JP5660281B2 - 吐水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、気泡混入水を吐出することが可能な吐水装置に関する。
従来、吐水装置として、吐水先のシンクや洗面ボウルへの着水音を小さくしたり、その際の水跳ねを抑制したりするために、吐水に気泡を混入させ気泡混入水を吐出するものが提案されている。特に近年は、下記特許文献1に記載されているように、吐水の量感を高めるために、流速の低い低流量段階から気泡の混入率を高める吐水装置が提案されている。
下記特許文献1に記載の吐水装置は、流入口と吐出口との間に延在する流路の途上に空気混入機構と整流機構とを上流側よりこの順に備えた泡沫吐水部材を、継手を介して水栓の吐水口先端に設けている。空気混入機構は、減圧板と、減圧板の下流に形成された流路囲壁と、流路囲壁の下流に形成された逆流防止部とを有している。減圧板は、吐出口と同心の円であり且つ吐出口よりも大径の円の周上に配設された複数の小孔が形成されていると共に、流路を塞ぐように配設されている。減圧板の下流の流路囲壁には、空気孔が形成されている。その空気孔が形成された領域の下流には、逆流防止部が配設されている。整流機構は、傾斜部と、整流部と、整流格子と、整流路とを有している。傾斜部は、逆流防止部の下流で漏斗状に縮径する流路を有する。整流部は、傾斜部の下流端から吐出口へ向けて延在する吐出口と同心の流路を有する。整流格子は、流路の整流部を塞ぐように配設される格子状の部分である。整流路は、整流格子の下流で整流部に接続する流路である。更に、減圧板より上流に、継手の流路断面積よりも小さな流路断面を有する絞り部を設けている。
下記特許文献1に記載の吐水装置は上述の構成を備えることで、洗浄水が減圧板の小孔を通過する際、圧力エネルギーが運動エネルギーに変換され小孔からの噴流は流速を高め、この噴流が粘性により周囲の空気を巻き込むものである。このように空気を巻き込んで生成された水流は、比較的大きな気泡を含んだ高速水流となって、漏斗状の傾斜部に衝突する。傾斜部に衝突した高速水流は乱流化し、内包した比較的大きな気泡を破砕し、細かい気泡を含む気泡混入水流に変換される。この気泡混入水流は傾斜部に沿って収束し、整流格子にて整流され、整流路でまとめられて吐出口から吐出される。このような吐水装置としては、下記特許文献2に記載のものも提案されている。
特開2002−275969号公報 国際公開第01/068995号
上記特許文献1及び特許文献2に記載の吐水装置では、いわゆるエジェクタ効果によって気泡混入水を生成するものであるため、効果的に細かい気泡を含む気泡混入水を生成し、吐出口からシンクや洗面ボウルに向けて吐出することができる。
ところで、気泡混入水の生成効率を更に向上させ、低流量段階から高い気泡混入率の気泡混入水を生成させることが望まれている。そのため、整流部の前に一時的に水が溜まるように整流部の流路抵抗を高め、その一時的に溜まった水との気液界面に水流を突入させることが有効であると本発明者らは考えた。
しかしながら、実際に上記特許文献1及び特許文献2に記載されているような吐水装置を改造し、整流部の前に一時的に水が溜まるように構成しても、その一時的な溜水から水が吹き返してしまい、気泡の混入率が実際には上がらないことが判明したものである。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、気液界面に水流を突入させて気泡混入水を生成し、その生成した気泡混入水を吐出する吐水装置であって、気泡混入水を生成する際の気液界面からの吹き返しを抑制し、より気泡混入率を高めた吐水装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る吐水装置は、気泡混入水を吐出することが可能な吐水装置であって、水を吐出するための吐出口と、前記吐出口から吐出する水を給水元から流入させるための流入口と、前記流入口から前記吐出口に至る内部流路が形成された本体部と、前記流入口から流入した水を前記内部流路の下流側に向けて噴射するオリフィス部と、前記内部流路内に空気を導入する開口部が形成され、この開口部から導入された空気を前記オリフィス部から噴射された水に混入して気泡混入水と成し前記吐出口に供給する気泡混入部と、を備えている。前記オリフィス部は、前記内部流路を遮るように設けられ、複数の孔が形成された減圧板を有している。前記気泡混入部は、前記複数の孔から噴射される水によって負圧を発生させ、この負圧の作用によって前記開口部から空気を引き込むように構成されると共に、下流側に向けて漏斗状に縮径し、前記複数の孔から噴射される水の流れを、前記内部流路の中心方向に向けるように構成された傾斜部を有している。前記気泡混入部は、前記吐出口から吐水を開始する吐水初期状態において、前記流入口からの水の流入量よりも前記吐出口からの水の吐出量が小さくなるように構成され、前記吐出口からの吐水中に内部に水がたまることで内圧が上昇し、前記流入量と前記吐出量とのバランスがとれた位置が気液界面となるように水が一時的に溜まり、その溜まった水に前記複数の孔から噴射された水を前記傾斜部に当ててから突入させることによって前記気泡混入水を生成させるものであり、前記複数の孔から噴射された水を前記傾斜部に当てて前記気液界面に突入させた結果、前記気泡混入部における前記内部流路の中心部での水の上流側への吹き返しを抑制するための抑制手段を有する。
本発明に係る吐水装置では、気泡混入部において、オリフィス部から噴射された水に開口部から導入された空気を混入して気泡混入水と成して吐出口から吐出するので、エジェクタ効果を利用して簡便に気泡混入水を生成することができる。流入口から流入する水が増えるに従って空気を引き込む力も増大するので、気泡混入水に混入される気泡の混入率を増加させることができ、低流量段階から気泡の混入率の高い気泡混入水を供給することができる。従って、低流量段階でも量感のある吐水が可能となって、気泡が混入していない吐水に比較して少ない水量で食器洗いや手洗いをすることができ、節水に寄与できると共に水跳ねを抑制することもできる。更に、オリフィス部から噴射された水が空気を巻き込みながら気液界面に突入することで、空気の巻き込みと気液界面の変形による空気の取り込みとが行われ、それらの作用によって気泡混入水が生成されるので、低流量段階から効果的に気泡混入水を生成することができる。
また、高流量段階においては、気液界面を形成させることでさらに上流側への吹き返しが懸念されるが、抑制手段を設けることで、気泡混入部における内部流路の中心部での水の上流側への吹き返しを抑制することができる。従って、低流量段階から高流量段階まで効率よく気泡を混入した気泡混入水を吐出することができる。
また本発明に係る吐水装置では、前記抑制手段は、前記複数の孔から噴射された水が前記傾斜部に当たることで、一部が前記内部流路の径外側に向かい、残部が前記内部流路の径内側に向うように分流するものであることも好ましい。
この好ましい態様では、複数の孔から噴射された水が傾斜部に当たることで、一部が内部流路の径外側に向かい、残部が内部流路の径内側に向うように分流するので、気液界面に突入する水流の総量を減らすことなく、径内側に向う水量を減らすことができる。従って、中心部での上流側への吹き返しを確実に抑制しつつ、気泡混入率を高めることができる。
また本発明に係る吐水装置では、前記抑制手段は、前記傾斜部の下流側に、更に下流側に向けて前記内部流路の径を広げるように形成された拡径部を有することも好ましい。
この好ましい態様では、傾斜部の下流側に、更に下流側に向けて内部流路の径を広げるように形成された拡径部を有するので、傾斜部の下流側の内部流路を広げるという簡単な構成で、確実に複数の孔から噴射された水を径外側と径内側とに分流することができる。
また本発明に係る吐水装置では、前記抑制手段は、前記複数の孔から噴射された水が、前記傾斜部の最も縮径した領域に当たるように構成したものであることも好ましい。
複数の孔から噴射された水が傾斜部に当たると、一部は傾斜部に沿って流れて径内側に向かい、残部が傾斜部に沿わずに径外側に向かうように分流される。分流される水の割合は、傾斜部に沿って流れる長さが長いほど径内側に向かう割合が増え、結果として径外側に向かう残部の割合が減ることになる。この好ましい態様では、複数の孔から噴射された水が、傾斜部の最も縮径した領域に当たるように構成することで、傾斜部に沿って流れる長さを短くすることができる。そのため、径内側に向う水流の割合が必要以上に増すことを抑制することができ、径外側に向う水流の割合を増加させることができる。従って、複数の孔から噴射された水が傾斜部に当たる位置を工夫するという簡単な構成で、径内側に向う水流を減らしつつ径外側に向う水流を増やすことができる。
また本発明に係る吐水装置では、前記抑制手段は、前記複数の孔から噴射された水の一部が、前記傾斜部の最も縮径した領域に当たるように構成したものであることも好ましい。
この好ましい態様では、複数の孔から噴射された水の一部が、傾斜部の最も縮径した領域に当たるように構成することで、傾斜部に沿って流れる長さを確実に短くすることができる。そのため、径内側に分流される割合を確実に減少させる一方で、径外側に分流される割合をより確実に増加させることができる。従って、複数の孔から噴射された水が傾斜部に当たる位置を工夫するという簡単な構成で、径内側に向う水流を減らしつつ径外側に向う水流を確実に増やすことができる。
本発明によれば、気液界面に水流を突入させて気泡混入水を生成し、その生成した気泡混入水を吐出する吐水装置であって、気泡混入水を生成する際の気液界面からの吹き返しを抑制し、より気泡混入率を高めた吐水装置を提供することができる。
本発明の実施形態である吐水口キャップを取り付けた水栓装置を示す斜視図である。 図1に示す吐水口キャップの中心線における断面を示す断面斜視図である。 図2に示す吐水口キャップ内における水流の挙動を説明するための断面図である。 変形例の吐水口キャップ内における水流の挙動を説明するための断面図である。 比較例の吐水口キャップ内における水流の挙動を説明するための断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本発明の実施形態である吐水口キャップ(吐水装置)について図1を参照しながら説明する。図1は、吐水装置としての水栓装置FCを示す斜視図である。水栓装置FCは、洗面器や手洗器やシンク等に取り付けられるものであって、水を溜めたり水を受けたりするためのボウル部に向かって吐水するためのものである。水栓装置FCは、ボウル部の周辺に取り付けられて、水の給水元である水道管と接続される。
水栓装置FCは、立位部B1とスパウト部B2と、吐水ハンドルHLと、吐水口キャップBCとを備えている。立位部B1は、取付面に固定される部分であって、その取付面から垂直若しくは手前側に傾斜した状態で取り付けられて固定される部分である。
立位部B1に繋がるスパウト部B2は、その先端の吐水口から吐水する部分である。スパウト部B2は、立位部B1の上端近傍に略水平方向に沿って突出するように設けられている。
立位部B1の上端には水栓ハンドルHLが設けられている。水栓ハンドルHLを上下に操作することで吐水と止水とを切り替えることができると共に、吐水量も調整可能である。水栓ハンドルHLを左右に操作することで、吐水の温度を変更することも可能である。
続いて、スパウト部B2の吐水口に取り付けられる吐水口キャップBCについて、図2を参照しながら説明する。図2は、図1に示す吐水口キャップBCの中心線CLにおける断面を示す断面斜視図である。図2において、図1に示した中心線CLが沿う方向をy軸方向とし、y軸に直交し紙面に沿った横方向をx軸方向としている。
図2に示されるように、吐水口キャップBCは、第一筒部10(本体部)と、第二筒部20と、減圧部30と、上絞径部40と、パッキン50と、下絞径部70と、整流部80とを備えている。
第一筒部10は、略円筒形状の部材であって、その円筒形状の内部に、第二筒部20と、減圧部30と、上絞径部40と、パッキン50とを収める本体部として機能している。第一筒部10の図中上端側(y軸方向における負方向の末端側)には、取付ネジ部103が設けられている。取付ネジ部103は、吐水口キャップBCをスパウト部B2の吐水口に取り付けるための雌ネジである。取付ネジ部103の下方(y軸方向における正方向)には、パッキン50が第一筒部10の内壁に沿うように円環状に設けられている。パッキン50は、吐水口キャップBCをスパウト部B2の吐水口に取り付けた場合の漏水防止用の密接部材である。
第一筒部10の取付ネジ部103を、スパウト部B2の吐水口の雄ネジと螺合させて取り付けると、水栓装置FCから供給される水Waは流入口101から供給される。流入口101から本体部としての第一筒部10に入った水Waは、その内部流路(詳細は後述するが、第二筒部20、減圧部30、上絞径部40、下絞径部70、整流部80を通る流路)を通って気泡混入水となって、吐出口102から外部(ボウル部)へと吐出される水Wbとなる。
上絞径部40は、パッキン50の下流側(吐出口102側、y軸方向における正方向)に配置されている。上絞径部40は、帽子の鍔状に外周を構成する円環状の鍔部401と、鍔部401に囲繞され中央を含む領域に形成される環状凸部402とを備えている。鍔部401は、減圧部30とは密接固定されている。
環状凸部402は、鍔部401から上流側(流入口101側、y軸方向における負方向)に突出するように形成されている。環状凸部402の中央を含む領域には、流入穴403が形成されている。流入口101から入った水は、上絞径部40に当たることで水圧が減衰され、流入穴403から下流側に流出される。流入穴403から下流側に流出した水は、上絞径部40と減圧部30との間に形成される溜水部404に流入する。
減圧部30は、上絞径部40の下流側に配置されている。減圧部30は、減圧板301と、支持リング302と、連結部305とを備えている。減圧板301は円形板状の部材である。支持リング302は、円環状の部材である。減圧板301と支持リング302とは、その外周が重なるように外周の一部において連結部305によって連結されている。減圧板301と支持リング302とは、連結部305によって所定の間隔をおいて連結支持されているので、その隙間から空気が入り込むことができるように構成されている。
減圧板301には、複数の噴射孔304(オリフィス部)が円環状を成すように形成されている。複数の噴射孔304が形成されているのは、溜水部404に相当する位置である。従って、複数の噴射孔304は、上絞径部40の鍔部401によって塞がれないように設けられている。
減圧板301の中央を含む領域には、凹部303が設けられている。凹部303は、減圧板301の上流側の面に形成されている。上絞径部40の流入穴403から下流側に流出した水は、外周方向に広がって、複数の噴射孔304から下流側へと噴射される。
上絞径部40及び減圧部30と、第一筒部10との間には、第二筒部20が設けられている。第二筒部20は、係合突起201と、第一ガイド部202と、第二ガイド部203とを備えている。係合突起201は、第二筒部20の最上端に設けられている。係合突起201は、第一筒部10側に向けて突出するように設けられている。係合突起201は、第一筒部10の内側に設けられた係合突起104と係合することで、第一筒部10に対して第二筒部20が所定の位置に位置決めされ保持されるように形成されている。
係合突起201の下方に第一ガイド部202が設けられ、第一ガイド部202の下方に第二ガイド部203が設けられている。第一ガイド部201の内側には、減圧板301及び支持リング302の外周が当接するように配置されている。
第二ガイド部203は、第一ガイド部202よりも内側に突出するように形成されている。第一ガイド部202と第二ガイド部203との間の段差に、支持リング302に設けられた段差が係合することで減圧部30は所定の位置に支持されている。
第一ガイド部202には、内部流路内に空気を導入する空気孔202a(開口部)が設けられている。空気孔202aは、第二筒部20の全周に渡って散在するように設けられている。空気孔202aは、減圧部30の減圧板301と支持リング302との間に臨むように形成されているので、空気孔202aを通る空気は内部流路内に導かれる。
第一筒部10と第二筒部20との間には空間が設けられており、空気流路802として形成されている。第一筒部10の下流側端と第二筒部20の下流側端との間は開放されており、空気導入口803として形成されている。空気導入口803から導入された空気は空気流路802を通って空気孔202aから内部流路へと導入されている。
第二ガイド部203の内側には、下絞径部70が配置されている。下絞径部70は、縮径テーパー部701と、拡径テーパー部702とを備えた円筒状の部材である。縮径テーパー部701は、拡径テーパー部702よりも上流側に設けられており、上流側から下流側に向けて内部流路を狭めるように形成されている。拡径テーパー部702は、縮径テーパー部701よりも下流側に設けられており、上流側から下流側に向けて内部流路を広げるように形成されている。
縮径テーパー部701の内側側面である傾斜面701aは、減圧部30の複数の噴射孔304に対応した位置に形成されている。従って、減圧板301の複数の噴射孔304から噴射された水は、傾斜面701aに当たって内側に方向付けられる。
流入口101から水が供給され、減圧板301の複数の噴射孔304から水が噴射されると、下流側から水が溜まって、下絞径部70に相当する位置に気液界面が形成される。この気液界面に、傾斜面701aで方向付けられた水流が空気を巻き込みながら突入するので、気泡混入水が生成される。減圧板301の作用によって、減圧板301から下絞径部70の間は負圧になるので、空気孔202aから空気が引き込まれ、複数の噴射孔304から噴射される水と共に気液界面に突入する。気液界面への水流の突入によって、気液界面は乱されて、より気泡が混入されやすい状況にもなる。従って、減圧板301から下絞径部70にかけての領域は、気泡混入部703として形成されるものである。
気泡混入部703によって生成された気泡混入水は、第二ガイド部203の下流側に設けられた整流部80の整流格子801によって整流され、吐出口102から外部へと吐出される。
気泡混入部703における気泡混入水の生成メカニズムについて、図3を参照しながら説明する。図3は、吐水口キャップBC内における水流の挙動を説明するための断面図である。
図3に示されるように、流入口101から水Waが供給され、上絞径部40の流入穴403を通って、減圧部30の噴射孔304に至る。噴射孔304を通る水は加速され、噴射された水流WFaとして傾斜面701aに向う。傾斜面701aに当たった水は、傾斜面701aに沿って上方に向うものと、傾斜面701aに沿って下方に向うものとに分散される。下方に向った水は、整流部80における流路抵抗によって減速されることで、水が滞留し始め、やがて均衡した状態となって気液界面WSが形成される。傾斜面701aに沿って下方に向う水は、傾斜面701aの末端において、径内側に向う水流WFb1と、径外側に向う水流WFb2とに分離される。
このように分流された、水流WFb1と水流WFb2とが、気液界面WSに突入することで気泡混入水が生成される。減圧板301の作用によって、減圧板301から下絞径部70の間は負圧になるので、空気孔202aから空気が引き込まれ、水流WFb1と水流WFb2と共に気液界面WSに突入する。気液界面WSへの水流の突入によって、気液界面WSは乱されて、気泡が混入された気泡混入水が生成される。
本実施形態では、このように構成することで内部流路中央側への水の流入量を減少させ、気液界面WSの中央における上流側への吹き返しを抑制している。気液界面WSの中央における上流側への吹き返し抑制の観点からは、図4に示す変形例としての吐水口キャップBCaも好ましいものである。
図4に示されるように、吐水口キャップBCaは、減圧板301における噴射孔314の位置をより中央側(内側)に寄せて形成している。そのため、噴射孔314から噴射された水流WFaは、傾斜面701aのより内側に当たるように形成される。このように構成することで、傾斜面701aに沿って流れる長さを確実に短くすることができる。そのため、径内側に分流される割合を確実に減少させる一方で、径外側に分流される割合をより確実に増加させることができる。従って、気液界面WSの中央における上流側への吹き返しをより抑制する方向に作用する。
上述したように本実施形態の吐水口キャップBC(吐水装置)は、気泡混入水を吐出することが可能な吐水装置であって、水を吐出するための吐出口102と、吐出口102から吐出する水を給水元から流入させるための流入口101と、流入口101から吐出口102に至る内部流路が形成された本体部としての第一筒部10と、流入口101から流入した水を内部流路の下流側に向けて噴射するオリフィス部としての減圧部30と、内部流路内に空気を導入する開口部としての空気孔202aが形成され、この空気孔202aから導入された空気を噴射孔304から噴射された水に混入して気泡混入水と成し吐出口102に供給する気泡混入部703と、を備えている。
オリフィス部としての減圧部30は、内部流路を遮るように設けられ、複数の噴射孔304が形成された減圧板301を有している。気泡混入部703は、複数の噴射孔304から噴射される水によって負圧を発生させ、この負圧の作用によって空気孔202aから空気を引き込むように構成されると共に、下流側に向けて漏斗状に縮径し、複数の噴射孔304から噴射される水の流れを、内部流路の中心方向に向けるように構成された傾斜部としての傾斜面701aを有している。気泡混入部703は、吐出口102から吐水を開始する吐水初期状態において、流入口101からの水の流入量よりも吐出口102からの水の吐出量が小さくなるように構成され、吐出口102からの吐水中に内部に水がたまることで内圧が上昇し、流入量と吐出量とのバランスがとれた位置が気液界面WSとなるように水が一時的に溜まり、その溜まった水に複数の噴射孔304から噴射された水を傾斜面701aに当ててから突入させることによって気泡混入水を生成させるものである。
本実施形態では、複数の噴射孔304から噴射された水を傾斜面701aに当てて気液界面WSに突入させた結果、気泡混入部703における内部流路の中心部での水の上流側への吹き返しを抑制するための抑制手段として拡径テーパー部702を有する。
本実施形態に係る吐水口キャップBCでは、気泡混入部703において、噴射孔304から噴射された水に空気孔202aから導入された空気を混入して気泡混入水と成して吐出口102から吐出するので、エジェクタ効果を利用して簡便に気泡混入水を生成することができる。流入口101から流入する水が増えるに従って空気を引き込む力も増大するので、気泡混入水に混入される気泡の混入率を増加させることができ、低流量段階から気泡の混入率の高い気泡混入水を供給することができる。従って、低流量段階でも量感のある吐水が可能となって、気泡が混入していない吐水に比較して少ない水量で食器洗いや手洗いをすることができ、節水に寄与できると共に水跳ねを抑制することもできる。更に、噴射孔304から噴射された水が空気を巻き込みながら気液界面WSに突入することで、空気の巻き込みと気液界面WSの変形による空気の取り込みとが行われ、それらの作用によって気泡混入水が生成されるので、低流量段階から効果的に気泡混入水を生成することができる。
一方、高流量段階においては、気液界面WSを形成させることでさらに上流側への吹き返しが懸念される。例えば、比較例として図5に示す吐水口キャップBRのように、噴射孔354から噴射された水流WFcは、傾斜面751aに当たって内側に方向付けられた水流WFdとなって、そのまま互いに衝突して気液界面WScの中央部が吹き返してしまうおそれがある。本実施形態では、抑制手段として機能するように、噴射孔304と傾斜面701aとの位置関係を工夫したり、傾斜面701aの下流側に拡径テーパー部702を設けたりすることで、気泡混入部703における内部流路の中心部での水の上流側への吹き返しを抑制することができる。従って、低流量段階から高流量段階まで効率よく気泡を混入した気泡混入水を吐出することができる。
つまり本実施形態に係る吐水口キャップBC,BCaでは、抑制手段は、複数の噴射孔304から噴射された水が傾斜面701aに当たると、一部が内部流路の径外側に向かい、残部が内部流路の径内側に向うように分流するものであると捉えることもできる(図3及び図4参照)。
このように、複数の噴射孔304から噴射された水流WFaが傾斜面701aに当たると、一部が内部流路の径外側に向かう水流WFb2となり、残部が内部流路の径内側に向う水流WFb1となるように分流するので、気液界面WSに突入する水流の総量を減らすことなく、径内側に向う水量を減らすことができる。従って、中心部での上流側への吹き返しを確実に抑制しつつ、気泡混入率を高めることができる。
具体的な構成としては、抑制手段は、傾斜面701aの下流側に、更に下流側に向けて内部流路の径を広げるように形成された拡径テーパー部702を有するものである。
このように、傾斜面701aの下流側に、更に下流側に向けて内部流路の径を広げるように形成された拡径テーパー部702を有するので、傾斜面701aの下流側の内部流路を広げるという簡単な構成で、確実に複数の噴射孔304から噴射された水を径外側と径内側とに分流することができる。
また本実施形態に係る吐水口キャップBCaでは、複数の噴射孔304から噴射された水が、傾斜面701aの最も縮径した領域に当たるように構成している。
上述したように、複数の噴射孔304から噴射された水が傾斜面701aに当たると、一部が内部流路の径外側に向かい、残部が内部流路の径内側に向うように分流される。そこで、複数の噴射孔304から噴射された水が、傾斜面701aの最も縮径した領域に当たるように構成することで、傾斜面701aに沿って流れる長さを確実に短くすることができる。そのため、径内側に分流される水流WFb1の割合を確実に減少させる一方で、径外側に分流される水流WFb2の割合をより確実に増加させることができる。従って、複数の噴射孔304から噴射された水が傾斜面701aに当たる位置を工夫するという簡単な構成で、径内側に向う水流WFb1を減らしつつ径外側に向う水流WFb2を増やすことができる。
また本実施形態に係る変形例として、複数の噴射孔304から噴射された水の一部が、傾斜面701aの最も縮径した領域に当たるように構成することもできる。具体的には、吐水口キャップBCaの複数の噴射孔304を更に内側に配置することで、複数の噴射孔304から噴射された水の一部が、傾斜面701aの最も縮径した領域に当たるように構成することができる。
このように、複数の噴射孔304から噴射された水の一部が、傾斜面701aの最も縮径した領域に当たるように構成することで、傾斜面701aに沿って流れる長さを確実に短くすることができる。そのため、径内側に分流される水流WFb1の割合を確実に減少させる一方で、径外側に分流される水流WFb2の割合をより確実に増加させることができる。従って、複数の噴射孔304から噴射された水が傾斜面701aに当たる位置を工夫するという簡単な構成で、径内側に向う水流WFb1を減らしつつ径外側に向う水流WFb2を確実に増やすことができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
FC:水栓装置(吐水装置)
B1:立位部
B2:スパウト部
HL:吐水ハンドル
BC:吐水口キャップ(吐水装置)
10:第一筒部(本体部)
20:第二筒部
30:減圧部
40:上絞径部
50:パッキン
70:下絞径部
80:整流部
101:流入口
102:吐出口
103:取付ネジ部
104:係合突起
201:係合突起
202:第一ガイド部
202a:空気孔(開口部)
203:第二ガイド部
301:減圧板
302:支持リング
303:凹部
304:噴射孔(オリフィス部)
305:連結部
401:鍔部
402:環状凸部
403:流入穴
404:溜水部
701:縮径テーバー部
701a:傾斜面
702:拡径テーパー部
703:気泡混入部
801:整流格子
802:空気流路
803:空気取入口

Claims (4)

  1. 気泡混入水を吐出することが可能な吐水装置であって、
    水を吐出するための吐出口と、前記吐出口から吐出する水を給水元から流入させるための流入口と、前記流入口から前記吐出口に至る内部流路が形成された本体部と、
    前記流入口から流入した水を前記内部流路の下流側に向けて噴射するオリフィス部と、
    前記内部流路内に空気を導入する開口部が形成され、この開口部から導入された空気を前記オリフィス部から噴射された水に混入して気泡混入水と成し前記吐出口に供給する気泡混入部と、を備え、
    前記オリフィス部は、前記内部流路を遮るように設けられ、複数の孔が形成された減圧板を有し、
    前記気泡混入部は、
    前記複数の孔から噴射される水によって負圧を発生させ、この負圧の作用によって前記開口部から空気を引き込むように構成されると共に、
    下流側に向けて漏斗状に縮径し、前記複数の孔から噴射される水の流れを、前記内部流路の中心方向に向けるように構成された傾斜部を有し、
    前記吐出口から吐水を開始する吐水初期状態において、前記流入口からの水の流入量よりも前記吐出口からの水の吐出量が小さくなるように構成され、前記吐出口からの吐水中に内部に水がたまることで内圧が上昇し、前記流入量と前記吐出量とのバランスがとれた位置が気液界面となるように水が一時的に溜まり、その溜まった水に前記複数の孔から噴射された水を前記傾斜部に当ててから突入させることによって前記気泡混入水を生成させるものであり、
    前記複数の孔から噴射された水を前記傾斜部に当てて前記気液界面に突入させた結果、前記気泡混入部における前記内部流路の中心部での水の上流側への吹き返しを抑制するための抑制手段を有し、
    前記抑制手段は、前記複数の孔から噴射された水が前記傾斜部に当たることで、一部が前記内部流路の径外側に向かい、残部が前記内部流路の径内側に向うように分流するものであることを特徴とする吐水装置。
  2. 前記抑制手段は、前記傾斜部の下流側に、更に下流側に向けて前記内部流路の径を広げるように形成された拡径部を有することを特徴とする請求項に記載の吐水装置。
  3. 前記抑制手段は、前記複数の孔から噴射された水が、前記傾斜部の最も縮径した領域に当たるように構成したものであることを特徴とする請求項に記載の吐水装置。
  4. 前記抑制手段は、前記複数の孔から噴射された水の一部が、前記傾斜部の最も縮径した領域に当たるように構成したものであることを特徴とする請求項に記載の吐水装置。
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