JP5658069B2 - 変速装置 - Google Patents

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本発明は、変速装置に関し、特には駆動トルクと被駆動トルクを独立した係合手段によって伝達するとともに、係合手段を簡単な構成によって適切な移動順で駆動可能なものに関する。
自動車用の自動変速機には、例えば複数段のプラネタリギヤセットを組み合わせて構成したものや、チェーン式、ベルト式、トロイダル式等のバリエータを用いた無段変速機(CVT)などがあるが、いずれも一対の回転軸間に設けられた複数のギヤ列を順次切り替える手動変速機には、伝達効率や重量、サイズの面で及んでいないのが現状である。
これに対し、手動変速機のシフト、セレクト操作やクラッチ操作をアクチュエータによって行なうようにしたAMTも提案されているが、クラッチを一旦切断した状態で変速動作を行なう必要があることから、トルク切れ時間が長くなってしまう。
また、奇数段と偶数段とで独立したクラッチ及びドライブシャフトを備え、これらを順次切り替えて変速を行なうダブルクラッチトランスミッション(DCT)も提案されているが、構造が複雑となるうえ、重量も嵩んでしまう。
高効率でありかつ駆動切れ時間が短い変速装置に関する従来技術として、例えば特許文献1には、回転軸に対して相対回転可能に支持された各ギヤに、一回転方向への駆動力伝達を行なう第1の伝動部材、及び、他の回転方向への駆動力伝達を行なう第2の伝動部材を設けて、第1及び第2の伝動部材の係合状態を順次切り替えることによって、実質的にほとんどトルク切れがない瞬時変速を可能とした変速装置が記載されている。
特表2009−536713号公報
上述したようないわゆるラチェット式の変速装置においては、係合部材を駆動するシフトフォークの数が通常の手動変速機等に対して多くなることから、それぞれに制御用のアクチュエータを設けると構造が複雑となる。
一方、複数のシフトフォークを一つのアクチュエータでストローク制御する手法として、シフトドラム式が知られている。
これは円筒状のシフトドラムの外周面部に、各シフトフォークを駆動するカム溝を形成し、シフトドラムをアクチュエータで回転させて変速を行なうものである。
シフトドラム式の変速機構は、変速動作がシーケンシャルに限定され飛び段変速が不可能ではあるが、ひとつのアクチュエータで複数のシフトフォークのストロークを制御できるため、変速機構の構造を簡素化することができる。
しかし、上述したようなラチェット式変速装置の場合には、一般に、シフトアップ、シフトダウンいずれの場合にも一方の係合手段を、他の係合手段に対して先に駆動する必要があるため、シフトアップ動作とシフトダウン動作とが単純にリバースモーションとはならず、既存のシフトドラムを適用することはできない。
本発明の課題は、駆動トルクと被駆動トルクを独立した係合手段によって伝達する変速装置の係合手段を簡単な構成によって適切な移動順で駆動可能な変速装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、第1の回転軸と、前記第1の回転軸と平行に配置された第2の回転軸と、前記第1の回転軸と前記第2の回転軸との間で動力伝達を行なうとともに、低速段から高速段まで順次配列された複数のギヤセットとを備える変速装置であって、前記ギヤセットは、前記第1の回転軸に固定された固定ギヤと、前記第2の回転軸に相対回転可能に支持され前記固定ギヤと噛合う回転ギヤとを有し、前記回転ギヤは、該回転ギヤの端面部に形成された第1の被係合部と係合し、パワーオフ時に第1の回転方向へのトルクを伝達する第1の係合手段と、該回転ギヤの端面部に形成された第2の被係合部と係合し、パワーオン時に第1の回転方向の反対となる第2の回転方向へのトルクを伝達する第2の係合手段と、前記第1の係合手段及び前記第2の係合手段を独立して前記回転ギヤに対して軸方向に移動させるシフト機構とを有し、前記回転ギヤは、前記第1の係合手段と前記第1の被係合部とが係合したときに前記第2の回転軸との間で前記第1の回転方向へのトルクを伝達し、前記第2の係合手段と前記第2の被係合部とが係合したときに前記第2の回転軸との間で前記第2の回転方向へのトルクを伝達し、シフトアップ前のギヤセットにおける前記第1の係合手段は、シフトアップ前のギヤセットにおける前記第2の係合手段が係合解除状態であり、シフトアップ後のギヤセットにおける前記第1の係合手段が係合状態であり、かつ前記第2の回転軸の回転速度が増速されて前記第2の回転方向へのトルクが入力されたときに前記第1の被係合部と衝突して該第1の係合手段を前記回転ギヤから退避させるように軸方向に対して斜めにカットされた斜面部を有し、シフトダウン前のギヤセットにおける前記第2の係合手段は、シフトダウン前のギヤセットにおける前記第1の係合手段が係合解除状態であり、シフトダウン後のギヤセットにおける前記第2の係合手段が係合状態であり、かつ前記第1の回転軸の回転速度が増速されて前記第1の回転方向へのトルクが入力されたときに前記第2の被係合部と衝突して該第2の係合手段を前記回転ギヤから退避させるように軸方向に対して斜めにカットされた斜面部を有し、前記シフト機構は、前記第1の係合手段を駆動する第1のカム溝、及び、前記第2の係合手段を駆動する第2のカム溝が外周面に形成されるとともに、変速時に回転駆動されるシフトドラムを有し、前記第2のカム溝におけるシフトアップ時にシフトアップ前のギヤセットにおける前記第2の係合手段を駆動するシフトアップ傾斜部は、前記第1のカム溝におけるシフトアップ時に該ギヤセットに設けられた前記第1の係合手段を駆動するシフトアップ傾斜部に対して、前記シフトドラムの周方向における高速ギヤ側に配置され、前記第2のカム溝におけるシフトダウン時にシフトダウン前のギヤセットにおける前記第2の係合手段を駆動するシフトダウン傾斜部は、前記第1のカム溝におけるシフトダウン時に該ギヤセットに設けられた前記第1の係合手段を駆動するシフトダウン傾斜部に対して、前記シフトドラムの周方向における高速ギヤ側に配置されることを特徴とする変速装置である。
これによれば、シフトアップ時、シフトダウン時ともに第1の係合手段を第2の係合手段より先に駆動することが可能となり、単一のアクチュエータでひとつのシフトドラムを駆動することによって、適切に変速動作を制御することが可能である。
請求項2に係る発明は、前記第1の被係合部は、前記回転ギヤの一方の端面部に形成され、前記第2の被係合部は、前記回転ギヤの他方の端面部に形成されることを特徴とする請求項1に記載の変速装置である。
これによれば、全ての変速段において各係合部材を隣接する他のギヤセットの係合部材と一体的に構成することが可能となり、構造を簡素化しかつ全ての変速段間で迅速に変速を行なうことができる。
請求項3に係る発明は、あるギヤセットにおける前記第2の係合手段を駆動する前記第2のカム溝は、該ギヤセットからのシフトアップ時に該第2の係合手段を係合解除させる前記シフトアップ傾斜部と該ギヤセットへのシフトダウン時に該第2の係合手段を係合させる前記シフトダウン傾斜部との間隔において、他の部分よりも溝幅を広く形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の変速装置である。
これによれば、簡単な構成により上述した効果を得ることができる。
請求項4に係る発明は、前記第2の係合手段は、前記回転ギヤの前記第2の被係合部への係合位置及び係合解除位置において、位置を仮保持する仮保持手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の変速装置である。
これによれば、シフトアップ傾斜部とシフトダウン傾斜部との間の領域において、第2の係合手段が遊動することを防止できる。
請求項5に係る発明は、前記第1のカム溝及び前記第2のカム溝は、各変速段への変速が完了した状態においては、前記第1の係合手段及び前記第2の係合手段の軸方向両側への移動を規制することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の変速装置である。
これによれば、変速動作が完了した状態においては、各係合手段を確実に拘束してギヤ抜けや二重噛みなどを確実に防止できる。
請求項6に係る発明は、前記シフト機構は、変速前の前記ギヤセットの前記第1の係合手段を係合解除するとともに変速後の前記ギヤセットの前記第2の係合手段を係合させ、その後変速前の前記ギヤセットの前記第2の係合手段が前記第2の被係合部と衝突することによって、該第2の係合手段が係合解除された後に、変速後の前記ギヤセットの前記第1の係合手段を係合させることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の変速装置である。
請求項7に係る発明は、前記第1の係合手段は隣接する他の前記ギヤセットの前記第2の係合手段と共通の前記カム溝によって駆動されて一体的に移動し、前記第2の係合手段は隣接する他の前記ギヤセットの前記第1の係合手段と共通のカム溝によって駆動されて一体的に移動するよう構成されることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の変速装置である。
請求項8に係る発明は、1速からN速(N:整数)までの前記ギヤセットが順次配列され、1速のギヤセットと2速のギヤセットとの間から、N−1速のギヤセットとN速のギヤセットとの間に、それぞれ低速側ギヤの第1の係合手段と高速側ギヤの第2の係合手段とを一体的に移動するよう配置したことを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の変速装置である。
以上説明したように、本発明によれば、駆動トルクと被駆動トルクを独立した係合手段によって伝達する変速装置の係合手段を簡単な構成によって適切な移動順で駆動可能な変速装置を提供することができる。
本発明を適用した変速装置の実施例の構成を示す図である。 図1の変速装置の2速から3速へのシフトアップ時の動作を示す図である。 図1の変速装置の3速から2速へのシフトダウン時の動作を示す図である。 図1の変速装置のシフトドラムに形成されたカム溝の形状の一部を示す図である。
本発明は、駆動トルクと被駆動トルクを独立した係合手段によって伝達する変速装置の係合手段を簡単な構成によって適切な移動順で駆動可能な変速装置を提供する課題を、被駆動側の係合部材を駆動するカム溝の傾斜部に対して、駆動側の係合部材を駆動するカム溝のシフトダウン傾斜部を低速ギヤ側に配置し、シフトアップ傾斜部を高速ギヤ側に配置することによって解決した。
以下、本発明を適用した変速装置の実施例について説明する。
実施例の変速装置は、例えば乗用車等の自動車のエンジンの回転出力を加減速する自動変速機であって、前進6速及び後進1速を備えている。
なお、エンジンは、例えば電子制御スロットル等の出力制御手段によって、変速装置の制御と協調してトルクを変化させ、回転数の同期などを行なう。
図1は、実施例の変速装置の構成を示す模式図である。
変速装置1は、ドライブシャフト10、ドリブンシャフト20、クラッチ30等を備えている。
ドライブシャフト10は、図示しないエンジンの出力が入力されるとともに、後述するギヤ列を介して、ドリブンシャフト20を駆動する回転軸である。
ドリブンシャフト20は、ドライブシャフト10によって駆動される回転軸である。
ドリブンシャフト20は、図示しないAWDトランスファやアクスルディファレンシャルなどの駆動系を介して、車両の駆動輪に動力を伝達する。
クラッチ30は、エンジンとドライブシャフト10との間に設けられ、動力を伝達又は切断する乾式等の摩擦クラッチである。
クラッチ30の係合及び解除は、図示しないトランスミッション制御ユニットからの指令に応じて制御されるアクチュエータによって行なわれる。
実施例の変速装置1においては、シフトアップ時にはクラッチ30を切断することなく変速することが可能であり、シフトダウン時にもクラッチ30を切断することなく変速することは可能ではあるが、エンジン回転数の過大な上昇や変速ショック等を避ける為にクラッチ30を一旦切断してエンジン回転数を高めるブリッピング制御を行なった後に、クラッチ30を再度接続するようにしている。
また、クラッチ30は車両を静止状態から発進させる発進デバイスとしても用いられる。
ドライブシャフト10には、クラッチ30側から、1速ドライブギヤ41、2速ドライブギヤ42、3速ドライブギヤ43、4速ドライブギヤ44、5速ドライブギヤ45、6速ドライブギヤ46が順次設けられている。
これらの各ドライブギヤ41〜46は、1速から6速まで、順次歯数が大きくなるよう構成されている。
また、ドライブギヤ41〜46は、ドライブシャフト10と一体に形成され、あるいは、ドライブシャフト10に対して固定されている。
また、1速ドライブギヤ41は、後述するアイドラギヤ61を介してリバースドリブンギヤ62を駆動する。
ドリブンシャフト20には、1速ドリブンギヤ51、2速ドリブンギヤ52、3速ドリブンギヤ53、4速ドリブンギヤ54、5速ドリブンギヤ55、6速ドリブンギヤ56が設けられている。
これらの各ドリブンギヤ51〜56は、1速から6速まで、順次歯数が小さくなるよう構成されている。
各ドリブンギヤ51〜56は、ドライブシャフト20に対して、軸回りに相対回転可能とされている。
各ドリブンギヤ51〜56は、対応する変速段の各ドライブギヤ41〜46と噛合っており、ドライブシャフト10からドリブンシャフト20への動力伝達を行なう。
各ドリブンギヤ51〜56におけるエンジン側の端面には、例えば突起状のドグ歯51a〜56aが形成されている。
また、各ドリブンギヤ51〜56におけるエンジンと反対側の端面には、同様のドグ歯51b〜56bが形成されている。
また、変速装置1は、アイドラギヤ61、リバースドリブンギヤ62を備えている。
アイドラギヤ61は、1速ドライブギヤ41及びリバースドリブンギヤ62とそれぞれ噛合っており、1速ドライブギヤ41からリバースドリブンギヤ62へ動力を伝達するものである。
リバースドリブンギヤ62は、ドリブンシャフト20の前端部近傍に設けられ、ドリブンシャフト20に対して軸回りに回転可能とされている。
リバースドリブンギヤ62のエンジンと反対側の端面には、例えば突起状のドグ歯62aが形成されている。
また、変速装置1は、以下説明する変速機構100を備えている。
変速機構100は、R−1速係合部材110、1−2速係合部材120、2−3速係合部材130、3−4速係合部材140、4−5速係合部材150、5−6速係合部材160、6速係合部材170等を備えて構成されている。
これらの各係合部材110〜170は、各ドリブンギヤ51〜56,62のドグ歯51a〜56a,51b〜56b,62aと係合し、各ドリブンギヤ51〜56,62とドリブンシャフト20とのトルク伝達を行なうものである。
各係合部材110〜170は、ドリブンシャフト20に対して軸回りの回転が規制されるとともに、軸方向にほぼ沿って直進移動が可能に支持されている。
各係合部材110〜170は、ドリブンシャフト20の軸方向において、中立位置及びその前後に配置された第1位置(エンジン側に変位した位置)、第2位置(エンジンから遠ざかる側に変位した位置)の三箇所で、例えばディテント機構等によって保持されるようになっている。
R−1速係合部材110は、リバースドリブンギヤ62と1速ドリブンギヤ51との間に配置されている。
R−1速係合部材110は、第1位置にあるときに、リバースドリブンギヤ62のドグ歯62aからドリブンシャフト20に駆動トルク(エンジン側から車輪側へのトルク)を伝達するとともに、第2位置にあるときに、1速ドリブンギヤ51のドグ歯51aからドリブンシャフト20に駆動トルクを伝達するものである。
1−2速係合部材120は、1速ドリブンギヤ51と2速ドリブンギヤ52との間に配置されている。
1−2速係合部材120は、第1位置にあるときに、ドリブンシャフト20から1速ドリブンギヤ51のドグ歯51bに被駆動トルク(車輪側からエンジン側へのトルク,エンジンブレーキ等によるいわゆるバックトルク)を伝達するとともに、第2位置にあるときに、2速ドリブンギヤ52のドグ歯52aからドリブンシャフト20に駆動トルクを伝達するものである。
2−3速係合部材130は、2速ドリブンギヤ52と3速ドリブンギヤ53との間に配置されている。
2−3速係合部材130は、第1位置にあるときに、ドリブンシャフト20から2速ドリブンギヤ52のドグ歯52bに被駆動トルクを伝達するとともに、第2位置にあるときに、3速ドリブンギヤ53のドグ歯53aからドリブンシャフト20に駆動トルクを伝達するものである。
3−4速係合部材140は、3速ドリブンギヤ53と4速ドリブンギヤ54との間に配置されている。
3−4速係合部材140は、第1位置にあるときに、ドリブンシャフト20から3速ドリブンギヤ53のドグ歯53bに被駆動トルクを伝達するとともに、第2位置にあるときに、4速ドリブンギヤ54のドグ歯54aからドリブンシャフト20に駆動トルクを伝達するものである。
4−5速係合部材150は、4速ドリブンギヤ54と5速ドリブンギヤ55との間に配置されている。
4−5速係合部材150は、第1位置にあるときに、ドリブンシャフト20から4速ドリブンギヤ54のドグ歯54bに被駆動トルクを伝達するとともに、第2位置にあるときに、5速ドリブンギヤ55のドグ歯55aからドリブンシャフト20に駆動トルクを伝達するものである。
5−6速係合部材160は、5速ドリブンギヤ55と6速ドリブンギヤ56との間に配置されている。
5−6速係合部材160は、第1位置にあるときに、ドリブンシャフト20から5速ドリブンギヤ55のドグ歯55bに被駆動トルクを伝達するとともに、第2位置にあるときに、6速ドリブンギヤ56のドグ歯56aからドリブンシャフト20に駆動トルクを伝達するものである。
6速係合部材170は、6速ドリブンギヤ56の5速ドリブンギヤ55とは反対側に配置されている。
6速係合部材170は、第1位置にあるときに、ドリブンシャフト20から6速ドリブンギヤ56のドグ歯56bに被駆動トルクを伝達するものである。
各係合部材110〜170における各ドグ歯との係合部は、トルク伝達時にドグ歯を押圧する面部の反対側に、軸方向に対して斜めにカットして形成された傾斜部がそれぞれ形成されている。
これらの傾斜部は、変速時にドグ歯と衝突することによって弾かれ、係合部材を当該ドリブンギヤから離間させ、係合を解除する方向に駆動するものである。
この傾斜部の機能については、後に詳しく説明する。
R−1速係合部材110、1−2速係合部材120、2−3速係合部材130、3−4速係合部材140、4−5速係合部材150、5−6速係合部材160、6速係合部材170には、図示しないハブスリーブ等の連動部材を介して、それぞれシフトフォーク111,121,131,141,151,161,171が接続されている。
これらの各シフトフォーク111〜171は、シフトドラム200に接続され、シフトドラム200によって軸方向に駆動される。
また、各シフトフォーク111〜171は、各ハブスリーブの外周面に形成された周方向溝と係合し、ハブスリーブの軸回りの回転を許容しつつ、ハブスリーブを軸方向に駆動することが可能となっている。
シフトドラム200は、実質的に円筒状に形成される。
シフトドラム200の外周面には、各シフトフォーク111〜171の端部に形成されたカムフォロワ部を案内して変速装置1の軸方向に駆動するカム溝が形成されている。
シフトドラム200は、図示しないトランスミッション制御ユニットによって制御される例えばステッピングモータ等のアクチュエータによって回転駆動される。
シフトドラム200のカム溝形状については、後に詳しく説明する。
次に、実施例1の変速装置1におけるシフトアップ、シフトダウン時の動作について説明する。
先ず、シフトアップについて、パワーオン(エンジンから駆動輪へトルク伝達が行なわれている状態)での2速から3速へのシフトアップを例にとって説明する。
図2は、2速から3速へのシフトアップ時の動作を示す図である。
図2(a)は、2速で走行中の状態を示す図である。このとき、2速ドリブンギヤ52のドグ歯52aと1−2速係合部材120とは、エンジントルクによって加圧接触した状態となっている。一方、2速ドリブンギヤ52のドグ歯52bと2−3速係合部材130とは、所定のバックラッシュだけ離間した状態となっている。
先ず、図2(b)に示すように、2−3速係合部材130を、2速ドリブンギヤ52のドグ歯52bと係合する2速係合位置(第1位置)から、エンジンから遠ざかる方向に駆動し、ニュートラル位置を経由して、3速ドリブンギヤ53のドグ歯53aと係合する3速係合位置(第2位置)まで移動させる。
これによって、ドライブシャフト10から3速ドライブギヤ43、3速ドリブンギヤ53を介してドリブンシャフト20へのトルク伝達が開始される。
そして、ドリブンシャフト20が増速し、2速ドリブンギヤ52に対して回転速度が速くなると、1−2速係合部材120と2速ドリブンギヤ52のドグ歯52aとが離間し、さらに、1−2速係合部材120の傾斜部は、図2(b)に破線円で示す部分Cにおいて、他のドグ歯52aと衝突して弾かれる。
これによって、図2(c)に示すように、1−2速係合部材120は、ドグ歯52aと係合する2速係合位置(第2位置)からエンジン側へ移動し、ニュートラル位置まで移動する。
その後、3−4速係合部材140をニュートラル位置からエンジン側へ駆動して、3速ドリブンギヤ53のドグ歯53bと係合する3速係合位置(第1位置)まで移動させて、2速から3速へのシフトアップは終了する。
なお、2−3速係合部材130が3速ドリブンギヤ53のドグ歯53aと係合すると、1−2速係合部材120は自動的に弾き飛ばされて二重噛みを防止するので、3−4速係合部材140を駆動する際に同期を行なう必要はない。
次に、シフトダウン時はエンジン回転数を変速前より高める必要があり、これはクラッチを切らずにダウンシフトすることで車両のイナーシャによりエンジン回転数を上昇させる場合と、クラッチを切りブリッピングによりエンジン回転数を上昇させる場合のいずれかの方法を採ることになるが、前者はエンジンブレーキを得る目的で行われる変速であることからパワーオフ時に実行されるものであり、後者についてはクラッチを切っていることから、両者共に実質的にパワーオフ時の変速であることに変わりがない。
したがって、シフトダウンについて、パワーオフ(エンジントルクはマイナスであり、駆動輪側からドリブンシャフト20に被駆動トルクが入力されるコースティング状態)での3速から2速へのシフトダウンを例にとって説明する。
図3は、3速から2速へのシフトダウン時の動作を示す図である。
図3(a)は、3速で走行中の状態を示す図である。このとき、3速ドリブンギヤ53のドグ歯53bと3−4速係合部材140とは、被駆動トルクによって加圧接触した状態となっている。一方、3速ドリブンギヤ53のドグ歯53aと2−3速係合部材130とは、所定のバックラッシュだけ離間した状態となっている。
先ず、図3(b)に示すように、2−3速係合部材130を、3速ドリブンギヤ53のドグ歯53aと係合する3速係合位置(第2位置)から、エンジンに近づく方向に駆動し、ニュートラル位置を経由して、2速ドリブンギヤ52のドグ歯52bと係合する2速係合位置(第1位置)まで移動させる。
これによって、ドリブンシャフト20から2速ドリブンギヤ52、2速ドライブギヤ42を介してドライブシャフト10へのトルク伝達が開始される。
なお、このとき、変速装置1及びエンジンの協調制御として、クラッチ30を一旦切断してエンジンの回転数を高めた後にクラッチ30を再度接続するブリッピング制御が行なわれることが望ましい。
そして、ドライブシャフト10が増速し、3速ドリブンギヤ53の回転速度が増速すると、3−4速係合部材140と3速ドリブンギヤ53のドグ歯53bとが離間し、さらに、3−4速係合部材140の傾斜部は、図3(b)に破線円で示す部分Cにおいて、他のドグ歯53bと衝突して弾かれる。
これによって、図3(c)に示すように、3−4速係合部材140は、ドグ歯53bと係合する3速係合位置(第1位置)から、エンジンから遠ざかる側に移動し、ニュートラル位置まで移動する。
その後、1−2速係合部材120をニュートラル位置からエンジンから遠ざかる方向へ駆動して、2速ドリブンギヤ52のドグ歯52aと係合する2速係合位置(第2位置)まで移動させて、3速から2速へのシフトダウンは終了する。
以上説明したように、シフトダウンは通常パワーオフ状態で発生し、また、パワーオンでシフトダウンを行なうキックダウンの場合であっても、エンジン回転数を高めるため一旦クラッチ30を切断するブリッピングを行なうため、各係合部材の移動順がシフトアップの逆とはならず、シフトアップのときに先に動いた係合部材から移動を開始する必要がある。
本実施例では、このような各係合部材の駆動を、以下説明するシフトドラム200の構成によって実現している。
図4は、シフトドラム200のカム溝の形状の一部を示す図である。
シフトドラム200の外周面には、カム溝であるR−1速係合部材駆動溝210、1−2速係合部材駆動溝220、2−3速係合部材駆動溝230、3−4速係合部材駆動溝240等が形成されている。
なお、以下の説明において、例えばシフトドラム200の周方向においてK速(K=1,2,3・・)側とは、K速への変速完了後にカムフォロワが保持される位置に近い側を指すものとする。
R−1速係合部材駆動溝210は、シフトフォーク111に形成されたカムフォロワ部を案内することによって、シフトフォーク111を介して、R−1速係合部材110を軸方向に駆動するものである。
R−1速係合部材駆動溝210は、1速シフトダウン傾斜部211、2速シフトアップ傾斜部212等が形成されている。
1速シフトダウン傾斜部211は、2速から1速へのシフトダウン時に、R−1速係合部材110を、ニュートラル位置から、1速ドリブンギヤ51のドグ歯51aと係合する1速係合位置に移動させるものである。
2速シフトアップ傾斜部212は、1速から2速のシフトアップ時に、R−1速係合部材110を、1速係合位置からニュートラル位置に移動させるものである。
1速シフトダウン傾斜部211と2速シフトアップ傾斜部212とは、シフトドラム200の周方向に離間して配置され、その結果この間隔ではR−1速係合部材駆動溝210はその溝幅が広がっている。このような構成によって、シフトフォーク111のカムフォロワ部が通過する軌跡は、図4に示すように、1速ドリブンギヤ51への係合時及び係合解除時で異なっている。
1−2速係合部材駆動溝220は、シフトフォーク121に形成されたカムフォロワ部を案内することによって、シフトフォーク121を介して、1−2速係合部材120を軸方向に駆動するものである。
1−2速係合部材駆動溝220は、2速シフトアップ傾斜部222、1速シフトダウン傾斜部221、2速シフトダウン傾斜部223、3速シフトアップ傾斜部224等が形成されている。
2速シフトアップ傾斜部222は、1速から2速へのシフトアップ時に、1−2速係合部材120を、1速ドリブンギヤ51のドグ歯51bと係合する1速係合位置から、ニュートラル位置を経由して、2速ドリブンギヤ52のドグ歯52aと係合する2速係合位置に移動させるものである。
1速シフトダウン傾斜部221は、2速から1速へのシフトダウン時に、1−2速係合部材120を、2速係合位置からニュートラル位置を経由して1速係合位置に移動させるものである。
2速シフトアップ傾斜部222と1速シフトダウン傾斜部221は、2速へのシフトアップ時と1速へのシフトダウン時のシフトフォーク121のカムフォロワ部の軌跡が実質的に一致するように配置されている。
また、2速シフトアップ傾斜部222及び1速シフトダウン傾斜部221は、シフトドラム200の周方向における位置が、R−1速係合部材駆動溝210の1速シフトダウン傾斜部211よりも2速側でありかつ2速シフトアップ傾斜部212よりも1速側となるように配置されている。
2速シフトダウン傾斜部223は、3速から2速へのシフトダウン時に、1−2速係合部材120を、ニュートラル位置から、2速係合位置へ移動させるものである。
3速シフトアップ傾斜部224は、2速から3速へのシフトアップ時に、1−2速係合部材120を、2速係合位置から、ニュートラル位置へ移動させるものである。
2速シフトダウン傾斜部223と3速シフトアップ傾斜部224とは、シフトドラム200の周方向に離間して配置され、その結果この間隔では1−2速係合部材駆動溝220はその溝幅が広がっている。このような構成によって、シフトフォーク121のカムフォロワ部が通過する軌跡は、図4に示すように、2速ドリブンギヤ52への係合時及び係合解除時で異なっている。
2−3速係合部材駆動溝230は、シフトフォーク131に形成されたカムフォロワ部を案内することによって、シフトフォーク131を介して、2−3速係合部材130を軸方向に駆動するものである。
2−3速係合部材駆動溝230は、1速シフトダウン傾斜部231、2速シフトアップ傾斜部232、3速シフトアップ傾斜部234、2速シフトダウン傾斜部233等が形成されている。
1速シフトダウン傾斜部231は、2速から1速へのシフトダウン時に、2−3速係合部材130を、2速ドリブンギヤ52のドグ歯52bと係合する2速係合位置から、ニュートラル位置へ移動させるものである。
2速シフトアップ傾斜部232は、1速から2速へのシフトアップ時に、2−3速係合部材130を、ニュートラル位置から2速係合位置へ移動させるものである。
1速シフトダウン傾斜部231と2速シフトアップ傾斜部232とは、シフトドラム200の周方向に離間して配置され、その結果この間隔では2−3速係合部材駆動溝230はその溝幅が広がっている。このような構成によって、シフトフォーク131のカムフォロワ部が通過する軌跡は、図4に示すように、2速ドリブンギヤ52への係合時及び係合解除時で異なっている。
また、1速シフトダウン傾斜部231及び2速シフトアップ傾斜部232は、シフトドラム200の周方向における位置が、R−1速係合部材駆動溝210の1速シフトダウン傾斜部211及び2速シフトアップ傾斜部212と実質的に同じ位置に配置されている。
3速シフトアップ傾斜部234は、2速から3速へのシフトアップ時に、2−3速係合部材130を、2速係合位置から、ニュートラル位置を経由して、3速ドリブンギヤ53のドグ歯53aと係合する3速係合位置へ移動させるものである。
2速シフトダウン傾斜部233は、3速から2速へのシフトダウン時に、2−3速係合部材を、3速係合位置から、ニュートラル位置を経由して、2速係合位置へ移動させるものである。
3速シフトアップ傾斜部234と2速シフトダウン傾斜部233は、3速へのシフトアップ時と2速へのシフトダウン時のシフトフォーク131のカムフォロワ部の軌跡が実質的に一致するように配置されている。
また、3速シフトアップ傾斜部234及び2速シフトダウン傾斜部233は、シフトドラム200の周方向における位置が、1−2速係合部材駆動溝220の2速シフトダウン傾斜部223よりも3速側でありかつ3速シフトアップ傾斜部224よりも2速側となるように配置されている。
3−4速係合部材駆動溝240は、シフトフォーク141に形成されたカムフォロワ部を案内することによって、シフトフォーク141を介して、3−4速係合部材140を軸方向に駆動するものである。
3−4速係合部材駆動溝240は、2速シフトダウン傾斜部241、3速シフトアップ傾斜部242等が形成されている。
2速シフトダウン傾斜部241は、3速から2速へのシフトダウン時に、3−4速係合部材140を、3速ドリブンギヤ53のドグ歯53bと係合する3速係合位置から、ニュートラル位置へ移動させるものである。
3速シフトアップ傾斜部242は、2速から3速のシフトアップ時に、3−4速係合部材140を、ニュートラル位置から3速係合位置へ移動させるものである。
2速シフトダウン傾斜部241と3速シフトアップ傾斜部242とは、シフトドラム200の周方向に離間して配置され、その結果この間隔では3−4速係合部材駆動溝240はその溝幅が広がっている。このような構成によって、シフトフォーク141のカムフォロワ部が通過する軌跡は、図4に示すように、3速ドリブンギヤ52への係合時及び係合解除時で異なっている。
また、2速シフトダウン傾斜部241及び3速シフトアップ傾斜部242は、シフトドラム200の周方向における位置が、1−2速係合部材駆動溝220の2速シフトダウン傾斜部223及び3速シフトアップ傾斜部224と実質的に同じ位置に配置されている。
なお、ここまで1−2−3速間の変速において用いられる係合部材駆動溝210〜240についてのみ説明したが、その他の変速に用いられる駆動溝(カム溝)も実質的に同様に構成することが可能である。
以上のような構成によって、あるギヤから隣接する他のギヤへ変速する場合、これらのギヤの間に配置された係合部材が最初に駆動され、その後、その両側に配置された係合部材がほぼ同時に駆動されるようになっている。
なお、各駆動溝210〜240の溝幅が広がった部分では、各駆動溝210〜240のみで各カムフォロワの位置決めを行なうことができないため、各係合部材には、第1位置及び第2位置で位置決めを行なうための図示しないディテント機構が設けられている。
また、変速が終了し任意の変速段が選択された後の状態においては、各係合部材は各駆動溝によって拘束されている。
以上説明した実施例によれば、以下説明する効果を得ることができる。
(1)シフトアップ、シフトダウン時ともに、被駆動トルクを伝達する側の係合部材を駆動トルクを伝達する側の係合部材よりも先に移動させることが可能となり、単一のシフトドラム及びアクチュエータを用いて、リバースモーションではない適切な変速動作を制御することができる。
(2)係合部材を前進用の各変速段のドリブンギヤの間にそれぞれ配置することによって、全ての変速段間の変速を迅速に行なうことができる。
また、あるギヤの駆動トルク用係合手段と隣接する他のギヤの被駆動トルク用係合手段を共通の係合部材に設けることによって、変速装置及び変速機構の構成を簡素化することができる。
(3)各係合部材を仮保持するディテント機構を設けたことによって、シフトドラムのカム溝を広げた場合であっても、係合部材が遊動することを防止できる。
(4)変速が完了した状態においては、シフトドラムが各係合部材の位置を拘束することによって、ギヤ抜けや二重噛みを確実に防止することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)実施例では、ドライブシャフト側に固定ギヤを設け、ドリブンシャフト側に回転ギヤ及びシフト機構を設けているが、ドライブシャフト側に回転ギヤ及びシフト機構を設け、ドリブンシャフト側に固定ギヤを設けてもよい。
(2)実施例では、例えば、前進6段及び後進1段であるが、変速段数は特に限定されない。
(3)実施例では、例として縦置き搭載を前提に説明したが、本発明の変速装置は横置き搭載することも可能である。
また、搭載位置もエンジンと隣接して配置するものに限らず、例えばエンジンと離間して配置するいわゆるトランスアクスルとしてもよい。
1 変速装置 10 ドライブシャフト
20 ドリブンシャフト 30 クラッチ
41 1速ドライブギヤ 42 2速ドライブギヤ
43 3速ドライブギヤ 44 4速ドライブギヤ
45 5速ドライブギヤ 46 6速ドライブギヤ
51 1速ドリブンギヤ 51a,51b ドグ歯
52 2速ドリブンギヤ 52a,52b ドグ歯
53 3速ドリブンギヤ 53a,53b ドグ歯
54 4速ドリブンギヤ 54a,54b ドグ歯
55 5速ドリブンギヤ 55a,55b ドグ歯
56 6速ドリブンギヤ 56a,56b ドグ歯
61 アイドラギヤ
62 リバースドリブンギヤ 62a ドグ歯
110 R−1速係合部材 111 シフトフォーク
120 1−2速係合部材 121 シフトフォーク
130 2−3速係合部材 131 シフトフォーク
140 3−4速係合部材 141 シフトフォーク
150 4−5速係合部材 151 シフトフォーク
160 5−6速係合部材 161 シフトフォーク
170 6速係合部材 171 シフトフォーク
200 シフトドラム
210 R−1速係合部材駆動溝
211 1速シフトダウン傾斜部 212 2速シフトアップ傾斜部
220 1−2速係合部材駆動溝
221 1速シフトダウン傾斜部 222 2速シフトアップ傾斜部
223 2速シフトダウン傾斜部 224 3速シフトアップ傾斜部
230 2−3速係合部材駆動溝
231 1速シフトダウン傾斜部 232 2速シフトアップ傾斜部
233 2速シフトダウン傾斜部 234 3速シフトアップ傾斜部
240 3−4速係合部材駆動溝
241 2速シフトダウン傾斜部 242 3速シフトアップ傾斜部

Claims (8)

  1. 第1の回転軸と、
    前記第1の回転軸と平行に配置された第2の回転軸と、
    前記第1の回転軸と前記第2の回転軸との間で動力伝達を行なうとともに、低速段から高速段まで順次配列された複数のギヤセットと
    を備える変速装置であって、
    前記ギヤセットは、前記第1の回転軸に固定された固定ギヤと、前記第2の回転軸に相対回転可能に支持され前記固定ギヤと噛合う回転ギヤとを有し、
    前記回転ギヤは、該回転ギヤの端面部に形成された第1の被係合部と係合し、パワーオフ時に第1の回転方向へのトルクを伝達する第1の係合手段と、該回転ギヤの端面部に形成された第2の被係合部と係合し、パワーオン時に第1の回転方向の反対となる第2の回転方向へのトルクを伝達する第2の係合手段と、前記第1の係合手段及び前記第2の係合手段を独立して前記回転ギヤに対して軸方向に移動させるシフト機構とを有し、
    前記回転ギヤは、前記第1の係合手段と前記第1の被係合部とが係合したときに前記第2の回転軸との間で前記第1の回転方向へのトルクを伝達し、前記第2の係合手段と前記第2の被係合部とが係合したときに前記第2の回転軸との間で前記第2の回転方向へのトルクを伝達し、
    シフトアップ前のギヤセットにおける前記第1の係合手段は、シフトアップ前のギヤセットにおける前記第2の係合手段が係合解除状態であり、シフトアップ後のギヤセットにおける前記第1の係合手段が係合状態であり、かつ前記第2の回転軸の回転速度が増速されて前記第2の回転方向へのトルクが入力されたときに前記第1の被係合部と衝突して該第1の係合手段を前記回転ギヤから退避させるように軸方向に対して斜めにカットされた斜面部を有し、
    シフトダウン前のギヤセットにおける前記第2の係合手段は、シフトダウン前のギヤセットにおける前記第1の係合手段が係合解除状態であり、シフトダウン後のギヤセットにおける前記第2の係合手段が係合状態であり、かつ前記第1の回転軸の回転速度が増速されて前記第1の回転方向へのトルクが入力されたときに前記第2の被係合部と衝突して該第2の係合手段を前記回転ギヤから退避させるように軸方向に対して斜めにカットされた斜面部を有し、
    前記シフト機構は、前記第1の係合手段を駆動する第1のカム溝、及び、前記第2の係合手段を駆動する第2のカム溝が外周面に形成されるとともに、変速時に回転駆動されるシフトドラムを有し、
    前記第2のカム溝におけるシフトアップ時にシフトアップ前のギヤセットにおける前記第2の係合手段を駆動するシフトアップ傾斜部は、前記第1のカム溝におけるシフトアップ時に該ギヤセットに設けられた前記第1の係合手段を駆動するシフトアップ傾斜部に対して、前記シフトドラムの周方向における高速ギヤ側に配置され、
    前記第2のカム溝におけるシフトダウン時にシフトダウン前のギヤセットにおける前記第2の係合手段を駆動するシフトダウン傾斜部は、前記第1のカム溝におけるシフトダウン時に該ギヤセットに設けられた前記第1の係合手段を駆動するシフトダウン傾斜部に対して、前記シフトドラムの周方向における高速ギヤ側に配置されること
    を特徴とする変速装置。
  2. 前記第1の被係合部は、前記回転ギヤの一方の端面部に形成され、
    前記第2の被係合部は、前記回転ギヤの他方の端面部に形成されること
    を特徴とする請求項1に記載の変速装置。
  3. あるギヤセットにおける前記第2の係合手段を駆動する前記第2のカム溝は、該ギヤセットからのシフトアップ時に該第2の係合手段を係合解除させる前記シフトアップ傾斜部と該ギヤセットへのシフトダウン時に該第2の係合手段を係合させる前記シフトダウン傾斜部との間隔において、他の部分よりも溝幅を広く形成したこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の変速装置。
  4. 前記第2の係合手段は、前記回転ギヤの前記第2の被係合部への係合位置及び係合解除位置において、位置を仮保持する仮保持手段を備えること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の変速装置。
  5. 前記第1のカム溝及び前記第2のカム溝は、各変速段への変速が完了した状態においては、前記第1の係合手段及び前記第2の係合手段の軸方向両側への移動を規制すること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の変速装置。
  6. 記シフト機構は、変速前の前記ギヤセットの前記第1の係合手段を係合解除するとともに変速後の前記ギヤセットの前記第2の係合手段を係合させ、その後変速前の前記ギヤセットの前記第2の係合手段が前記第2の被係合部と衝突することによって、該第2の係合手段が係合解除された後に、変速後の前記ギヤセットの前記第1の係合手段を係合させること
    を特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の変速装置。
  7. 前記第1の係合手段は隣接する他の前記ギヤセットの前記第2の係合手段と共通の前記カム溝によって駆動されて一体的に移動し、前記第2の係合手段は隣接する他の前記ギヤセットの前記第1の係合手段と共通のカム溝によって駆動されて一体的に移動するよう構成されること
    を特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の変速装置。
  8. 1速からN速(N:整数)までの前記ギヤセットが順次配列され、
    1速のギヤセットと2速のギヤセットとの間から、N−1速のギヤセットとN速のギヤセットとの間に、それぞれ低速側ギヤの第1の係合手段と高速側ギヤの第2の係合手段とを一体的に移動するよう配置したこと
    を特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の変速装置。
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