JP5657339B2 - 感熱接着シート及び記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、感熱接着シート及び記録媒体に関する。
圧着ハガキは、情報が記録された少なくとも2面で感熱接着シートを挟み、ハガキの2面を加熱圧着させたものであり、後に、ハガキの圧着面を剥離することで、内部の情報を確認することができる。
圧着ハガキは、通常のハガキに比べ、情報の記録面が広いため情報量を多くすることができ、また、情報の記録面を圧着するため機密性を確保することができる。すなわち、ハガキであるため封書よりも郵送料等の輸送料を安くできるとともに、情報量も封書と同等で、かつ情報の機密性にも優れる。そのため、個人情報などが記録された機密性の高い情報や、ダイレクトメールなどに圧着ハガキは使用されている。
特許文献1には、感熱接着剤層に塩素化ポリプロピレンとエチレン−酢酸ビニル共重合体の混合物を使用した感熱接着シートが提案されている。
一方、情報の記録システムとして、インクジェット記録システムが知られている。このシステムは、比較的安価な装置で、高解像度、高品位の画像を、高速かつ低騒音で印刷可能、という特徴を有し最近急速に普及している。
中でも不揮発性溶剤を主体とする非水系インクを用いたインクジェット記録システムは、記録体の耐水性が優れる、ノズル目詰まりが生じにくいといった特徴を有し、高速インクジェット記録システムに適する。
しかしながら、非水系インクによる画像を担持した記録媒体に、上記した従来の感熱接着シートを用いると、非水系インク中の溶剤が感熱接着シートの接着剤と作用して、接着強度が低下することがあるという問題がある。
特開平11−335636号公報
そこで、本発明の目的としては、非水系インクによる画像を担持した記録媒体を用いた場合にも接着強度を十分に得ることができる感熱接着シート及びそれを用いた記録媒体を提供することである。
本発明の一構成によれば、基材と、前記基材上に形成された接着層とを有し、前記接着層が下記一般式(1)で表される単位を有する感熱接着性樹脂を含む、感熱接着シートを提供することができる。
Figure 0005657339
[一般式(1)中、Rは任意の2価の基であり;Xは2価以上のヘテロ原子である。]
本発明の他の構成によれば、非水系インクによる画像を担持し、上記感熱接着シートを用いて少なくとも2面が貼り付けられた、記録媒体を提供することができる。
本発明によれば、非水系インクによる画像を担持した記録媒体を用いた場合にも接着強度を十分に得ることができる感熱接着シート及びそれを用いた記録媒体を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態である感熱接着シートの模式断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について説明するが、本実施の形態における例示が本発明を限定することはない。
本発明の一実施形態である感熱接着シートの模式断面図を図1に示す。図1に示す感熱接着シート10は、基材1と、基材1上に形成された接着層2とを有する。基材1と接着層2との間には、任意に剥離層3を形成してもよい。そして、感熱接着シート10は、記録媒体20に挟まれて貼り付けられる。
基材1としては、記録媒体上の画像情報を視認するために、透明ないし半透明であることが好ましく、特に透明なプラスチックシートであることが好ましい。透明なプラスチックシートとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート、トリアセテート等のアセテート、ポリ乳酸等のプラスチックフイルムを使用することができる。特に、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン又はアセテート等の高融点の透明フィルムを使用することが好ましい。本発明における基材1の厚さは特に制限されることはないが、12〜150μmであることが適当である。
接着層2は、下記一般式(1)で表される単位を有する感熱接着性樹脂を含む。
Figure 0005657339
[一般式(1)中、Rは任意の2価の基であり;Xは2価以上のヘテロ原子である。]
Rで表される任意の2価の基としては、特に制限されることはなく、飽和または不飽和であってもよく、分岐、鎖状または環状であってもよく、置換または非置換であってもよい。また、Rは、主鎖または分岐鎖にヘテロ原子を有してもよい。

Xで表される2価以上のヘテロ原子としては、N(窒素)、O(酸素)、S(硫黄)等を挙げることができるが、これに限定されない。Xで表されるヘテロ原子が3価以上である場合は、水素原子、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のシクロアルキル基、置換または非置換のアリール基等の任意の置換基を有することができる。ヘテロ原子を主鎖に有することで、非水系インクに対する溶解性が低下して、接着性を十分に維持することができると推測される。
上記本発明の感熱接着性樹脂としては、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ尿素、ポリアミド、及びポリカーボネート等を用いることができ、これらを組み合わせて用いてもよい。特に、一般式(1)でX=Oとなる、ポリウレタン樹脂及び/またはポリエステル樹脂が、熱溶融温度が比較的低いため好ましい。
本発明の感熱接着性樹脂の市販品としては、例えば、スーパーフレックス150、210、300、420、460、470、740、800、830、840、860、870、E2000、及びE4000等(ポリウレタン樹脂、第一工業製薬株式会社製)やバイロナールMD−1100、MD−1335(ポリエステル樹脂、東洋紡績株式会社製)等を使用することができる。
上記した本発明の感熱接着性樹脂は、主鎖にヘテロ原子を有するため、非水系溶媒に対し溶解しにくいという特性があり、特に、非水系インクによる画像を担持した記録媒体に加熱接着されても接着強度を十分に得ることができる。一方、従来のポリエチレン樹脂やエチレン/酢酸ビニル共重合樹脂は、油性溶剤に侵されやすく、加熱接着の際、またはその後に、樹脂の接着性が劣化し、接着強度が低下するという問題がある。
上記感熱接着性樹脂の熱溶融温度及び破断点伸度は下記関係式(1)を満たすことが好ましい。
12×熱溶融温度(℃)−破断点伸度(%)<1800 ・・・(1)
ここで、熱溶融温度は、乾燥後の膜厚が100μmとなるようにして作製した樹脂の乾燥皮膜を一辺2mmの正方形にカットし、株式会社ヤナコ機器開発研究所製「微量融点測定装置MP−500V」を用いて、サンプルが完全に液状となったときの温度を溶融温度とした。また、破断点伸度は、乾燥後の膜厚が500μmとなるようにして作製した樹脂の乾燥皮膜を用意し、テンシロン万能試験機RTC−1225A(株式会社オリエンテック製)を用い、測定温度20℃、測定スピード200mm/minで、得られた樹脂フィルムの引張試験を行い、樹脂フィルムが破断するまでに伸長する長さを測定し、その割合をパーセントで破断点伸度として表した。
関係式(1)は、実験結果から得られたものであり、熱溶融温度と破断点伸度がこの範囲を満たすことで、十分な接着強度を得ることができる。これは、記録媒体と加熱接着シートとを加熱接着する際に、本発明の加熱接着性樹脂が記録媒体上で軟化して柔軟性を持って均一な膜状になって接着されるためと推測される。より低温で加熱接着を確実にするためには、「12×熱溶融温度(℃)−破断点伸度(%)<1400」であることが好ましい。
関係式(1)を満たす感熱接着性樹脂の市販品としては、例えば、上記した樹脂のうち、スーパーフレックス210、300、460、470、740、800、830、840、860、870、及びE2000等(ポリウレタン樹脂、第一工業製薬株式会社製)やバイロナールMD−1100、MD−1335(ポリエステル樹脂、東洋紡績株式会社製)等を挙げることができる。
本発明の感熱接着性樹脂としては、上記関係式(1)を満たすとともに、熱溶融温度が50〜240℃の範囲にあることが好ましい。より好ましくは70〜220℃である。熱溶融温度が220℃以下であることで、加熱時に樹脂が記録媒体表面に広がりやすくなり、接着強度を確保することができる。一方、熱溶融温度が50℃以上であることで、シートを巻き取って使用する際にシートが互いに付着してしまう、いわゆるブロッキングを防止することができる。
本発明の感熱接着性樹脂としては、上記関係式(1)を満たすとともに、破断点伸度が2000%以下の範囲にあることが特に好ましい。より好ましくは3〜1500%である。破断点伸度が2000%以下であることで、加圧時に樹脂が記録媒体の端部からはみ出すことを防止して、剥離界面を樹脂で覆うことによる開封不良の発生を抑制することができる。一方、破断点伸度が好ましくは3%以上であることで、加圧時に樹脂が記録媒体表面に広がりやすくなり、接着強度を確保することができる。
接着層2としては、上記した本発明の感熱接着性樹脂に加え、その作用及び効果を損なわない範囲で、通常の感熱接着性樹脂を適宜選択して使用することができる。一例としては、接着層2の基材1側に通常の感熱接着性樹脂の層を形成し、接着層2の最外層に本発明の感熱接着性樹脂の層を形成するとよい。通常の感熱接着性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、エチレン/酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン/アクリル酸共重合樹脂、エチレン/アクリル酸エチル共重合樹脂、酢酸ビニル樹脂等を使用することができる。
接着層2の耐ブロッキング性を確保するために、ブロッキング防止効果を有する離ロール剤、無機填料、及び有機ビーズ等を樹脂に添加してもよく、また、接着層2の表面に凹凸形状を形成したり、パウダーを散布してもよい。
接着層2の厚さとしては、特に制限されないが、3〜40μmであることが好ましい。より好ましくは5〜30μmであり、一層好ましくは6〜20μmである。3μm以上であることで、十分な接着強度を確保できる。また、40μm以下であることで、より少ないエネルギーで接着層を軟化させることができまた、作製物の重量が重くなるのを避けることができ、輸送料の観点から好ましい。
剥離層3は、基材1と一方の接着層2との間に形成され、基材1と一方の接着層2との間で粘着性を制御して剥離面でスムースに剥離するように調製することができる。剥離層3の材料及び厚さなどを調製することで、保管の際には基材1と一方の接着層2との密着性を維持し、剥離の際には通常の操作で剥離面で剥離することができる。
剥離層3としては、ポリエチレン樹脂、エチレン/メタクリル酸共重合樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン/アクリル酸エチル共重合樹脂等の樹脂を用いることができる。剥離層3の厚さとしては、特に制限されないが、1〜20μmであることが好ましい。剥離層3には、離ロール剤、無機填料、及び有機ビーズ等の添加剤を適宜添加してもよい。
上記した感熱接着シート10によれば、非水系インクによる画像を担持する記録媒体20においても、接着層2と記録媒体20との間の接着強度を維持することができ、図1において、基材1と接着層2との界面、または基材1と剥離層3との界面で、スムースに剥離することができる。従来では、非水系インクによる画像を担持する記録媒体の場合、接着層と記録媒体との間の接着強度が低下して、接着層と記録媒体との間で剥離され、記録媒体上の情報が破損することがあったが、上記した感熱接着シートによればこのような問題を解消することができる。また、上記した感熱接着シート10は、非水系インク用として用いることはもちろんのこと、水系インクにも好適に使用することができる。
感熱接着シートの製造方法としては、特に制限されず、基材1上に接着層2、及び適宜剥離層3を塗布して形成することができる。
次に、感熱接着シートを用いて記録媒体を製造する方法を説明する。
記録媒体は、非水系インクによる画像を担持しているものを用いることができる。
画像の記録方式としては、通常の記録方式の中から適宜選択することができる。中でも、装置が比較的安価であり、高解像度、高品位の画像を、高速かつ低騒音で印刷可能、という特徴を有するインクジェット記録方式が好ましい。また、記録媒体の耐水性が優れる、ノズル目詰まりが生じにくいといった特徴を有することから、不揮発性溶剤を主体とする非水系インクを用いたインクジェット記録方式が特に好ましい。
記録媒体の材質は、特に制限されず、通常の葉書に使用する紙や上質紙、マット紙等の従来の材料の中から適宜選択して使用することができる。
1枚の記録媒体を折り畳み、記録媒体の対向する2面を使って、感熱接着シートを挟み込むことができる。または、2枚の記録媒体を用いて、その間に感熱接着シートを挟み込むことができる。さらに、記録媒体をZ型に折り畳むことで、2面の圧着面を設けることもできる。画像を担持する面が内側になることで、画像の機密性を確保することができる。
感熱接着シートを挟んだ記録媒体を加熱接着することで、感熱接着シートの接着層2が記録媒体と接着されて一体化される。加熱接着の方式としては、パネルヒーター方式やフューザーローラー方式等を使用することができる。
加熱接着の際の加熱温度としては、特に制限されないが、80〜220℃程度が好ましい。特に上限値は、200℃以下が好ましく、さらに160℃以下がより好ましく、120℃以下が一層好ましい。加熱温度が80℃以上であることで接着強度を十分に高めることができ、220℃以下であることで記録媒体の劣化を防止することができる。
記録媒体が担持する画像を形成するための非水系インクとしては、特に限定されないが、インクジェット記録用非水系インクを用いることができる。
インクジェット記録用非水系インクとしては、非水系溶剤、顔料または染料を含み、適宜顔料分散剤、その他添加剤を含むことができる。
顔料としては、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、染料系、縮合多環系、ニトロ系、ニトロソ系等の有機顔料(ブリリアントカーミン6B、レーキレッドC、ウォッチングレッド、ジスアゾイエロー、ハンザイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アルカリブルー、アニリンブラック等);コバルト、鉄、クロム、銅、亜鉛、鉛、チタン、バナジウム、マンガン、ニッケル等の金属類、金属酸化物および硫化物、ならびに黄土、群青、紺青等の無機顔料、ファーネスカーボンブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック類を用いることができる。これらの顔料は、いずれか1種が単独で用いられるほか、2種以上が組み合わせて使用されてもよい。
顔料の平均粒径は、分散性と保存安定性の観点から300nm以下であることが好ましく、150nm以下であることがより好ましい。ここで、顔料の平均粒径は、(株)堀場製作所製の動的光散乱式粒度分布測定装置LB−500により測定された値である。
インク中の顔料の含有量は、通常0.01〜20重量%であり、印刷濃度とインク粘度の観点から3〜15重量%であることが好ましい。
顔料を使用する場合には顔料分散剤を配合することができる。配合される顔料分散剤は、特に限定されず、顔料を溶剤中に安定して分散させるものであればよい。たとえば、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテート等が好適に使用され、そのうち、高分子分散剤の使用が好ましい。これらは単独で用いられるほか、複数種を組み合わせて使用してもよい。
インク中の顔料分散剤の配合量は、適宜設定できるが、顔料分散性の観点から、重量比で、顔料1部に対し0.05〜1.0部程度であることが好ましく、0.1〜0.7部であることがより好ましい。インク総量に対しては、顔料分散剤は、0.5〜10重量%程度含まれていることが好ましく、1〜5重量%であることが一層好ましい。
染料としては、例えば、アゾ系、アントラキノン系、アジン系等の油溶性染料を用いることができる。これらの染料は、いずれか1種が単独で用いられるほか、2種以上が組み合わせて使用されてもよい。また、これらの染料は、上記した顔料とともに使用されてもよい。
非水系溶剤とは、非極性有機溶剤および極性有機溶剤であって、50%留出点が150℃以上の溶剤をいう。50%留出点は、JIS K0066「化学製品の蒸留試験方法」に従って測定される、重量で50%の溶剤が揮発したときの温度を意味する。
たとえば、非極性有機溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素溶剤等を好ましく挙げることができる。脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤としては、たとえば、日本石油(株)製「テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、日石ナフテゾールL、日石ナフテゾールM、日石ナフテゾールH、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、日石アイソゾール300、日石アイソゾール400、AF−4、AF−5、AF−6、AF−7」、Exxon社製「Isopar(アイソパー)G、Isopar H、Isopar L、Isopar M、Exxsol D40、Exxsol D80、Exxsol D100、Exxsol D130、Exxsol D140」等を好ましく挙げることができる。芳香族炭化水素溶剤としては、日本石油(株)製「日石クリーンソルG」(アルキルベンゼン)、Exxon社製「ソルベッソ200」等を好ましく挙げることができる。
極性有機溶剤としては、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、エーテル系溶剤、およびこれらの混合溶剤を用いることができる。たとえば、炭素数8〜20の高級脂肪酸と炭素数1〜24のアルコールとのエステルであるエステル系溶剤、炭素数8〜24の高級アルコール、および炭素数8〜20の高級脂肪酸からなる群から選ばれた1種以上を好ましく使用できる。
極性有機溶剤としてより具体的には、ラウリル酸メチル、ラウリル酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、リノール酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、モノカプリン酸プロピレングリコール、トリ2エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリルなどのエステル系溶剤;イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノールなどのアルコール系溶剤;ノナン酸、イソノナン酸、イソミリスチン酸、ヘキサデカン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などの高級脂肪酸系溶剤;ジエチルグリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテルなどのエーテル系溶剤、が好ましく挙げられる。
本発明の感熱接着シートに用いる感熱接着性樹脂は、上記した非水系溶剤に対して溶解性が低いため、加熱接着の際に本発明の感熱接着性樹脂が変性することを防止し、接着強度の低下を防ぐことができる。上記した非水系溶剤の中でも、インクジェット記録用非水系インクに好ましく使用される溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤や、脂環式炭化水素系溶剤、脂肪酸エステル等であり、これらに対し、本発明の感熱接着性樹脂は溶解性が低いため、感熱接着シートの接着性を十分に確保することができる。
以上の各成分に加え、インクには、必要に応じて、各種添加剤を含ませることができる。具体的には、消泡剤、表面張力低下剤等として、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、または高分子系、シリコーン系、フッ素系の界面活性剤をインクに含有させることができる。
上記したインクは、インクジェット記録装置用として好ましく使用できる。インクジェット記録用非水系インクとして用いる場合のインクの粘度は、吐出ヘッドのノズル径や吐出環境等によってその適性範囲は異なるが、一般に、23℃において5〜30mPa・sであることが好ましく、5〜15mPa・sであることがより好ましく、約10mPa・s程度であることが最も適している。ここで粘度は、23℃において0.1Pa/sの速度で剪断応力を0Paから増加させたときの10Paにおける値を表す。
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例及び比較例)
<感熱接着シートの作製>
日本製紙ケミカル株式会社製ジェミッツテープに表1に示す樹脂を、バーコーターにて表1に示す塗工膜厚となるよう塗工して乾燥させた。塗工膜厚は23℃においてマイクロメーターにて測定した。
表1及び表2に示す樹脂の略号は次の通りである。
SF:スーパーフレックス(ポリウレタン樹脂、第一工業製薬株式会社製)
VA:バイロナール(ポリエステル樹脂、東洋紡績株式会社製)
AM:アサヒメルト(EVA(エチレン/酢酸ビニル共重合体)、旭化学合成株式会社製)
NH:日信ホットメルト(EVA(エチレン/酢酸ビニル共重合体)、日信化学株式会社製)
CP:ケミパール(ポリエチレン樹脂(Wシリーズ)、三井化学株式会社製)
<記録媒体>
ライン型インクジェットプリンター「オルフィスX9050」(理想科学工業株式会社製)を使用して、インク「RISO HCインク ブラック」(理想科学工業株式会社製)を用いて、IJ用紙マット170(理想科学工業株式会社製)に黒ベタ画像を両面全面に印刷し、A5サイズに裁断した。印刷設定は以下の通りである。
印刷設定…用紙種類:普通紙、プリント濃度:+1
<記録媒体の貼り付け>
日本オフィスラミネーター株式会社製「ハガメールシーラー」を用いて、上記で得られた感熱接着シートを記録媒体の黒ベタ面で挟み込み、感熱接着シートと記録媒体とを一体化させた。「接着強度120℃」の評価では、以下のように設定した。
ヒーター温度設定:120℃(ヒーター1〜3)、処理の速度設定:毎分3m
「接着強度200℃」の評価では、200℃のゴムローラーに毎分3mの速度で通した後、上記処理を行った。
(評価)
次に、各実施例及び比較例について、非水系インクへの溶解性、熱溶融温度、破断点伸度及び接着強度を評価した。評価結果を表1及び表2に示す。
<非水系インクへの溶解性>
各実施例及び比較例で用いた樹脂の皮膜を長さ20mm、幅20mm、厚さ0.5mmで切り出し、「ORPHIS X用インク(K)」(理想科学工業株式会社製)に24時間浸し、膜の劣化が見られない場合は○、見られる場合は×とした。
<熱溶融温度>
熱溶融温度は、各樹脂について、乾燥後の膜厚が100μmとなるようにして作製した樹脂の乾燥皮膜を一辺2mmの正方形にカットし、株式会社ヤナコ機器開発研究所製「微量融点測定装置MP−500V」を用いて、サンプルが完全に液状となったときの温度を溶融温度とした。
<破断点伸度>
破断点伸度は、各実施例の樹脂について、乾燥後の膜厚が500μmとなるようにして作製した樹脂の乾燥皮膜を用意し、テンシロン万能試験機RTC−1225A(株式会社オリエンテック製)を用い、測定温度20℃、測定スピード200mm/minで、得られた樹脂フィルムの引張試験を行い、樹脂フィルムが破断するまでに伸長する長さを測定し、その割合をパーセントで破断点伸度として表した。
上記熔融温度と破断点伸度との結果から、「12×熱熔融温度(℃)−伸度(%)」を計算し、合わせて表1に示した。
<接着強度>
一体化した記録媒体を剥離し、感熱接着シートの接着度合いを以下の基準で評価した。
A:印字面/感熱接着シートと記録媒体との界面が容易に剥れない
B:印字面/感熱接着シートと記録媒体との界面がやや剥れやすいが実使用上問題ないレベルである
C:印字面/感熱接着シートと記録媒体との界面が容易に剥れる
Figure 0005657339
Figure 0005657339
表1及び表2に示すとおり、実施例1〜12では、非水系インクに溶解しにくいポリウレタン樹脂またはポリエチレン樹脂を用いており、接着強度を十分に得ることができた。特に、実施例1〜9では、熱熔融温度及び伸度の関係式の数値がより適当な範囲にあり、接着強度をより十分に得ることができた。さらに、実施例1〜7では、熱熔融温度及び伸度の関係式の数値がより低く、低温(120℃)での一体化処理でも接着強度を十分に得ることができた。
比較例1〜3では、EVA樹脂及びポリエチレン樹脂を用いており、接着強度を十分に得ることができなかった。これは、樹脂自体が非水系インクに溶解する性質を有するため、感熱接着の特性を十分に得ることができなかったためと推測される。
1 基材
2 接着層
3 剥離層
10 感熱接着シート
20 記録媒体

Claims (4)

  1. 記録媒体の少なくとも2面を剥離可能に貼り付ける、非水系溶剤を含む非水系インクによる画像を担持する記録媒体用の感熱接着シートであって、
    基材と、前記基材の両面に形成された接着層とを有し、
    前記接着層が下記一般式(1)で表される単位を有する感熱接着性樹脂を含む、感熱接着シート。
    Figure 0005657339
    [一般式(1)中、Rは任意の2価の基であり;Xは2価以上のヘテロ原子である。]
  2. 前記感熱接着性樹脂は、ポリウレタン樹脂及び/またはポリエステル樹脂である、請求項1に記載の感熱接着シート。
  3. 前記感熱接着性樹脂の熱溶融温度及び破断点伸度が下記関係式(1)を満たし、かつ、前記感熱接着性樹脂の熱溶融温度が50〜240℃であり、前記感熱接着性樹脂の破断点伸度が2000%以下である、請求項1または2に記載の感熱接着シート。
    12×熱溶融温度(℃)−破断点伸度(%)<1800 ・・・(1)
  4. 非水系溶剤を含む非水系インクによる画像を担持し、請求項1から3のいずれか1項に記載の感熱接着シートを用いて少なくとも2面が貼り付けられた、記録媒体。
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