JP5647534B2 - ソフト系ファーネスカーボンブラック及びゴム組成物 - Google Patents

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本発明は、ソフト系ファーネスカーボンブラック及びこのカーボンブラックをゴム成分に配合したゴム組成物に関する。
カーボンブラックは、その主たる用途であるゴムへの特性、即ち加工性と補強性により分類されており、主なソフト系カーボンブラックとしては、半袖強性ファーネスカーボンブラック(Semi Reinforcing Furnace−SRF)、汎用ファーネスカーボンブラック(General Purpose Furnace−GPF)、良押出性ファーネスカーボンブラック(Fast Extruding Furnace−FEF)などがある。
上記の「ソフト系」という名称表現は、ゴム配合時において軟らかいゴム組成物を与えることから生じたものであり、作業性が良い、発熱が少ない、多量配合ができるなどの特徴を有し、タイヤカーカス用、チューブ用、ベルト、シート材、ウェザ−ストリップなどのゴム部材の充填補強剤として広く利用されている。
ところで、カーボンブラックの基本的特性としては、ヨウ素吸着量や窒素吸着比表面積などで評価される比表面積及びカーボンブラック粒子のつながりによる高次構造(ストラクチャー)があることは周知である。しかしなから、カーボンブラックのゴムに対する付与特性の評価は、上記二つの特性だけでは不可能であることが広く認識されるようになってきており、これらの特性だけでゴム特性を制御することは困難である。
このような状況に鑑み、本出願人は先願1(特許文献1参照)において、ヨウ素吸着量(IA)が15〜25mg/g、ジブチルフタレート吸収量(DBPA)が100〜150ml/100gの特性を有するファーネスカーボンブラックにおいて、遠心沈降分析によるストークス相当径の最頻度値(Dst)が下記式1を満足し、かつ着色力が式2を満足するソフト系ファーネスカーボンブラックを提案した。
式1 Dst≧(DBPA)−7.5(IA)+350
式2 着色力≦(IA)+25
このソフト系ファーネスカーボンブラックは、カーボンブラック多量配合時の分散不良及びゴム配合物の押出特性の低下を改善すると共に、反発弾性、圧縮永久歪みなどの特性を向上させる効果がある。しかしながら、ヨウ素吸着量の範囲が従来のカーボンブラックよりも低い側にあるため、補強性、特に引張り特性が低下する傾向にあった。
この欠点を改良するため、本出願人は先願2(特許文献2参照)において、ヨウ素吸着量(IA)が35〜50mg/gであり、ジブチルフタレート吸収量(DBPA)が120ml/100gを超え140ml/100g未満の範囲内にあり、△DBPA(DBPA−24M4DBPA)が40ml/100gを超え50ml/100g未満の範囲内にあり、かつ、遠心沈降分析によるカーボンブラックアゲリケードのストークス相当径の最多頻度値(Dst)が、
Dst≧{(DBPA)−(IA)1/2+80
の関係を満足することを特徴とする、先願1のソフト系ファーネスカーボンブラックよりも表面積が大きいカーボンブラックの発明を開示し、ゴム組成物における分散性を著しく改良すると共に、ゴム組成物に対して優れた反発弾性と圧縮永久歪み特性を付与するソフト系カーボンブラックを提供した。
しかし、最近ではゴム組成物に配合するカーボンブラックにおける顧客の要求性能、特に引張り強さや弾性率などの機械的特性に関する要求は更に増大しており、その代表例として自動車の車内空間のシール材料として使用されるゴム部材に対する性能向上がある。
雨、風、埃の中を高速で走行する自動車には、車室や客室へ雨や埃が入り込まないように様々なゴム組成物が使用されている。例えば、窓ガラスを車体に密着させるウェザーストリップやドアシール部材、回転するエンジンやトランスミッションの軸を伝わって油の漏出を防止するオイルシール、ブレーキピストンでの油の漏出を防ぐブレーキキャップなどがある。これらのゴム組成物は過酷な環境で使用されるため、耐候性、耐油性、耐摩耗性、耐久性等が要求される。その中でもゴム組成物の安全性を高め、寿命を向上させる上でゴム組成物の機械的強度を上げることが最も重要な要求項目である。
ゴム組成物の機械的強度を向上させる方法としては、カーボンブラックの粒子径を小さくすることが提案されている。しかし、カーボンブラックの粒子径を小さくすると、配合ゴム組成物の粘度上昇や加硫時間の短縮が考えられ、加工性を損なう可能性がある。このため、粒子径範囲は従来とほぼ同等のままで、補強性等の機械的特性のみを向上させることは困難であった。この問題を解決するために開発されたのが前記先願発明であったが、前述したように従来のFEFと同等の押出し特性や外観特性、圧縮永久歪み性を維持しながら、機械的強度を一層向上させることのできるソフト系ファーネスカーボンブラックへの要望が近年益々強くなり、この対応が急務となっている。
特開平2−11664号公報 特開平3−227375号公報
本発明の目的は、ゴムに配合したとき、従来のFEF(Fast Extruding Furnace)級カーボンブラックと比べて、加工性を維持しながら機械的特性の向上を可能にするソフト系ファーネスカーボンブラック及びこれを配合したゴム組成物を提供することである。
上記課題は、次の1)〜2)の発明によって解決される。
1) 窒素吸着比表面積(NSA)が30〜50m/g、ジブチルフタレート吸収量(DBPA)が100〜140ml/100g、トルエン着色透過度(TT)が80%以上の領域にあるファーネスカーボンブラックであって、下記式(1)のXが1.00〜1.20、下記式(2)のYが240〜350、かつ下記式(3)のZが0.80〜1.20であることを特徴とするソフト系ファーネスカーボンブラック。
Figure 0005647534
上記式中、IAはヨウ素吸着量、Yはアグリゲートの複雑さを表す形状係数、PMとAは透過型電子顕微鏡像によるアグリゲート画像の周囲長と投影面積、DmodeとΔD−50は遠心沈降法で測定したカーボンブラックアグリゲートサイズのモード径と半値幅である。
2) 天然ゴム及び/又は合成ゴム成分に対して、1)記載のソフト系ファーネスカーボンブラックを配合したことを特徴とするゴム組成物。
本発明によれば、ゴムに配合したとき、従来のFEF級カーボンブラックと比べて、加工性を維持しながら機械的特性の向上を可能にするソフト系ファーネスカーボンブラック及びこれを配合したゴム組成物を提供できる。
即ち、ゴムに配合したとき、従来のFEF級カーボンブラックと同等の押出し特性、黒色度や光沢度といった外観特性、圧縮永久歪み性を維持しながら、機械的強度を一層向上させることができるソフト系ファーネスカーボンブラックを提供できる。
また、スポンジ押出製品や低硬度ゴム製品などのように押出加工の難しい部材に配合した場合にも、優れた押出加工性と圧縮永久歪み特性を付与することができるソフト系カーボンブラックを提供できる。
本発明のカーボンブラックを製造するのに好適な製造炉の一例を示す縦断面図である。 図1の先頭部を示す部分拡大図である。 実施例1〜3、比較例1〜3及び対照例について、窒素吸着比表面積VS引張強さでプロットした結果を示す図である。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明者らは、従来のFEF級カーボンブラックと比べて、加工性、外観性、圧縮永久歪み性を維持しながら補強性を向上させることができるカーボンブラックについて鋭意研究を進めた結果、前記式(1)〜(3)の要件を満足するソフト系ファーネスカーボンブラックをゴムに配合すれば、前述した本出願人の先願に係る従来のFEF級カーボンブラックと同等の加硫ゴム物性を満足し、かつ機械的特性を向上させることができることを見出し、本発明に到達した。
なお、本発明が適用可能なゴムとしては天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリルニトリル−ブタジエンゴムなどが挙げられ、これらを任意に組み合わせたブレンドゴムにも適用可能である。
本発明のカーボンブラックにおいて、窒素吸着比表面積(NSA)が30m/gを下回ると、粘度が低下して押出し時の形状保持が困難となり、50m/gを上回ると、粘度が上昇して押出しが困難となる。また、ジブチルフタレート吸収量(DBPA)が100ml/100gを下回ると、押出し後の収縮が大きくなり、140ml/100gを上回ると、耐圧縮永久歪み性が低下する。また、トルエン着色透過度(TT)が80%を下回ると、ゴム配合物からのカーボンブラック表面の未分解タール分の染み出しによる汚染性を回避することが困難となる。TTは好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。
更に本発明では、カーボンブラックの表面活性を表す指標として、NSAとヨウ素吸着量(IA)の比(X)を用いているが、この比(X)が1.00を下回ると、ポリマーとの相互作用が小さくなるので補強性が低下し本発明が求める補強性の向上が困難となる。逆にこの比(X)が1.20を上回ると、カーボンブラック表面の未分解タール分が増加し、トルエン着色透過度が80%を下回って、ゴム配合物の汚染性を回避することが困難となる。
また、本発明ではカーボンブラックの透過型電子顕微鏡像から得られる凝集体の複雑さを表す形状係数を指標として用いている。
一般に、DBPAが同じでも生成条件によって凝集体の形状が変化することが知られている。そこで、カーボンブラックの凝集体の発達度合いをより精確に評価するために鋭意研究した結果、透過型電子顕微鏡像の画像解析で得られるアグリゲートの複雑さを表す形状係数(Y)の値が、カーボンブラックのストラクチャーの発達度合いを表す指標として有用なことを見出した。(Y)の値が100の場合は完全な円であることを表す。ストラクチャーが発達するに伴い(Y)の値が増加する。凝集体の形状と補強性の関係を研究した結果、(Y)が240以上のとき、顕著な機械的特性の向上を確認した。一方、(Y)が350を超えるとゴム配合物の外観の黒さを示す黒色度が低下してしまうので外観特性を維持することが困難となってくる。
これらの指標に加えて、本発明ではカーボンブラックのアグリゲートサイズ分布を遠心沈降法で測定されたモード径(Dmode)に対する半値幅(ΔD−50)の比(Z)で表しており、この分布指数(Z)の値が0.80を下回ると、粘度が上昇して押出しが困難となり、逆に1.20を上回ると、配合ゴム組成物の機械的特性が低下し、この為に本発明で求めるレベルの維持が困難となる。本発明の目標である加工性を維持しつつ補強性を向上させるためには、上記(X)(Y)及び(Z)の3つの特性を満たす必要がある。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
実施例1〜5、比較例1〜8
[製造例]
図1、図2に示す構造のオイルファーネス炉(特開平07−316460号公報参照)を用いてカーボンブラックを製造した。原料油の性状は表1に示す通りである。
Figure 0005647534
カーボンブラックの製造条件を表2に示す。
Figure 0005647534
なお、各実施例及び比較例のカーボンブラックの物理化学特性の制御は上記の各種製造条件を調整して行ったが、具体的には(X)、(Y)及び(Z)の3つの特性は次のようにして調整した。
<NSAとヨウ素吸着量(IA)の比(X)の調整>は、導入総空気量に対する原料油供給量を調節すること及び急冷位置までの距離を短くすることにより行った。
<複雑さを表す形状係数(Y)の調整>は、反応室に導入する空気量を調節することにより行った。
<アグリゲートサイズ分布指数(Z)>の調整は、可燃性流体導入室への導入総空気量の制御により行った。
表2に示す製造条件により得られたカーボンブラックの物理化学特性を表3に示す。
なお、実施例1〜5は本発明に係るファーネスカーボンブラックであり、比較例1〜8は本発明の請求項1に規定した何れかの要件を満たさないカーボンブラックである。また対照例は一般的なFEF級カーボンブラックの例である「旭#60G:旭カーボン社製」の値を示す。
Figure 0005647534
<各特性の測定>
カーボンブラックの物理化学特性は次のようにして測定した。
(1)DBP吸収量(DBPA)
JIS K6217−4:2001に記載の方法による、100g当たりに吸収されるDBPの容積(ml/100g)を示した。
(2)窒素吸着比表面積(NSA)
JIS K6217−2:2001に記載の方法による、単位重量当たりに吸着される窒素表面積(m/g)を示した。
(3)ヨウ素吸着量(IA)
JIS K6217−1:2008に記載の方法による、単位重量当たりに吸着されるヨウ素量(mg/g)を示した。
(4)トルエン着色透過度
JIS K6218−4:2005に記載の方法による、カーボンブラックから抽出される物質によってトルエンが着色される程度を、トルエンのブランク値を100とした透過度(%)で示した。
(5)複雑さの形状係数(Y)
ASTM D 3849−07:2008に記載の方法により最終倍率5,000倍で表示された画像をニレコ社製の画像解析装置LUZEX―FSを用いて周囲長(PM)と投影面積(A)から下記の式を用いて算出した。
Figure 0005647534
(6)アグリゲートサイズ分布指数 ΔD−50/Dmode(Z)
JIS K6217−6:2008に記載の方法によるストークス径のモード径(Dmode)に対する半値幅(ΔD−50)の比を示した。
<ゴム配合特性>
表3に示したカーボンブラックを表4に示した割合でEPDM(エチレンプロピレンゴム)に配合してゴム組成物とし、各種特性を測定した。結果を表5に纏めて示す。
Figure 0005647534
表4中の*1〜*7の詳細は次のとおりである。
*1 商品名:EP−24〔JSR社製〕
*2 商品名:PW−380〔出光興産社製〕
*3 商品名:ホワイトンP−30〔白石工業社製〕
*4 商品名:ノクセラーM〔大内新興化学工業社製〕
*5 商品名:ノクセラーTT〔大内新興化学工業社製〕
*6 商品名:ノクセラーTRA〔大内新興化学工業社製〕
*7 商品名:ノクセラーBZ〔大内新興化学工業社製〕
Figure 0005647534
表5中の※1〜※6の詳細は次のとおりである。
※1 試験片加硫条件:150℃×15min
※2 試験片加硫条件:150℃×20min
※3 試験条件:70℃×22hr
※4 旭#60G対比指数(数が大きい方が黒い)
※5 旭#60G対比指数(数が大きい方が光沢がある)
※6 押出1ヶ月後の未加硫試料表面のブリードの有無
上記実施例及び比較例のカーボンブラックをEPDMに配合した表5のゴム特性の結果から、本発明のカーボンブラックの効果について説明する。なお、上記各特性は次の方法で測定した。
・ムーニー・スコーチ… JIS K6300−1:2001に記載の方法
・押出特性 …ASTM D2230−96:2002に記載の方法
・硬さ …JIS K6253:2007に記載の方法
・引張試験 …JIS K6251:2004に記載の方法でダンベル状1号形試験片
の引張特性を測定
・反発弾性 …JIS K6255:1996に記載の方法
・黒色度 …JIS Z8729:2004に記載の方法
・光沢度 …JIS Z8741:1997に記載の方法で60°の光沢度を測定
・ブリードの有無…押出特性で用いた試験片表面のブリードの有無を目視で観察
上記測定結果から以下のようなことが分かる。
(i)補強性(引張強さ)について
表面積、DBP吸収量、トルエン着色透過度などの物理化学特性がほぼ類似し、アグリゲートの複雑さを表す形状係数(Y)が大きく異なる実施例1〜3と比較例1〜3〔形状係数(Y)がいずれも本発明の範囲を下回る〕について、窒素吸着比表面積VS引張強さでプロットした結果を図3に示す。
図3から、一般的に引張強さの性能は、表面積とDBP吸収量の組合せにより決定されるが、これらの特性に加えて複雑さを表す形状係数(Y)を本発明の数値範囲に制御することにより、従来よりも数%高い特性を示し、制御要因としての有効性は明らかである。なお、実施例1〜3では押出特性や硬さの特性については略同等である。
また、NSA/IAの比(X)が本発明の範囲を下回る比較例4、及びアグリゲート分布特性のΔD−50/Dmode(Z)が本発明の範囲を上回る比較例7においては、100%モジュラス値及び引張強さが従来のFEF(対照例)よりも低下した。
なお、実施例1の引張強さは対照例よりも低いが、これは、この特性に関与する要因が比表面積であるためであり、略同等の比表面積を有する実施例2と対照例とを対比すれば本発明の有位性は明らかである。
(ii)加工性について
ほぼ拮抗した物理化学特性を持つ実施例1〜3及び比較例1〜3を対比すると、押出速度において実施例の方がいずれも高い数値を示しており、またダイスウェルの値も改良されていることが分かる。
(iii)外観性について
黒色度に関しては、実施例1〜5と比較例1〜4、6〜8は従来のFEFと同等であるといえるが、複雑さを表す形状係数(Y)が本発明の範囲を上回る比較例5は従来のFEFよりも黒色度が低下した。一方で光沢度に関しては、複雑さを表す形状係数(Y)が大きくなる程、大きくなる傾向があることが分かった。
(iv)ゴム組成物の表面汚染性について
トルエン着色透過度(%)が本発明の範囲を外れた比較例8では、同時にNSA/IA(X)も本発明範囲を上回る側に外れ、このカーボンブラック配合ゴム組成物では表面への未熱分解タール分の染み出し(ステイニング)が発生し、ブリードとして観察された。
(v)まとめ
上記(i)〜(iii)から、本発明のソフト系ファーネスカーボンブラックは加工性、外観性、圧縮永久歪み性を損なうことなく補強性が向上することが分かる。
1 カーボンブラック反応装置
2 可燃性流体導入室
3 酸素含有ガス導入管
4 酸素含有ガス導入用円筒
5 整流板
7 燃料油噴霧装置
8 収れん室
9 バーナータイル
10 原料油噴霧装置
11 原料油導入室
12 反応室
13 反応室継続兼急冷室
14 収れん帯域を定める部材
15 酸素含有ガス導入管
a 急冷水圧入噴霧装置
b 急冷水圧入噴霧装置
c 急冷水圧入噴霧装置
d 急冷水圧入噴霧装置
e 急冷水圧入噴霧装置
f 急冷水圧入噴霧装置
g 急冷水圧入噴霧装置
h 急冷水圧入噴霧装置

Claims (2)

  1. 窒素吸着比表面積(NSA)が30〜50m/g、ジブチルフタレート吸収量(DBPA)が100〜140ml/100g、トルエン着色透過度(TT)が80%以上の領域にあるファーネスカーボンブラックであって、下記式(1)のXが1.00〜1.20、下記式(2)のYが240〜350、かつ下記式(3)のZが0.80〜1.20であることを特徴とするソフト系ファーネスカーボンブラック。
    Figure 0005647534
    上記式中、IAはヨウ素吸着量、Yはアグリゲートの複雑さを表す形状係数、PMとAは透過型電子顕微鏡像の周囲長と投影面積、DmodeとΔD−50は遠心沈降法で測定したカーボンブラックアグリゲートサイズのモード径と半値幅である。
  2. 天然ゴム及び/又は合成ゴム成分に対して、請求項1記載のソフト系ファーネスカーボンブラックを配合したことを特徴とするゴム組成物。
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