JP5653790B2 - 軸受装置及び回転機械 - Google Patents

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Description

本発明は、回転軸を支持する軸受装置及び軸受装置を備えた回転機械に関する。
従来から、蒸気タービン、ガスタービン、原子力タービン等の大型の回転機械に適用される軸受装置としては、ティルティングパッド軸受が周知である。また、このようなティルティングパッド軸受としては、回転軸の周方向に沿って間隔を空けて複数の軸受パッドを配置すると共に、その間に油供給箱を設置し、この油供給箱から冷却を兼ねた潤滑油を軸受パッドと回転軸との隙間に供給する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
米国特許出願公開第2008/0013872号明細書
しかしながら、上述した軸受装置にあっては、近年の回転機械の大型化・高速化の要望に対し、充分な冷却効果を得ることができないという問題が生じていた。
これは、回転機械を大型化すると、回転軸の周速は大きくなり、回転軸からの伝熱を含め、単に潤滑油を供給しただけでは上流側の軸受パッドと回転軸との隙間から放出された高温の潤滑油(キャリーオーバ油)が隣接する軸受パッドの間で滞留してしまい、このキャリーオーバ油と油供給箱から供給される新たな潤滑油とが隣接する軸受パッドの間で混在し易く、温度の低い新たな潤滑油を下流側の軸受パッドと回転軸との隙間に供給することができないことに起因する。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、キャリーオーバ油を効率良く回収し得て、新たな潤滑油を軸受パッドと回転軸との隙間に効率良く供給することができる軸受装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。すなわち、本発明に係る軸受装置は、回転軸の被支持面と隙間を空けて対向して配置された軸受面を備え、前記回転軸の周方向に沿って間隔を空けて配置された複数の軸受パッドと、該複数の軸受パッドの互いに隣接する前記軸受パッドの間の空間部に配置され、前記回転軸の回転方向下流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間に潤滑油を供給する第1供給部と、前記空間部に前記回転軸の回転方向に沿って延在するように設けられ、上流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間から放出されて前記空間部に流入した潤滑油が、下流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間へ流入するのを規制する規制部材と、を備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、上流側の軸受面と被支持面との隙間から放出されて空間部に流入したキャリーオーバ油が、規制部材によって下流側の軸受面と被支持面との隙間に流入することが規制される。従って、キャリーオーバ油を効率良く回収し得て、しかも、キャリーオーバ油の混在しない新たな潤滑油を軸受パッドの軸受面と回転軸の被支持面との隙間に効率良く供給することができる。
また、本発明に係る軸受装置は、前記規制部材は、前記被支持面と対向する面の裏面側に上流側から下流側に向けて前記被支持面から離間するように傾斜した傾斜面を備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、上流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間から放出されて前記空間部に流入した潤滑油が、規制部材の傾斜面によって被支持面から離間する方向へ案内されるので、下流側の軸受面と被支持面との隙間にキャリーオーバ油が流入するのを一層規制することができる。
また、本発明に係る軸受装置は、前記第1供給部は、下流側の前記軸受パッドの前記軸受面よりも前記被支持面から離間した位置に配置されていることを特徴とする。
このような構成によれば、第1供給部が被支持面から離間しているため、第1供給部から噴射した潤滑油が被支持面で跳ね返って周囲に飛散することが防止され、第1供給部の周囲に油溜まりが形成される。これにより、第1供給部から噴射した潤滑油を、被支持面と下流側の軸受パッドの軸受面との間の隙間に対して効率良く供給することができる。
また、本発明に係る軸受装置は、下流側の前記軸受パッドの前記軸受面における上流側端部には、上流側から下流側に向うほど前記被支持面に接近するように傾斜された流入ガイド面が形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、下流側の軸受パッドの軸受面と被支持面との入口付近の開口を隙間を広く確保することができると共に、その隙間が下流に向うほど狭くなることから、第1供給部から供給された潤滑油を軸受面と被支持面との隙間の上流側から下流側へと効率良く取り入れることができる。
また、本発明に係る軸受装置は、前記空間部に、上流側の前記軸受パッドに向けて潤滑油を噴出する第2供給部が設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、第2供給部から噴出された潤滑油によって上流側の軸受パッドの下流側端部を冷却することができる。
また、本発明に係る軸受装置は、前記第1供給部より上流側に、前記被支持面に向けて潤滑油を噴出する第3供給部が設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、第3供給部から噴出された潤滑油によって回転軸の被支持面を冷却することができる。
また、本発明に係る軸受装置は、前記空間部に、潤滑油を滞留させるための滞留部が形成された箱本体が配置され、前記滞留部の内側面に、潤滑油を前記回転軸の軸線方向へ案内するオイルガイドが設けられたことを特徴とする。
このような構成によれば、滞留部に形成されたオイルガイドによって上流側の軸受パッドの軸受面と被支持面との隙間から放出されて空間部に流入した潤滑油を、回転軸の軸線方向へ案内して箱本体の端部から外部へ排出することができる。
また、本発明に係る回転機械は、本発明に係る軸受装置と、該軸受装置で回転可能に支持された回転軸と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、軸受装置の温度が上昇するのを容易且つ確実に抑制することで故障の発生率を低減することができるので、回転機械全体としての信頼性を高めることができる。
本発明に係る軸受装置によれば、キャリーオーバ油を効率良く回収し得て、新たな潤滑油を軸受パッドと回転軸との隙間に効率良く供給することができる。
本発明に係る回転機械の実施の形態の1つである蒸気タービンを模式的に表した図である。 本発明の一実施形態に係る軸受装置を示し、(A)は軸受装置の斜視図、(B)は軸受装置の平面図である。 本発明の一実施形態の軸受装置の実施例1を示し、(A)は潤滑油供給箱の斜視図、(B)は要部の断面図である。 本発明の一実施形態の軸受装置の実施例2を示し、(A)は潤滑油供給箱の斜視図、(B)は要部の断面図である。 本発明の軸受装置の実施例2を示し、(A)は滞留部底面形状の展開図、(B)は滞留部底面の断面図、(C)は滞留部底面の他の断面図である。 本発明の軸受装置の実施例3を示す要部の斜視図である。
次に、本発明の一実施形態に係る回転機械について、図面を参照して説明する。尚、以下に示す実施例は本発明の回転機械における好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。また、以下に示す実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、以下に示す実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
[回転機械]
まず、本発明に係る回転機械の実施の形態として、蒸気タービン100について図1に基づいて説明する。尚、回転機械は、本実施形態の蒸気タービン100以外に、ガスタービンや原子力タービン等として構成することも可能である。
図1に示すように、蒸気タービン100(回転機械)は、蒸気やガス等の流体を羽根車(動翼)に当てて流体のエネルギーを回転運動に変換して動力を得る原動機であり、その概略構成としては、複数の羽根車を有するタービン本体110と、外周面を被支持面11としタービン本体110において発生した動力を出力する回転軸12と、回転軸12を軸回転可能に径方向に支持するジャーナル軸受装置10(軸受装置)と、回転軸12を軸回転可能に軸方向に支持するスラスト軸受装置10´(軸受装置)とを備えている。
タービン本体110は、流体が流入して羽根車に当たることで動力を発生させる動力発生部であり、その概略構成としては、例えば回転軸12に突設された複数の動翼(羽根車)と、複数の動翼を収容するケーシングと、ケーシングの内周面に突設された静翼と、を備えている。複数の動翼は、回転軸12を中心にして放射状に配設されており、複数の動翼と複数の静翼とは軸方向に交互に配設されている。
[軸受装置]
図1は、本発明の一実施形態に係るジャーナル軸受装置を示し、(A)はジャーナル軸受装置の斜視図、(B)はジャーナル軸受装置の平面図である。図1において、ジャーナル軸受装置10は、回転軸12の被支持面11と隙間を空けて対向する軸受面13を内周に有すると共に回転軸12の周方向に沿って複数に間隔を空けて配置された軸受パッド14と、軸受パッド14を径方向外周側から支持して収容する環状のケーシング15と、軸受パッド14の互いに隣接する軸受パッド14の間の空間部に配置されてケーシング15に設けられた潤滑油供給口16から潤滑油が供給されるようにケーシング15に固定された複数の潤滑油供給箱17と、を備えている。
尚、上述したケーシング15や潤滑油供給口16の構成等は公知のものを適用することができるため、以下の説明においては、軸受パッド14と潤滑油供給箱17の具体的な実施例を説明する。
(実施例1)
図2は本発明の一実施形態の軸受装置の実施例1を示し、(A)は潤滑油供給箱の斜視図、(B)は要部の断面図である。
図2に示すように、潤滑油供給箱17は、軸受パッド14のうち、回転軸12の回転方向上流側(以下、単に「上流側」と称する。)に配置された軸受パッド14(以下、「上流側パッド14A」と称する。)と、回転方向下流側(以下、単に「下流側」と称する。)に配置された軸受パッド14(以下、「下流側パッド14B」と称する。)との間の空間部Pに配置されている。また、潤滑油供給箱17は、金属もしくは耐熱性の高い樹脂等から構成され、回転軸12の軸線方向に沿って延在されて回転軸12の被支持面11と対向する側に開放する断面略コ字形状の箱本体18を備えている。
箱本体18には、下流側に位置する幅広の開放端に、被支持面11から離間する方向に落とし込んだ段差面からなる段差部19が形成され、上流側に位置する開放端に、回転軸12の回転方向に沿って延在された規制部材20が形成されている。
段差部19の下段面19aには、潤滑油を被支持面11の側に向けて噴出する第1供給部21が設けられている。また、箱本体18の上流側に位置する縦壁面には、上流側パッド14Aに向けて潤滑油を噴出する第2供給部22が形成されている。さらに、段差部19の上段面19bには、潤滑油を被支持面11に向けて噴出する第3供給部23が設けられている。
第1供給部21は、下流側パッド14Bの近接位置から下流側パッド14Bの軸受面13と被支持面11との隙間に潤滑油を供給する。また、第1供給部21は、下段面19aでノズル状に開口することにより、下流側パッド14Bの軸受面13よりも被支持面11から離間した位置に配置されている。この際、下流側パッド14Bの軸受面13の上流端部には上流側から下流側に向うほど被支持面11に接近するように傾斜された流入ガイド面13aが形成されている。そして、流入ガイド面13aの最下部と第1供給部21とは、略同一の距離だけ被支持面11から離間している。
第2供給部22は、箱本体18の上流側の壁面から上流側パッド14Aの壁面に向けて潤滑油を噴出する。この際、第2供給部22は、上流側パッド14Aのうち最も温度が高い部位付近、すなわち、上流側パッド14Aの軸受面13と被支持面11との隙間から潤滑油を噴出する放出口付近の壁面に向けて潤滑油を噴出する。これにより、第2供給部22は、上流側パッド14Aの最も温度が高い部位付近を冷却すると同時に、上流側パッド14Aと箱本体18との間に潤滑油によるオイルカーテンを形成することができ、上流側パッド14Aの軸受面13と被支持面11との隙間から放出されたキャリーオーバ油が上流側パッド14Aと箱本体18との間に入り込むことを抑制することができる。
第3供給部23は、下流側パッド14Bに近接する第1供給部21よりも上流側の上段面19bにノズル状に開口することにより潤滑油を噴出する。これにより、第3供給部23は、第1供給部21よりも上流側で且つ被支持面11に近接した位置から被支持面11に向けて潤滑油を噴出する。従って、第3供給部23から噴出された潤滑油によって被支持面11が冷却されると同時に上流側パッド14Aの軸受面13と被支持面11との隙間から放出されたキャリーオーバ油が下流側パッド14Bの軸受面13と被支持面11との隙間に流入することを規制するオイルカーテンを構成することができ、第1供給部21からの潤滑油とキャリーオーバ油とが混合してしまうことを抑制することができる。
尚、第1供給部21、第2供給部22、第3供給部23は、本実施例では回転軸12の軸線方向に沿って複数個所に配置されているが、その位置や設置数、開口径、開口形状(例えば、円、楕円、スリット状等)等は、回転軸12の直径(又は周速)や潤滑油の噴出量等に応じて適宜設定することができる。
規制部材20は、実施例1においては、箱本体18の上流側に位置する開放端から回転軸12の軸線方向に沿う全幅に渡って下流側に向って張り出すように延在されている。これにより規制部材20は、その張り出しによって開放端の開口24を幅狭とすると共に、その内部に上流側から流入した潤滑油を滞留させつつ両端(図3(A)の図示上下方向)に向けて潤滑油を送り出す滞留部25を形成している。また、規制部材20の内面には、上流側から下流側に向う程、被支持面11から離間するように傾斜した傾斜面20aが形成されている。これにより、規制部材20は、上流側パッド14Aの軸受面13と被支持面11との隙間から回転軸12の回転に伴って下流側に向けて放出された潤滑油(キャリーオーバ油)を開口24から滞留部25に取り込むと共に、傾斜面20aに案内されて開口24から漏れ出さないように被支持面11から遠ざかる方向の渦流(図3(B)の矢印A参照)を形成しつつ、その両端から外部へと排出する(図3(A)の矢印B参照)ことができる。従って、被支持面11とは反対側の領域である滞留部25に流入した潤滑油は下流側の被支持面11に向う流入を規制することができる。
上記の構成において、上流側パッド14Aの軸受面13と被支持面11との隙間から、回転軸12の回転(図3(B)の太矢印参照)に伴って、上流側パッド14Aを冷却し高温化した潤滑油がキャリーオーバ油として放出される。
このキャリーオーバ油は、第2供給部22から噴出された潤滑油により上流側パッド14Aと箱本体18との間の空間部Pに入り込むことが抑制されていることから、その一部は開口24から滞留部25へと案内され、規制部材20とその傾斜面20aとによって滞留部25の内部で渦流(図3(B)の矢印A参照)となって箱本体18の両端から外部へと排出される(図3(A)の矢印B参照)。
一方、キャリーオーバ油の他の一部は、開口24から滞留部25へと案内されずにそのまま下流側へと向うが、第3供給部23から噴出される潤滑油によってそれ以上下流側に向うことが阻止されると共に開口24から滞留部25へと戻される(図3(B)の矢印C参照)。
また、第1供給部21から噴出された潤滑油は、段差状の段差部19の下段面19aが低いため、被支持面11で跳ね返って周囲に飛散することが防止され、第1供給部21の周囲に油溜まりが形成される。これにより、第1供給部21から噴射した潤滑油を、被支持面11と下流側パッド14Bの軸受面13との間の隙間に対して効率良く供給することができる。
また、この新たな潤滑油が流入する下流側パッド14Bの上流側端部には、最下部が下段面19aと略同一の高さとなるように傾斜した流入ガイド面13aが形成されていることと相俟って、さらに効率良く下流側パッド14Bの軸受面13と被支持面11との隙間に潤滑油を供給する(図3(B)の矢印D参照)ことができる。
(実施例2)
図4及び図5は本発明の軸受装置の実施例2を示し、図4(A)は潤滑油供給箱の斜視図、図4(B)は要部の断面図、図5(A)は滞留部底面形状の展開図、図5(B)は滞留部底面の断面図、図5(C)は滞留部底面の他の断面図である。
尚、上記実施例1と同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。本実施例2では、実施例1に示した潤滑油供給箱17とは異なる潤滑油供給箱27が上流側パッド14Aと下流側パッド14Bとの間の空間部Pに配置されており、実施例1で示した第1供給部21、第2供給部22、第3供給部23と同一の供給部を備えている。
図4において、潤滑油供給箱27は、金属もしくは耐熱性の高い樹脂等から構成され、回転軸12の軸線方向に沿って延在されて回転軸12の被支持面11と対向する側に開放する断面略コ字形状の箱本体28を備えている。
箱本体28の上流側に位置する開放端には、上流側から下流側に向って張り出された規制部材30が形成されている。
規制部材30は、その張り出しによって開放端の開口34を幅狭とすると共に、その内部に上流側から流入した潤滑油を滞留させつつ箱本体28の両端(図4(A)の図示上下方向)に向けて潤滑油を送り出す滞留部35を形成している。また、滞留部35は、断面略円形状に形成され、上流側パッド14Aの軸受面13と被支持面11との隙間から回転軸12の回転に伴って下流側に向けて放出された潤滑油(キャリーオーバ油)を渦流(旋回流)にさせる。さらに、規制部材30の裏面に形成された傾斜面30a及び開口34と対向する滞留部35の底壁には、図5(A)に示すように、開口34から滞留部35に取り込んだキャリーオーバ油の渦流を主流に戻さずに効率良く箱本体28の両端から放出するように、すなわち、箱本体28の長手方向(回転軸12の軸線方向に沿う幅方向)中心を基準として線対称で箱本体28の両端に向って広がることで潤滑油の放出方向を規定するように傾斜したオイルガイド36が形成されている。従って、この実施例2においては、規制部材30の裏面に形成された傾斜面30aはその断面略円形状に倣って形成されているが、実施例1と同様に、上流側から下流側に向う程、被支持面11から離間するように傾斜しても良い(図4(B)の鎖線参照)。尚、オイルガイド36は、図5(B)に示すように、溝によって形成しても良いし、図5(C)に示すように、凸部によって形成しても良い。
上記の構成において、キャリーオーバ油の一部は開口34から滞留部35へと案内され、滞留部35の断面形状とオイルガイド36の形状とによって渦流(図4(B)の矢印A参照)となって箱本体28の両端から外部へと効率良く排出される(図5(A)の矢印B参照)。
(実施例3)
図6は本発明の軸受装置の実施例3を示す要部の斜視図である。上記実施例1及び実施例2ではジャーナル軸受装置10に適用した例を示したが、実施例3ではスラスト軸受装置10´に適用した例を示す。尚、上記実施例1,2と実質的に同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。本実施例3では、実施例1,2に示した潤滑油供給箱17,27とは異なる潤滑油供給箱37が上流側パッド14Aと下流側パッド14Bとの間の空間部Pに配置されており、実施例1で示した第1供給部21、第2供給部22、第3供給部23と実質的に同一の供給部を備えている。
図6において、上流側パッド14Aと下流側パッド14Bとは、図1に示すように回転軸12に固定されて一体的に回転するディスクDの端面を支持している。従って、上流側パッド14Aと下流側パッド14Bとは、図示上面を軸受面13として被支持面であるディスクDの端面を支持する。
また、潤滑油供給箱37は、金属もしくは耐熱性の高い樹脂等から構成され、ディスクDに対向する側及び回転軸12の外周側に開放する断面略コ字形状の箱本体38を備えている。
箱本体38には、下流側に位置する幅広の開放端に、ディスクDの端面から離間する方向に落とし込んだ段差面からなる段差部39が形成され、上流側に位置する開放端に、上流側から下流側に向って張り出された規制部材40が形成されている。
段差部39の下段面39aには、潤滑油を被支持面に向けて噴出する第1供給部21が設けられ、上段面39bには潤滑油をディスクDの端面に向けて噴出する第3供給部23が設けられている。さらに、上段面39bは、開口44の回転軸側(内周側)の開口幅が狭く且つケーシング側(外周側)の開口幅が広くなるように平面視略三角形状を呈しており、上述した第3供給部23はその略全面に跨って形成されている。
これにより、開口44は、内周側が狭く且つ外周側が広く設定されていることから、滞留部45に流入した潤滑油は、傾斜面40aに案内されて開口44から漏れ出さないような渦流を形成しつつ、内周側から外周側の端面に向って渦流としつつ排出(図6の矢印B参照)することができる。
10…ジャーナル軸受装置(軸受装置)
10´…スラスト軸受装置(軸受装置)
11…被支持面
12…回転軸
13…軸受面
13a…流入ガイド面
14…軸受パッド
14A…上流側パッド
14B…下流側パッド
15…ケーシング
16…潤滑油供給口
17…潤滑油供給箱
20…規制部材
20a…傾斜面
21…第1供給部
22…第2供給部
23…第3供給部
100…蒸気タービン
110…タービン本体
D…ディスク

Claims (10)

  1. 回転軸の被支持面と隙間を空けて対向して配置された軸受面を備え、前記回転軸の周方向に沿って間隔を空けて配置された複数の軸受パッドと、
    該複数の軸受パッドの互いに隣接する前記軸受パッドの間の空間部に配置され、前記回転軸の回転方向下流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間に潤滑油を供給する第1供給部と、
    前記空間部に前記回転軸の回転方向に沿って延在するように設けられ、上流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間から放出されて前記空間部に流入した潤滑油が、下流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間へ流入するのを規制する規制部材と、
    を備え、
    前記規制部材は、前記被支持面と対向する面の裏面側に上流側から下流側に向けて前記被支持面から離間するように傾斜した傾斜面を備えていることを特徴とする軸受装置。
  2. 前記空間部に、上流側の前記軸受パッドに向けて潤滑油を噴出する第2供給部が設けられている請求項1に記載の軸受装置。
  3. 回転軸の被支持面と隙間を空けて対向して配置された軸受面を備え、前記回転軸の周方向に沿って間隔を空けて配置された複数の軸受パッドと、
    該複数の軸受パッドの互いに隣接する前記軸受パッドの間の空間部に配置され、前記回転軸の回転方向下流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間に潤滑油を供給する第1供給部と、
    前記空間部に前記回転軸の回転方向に沿って延在するように設けられ、上流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間から放出されて前記空間部に流入した潤滑油が、下流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間へ流入するのを規制する規制部材と、
    を備え、
    前記空間部に、上流側の前記軸受パッドに向けて潤滑油を噴出する第2供給部が設けられていることを特徴とする軸受装置。
  4. 前記第1供給部より上流側に、前記被支持面に向けて潤滑油を噴出する第3供給部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の軸受装置。
  5. 回転軸の被支持面と隙間を空けて対向して配置された軸受面を備え、前記回転軸の周方向に沿って間隔を空けて配置された複数の軸受パッドと、
    該複数の軸受パッドの互いに隣接する前記軸受パッドの間の空間部に配置され、前記回転軸の回転方向下流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間に潤滑油を供給する第1供給部と、
    前記空間部に前記回転軸の回転方向に沿って延在するように設けられ、上流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間から放出されて前記空間部に流入した潤滑油が、下流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間へ流入するのを規制する規制部材と、
    を備え、
    前記第1供給部より上流側に、前記被支持面に向けて潤滑油を噴出する第3供給部が設けられていることを特徴とする軸受装置。
  6. 前記空間部に、潤滑油を滞留させるための滞留部が形成された箱本体が配置され、前記滞留部の内側面に、潤滑油を前記回転軸の軸線方向へ案内するオイルガイドが設けられたことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の軸受装置。
  7. 回転軸の被支持面と隙間を空けて対向して配置された軸受面を備え、前記回転軸の周方向に沿って間隔を空けて配置された複数の軸受パッドと、
    該複数の軸受パッドの互いに隣接する前記軸受パッドの間の空間部に配置され、前記回転軸の回転方向下流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間に潤滑油を供給する第1供給部と、
    前記空間部に前記回転軸の回転方向に沿って延在するように設けられ、上流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間から放出されて前記空間部に流入した潤滑油が、下流側の前記軸受パッドの前記軸受面と前記被支持面との隙間へ流入するのを規制する規制部材と、
    を備え、
    前記空間部に、潤滑油を滞留させるための滞留部が形成された箱本体が配置され、前記滞留部の内側面に、潤滑油を前記回転軸の軸線方向へ案内するオイルガイドが設けられたことを特徴とする軸受装置。
  8. 前記第1供給部は、下流側の前記軸受パッドの前記軸受面よりも前記被支持面から離間した位置に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載の軸受装置。
  9. 下流側の前記軸受パッドの前記軸受面における上流側端部には、上流側から下流側に向うほど前記被支持面に接近するように傾斜された流入ガイド面が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の軸受装置。
  10. 請求項1から請求項9の何れか1項に記載の軸受装置と、
    該軸受装置で回転可能に支持された回転軸と、
    を備えることを特徴とする回転機械。
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