JP5651203B2 - 永久磁石モータのロータ位置の決定方法 - Google Patents

永久磁石モータのロータ位置の決定方法 Download PDF

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Description

本発明は、永久磁石モータのロータ位置を決定する方法に関する。
ロータ位置を知ることは、ブラシレスモータの相巻線を正確な時間に転流させるために必須である。永久磁石モータは、ロータ位置を示す信号を出力するホール効果センサを有する場合が多い。センサの部品コストは比較的安価であるが、センサをモータ内に組み込むと、モータの設計及び製造が複雑になることが多い。また、センサからの出力信号は、多くの場合、モータが発生するモータ電磁ノイズの影響を受けやすい。
ロータの位置を間接的に決定するセンサレススキームは公知である。永久磁石モータに関し、相巻線に誘起される逆起電力の極性の変化は、ロータ位置を決定するために使用できる。多相モータに関し、ロータ位置は、非励起の相巻線に誘起される逆起電力の検知により決定することができる。単相モータでは、追加の巻線がないため、この形式の制御は実行不可能である。それにもかかわらず、ロータ位置は、電気サイクルにおいて逆起電力の極性の変化が予期される時点で励起を停止することにより決定することができる。
残念ながら、励起の停止は、モータに供給できる電力を低下させるという欠点がある。
本発明は、永久磁石モータのロータの位置を決定する方法を提供し、本方法は、モータの巻線を順次励起及びフリーホイールする段階であって、該巻線は、電流限界を超える該巻線の電流に応じて所定のフリーホイール期間にわたってフリーホイールされる段階と、フリーホイール期間の終了時での前記巻線の電流の大きさ、及びフリーホイール期間の開始時又は終了時と巻線の電流が電流限界を超える時間との間の間隔の一方に応答するパラメータを測定する段階と、測定パラメータを閾値と比較する段階と、測定パラメータが閾値よりも小さいか又は大きいかの一方である場合、ロータは所定位置にあると決定する段階とを含む。
永久磁石モータのロータは巻線に逆起電力を誘起し、このことは、巻線の電流がフリーホイールの間に立ち下がる速度及び励起の間に立ち上がる速度に影響する。本出願人は、フリーホイールの開始時又は終了時と電流が電流限界を超える時間との間の間隔が、ロータの角度位置に依存することを見出した。特に、間隔は、ロータが非整列位置から整列位置へ動くにつれて増加しその後減少する。本出願人はまた、フリーホイールの終了時の巻線の電流の大きさはロータの位置に依存することを見出した。特に、電流の大きさは、ロータが非整列位置から整列位置へ動くにつれて減少し増加する。従って、間隔又はフリーホイールの終わりでの相電流の大きさの何れかを測定して閾値と比較することにより、ロータに関する所定位置は、ホール効果センサを必要とすることなく決定できる。
ロータ位置は、順次的に励起及びフリーホイールされる巻線の電流に関連するパラメータを測定することにより決定される。従って、同じ巻線を使用して、モータの駆動及びロータの位置決定の両方を行うことが可能である。その結果、本方法は、単相モータを制御するために使用することができる。本方法では、ロータ位置を決定するために相励起を停止する必要はない。従って、単相モータのセンサレス制御に関する既存の方法と比べて、各電気半サイクルにわたってより多くの電力をモータに供給することができる。
ロータが所定位置にあると決定された後に、ロータの位置は、まだ所定位置又はその近くにある。その結果、パラメータが継続して測定されて閾値と比較されると、同じ実際の所定位置に関して、更なる所定位置が決定される場合がある。従って、パラメータの測定及び/又は比較は、所定位置が決定された後に停止期間にわたって停止される。従って、このことは同じ実際の所定位置に関して更なる位置が決定されることを防止する。
モータの速度が上昇するにつれて、各電気半サイクルの長さは減少する。その結果、特に、モータの速度範囲が比較的大きい場合、一定の停止期間は適切でない場合がある。従って、本方法は、モータの速度の変化に応じて停止期間を調整する段階を更に含むことができる。特に、本方法は、モータの速度の上昇に応じて停止期間を減少させる段階を含むことができる。
閾値に関して選択された値は、所定位置の決定精度に影響を及ぼす。例えば、測定されるパラメータは、フリーホイールの開始時又は終了時と、相電流が電流限界を超える時間との間の間隔とすることができる。設定された閾値が大きすぎると、特により遅いロータ速度の場合では所定位置はより早い時点で決定される。一方、設定された閾値が小さすぎると、特により速いロータ速度の場合では所定位置はより遅い時点で決定される。従って、本方法は、モータの速度に応答して閾値を調整する段階を含むことができる。特に、測定されるパラメータが、フリーホイールの開始時又は終了時と巻線の電流が電流限界を超える時間との間の間隔である場合、本方法は、モータの速度の上昇につれて閾値を上昇させる段階をさらに含むことができる。対照的に、測定されるパラメータが、フリーホイールの終わりでの電流の大きさである場合、本方法は、モータの速度の上昇につれて閾値を減少させる段階を更に含むことができる。その結果、所定位置は、モータ速度の範囲にわたって高い精度で決定される。
巻線の電流が立ち上がる速度は、励起電圧の大きさに依存する。特に、励起電圧が上昇するにつれて電流が立ち上がる速度は上昇する。その結果、測定されるパラメータが、フリーホイールの開始時又は終了時と相電流が電流限界を超える時間との間の間隔である場合、間隔の長さは減少する。同じ閾値が使用されると、励起電圧の変化により、所定位置が、より早い時点で決定され(励起電圧が上昇すれば)、又はより遅い時点で決定される(励起電圧が低下すれば)。従って、本方法は、相巻線を励起するために使用する励起電圧の大きさに依存する閾値を使用する段階を含むことができる。特に、本方法は、より高い励起電圧に関してより低い閾値を使用する段階を含むことができる。その結果、異なる励起電圧に関して、ロータの位置は良好に決定することができる。
ロータが所定位置にあるとの決定に応じて、本方法は巻線を転流させる段階を含むことができる。転流は、ロータが所定位置にあると決定されると直ぐに発生することができる。代替的に、転流は、ロータが所定位置にあるとの決定の後、所定時間遅らせることができる。いずれの場合も、巻線は所定位置が決定された時点に対応する時間に転流させる。
また、本発明は、ブラシレス永久磁石モータに関する制御システムを提供し、制御システムは、先行する段落のいずれかに記載の方法を実行する。
更に、本発明は、ブラシレス永久磁石モータと、先行する段落に記載の制御システムと、を備えたモータシステムを提供する。
モータは、単一の相巻線を備えることができる。このことはモータの制御が簡単になるという利点をもたらす。その結果、比較的簡単で安価な制御システムを使用して本方法を実行することができる。順次的に励起及びフリーホイールされる巻線の電流に関連したパラメータを測定する場合、制御システムは、モータの駆動及びロータの位置の決定を同時に行うことができる。従って、電力消費に妥協することなく単相モータのセンサレス制御を実現することができる。
本発明をより容易に理解できるように、以下に添付図面を参照して、例示的に本発明の実施形態を説明する。
本発明によるモータシステムのブロック図である。 モータシステムの概略図である。 モータシステムのコントローラが発生する制御信号に応答するインバータの許容状態の詳細である。 加速モードで比較的低速で作動するモータシステムの種々の波形を示す。 加速モードで比較的高速で作動するモータシステムの種々の波形を示す。 モータシステムの逆起電力センサの概略図である。 定常モードにおけるモータシステムの種々の波形を示す。 モータシステムの代替的な逆起電力センサの概略図である。 本発明による代替的なモータシステムの概略図である。 定常モードで作動する代替的なモータシステムの種々の波形を示す。 本発明による別の代替的なモータシステムの概略図である。 定常モードで作動する別の代替的なモータシステムの種々の波形を示す。 加速モードで比較的低速で作動する、本発明による別の代替的なモータシステムの種々の波形を示す。
図1及び図2のモータシステム1は、直流電源2から電力を供給され、ブラシレスモータ3及び制御システム4を備える。
モータ3は、4極ステータ6に対して回転する4極永久磁石ロータ5を備える。導線はステータ6の回りに巻かれ、一緒に接続されて(例えば、直列又は並列で)単一の相巻線7を形成するようになっている。
制御システム4は、直流リンクフィルタ8、インバータ9、ゲート駆動モジュール10、電流センサ11、逆起電力センサ12、及びコントローラ13を備える。
直流リンクフィルタ8は、インバータ9の切り換えにより発生する比較的高周波のリップルを平滑化するコンデンサC1を備える。
インバータ9は、直流リンク電圧を相巻線7に接続する4つのパワースイッチQ1−Q4から構成される全波ブリッジを備える。パワースイッチQ1−Q4の各々は、フリーホイールダイオードを含む。
ゲート駆動モジュール10は、コントローラ13から受信した制御信号に応答してスイッチQ1−Q4を開閉駆動する。
電流センサ11は、インバータ9の負レールに配置された検知抵抗R1を備える。電源2に接続される場合、電流センサ11にかかる電圧は、相巻線7の電流測定値をもたらす。電流センサ11を横切る電圧は、電流検知信号I_SENSEとして逆起電力センサ12及びコントローラ13へ出力される。
逆起電力センサ12は、コントローラ13へ出力されるデジタル信号BEMFを生成する。逆起電力センサ12の詳細な説明は、「定常モード」の項目で与えられる。
コントローラ13は、プロセッサ、記憶装置、及び複数の周辺機器(例えば、ADC、比較器、タイマ等)を有するマイクロプロセッサを備える。記憶装置は、プロセッサにより実行される命令、及びプロセッサで用いるための制御パラメータ(例えば、電流限界、立ち上がり時間閾値、速度閾値、フリーホイール期間、進角期間、導通期間等)を記憶する。コントローラ13は、モータシステム1の作動の制御を担うとともに、3つの制御信号、即ちDIR1、DIR2、及びFW#を生成する。制御信号は、ゲート駆動モジュール10へ出力され、これに応じてゲート駆動モジュールは、インバータ9のスイッチQ1−Q4を開閉駆動する。
DIR1及びDIR2は、インバータ9を通過する、つまり相巻線7を通過する電流の方向を制御する。DIR1が論理HIGHにプルされ、DIR2が論理LOWにプルされる場合、ゲート駆動モジュール10は、スイッチQ1及びQ4を閉じるとともにスイッチQ2及びQ3を開くので、電流は相巻線7を左から右へ流れる。反対に、DIR2が論理HIGHにプルされ、DIR1が論理LOWにプルされる場合、ゲート駆動モジュール10は、スイッチQ2及びQ3を閉じるとともにスイッチQ1及びQ4を開くので、電流は相巻線7を右から左へ流れる。従って、相巻線7内の電流は、DIR1及びDIR2を反転することで転流される。DIR1及びDIR2の両方が論理LOWにプルされると、ゲート駆動モジュール10は、全てのスイッチQ1−Q4を開く。
FW#は、相巻線7を直流リンク電圧から切り離して、相巻線7の電流がインバータ9のLOW側のループの周りをフリーホイール可能となるように使用される。従って、論理的LOWにプルされたFW#信号に応答して、ゲート駆動モジュール10は、HIGH側の両方のスイッチQ1及びQ3を開く。
各パワースイッチQ1−Q4は一方向のみに導通する。その結果、電流は、LOW側のスイッチQ2、Q4の一方、及び他のLOW側のスイッチQ2、Q4のフリーホイールダイオードをフリーホイールする。ある形式のパワースイッチ(例えば、半導体電界効果トランジスタ)は、両方向に導通できる。従って、フリーホイールダイオードを介してフリーホイールする代わりに、電流がLOW側のスイッチQ2、Q4をフリーホイールするように、LOW側のスイッチQ2、Q4の両方を閉じることができる、即ち、HIGH側のスイッチQ1、Q3の両方を開放することに加えて、論理LOWにプルされたFW#信号に応答してLOW側のスイッチQ2、Q4の両方を閉じることができる。
図3は、コントローラ13の制御信号に応答するスイッチQ1−Q4の許容状態をまとめたものである。以下において、用語「セット」及び「クリア」は、それぞれ信号が論理HIGH及び論理LOWにプルされることを示すために使用される。
過剰の電流は、制御システム4の構成部品(例えば、パワースイッチQ1−Q4)に損傷を与える及び/又はモータ5を消磁する場合がある。従って、コントローラ13は、相巻線7の励起時に電流検知信号I_SENSEを監視する。相巻線7の電流が電流限界を超える場合は、コントローラ13は、FW#をクリアすることにより相巻線7をフリーホイールする。フリーホイールはフリーホイール期間にわたって続き、その時間の間に、相巻線7の電流は電流限界を下回るレベルに低下する。フリーホイール期間の終了時に、コントローラ13は、FW#をセットすることにより相巻線7を再び励起する。その結果、相巻線7の電流は電流限界にチョッピングされる。
コントローラ13は、ロータ5の速度に応じて3つのモードのうちの1つで作動する。ロータ5が静止している場合、コントローラ13は始動モードで作動し、これは単にロータ5を正方向に始動させるために使用される。ロータ5が正方向に回転すると、コントローラ13は加速モードに切り換わる。コントローラ13は、ロータ5の速度が速度閾値を超えるまで加速モードで作動し、その後、コントローラ13は定常モードに切り換わる。各作動モードにおいて、コントローラ13は、専用のロータセンサを必要とすることなく、異なる制御スキームを使用してモータ3を制御する。
始動モード
始動モードで作動する場合、コントローラ13は、ロータ5の位置を決定しない。その代わりに、コントローラ13は、所定のシーケンスで相巻線7を励起し、この励起により、ロータ5は、該ロータ5の停止位置にかかわらず確実に正方向に駆動される。
コントローラ13は、相巻線7を所定期間にわたって特定方向に励起することから始める。方向の選択は重要ではない。従って、例えば、コントローラ13は、DIR1をセットしてDIR2をクリアすることができ、相巻線7を左から右へ励起する。
ステータ6の極と及びロータ5の極との間の空隙は非対称である。その結果、ロータ5の停止位置において、ロータ極は、ステータ極に対して僅かに位置合わせされていない場合がある。ロータ5は、ステータから印加される電磁場に対する2つの位置の一方で停止する。ロータ5は、第1の位置では印加されるステータ電磁場と概ね位置合わせされる。ロータ5は、第2の位置では印加されるステータ磁場と概して位置合わせされていない。ロータ5は、第1の位置で停止した場合、相巻線7の励起に応じて逆方向に回転する。ロータ5は、該ロータ5が完全に位置合わせされた位置になるまで比較的小さい角度だけ回転する。ロータ5は、第2の位置で停止した場合、相巻線7の励起に応じて正方向に回転する。ロータ5は、再び該ロータ5が完全に位置合わせされた位置になるまで比較的大きい角度だけ回転する。従って、ロータ5は、該ロータ5の停止位置に関係なく、相巻線7の励起により整列位置へ回転される。その間に相巻線7が励起される所定期間により、ロータ5は、何れかの停止位置から整列位置へ確実に回転される。
所定期間にわたる相巻線7の励起後、コントローラ13は、DIR1及びDIR2の両方をクリアすることにより相巻線7をオフする。相励起の停止により、ロータ5は、小さい角度だけ正方向に回転して第1の停止位置をとる。相励起を停止する期間は、ロータ5が確実に第1の停止位置に停止するのに十分な長さである。次に、コントローラ13は、相巻線7を以前に励起したのとは反対方向に励起する。従って、例えば、コントローラ13は、DIR2をセットしかつDIR1クリアすることができ、相巻線7を右から左へ励起する。次に、これにより、ロータ5は正方向に回転される。この段階で、コントローラ13は加速モードに切り換わる。
加速モード
加速モードで作動する場合、コントローラ13は、ロータ5の位置を決定するために第1のセンサレススキームを使用する。
加速モードに入る際に、コントローラ13は既に相巻線7を励起している。前述したように、コントローラ13は、電流制御スキームを使用し、ここでは、相巻線7は、巻線7の電流が電流限界を超える場合は常にフリーホイールされる。コントローラ13は、所定のフリーホイール期間にわたって相巻線7をフリーホイールする。フリーホイール期間の終了時に、コントローラ13は、相巻線7を再び励起する。従って、コントローラ13は、各電気半サイクルにわたって相巻線7を順次励起してフリーホイールする。
相巻線7に誘起される逆起電力は、相巻線7の電流が、励起中に立ち上がり、フリーホイール中に立ち下がる速度に影響を及ぼす。特に、逆起電力が上昇すると、相巻線7の電流は、より遅い速度で立ち上がり、より速い速度で立ち下がる。その結果、ロータ5が回転するにつれて、相電流は、各フリーホイール期間の間に異なるレベルに低下する。従って、相電流は、各励起期間の間に異なるレベルから出発し、異なる速度で立ち上がる。本出願人は、相電流が各励起期間の間に電流限界まで上昇するのに要する時間は、ロータ5の角度位置に依存することを見出した。さらに、電流立ち上がり期間は、ロータ5が整列位置に近づくにつれて減少する。従って、この知見をコントローラ13で利用してロータ5の位置を決定する。
各フリーホイール期間の終了時に、コントローラ13はタイマを始動させる。相電流が電流限界を超えた場合、コントローラ13はタイマを停止させる。次に、コントローラ13は、タイマに記憶した電流立ち上がり期間を所定の立ち上がり時間閾値と比較する。電流立ち上がり期間が立ち上がり時間閾値よりも小さい場合、コントローラ13は、ロータ5が整列位置にあると決定する。
コントローラ13は、加速モードで作動する場合、決定された各整列位置に応じて相巻線7を転流させる。従って、ロータ5が整列位置にあるとの決定に応じて、コントローラ13は、相巻線7を直ちに転流させる(即ち、DIR1及びDIR2を反転させ、FW#をセットすることにより)。しかしながら、必要であれば、コントローラ13は、代替的に、決定された整列位置の前又は後に、相巻線7を転流させることができる。決定された整列位置に対して異なる時間に相巻線7を転流させるスキームは、定常状態モードの項目で説明する。
コントローラ13は、各電流チョッピングによりロータ5の位置を評価する。その結果、電流チョッピングの頻度が、モータ5の整列位置が決定される分解能を定める。ロータ5の速度が比較的遅いとき、各電気半サイクルの長さは比較的長く、しかも逆起電力の大きさは比較的小さい。その結果、通常、コントローラ13は各電気半サイクルにわたって相電流を多数回チョッピングするので、モータ5の整列位置は比較的高い精度で決定することができる。ロータ5の速度が上昇するにつれて電気半サイクルの長さは減少し、逆起電力の大きさは増加する。従って、コントローラ13が各相電流をチョッピングする頻度は低くなるので、コントローラ13が決定する整列位置の誤差範囲は増大する。例示的に、図4は、ロータが比較的遅い速度で作動する場合における、相電流、パワースイッチQ1のオン/オフ信号、及び各電気半サイクルの1つに対する逆起電力の波形を示す。次に、図5は、ロータが比較的速い速度で作動する場合の同じ波形を示す。決定された整列位置の誤差(即ち、実際の整列位置とコントローラ13により決定される整列位置との間の差異)は、より速い速度でより大きいことが分かる。
前述の段落で特定した挙動の結果として、立ち上がり時間閾値に関して選択した値は、決定された整列位置の精度に影響する。例えば、設定した立ち上がり閾値が高すぎると、特により遅い速度で作動している場合、コントローラ13は、ロータ5の整列位置をより早い時点で決定する可能性がある。反対に、設定された立ち上がり閾値が低すぎると、特により速い速度で作動している場合、コントローラ13は、ロータ5の整列位置をより遅い時点で決定する可能性がある。相巻線7は、決定された整列位置に対する時間に転流されるので、決定された整列位置の精度がモータシステム1の出力及び/又は効率に影響を及ぼす。
決定された整列位置の精度を改善するために、コントローラ13は、ロータ速度に伴って変動する立ち上がり時間閾値を使用できる。特に、コントローラ13は、上昇するロータ速度に伴って上昇する立ち上がり時間閾値を使用できる。その結果、電流チョッピングの頻度が比較的高い、より遅い速度で、より低い立ち上がり時間閾値を使用することができる。反対に、電流チョッピングの頻度が比較的低い、より速い速度で、より高い立ち上がり時間閾値を使用することができる。その結果、決定された整列位置は、ロータ速度の範囲にわたって改善された精度で決定することができる。
決定された整列位置の精度はまた、フリーホイール期間を減少することでも改善される。フリーホイール期間が減少すると、電流チョッピングの頻度が高くなるので、整列位置は改善された精度で決定することができる。最小の許容可能なフリーホイール期間は、ハードウェアの速度(例えば、コントローラ13の速度及びパワースイッチQ1−Q4の最大の切換え周波数)、及びモータ3の特性(例えば、相巻線7の抵抗及びインダクタンス、並びに逆起電力の形状及び大きさ)により決定することができる。
一定のフリーホイール期間を使用するよりも、ロータ速度に応じて、フリーホイール期間を変動させることが望ましい場合がある。例えば、より遅い速度では、より長いフリーホイール期間を使用してスイッチング損失を最小に抑えることができ、より速い速度ではより短いフリーホイール期間を使用して、電流チョッピングの頻度を大きくして整列位置の精度を改善することができる。
加速モードで使う時間は比較的短くできるので、加速モードで作動する場合、モータシステム1の出力及び/又は効率は重要でない場合がある。その結果、立ち上がり時間閾値及び/又はフリーホイール期間に関する速度依存値を使用する場合の利点にもかかわらず一定値を使用することができる。実際、立ち上がり時間閾値及び/又はフリーホイール期間に関する一定値を使用すれば、制御スキームが簡素になるという利点がある。
コントローラ13は、該コントローラ13により決定される2つの連続する整列位置の間の間隔を測定することでロータ5の速度を決定する。前述したように、コントローラ13が決定する各整列位置に関連する誤差範囲が存在する。従って、ロータ速度のより正確な測定値を得るために、コントローラ13は、複数の決定された整列位置の平均間隔を測定できる。例えば、コントローラ13は、4つの連続する整列位置に対する間隔の平均値を求めることによりロータ速度を決定できる。
モータ5が整列位置にあることをコントローラ13が決定した直後は、モータ5の位置は依然として整列位置又はその近くにある場合がある。その結果、コントローラ13が電流立ち上がり時間の測定及び比較を継続している場合は、同じ実際の整列位置に関して、更なる整列位置が決定される可能性がある。これは、遅いモータ速度において特に当てはまり、そこでは、逆起電力の大きさが比較的小さいので、励起中の相電流の立ち上がり速度が比較的速い。従って、ロータ5が整列位置にあると決定された後、コントローラ13は、所定期間にわたって電流立ち上がり期間の測定を停止する。この期間は、以下では停止期間と呼ぶことにする。停止期間の長さは、停止期間の終了時にモータ5がそれ以上整列位置又はその近くにないことを保証する長さである。例えば、停止期間は、加速モードの速度範囲にわたってモータが停止期間の間に少なくとも電気角度で70度だけ回転するように設定できる。
モータ5の速度が上昇するにつれて、各電気半サイクルの長さは減少する。その結果、特に速度範囲が比較的大きい場合、一定の停止期間は不適切となる場合がある。例えば、加速モードで作動するときの速度範囲は1,000から50,000rpmとなる場合がある。1,000rpmにおいて、4極モータに関する電気半サイクルの期間は15msである。従って、停止期間5.8msが約70度の電気角度に対応する。50,000rpmにおいて、電気半サイクルの期間は0.3msである。従って、停止期間5.8msは、この速度では明らかに不適切である。従って、コントローラ13は、ロータ速度に関して変動する停止期間を使用できる。特に、コントローラ13は、上昇するロータ速度につれて減少する停止期間を使用できる。
前述したスキームにおいて、電流立ち上がり期間は、フリーホイール期間の終了時に開始する。その結果、電流立ち上がり期間及びフリーホイール期間の両方に関して単一のタイマを使用することができる。それにもかかわらず、フリーホイール期間は予め定められているので、代替的に、電流立ち上がり期間は、フリーホイール期間の始めに開始できる。従って、一般的には、電流立ち上がり期間は、フリーホイール期間の開始時又は終了時と、相巻線の電流が電流限界を超える時点との間の間隔と言うことができる。
各電気半サイクルの期間は、ロータ速度が上昇するにつれて減少するので、相インダクタンスと関連する時定数(L/R)がますます重要となる。更に、相巻線7に誘起される逆起電力は上昇し、結果として、相巻線7における電流の立ち上がり速度に影響を及ぼす。従って、相巻線7に電流を供給することがますます困難になる。比較的速いロータ速度において、コントローラ13は、各電気半サイクルの間に相電流をたった1回又は2回チョッピングできる。その結果、コントローラ13が決定した整列位置の誤差範囲は比較的大きくなる可能性がある。誤差の大きさは、モータシステム1の出力及び/又は効率に悪影響を及ぼす場合がある。さらに、誤差はモータ3の更なる加速を妨げる場合がある。従って、コントローラ13は、ロータ5の速度が速度閾値を超える場合は、加速モードから定常モードに切り換わる。
定常モード
定常モードで作動する場合、コントローラ13は、ロータ5の位置を決定するために第2のセンサレススキームを使用する。
第2のセンサレススキームは、逆起電力センサ12を使用する。以下で説明するように、逆起電力センサ12はデジタル信号を出力し、その特定のエッジがロータ5の整列位置に対応する。
何らかの著しい飽和又は突極性がなければ、相巻線7の電圧方程式は、以下のように表わすことができる。
ph=iphph+Lph・diph/dt+Eph
式中、Vphは相巻線7を横切る電圧、iphは相巻線7の電流、Rphは相巻線7の抵抗、Lphは相巻線7のインダクタンス、Ephはロータ5が相巻線7に誘起する逆起電力である。
ロータ5が整列位置にある場合、相巻線7に誘起される逆起電力はゼロである。逆起電力の各ゼロクロスにおいて、電圧方程式は以下のようになる。
ph=iphph+Lph・diph/dt
以下に記載する理由により、項iphphは、逆起電力のゼロクロスの周辺では無視可能である。その結果、ロータ5の各整列位置に関して、以下の電圧方程式に帰着する。
ph=Lph・diph/dt
起電力センサ12は、この式を使用して、ロータ5の整列位置に対応するエッジを有する出力信号を生成する。
図6に示すように、逆起電力センサ12は、電圧センサ15、増幅器16、微分器17、ローパスフィルタ18、及び比較器19を含む。
電圧センサ15は、直流リンク電圧VDCに比例する電圧を有する第1の信号を出力する分圧器R3、R4を備える。相巻線7が励起される場合、相巻線にかかる電圧Vphは、直流リンク電圧VDCからパワースイッチQ1−Q4を横切る電圧降下を減算した電圧に相当する。その結果、電圧センサ15が出力する第1の信号は、励起中に相巻線を横切る電圧Vphに比例する電圧を有する。
増幅器16は、電流センサ11が出力するI_SENSE信号で作動する。次に、微分器17は増幅器16の出力信号で作動し、ローパスフィルタ18は微分器17の出力信号で作動する。電流センサ11は、相巻線7の電流に比例する電圧を有する第2の信号を出力すると言うことができる。次に、微分器17は、第2の信号を微分して、それに応じて相巻線の電流の変化率diph/dtに比例する電圧を有する第3の信号を生成する。相巻線7のインダクタンスは一定であると仮定され(この仮定は、モータ3の突極性が殆ど又は全く無く、飽和効果が最小である場合は正しい)、結果的に第3の信号の電圧はLph・diph/dtに比例する。
ローパスフィルタ18は、単に微分器17が第3の信号に持ち込む場合がある何らかのノイズを抑制するために使用される。ノイズの問題がない場合、フィルタ18は省略できる。図6において、ローパスフィルタ18及び微分器17は、2つの別個の構成要素として示されている。代替的に、ローパスフィルタ18は、微分器17の一部として実装することができ、追加的な演算増幅器の必要がなくなる。
増幅器16は、第1の信号及び第3の信号の電圧の適切なスケール調整を保証しており、相巻線7に誘起される逆起電力がゼロの場合に2つの信号の電圧は一致する、即ち電圧は、Vph=Lph・diph/dtが成立する場合に一致する。電流センサ11の検知抵抗R1及び電圧センサ15の分圧器R3、R4は、第1の信号及び第2の信号の電圧が即座に適切にスケール調整されるように構成することができるので、増幅器16は必要なくなると考えることができる。代替的に、第2の信号で作動する増幅器16よりも、電圧スケーラー(例えば、増幅器又は減衰器)を使用して、逆起電力がゼロの場合に第1の信号の電圧と第3の信号の電圧とが一致するように、第1の信号、第2の信号、及び第3の信号の1つ又はそれ以上をスケール調整することができる。
比較器19は、第1の信号の電圧と第3の信号の電圧とを比較して、この比較に応じてデジタル出力信号を生成する。出力信号は、第1の信号の電圧が第2の信号の電圧よりも高い場合(Vph>Lph・diph/dt)に論理HIGH(又は代替的に論理LOW)であり、第1の信号の電圧が第2の信号の電圧よりも低い場合(Vph<Lph・diph/dt)に論理LOW(又は代替的に論理HIGH)である。従って、2つの信号の電圧が一致する場合、即ちVph=Lph・diph/dtが成立する場合は、出力信号にエッジが生成される。この条件は、相巻線7に誘起される逆起電力がゼロの場合に満足される。その結果、ロータ5が整列位置にある場合に、出力信号にエッジが生成される。しかしながら、以下で説明するように、出力信号には、ロータ5の整列位置に対応しないので無視する必要がある他のエッジが生成される。
加速モードで作動する場合、コントローラ13は、各電気半サイクルの全長にわたって、相巻線7を順次励起してフリーホイールする。対照的に、定常モードで作動する場合、コントローラ13は、各電気半サイクルの一部のみにまたがる導通期間にわたって相巻線7を順次励起してフリーホイールする。導通期間の終りに、コントローラ13は、FW#をクリアすることにより相巻線7をフリーホイールする。次に、フリーホイールは、コントローラ13が相巻線7を転流させる時間まで、無期限に継続する。低下する逆起電力の領域内で、所定の相電流に関してより小さいトルクが達成される。その結果、この範囲内において相巻線7をフリーホイールすることにより、効率がより高いモータシステム1を実現することができる。加えて、逆起電力が低下するにつれて、相電流は望ましくないレベルまで鋭く立ち上がる場合がある。低下する逆起電力の範囲内で相巻線7をフリーホイールすることにより、この電流スパイクを避けることができる。
定常モードで作動する場合、コントローラ13は、ロータ5の各整列位置より前に相巻線7を転流させるようになっており、その理由を以下に説明する。前記の段落で説明したように、相巻線7は転流の直前にフリーホイールしている。フリーホイールの間に、相電流は、インバータ9のLOW側のループの周りを循環し、電流センサ11をバイパスする。その結果、電流センサ11を通過する電流はないので、第2の信号の電圧はゼロである。対照的に、相巻線7を通過する電流はゼロではなく、比較的大きい可能性がある。従って、相巻線7を転流させる際に、電流センサ11を通過する電流の大きさは急激に変化する。加えて、相巻線7を転流させる際に、相巻線7のインダクタンスの結果として、電流センサ11を通る電流の最初の極性は負である。次に、電流は、鋭く立ち上がり、速やかに正になる。従って、相巻線7を転流させる際、電流センサ11が出力する第2の信号の電圧は、ゼロから負の値へ鋭く変化し、その後正の値へ鋭く立ち上がる。その結果、微分器17が出力する第3の信号の電圧は、負のスパイク(第2の信号の電圧におけるゼロから負の値への急激な変化の結果として)を有し、これに正スパイク(第2の信号の電圧の急激な立ち上がりの結果として)が直ぐに続く。第3の信号の電圧における正のスパイクの結果として、逆起電力信号にエッジが生成される。しかしながら、このエッジは、逆起電力のゼロクロスに対応しない。その代わりに、エッジは、電流センサ11を通過する電流の急激な変化のアーチファクトであり、これはフリーホイール中に電流センサ11が相電流を検知できないために生じる。
前記の段落で説明したように、相巻線7の電流は、転流させる際に比較的速やかに立ち上がる。その結果、第3の信号の電圧は、比較的高く第1の信号の電圧を超える。しかしながら、逆起電力が低下し、ゼロと交差し、その後直流リンク電圧に対抗すると、電流の立ち上がり速度は低下するので、第3の信号の電圧は低下する。いくつかの時点で、第3の信号の電圧は、第1の信号の電圧と一致し、逆起電力信号に更なるエッジが生成される。次に、このエッジは逆起電力のゼロクロスに対応する。
その結果、相巻線7を転流させる際に、電流センサ11を通過する電流の急激な変化の結果として、逆起電力信号に第1のエッジが生成される。次に、逆起電力のゼロクロスの結果として、逆起電力信号の第2のエッジがこれに続く。従って、コントローラ13は、第1のエッジを無視して、第2のエッジに応じてロータ5が整列位置にあると決定する。
第2のエッジの検知に応じて、コントローラ13は、該コントローラ13が再び相巻線を転流させるまで、逆起電力信号を無視する。その理由は以下の通りである。加速モードと同じように、相巻線7の電流が電流限界を超える場合は常に、コントローラ13は、所定のフリーホイール期間にわたって相巻線7をフリーホイールする。従って、各導通時間の間に、コントローラ13は相電流をチョッピングできる。電流チョッピングが発生するならば、コントローラ13が相巻線7をフリーホイール及び励起する際に、電流センサ11を通過する電流は急激に変化する。電流センサ11を通過する電流の何らかの急激な変化は、逆起電力信号のスプリアスエッジにつながる場合がある。加えて、任意のフリーホイール期間の間に、相電流は、インバータ9のLOW側のループの周りを循環して、電流センサ11をパイパスする。その結果、電流センサ11が出力する第2の信号の電圧はゼロとなるので、微分器17が出力する第3の信号の電圧は有効ではない。従って、コントローラ13は、相巻線7の転流にだけ呼応して逆起電力信号の監視を開始する。次に、コントローラ13は、逆起電力信号の第1のエッジを無視して、逆起電力信号の第2のエッジに応じてロータ5が整列位置にあると決定する。その後、コントローラ13は、該コントローラ13が再び相巻線7を転流させる時間まで、逆起電力信号を無視する。本実施形態において、第1のエッジは立ち上がりエッジであり、第2のエッジは立ち下がりエッジである。従って、コントローラ13は逆起電力信号を監視するとともに、立ち下がりエッジに応じてロータ5が整列位置にあると決定する。
モータシステム1の動作を説明するために、図7は、1つの電気サイクルにわたる相電流、第2の信号の電圧、第3の信号の電圧、逆起電力信号の可能性のある波形を示す。相巻線7を転流させる際に、第2信号の電圧は、ゼロから負の値へ急激に変化し、その後正の値へ急激に立ち上がることが分かる。その結果、第3の信号の電圧は、負のスパイク(第2の信号の電圧のゼロから負の値への急激な変化に対応する)を有し、正のスパイク(第2の信号の電圧の急激な立ち上がりに対応する)が直ぐこれに続く。正のスパイクの大きさは、第3の信号の電圧が第1の信号のそれを超えるようになっているので、逆起電力信号に立ち上がりエッジが生成される。第3の信号の電圧が低下するにつれて、第1の信号の電圧及び第3の信号の電圧は再び一致し、逆起電力信号に立ち下がりエッジが生成される。
前述したように、コントローラ13は、モータ5の各整列位置の前に相巻線7を転流させる。その理由は以下の通りである。励起中に相電圧Vphは、直流リンク電圧VDCに比例する。一方、フリーホイール中に相電圧はゼロである。その結果、電圧センサ15が出力する信号の電圧は、相巻線7が励起される場合のみ、相電圧Vphに比例する。加えて、電流センサ11は、励起中のみ相電流の測定値を与える。従って、逆起電力センサ12は、相巻線7が励起される場合にのみロータ位置を決定できる。従って、コントローラ13は、ロータ5の各整列位置の前に相巻線7を転流させる。これにより、ロータ5が各整列位置を通過する際に、相巻線7が確実に励起されるようになる。
相巻線7を転流させるために、コントローラ13は、逆起電力信号の各立ち下がりエッジに応じて作動する。逆起電力信号の立ち下がりエッジに応じて、コントローラ13は、電気半サイクルの期間T_HCから進角期間T_ADVを減算して、転流期間T_COMを取得する。
T_COM=T_HC−T_ADV
次に、コントローラ13は、立ち下がりエッジの後で、時間T_COMに相巻線7を転流させる。その結果、コントローラ13は、ロータ5の次の整列位置に先立って、相巻線7を進角期間T_ADVだけ転流させる。電気半サイクルの期間T_HCは、逆起電力信号の2つの連続するエッジ間の間隔で定義される。
進角期間は、励起の相(即ち、ロータ5の整列位置に対する相巻線7が励起される角度)を定義し、導通期間は励起の長さ(即ち、相巻線7が励起される角度)を定義する。コントローラ13は、ロータ5の速度変化に応じて、進角期間及び/又は導通期間を調整できる。例えば、コントローラ13は、ロータ速度の範囲にわたって同じ入力又は出力パワーを実現できるように、進角期間及び/又は導通期間を調整できる。
前記の説明において、相電圧方程式の抵抗の項iphphは、逆起電力のゼロクロス付近では無視できることに注意されたい。これにはいくつかの理由がある。第1に、抵抗の項は、ロータ位置に無関係に比較的小さい。例えば、70度における相抵抗Cは0.03Ωとすること、電源2の電圧は24Vとすること、及び電流限界は30Aとすることができる。従って、相電流が最大値30Aである場合、項iphphは0.9Vとなる。一方、相電圧は約24Vである。従って、ロータ位置に関係なく、相巻線7に関する電圧方程式は、誘起及び逆起電力の項に支配される。第2に、定常モードで作動する場合、コントローラ13は、逆起電力の立ち下がり期間の間に相巻線7をフリーホイールする。その結果、相電流は、逆起電力のゼロクロスの前の期間に減衰する。第3に、コントローラ13は、逆起電力のゼロクロスの前に相巻線7を転流させる。転流は、必然的に相電流のゼロクロスを含む。一般的に、相電流は転流の前にゼロではなく、転流は逆起電力のゼロクロスの前に起こるので、相電流のゼロクロスは、逆起電力のゼロクロス又はその近くで発生する。その結果、抵抗の項は、逆起電力のゼロクロスで無視可能である。
速度閾値において、加速モードでの電流チョッピングの頻度は比較的低い場合がある。その結果、コントローラ13が決定する整列位置の誤差範囲は、比較的大きい可能性がある。定常モードでは、ロータの整列位置の前に相巻線7を励起することが要求される。しかしながら、決定された整列位置の誤差が比較的大きい場合、転流は、ロータの整列位置又はその後で発生することが可能である。従って、定常モードに入る前に、ロータ5の整列位置を改善した精度で実現することが必要な場合又は望ましい場合がある。従って、図8に示すように、逆起電力センサ12は、一対の分圧器R5、R6及びR7、R8、差動増幅器20、並びにゼロクロス検知器21を備える。分圧器R5、R6、R7、R8の出力は増幅器20に送られ、これは相電圧の測定値を出力する。増幅器20の出力は、ゼロクロス検知器21へ送られ、これは相電圧のゼロクロスに対応するエッジを有するデジタル信号を出力する。加速モードから定常モードへ移行する際に、コントローラ13は、インバータ9の全てのスイッチQ1−Q4を開放してゼロクロス検知器21が出力する信号を監視する。全てのスイッチの開放により、相電流は、相巻線7を通過する電流がなくなるまで、スイッチQ1−Q4のフリーホイールダイオードを通過して減衰する。この時点で、相巻線7を横切る電圧は、相巻線7が誘起する逆起電力に一致する。その結果、ゼロクロス検知器21が出力する信号の各エッジは、逆起電力のゼロクロスに対応する。従って、コントローラ13は、ロータの整列位置のより正確な測定値を取得する。ロータの整列位置が特定された後(即ち、ゼロクロス検知器21が出力する信号の各エッジを検知した後)、コントローラ13は、定常モードに切り換わり、前述の方法でモータ3を制御する。特に、コントローラ13は逆起電力信号を監視して、逆起電力信号の立ち下がりエッジに応じて相巻線7を転流させる。
前述の実施形態において、逆起電力センサ12は、相励起の間でのみ逆起電力のゼロクロスを検知可能である。従って、コントローラ13は、逆起電力の各ゼロクロスの前に相巻線7を転流させることが要求される。これは問題とはみなされず、その理由は、定常モードで発生する比較的高い速度において、一般的に、各電気半サイクルにわたって十分な電流を引き起こして相巻線7に電力を供給するために、進角転流が要求されるからである。それにもかかわらず、逆起電力のゼロクロスに対して転流を同期させること又は遅らせることが望ましい場合もある。
進角、同期、又は遅角転流は、全て、前述したのと同じ制御スキームを用いて実行できる。逆起電力信号の立ち下がりエッジに応じて、コントローラ13は、電気半サイクルの期間T_HCから相期間T_PHASEを減算して、転流期間T_COMを得る。
T_COM=T_HC−T_PHASE
次に、コントローラ13は、立ち下がりエッジの後、時間T_COMで相巻線7を転流させる。その結果、コントローラ13は、次のロータ整列位置に対して、相巻線7を相期間T_PHASEだけ転流させる。相期間が正であれば、転流はロータ整列位置の前で発生する(進角転流)。相期間がゼロであれば、転流はロータ整列位置で発生する(同期転流)。相期間が負であれば、転流はロータ整列位置の後で発生する(遅角転流)。
同期又は遅角転流を使用すると、ロータ整列位置は、相巻線7をフリーホイールする場合に発生する可能性がある。従って、フリーホイール中及び励起中の相電圧及び相電流を測定するために、電流センサ11及び電圧センサ15の別の様式が必要となる。
図9は、代替の実施形態を示し、電流センサ11及び電圧センサ15が異なる。制御システム4の他の全ての特徴は変更されていない。特に、逆起電力センサ12は、増幅器16、微分器17、ローパスフィルタ18、及び比較器19を引き続き備える。
電流センサ11は、一対の検知抵抗R1及びR2とマルチプレクサ25とを備える。各抵抗R1及びR2は、インバータ9の下流側に配置され、一方の抵抗R2は、左から右へ励起された場合の相電流の測定値を与え、他方の抵抗R1は、右から左へ励起された場合の相電流の測定値を与える。マルチプレクサ25は、検知抵抗R1、R2が出力する2つの信号の一方を選択する。
電圧センサ15は、一対の分圧器R5、R6及びR7、R8、一対の差動増幅器22、23、並びにマルチプレクサ24を備える。分圧器R5、R6及びR7、R8は相巻線7の両側に配置され、分圧器R5、R6、R7、R8の出力は、差動増幅器22、23へ送られる。一方の増幅器22が出力する信号は、左から右へ励起された場合の相電圧の測定値を与え、他方の増幅器23が出力する信号は、右から左へ励起された場合の相電圧の測定値を与える。マルチプレクサ24は、増幅器22、23が出力する2つの信号の一方を選択する。
コントローラ13が出力するDIR1信号は、両方のマルチプレクサ24、25に関するセレクタ入力として使用される。従って、マルチプレクサ24、25は、相巻線7を通過する電流の方向に従って、増幅器22、23の一方及び検知抵抗R1、R2の一方を選択する。分圧器R5、R6、R7、R8を相巻線7の反対側に配置し、しかも検知抵抗R1、R2をインバータ9の反対側のレッグに配置することにより、フリーホイール及び励起の間に、相電圧及び相電流を検知できる。
図6の逆起電力センサ12は、フリーホイールの間に相電圧又は相電流を検知することができない。その結果、フリーホイールの間に逆起電力信号にスプリアスエッジが生成される。一方、図9の逆起電力センサ12は、励起及びフリーホイールの両方の間に相電圧又は相電流を検知できる。その結果、フリーホイールの間に、スプリアスエッジは生成されない。それにもかかわらず、相巻線7を転流させる際に、逆起電力信号に立ち上がりエッジが生成され続ける。立ち上がりエッジは、相巻線のインダクタンスの結果として、選択された検知抵抗R1又はR2を通過する電流が最初は負であるために発生する。その結果、負及びその後に正となるスパイクが、第3の信号の電圧に発生する。従って、コントローラ13は、フリーホイール及び励起の間に逆起電力信号を監視して、逆起電力信号の立ち下がりエッジに対する時間に相巻線7を転流させる。
図10は、図9の配置を使用した場合の、1つの電気サイクルに対する相電流、第2の信号の電圧、第3の信号の電圧、及び逆起電力信号の波形を示す。
図11は、電流センサ11及び電圧センサ15が再度変更された別の代替的な実施形態を示す。
電流センサ11は、励起及びフリーホイールの間に相電流を検知する電流変換器26を備える。電流変換器26が出力する信号の極性は、相巻線7を通過する電流の方向を反映する。
電圧センサ15は、相巻線7の両側に配置された一対の分圧器R5、R6及びR7、R8を備え、その出力は単一の差動増幅器22へ送られる。増幅器22が出力する信号は、励起の方向を反映する電圧の極性を有する相電圧の測定値を与える、即ち相電圧は、相巻線7が左から右へ励起される場合は正で、右から左へ励起される場合は負である。
図9で説明した実施形態と同様に、電流センサ11及び電圧センサ15は、励起及びフリーホイールの両方の間に、相電流及び相電圧を検知する。しかしながら、図9の実施形態とは対照的に、電流センサ11が出力する信号の電圧は、相巻線7を転流させる際に急激に変化しない。後述するように、これは、逆起電力センサ12が出力する逆起電力信号に関して重要な意味をもつ。
図12は、図11の配置を使用した場合の、1つの電気サイクルに対する相電流、第2の信号の電圧、第3の信号の電圧、及び逆起電力信号の波形を示す。電流センサ11が出力する第2の信号の電圧は相電流のものを鏡映することが分かる。図10で説明した波形とは異なり、転流時点で第2の信号の電圧で急激に変化しない。その結果、第3の信号の電圧に負のスパイクはない。図12では、第1の信号及び第3の信号の電圧は、フリーホイール時点及び転流時点で一致するように見える可能性がある。しかしながら、これは事実ではない。その代わりに、2つの信号の電圧は一緒に立ち上がり及び立ち下がる。従って、2つの信号の電圧は一致せず、逆起電力信号にエッジは生成されない。実際、図12から明らかなように、エッジは、逆起電力信号において逆起電力のゼロクロスにのみ、即ちVph=Lph・diph/dtが成立する場合にのみ生成される。従って、逆起電力信号は、従来のホール効果センサが出力する信号に近似する。
前記では相電圧及び相電流を測定するための特定の実施形態を説明した。電圧及び電流を測定する他の構成が存在することに留意されたい。例示的に、電流センサ11は、ホール効果センサ又は他の電流変換器を備えることができる。
前述した実施形態において、逆起電力センサ12は、コントローラ13とは別個であり、コントローラ13の外部にあるハードウェアで実行される。しかしながら、必要とされるハードウェアがコントローラ13の周辺機器の一部を形成すれば、逆起電力センサ12の1つまたはそれ以上の構成要素(例えば、増幅器16、微分器17、ローパスフィルタ18、及び/又は比較器19)はコントローラ13の不可欠な部分を形成できると考えることができる。
逆起電力センサ12のローパスフィルタ18は、第3の信号に位相遅延を導入することができ、これは逆起電力信号の位相シフトにつながる。従って、フィルタ18は、可能な限り小さな位相遅延で、第3の信号から十分なノイズを除去するように構成されている。
前記ではロータ5の位置を検知する2つのスキームを説明した。第1のスキームにおいて(加速モードで使用する)、相電流が電流限界を超えるのに必要な時間は、ロータ5の位置を決定するために使用される。第2のスキームにおいて(定常モードで使用する)、相電圧と相電流の変化率とが比較されてロータ5の位置を決定する。
第1のスキームには、何らかの追加的なハードウェアを必要とすることなく実施できるという利点がある。実際には、ホール効果センサを使用する従来のモータシステムと比較して、第1のスキームは、少なくとも1つの少ない構成要素を使用する。相電流が電流限界を超えた場合、相巻線7は、フリーホイール期間にわたってフリーホイールされる。従って、フリーホイール期間の間に相電流を検知する必要はない。その結果、第1のスキームは、相電流を検知するための単一の検知抵抗を用いて実施することができる。従って、第1のスキームは、費用効率が高いロータ位置の決定方法を提供する。
第1のスキームは、電流チョッピングに依存してロータ5の位置を決定する。さらに、電流チョッピングの頻度が分解能、結果的にロータ位置を決定する精度を決める。その結果、電流のチョッピングがまれである場合(例えば、比較的高い速度において)、決定したロータ位置の精度は比較的不十分な場合がある。第2のスキームには、ロータ5の位置を決定するために電流チョッピングに依存しないとの利点がある。その結果、ロータ位置は、ロータ速度に関係なく決定できる。決定されたロータ位置の精度は、部分的に抵抗の項iphphで定義される。好都合なことに、通常、抵抗の項は小さくて無視可能である。さらに、抵抗の項が大きくても、この項は、単に決定した整列位置の誤差を増加させるに過ぎない。それにもかかわらず、ロータに関する整列位置を引き続き決定することが可能である。第2のスキームの欠点は、スキームを実行するための追加的なハードウェアを必要とすることであり、モータシステム1のコストは必然的に高くなる。それにもかかわらず、部品コストの増加は、ホール効果センサの省略の結果として得られる組み立てコストの低減により相殺できる。
図6に説明するように、第2のスキームを実行するコストは、電圧センサ15に関する単一の分圧器R3、R4の使用、及び電流センサ11に関する単一の検知抵抗R1の使用により、比較的安価にすることができる。単一の分圧器R3、R4及び単一の検知抵抗R1を使用すると、ロータ5の位置は、相巻線7が励起される場合のみ検知可能である。これは、ロータ整列位置に先立って相巻線7を転流させることにより達成される。比較的低い速度において、相電流は、比較的迅速に電流限界まで立ち上がる。従って、逆起電力のゼロクロスは、相巻線7がフリーホイールされている時間に発生できる。従って、第2のスキームの特定の実施例は、費用効果があるが、比較的低い速度では適当でない場合がある。しかしながら、より低い速度では第1スキームを使用し、より高い速度では第2スキームを使用することにより、ロータ速度の全範囲にわたってモータ3を制御するための費用効率の高い解決法が得られる。
電源2は、経時的に変動する電圧を出力できる。例えば、電源2は、使用時に放電するバッテリを備えることができる。代替的に、電源2は、交流電源と、整流電圧を供給する整流器とを備えることができる。直流リンクフィルタ8の静電容量に応じて、直流リンク電圧は比較的大きなリップルをもつ場合がある。代替的に、直流リンクフィルタ8は整流電圧を平滑化するが、交流電源の正弦波電圧は、経時的にドリフトする場合がある。相巻線7の電流立ち上がり速度は相電圧の大きさに依存する。従って、第1のセンサレススキームを使用する場合、電源2の電圧の何らかの変化は、コントローラ13が整列位置を決定する時点に影響を及ぼす場合がある。例えば、電源2の電圧が上昇するにつれて、相電流の立ち上がり速度は高くなるので、電流立ち上がり期間の長さは短くなる。同じ電流立ち上がり閾値が使用される場合、電源2の電圧変化により、整列位置をより早い時点(電圧が上昇するとき)、又はより遅い時点(電圧が低下するとき)に決定することが可能になる。従って、コントローラ13は、電源2の電圧変化に応じて立ち上がり時間閾値を調整できる。特に、コントローラ13は、相電圧の上昇に応じて立ち上がり時間閾値を低下させることができ、その逆も同様である。その結果、電圧範囲にわたって、高い精度で整列位置を決定することができる。
立ち上がり時間閾値の調整に加えて、コントローラ13はまた、電源2の電圧の変化に応じて、フリーホイール期間を調整できる。例えば、電源2の電圧が低下したときは、相電流は励起中により遅い速度で立ち上がり、電流チョッピングの頻度は低下する。これを補償するために、より短いフリーホイール期間を使用できる。一般的には、コントローラ13は、ロータ速度及び/又は供給電圧の変化に応じて、相電流の波形を良好に整形するように電流限界及び/又はフリーホイール期間を調整することができ、結果的に、モータシステム1の出力及び/又は効率が向上する。
また、コントローラ13は、電源2の電圧に依存する速度閾値を使用できる。第1のセンサレススキームを使用する場合、整列位置の精度は電流チョッピングの頻度に依存する。電源2の電圧が低下するにつれて、相電流はより遅い速度で立ち上がるので、電流チョッピングの頻度は低下する。比較的遅い速度において、電流チョッピングの頻度は比較的高いので、電源2の電圧の低下は、整列位置の精度にそれ程影響しない。しかしながら、電流チョッピングの頻度が比較的低い、比較的速い速度において、電源2の電圧の低下は、整列位置の精度に悪影響を及ぼす場合がある。従って、供給電圧がより低い間、より遅い速度では、第2のセンサレススキームへの切り換えが望ましい場合がある。第2のセンサレススキームを使用する場合、又は図6及び図7に説明する特定の実施形態を選択する場合、ロータ5の位置は、相励起の間にのみ決定可能である。従って、コントローラ13は、各整列位置に先立って相巻線7を転流させて、ロータ5が整列位置を通るとき、相巻線7が確実に励起されるようにする。しかしながら、コントローラ13は、相巻線7の電流が電流限界を超える場合は常に、相巻線7をフリーホイールする。従って、ロータ5が整列位置に達する前に相電流は電流限界を超えないことが重要である。従って、定格供給電圧に関し、速度閾値及び進角期間は、ロータ5が整列位置を通過する後まで相電流が電流限界を超えないように選択される。しかしながら、電源2の電圧が上昇すれば、相電流は、より速い速度で立ち上がるので、より早い時点で電流限界に到達する。場合によれば、相電流はロータ5が整列位置に達する前に電流限界を超える可能性がある。従って、より高い供給電圧に関して、より高い速度において第2のセンサレススキームへ切り換えることが望ましい場合があり、ここでは逆起電力の大きさはより高くなる。従って、両方のセンサレススキームは、供給電圧の大きさに依存する速度閾値からの恩恵を受ける。従って、コントローラ13は、供給電圧の大きさに依存する速度閾値を使用できる。より具体的には、コントローラ13は、より低い供給電圧に関し、より低い速度閾値を使用できる。
前述した第1のセンサレススキームは、電流立ち上がり期間を使用してロータ5の位置を決定する。しかしながら、本出願人は、各フリーホイール期間の終わりでの相電流の大きさも同様にロータ5の位置を決定するために使用できることを見出した。前述したように、相巻線7の電流が電流限界を超える場合は常に、コントローラ13は、相巻線7をフリーホイールする。コントローラ13は、所定のフリーホイール期間にわたって相巻線7をフリーホイールし、この時間内に相巻線7の電流は減衰する。各フリーホイール期間にわたって相巻線7に誘起される逆起電力は、相巻線7内の電流の方向とは反対方向に作用する。従って、相電流の減衰率は、逆起電力の大きさに依存する。その結果、各フリーホイール期間の終わりでの相電流の大きさは、相巻線7の逆起電力の大きさに依存する。相巻線7に誘起される逆起電力の大きさは特にロータ5の角度位置に依存する。従って、各フリーホイール期間の終わりでの相電流の大きさは、ロータの位置を決定するために使用できる。
通常、逆起電力の波形は正弦曲線(図4及び図5に説明するように)又は台形状であり、逆起電力のゼロクロスはロータ5の整列位置で発生する。その結果、ロータ5が整列位置に近づくにつれて逆起電力の大きさは低下するので、各フリーホイール期間の終わりで相電流は大きくなる。従って、コントローラ13は、ロータ5の位置を決定するためにこの挙動を利用できる。特に、コントローラ13は、各フリーホイール期間の終了時での相電流の大きさを測定して、電流閾値と比較できる。相電流が電流閾値を超える場合、コントローラ13は、ロータ5が整列位置にあると決定する。
図13は、第1のセンサレススキームを実行する代替的方法を使用した場合の、1つの電気半サイクルに対する相電流、パワースイッチQ1のオン/オフ信号、及び逆起電力の波形を示す。ロータ5の位置は、電流立ち上がり期間ではなく、各フリーホイール期間の終了時での相電流の大きさを用いて決定されることを除いて、波形は図4の波形に対応する。
電流立ち上がり期間を使用してロータ位置を決定する場合、電流立ち上がり閾値に関して選択される値は、コントローラ13が決定する整列位置の精度に影響する。同様に、各フリーホイール期間の終了時での相電流の大きさを使用してロータ5の位置を決定する場合、電流閾値に関して選択される値は、決定された整列位置の精度に影響する。特に、設定した電流閾値が低すぎる場合、コントローラ13は、ロータ5の整列位置をより早い時点で決定する可能性がある。反対に、設定した電流閾値が高すぎる場合、コントローラ13は、ロータ5の整列位置をより遅い時点で決定する可能性がある。
ロータ速度が上昇するにつれて、電流チョッピングの頻度は低下する。また、逆起電力の大きさは、各フリーホイール期間の間に増大するので、相電流はより速い速度で減衰する。従って、ロータ5が整列位置又はその近くにある場合、フリーホイール期間の終了時での相電流の大きさは、ロータのより速い速度において低下する可能性がある。このことは、例えば、それぞれロータ速度がより遅い又はより速い図4及び図5から理解できる。ロータ速度に関係なく同じ電流閾値が使用される場合、コントローラ13は、ロータ5がより遅いロータ速度で作動している場合はより早い時点で整列位置にあり、ロータ5がより速いロータ速度で作動している場合はより遅い時点で整列位置にあると決定する可能性が高い。従って、決定された整列位置の精度を高くするために、コントローラ13は、ロータ速度に応じて変動する電流閾値を使用できる。特に、コントローラ13は、上昇するロータ速度に応じて低下する電流閾値を使用できる。その結果、電流チョッピングの頻度がより高い、より遅い速度において、より高い電流閾値を使用することができる。反対に、電流チョッピングの頻度がより低い、より速い速度において、より低い電流閾値を使用することができる。その結果、整列位置は、ロータの速度範囲にわたって高い精度で決定することができる。
従って、第1のセンサレススキームを実行するために、2つの異なる方法が利用可能である。第1の方法は、電流立ち上がり期間が使用されてロータの位置を決定する。第2の方法は、フリーホイール期間の終了時での相電流の大きさを使用してロータ位置を決定する。従って、一般的に、第1のセンサレススキームは、相巻線の順次励起する段階及びフリーホイールを行う段階を含むと言うことができる。巻線は、電流限界を超える巻線の電流に応じて、所定のフリーホイール期間にわたってフリーホイールされる。次に、電流立ち上がり期間又はフリーホイール期間の終了時での相電流の大きさの何れかに対応するパラメータを測定する。次に、測定したパラメータが閾値と比較して、測定したパラメータが閾値より小さい場合(例えば、電流立ち上がり期間が立ち上がり時間閾値よりも短い)、又は閾値より大きい場合(例えば、相電流の大きさが電流閾値より大きい)、ロータは整列位置にあると決定する。
第1のセンサレススキームは、ロータ5が整列位置に近づくにつれて、電流立ち上がり期間は短くなり、フリーホイール期間の終了時での相電流の大きさが高くなるとの知見を利用する。また、本出願人は、ロータ5が非整列位置と整列位置との間の中間点又はその近くにある場合、電流立ち上がり期間は最大となること、及びフリーホイール期間の終了時での相電流の大きさは最小になることを見出した。従って、電流立ち上がり期間が立ち上がり時間閾値より小さい場合又はフリーホイール期間の終わりでの相電流が電流閾値より大きい場合、ロータが整列位置にあると決定するのではなく、代わりに、コントローラ13は、電流立ち上がり期間が立ち上がり時間閾値より大きい場合又はフリーホイール期間の終わりでの相電流が電流閾値より小さい場合にロータが中間位置にあると決定する。従って、一般的に、測定パラメータが閾値より小さい又は閾値より大きい場合に、コントローラ13は、ロータ5が所定位置にあると決定すると言える。
立ち上がり時間閾値又は電流閾値の適切な選択により、ロータ5に関する任意の所定位置をコントローラ13により決定することができる。例えば、電流立ち上がり期間が立ち上がり時間閾値より小さい場合に、コントローラ13は、ロータ5が特定位置にあると決定したとする。立ち上がり時間閾値を大きくすることにより、ロータ位置は、より早い時点で決定される。反対に、立ち上がり時間閾値を低下させることにより、ロータ位置は、より遅い時点で決定される。従って、立ち上がり時間閾値又は電流閾値の値は、ロータ5の特定の所定位置に関する比較動作(即ち、測定パラメータは閾値より小さいか又は閾値より大きいか)が満たされるように定義できる。さらに、閾値の値は、相巻線7に関する転流時点を制御するために定義できる。例えば、電流立ち上がり期間が立ち上がり時間閾値よりも小さいとの決定の直後に、コントローラ13は、相巻線7を転流させるとする。さらに、ロータ5が整列位置にある場合に、立ち上がり時間の値を、閾値電流立ち上がり期間が立ち上がり時間閾値よりも小さくなるように最初に決定するとする。立ち上がり時間閾値の値を上昇させることにより、電流立ち上がり期間はより早い時点で立ち上がり時間閾値よりも小さくなるので、コントローラ13は、整列位置の前で、つまり進角転流で相巻線7を転流させる。反対に、立ち上がり時間閾値の値を低下させることにより、電流立ち上がり期間はより遅い時点で立ち上がり時間閾値より小さくなるので、コントローラ13は、整列位置の後で、つまり遅角転流で相巻線7を転流させる。従って、立ち上がり時間閾値又は電流閾値の適切な選択により、進角、同期、又は遅角転流を実現できる。結果として、このことは、転流期間T_COMの計算又は転流期間を測定する専用タイマを使用することなく転流時点を設定できるという利点をもたらす。
前記では第1のセンサレススキームを実行する2つの異なる方法を説明した。各方法において、コントローラ13は相電流が電流限界を超えるまで相巻線7を励起し、これに応じて、コントローラ13は、所定のフリーホイール期間にわたって相巻線7をフリーホイールする。以下において、第1のセンサレススキームを実行する追加的な2つの方法を説明する。第3の方法において、コントローラ13は、所定のフリーホイール期間の使用を断念し、代わりに上限電流限界及び下限電流限界を使用する。次に、コントローラ13は相電流が上限電流限界へ立ち上がるまで相巻線7を励起し、その時点で、コントローラ13は、相巻線7をフリーホイールする。次に、フリーホイールは相電流が下限電流限界へ減衰するまで続き、その時点で、コントローラ13は、再び相巻線7を励起する。次に、コントローラ13は、相電流が下限電流限界から上限電流限界まで立ち上がるのに要する時間又は上限電流限界から下限電流限界まで立ち下がるのに要する時間を測定する。前述したように、相巻線7の逆起電力の大きさは、励起中の相電流の立ち上がり速度及びフリーホイール中の相電流の立ち下がり速度に影響を及ぼす。従って、相電流が上限電流限界へ立ち上がり又は下限電流限界へ立ち下がるのに要する時間は、ロータ5の角度位置に依存する。次に、コントローラ13は、測定時間を閾値と比較して、測定時間が閾値よりも小さい場合又は閾値よりも大きい場合、ロータ5が所定位置にあると決定する。例えば、コントローラ13は、測定時間が閾値より小さい場合に、ロータ5が所定位置にあると決定する。第4の方法において、コントローラ13は、相電流が電流限界を超えるまで最初から相巻線7を励起する。次に、コントローラ13は、所定のフリーホイール期間にわたって又は相電流が下限電流限界へ低下するまで相巻線7をフリーホイールする。フリーホイールの終了時に、コントローラ13は、相巻線7を再び励起する。しかしながら、コントローラ13は、相電流が電流限界を超える時間まで相巻線7を励起するのではなく、代わりに相巻線7を所定の励起期間にわたって励起する。コントローラ13は、励起期間の終了時に相電流の大きさを測定して閾値と比較する。相巻線7の逆起電力の大きさは励起中の相電流の立ち上がり速度に影響を及ぼすので、励起期間の終わりでの相電流の大きさはロータ5の角度位置に依存する。次に、測定相電流が閾値よりも小さい場合又は大きい場合に、コントローラ13は、ロータ5が所定位置にあると決定する。例えば、コントローラ13は、測定相電流が閾値よりも大きい場合に、ロータ5が整列位置にあると決定できる。この第4の方法が欠点は、各励起期間の終わりでの相電流の大きさの制御が不十分なことである。その結果、相電流は、潜在的にモータシステム1の構成要素を損傷するレベルまで立ち上がる可能がある。しかしながら、この問題は、比較的短い励起期間とすることで緩和できる。
従って、第1のセンサレススキームを実行するためにいくつかの方法が利用可能である。これらの方法に関係なく、第1のセンサレススキームは、相巻線7を順次励起する段階及びフリーホイールを行う段階を含む。次に、フリーホイールの開始時又は終了時でパラメータを測定する。このパラメータは、励起又はフリーホイールの間における相巻線7の電流の変化率に依存する。例えば、パラメータは、フリーホイールの開始時又は終了時における相電流の大きさとすることができき、又はパラメータは、相電流が励起中に上限電流限界へ立ち上がり又はフリーホイール中に下限電流限界へ立ち下がるのに要する時間とすることができる。
第2のセンサレススキームは、第1の信号及び第3信号の電圧が対応する場合は常に、逆起電力信号にエッジを生成する。前記の実施形態において、2つの信号は、逆起電力にエッジがある場合、即ちロータ5が整列位置にある場合は常に電圧が一致するように調整されている。しかしながら、信号は、電圧が逆起電力波形の異なる時点、従って異なるロータ位置で一致するように調整できる。例えば、図7に説明した実施形態において、第1の信号の電圧を上昇させると、より早い時点で立ち下がりエッジが生成される。反対に、第1の信号の電圧を低下させると、より遅い時点で立ち下がりエッジが生成される。その結果、2つ信号を適切に調整することにより、ロータ5が特定の所定位置にある場合に2つの信号の電圧が一致するようにできる。
第2のセンサレススキームは、抵抗の項iphphは比較的小さくて無視できると仮定する。しかしながら、必要であれば、抵抗の項を考慮できる。例えば、逆起電力センサ12は、電流センサ11が出力する信号を調整してiphphに比例する電圧を有する第4の信号を生成する増幅器又は他のハードウェアを備えることができる。逆起電力センサ12はさらに、加算増幅器又は他のハードウェアを備えることがきる。加算増幅器又は他のハードウェアは、第3の信号の電圧(Lph・diph/dt)及び第4の信号の電圧(iphph)を加算して、iphph+Lph・diph/dtに比例する電圧を有する第5の信号を生成する。次に、比較器19は、第1の信号の電圧(Vph)と第5の信号の電圧(iphph+Lph・diph/dt)とを比較し、Vph=iphph+Lph・diph/dtが成立する場合は常に、出力信号にエッジが生成される。従って、一般的に、第2のセンサレススキームは、Vphに比例する電圧を有する信号の生成、及びdiph/dtに依存する電圧を有する更なる信号の生成を備えることできると言える。抵抗の項iphphは無視することができ、その場合、更なる信号の電圧はLph・diph/dtに比例する。代替的に、抵抗の項は考慮することができ、その場合、更なる信号の電圧はiphph+Lph・diph/dtに比例する。次に、2つの信号の電圧を比較し、2つ電圧が対応した場合に、ロータの所定位置が決定される。
前述した実施形態において、コントローラ13は、インバータ9のパワースイッチQ1−Q4を制御するために、3つの制御信号(DIR1、DIR2、及びFW#)を生成する。パワースイッチQ1−Q4を制御するために他のスキームを使用できることを理解されたい。例示的に、コントローラ13のプロセッサは、4つのパワースイッチQ1−Q4の各々に対して切り換え信号S1−S4を生成できる。次に、コントローラ13の内部又は外部のハードウェアは、相電流が電流限界を超える場合は常に、論理HIGHである電流限界信号を生成できる。電流限界信号は切り換え信号に優先するので、パワースイッチQ1−Q4の状態に関係なく、HIGH側スイッチQ1、Qは、論理HIGHの電流限界信号に応じて開放される。ハードウェアを使用して電流限界信号を生成すると、制御システム4が電流限界の発生に比較的迅速に応答できるという利点が得られる。
前述した実施形態において、フリーホイールは、HIGH側スイッチQ1、Q3を開放して、相巻線7の電流がインバータ9のLOW側ループの周りを再循環可能とすることを含む。場合によっては、フリーホイールは、代わりに、LOW側スイッチQ2、Q4を開放して、相巻線7の電流がインバータ9のHIGH側ループの周りを再循環可能とすることを含むことができる。従って、一般的に、フリーホイールは、相巻線7に電圧を印加しないことを意味すると理解すべきである。図9に説明した実施形態において、インバータ9のHIGH側ループの周りのフリーホイールは望ましくない。その理由は、電流センサ11の検知抵抗R1、R2をインバータ9の上流側に配置する必要があるからである。その結果、各抵抗R1、R2を横切る電圧がフロートして相電流の測定は困難になる。
前記では単相4極のモータ3を有するモータシステム1を参照した。しかしながら、制御システム4は同様により少ない又はより多い数の極を有するモータ3を駆動するために使用できる。単相モータ3には、比較的簡単なので安価な制御システムに使用されてモータ3を制御できる利点がある。一般的に、単相モータを制御するための既存のセンサレススキームは、電気サイクルにおいて逆起電力のゼロクロスが予想される時点で励起を停止する。その結果、モータに供給する電力は大幅に低下する。また、モータの効率は低下し及び/又はトルクリップルは上昇する場合がある。対照的に、前述したセンサレススキームは、相巻線の励起中にロータの位置を検知できる。その結果、電力、効率、又はトルクリップルに悪影響を及ぼすことなく、何れか一方のスキームを使用して単相モータを制御することができる。
前述したセンサレススキームは、単相モータで使用した場合に特別の利点があったが、多相モータに何れか一方のスキームを使用することができる。多相モータに関しては特定の相巻線が励起されない期間がある。従って、センサレススキームが相励起に依存してロータの位置を検知する場合、電流検知を1つの相巻線から別の相巻線へ切り換えることが必要であろう。
1:モータシステム
2:電源
3:モータ
4:制御システム
5:ロータ
6:ステータ
7:相巻線
8:直流リンクフィルタ
9:インバータ
10:ゲート駆動モジュール
11:電流センサ
12:逆起電力センサ
13:コントローラ
15:電圧センサ
16:増幅器
17:微分器
18:ローパスフィルタ
19:比較器
20:差動増幅器
21:ゼロクロス検知器
Q1−Q4:パワースイッチ
C1:コンデンサ
R1、R2:検知抵抗
R3−R8:分圧器
22、23:分圧器
24、25:マルチプレクサ
26:電流変換器

Claims (12)

  1. 永久磁石モータのロータの位置を決定する方法であって、
    前記モータの巻線を順次励起及びフリーホイールする段階であって、該巻線が、電流限界を超える該巻線の電流に応じて所定のフリーホイール期間にわたってフリーホイールされる段階と、
    前記フリーホイール期間の終了時での前記巻線の電流の大きさと、前記フリーホイール期間の開始時又は終了時と前記巻線の電流が前記電流限界を超える時間との間の間隔との一方に対応するパラメータを測定する段階と、
    前記測定パラメータを閾値と比較する段階と、
    前記測定パラメータが前記閾値よりも小さいか又は大きいかの一方である場合、前記ロータが所定位置にあると決定する段階と、
    を含み、
    前記ロータが所定位置にあると決定する段階において、
    前記測定パラメータが前記閾値よりも大きく且つ前記測定パラメータが前記フリーホイール期間の終了時での前記巻線の電流の大きさであるとき、又は、前記測定パラメータが前記閾値よりも小さく且つ前記測定パラメータが前記フリーホイール期間の開始時又は終了時と前記巻線の電流が前記電流限界を超える時間との間の間隔であるとき、前記ロータは第1の所定位置にあると決定され、
    前記測定パラメータが前記閾値よりも小さく且つ前記測定パラメータが前記フリーホイール期間の終了時での前記巻線の電流の大きさであるとき、又は、前記測定パラメータが前記閾値よりも大きく且つ前記測定パラメータが前記フリーホイール期間の開始時又は終了時と前記巻線の電流が前記電流限界を超える時間との間の間隔であるとき、前記ロータは第2の所定位置にあると決定される方法。
  2. 前記パラメータの測定段階又は比較段階は、前記ロータが前記所定位置にあると決定された後に停止期間にわたって停止される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記方法は、前記モータの速度の変化に応じて前記停止期間を調整する段階を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記方法は、前記モータの速度の上昇に応じて前記停止期間を減少させる段階を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記方法は、前記モータの速度の変化に応じて前記閾値を調整する段階を含む、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記パラメータは、前記フリーホイール期間の開始時又は終了時と前記巻線の電流が前記電流限界を超える時間との間の間隔であり、前記方法は、前記モータの速度の上昇に応じて前記閾値を上昇させる段階を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記パラメータは、前記フリーホイール期間の終了時での前記巻線の電流の大きさであり、前記方法は、前記モータの速度の上昇に応じて前記閾値を低下させる段階を含む、請求項5に記載の方法。
  8. 前記パラメータは、前記フリーホイール期間の開始時又は終了時と前記巻線の電流が前記電流限界を超える時間との間の間隔であり、前記巻線は励起電圧により励起され、前記方法は、前記励起電圧の大きさに依存する閾値を使用する段階を含む、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記方法は、より高い励起電圧に関してより低い閾値を使用する段階を含む、請求項8に記載の方法。
  10. ブラシレス永久磁石モータを制御する方法であって、
    請求項1から9のいずれかによって前記モータのロータの位置を決定する段階と、
    前記ロータが前記所定位置にあるとの決定に応じて前記巻線を転流させる段階と、
    を含む方法。
  11. ブラシレス永久磁石モータの制御システムであって、請求項1から10のいずれかに記載の方法を実行する制御システム。
  12. ブラシレス永久磁石モータと、請求項11に記載の制御システムとを備え、前記モータは単一の相巻線を備える、モータシステム。
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