JP5660934B2 - ポンプ付き容器 - Google Patents

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Description

本発明は使用開始前にディップチューブへの液流入を防止できる「流入防止機構」を設けたポンプ付き容器に関する。
ポンプ式容器を用いて製品設計を行なう場合、充填する内容液と容器の適性を見るため様々な安定性評価を行なうことがある。特に、ポンプの内容液を吸い上げるチューブ(材質はPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)が多い、以後「ディップチューブ」と記載)については、内容液の油溶(有効成分含む)成分が吸着し、成分が減量してしまうという課題がある。
この課題に対して、ディップチューブの材質を選定することにより改善するケースもあるが、メーカーでの生産性制約等もあり材質がPE,PPとなることが多い。
特に問題となるのは、「使用開始前にディップチューブ内に内容液が浸入」してしまい、長期間滞留することで滞留液の成分を著しく吸着することであり、使用開始した際の初流液の品質を確保できないことである。
ここで、ポンプ付き容器の流入防止機構に関する従来技術を説明する。
まず、実公昭31−3859号公報(:特許文献1という)では、アイロンかけ用の噴霧器が開示される。この噴霧器では、ノズル下方に繋がるディップチューブ(吸入管)下端の小孔を小球によって塞いでおり、ディップチューブ内の液を圧縮して噴霧する際にディップチューブ下端にある小球が逆止弁様に働く。この逆止弁として働く小球は、ディップチューブ内を自由に上下できる構造であり、横倒し等の姿勢によっては閉鎖能力に欠けていた。
したがって、特許文献1の噴霧器は、この小球の閉鎖機能の不足によって、「使用開始前にディップチューブへの液浸入を防止」できず、上記課題に対応できないものであった。
また、実開昭56−106861号公報(:特許文献2)では、ディップチューブ内に液浸入させない方法として、ディップチューブ(吸い上げ管)端部に、「密封栓」、「キャップ体」、「薄膜」を被嵌する方法を採用している。また、チューブの開封方法としては、「脱抜」「針金等」で開口「ハサミ、ナイフ等で切断」するものとなっている。噴霧装置のディップチューブ端部を密封することでポンプ内部に液浸入をさせないことで主にポンプ内の金属腐食等を防止し、使用開始前の保存状態を向上させるようとするものである。
しかしながら、この方法では、「使用開始前にディップチューブに液浸入をさせない」方法として「流入防止栓」を用いておらず、使用開始時に密封部を破壊・分解しなければならず面倒であり、使用性を損なわずには上記課題に対応できないものであった。
また、特開平8−290083号公報(:特許文献3)では、ポーション容器様のリフィル専用容器(開口部がシール材でシールされている)にシールを突き破るための鋭利な先端形状を持つディップチューブが取り付けられているディスペンサー容器である。使用開始前にはディップチューブが容器内に入っていないので、液浸入はしていない構成とも言える。本来リフィール構造を目的としたポーション容器様のリフィール専用容器(開口部にシール材でシールされている)を取り替えながら使用できるものである。
しかしながら、使用開始前にディップチューブに液浸入させないためにリフィール専用容器を必要としており、ディップチューブが当初から装着されている通常の容器製品には不向きであり、上記課題に対応できないものであった。
また、実用新案登録第3154499号公報(:特許文献4)では、電動噴霧器において容器内の圧力調整機構に天然ゴム、エラストマー等の材質の逆止弁を用いた構造が開示されている。小型噴霧器が作動しているとき容器内が負圧になることで噴霧液が出難くなることを解決するため、容器に天然ゴム・エラストマー等の逆止弁を装着して容器内の負圧改善と内容液の逆流を防止できるようにしている。
しかしながら、当該材質の逆止弁を使用して容器内部での圧力に態様する構造ではあるが、チューブ内への液浸入防止を目的としておらず、通過する流体は「空気」であり、上記課題に対応できないものであった。
実公昭31−3859号公報 実開昭56−106861号公報 特開平8−290083号公報 実用新案登録第3154499号公報
前述のように従来の技術では、ポンプ付き容器において、「使用開始前にディップチューブ内に内容液が浸入」してしまい、長期間滞留することで滞留液の成分を著しく吸着し、使用開始した際の初流液の品質を確保できない課題がある。
本発明は、斯かる実情に鑑み、ディップチューブ内に液の浸入を防止して使用を開始した際の初流液の品質を確実に確保できるポンプ付き容器を提供する。
本発明はポンプ付き容器に係るものである。
発明者は、ディップチューブを特別な材質に変更することなく内容液成分の吸着を解決できる方法として、ディップチューブ内に内容液が浸入しないチューブ構造を研究した。
また、副次的効果として、ディップチューブに液浸入が起こらないことでポンプの液排出口から使用開始前に液漏れする事故防止の機能も得られるチューブ構造も研究した。
ポンプ式容器は、従来、液状洗浄剤や口腔洗口液等を入れて使用することが多い。使用開始前のポンプは、機関部が動作しないように固定されており、ディップチューブ内の気密は保たれている。しかしながら、保管中の諸条件によりディップチューブ内に液が浸入してしまうことを見いだした。
つまり、ディップチューブ内への液浸入は、「容器内圧の上昇による機関部側へのエアリーク」、「チューブ断面の表面張力による気液置換」、「内容液の攪拌による内圧上昇と気液置換」の3パターンが認められる。
そこで、発明者は、液が浸入する諸原因に対策を立てるため、ディップチューブの入り口端部に栓体を装着し、諸原因の圧力による液浸入を防止し、使用開始した以降はポンプの使用性へ一切影響を及ぼさない構造を開発することで問題を解決する。
このような観点から本発明を案出したものである。
本発明は、キャップ一体式のポンプをボトルに装着し、ノズルヘッドを押圧してポンプを作動させることによってボトル内の内容液を注出できるようにしたポンプ付き容器であって、ポンプに内容液注出用のディップチューブが装着されたものにおいて、前記ディップチューブの内容液の入り口端部に装着されて該入り口をボトル内部から閉鎖するための栓体と、前記ノズルヘッドが初期位置から移動するときに前記栓体を前記ディップチューブの入り口端部から抜いて該入り口端部を開放するように栓体を移動させる移動部材とが設けられ、ポンプ使用開始前にノズルヘッドが下方の所定位置に固定されかつ前記栓体がディップチューブ入り口端部に嵌り込んで閉鎖し、ボトル内から内容液がディップチューブ内に流入することを禁止し、一方、ポンプ使用時にノズルヘッドが下方の所定位置から上方に移動するときに前記移動部材によって栓体が連動して上記入り口端部から外れ、前記ボトル内から内容液がディップチューブ内に流入可能にしたことを特徴とするポンプ付き容器である。
本発明において、前記ポンプは、キャップに固定されるシリンダー部と前記ノズルヘッドに連動してシリンダー部内で摺動するピストン部と、ノズルヘッドを上方に付勢するスプリングとを有しており、キャップをボトル口元部に装着した状態で、ノズルヘッドが押圧されることによって、ピストン部が前記スプリングの付勢力に抗してシリンダー部内で下降してポンプの機能が発揮されるようにし、前記ノズルヘッドの下方に連続する首部の周面に雄ネジが形成され、キャップにおける首部が嵌入する部分の内周面に雌ネジが形成され、前記首部に前記移動部材が形成され、前記雄ネジが前記雌ネジに螺合することによって前記ノズルヘッドが下方の所定位置に固定されるものであり、前記雄ネジと前記雌ネジとの螺合を解除することによって、ノズルヘッドが上方に移動して移動部材を介して栓体がディップチューブの入り口端部から外れるようにしたことが好適である。
また、本発明においては、前記首部に設けられた移動部材は、前記首部の下部から下方に延在する棒状体であり、該移動部材の下端に栓体が形成されていることが好適である。
また、本発明において、ポンプには、シリンダー部内でピストン部が下方に移動するときにシリンダー部からディップチューブへの連通を閉鎖するための弁体がシリンダー部内に設けられ、該弁体には、移動部材を移動可能に挿通する孔が形成されており、前記移動部材および弁体の孔とのクリアランスが、ポンプ作動時にノズルヘッドから液注出可能になるように形成されていることが好適である。
本発明のポンプ付き容器によれば、ディップチューブの下方端の内容液の入り口端部に装着されて該入り口をボトル内部から閉鎖するための栓体と、前記ノズルヘッドが初期位置から移動するときに前記栓体を前記ディップチューブの入り口端部から抜いて該入り口端部を開放するように栓体を移動させる移動部材とが設けられ、ポンプ使用開始前にノズルヘッドが下方の所定位置に固定されかつ前記栓体がディップチューブ入り口端部に嵌り込んで閉鎖し、ボトル内から内容液がディップチューブ内に流入することを禁止し、一方、ポンプ使用時にノズルヘッドが下方の所定位置から上方に移動するときに前記移動部材によって栓体が連動して上記入り口端部から外れ、前記ボトル内から内容液がディップチューブ内に流入可能にしたので、使用開始前にディップチューブ内に内容液が浸入することがなく、内容液の油溶(有効成分含む)成分が吸着し、成分が減量してしまうことを確実に防止でき、かつ、使用開始時にスムーズな液注出ができる。
なお、前記ポンプは、キャップに固定されるシリンダー部と前記ノズルヘッドに連動してシリンダー部内で摺動するピストン部と、ノズルヘッドを上方に付勢するスプリングとを有しており、キャップをボトル口元部に装着した状態で、ノズルヘッドが押圧されることによって、ピストン部が前記スプリングの付勢力に抗してシリンダー部内で下降してポンプの機能が発揮されるようにし、前記ノズルヘッドの下方に連続する首部の周面に雄ネジが形成され、キャップにおける首部が嵌入する部分の内周面に雌ネジが形成され、前記首部に前記移動部材が形成され、前記雄ネジが前記雌ネジに螺合することによって前記ノズルヘッドが下方の所定位置に固定されるものであり、前記雄ネジと前記雌ネジとの螺合を解除することによって、ノズルヘッドが上方に移動して移動部材を介して栓体がディップチューブの入り口端部から外れるようにすることができる。使用開始前に螺合されていた雄ネジと雌ネジとを使用開始時に外すことによって、ノズルヘッドが上昇して栓体が抜けて、ディップチューブ内に内容液を注出することが可能になる。使用開始前に雄ネジと雌ネジが螺合されているので、固定の確実性が高く栓体が抜けず、また、螺合を外す操作だけで栓体が抜けるので、別操作を要することなく使用を開始できるでき、利便性が高い。
また、前記首部に設けられた移動部材は、前記首部の下部から下方に延在する棒状体であり、該移動部材の下端に栓体が形成されているものにすれば、剛性が高く、ノズルヘッドと連動して上下動するので、使用開始後に、雄ネジを前記雌ネジに螺合しなければ固定できないので、ディップチューブを介して内容液を吸い上げることができ、一方、必要に応じて前記ノズルヘッドを下方の所定位置に再び固定することができ、長期に使用を停止する際に保管することができる。
また、ポンプには、シリンダー部内でピストン部が下方に移動するときにシリンダー部からディップチューブへの連通を閉鎖するための弁体がシリンダー部内に設けられ、該弁体には、移動部材を移動可能に挿通する孔が形成されており、
前記移動部材および弁体の孔とのクリアランスが、ポンプ作動時にノズルヘッドから液注出可能になるように形成されていることによって、ポンプ作動時に確実にノズルヘッドに液注出でき、ポンプの作動の確実性を確保できる等の優れた効果を奏し得る。
本発明の実施形態に係るポンプ付き容器のポンプ原位置状態の説明図で、(a)が全体説明図、(b)がシリンダー部下端付近の斜視説明図である。 ノズルヘッドが押し込まれた状態の前記容器の説明図である。 前記ポンプのディップチューブの下端およびその下端に設けられた受け座の構造の斜視説明図である。 (a)、(b)は、前記ポンプのディップチューブの下端に受け座に棒状体が嵌着、離脱している断面説明図である。 (a)、(b)は、実施形態のポンプ付き容器における首部への移動部材の設置構造の他の例を示す断面説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1〜図4は本発明の実施形態に係るポンプ付き容器の構造の説明図、図5は移動部材の他の例を示す断面説明図である。
図1〜図4に示すように、ポンプ付き容器は、キャップ一体式のポンプ10をボトル(容器本体)12に装着し、ポンプ10を作動させることによってボトル12内の内容液を吐出ノズル14から注出できるようにしたポンプ付き容器であって、ポンプ10に内容液注出用のディップチューブ16が装着されたものである。
図1(a)に示すように、実施形態に係るポンプ付き容器では、前記ディップチューブ16の内容液の入り口端部16aに装着されて該入り口をボトル12内部から閉鎖するための栓体18と、前記ノズルヘッド20が初期位置から移動するときに前記栓体18を前記ディップチューブ16の入り口端部16aから抜いて該入り口端部16aを開放するように栓体18を移動させる棒状またはロッド形状の移動部材34とが設けられる。
すなわち、ポンプ10使用開始前にノズルヘッド20が下方の所定位置に固定されかつ前記栓体18がディップチューブ16入り口端部16aに嵌り込んで閉鎖し、ボトル12内から内容液がディップチューブ16内に流入することを禁止し、一方、ポンプ10使用時にノズルヘッド20が下方の所定位置から上方に移動するときに前記移動部材34によって栓体18が連動して上記入り口端部16aから外れ、前記ボトル12内から内容液がディップチューブ16内に流入可能にしたものである。
なお、上記入り口端部16aには、図1〜図4に示すように、筒状の弁座体16a1が嵌入しており、栓体18の液密を確保できるようにしている。つまり、弁座体16a1の内径は栓体18の外径に近似した寸法に形成して液密を保つ。図4(a)に示すように、栓体18が弁座体16a1に嵌着して液密になり、図4(b)に示すように、栓体18が弁座体16a1から離脱して液がディップチューブ16内に流入する。
前記ポンプ10は、基部キャップ部(キャップ)22に固定されるシリンダー部28と前記ノズルヘッド20に連動してシリンダー部28内で摺動するピストン部30と、ノズルヘッド20を上方に付勢するスプリング32とを有している。
基部キャップ部22をボトル12の口元部12aに装着した状態で、ノズルヘッド20が押圧されることによって、ピストン部30が前記スプリング32の付勢力に抗してシリンダー部28内で下降してポンプ10の機能が発揮されるようにしている。
前記ノズルヘッド20の下方に連続する首部26の周面に雄ネジ26aが形成され、基部キャップ部22における首部26が嵌入する部分の内周面に雌ネジ24bが形成され、前記首部26に前記移動部材34が形成されて、前記雄ネジ26aが前記雌ネジ24bに螺合することによって前記ノズルヘッド20が下方の所定位置に固定されるものである。
初期の未使用状態、または、長期不使用状態で前記雄ネジ26aと前記雌ネジ24bとの螺合を解除することによって、ノズルヘッド20が上方に移動して移動部材34を介して栓体18がディップチューブ16の入り口端部16aから外れるようにした。
実施形態では、前記首部26に設けられた移動部材34は、前記首部26の下部から下方に延在する金属または樹脂材の剛性や靱性のある棒状体であり、該該移動部材34の下端に一体形成または別体で栓体18が形成されている。移動部材34は首部26に対して嵌入または一体成形で固定されていて、首部26と共に上下動する。
ここで、ポンプ10について説明する。図1はポンプ10使用時にノズルヘッド20を押し下げる前の状態を示し、図2はポンプ10使用開始前にノズルヘッド20を押し下げた状態でノズルヘッド20を螺合する(首部26の雄ネジ26aを筒壁24aの雌ネジ24bにねじ込む)ことによってノズルヘッド20を固定した状態を示している。
ボトル12上部は下部よりも細径になった口元部12aの開口周囲の外周面に基部キャップ部22が螺合される。基部キャップ部22の上部に肩カバー24が装着され、この肩カバー24の中央部に筒壁24aが下方に向けて延在している。筒壁24a内周面に雌ネジ24bが形成されている。
ノズルヘッド20には、その側方に延在した吐出ノズル14とノズルヘッド20に中空管路が連通して下方に延びる首部26とが一体的に設けられている。首部26が前記筒壁24a内の進退動(上下動)可能に挿入され,首部26の外周面に雄ネジ26aが形成されている。
前記ポンプ10は、ボトル12の口元部12aと基部キャップ部22との間に設けたシリンダー部28と、シリンダー部28内を摺動するため、首部26下端にやや上下可動に設けられたピストン部30とを有している。首部26のピストン部30の設けられている位置には、首部26内に連通する導入孔26bが形成されていて、吐出ノズル14の開口に連通している。
詳細に述べると、前記ポンプ10において、前記シリンダー部28には、上部にフランジ28aが形成されており、フランジ28aを首部26上端と基部キャップ部22とで挟み付けて前記シリンダー部28をボトル12の首部26に固定している。シリンダー部28内には下部が段状に先細になって内部に移動部材34が挿通するやや狭い箇所(移動部材34より内径が大きい段部)が形成されていて、シリンダー部28内に移動部材34が上下動可能に配設されている。さらにシリンダー部28の下方部内にディップチューブ16が挿着固定されている。
前記シリンダー部28内にスプリング32が配置される。このスプリング32の下端がシリンダー部28内に係止され、また、スプリング32の上端が首部26下端に係止され、これによって、このスプリング32が、首部26をシリンダー部28に対して上方に付勢している。
また、ポンプ10には、図1〜図2に示すように、シリンダー部28下部内に弁体36が装着されている。該弁体36は、ピストン部30が下方に移動するときにシリンダー部28からディップチューブ16への連通を閉鎖するためのものである。該弁体36は、概略球形を呈し、移動部材34を移動可能に挿通する孔36aが上下方向に貫通して形成されている。
前記移動部材34の外面および弁体36の孔36a内面のとの間のクリアランス(間隙)が、ポンプ10の作動が確実であってポンプ10作動時にノズルヘッド20から液注出可能になるよう形成されている。
シリンダー部28の下部では、上下方向に離隔したフランジ構造28bおよび28cが内向きに突出形成される。このフランジ構造28bおよび28cで囲む空間内に、前記弁体36が囲繞されて、フランジ構造28bおよび28cによって前記シリンダー部28の下部から脱落するのを防止している。
ポンプ10の作動は、まず、ユーザがノズルヘッド20を押圧して下方に移動させ(その際、ピストン部30が首部26と相対的に上方向に移動して導入孔26bが開状態になり)、これによって、シリンダー部28内をピストン部30が下方に移動する。
シリンダー部28内のピストン部30下方空間内の流体(内容液)が圧縮され、その圧力で弁体36がシリンダ28の下のフランジ構造28cを塞いで、内容液がディップチューブ16側に戻るのを規制し、かつ、シリンダー部28内の内容液の圧力を上昇させて吐出ノズル14に向けて該内容液を送込む。
従来、ディップチューブ16内には、図1に示す、フランジ構造28bおよび28cのように、他よりもやや内径が細くなったオリフィスが形成された符号A部に逆止弁として概略ボール状体が設けられており、ピストン部30の作動時にシリンダー部28内の圧力を確保していた。そのボール状体と同様に弁体36を設けているが、移動部材34の作動を確保するため、弁体36に孔36aに移動部材34を挿通しているものである。
本実施形態の機構では、移動部材34が弁体36に貫通しているが、シリンダー部28下部内に設けた該弁体36の孔36a内周面と移動部材34の外周面との間のクリアランス等によってシリンダー部28内の圧力を代替してポンプの排出機能を確保している。
また、シリンダー部28の導入孔26bを介してボトル12内圧が上がるので、ボトル12の内容液は導入孔26bとの間を通って吐出ノズル14から吐出される。当初、シリンダー部28内に空気があった場合、その空気が吐出ノズル14から排出される。
次いで、ユーザが押圧を緩めると、首部26およびノズルヘッド20がピストン部30と共にスプリング32の弾発力により上方に移動して(その際、ピストン部30が首部26と相対的に下方向に移動して導入孔26bが閉状態になり)、シリンダー部28内が負圧になり、塗布液がディップチューブ16を介して内容液が吸い上げられてシリンダー部28内に流入する。
なお、図2は使用開始前に肩カバー24の雌ネジ24bに首部26の雄ネジ26aを螺合させてノズルヘッド20を固定しているものである。
実施形態のポンプ付き容器によれば、ディップチューブ16の下方端の内容液の入り口端部16aに装着されて該入り口をボトル12内部から閉鎖するための栓体18と、前記ノズルヘッド20が初期位置から移動するときに前記栓体18を前記ディップチューブ16の入り口端部16aから抜いて該入り口端部16aを開放するように栓体18を移動させる移動部材34とが設けられ、ポンプ10使用開始前にノズルヘッド20が下方の所定位置に固定されかつ前記栓体18がディップチューブ16入り口端部16aに嵌り込んで閉鎖し、ボトル12内から内容液がディップチューブ16内に流入することを禁止し、一方、ポンプ10使用時にノズルヘッド20が下方の所定位置から上方に移動するときに前記移動部材34によって栓体18が連動して上記入り口端部16aから外れ、前記ボトル12内から内容液がディップチューブ16内に流入可能にしたので、使用開始前のポンプ10のディップチューブ16内に内容液が浸入することがなく、内容液の油溶(有効成分含む)成分が吸着し、成分が減量してしまうことを確実に防止でき、かつ、使用開始時にスムーズな液注出ができる。
なお、前記ポンプ10は、基部キャップ部22に固定されるシリンダー部28と前記ノズルヘッド20に連動してシリンダー部28内で摺動するピストン部30と、ノズルヘッド20を上方に付勢するスプリング32とを有しており、基部キャップ部22をボトル12の口元部12aに装着した状態で、ノズルヘッド20が押圧されることによって、ピストン部30が前記スプリング32の付勢力に抗してシリンダー部28内で下降してポンプ10の機能が発揮されるようにしている。そして、前記ノズルヘッド20の下方に連続する首部26の周面に雄ネジ26aが形成され、基部キャップ部22における首部26が嵌入する部分の内周面に雌ネジ24bが形成され、前記首部26に前記移動部材34が形成され、前記雄ネジ26aが前記雌ネジ24bに螺合することによって前記ノズルヘッド20が下方の所定位置に固定されるものである。
前記ポンプ付き容器では、前記雄ネジ26aと前記雌ネジ24bとの螺合を解除することによって、ノズルヘッド20が上方に移動して移動部材34を介して栓体18がディップチューブ16の入り口端部16aから外れるようにすることができる。使用開始前に螺合されていた雄ネジ26aと雌ネジ24bとを使用開始時に外すことによって、ノズルヘッド20が上昇して栓体18が抜けて、ディップチューブ16内に内容液を注出することが可能になる。使用開始前に雄ネジ26aと雌ネジ24bが螺合されているので、固定の確実性が高く栓体18が抜けず、また、螺合を外す操作だけで栓体18が抜けるので、別操作を要することなく使用を開始できる、利便性が高い。
また、前記首部26に設けられた移動部材34は、前記首部26の下部から下方に延在する棒状体であり、該移動部材34の下端に栓体18が形成されているものにすれば、剛性が高く、ノズルヘッド20と連動して上下動するので、使用開始後に、雄ネジ26aを前記雌ネジ24bに螺合しなければ固定できないので、ディップチューブ16を介して内容液を吸い上げることができ、一方、必要に応じて前記ノズルヘッド20を下方の所定位置に再び固定することができ、長期に使用を停止する際に保管することができる。
また、ポンプ10には、シリンダー部28内でピストン部30が下方に移動するときにシリンダー部28からディップチューブ16への連通を閉鎖するための弁体36がシリンダー部28内に設けられ、該弁体36には、移動部材34を移動可能に挿通する孔36aが形成されており、前記移動部材34および弁体36の孔36aとのクリアランスが、ポンプ10作動時にノズルヘッド20から液注出可能になるように形成されていることによって、ポンプ10作動時に確実にノズルヘッド20に液注出でき、ポンプ10の作動の確実性を確保できる等の優れた効果を奏し得る。
ここで、本発明のポンプ付き容器につき、内径9.5mmの前記ディップチューブ16に入り口端16aに挿入離脱する栓体18を装着した実施例を構成した。。
上記の実施例において、使用開始前と使用時の違いはノズルヘッドのネジ込みによるロッドの下降量(この場合3mm程度)であり、この下降量のストローク差で栓の機能の有り無し、をコントールをしている。
結果、使用前の密栓状態において、内圧、姿勢に関わらずチューブ内の液浸入は防止できる機構を開発できた。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。上記の実施例の条件は一例であって、本発明は上記条件に限定されないことはもちろんである。
また、上記の実施形態の移動部材は、図1〜図2に示される首部26の下部に一体化した構成であるが、本発明はこれに限定されない。図5(a)に示すように、首部26の下部に穴26dを形成して、その穴26dに棒状の移動部材34を装着下構造としたり、(b)に示すように、首部26の下部に孔26eを形成して、その孔26eに棒状の移動部材34を貫通させて装着としたり、各種構造を採用することができる。このように、移動部材を首部と別体に形成すれば、首部形成用の金型を単純構造化でき、製造が容易になる利点がある。
本発明のポンプ付き容器は、家庭用洗剤、入浴用洗剤、手洗い用洗剤等の液体製品を収容したポンプ付き容器に利用することができる。
10 ポンプ
12 ボトル
12a ボトル口元部
14 吐出ノズル
16 ディップチューブ
16a 入り口端部
16a1 入り口端嵌入の弁座体
18 栓体
20 ノズルヘッド
22 基部キャップ部(キャップ)
24 肩カバー
24a 筒壁
24b 雌ネジ
26 首部
26a 雄ネジ
26b 導入孔
28 シリンダー部
28a シリンダー部のフランジ
30 ピストン部
32 スプリング
34 移動部材
36 弁体

Claims (4)

  1. キャップ一体式のポンプをボトルに装着し、ノズルヘッドを押圧してポンプを作動させることによってボトル内の内容液を注出できるようにしたポンプ付き容器であって、ポンプに内容液注出用のディップチューブが装着されたものにおいて、
    前記ディップチューブの内容液の入り口端部に装着されて該入り口をボトル内部から閉鎖するための栓体と、前記ノズルヘッドが初期位置から移動するときに前記栓体を前記ディップチューブの入り口端部から抜いて該入り口端部を開放するように栓体を移動させる移動部材とが設けられ、
    ポンプ使用開始前にノズルヘッドが下方の所定位置に固定されかつ前記栓体がディップチューブ入り口端部に嵌り込んで閉鎖し、ボトル内から内容液がディップチューブ内に流入することを禁止し、
    一方、ポンプ使用時にノズルヘッドが下方の所定位置から上方に移動するときに前記移動部材によって栓体が連動して上記入り口端部から外れ、前記ボトル内から内容液がディップチューブ内に流入可能にしたことを特徴とするポンプ付き容器。
  2. 前記ポンプは、キャップに固定されるシリンダー部と前記ノズルヘッドに連動してシリンダー部内で摺動するピストン部と、ノズルヘッドを上方に付勢するスプリングとを有しており、
    キャップをボトル口元部に装着した状態で、ノズルヘッドが押圧されることによって、ピストン部が前記スプリングの付勢力に抗してシリンダー部内で下降してポンプの機能が発揮されるようにし、
    前記ノズルヘッドの下方に連続する首部の周面に雄ネジが形成され、キャップにおける首部が嵌入する部分の内周面に雌ネジが形成され、前記首部に前記移動部材が形成され、
    前記雄ネジが前記雌ネジに螺合することによって前記ノズルヘッドが下方の所定位置に固定されるものであり、
    前記雄ネジと前記雌ネジとの螺合を解除することによって、ノズルヘッドが上方に移動して移動部材を介して栓体がディップチューブの入り口端部から外れるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のポンプ付き容器。
  3. 前記首部に設けられた移動部材は、前記首部の下部から下方に延在する棒状体であり、該移動部材の下端に栓体が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のポンプ付き容器。
  4. ポンプには、シリンダー部内でピストン部が下方に移動するときにシリンダー部からディップチューブへの連通を閉鎖するための弁体がシリンダー部内に設けられ、該弁体には、移動部材を移動可能に挿通する孔が形成されており、
    前記移動部材および弁体の孔とのクリアランスが、ポンプ作動時にノズルヘッドから液注出可能になるように形成されていることを特徴とする請求項2または3の記載のポンプ付き容器。
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