプラ画像データ、パルスドプラスペクトラム画像データ及び連続波ドプラスペクトラム画像データに基づいて生成した表示データを表示する。
入力部50は、操作パネル上に表示パネルやキーボード、トラックボール、マウス、選択ボタン等の入力デバイスを備え、Bモード、カラードプラモード及びパルスドプラモード等の通常モードやCWDモードの選択を行なうモード選択機能やパルスドプラモード及びCWDモードにおける超音波送受信方向や計測部位を設定する計測部位設定機能を有し、更に、被検体情報の入力、各種画像データの生成条件及び表示条件の設定、各種コマンド信号の入力等も上述の表示パネルや入力デバイスを用いて行なわれる。
以上述べた本実施例によれば、超音波プローブの振動素子にて検出された受信信号のチャンネル数が受信部の入力チャンネル数より少ない場合、これらの受信信号を共通接続された受信部の入力端子へ供給することによりS/Nに優れた受信信号を得ることができる。このため、血流情報等の微小な生体情報を確実に検出することが可能となり高い精度の超音波診断を行なうことができる。
特に、CWDモードにおいて送信専用振動素子に対応した使用しない受信部の入力端子と受信専用振動素子に対応した受信部の入力端子とを共通接続し、この共通接続によって新たに形成された複数からなる入力端子に受信専用振動素子にて検出された受信信号を供給することによりS/Nに優れた血流情報を収集することが可能となる。
又、入力インピーダンスの制御が可能な受信部を用いることにより入力端子の共通接続に起因した信号振幅の低下を抑えることができる。入力端子の共通接続によって発生する受信信号の振幅低下を受信部の入力インピーダンスを高くすることによって補償する場合、使用可能な受信部の信号帯域は狭くなるが、CWDモードにおける受信信号の信号成分は通常モードにおける受信信号の信号成分と比較して狭帯域に存在しているためCWDモードの受信信号に与える影響は無視することができる。
更に、上述の実施例によれば、受信チャンネルのみの共通接続を行なっているため特許文献1に記載されているような高圧スイッチを用いる必要がないため、回路構成が簡単になり、更に、振動素子と前置増幅部との間に高いON抵抗が介在しないため、良好な受信S/Nを得ることができる。
尚、上述の実施例における受信部23は、図2に示したように振動素子から供給される複数チャンネルの受信信号を増幅するプリアンプを有した前置増幅部231と、増幅された受信信号を整相加算する受信遅延回路232及び加算器233を備えている。従って、前置増幅部231の入力端子あるいはプリアンプの入力端子は受信部23の入力端子でもあり、前置増幅部231の入力インピーダンスあるいはプリアンプの入力インピーダンスは受信部23の入力インピーダンスを意味している。
以上、本発明の実施例について述べてきたが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、変形して実施することが可能である。例えば、上述の実施例では、受信信号のチャンネル数が受信部23のチャンネル数より少ないCWDモードに本発明を適用した場合について述べたが、受信信号のチャンネル数が受信部のチャンネル数より少ない場合のBモード、カラードプラモード及びパルスドプラスペクトラムモード等において適用しても構わない。特に、2次元アレイプローブに対応した受信部に振動素子が1次元配列された超音波プローブを接続する場合等において有効な方法となり得る。
又、上述の実施例におけるCWDモードでは、2M個の振動素子を2分割することによって形成されたM個の振動素子を送信専用振動素子及び受信専用振動素子として用いる場合について述べたが、送信専用振動素子数と受信専用振動素子数は異なっていても構わない。
更に、前置増幅部231は、帰還抵抗として通常モード用の抵抗素子R1とCWDモード用の抵抗素子R2を備え、入力部50から供給されるモード選択信号に基づいて抵抗素子R1あるいは抵抗素子R2の何れかを選択する場合について述べたが、更に多くの抵抗素子を備え、これらの抵抗素子の中から好適な抵抗素子を入力端子の共通接続数等に基づいて自動選択してもよく、超音波診断装置100の操作者が任意に選択しても構わない。
20…超音波プローブ
30…診断装置本体
2…送受信ユニット
21…送信部
211…レートパルス発生器
212…送信遅延回路
213…駆動回路
22…結合部
23…受信部
231…前置増幅部
232…受信遅延回路
233…加算器
3…超音波データ生成部
31…Bモードデータ生成部
32…周波数変換部
33…カラードプラデータ生成部
34…スペクトラムデータ生成部
4…画像データ生成部
5…表示データ生成部
6…基準信号発生部
7…制御部
71…結合制御部
72…インピーダンス制御部
73…走査制御部
74…システム制御部
40…表示部(モニタ)
50…入力部
100…超音波診断装置

Claims (6)

  1. 被検体の診断対象部位に対して送信超音波を送信し、この送信超音波に基づいて前記診断対象部位から得られた受信超音波を電気的な受信信号に変換する複数の振動素子を有した超音波プローブと、
    前記振動素子に対して駆動信号を供給する送信手段と、
    前記振動素子によって検出された複数チャンネルの受信信号を増幅するプリアンプを備え、増幅された前記複数チャンネルの受信信号を整相加算する受信手段と、
    前記受信信号のチャンネル数が前記受信手段の入力端子数より少ない場合、前記受信信号が入力される前記受信手段の入力端子を共通接続する結合手段と、
    前記受信手段によって整相加算された受信信号を処理して超音波データを生成する超音波データ生成手段と、
    前記超音波データに基づいて画像データを生成する画像データ生成手段とを備え、
    前記受信手段は、前記共通接続される入力端子数に基づいて入力インピーダンスを設定することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 被検体の診断対象部位に対し超音波連続波を送信し、この超音波連続波に基づいて前記診断対象部位から得られた受信超音波を電気的な受信信号に変換する複数の送信専用振動素子及び複数の受信専用振動素子を有した超音波プローブと、
    前記複数の送信専用振動素子に対して駆動信号を供給する送信手段と、
    前記複数の受信専用振動素子によって検出された複数チャンネルの受信信号を増幅するプリアンプを備え、増幅された前記複数チャンネルの受信信号を整相加算する受信手段と、
    前記受信信号のチャンネル数が前記受信手段の入力端子数より少ない場合、前記受信信号が入力される前記受信手段の入力端子を共通接続する結合手段と、
    前記受信手段によって整相加算された受信信号を処理して周波数スペクトラムデータを生成する超音波データ生成手段と、
    前記周波数スペクトラムデータに基づいてスペクトラム画像データを生成する画像データ生成手段とを備え、
    前記受信手段は、前記共通接続される入力端子数に基づいて入力インピーダンスを設定することを特徴とする超音波診断装置。
  3. 被検体の診断対象部位に対して送信超音波を送信し、この送信超音波に基づいて前記診断対象部位から得られた受信超音波を電気的な受信信号に変換する複数の振動素子を有した超音波プローブと、
    前記振動素子に対して駆動信号を供給する送信手段と、
    前記振動素子によって検出された複数チャンネルの受信信号を増幅するプリアンプを備え、増幅された前記複数チャンネルの受信信号を整相加算する受信手段と、
    前記受信手段に接続され、前記送信手段が出力する駆動信号の前記受信手段への入力を防ぐリミッタ回路と、前記リミッタ回路に後続し前記受信手段の入力端子を共通接続して前記プリアンプへ出力する切り替えスイッチとからなり、前記受信信号のチャンネル数が前記受信手段の入力端子数より少ない場合、前記切り換えスイッチを切り替えることにより前記受信手段の入力端子を共通接続する結合手段と、
    前記受信手段によって整相加算された受信信号を処理して超音波データを生成する超音波データ生成手段と、
    前記超音波データに基づいて画像データを生成する画像データ生成手段とを備え
    前記受信手段は、前記共通接続される入力端子数に基づいて入力インピーダンスを設定することを特徴とする超音波診断装置。
  4. 被検体の診断対象部位に対し超音波連続波を送信し、この超音波連続波に基づいて前記診断対象部位から得られた受信超音波を電気的な受信信号に変換する複数の送信専用振動素子及び複数の受信専用振動素子を有した超音波プローブと、
    前記複数の送信専用振動素子に対して駆動信号を供給する送信手段と、
    前記複数の受信専用振動素子によって検出された複数チャンネルの受信信号を増幅するプリアンプを備え、増幅された前記複数チャンネルの受信信号を整相加算する受信手段と、
    前記受信手段に接続され、前記送信手段が出力する駆動信号の前記受信手段への入力を防ぐリミッタ回路と、前記リミッタ回路に後続し前記受信手段の入力端子を共通接続して前記プリアンプへ出力する切り替えスイッチとからなり、前記受信信号のチャンネル数が前記受信手段の入力端子数より少ない場合、前記切り換えスイッチを切り替えることにより前記受信手段の入力端子を共通接続する結合手段と、
    前記受信手段によって整相加算された受信信号を処理して周波数スペクトラムデータを生成する超音波データ生成手段と、
    前記周波数スペクトラムデータに基づいてスペクトラム画像データを生成する画像データ生成手段とを備え
    前記受信手段は、前記共通接続される入力端子数に基づいて入力インピーダンスを設定することを特徴とする超音波診断装置。
  5. 前記受信手段は、前記プリアンプの入出力端子に接続された帰還抵抗の抵抗値を制御することにより前記入力インピーダンスを設定することを特徴とする請求項1乃至4記載の超音波診断装置。
  6. Bモード、カラードプラモード、パルスドプラスペクトラムモード及び連続波ドプラスペクトラムモードの少なくとも何れかを選択するモード選択手段を備え、前記結合手段は、前記モード選択手段が選択したモード選択情報に基づいて前記受信手段の入力端子を共通接続することを特徴とする請求項1乃至記載の超音波診断装置。
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