JP5654857B2 - ガラスの製造方法及びガラスの製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、粉状又は小塊状のガラス原料を気相で溶解するガラスの製造方法及びガラスの製造装置に関する。
これまでのガラス原料の溶解方法では、粉状のガラス原料やガラス片(カレット)をタンク釜に供給し、重油を主とした燃料を燃焼させて高温(例えば1500℃程度)として、長時間(例えば数日間)を掛けてその溶解を行うものであった。
最近のガラス原料の溶解方法として、燃料を酸素燃焼させて生じる高温火炎にプラズマを加えることで超高温場を作り出し、その超高温場にガラス原料を吹き込むことで、気流中で瞬時(例えば0.1秒程度)にガラス原料を溶解させるインフライトメルティングの開発が国家プロジェクトとして進められている(例えば、特許文献1、及び、非特許文献1参照)。このインフライトメルティングでは、短時間でガラス原料を溶解させるため放熱ロスが小さく、省エネルギー性に優れた技術とされている。
特開2007−297239号公報
NEDO 平成17〜19年度成果報告書「直接ガラス化による革新的省エネルギーガラス溶解技術の研究開発」 平成20年3月
上記特許文献1及び非特許文献1に記載の装置の如く、プラズマを用いる場合には、プラズマを長時間安定的に発生させるために、電極の消耗が問題となる。加えて、非特許文献1では、電極をグラファイト電極とした場合に、その電極の成分がガラスに移行して、製品の品質を損なうことが問題点として挙げられている。しかも、電力という単価の高い高品質エネルギーを熱として用いている点において、エネルギーの合理的な使用方法とは言い難いものである。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、ガラス原料を気相で溶解して省エネルギー化を図るというメリットを生かしたまま、プラズマ印加を省略できるガラスの製造方法及びガラスの製造装置を提供する点にある。
この目的を達成するために、本発明に係るガラスの製造方法は、円筒状の燃焼室の側面に開口された当該燃焼室の軸方向に沿うスリットから当該燃焼室の接線方向に向けて燃料及び酸素を含有する酸化剤を当該燃焼室に偏心導入して、燃料を酸化剤により旋回燃焼させて、未燃焼ガス、火炎、燃焼ガスが当該燃焼室の径方向の中心に向かって順に位置する三層構造を持つ管状火炎を形成する管状火炎バーナが前記燃焼室での燃焼ガスの流動方向の下流側が鉛直方向下方側となるように設けられ、ガラス原料粉末が浮遊された搬送気体を前記燃焼室の上端部から前記燃焼室の径方向の中央部に導入して、当該ガラス原料粉末を前記管状火炎の三層構造のうちの燃焼ガス中に導入することにより、溶解・ガラス化反応により生じたガラス液滴を前記燃焼室の下端部にて受け止め回収してガラス融液とする点にある。ここで、燃焼ガスは旋回しながら全体として下流側に流動するが、「燃焼ガスの流動方向」とは旋回を無視した全体としての流れ方向を意味する。
管状火炎バーナでは、例えば、燃焼室の軸方向に沿って開口されたスリットから燃料と酸化剤とを燃焼室に偏心導入することで、燃料を酸化剤により旋回燃焼させて管状火炎を形成している。管状火炎は、燃焼室の内壁部の近傍から径方向の中心に向かって順に、未燃焼ガス、火炎(反応ガス)、燃焼ガス(既燃ガス)の三層構造を持っている。
そこで、本発明に係るガラスの製造方法では、ガラス原料粉末が浮遊された搬送気体を燃焼室の上端部から燃焼室の径方向の中央部に導入しているので、燃焼室の径方向で中央側の燃焼ガス(既燃ガス)中にガラス原料粉末を導入させることができる。これにより、燃焼室に導入されたガラス原料粉末を、燃焼ガス中に滞留させたまま、燃焼ガスの旋回気流に乗せて燃焼ガスの流動方向の下流側(燃焼室の下方側)に導くことができる。したがって、ガラス原料粉末の燃焼ガス中の滞留時間を長くできるので、管状火炎の燃焼室の軸方向での火炎長さを調整するだけで、ガラス原料粉末の燃焼ガス中の滞留時間を、溶融とガラス化反応に要する時間以上とすることができる。ここで、管状火炎の燃焼室の軸方向での火炎長さの調整については、例えば、燃焼室に燃料と酸化剤とを偏心導入するために燃焼室の軸方向に開口されたスリットの燃焼室の軸方向での長さを調整することによって容易に行うことができる。しかも、ガラス原料粉末は、特許文献1とは異なり、火炎中ではなく燃焼ガス中に供給されるので、低温のガラス粉末や搬送気体で、燃焼反応が阻害されることなく、一方で、ガラス原料が燃料、酸素及び燃焼反応中間体(ラジカル)に影響されることがない。
以上のことから、プラズマ印加を行わずに、管状火炎バーナによる燃焼のみでガラス原料粉末を気相で溶解・ガラス化反応させることができ、溶解・ガラス化反応させて生じたガラス液滴は、燃焼室の下端部において受け止め回収され、液状のガラス融液とすることができる。このように、プラズマ印加を省略して、電極の消耗の問題が発生することなく、しかも、電力の使用を回避して、ガラス原料を気相で溶解・ガラス化反応させることができ、省エネルギー化を図るというメリットをそのまま生かすことができる。
さらに、管状火炎は、上述の如く、三層構造となっていることから、燃焼室の内壁部が、未燃焼ガスにて覆われることになり、火炎から対流による伝熱を受けないので、燃焼室の内壁部の温度上昇が抑えられる。燃焼に起因する輝炎やガラス原料・液滴からの固体輻射を受けて燃焼室の内壁部の温度は上昇するものの、燃焼室の内壁温度上昇を抑制できるという効果は大きい。これにより、単に、管状火炎バーナにおける燃焼室の内壁部の耐熱材料のグレードを落としたり、燃焼室の内壁部を冷却する冷却構造を簡略化できるという経済的な効果だけではなく、火炎からの放熱損失を抑えることで、より高温で加熱できて、ガラスの溶融に寄与すると共に、更なる省エネルギー化を図ることができる。
本発明に係るガラスの製造方法では、前記管状火炎バーナにおける燃料として、水素または炭化水素を主とする気体燃料或いは霧化又は気化された液体燃料を用いると好適である。
このような気体燃料又は液体燃料を用いることで、管状火炎バーナでの燃焼を適切に行うことができ、気相でのガラス原料の溶解・ガラス化反応を適切に行うことができる。
本発明に係るガラスの製造方法では、前記管状火炎バーナにおける酸化剤として、酸素のみ、酸素富化空気もしくは炭酸ガスと酸素の混合気体を用いると好適である。
このように、酸化剤として、酸素のみ、酸素富化空気もしくは炭酸ガスと酸素の混合気体を用いることで、管状火炎バーナの燃焼温度を上昇させることができ、高温の火炎を形成して気相でのガラス原料の溶解・ガラス化反応を適切に行うことができる。
本発明に係るガラスの製造方法では、前記ガラス原料粉末が浮遊された搬送気体を前記燃焼室に導入するに当たり、前記燃焼室の上端部において前記燃焼室の径方向の中心から偏心した位置から、前記燃焼室の燃焼ガスの流動方向の下流側に又は前記燃焼室における旋回燃焼での旋回方向と同一方向に前記搬送気体を前記燃焼室内に導入すると好適である。
このように、ガラス原料粉末が浮遊された搬送気体を燃焼室の径方向の中心から偏心した位置から燃焼室に導入することで、ガラス原料粉末を燃焼ガスの旋回気流に適切に乗せることができる。したがって、ガラス原料粉末は、確実に燃焼ガスの旋回気流に乗って流動することになるので、ガラス原料粉末の燃焼ガス中の滞留時間の長期化を適切に図ることができる。これにより、燃焼室の軸方向での長さを短くすることもでき、管状火炎バーナのコンパクト化を図ることができる。
本発明に係るガラスの製造方法では、前記管状火炎バーナでの燃焼により発生する窒素酸化物の発生量が設定許容量未満となるように、前記搬送気体、前記燃料及び前記酸化剤中の窒素濃度を設定すると好適である。
燃焼室、燃料又は搬送気体への空気の微量侵入により、酸化剤を酸素のみ(酸素100%)とした場合でも、酸素燃焼の高温によって、窒素酸化物(NOx)の発生量が増加することが考えられる。そこで、管状火炎バーナでの燃焼により発生する窒素酸化物の発生量が設定許容量未満となるように、搬送気体、燃料及び酸化剤中の窒素濃度を設定することで、窒素酸化物の発生量を設定許容量未満とすることができる。ここで、搬送気体、燃料及び酸化剤中の窒素濃度の設定については、窒素酸化物の発生量が設定許容量未満となる窒素濃度を予め実験等により求めて設定しておくことができる。
本発明に係るガラスの製造方法では、前記管状火炎バーナにおいて前記燃料と前記酸化剤とを別個に前記燃焼室に導入すると好適である。
このように、燃料と酸化剤とを別個に燃焼室に導入することで、燃料が燃焼室に導入される前に着火する逆火の発生を防止できながら、管状火炎バーナでの燃焼を適切に行うことができ、気相でのガラス原料の溶解・ガラス化反応を適切に行うことができる。
本発明に係るガラスの製造方法では、前記管状火炎バーナにおける前記燃焼室を燃焼ガスの流動方向の上流側よりも下流側の方が直径を大きくすると好適である。
上述の如く、管状火炎バーナにおける燃焼室の気相でガラス原料の溶解・ガラス化反応が行われるので、溶解・ガラス化反応により生じたガラス液滴等が、管状火炎の旋回気流に乗って旋回し、その遠心力によって燃焼室の内壁部に衝突して付着する場合がある。燃焼室の内壁部にガラス液滴等が付着すると、スリットを閉塞したり燃焼室内径を縮小したり、或いは摩擦増大にて旋回流を減速させたりして、バーナの機能を阻害する。
そこで、本発明に係るガラスの製造方法では、管状火炎バーナにおける燃焼室を燃焼ガスの流動方向の上流側よりも下流側の方が直径を大きくすることで、燃焼室の内壁部にガラス液滴等が付着するのを防止して、バーナの機能が阻害されるという事態に陥るのを防止することができる。しかも、燃焼室の直径が燃焼ガスの流動方向の下流側の方が大きいので、仮に燃焼室の軸方向での燃焼室の長さが長くなっても、燃焼ガスの排出を容易にして圧力損失を下げることができるとともに、燃焼振動を抑制して燃焼を安定して行うことができる。
本発明に係るガラスの製造方法では、前記管状火炎バーナにおける前記燃焼室の内壁部を、耐熱材料により構成し、その耐熱材料の耐熱許容温度未満となるように前記内壁部を冷却すると好適である。
このように、燃焼室の内壁部を構成する耐熱材料の耐熱許容温度未満となるように内壁部を冷却することで、燃焼室の内壁部の温度が上昇し過ぎるのを適切に防止することができ、燃焼室の内壁部を構成する耐熱材料のグレードを落とすこともできる。
本発明に係るガラスの製造方法では、前記内壁部を冷却するに当たり、ガラスの溶融温度以上で且つ前記耐熱材料の耐熱許容温度未満となるように冷却すると好適である。
上述の如く、燃焼室の内壁部にガラス液滴等が付着すると、バーナの機能を阻害する懸念があるので、本発明に係るガラスの製造方法では、ガラスの溶融温度以上で且つ耐熱材料の耐熱許容温度未満の温度に燃焼室の内壁部を冷却することで、燃焼室の内壁部にガラス液滴等が付着するのを防止して、バーナの機能が阻害されるという事態に陥るのを防止することができる。
これまで、本発明に係るガラスの製造方法について説明してきたが、以下、本発明に係るガラスの製造装置について説明する。本発明に係るガラスの製造置は、上述の本発明に係るガラスの製造方法と比較して、製造方法であるか製造装置であるかの点が異なるだけであり、同様の作用効果を有するものである。
本発明に係るガラスの製造装置の特徴構成は、円筒状の燃焼室の側面に開口された当該燃焼室の軸方向に沿うスリットから当該燃焼室の接線方向に向けて燃料及び酸素を含有する酸化剤を当該燃焼室内に供給して、燃料を酸化剤により旋回燃焼させて、未燃焼ガス、火炎、燃焼ガスが当該燃焼室の径方向の中心に向かって順に位置する三層構造を持つ管状火炎を形成する管状火炎バーナが前記燃焼室での燃焼ガスの流動方向の下流側が鉛直方向下方側となるように設けられ、ガラス原料粉末が浮遊された搬送気体を前記燃焼室の上端部から前記燃焼室の径方向の中央部に導入して、当該ガラス原料粉末を前記管状火炎の三層構造のうちの燃焼ガス中に導入する導入部と、溶解・ガラス化反応により生じたガラス液滴を前記燃焼室の下端部にて受け止め回収してガラス融液とする回収部とを備えている点にある。
上述の本発明に係るガラスの製造方法と同様に、導入部は、ガラス原料粉末が浮遊された搬送気体を燃焼室の上端部から燃焼室の径方向の中央部に導入しているので、ガラス原料粉末を、燃焼ガス中に滞留させたまま、燃焼ガスの旋回気流に乗せて燃焼ガスの流動方向の下流側(燃焼室の下方側)に導き、ガラス原料粉末の燃焼ガス中の滞留時間を長くできる。したがって、管状火炎の燃焼室の軸方向での火炎長さを調整するだけで、ガラス原料粉末の燃焼ガス中の滞留時間を、溶融とガラス化反応に要する時間以上として、プラズマ印加を行わずに、管状火炎バーナによる燃焼のみでガラス原料粉末を気相で溶解・ガラス化反応させることができる。そして、回収部は、溶解・ガラス化反応させて生じたガラス液滴を、燃焼室の下端部において受け止め回収して液状のガラス融液とすることができる。このように、プラズマ印加を省略して、電極の消耗の問題が発生することなく、しかも、電力の使用を回避して、ガラス原料を気相で溶解・ガラス化反応させることができ、省エネルギー化を図るというメリットをそのまま生かすことができる。さらに、上述の本発明に係るガラスの製造方法と同様に、管状火炎を用いることで、燃焼室の内壁部の温度上昇を抑制できるという効果を得ることができ、経済的な効果だけではなく、火炎からの放熱損失を抑えることができ、更なる省エネルギー化を図ることができる。
本発明に係るガラスの製造装置の更なる特徴構成は、前記導入部は、ガラス原料粉末が浮遊された搬送気体を前記燃焼室に導入するに当たり、前記燃焼室の上端部において前記燃焼室の径方向の中心から偏心した位置から、前記燃焼室の燃焼ガスの流動方向の下流側に又は前記燃焼室における旋回燃焼での旋回方向と同一方向に前記搬送気体を前記燃焼室内に導入するように構成されている点にある。
本特徴構成によれば、上述の本発明に係るガラスの製造方法と同様に、導入部は、ガラス原料粉末が浮遊された搬送気体を燃焼室の径方向の中心から偏心した位置から燃焼室に導入することで、ガラス原料粉末を燃焼ガスの旋回気流に適切に乗せて、ガラス原料粉末の燃焼ガス中の滞留時間の長期化を適切に図ることができる。
本発明に係るガラスの製造装置の更なる特徴構成は、前記管状火炎バーナにおける前記燃焼室は、燃焼ガスの流動方向の上流側よりも下流側の方が直径が大きくなるように構成されている点にある。
本特徴構成によれば、上述の本発明に係るガラスの製造方法と同様に、燃焼室について、燃焼ガスの流動方向の上流側よりも下流側の方が直径を大きくすることで、燃焼室の内壁部にガラス液滴やガラスの固化物等が付着するのを防止して、バーナの機能が阻害されるという事態に陥るのを防止することができる。
本発明に係るガラスの製造装置の更なる特徴構成は、前記管状火炎バーナにおける前記燃焼室の内壁部を、耐熱材料により構成し、その耐熱材料の耐熱許容温度未満となるように前記内壁部を冷却する冷却手段が備えられている点にある。
本特徴構成によれば、上述の本発明に係るガラスの製造方法と同様に、冷却手段が、燃焼室の内壁部を構成する耐熱材料の耐熱許容温度未満となるように内壁部を冷却することで、燃焼室の内壁部の温度が上昇し過ぎるのを適切に防止することができ、燃焼室の内壁部を構成する耐熱材料のグレードを落とすこともできる。
本発明に係るガラスの製造装置の更なる特徴構成は、前記冷却手段は、前記内壁部を冷却するに当たり、ガラスの溶融温度以上で且つ前記耐熱材料の耐熱許容温度未満となるように冷却状態を制御自在に構成されている点にある。
本特徴構成によれば、上述の本発明に係るガラスの製造方法と同様に、冷却手段が、ガラスの溶融温度以上で且つ耐熱材料の耐熱許容温度未満の温度に燃焼室の内壁部を冷却することで、燃焼室の内壁部にガラス液滴等が付着するのを防止して、バーナの機能が阻害されるという事態に陥るのを防止することができる。
第1実施形態におけるガラスの製造装置の斜視図 第1実施形態におけるガラスの製造装置の上下方向での断面図 第2実施形態におけるガラスの製造装置の斜視図 第2実施形態におけるガラスの製造装置の上下方向での断面図 第3実施形態におけるガラスの製造装置の斜視図 第3実施形態におけるガラスの製造装置の上下方向での断面図
本発明に係るガラスの製造方法及び本発明に係るガラスの製造装置の実施形態について、図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1及び図2は、本発明に係るガラスの製造方法及び本発明に係るガラスの製造装置の第1実施形態を示すものである。図1は、第1実施形態におけるガラスの製造装置の斜視図であり、図2は、第1実施形態におけるガラスの製造装置の上下方向での断面図である。
この第1実施形態におけるガラスの製造装置1は、図1及び図2に示すように、円筒状の燃焼室2を有する管状火炎バーナBと、その管状火炎バーナBの燃焼室2内にガラス原料粉末Gが浮遊された搬送気体Hを導入する導入部Dと、燃焼室2にて溶解・ガラス化反応されて生じたガラス液滴を回収して液状のガラス融液とする回収部Kとを備えている。
管状火炎バーナBは、一端部(図1中上端部)が閉塞された円筒状の燃焼室2と、円筒状の燃焼室2の側面にその軸方向(図1中上下方向)に沿って開口するスリット3とを備え、スリット3から燃焼室2内面の接線方向に向けて、燃料Nと酸化剤Sとを各別に対向して噴出させることで、旋回燃焼させて管状火炎を形成するように構成されている。管状火炎バーナBは、燃焼室2での燃焼ガスの流動方向の下流側が鉛直方向下方側(図1中下方側)となるように設けられている。ここで、燃焼ガスは旋回しながら全体として下流側に流動するが、「燃焼ガスの流動方向」とは旋回を無視した全体としての流れ方向を意味する。図1及び図2に示す管状火炎バーナBでは、スリット3として、燃料Nを噴出させる燃料用スリット3aと酸化剤Sを噴出させる酸化剤用スリット3bとを備え、各スリット3a,3bから燃料Nと酸化剤Sとを別個に対向して噴出させて旋回燃焼させている。燃料用スリット3aには燃料供給部4aが接続されており、酸化剤用スリット3bには酸化剤供給部4bが接続されている。
管状火炎バーナBにおける燃料Nとしては、水素または炭化水素を主とする気体燃料(例えば天然ガス)、或いは、霧化又は気化された液体燃料(例えば重油)を用いることができる。管状火炎バーナBにおける酸化剤Sとしては、酸素のみ(酸素100%)、酸素富化空気(例えば、全体の容積に対して40%以上の酸素を含む)もしくは炭酸ガスと酸素の混合気体を用いることができる。酸化剤Sとして、炭酸ガスと酸素の混合気体を用いる場合には、水蒸気及び微量の窒素を含むことがある。そして、酸化剤Sとして酸素のみ(酸素100%)を用いる場合には常温にて用い、酸化剤Sとして酸素富化空気または炭酸ガスと酸素の混合気体を用いる場合には必要に応じて予熱して用いる。また、酸化剤Sとして、空気を用いることも可能である。
導入部Dは、図2に示すように、ガラス原料粉末Gが浮遊された搬送気体Hを燃焼室2の上端部から燃焼室2の径方向の中央部(中心X)に導入するように構成されている。導入部Dの導入口は、閉塞された燃焼室2の上端部において燃焼室2の径方向の中心Xに備えられており、ガラス原料粉末Gが浮遊された搬送気体Hを、その導入口から燃焼室2の燃焼ガスの流動方向の下流側(図1中下方側)に向けて導入している。
ガラス原料粉末Gについては、複数の成分を混合した混合粉末であり、最終製品であるガラスの組成に対応した成分比率に応じてその混合比率が調製されている。例えば、ガラス原料粉末Gとしては、汎用ガラスであるソーダ石灰ガラスだけでなく、従来製法で比較的製造困難とされるホウ珪酸塩無アルカリガラスをも用いることができる。ソーダ石灰ガラスは、Na2OとCaOとSiO2とAl23を含み、全体の質量に対して、Na2Oが16〔wt%〕、CaOが10〔wt%〕、SiO2が72〔wt%〕、Al23が2〔wt%〕の割合で含まれているものである。ホウ珪酸塩無アルカリガラスは、SiO2とB23とAl23とBaOとSbO3を含み、全体の質量に対して、SiO2が49〔wt%〕、B23が15〔wt%〕、Al23が10〔wt%〕、BaOが25〔wt%〕、SbO3が1〔wt%〕の割合で含まれているものである。ガラス原料粉末Gの粒径は、例えば、100μmである。ガラス原料粉末Gには、必要に応じて、清澄剤等を添加しておくこともできる。
搬送気体Hについては、二酸化炭素(CO2)、酸素(O2)或いはアルゴン(Ar)を用いることができる。
回収部Kは、管状火炎バーナBの燃焼室2の下端部に設けられており、溶解・ガラス化反応により生じたガラス液滴を受け止め一時貯留可能な炉床として形成されている。回収部Kは、受け止めたガラス液滴を集めてガラス融液Yとして貯留自在に構成されている。
管状火炎バーナBは、燃焼室2の内壁部2aを耐熱材料により構成し、その耐熱材料の耐熱許容温度未満となるように燃焼室2の内壁部2aを冷却する冷却手段Rが備えられている。燃焼室2の内壁部2aを構成する耐熱材料としては、例えば、ステンレス系やニッケル系の耐熱金属材料、又は、セラミックス等を用いることができる。冷却手段Rは、図1では省略するが、図2に示すように、例えば、円筒状の燃焼室2を形成する円筒状体の内部を燃焼室2の軸方向に沿って冷却水Wを通流させることで、燃焼室2の内壁部2aを冷却するように構成されている。ここで、冷却水Wの通流方向については、例えば、燃焼室2の周方向に沿って通流させることもでき、どの方向に冷却水Wを通流させるかは適宜変更が可能である。冷却手段Rは、燃焼室2の内壁部2aを冷却するに当たり、冷却水Wの流量を調整することで、ガラスの溶融温度(例えば1400℃)以上で且つ耐熱材料の耐熱許容温度(例えば1450℃未満)となるように冷却状態を制御自在に構成されている。
この第1実施形態では、管状火炎バーナBにおいて、各スリット3a、3bから燃料Nと酸化剤Sとが別個に燃焼室2に偏心導入されており、旋回燃焼して管状火炎を形成している。ここで、例えば、酸化剤Sを酸素のみ(酸素100%)とすると、高温の火炎(例えば、2700度程度)を形成することができる。管状火炎は、燃焼室2の内壁部2aの近傍から径方向の中心に向かって順に、未燃焼ガス、火炎(反応ガス)、燃焼ガス(既燃ガス)の三層構造を持っている。導入部Dは、ガラス原料粉末Gが浮遊された搬送気体Hを燃焼室2の上端部から燃焼室2の径方向の中央部に導入しているので、燃焼室2の径方向で中央側の燃焼ガス(既燃ガス)中にガラス原料粉末Gを導入させ、ガラス原料粉末Gを燃焼ガスの旋回気流に乗せて燃焼ガスの流動方向の下流側(燃焼室の下方側)に導くことができる。したがって、ガラス原料粉末Gの燃焼ガス中の滞留時間を長くできるので、燃焼室2の軸方向でのスリット3の長さを変えることによって、管状火炎の燃焼室2の軸方向での火炎長さを調整するだけで、ガラス原料粉末Gの燃焼ガス中の滞留時間を、溶融とガラス化反応に要する時間以上とすることができる。この結果、ガラス原料粉末Gを燃焼ガス中で溶融・ガラス化反応させることができ、溶融・ガラス化反応されて生じたガラス液滴は、回収部Kにて受け止め回収されてガラス融液Yとして貯留される。図示は省略するが、回収部Kには補助加熱手段等が備えられ、ガラス製造装置1内が設定温度(例えば1500℃程度)に保たれて、ガラス融液Yが保温されており、ガラス融液Yから気泡を抜く工程(清澄工程)が行われる。このようにして、清澄工程を経たガラス融液Yが、ガラス製造装置1の外部に排出されて、所望の成形工程を経てガラス製品が製造される。
以上の如く、この第1実施形態におけるガラスの製造方法では、ガラス原料粉末Gが浮遊された搬送気体Hを燃焼室2の上端部から燃焼室2の径方向の中央部に導入して、溶解・ガラス化反応により生じたガラス液滴を燃焼室2の下端部にて受け止め回収している。
このように、管状火炎バーナBの燃焼のみによってガラス原料粉末Gを燃焼ガス中で溶融・ガラス化反応させることができるのであるが、燃焼室2、燃料N又は搬送気体Hへの空気の微量侵入により、酸化剤Sを酸素のみ(酸素100%)とした場合でも、酸素燃焼の高温によって、窒素酸化物(NOx)の発生量が増加することが考えられる。そこで、管状火炎バーナBでの燃焼により発生する窒素酸化物の発生量が設定許容量未満となるように、搬送気体H、燃料N及び酸化剤S中の窒素濃度を設定することで、窒素酸化物(NOx)の発生量を設定許容量未満とすることができる。ここで、搬送気体H、燃料N及び酸化剤S中の窒素濃度の設定については、窒素酸化物の発生量が設定許容量未満となる窒素濃度を予め実験等により求めて設定しておくことができる。そして、窒素濃度を設定すると、搬送気体H、燃料N及び酸化剤S中の窒素濃度をその設定された窒素濃度となるように調整している。このような、搬送気体H、燃料N及び酸化剤S中の窒素濃度の調整は、一旦行うと、基本的には変更するものではなく、あるガラス製品を製造するのに、搬送気体H、燃料N及び酸化剤S中の窒素濃度は一定の窒素濃度になるようにしている。このように、搬送気体H、燃料N及び酸化剤Sとして、窒素含有の少ないものを用いることで、窒素酸化物(NOx)の発生量を低減することができる。ちなみに、搬送気体Hに炭酸ガスを用い、酸化剤Sに酸素(炭酸ガス希釈)を用いることで、燃焼排ガスには窒素がほとんど含まれず、炭酸ガスと水蒸気が主要成分になるため、冷却によって水を分離すれば高濃度の炭酸ガスを得ることができ、CCS(炭素捕集隔離)を容易に行うことができる。また、酸化剤S等の酸素含有率を低下させることで、燃焼温度をガラスの溶解に差しさえない程度に低下させて窒素酸化物(NOx)の発生量を低減することもできる。
管状火炎バーナBにおいて、各スリット3a、3bからの燃料Nと酸化剤Sとの吹き出し速度については、燃料N及び酸化剤Sの流量等を調整することで、所望の速度に調整することができる。燃焼室2にて溶解・ガラス化反応された生じたガラス液滴等は、旋回気流によって燃焼室2の内壁部2aに衝突して付着する場合がある。そこで、ガラス液滴等が旋回気流によって燃焼室2の内壁部2aに衝突して付着する速度を上限速度として、各スリット3a、3bからの燃料Nと酸化剤Sとの吹き出し速度をその上限速度未満とすることで、燃焼室2の内壁部2aにガラス液滴等が付着するのを防止している。ガラス液滴等が旋回気流によって燃焼室2の内壁部2aに衝突して付着する速度については、予め実験等により求めておく。
〔第2実施形態〕
この第2実施形態は、上記第1実施形態における導入部Dの別実施形態である。その他の構成については、上記第1実施形態と同様であるので、図3及び図4に基づいて、導入部Dを中心に説明し、その他の構成については説明を省略する。図3は、第2実施形態におけるガラスの製造装置の斜視図であり、図4は、第2実施形態におけるガラスの製造装置の上下方向での断面図である。
上記第1実施形態では、図1及び図2に示すように、導入部Dが、ガラス原料粉末Gが浮遊された搬送気体Hを燃焼室2の上端部から燃焼室2の径方向の中心Xに導入している。
この第2実施形態では、図3及び図4に示すように、導入部Dが、ガラス原料粉末Gが浮遊された搬送気体Hを燃焼室2に導入するに当たり、燃焼室2の上端部において燃焼室2の径方向の中心Xから偏心した位置から、燃焼室2の燃焼ガスの流動方向の下流側(図3中下方側)に搬送気体Hを燃焼室2内に導入するように構成されている。
このようにして、第2実施形態では、ガラス原料粉末Gが浮遊された搬送気体Hを、燃焼室2の上端部において燃焼室2の径方向の中央部に導入するのであるが、その導入する位置については、燃焼室2の径方向の中心ではなく、燃焼室2の径方向の中心から偏心した位置としている。これにより、ガラス原料粉末Gを燃焼ガスの旋回気流に適切に乗せることができるので、ガラス原料粉末Gは、確実に燃焼ガスの旋回気流に乗って流動することになるので、ガラス原料粉末Gの燃焼ガス中の滞留時間の長期化を適切に図ることができる。したがって、燃焼室2の軸方向での長さを短くすることもでき、管状火炎バーナBのコンパクト化を図ることができる。
ここで、図3及び図4では、導入部Dは、搬送気体Hを燃焼室2の燃焼ガスの流動方向の下流側(図3中下方側)に導入しているが、例えば、導入部Dの導入口を燃焼室2における旋回燃焼での旋回方向と同一方向(図3及び図4中矢印と同一方向)に向けることで、導入部Dは、搬送気体Hを燃焼室2における旋回燃焼での旋回方向と同一方向(図3及び図4中矢印と同一方向)に導入することもできる。この場合、導入部Dは、図4中矢印先端側に傾斜した傾斜姿勢となる。
〔第3実施形態〕
この第3実施形態は、上記第1実施形態における燃焼室2の形状の別実施形態である。その他の構成については、上記第1実施形態と同様であるので、図5及び図6に基づいて、燃焼室2の形状を中心に説明し、その他の構成については説明を省略する。図5は、第3実施形態におけるガラスの製造装置の斜視図であり、図6は、第3実施形態におけるガラスの製造装置の上下方向での断面図である。
上記第1実施形態では、図1に示すように、燃焼室2が、燃焼ガスの流動方向の上流側と下流側とで同一の直径となる形状に構成されている。
この第3実施形態では、図5及び図6に示すように、燃焼室2が、燃焼ガスの流動方向の上流側よりも下流側の方が直径が大きくなるように構成されている。燃焼室2の直径は、燃焼ガスの流動方向で上流側から下流側に連続して拡大するように構成されている。
このように、管状火炎バーナBにおける燃焼室2を燃焼ガスの流動方向の上流側よりも下流側の方が直径を大きくすることで、燃焼室2の内壁部にガラス液滴等が付着するのを防止して、バーナの機能が阻害されるという事態に陥るのを防止することができる。しかも、燃焼室2の直径が燃焼ガスの流動方向の下流側の方が大きいので、燃焼室2の軸方向での燃焼室2の長さが長くなっても、燃焼ガスの排出を容易にして圧力損失を下げることができるとともに、燃焼振動を抑制して燃焼を安定して行うことができる。
ここで、図5及び図6では、燃焼室2の直径を燃焼ガスの流動方向で上流側から下流側に連続して拡大する例を示したが、例えば、階段状又は曲線状に燃焼室2の直径を燃焼ガスの流動方向の上流側よりも下流側の方が大きくなるようにすることもできる。
本発明は、ガラス原料を気相で溶解して省エネルギー化を図るというメリットを生かしたまま、プラズマ印加を省略できる各種のガラスの製造方法、及び、各種のガラスの製造装置に適応可能である。
1 ガラスの製造装置
2 燃焼室
2a 内壁部
B 管状火炎バーナ
D 導入部
K 回収部
H 搬送気体
G ガラス原料粉末
N 燃料
S 酸化剤
R 冷却手段

Claims (14)

  1. 円筒状の燃焼室の側面に開口された当該燃焼室の軸方向に沿うスリットから当該燃焼室の接線方向に向けて燃料及び酸素を含有する酸化剤を当該燃焼室に偏心導入して、燃料を酸化剤により旋回燃焼させて、未燃焼ガス、火炎、燃焼ガスが当該燃焼室の径方向の中心に向かって順に位置する三層構造を持つ管状火炎を形成する管状火炎バーナが前記燃焼室での燃焼ガスの流動方向の下流側が鉛直方向下方側となるように設けられ、ガラス原料粉末が浮遊された搬送気体を前記燃焼室の上端部から前記燃焼室の径方向の中央部に導入して、当該ガラス原料粉末を前記管状火炎の三層構造のうちの燃焼ガス中に導入することにより、溶解・ガラス化反応により生じたガラス液滴を前記燃焼室の下端部にて受け止め回収してガラス融液とするガラスの製造方法。
  2. 前記管状火炎バーナにおける燃料として、水素または炭化水素を主とする気体燃料或いは霧化又は気化された液体燃料を用いる請求項1に記載のガラスの製造方法。
  3. 前記管状火炎バーナにおける酸化剤として、酸素のみ、酸素富化空気もしくは炭酸ガスと酸素の混合気体を用いる請求項1又は2に記載のガラスの製造方法。
  4. 前記ガラス原料粉末が浮遊された搬送気体を前記燃焼室に導入するに当たり、前記燃焼室の上端部において前記燃焼室の径方向の中心から偏心した位置から、前記燃焼室の燃焼ガスの流動方向の下流側に又は前記燃焼室における旋回燃焼での旋回方向と同一方向に前記搬送気体を前記燃焼室内に導入する請求項1〜3の何れか1項に記載のガラスの製造方法。
  5. 前記管状火炎バーナでの燃焼により発生する窒素酸化物の発生量が設定許容量未満となるように、前記搬送気体、前記燃料及び前記酸化剤中の窒素濃度を設定する請求項1〜4の何れか1項に記載のガラスの製造方法。
  6. 前記管状火炎バーナにおいて前記燃料と前記酸化剤とを別個に前記燃焼室に導入する請求項1〜5の何れか1項に記載のガラスの製造方法。
  7. 前記管状火炎バーナにおける前記燃焼室を燃焼ガスの流動方向の上流側よりも下流側の方が直径を大きくする請求項1〜6の何れか1項に記載のガラスの製造方法。
  8. 前記管状火炎バーナにおける前記燃焼室の内壁部を、耐熱材料により構成し、その耐熱材料の耐熱許容温度未満となるように前記内壁部を冷却する請求項1〜7の何れか1項に記載のガラスの製造方法。
  9. 前記内壁部を冷却するに当たり、ガラスの溶融温度以上で且つ前記耐熱材料の耐熱許容温度未満となるように冷却する請求項8に記載のガラスの製造方法。
  10. 円筒状の燃焼室の側面に開口された当該燃焼室の軸方向に沿うスリットから当該燃焼室の接線方向に向けて燃料及び酸素を含有する酸化剤を当該燃焼室内に供給して、燃料を酸化剤により旋回燃焼させて、未燃焼ガス、火炎、燃焼ガスが当該燃焼室の径方向の中心に向かって順に位置する三層構造を持つ管状火炎を形成する管状火炎バーナが前記燃焼室での燃焼ガスの流動方向の下流側が鉛直方向下方側となるように設けられ、ガラス原料粉末が浮遊された搬送気体を前記燃焼室の上端部から前記燃焼室の径方向の中央部に導入して、当該ガラス原料粉末を前記管状火炎の三層構造のうちの燃焼ガス中に導入する導入部と、溶解・ガラス化反応により生じたガラス液滴を前記燃焼室の下端部にて受け止め回収してガラス融液とする回収部とを備えているガラスの製造装置。
  11. 前記導入部は、ガラス原料粉末が浮遊された搬送気体を前記燃焼室に導入するに当たり、前記燃焼室の上端部において前記燃焼室の径方向の中心から偏心した位置から、前記燃焼室の燃焼ガスの流動方向の下流側に又は前記燃焼室における旋回燃焼での旋回方向と同一方向に前記搬送気体を前記燃焼室内に導入するように構成されている請求項10に記載のガラスの製造装置。
  12. 前記管状火炎バーナにおける前記燃焼室は、燃焼ガスの流動方向の上流側よりも下流側の方が直径が大きくなるように構成されている請求項10又は11に記載のガラスの製造装置。
  13. 前記管状火炎バーナにおける前記燃焼室の内壁部を、耐熱材料により構成し、その耐熱材料の耐熱許容温度未満となるように前記内壁部を冷却する冷却手段が備えられている請求項10〜12の何れか1項に記載のガラスの製造装置。
  14. 前記冷却手段は、前記内壁部を冷却するに当たり、ガラスの溶融温度以上で且つ前記耐熱材料の耐熱許容温度未満となるように冷却状態を制御自在に構成されている請求項13に記載のガラスの製造装置。
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