JP5651006B2 - 展開装置を備えた大型展開構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、静止軌道上等の宇宙空間においてパネルユニットを展開させて静止プラットフォームなどの平面状大型構造物を形成する展開装置を備えた大型展開構造物に関する。
近年、宇宙において大型構造物を形成して種々の用途に利用しようとする考えがあり、その一つに、宇宙太陽光発電がある。この宇宙太陽光発電は、近年の経済発展によるエネルギー需要が大幅に増加することによるエネルギー資源の枯渇や、地球温暖化防止の観点から二酸化炭素ガスの排出量削減を図る必要がある問題を解決するために、将来のエネルギー危機の回避と、環境にクリーンな大型代替エネルギー源の1つとして有力視されている。以下、この宇宙太陽光発電用の太陽光発電パネルとなる大型展開構造物を例に説明する。
上記宇宙太陽光発電に関する研究としては、衛星軌道上に大型の太陽光発電パネルを設置し、その太陽光発電パネルで発電した電力をマイクロ波に変換して地上の受信局に送り、地上で再び電力に変換しようとするものがある。
しかしながら、宇宙の太陽光発電パネルで十分な電力を発電するためには、例えば、衛星軌道上に一辺が数kmに及ぶ巨大な平面状の大型構造物を設置しなければならない。
また、宇宙で大型構造物を形成するための主構造物となる平面状の構造体は、例えば、打上げ時は輸送可能な大きさに小さく折り畳んで収納し、衛星軌道上に輸送した後に展開して大型の平面状構造物を形成しなければならない。つまり、宇宙において大型構造物を形成するためには、小さく折り畳んだ構造体を静止衛星軌道上まで搬送し、その静止衛星軌道上で展開して大型展開構造物を形成することができるものでなければならない。
そこで、本出願人は、複数の枠材と、複数の斜材と、複数のテレスコピック部材と、複数の節点ジョイントと、複数の案内ローラと、複数の走行用ローラとを含むトラス本体を有するとともに、一対の走行レールと、案内ローラを案内するトラス本体を順次展開および折り畳み収納するための傾斜部を有する一対の案内レールと、トラス本体の下側面の枠材と係合する3組の凸起を有するタイミングベルトとを含む案内装置、及び立方体の対角線の長さに長さを保持するためのロックピンを含んで実現されるラッチ機構を備えたテレスコピック部材を有する展開構造物を先に出願した(例えば、特許文献1参照)。この展開構造物では、折り畳んだ状態のトラス本体を順次展開し、大型の構造物を形成することができる。
また、他の先行技術として、複数のパネル片を連結するとともに、各パネル片が重なる収納状態から、各パネル片の重なり方向に伸展して各パネル片が面状に並ぶ中間状態に1次展開可能な複数のパネル体と、その中間状態における各パネル体の重なり方向に伸展して各パネル体が面状に並ぶ展開状態に2次展開可能に各パネル体を連結したパネル装置も出願した(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−104298号公報 特開2008−247150号公報
ところで、上記したような大型展開構造物を衛星軌道上に形成するためには、輸送機(例えば、ロケット等)に搭載して多くの回数の輸送を行う必要があるため、輸送可能な大きさにするとともに重量も軽量化しなければならない。
そのため、上記先行技術では、トラス本体、パネル体をコンパクトな構造とするとともに、構造をできるだけ軽量にして、ロケット等に搭載して打ち上げることができるようにしている。
しかしながら、上記いずれの先行技術も、上述したように一辺が数kmに及ぶ巨大な平面構造物を衛星軌道上に形成することはできず、宇宙で太陽光発電を行うための巨大な平面状の大型構造物を形成することは実現不可能である。
つまり、衛星軌道上で巨大な平面構造物として形成するためには、輸送が可能な大きさと重量になるように複数に分割したユニットにするとともに、それらを衛星軌道上で結合して巨大な大型展開構造物を形成する必要がある。
また、衛星軌道上で効率良く発電するためには、軌道修正や姿勢制御等が必要になるため、その軌道修正や姿勢制御等の運用荷重に耐え得るよう、必要な強度及び剛性を持たせる必要もある。
しかし、未だに合理的な構造とその組み立てに関する方式は未だに見つかっておらず、その構造技術においては未だ確立されていない。
そこで、本発明は、宇宙空間への輸送が可能な大きさと重量で、宇宙空間で展開して結合することで平面状の巨大な大型展開構造物を形成できる展開装置を備えた大型展開構造物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、複数のパネル体の一辺を屈曲可能な節点で連結し、該複数のパネル体を前記節点で屈曲させて互いに密接するように折り畳んで収納状態に形成したパネルユニットを展開させる展開装置を備えた大型展開構造物であって、展開方向に移動して前記収納状態のパネルユニットの前記パネル体を端部から順に展開する展開装置と、該展開したパネル体を平面状態で姿勢保持する保持機構と、該展開したパネル体を展開方向と交差する方向に隣接する既設パネルユニットと結合する結合機構とを有し、前記結合機構は、前記展開装置によるパネルユニットの展開時に、先に展開して平面状態で姿勢保持したパネル体を隣接する既設パネルユニットと結合するように構成され、前記展開装置は、前記先に展開した既設パネルユニットをガイドに移動する移動機構を備え、該移動機構は、前記既設パネルユニットを把持する把持部と、該把持部の把持状態を保ちながら移動機構をパネル体の展開方向に移動させる駆動機と、を有している。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「既設パネルユニット」は、既に平面状態に形成されているパネルユニットをいい、既に存在するパネルユニットや展開装置によって先に展開したパネルユニットを含む。これにより、展開装置をパネルユニットの展開方向に移動させることで、折り畳んだ状態のパネル体を順に展開して、展開したパネル体を保持機構で平面状態に保ち、平面状態で姿勢保持したパネルユニットを隣接するパネルユニットに結合機構で連結することができるので、宇宙空間で平面状態のパネルユニットを複数結合して平面状の巨大な大型展開構造物を形成することができる。
また、既設パネルユニットに沿って移動しながら新しいパネル体を展開して新しいパネルユニットを形成することができるので、新しいパネルユニットを既設パネルユニットに沿って安定して展開することができる。
また、前記パネル体は、両側部に所定高さで平行に配設された枠材を具備する側部枠体と、該両側部の側部枠体を幅方向に連結する連結枠体とを有し、前記側部枠体は、折り畳んで収納状態とすることで平行に配設された枠材が近接して折り畳まれる折り畳み構造と、該枠材を展開した時に該枠材を所定高さで固定する姿勢保持部材とを有していてもよい。このようにすれば、折り畳んだ状態では高さ寸法を抑えることができ、展開した状態では所定高さを保って、パネルユニットに必要な強度及び剛性を持たせることができる。
また、前記結合機構は、前記展開したパネル体を既設のパネルユニットの所定位置に案内する複数の位置決め部と、既設のパネルユニットと結合した状態を保持する複数の結合部とを有していてもよい。このようにすれば、宇宙空間において既設パネルユニットの結合位置に新たなパネルユニットを案内して結合することができる。
また、前記結合機構は、前記パネル体の反既設パネルユニット側の幅方向一端を支点にして既設パネルユニット側を下方に回動させて前記結合部を結合させる案内部を有していてもよい。このようにすれば、既設パネルユニットに近接して新しいパネルユニットを展開し、新しいパネルユニットの既設パネルユニット側を下方に回動させることで新しいパネルユニットを既設パネルユニットと結合することができる。
また、前記結合機構は、隣接する既設パネルユニットに対し、新しいパネルユニットの展開したパネル体を上部で結合する上部結合機構と下部で結合する下部結合機構とを有し、上部結合機構は、下部結合機構に対して所定量既設パネルユニット側に突出するように形成されていてもよい。このようにすれば、新しいパネルユニットが展開する際に、新しいパネルユニットと既設パネルユニットとの干渉を確実に防いで結合することができる。
また、前記案内部は、前記展開装置によるパネル体の展開移動時に、先に展開したパネル体の既設パネルユニット側を下方に回動させるガイドレールを備え、前記パネル体は、前記ガイドレールに沿って移動するガイドローラを有していてもよい。このようにすれば、パネル体を展開した後、次のパネル体の展開時に、先に展開したパネル体に設けられたガイドローラをガイドレールに沿って移動させることで既設パネルユニット側を下方に回動させて既設のパネルユニットと結合することができ、展開するパネル体を既設パネルユニットと連結する作業を展開動作に連続して行うことができる。
本発明によれば、宇宙空間に大型展開構造物を形成するパネルユニットを運び、宇宙空間において展開して結合することで平面状の巨大な大型展開構造物を形成することが可能となる。
本発明に係る展開装置で展開するパネルユニットによって形成する大型展開構造物の一部を示す斜視図である。 図1に示す大型展開構造物のパネルユニット結合状態を示す拡大斜視図である。 図1に示す大型展開構造物で宇宙太陽光発電衛星を形成した状態を示す斜視図である。 最初のパネルユニットを展開する展開装置の概略斜視図である。 既設パネルユニットに沿って新しいパネルユニットを展開する展開装置の概略斜視図である。 既設パネルユニットに新しいパネルユニットを結合させる展開装置のドッキング状態を示す図面であり、(a) は側面図、(b) は概略平面図である。 本発明の一実施形態に係る展開装置によるパネルユニットの展開状態を示す側面図である。 図7に示すテレスコピック斜材の一例を示す断面図であり、(a),(b) は、伸長型の図面であり、(c),(d) は、収縮型の図面である。 図7に示すテレスコピック斜材の他の例を示す断面図であり、(a),(b) は、伸長型の図面であり、(c),(d) は、収縮型の図面である。 (a) は、図7に示すパネルユニットを展開した時のパネル体の大きさを示す側面図であり、(b) は、折り畳んだ時のパネル体を示す正面図である。 図7に示すパネルユニットを輸送する時の収納状態を示す図面であり、(a) は正面図、(b) は側面図である。 図11に示すパネルユニットの収納状態におけるパネル体を折り畳んだ状態を示す図であり、(a) は正面図、(b) は平面図である。 図12に示すパネルユニットのパネル体に設けたユニット結合機構部分の配置を示す正面図である。 図13に示すユニット結合機構部分の図面であり、(a) はパネル体の端部を示す拡大正面図、(b) は(a) に示すガイドローラ機構の拡大正面図である。 図13に示すパネルユニットのユニット結合機構を示す結合前の状態の拡大断面図である。 図15に示すパネルユニットのユニット結合機構を示す結合状態の拡大断面図である。 図5に示す展開装置で新しいパネルユニットを展開する状態を示す側面図である。 図5に示す展開装置を既設のパネルユニットに沿って移動させる移動機構を示す図面であり、(a) は平面図、(b) は側面図である。 図17に示す展開装置のユニット把持部における新しいパネルユニット展開時の把持状態を示す側面図である。 図19に示すユニット把持部における新しいパネルユニット展開時の把持状態を示す正面図である。 図17に示す展開装置のユニット結合部で新しいパネルユニットを既設パネルユニットに結合する状態の図面であり、(a) は結合前の状態を示す正面図、(b) は結合状態を示す正面図である。 図21に示す新しいパネルユニットを既設のパネルユニットに結合させるときのユニット結合部の断面図であり、(a) は結合前の拡大正面図、(b) は結合後の拡大正面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。以下の実施形態では、静止衛星軌道上(宇宙空間)に1辺が数キロにおよぶ宇宙太陽光発電衛星における平面状態の巨大な太陽光発電パネル(大型展開構造物)を形成する例を説明する。また、以下の説明では、この大型展開構造物の展開装置が後進する方向を進行方向J、逆方向を展開方向Kという。
図1に示すように、大型展開構造物1としては、パネルユニット2を展開装置30で展開することによって細長い平面状のパネルユニット2を形成し、そのパネルユニット2を幅方向に複数個結合することでパネルユニット群4が形成されている。このようにして形成されるパネルユニット群4は、地上から宇宙空間Sに輸送できる構造物の大きさに限度があるため、展開装置30と一体的にパネルユニット2を宇宙空間Sに輸送し、それらのパネルユニット2を宇宙空間Sで展開して結合することで大型展開構造物1を形成している。
また、この例では、3台の展開装置30によって展開方向Jに向かって3つの新しいパネルユニット2を少し時間差を設けて展開している。これらのパネルユニット2は、展開されて隣接する既設パネルユニット5と結合される。この例では3つの新しいパネルユニット2を同時に展開しているため、展開途中のパネルユニット2も既設パネルユニット5と結合された部分は既設パネルユニット5の一部となる。パネルユニット2の展開方向Kは、展開装置30の進行方向Jとは逆方向になる。なお、この例では、パネルユニット群4の一部に通信アンテナ6が備えられている。
図2に示すように、展開装置30によって展開される新しいパネルユニット2は、長方形状のパネル体10の上下部で折り畳まれて展開装置本体20の収納構造体21の内部に収納されている。このパネルユニット2は、長手方向に連なったものとなっており、収納構造体21の一方から連続的に展開(進展)させられるようになっている。この図では、展開されてパネルユニット群4(図1)の一部となった既設パネルユニット5の側部に沿って、新しいパネルユニット2を展開させ、この展開させたパネルユニット2を既設パネルユニット5と結合することで大型のパネルユニット群4(図1)が形成されている。
そして、図3に示すように、上記したようなパネルユニット群4毎に、大型展開構造物1の一辺よりも所定量長い、例えば、超高分子量ポリエチレン繊維の紐7でパネルユニット群4の質量中心上に錘8を設けることで重力勾配により姿勢を安定させ、それらのパネルユニット群4を更に複数個結合することで、平面状態の巨大な宇宙太陽光発電衛星(大型展開構造物)1が形成されている。図示する大型展開構造物1では、9個のパネルユニット群4を結合しているが、必要に応じてより多くのパネルユニット群4を結合するようにしてもよい。
上記図1,2に示す展開装置30は、既設パネルユニット5に沿ってパネルユニット2を展開する装置であるが、最初のパネルユニット2を展開する装置としては、図4に示すような構成でよい。展開装置3としては、地上から宇宙空間に輸送する輸送機(例えば、ロケット)に搭載されて宇宙空間に下ろされた時には矩形状の格納状態である。そのため、まず格納状態から、収納構造体21の内部に収納されたパネル体10(図2)を展開させるときのガイドとなるガイドアーム22が展開させられる。この実施形態では、矩形状の収納構造体21の外部にガイドアーム22を折り畳んで格納した状態で宇宙空間まで輸送し、宇宙空間においてガイドアーム22を展開するようにしている。このガイドアーム22の展開は、収納構造体21の反展開側に先端部が位置するように格納された先端部ガイドアーム23を上方へ回動させて収納構造体21の展開側に設けられた基部ガイドアーム24と連続するように立て、その後、これら基部ガイドアーム24と先端部ガイドアーム23とを一体的に展開方向Kに倒すことで、収納構造体21の展開方向Kに一体のガイドアーム22を形成している。
図示する展開装置3は、宇宙空間Sにおいて最初のパネルユニット2を展開する装置であるため、収納構造体21から展開されるパネルユニット2は、収納構造体21からガイドアーム22に沿って水平に展開させられる。
図5に示すように、既設パネルユニット5に対して新しいパネルユニット2を結合するための展開装置30には、収納構造体21の既設パネルユニット側に上部ガイドアーム31と下部ガイドアーム32の2本が所定の隙間Yを隔てて設けられている。これら2本のガイドアーム31,32の間の隙間Yは、既設パネルユニット5が入る間隔に設定されている。また、反既設パネルユニット側には、1本のガイドアーム33が設けられている。これらのガイドアーム31,32,33も、上記ガイドアーム22と同様に複数に屈曲させられたものが展開方向Kに倒されて形成することができるが、その説明は省略する。
そして、反既設パネルユニット側のガイドアーム33に対して、既設パネルユニット側の下部ガイドアーム32は所定量下方に位置し、上部ガイドアーム31は所定量上方に位置するように配置されている。また、上部ガイドアーム31と下部ガイドアーム32とには、ユニット把持部35とユニット結合部36とが設けられている。上部ガイドアーム31とガイドアーム33との展開方向端部には、ユニット結合部支持部材37が設けられている。上記ユニット把持部35及びユニット結合部36の詳細は後述する。
また、このように反既設パネルユニット側のガイドアーム33と既設パネルユニット側のガイドアーム31,32とを上下方向にずらすことにより、後述するように、収納構造体21から展開するパネル体10(図2)が、収納構造体21の下面に対して所定角度で傾斜して展開させられるようにしている。パネル体10を傾斜させて展開させることにより、後述するようにして既設パネルユニット5と結合させることができるようにしている。詳細は後述する。この展開装置30と上記展開装置3とは、ガイドアーム22,31,32,33に関する構成が異なるのみで、他の構成は同一である。
また、図6(a) に示すように、上記展開装置30は、既設パネルユニット5に対してドッキングできるように、姿勢制御のためのスラスタユニット38が上下部に設けられている。このスラスタユニット38は、宇宙空間において姿勢制御できるものであればよい。さらに、展開装置30には、既設パネルユニット5にドッキングさせるためのドッキング機構39が設けられている。このドッキング機構39も、トラス構造の既設パネルユニット5にドッキングできるものであればよく、公知の機構でよい。
また、展開装置30の既設パネルユニット側には、既設パネルユニット5に沿って展開装置3を移動させる上記移動機構40が設けられている。この移動機構40は、展開装置30を既設パネルユニット5に沿って進行方向Jに移動させることができるものであればよい。移動機構40は、一例を後述する。
図6(b) に示すように、上記ドッキング機構39によって既設パネルユニット5にドッキングした展開装置30は、上記移動機構40によってパネル体10の展開を始める角部(基点)Zまで移動した後、以下のようにして、パネル体10を展開させる。なお、展開装置3によるパネル体10の展開も同様であるため、以下の説明では、展開装置30を例に説明する。
図7に示すように、上記展開装置30によれば、収納構造体21の内部に折り畳まれた状態で収納された2枚のパネル体10を収納構造体21から展開方向Kに向けて出し、展開装置30を進行方向Jに向けて後進させることによって、収納構造体21の内部に収納されたパネル体10は、2枚の下部後端部17が収納構造体21と一体的に後方へ移動する。そして、展開装置30を所定距離(2枚のパネル体10の長さ分=2×H)まで後進させると、2枚のパネル体10が展開させられて1ピッチ分の展開が終了する。
また、この実施形態では、パネル体10に所定高さの矩形状トラス部11を設け、このトラス部11を折り畳むようにするとともに、上記したようにしてパネル体10が展開させられるとトラス部11が所定高さの矩形状を保つように保持する保持機構たるテレスコピック型の斜材12,13が設けられている。このテレスコピック斜材12,13は、矩形状トラス部11に斜めに設けられているため、パネル体10が展開した状態でロックされるようにすることで、このテレスコピック斜材12,13によって、展開させられたパネル体10が平面状態で姿勢保持される。これら、テレスコピック斜材12,13が、保持機構となっている。図示するように、パネル体10の前部と後部とには伸長型テレスコピック斜材12が設けられ、パネル体10の間には収縮型テレスコピック斜材13が設けられている。
従って、この展開装置30によれば、既設パネルユニット5に沿って展開装置30を後進させることにより、折り畳まれたパネル体10が展開させられて、平面状態で保持されるようになっている。このように展開装置3,30は、伸展トラスを用いたパネル展開・組立方式としている。
なお、上記展開装置3による最初のパネルユニット2の展開としては、収納構造体21の内部に折り畳まれた状態で収納された2枚のパネル体10を収納構造体21から展開方向Kに向けて出し、図示しない駆動手段によって2枚のパネル体10を展開させるようにすればよい。
図8(a),(b) は、伸長型テレスコピック斜材12の一例を示している。この伸長型テレスコピック斜材12は、外筒50の内部に内筒51を設け、内筒51の内部に半径方向外方に向けて突出するロックピン52をスプリング53で押圧している。また、外筒50には、縮んだ状態の内筒51のロックピン52の位置から伸長距離L1で離れた位置に、このロックピン52が嵌合するピン穴54が設けられている。これにより、(b) に示すように、内筒51が伸長距離分で伸長すると、ロックピン52がピン穴54に嵌合して伸長型テレスコピック斜材12が伸長した状態でロックされる。
図8(c),(d) は、収縮型テレスコピック斜材13の一例を示している。この収縮型テレスコピック斜材13は、外筒55の内部に内筒56を設け、内筒56の内部に半径方向外方に向けて突出するロックピン57をスプリング58で押圧している。また、外筒55には、伸びた状態の内筒56のロックピン57の位置から収縮距離L2で離れた位置に、このロックピン57が嵌合するピン穴59が設けられている。これにより、(b) に示すように、内筒56が収縮距離分で収縮すると、ロックピン57がピン穴59に嵌合して収縮型テレスコピック斜材13が収縮した状態でロックされる。
図9(a),(b) は、伸長型テレスコピック斜材12の他の例を示している。上記図8(a),(b) と同一の構成には同一符号を付す。この伸長型テレスコピック斜材12は、外筒50の内部に内筒51が設けられ、内筒51の内部に、ピン100を支点にして板バネ101の付勢力で半径方向外方に向けて付勢されたキーアーム102が設けられている。また、内筒51には、移動量制御ピン103が設けられており、この移動量制御ピン103の移動量を規制する溝104が、外筒50の軸方向に設けられている。さらに、外筒50には、縮んだ状態の内筒51のキーアーム102が伸長距離L1で延びたときに、このキーアーム102が嵌合するキー溝105が設けられている。これにより、(b) に示すように、内筒51が伸長距離分で伸長すると、移動量制御ピン103が溝104の端部に当接して軸方向の移動が阻止され、キーアーム102がキー溝105に嵌合して伸長状態が保持される。しかも、この実施形態では、移動量制御ピン103が溝104によって移動規制された状態で、キー溝105に嵌合したキーアーム102が半径方向外方に向けて板バネ101で付勢されているので、ガタつきもなく安定して伸長状態が保持される。
図9(c),(d) は、収縮型テレスコピック斜材13の他の例を示している。上記図8(c),(d) と同一の構成には同一符号を付す。この収縮型テレスコピック斜材13は、外筒55の内部に内筒56が設けられ、内筒56の内部にピン100を支点にして板バネ101の付勢力で半径方向外方に向けて突出するキーアーム102が設けられている。また、外筒55の内面には、伸びた状態の内筒56が収縮距離L2で縮んだ位置に、内筒端部を移動規制する係合段部106が設けられている。これにより、(d) に示すように、内筒56が収縮距離分で収縮すると、内筒端部が係合段部106に当接して軸方向の移動が阻止され、キーアーム102がキー溝105に嵌合して収縮状態が保持される。しかも、この実施形態では、移動量制御ピン103が溝104によって移動規制された状態で、キー溝105に嵌合したキーアーム102が半径方向外方に向けて板バネ101で付勢されているので、ガタつきもなく安定して収縮状態が保持される。
なお、図9(a) 〜(d) では内筒51から半径方向外方に向けて2つのキーアーム102が突出する例を示したが、1つのキーアームが突出するようにしてもよく、キーアーム102の数はこの実施形態に限定されるものではない。
そして、これら図8(a) 〜(d) 、図9(a)〜(d) に示すようなテレスコピック斜材12,13により、上記図7に示すようにして2つのパネル体10,10が展開させられると、それらのパネル体10,10のトラス部11がテレスコピック斜材12,13によって形状保持される。従って、パネル体10,10は、展開させられると、その展開状態が保持機構たるテレスコピック斜材12,13によって保たれる。トラス部11等の枠体は、例えば、軽量で剛性の高いジュラルミン等が使用される。また、このように、パネルユニット2を進展トラス構造とし、剛性・強度の要求変更や、仕様変更等にもトラス構造部分の変更で対応できるようにしている。
一方、図7に示すように、上記パネルユニット2は、地上から輸送する時には折り畳んでコンパクトな状態とし、宇宙空間で展開した状態では所定の強度を有する形状となるようにしている。そのため、図10(a) に示すように、宇宙空間で展開させられる所定長さ寸法Hのパネル体10に所定の強度を持たせるように所定高さ寸法Tで形成されたトラス部11が、図10(b) に示すように、輸送時は折り畳まれて長さ寸法Hに高さ寸法Tが加えられた[H+T]となるようにしている。従って、輸送時の折り畳まれた状態のパネル体10の大きさとしては、長さ寸法[H+T]、幅寸法W、となり、高さ寸法は、後述する図12のように、複数のパネル体10の周囲に設けられたトラス部11(側部枠体・連結枠体)のパイプ材14(枠材)の最大直径Dが折り畳み数分重なった寸法となる。
図示する例では、図10(b) に示すパネル体10の下面部分に太陽光発電パネル(発送電パネル)15が設けられている。この太陽光発電パネル15は、所定の剛性を持たせて展開後の支持構造となるようにしてもよい。
また、この実施形態では、図11(a),(b) に示すように、上記パネルユニット2を、各連結部の節点18で折り畳まれるパネル体10のパイプ材14が幅方向にずれて折り畳まれて、平面状に折り畳まれた状態ではパイプ材14の最大直径Dで収納することができるようにしている。パネルユニット2を、このような折り畳み構造とすれば、1回の輸送で大面積のパネルユニット2を輸送することができる。
そして、図12(a) に示すように、パネル体10の長さ寸法[H+T]を、輸送機(例えば、ロケット)9の格納可能高さ寸法U内に収め、折り畳んだパネル体10の合計厚み寸法(パイプ材14の最大直径Dの合計)Vを輸送機9の格納可能寸法内に収めることにより(図12(b) )、展開した状態では大きなパネルユニット2でも、小さく折り畳んだパネルユニット2として輸送機9で地上から宇宙空間まで輸送可能としている。
さらに、図13に示すように、上記パネル体10には、展開装置3で既設パネルユニット5(図2)に結合するための結合機構60と、この結合機構60で結合できるようにパネルユニット2を案内するガイドローラ機構80とが設けられている。
上記結合機構60は、トラス部11の上部に設けられた上部結合機構61と、下部に設けられた下部結合機構62とを備えている。この実施形態のそれぞれの結合機構61,62は、凸状結合部63を凹状結合部64に結合するようになっている。また、この結合機構61,62は、パネルユニット2の一側方が既設パネルユニット5(図2)に対して結合する凸状結合部63(図示する左側)となっており、他側方が次の新しいパネルユニット2が結合される凹状結合部64(図示する右側)となっている。
また、上記ガイドローラ機構80は、各パネル体10の前部と後部に設けられた水平ガイドローラ81と垂直ガイドローラ82とを有している。
図14(a) に示すように、上記結合機構60(この図では、上部結合機構61の凸状結合部63)とガイドローラ機構80とは近接して設けられている。また、ガイドローラ機構80の水平ガイドローラ81と垂直ガイドローラ82とも近接して設けられている。水平ガイドローラ81は垂直方向の軸中心に対して回転自在に、垂直ガイドローラ82は水平方向の軸中心に対して回転自在に、パネル体10に設けられている。図14(b) に示すように、これらのガイドローラ81,82は、展開装置30に設けられた後述する水平ガイドレール83及び垂直ガイドレール84にガイドされるようになっている。
図15に示すように、上記上部結合機構61の凹状結合部64は、所定角度で新しいパネルユニット方向に下向き傾斜する面に設けられた傾斜案内穴65と、この傾斜案内穴65が設けられた面と直角となるように下方が既設パネルユニット方向に傾斜した面に設けられた傾斜結合穴66とを有している。また、上記下部結合機構62の凹状結合部67は、パネル体10の下部の水平面に設けられた水平案内穴68と、垂直面に設けられた垂直結合穴69とを有している。
上記パネル体10の上部に設けられた傾斜案内穴65と傾斜結合穴66は、既設パネルユニット5に対して結合する新しいパネルユニット2を、後述するように、反結合側の下側角部を中心にして回動させることで結合させるため、パネル体10の幅寸法Wに対してトラス部11の高さ寸法T分で上方に位置するため、その高さ寸法T分の角度で傾斜するように形成されている。
一方、既設パネルユニット5に結合する新しいパネル体10には、上部に、上記傾斜案内穴65に案内されるガイドピン70と、傾斜結合穴66に嵌合する結合ピン71とが設けられている。この結合ピン71は、パネル体10に設けられたバネ材72によって側方に向けて付勢されており、外部からの力で水平方向に後退可能となっている。また、下部には、上記水平案内穴68に案内されるガイドピン73と、垂直結合穴69に嵌合する結合ピン74とが設けられている。この結合ピン74も、パネル体10に設けられたバネ材75によって側方に向けて付勢されており、外部からの力で水平方向に後退可能となっている。
さらに、上記したように、新しいパネルユニット2のパネル体10を回動させることで既設パネルユニット5に結合するようにしているので、上部結合機構61の既設パネルユニット側を下部結合機構62の既設パネルユニット側よりも所定量Cで側方に突出させている。これにより、既設パネルユニット側を回動させるパネル体10の下部結合機構62の構成が上部結合機構61の構成に干渉しないようなクリアランスを確保している。
そして、図16に示すように、上記新しいパネルユニット2のパネル体10を、反既設パネルユニット側を中心に既設パネルユニット側を回動させることで、下部結合機構62のガイドピン73が水平案内穴68に案内されるとともに、上部結合機構61のガイドピン70が傾斜案内穴65に案内され、下部結合機構62の結合ピン74と上部結合機構61の結合ピン71がバネ材75,72の付勢力に対抗して反既設パネルユニット方向に後退する。そして、更に新しいパネルユニット2を回動させることで、下部結合機構62のガイドピン73が水平案内穴68に挿入されるとともに、上部結合機構61のガイドピン70が傾斜案内穴65に挿入され、結合ピン74と結合ピン71がバネ材75,72の付勢力によって結合穴69,66に嵌合されて、既設パネルユニット5に新しいパネルユニット2を結合する作業が完了する。
このようにして結合された新しいパネルユニット2は、トラス部11の高さ寸法Tの上下端部に設けられた上部結合機構61と下部結合機構62によって結合されているため(図13)、軌道修正や姿勢制御等の運用荷重に耐え得るような強度及び剛性を持った結合となっている。
次に、上記した展開装置30によるパネルユニット2の展開と、そのパネルユニット2を既設パネルユニット5に結合する動作について説明する。
図17に示すように、展開装置30の収納構造体21には、上部パネル送出機構25と下部パネル送出機構26とが設けられている。上部パネル送出機構25は、折り畳まれた2枚のパネル体10の中間部を保持解除して送り出す機構である。下部パネル送出機構26は、折り畳まれた2枚のパネル体10の先端部を保持解除して送り出す機構である。
また、展開装置30のガイドアーム31,32,33には、中間部分に上記ユニット把持部35が設けられ、先端部分に上記ユニット結合部36が設けられている。そして、このガイドアーム32,33に、上記水平ガイドレール83と垂直ガイドレール84(図14)とが設けられている。このガイドアーム32,33に設けられた垂直ガイドレール84は、ガイドアーム32,33に沿ってパネル体10を水平方向に案内するように配設されている。
また、上記ユニット結合部36には、ガイドアーム31,32,33に水平ガイドレール83と垂直ガイドレール84とが設けられている。ガイドアーム31,32に設けられた垂直ガイドレール84は、ユニット結合部36の範囲Eで展開方向Kの端部が所定量下がるように形成されている。このガイドアーム31,32の展開方向Kの端部を下向きに下がるようにすることで、この垂直ガイドレール84に沿って案内される上記垂直ガイドローラ82が、後述する図22(a),(b) に示すように、パネル体10の既設パネルユニット側を下向きに回動させて結合機構60による結合ができるようにしている。詳細は、後述する。
また、図18(a),(b) に示すように、上記展開装置3の既設パネルユニット側に設けられた移動機構40は、駆動プーリ41が設けられた駆動機(サーボモータ)42と、従動プーリ43と、これらのプーリ41,43に掛けられたタイミングベルト44を有している。タイミングベルト44の外周には、既設パネルユニット5のトラス部11の縦枠材を把持するアタッチメント45が設けられている。この例では、3組のアタッチメント45が設けられている。また、既設パネルユニット側を走行するタイミングベルト44の裏面側には、タイミングベルト44の撓みを防止する押えプレート46が設けられている。
この移動機構40によれば、駆動機42を回転制御することにより、アタッチメント45が把持したトラス部11の縦枠材に対して展開装置3を相対移動させ、展開装置3を進行方向Jに向けて後進させる。この展開装置3の移動速度及び移動量は、上記駆動機42の回転制御によって正確に行うことができる。
そして、上記図17に示すように、上部パネル送出機構25による折り畳まれた2枚のパネル体10の中間部保持解除と、下部パネル送出機構26による折り畳まれた2枚のパネル体10の先端部保持解除とが行われ、収納構造体21から2枚のパネル体10が送出されるとともに、移動機構40によって展開装置3を進行方向Jに向けて後進させることにより、2枚のパネル体10が収納構造体21から展開させられる。このパネル体10は、二点鎖線で示すように、展開装置3の後進に伴って展開させられる。図では、展開装置30を同一場所に示して、パネル体10が展開している状態を2点鎖線で示している。
図19,20に示すように、この展開させられるパネル体10の展開が完了近くになると、中間部分がガイドアーム32,33に接近し、パネル体10がユニット把持部35に設けられた位置決めローラ85によって垂直ガイドレール84に向けて案内される。これにより、パネル体10の下部に設けられたガイドローラ81,82がユニット把持部35に設けられたガイドレール83,84に係合して把持される。
図20に示すように、上記ユニット把持部35の位置決めローラ85によるパネル体10の案内は、既設パネルユニット側の上部と、反既設パネルユニット側の下部とで行われている。これらの位置決めローラ85は、駆動機86によって下向きに回転駆動されている。これにより、展開が完了近くになったパネル体10の中間部分を位置決めローラ85で下方へ案内し、パネル体10に設けられたガイドローラ81,82をガイドレール83,84に入れることで把持している。また、このユニット把持部35によって把持されたパネル体10は、反既設パネルユニット側の下部を基準とし、既設パネルユニット側が上方に向けて僅かに傾斜した状態で把持されるようになっている。
図示するように、このように新しいパネルユニット2を僅かに傾斜させた状態で展開して把持することにより、新しいパネルユニット2の上部結合機構61及び下部結合機構62における凸状結合部63が既設パネルユニット5の凹状結合部64に対して僅かに上方に位置する状態となる。
一方、図21,22に示すように、展開装置30のガイドアーム31,32には、既設パネルユニット5に設けられている水平ガイドローラ91及び垂直ガイドローラ92と係合する水平ガイドレール93及び垂直ガイドレール94も設けられている。このガイドアーム31,32に設けられたガイドレール93,94及びガイドレール83,84は、既設パネルユニット5の凹状結合部64,67に新しいパネルユニット2の凸状結合部63を結合することができる位置関係で配設されている。
また、展開装置3のユニット結合部36に設けられた上部ガイドアーム31及び下部ガイドアーム32のガイドレール83,84は、収納構造体側から展開方向Kに向けて下向きの所定角度で形成されている(図17)。このガイドレール83,84の角度は、上記したようにユニット把持部35で既設パネルユニット側を僅かに上方に位置させて把持したパネル体10を、このユニット結合部36の範囲で下方へ移動させるものである。
このようなユニット結合部36により、ユニット把持部35で図22(a) に示す状態で把持した新しいパネルユニット2のパネル体10の凸状結合部63を、展開装置30を進行方向Jに移動させることで下方へ移動させて、図22(b) に示すように、既設パネルユニット5に設けられた凹状結合部64と結合することができるようにしている。このように、新しいパネルユニット2の展開時に、先に展開して平面状態で姿勢保持したパネル体10を隣接する既設パネルユニット5と結合するようにしている。しかも、この結合時には、上部結合機構61を下部結合機構62よりも側方に突出させているので、下部結合機構62の構成が上部結合機構61の構成に干渉することなく安定して結合することができる。この凸状結合部63を凹状結合部64に結合させる詳細な構成は、上述した図15,16で詳細に説明しているため、詳細な説明は省略する。
以上のように、上記大型展開構造物1によれば、宇宙空間において複数のパネルユニット2,5を結合することで必要な大きさの巨大な大型展開構造物1とすることができ、宇宙太陽光発電を行うための巨大な太陽光発電パネルを形成することが可能となる。しかも、宇宙空間で既設パネルユニット5に沿って新しいパネルユニット2を確実に結合させることができるので、宇宙空間に巨大な大型展開構造物1を形成した場合も、軌道修正や姿勢制御等の運用加重に耐える必要強度を有する大型展開構造物1として形成することができる。
また、複数枚のパネル体を折り畳んだパネルユニット2を宇宙空間で確実に展開して結合することができるので、宇宙空間への輸送時は軽量・コンパクトで、宇宙空間で展開した状態でも必要な強度及び剛性を有するようにすることが可能となる。
その上、上記大型展開構造物1によれば、トラス寸法や材料仕様等を変更することで容易に強度及び剛性を調整するとが可能であり、目的に応じた大型展開構造物1を形成することが容易に可能となる。
また、上記展開装置3によれば、宇宙空間で展開したパネルユニット2を既設パネルユニット5と確実に結合することができ、宇宙空間で大型展開構造物1を安定して形成することができる。
なお、上記実施形態では、宇宙太陽光発電の衛星を例に説明したが、本発明は他の大型展開構造物を宇宙空間において形成することができ、上述した実施形態以外の用途においても適用でき、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
また、上記したようなトラス構造とすることにより、使用条件等に応じた剛性・強度要求に対し、例えば、パネル体10の板厚等の変更と、トラス部11の剛性・強度を独立して変更することで容易に対応することが可能である。
さらに、上述した実施形態は一例を示しており、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
本発明に係る大型展開構造物は、静止軌道等の宇宙空間において形成する平面状の大型構造物として利用できる。
1 大型展開構造物
2 パネルユニット
3 展開装置
4 パネルユニット群
5 既設パネルユニット
10 パネル体
11 トラス部(側部枠体)
12 伸長型テレスコピック斜材(保持機構)
13 収縮型テレスコピック斜材(保持機構)
14 パイプ材(枠材)
15 太陽光発電パネル(発送電パネル)
16 下部先端部
17 下部後端部
20 展開装置本体
21 収納構造体
22 ガイドアーム
25 上部パネル送出機構
26 下部パネル送出機構
30 展開装置
31 上部ガイドアーム
32 下部ガイドアーム
33 ガイドアーム
35 ユニット把持部
36 ユニット結合部
37 ユニット結合部支持部材
38 スラスタユニット
39 ドッキング機構
40 移動機構
41 駆動プーリ
42 駆動機
43 従動プーリ
44 タイミングベルト
45 アタッチメント
50,55 外筒
51,56 内筒
52,57 ロックピン
53,58 スプリング
54,59 ピン穴
60 結合機構
61 上部結合機構
62 下部結合機構
63 凸状結合部(結合部)
64 凹状結合部(結合部)
65 傾斜案内穴
66 傾斜結合穴
67 凹状結合部
68 水平案内穴
69 垂直結合穴
70,73 ガイドピン
71,74 結合ピン
72,75 バネ材
80 ガイドローラ機構(位置決め部)
81 水平ガイドローラ
82 垂直ガイドローラ
83 水平ガイドレール
84 垂直ガイドレール(案内部)
85 位置決めローラ
86 駆動機
101 板バネ
102 キーアーム
103 移動量規制ピン
104 溝
105 キー溝
106 係合段部
H 長さ寸法
W 幅寸法
T 高さ寸法
J 進行方向
K 展開方向
S 宇宙空間
C 所定量
D 最大直径
E 範囲
Y 隙間

Claims (6)

  1. 複数のパネル体の一辺を屈曲可能な節点で連結し、該複数のパネル体を前記節点で屈曲させて互いに密接するように折り畳んで収納状態に形成したパネルユニットを展開させる展開装置を備えた大型展開構造物であって、
    展開方向に移動して前記収納状態のパネルユニットの前記パネル体を端部から順に展開する展開装置と、
    該展開したパネル体を平面状態で姿勢保持する保持機構と、
    該展開したパネル体を展開方向と交差する方向に隣接する既設パネルユニットと結合する結合機構とを有し、
    前記結合機構は、前記展開装置によるパネルユニットの展開時に、先に展開して平面状態で姿勢保持したパネル体を隣接する既設パネルユニットと結合するように構成され
    前記展開装置は、前記先に展開した既設パネルユニットをガイドに移動する移動機構を備え、該移動機構は、前記既設パネルユニットを把持する把持部と、該把持部の把持状態を保ちながら移動機構をパネル体の展開方向に移動させる駆動機と、を有していることを特徴とする展開装置を備えた大型展開構造物。
  2. 前記パネル体は、両側部に所定高さで平行に配設された枠材を具備する側部枠体と、該両側部の側部枠体を幅方向に連結する連結枠体とを有し、
    前記側部枠体は、折り畳んで収納状態とすることで平行に配設された枠材が近接して折り畳まれる折り畳み構造と、該枠材を展開した時に該枠材を所定高さで固定する姿勢保持部材とを有している請求項1に記載の展開装置を備えた大型展開構造物。
  3. 前記結合機構は、前記展開したパネル体を既設のパネルユニットの所定位置に案内する複数の位置決め部と、既設のパネルユニットと結合した状態を保持する複数の結合部とを有している請求項1又は2に記載の展開装置を備えた大型展開構造物。
  4. 前記結合機構は、前記パネル体の反既設パネルユニット側の幅方向一端を支点にして既設パネルユニット側を下方に回動させて前記結合部を結合させる案内部を有している請求項1〜のいずれか1項に記載の展開装置を備えた大型展開構造物。
  5. 前記結合機構は、隣接する既設パネルユニットに対し、新しいパネルユニットの展開したパネル体を上部で結合する上部結合機構と下部で結合する下部結合機構とを有し、上部結合機構は、下部結合機構に対して所定量既設パネルユニット側に突出するように形成されている請求項に記載の展開装置を備えた大型展開構造物。
  6. 前記案内部は、前記展開装置によるパネル体の展開移動時に、先に展開したパネル体の既設パネルユニット側を下方に回動させるガイドレールを備え、
    前記パネル体は、前記ガイドレールに沿って移動するガイドローラを有している請求項又はに記載の展開装置を備えた大型展開構造物。
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