JP5660934B2 - ポンプ付き容器 - Google Patents
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Description
発明者は、ディップチューブを特別な材質に変更することなく内容液成分の吸着を解決できる方法として、ディップチューブ内に内容液が浸入しないチューブ構造を研究した。
本発明において、前記ポンプは、キャップに固定されるシリンダー部と前記ノズルヘッドに連動してシリンダー部内で摺動するピストン部と、ノズルヘッドを上方に付勢するスプリングとを有しており、キャップをボトル口元部に装着した状態で、ノズルヘッドが押圧されることによって、ピストン部が前記スプリングの付勢力に抗してシリンダー部内で下降してポンプの機能が発揮されるようにし、前記ノズルヘッドの下方に連続する首部の周面に雄ネジが形成され、キャップにおける首部が嵌入する部分の内周面に雌ネジが形成され、前記首部に前記移動部材が形成され、前記雄ネジが前記雌ネジに螺合することによって前記ノズルヘッドが下方の所定位置に固定されるものであり、前記雄ネジと前記雌ネジとの螺合を解除することによって、ノズルヘッドが上方に移動して移動部材を介して栓体がディップチューブの入り口端部から外れるようにしたことが好適である。
また、本発明においては、前記首部に設けられた移動部材は、前記首部の下部から下方に延在する棒状体であり、該移動部材の下端に栓体が形成されていることが好適である。
また、本発明において、ポンプには、シリンダー部内でピストン部が下方に移動するときにシリンダー部からディップチューブへの連通を閉鎖するための弁体がシリンダー部内に設けられ、該弁体には、移動部材を移動可能に挿通する孔が形成されており、前記移動部材および弁体の孔とのクリアランスが、ポンプ作動時にノズルヘッドから液注出可能になるように形成されていることが好適である。
また、前記首部に設けられた移動部材は、前記首部の下部から下方に延在する棒状体であり、該移動部材の下端に栓体が形成されているものにすれば、剛性が高く、ノズルヘッドと連動して上下動するので、使用開始後に、雄ネジを前記雌ネジに螺合しなければ固定できないので、ディップチューブを介して内容液を吸い上げることができ、一方、必要に応じて前記ノズルヘッドを下方の所定位置に再び固定することができ、長期に使用を停止する際に保管することができる。
また、ポンプには、シリンダー部内でピストン部が下方に移動するときにシリンダー部からディップチューブへの連通を閉鎖するための弁体がシリンダー部内に設けられ、該弁体には、移動部材を移動可能に挿通する孔が形成されており、
前記移動部材および弁体の孔とのクリアランスが、ポンプ作動時にノズルヘッドから液注出可能になるように形成されていることによって、ポンプ作動時に確実にノズルヘッドに液注出でき、ポンプの作動の確実性を確保できる等の優れた効果を奏し得る。
なお、上記入り口端部16aには、図1〜図4に示すように、筒状の弁座体16a1が嵌入しており、栓体18の液密を確保できるようにしている。つまり、弁座体16a1の内径は栓体18の外径に近似した寸法に形成して液密を保つ。図4(a)に示すように、栓体18が弁座体16a1に嵌着して液密になり、図4(b)に示すように、栓体18が弁座体16a1から離脱して液がディップチューブ16内に流入する。
基部キャップ部22をボトル12の口元部12aに装着した状態で、ノズルヘッド20が押圧されることによって、ピストン部30が前記スプリング32の付勢力に抗してシリンダー部28内で下降してポンプ10の機能が発揮されるようにしている。
初期の未使用状態、または、長期不使用状態で前記雄ネジ26aと前記雌ネジ24bとの螺合を解除することによって、ノズルヘッド20が上方に移動して移動部材34を介して栓体18がディップチューブ16の入り口端部16aから外れるようにした。
前記移動部材34の外面および弁体36の孔36a内面のとの間のクリアランス(間隙)が、ポンプ10の作動が確実であってポンプ10作動時にノズルヘッド20から液注出可能になるよう形成されている。
シリンダー部28の下部では、上下方向に離隔したフランジ構造28bおよび28cが内向きに突出形成される。このフランジ構造28bおよび28cで囲む空間内に、前記弁体36が囲繞されて、フランジ構造28bおよび28cによって前記シリンダー部28の下部から脱落するのを防止している。
シリンダー部28内のピストン部30下方空間内の流体(内容液)が圧縮され、その圧力で弁体36がシリンダ28の下のフランジ構造28cを塞いで、内容液がディップチューブ16側に戻るのを規制し、かつ、シリンダー部28内の内容液の圧力を上昇させて吐出ノズル14に向けて該内容液を送込む。
従来、ディップチューブ16内には、図1に示す、フランジ構造28bおよび28cのように、他よりもやや内径が細くなったオリフィスが形成された符号A部に逆止弁として概略ボール状体が設けられており、ピストン部30の作動時にシリンダー部28内の圧力を確保していた。そのボール状体と同様に弁体36を設けているが、移動部材34の作動を確保するため、弁体36に孔36aに移動部材34を挿通しているものである。
また、シリンダー部28の導入孔26bを介してボトル12内圧が上がるので、ボトル12の内容液は導入孔26bとの間を通って吐出ノズル14から吐出される。当初、シリンダー部28内に空気があった場合、その空気が吐出ノズル14から排出される。
結果、使用前の密栓状態において、内圧、姿勢に関わらずチューブ内の液浸入は防止できる機構を開発できた。
また、上記の実施形態の移動部材は、図1〜図2に示される首部26の下部に一体化した構成であるが、本発明はこれに限定されない。図5(a)に示すように、首部26の下部に穴26dを形成して、その穴26dに棒状の移動部材34を装着下構造としたり、(b)に示すように、首部26の下部に孔26eを形成して、その孔26eに棒状の移動部材34を貫通させて装着としたり、各種構造を採用することができる。このように、移動部材を首部と別体に形成すれば、首部形成用の金型を単純構造化でき、製造が容易になる利点がある。
12 ボトル
12a ボトル口元部
14 吐出ノズル
16 ディップチューブ
16a 入り口端部
16a1 入り口端嵌入の弁座体
18 栓体
20 ノズルヘッド
22 基部キャップ部(キャップ)
24 肩カバー
24a 筒壁
24b 雌ネジ
26 首部
26a 雄ネジ
26b 導入孔
28 シリンダー部
28a シリンダー部のフランジ
30 ピストン部
32 スプリング
34 移動部材
36 弁体
Claims (4)
- キャップ一体式のポンプをボトルに装着し、ノズルヘッドを押圧してポンプを作動させることによってボトル内の内容液を注出できるようにしたポンプ付き容器であって、ポンプに内容液注出用のディップチューブが装着されたものにおいて、
前記ディップチューブの内容液の入り口端部に装着されて該入り口をボトル内部から閉鎖するための栓体と、前記ノズルヘッドが初期位置から移動するときに前記栓体を前記ディップチューブの入り口端部から抜いて該入り口端部を開放するように栓体を移動させる移動部材とが設けられ、
ポンプ使用開始前にノズルヘッドが下方の所定位置に固定されかつ前記栓体がディップチューブ入り口端部に嵌り込んで閉鎖し、ボトル内から内容液がディップチューブ内に流入することを禁止し、
一方、ポンプ使用時にノズルヘッドが下方の所定位置から上方に移動するときに前記移動部材によって栓体が連動して上記入り口端部から外れ、前記ボトル内から内容液がディップチューブ内に流入可能にしたことを特徴とするポンプ付き容器。 - 前記ポンプは、キャップに固定されるシリンダー部と前記ノズルヘッドに連動してシリンダー部内で摺動するピストン部と、ノズルヘッドを上方に付勢するスプリングとを有しており、
キャップをボトル口元部に装着した状態で、ノズルヘッドが押圧されることによって、ピストン部が前記スプリングの付勢力に抗してシリンダー部内で下降してポンプの機能が発揮されるようにし、
前記ノズルヘッドの下方に連続する首部の周面に雄ネジが形成され、キャップにおける首部が嵌入する部分の内周面に雌ネジが形成され、前記首部に前記移動部材が形成され、
前記雄ネジが前記雌ネジに螺合することによって前記ノズルヘッドが下方の所定位置に固定されるものであり、
前記雄ネジと前記雌ネジとの螺合を解除することによって、ノズルヘッドが上方に移動して移動部材を介して栓体がディップチューブの入り口端部から外れるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のポンプ付き容器。 - 前記首部に設けられた移動部材は、前記首部の下部から下方に延在する棒状体であり、該移動部材の下端に栓体が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のポンプ付き容器。
- ポンプには、シリンダー部内でピストン部が下方に移動するときにシリンダー部からディップチューブへの連通を閉鎖するための弁体がシリンダー部内に設けられ、該弁体には、移動部材を移動可能に挿通する孔が形成されており、
前記移動部材および弁体の孔とのクリアランスが、ポンプ作動時にノズルヘッドから液注出可能になるように形成されていることを特徴とする請求項2または3の記載のポンプ付き容器。
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