JP5646210B2 - クッション材 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両のシートや寝具などに用いられるクッション材に関する。
乗員の快適性を向上させるため、車両のシートの着座部や背もたれ部には、シートヒータが内蔵されている場合がある。仮に、シートの表皮真下にシートヒータを配置する場合、シートヒータの熱が乗員に伝わりやすくなる。その反面、表皮を介して、シートヒータの不快な触感(例えば「ごわごわ感」)が、乗員に伝わりやすくなる。そこで、シートヒータと表皮との間には、柔軟なクッション材が介装されている。シートヒータの熱は、クッション材および表皮を介して、乗員に伝わる。このため、シートヒータの不快な触感が、乗員に伝わりにくい。
しかしながら、クッション材は、ウレタン発泡体製である。このため、断熱性が高い。したがって、シートヒータの熱が乗員に伝わりにくくなる。つまり、伝熱性が低くなる。伝熱性が低いと、シートヒータの消費電力が大きくなってしまう。特に近年、車両のハイブリッド化や電気化が加速度的に進んでいることもあり、シートヒータの消費電力削減は、大きな課題となっている。このように、クッション材においては、柔軟性と伝熱性とを併有することが要求される。
この点、特許文献1には、熱伝導率を高めたクッション材が開示されている。同文献記載のクッション材は、発泡樹脂と、アルミニウム粉末とを、備えている。アルミニウム粉末は、発泡樹脂にランダムに、配向性を有することなく、分散している。つまり、アルミニウム粉末は、発泡樹脂に単純分散している。アルミニウム粉末は熱伝導率が高い。隣り合うアルミニウム粉末同士が連なることにより、クッション材に熱伝導経路が形成される。このため、同文献記載のクッション材は、アルミニウム粉末が入っていないクッション材と比較して、全体的に熱伝導率が高い。
特開平8−21069号公報
同文献記載のクッション材によると、アルミニウム粉末は、発泡樹脂に単純分散している。アルミニウム粉末の分散状態は、配向性を有していない。したがって、クッション材の面方向にも、厚さ方向にも、同等の伝熱性を確保することができる。このことは、裏を返せば、クッション材の面方向にも、厚さ方向にも、高い伝熱性を確保することができないことと同じである。
ところで、上述したように、クッション材は、シートヒータと表皮との間に介装されている。このため、クッション材には、特に、厚さ方向の伝熱性が高いことが要求される。仮に、特許文献1のクッション材をシートヒータと表皮との間に介装しても、厚さ方向の伝熱性が不足してしまう。また、当然のことながら、発泡樹脂にアルミニウム粉末を配合すると、アルミニウム粉末を配合しない場合と比較して、クッション材が硬くなってしまう。このように、同文献記載のクッション材は、柔軟性、伝熱性共に、必ずしも満足できる性能を有しているとは言えなかった。
本発明のクッション材は、上記課題に鑑みて完成されたものである。本発明は、高い柔軟性と高い伝熱性とを併有するクッション材を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のクッション材は、ポリウレタンフォーム製の骨格樹脂と、該骨格樹脂により区画されるセルと、を有する発泡本体と、該発泡本体に配合される下記(α)または(β)のフィラーと、を備え、緩衝対象物からの圧縮力により、厚さ方向から圧縮されるクッション材であって、前記圧縮力が加わらない非圧縮状態においては、前記厚さ方向に対して交差する面方向に前記フィラーが配向することにより、該面方向に熱伝導経路が形成され、該圧縮力が加わる圧縮状態においては、該厚さ方向に隣り合う該熱伝導経路同士が熱伝導可能な程度に連なることにより、該非圧縮状態よりも、該厚さ方向の熱伝導率が高くなることを特徴とする。
(α)磁性および熱伝導性を併有するフィラー。
(β)磁性を有するフィラーおよび熱伝導性を有するフィラー。
ここで、「配向」とは、以下のことをいう。(a)複数のフィラーの連続体においては、複数のフィラーが、面方向に対して±45°範囲内に、熱伝導可能な程度に連なっていることをいう。(b)フィラー単体においては、フィラーが異方性を有する場合、面方向に対して±45°範囲内に、フィラーの長軸方向が含まれていることをいう。
例えば、複数のフィラーが全て等方性の場合、「面方向にフィラーが配向している」というためには、(a)の条件を充足する必要がある。複数のフィラーが全て異方性の場合、または等方性のフィラーと異方性のフィラーとが混在している場合、「面方向にフィラーが配向している」というためには、(a)と(b)の条件を充足する必要がある。
「厚さ方向」とは、クッション材が圧縮される方向をいう。並びに、「面方向」とは、厚さ方向に対して交差する方向(直交方向に限定されない)をいう。また、クッション材の形状は、シート状に限定されるものではない。クッション材の形状は、例えば、座席形状に合わせて凹凸のある厚みを有する立体形状でもよい。
以下、本発明のクッション材の開発経緯について説明する。本発明者は、クッション材に、熱伝導性を有するフィラーを、所定の方向に配向した状態で分散させることを検討した。
当初、本発明者は、クッション材が緩衝対象物(人、動植物、物など)から圧縮力を受ける厚さ方向に、フィラーを配向させることを検討した。こうすると、熱伝導性を有するフィラー同士が、厚さ方向に連なりやすくなる。このため、厚さ方向に熱伝導経路が延在しやすくなる。したがって、厚さ方向に、高い伝熱性を確保することができる。
しかしながら、この場合、厚さ方向に配向するフィラーにより、クッション材の、フィラー配向方向つまり厚さ方向のばね定数が、大きくなってしまう。このため、クッション材から緩衝対象物が受ける反力が、大きくなってしまう。すなわち、クッション材の厚さ方向の柔軟性が低くなってしまう。このように、フィラーを配向させると、配向方向の伝熱性が高くなる反面、配向方向の柔軟性が低くなってしまう。
そこで、本発明者は、緩衝対象物からの圧縮力を利用することを考えた。すなわち、厚さ方向に対して交差する面方向に、フィラーを配向させることを考えた。こうすると、面方向の伝熱性が高くなる。つまり、面方向に熱伝導経路が延在しやすくなる。その反面、面方向の柔軟性が低くなる。これを厚さ方向を基準に見ると、厚さ方向の伝熱性が低くなる反面、厚さ方向の柔軟性が高くなる。
このように、面方向にフィラーを配向させると、非圧縮状態においても、あるいは圧縮状態においても、厚さ方向に高い柔軟性を確保することができる。その反面、非圧縮状態においては、厚さ方向に高い伝熱性を確保することができない。
しかしながら、圧縮状態においては、緩衝対象物からの圧縮力により、クッション材の厚さ(厚さ方向長さ)が小さくなっている。このため、非圧縮状態と比較して、圧縮状態の方が、厚さ方向に隣り合う熱伝導経路同士が、熱伝導可能な程度に連なりやすくなる。したがって、圧縮状態においては、フィラーが面方向に配向していても、厚さ方向に高い伝熱性を確保することができる。
以上説明したように、本発明のクッション材は、柔軟性と伝熱性のうち、高い柔軟性をフィラーの配向により、高い伝熱性を緩衝対象物からの圧縮力により、それぞれ確保するものである。本発明のクッション材によると、高い柔軟性と高い伝熱性とを併有することができる。
なお、フィラーを単純分散させたクッション材の場合であっても、圧縮状態においては、厚さ方向に隣り合うフィラー同士が、熱伝導可能な程度に連なりやすくなると考えられる(ただし、後述する実施例においては、クッション材が硬く、圧縮状態になりにくかった。)。しかしながら、単純分散の場合、面方向に延びる熱伝導経路が形成されにくい。このため、厚さ方向に隣り合うフィラー同士が、言わば「点接触」することにより、厚さ方向の伝熱性を確保することになる。
これに対して、本発明のクッション材の場合、面方向に延びる熱伝導経路が形成されやすい。このため、圧縮状態において、厚さ方向に隣り合う熱伝導経路同士が、言わば「線接触」あるいは「面接触」することにより、厚さ方向の伝熱性を確保する。このように、本発明のクッション材によると、圧縮状態において、厚さ方向の伝熱面積が広くなる。このため、高い伝熱性を確保することができる。
また、本発明のクッション材によると、圧縮状態においては、厚さ方向のみならず、面方向においても、高い伝熱性を確保することができる。このため、緩衝対象物に対する温度分布が、面方向にばらつくのを抑制することができる。
また、本発明のクッション材によると、非圧縮状態においては、厚さ方向の伝熱性が低い。このため、非圧縮状態においては、厚さ方向の保温性に優れている。
(1−1)好ましくは、前記厚さ方向と前記面方向とは、互いに略直交する構成とする方がよい。本構成によると、フィラーの配向方向に対して、略直交する方向から圧縮力が入力される。このため、緩衝対象物が受ける反力を、より小さくすることができる。したがって、より高い柔軟性を確保することができる。
また、本構成によると、圧縮力によりクッション材が潰れやすい。このため、厚さ方向に隣り合う熱伝導経路同士が、連なりやすい。したがって、圧縮状態において、より高い伝熱性を確保することができる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記骨格樹脂は、前記面方向に筋状に延在する構成とする方がよい。従来のクッション材の場合、セルが略球状を呈している場合が多い。このため、セルを区画する骨格樹脂が、等方性である場合が多い。この場合、骨格樹脂において、厚さ方向に延在する部分が、面方向に延在する部分と同量程度存在する。圧縮力が入力されると、厚さ方向に延在する部分が、あたかも「突っ返え棒」のように作用する。このため、セルが潰れにくい。したがって、柔軟性が低い。
これに対して、本構成によると、骨格樹脂、セルが面方向に延在している。このため、厚さ方向に延在する部分が、面方向に延在する部分よりも少量である。したがって、圧縮力によりセルが潰れやすい。したがって、より高い柔軟性を確保することができる。
また、本構成によると、圧縮力によりセルが潰れやすいため、厚さ方向に隣り合う熱伝導経路同士が、連なりやすい。したがって、圧縮状態において、より高い伝熱性を確保することができる。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記(β)において、磁性を有するフィラーは、磁性体粒子であり、熱伝導性を有するフィラーは、該磁性体粒子よりも熱伝導率が高く非磁性体製の高熱伝導性フィラーである構成とする方がよい。
ここで、「非磁性体」とは、強磁性体および反強磁性体以外の、反磁性体および常磁性体をいう。本構成によると、フィラーに、高熱伝導性フィラーが配合されている。このため、圧縮状態において、より高い伝熱性を確保することができる。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記緩衝対象物は、車両の乗員であり、シートヒータと該乗員との間に介装される構成とする方がよい。
つまり、本構成は、本発明のクッション材を、シートヒータと乗員との間に介装するものである。クッション材は、高い柔軟性を確保している。このため、シートヒータの不快な触感(例えば「ごわごわ感」)が、乗員に伝わりにくい。また、クッション材は、圧縮状態において、高い伝熱性を確保している。このため、シートヒータの熱が乗員に伝わりやすい。したがって、シートヒータの消費電力を削減することができる。よって、本発明のクッション材は、内燃機関型自動車と比較して電力消費量の多い、ハイブリッド自動車や電気自動車に用いるのに、特に好適である。
また、クッション材は、非圧縮状態における、厚さ方向の保温性に優れている。このため、クッション材の温度が、環境温度の影響を受けにくい。例えば、冬場は、乗員が居ない状態であっても、クッション材の温度が下がりにくい。このため、乗員が着座してもシートから冷たさを感じにくい。一方、夏場は、乗員が居ない状態であっても、クッション材の温度が上がりにくい。このため、乗員が着座してもシートから熱さを感じにくい。
(5)また、上記課題を解決するため、本発明のクッション材の製造方法は、上記(1)ないし(4)のいずれかのクッション材の製造方法であって、発泡ウレタン樹脂原料と、前記フィラーと、を混合して混合原料とする原料混合工程と、該混合原料を発泡型のキャビティ内に注入し、該フィラーを前記面方向に磁場配向させながら、該発泡ウレタン樹脂原料を発泡させ前記発泡本体を成形する発泡工程と、を有することを特徴とする。
つまり、本発明のクッション材の製造方法は、型成形によりクッション材を製造するものである。並びに、成形時に磁場を形成することにより、フィラーを磁場配向させるものである。本構成によると、簡単にフィラーを面方向に配向させることができる。このため、高い柔軟性と高い伝熱性とを併有するクッション材を、簡単に製造することができる。
本構成と上記(2)の構成とを組み合わせる場合、発泡工程において、フィラーは磁力線に沿って配向する。この際、フィラーの配向に伴って、骨格樹脂が、あたかも圧延されるように筋状に流動する。このため、骨格樹脂を簡単に延在させることができる。
本構成と上記(3)の構成とを組み合わせる場合、発泡工程において、フィラーは磁力線に沿って配向する。この際、フィラーの配向に伴って、高熱伝導性フィラーを移動させることができる。このため、非磁性体製であるにもかかわらず、高熱伝導性フィラーを簡単に配向させることができる。
本発明によると、高い柔軟性と高い伝熱性とを併有するクッション材を提供することができる。
本発明の一実施形態であるクッション材が配置されたシートの透過斜視図である。 同シートの着座部の前後方向断面図である。 図2の枠III内の拡大図である。 図3の枠IV内の拡大図である。 (a)は、クッション材の非圧縮状態における模式図である。(b)は、クッション材の圧縮状態における模式図である。 クッション材の製造方法の発泡工程に用いられる発泡型、磁場発生装置の斜視図である。 同発泡型、同磁場発生装置の断面図である。 (a)は、図7の枠VIII内の磁場発生前の拡大模式図である。(b)は、図7の枠VIII内の磁場発生後の拡大模式図である。 熱伝導率の実験結果を示すグラフである。
以下、本発明のクッション材の実施の形態について説明する。なお、本発明のクッション材の実施の形態は、以下に示す形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
<クッション材の材料>
まず、本発明のクッション材の材料について説明する。発泡本体の骨格樹脂の構造は、例えば、クッション材の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することにより、確認することができる。フィラーの磁性体粒子は、磁化特性に優れたものであればよく、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、ガドリニウム、ステンレス鋼等の強磁性体、MnO、Cr、FeCl、MnAs等の反強磁性体、およびこれらを用いた合金類の粒子が好適である。なかでも、微細な粒子として入手しやすいという観点から、鉄粉等が好適である。
磁性体粒子の大きさは、分散性、配向性、および発泡反応時における破泡作用等を考慮して決定すればよい。例えば、磁性体粒子の粒子径を、100μm以下とすることが望ましい。分散性、配向性を向上させると共に、泡膜を破泡して所望の骨格を構築するという観点では、磁性体粒子の粒子径は小さい方がよい。例えば、50μm以下、20μm以下、さらには10μm以下とすると好適である。また、入手容易性の観点から、磁性体粒子の粒子径を、0.1μm以上とすることが望ましい。なお、ここでは、粒子の最大長さを粒子径とする。
磁性体粒子の形状は、特に限定されるものではない。例えば、分散しやすく、発泡反応時に泡膜への侵入が容易であるという観点から、球状(真球状および略真球状)の粒子を採用することが望ましい。
磁性体粒子の含有量は、配向により樹脂を流動させて骨格を構築するという観点から、クッション材の体積を100体積%とした場合の(以下、含有量において同じ)0.5体積%以上とすることが望ましい。1体積%以上とするとより好適である。一方、発泡反応に対する影響やコスト等を考慮して、磁性体粒子の含有量を、10体積%以下とすることが望ましい。5体積%以下とするとより好適である。
高熱伝導性フィラーは、非磁性体であって、熱伝導率が大きいものであればよい。例えば、高熱伝導性フィラーの熱伝導率は、300W/(m・K)以上であることが望ましい。500W/(m・K)以上であるとより好適である。高熱伝導性フィラーとしては、例えば、炭素材料や、銅、アルミニウム、およびこれらを母材とする合金等を用いることができる。
高熱伝導性フィラーの形状は、特に限定されるものではない。例えば、繊維状、鱗片状、柱状、球状、楕円球状、長円球状(一対の対向する半球を円柱で連結した形状)等の種々の形状を採用することができる。例えば、炭素繊維等の繊維状のフィラーは、製造コスト、製造の容易さ等の観点から、高熱伝導性フィラーとして好適である。
また、高熱伝導性フィラーの大きさ(最大長さ)は、分散性、製造するクッション材の大きさ等を考慮して決定すればよい。例えば、最大長さが500μm以下のものを使用するとよい。
高熱伝導性フィラーの含有量は、発泡反応に対する影響、熱伝導性の向上効果等を考慮して、決定すればよい。例えば、発泡反応を阻害せず、所望の伝熱性を満足するクッション材1を得るためには、高熱伝導性フィラーの含有量を、10体積%以下とすることが望ましい。5体積%以下とするとより好適である。一方、伝熱性の向上効果を得るためには、高熱伝導性フィラーの含有量を、0.5体積%以上とすることが望ましい。1体積%以上とするとより好適である。
また、フィラーを、磁性体粒子だけで構成してもよい。すなわち、フィラーに高熱伝導性フィラーを配合しなくてもよい。この場合であっても、磁性体粒子を磁力線に沿って配向させることができる。また、磁性体粒子により熱伝導経路を確保することができる。好ましくは、熱伝導率の高い磁性体粒子を用いる方がよい。熱伝導率の高い磁性体粒子としては、例えば、ステンレス鋼粒子や鉄粒子が挙げられる。より熱伝導率が高い磁性粒子としては、例えば、銅鉄合金粒子、鉄−アルミニウム合金粒子、銀−鉄合金粒子などが挙げられる。
<クッション材の製造方法>
次に、本発明のクッション材の製造方法について説明する。本発明のクッション材の製造方法は、原料混合工程と発泡工程とを有している。
[原料混合工程]
本工程は、発泡ウレタン樹脂原料とフィラー(磁性体粒子および高熱伝導性フィラーのうち、少なくとも磁性体粒子を含む)とを混合して混合原料とする工程である。発泡ウレタン樹脂原料は、ポリオール、ポリイソシアネート等の既に公知の原料から調製すればよい。ポリオールとしては、多価ヒドロキシ化合物、ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリマーポリオール類、ポリエーテルポリアミン類、ポリエステルポリアミン類、アルキレンポリオール類、ウレア分散ポリオール類、メラミン変性ポリオール類、ポリカーボネートポリオール類、アクリルポリオール類、ポリブタジエンポリオール類、フェノール変性ポリオール類等の中から適宜選択すればよい。また、ポリイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、およびこれらの誘導体(例えばポリオール類との反応により得られるプレポリマー類、変成ポリイソシアネート類等)等の中から適宜選択すればよい。
発泡ウレタン樹脂原料には、さらに、触媒、発泡剤、整泡剤、架橋剤、難燃剤、帯電防止剤、減粘剤、安定剤、充填剤、着色剤等を適宜配合してもよい。例えば、触媒としては、テトラエチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン等のアミン系触媒や、ラウリン酸錫、オクタン酸錫等の有機金属系触媒が挙げられる。また、発泡剤としては水が好適である。水以外には、塩化メチレン、フロン、COガス等が挙げられる。また、整泡剤としてはシリコーン系整泡剤が、架橋剤としてはトリエタノールアミン、ジエタノールアミン等が好適である。
磁性体粒子の種類、大きさ、形状、含有量については、上記<クッション材の材料>欄で述べた通りである。混合原料には、上記鉄粉等のように、磁性体粒子をそのまま使用してもよいが、溶媒中に磁性体粒子を分散させた分散液を使用してもよい。このような分散液としては、例えば、ミクロンサイズの磁性体粒子を含有する磁気粘性流体(Magnetorheological流体;MR流体)や、ナノサイズの磁性体粒子を含有する磁性流体(Magnetic fluid;MF)にミクロンサイズの磁性体粒子を混合した磁気混合流体(Magnetic compound fluid;MCF)等が挙げられる。なお、ここでいう磁気混合流体(MCF)とは、例えば特開2002−170791号公報に記載されている粒子分散型混合機能性流体のようなものである。具体的には、シグマハイケミカル社製の商品「E−600」、ロード社製の商品「MRF−122−2ED」、「MRF−132DG」、「MRF−140CG」等を用いることができる。高熱伝導性フィラーの種類、大きさ、形状、含有量については、上記<クッション材の材料>欄で述べた通りである。
本工程における混合は、発泡ウレタン樹脂原料、フィラーを、プロペラ等を用いて機械的に攪拌して行うことができる。また、発泡ウレタン樹脂原料の成分にフィラーを適宜添加して、予め二種類の原料(ポリオール原料、ポリイソシアネート原料)を調製しておき、これらの原料を、各々、高圧で噴射することにより、原料同士を衝突させて行ってもよい。
後者の衝突攪拌法を採用する場合、本工程を、発泡ウレタン樹脂原料は、ポリオールを含むポリオール原料とポリイソシアネートを含むポリイソシアネート原料とからなり、フィラーは予め該ポリオール原料および該ポリイソシアネート原料の少なくとも一方に配合調製されており、該ポリオール原料と該ポリイソシアネート原料とを、各々高圧で噴射して衝突させることにより混合して、前記混合原料とするという構成にすることができる。本構成によると、連続生産が可能になる。よって、本構成は、大量生産に好適である。また、本構成によると、機械的に攪拌する方法と比較して、混合するごとに必要であった容器の洗浄工程が不要となり、歩留まりも向上する。よって、製造コストを削減することができる。
本構成(衝突攪拌法)では、フィラーが予め配合されたポリオール原料、ポリイソシアネート原料を、各々、高圧発泡装置のミキシングヘッドに設けられた噴射孔から高圧で噴射させて衝突させる。上述したように、発泡反応時に配向し、泡膜を破泡して所望の骨格を構築するという観点から、磁性体粒子の粒子径は、100μm以下であることが望ましい。また、高熱伝導性フィラーの最大長さは、500μm以下であることが望ましい。仮に、フィラーの大きさが、噴射孔の孔径よりも大きいと、磁性体粒子等の接触により、噴射孔に傷が付きやすい。これにより、ミキシングヘッドの耐久性が低下するおそれがある。また、フィラーの大きさが大きい程、フィラーがポリオール原料等において沈降しやすくなる。このため、均一な混合が難しい。よって、衝突攪拌法を採用する場合には、フィラーの最大長さは、ポリオール原料およびポリイソシアネート原料が噴射される噴射孔の孔径よりも、小さいことが望ましい。こうすることで、ミキシングヘッドに対する負荷を低減し、高圧発泡装置の高寿命化を図ることができる。また、フィラーの沈降が抑制されると共に、ポリオール原料等における粘度の上昇も低減することができる。
[発泡工程]
本工程は、先の原料混合工程にて得られた混合原料を発泡型のキャビティ内に注入し、該キャビティの磁場中で発泡させる工程である。例えば、磁力線が略平行になるような磁場中で発泡させると、発泡本体の骨格樹脂は、磁力線に沿って略直線状に延びる。このような磁場を形成するためには、例えば発泡型を挟むように一対の磁石を配置すればよい。磁石には、永久磁石または電磁石を用いればよい。電磁石を用いると、磁場形成のオン、オフを瞬時に切り替えることができ、磁場の強さの制御が容易である。よって、発泡成形を制御しやすい。
また、磁場を構成する磁力線は閉ループを形成していることが望ましい。こうすることで、磁力線の漏洩が抑制され、キャビティ内に安定した磁場を形成することができる。なお、発泡型の外部に配置した磁石により、発泡型の内部に磁場を形成させるには、発泡型としては透磁率の低い材質、つまり非磁性の材質のものを使用するとよい。例えば、通常ポリウレタンの発泡成形に使用されるアルミニウムやアルミニウム合金製の発泡型であれば問題ない。この場合、電磁石等の磁力源から発生する磁場、磁力線が影響を受けにくく、磁場状態のコントロールがしやすい。ただし、必要とする磁場、磁力線の状態に応じて適宜、磁性材料からなる発泡型を使用してもよい。
磁場は、発泡ウレタン樹脂原料の粘度が比較的低い間にかけられることが望ましい。発泡ウレタン樹脂原料が増粘し、発泡成形がある程度終了した時に磁場をかけると、磁性体粒子が配向しにくいため、所望の骨格を構築することができない。なお、発泡成形を行う時間の全てにおいて磁場をかける必要はない。
例えば、キャビティ内における磁力分布を考慮せずに、一対の対向する磁石を用いて発泡成形を行った場合には、磁石の外周に近いほど外側に逃げる磁力線が多くなる。このため、磁石の拡径方向に沿って磁束密度は小さくなる。また、磁石間の間隔が大きくなると、磁石との距離に応じて磁束密度に差が生じやすい。磁束密度が均一でなく、磁場勾配のある磁場中で発泡成形を行うと、混合原料中の磁性体粒子が、磁力線に沿って不要な方向に移動して、所望の骨格を得にくくなる。したがって、磁場の磁束密度は、キャビティの磁力線方向、および磁力線方向に対する垂直方向において、略同じであることが望ましい。つまり、キャビティ内の磁束密度は略均一であることが望ましい。例えば、キャビティ内の磁束密度の差が、±10%以内であるとよい。±5%以内、さらには±3%以内であるとより好適である。
本工程にて発泡成形が終了した後、脱型して、クッション材を得る。この際、発泡成形の仕方により、発泡本体の一端および他端の少なくとも一方に、表皮層が形成されていてもよい。当該表皮層は切除しても、切除しなくてもよい。
<クッション材の構造>
[クッション材の配置]
まず、本発明のクッション材の一実施形態である、クッション材の配置について説明する。図1に、本実施形態のクッション材が配置されたシートの透過斜視図を示す。なお、方位(左右)は、車両後方から前方を見た場合を基準に示す。図1に示すように、車両のシート9は、着座部90と背もたれ部91とを備えている。シートヒータ92、93は、各々、平板状を呈している。シートヒータ92、93は、いわゆる電熱ヒータである。シートヒータ92は、着座部90に埋設されている。シートヒータ93は、背もたれ部91に埋設されている。
本実施形態のクッション材は、着座部90および背もたれ部91に埋設されている。二つのクッション材の構成は同様である。また、二つのクッション材の配置は、着座部90側のクッション材の上下方向と、背もたれ部91側のクッション材の前後方向とが、対応しているだけである。したがって、以下、着座部90側のクッション材についてのみ説明し、背もたれ部91側のクッション材の説明を兼ねるものとする。
図2に、シートの着座部の前後方向断面図を示す。図2に示すように、着座部90は、クッションパッド900と表皮901とを備えている。クッションパッド900は、ウレタン発泡体製である。クッションパッド900は、着座部90の大部分を占めている。クッションパッド900は、乗員(図略)の臀部を弾性的に支持している。表皮901は、ポリエステル製であって袋状を呈している。表皮901は、クッションパッド900の下面以外の部分を、外方から覆っている。表皮901の材料としては、織物、編物等のファブリックや、皮革類等を用いてもよい。
図3に、図2の枠III内の拡大図を示す。図3に示すように、シートヒータ92は、クッションパッド900の上面に配置されている。クッション材1は、シートヒータ92の上面に配置されている。表皮901は、クッションパッド900の上面と共に、これらシートヒータ92およびクッション材1を、上方から覆っている。このように、クッション材1は、シートヒータ92と表皮901との間に、介装されている。
表皮901とクッション材1とは、一体物であってもよい。すなわち、表皮901とクッション材1とを、例えばフレームラミネートまたは接着ラミネートなどにより積層し、一体化して用いてもよい。
[クッション材の構成]
次に、本実施形態のクッション材の構成について説明する。図4に、図3の枠IV内の拡大図を示す。なお、図4に示すのは、クッション材の断面の模式図である。図4に示すように、クッション材1は、発泡本体2とフィラー3とを備えている。発泡本体2は、骨格樹脂20と多数のセル21とを備えている。骨格樹脂20は、ポリウレタンフォーム製であって、前後方向に筋状に延在している。骨格樹脂20は、前後方向に延在する長い壁部20Xと、上下方向に延在する短い壁部20Yとを、備えている。前後方向は、本発明の面方向に対応する。上下方向は、本発明の厚さ方向に対応する。多数のセル21は、骨格樹脂20により区画されている。セル21は、前後方向に延在している。
フィラー3は、磁性体粒子30と高熱伝導性フィラー31とを備えている。磁性体粒子30は、真球状を呈している。高熱伝導性フィラー31は、非磁性体製であって繊維状を呈している。高熱伝導性フィラー31の長軸方向は、前後方向を向いている。
複数の磁性体粒子30同士や、複数の高熱伝導性フィラー31同士や、磁性体粒子30と高熱伝導性フィラー31とが、前後方向に連なることにより、層L1〜L6には、図4に太線で例示するように、各々、熱伝導経路X5形成されている。複数の熱伝導経路X5は、前後方向に延在している。また、複数の熱伝導経路X5は、上下方向に並んでいる。
[クッション材の動き]
次に、本実施形態のクッション材の動きについて説明する。図5(a)に、本実施形態のクッション材の非圧縮状態における模式図を示す。図5(b)に、同クッション材の圧縮状態における模式図を示す。
図2に示す着座部90に乗員が座っていない非圧縮状態においては、図5(a)に示すように、熱伝導経路X1〜X5は、前後方向に延在している。上下方向に隣り合う層L1〜L6同士、つまり熱伝導経路X1〜X5同士は、骨格樹脂20の弾性力により、セル21を介して離間している。
図2に示す着座部90に乗員が座っている圧縮状態においては、図5(b)に示すように、乗員からの圧縮力Fにより、点線で示す非圧縮状態に対して、セル21が上下方向に潰れる。また、層L1〜L6自体も、上下方向に潰れる。このため、上下方向に隣り合う熱伝導経路X1〜X5同士が、熱伝導可能な程度に連なる。したがって、上下方向に隣り合う熱伝導経路X1〜X5間に、上下方向に延在する熱伝導経路Y1〜Y5が形成される。熱伝導経路Y1〜Y5は、骨格樹脂20の壁部20Yが圧縮されることにより、形成される。また、熱伝導経路Y1〜Y5は、セル21を介して隣り合う層L1〜L6が、セル21が潰れて接触することにより、形成される。
圧縮状態のまま、図2に示すシートヒータ92に通電されると、シートヒータ92の温度が上昇する。シートヒータ92の熱は、熱伝導経路X1〜X6を介して、前後方向に伝達される。また、左右方向に交差する熱伝導経路X1〜X6を介して、左右方向に伝達される。また、シートヒータ92の熱は、熱伝導経路Y1〜Y5を介して、上方に伝達される。このように、三次元的に張り巡らされた熱伝導経路X1〜X6、Y1〜Y5により、シートヒータ92の熱は、迅速に乗員に伝達される。
[作用効果]
次に、本実施形態のクッション材の作用効果について説明する。表1に、本実施形態のクッション材の伝熱性、柔軟性を示す。
Figure 0005646210
表中、「△」は中、「○」は高、「◎」は特高を、それぞれ示す。従来品は、フィラー(球状の金属粒子)を単純分散させたクッション材である。実施品は、上記実施形態同様に、フィラー3を面方向(前後方向)に配向させたクッション材1である。
表1に示すように、伝熱性に関しては、非圧縮状態と圧縮状態とを比較すると、圧縮状態の方が厚さ方向の伝熱性が高くなる。一方、面方向の伝熱性はあまり変わらない。この点に着目し、実施品のクッション材1の場合、非圧縮状態の厚さ方向の伝熱性が低くなる向き(=面方向の伝熱性が高くなる向き)に、敢えてフィラー3を配向している。そして、圧縮状態において、面方向のみならず、厚さ方向にも、高い伝熱性を確保している。このように、本実施形態のクッション材1によると、最初から圧縮状態を想定してフィラー3を配向することにより、圧縮状態において、厚さ方向および面方向に、高い伝熱性を確保することができる。
また、表1に示すように、柔軟性に関しては、厚さ方向にも面方向にも、従来品の柔軟性は中程度である。その理由は、従来品の場合、セル21が略球状を呈しているからである。セル21が略球状を呈していると、図4に示す、前後方向(面方向)に延在する壁部20Xと、上下方向(厚さ方向)に延在する壁部20Yとが、同量程度存在することになる。このため、前後方向に圧縮力が作用する場合は壁部20Xが、上下方向に圧縮力が作用する場合は壁部20Yが、あたかも「突っ返え棒」のように作用する。したがって、全方位的にセル21が潰れにくい。よって、全方位的に柔軟性は中程度である。
これに対して、実施品であるクッション材1の場合、壁部20Yの方が、壁部20Xよりも、量が少なくなる。このため、セル21は、前後方向には潰れにくいものの、上下方向には潰れやすい。したがって、クッション材1は、特に厚さ方向に柔軟性が高い。
このように、本実施形態のクッション材1によると、表1に二重枠線で囲むように、圧縮状態において、高い伝熱性を確保することができる。また、厚さ方向において、高い柔軟性を確保することができる。
また、表1に示すように、伝熱性に関しては、非圧縮状態における厚さ方向の伝熱性が中程度である。このため、非圧縮状態においては、厚さ方向の保温性に優れている。したがって、クッション材1の温度が、環境温度の影響を受けにくい。
また、本実施形態のクッション材1によると、厚さ方向と面方向とが互いに略直交している。このため、フィラー3の面方向に対して、略直交する方向から圧縮力が入力される。したがって、より高い柔軟性を確保することができる。
また、本実施形態のクッション材1は、圧縮力により潰れやすい。このため、厚さ方向に隣り合う熱伝導経路X1〜X6同士が、連なりやすい。したがって、圧縮状態において、より高い伝熱性を確保することができる。
また、本実施形態のクッション材1によると、フィラー3に、高熱伝導性フィラー31が配合されている。このため、圧縮状態において、より高い伝熱性を確保することができる。
また、本実施形態のクッション材1は、シートヒータ92と乗員との間に介装されている。クッション材1は、高い柔軟性を確保している。このため、シートヒータ92の不快な触感(例えば「ごわごわ感」)が、乗員に伝わりにくい。また、クッション材1は、圧縮状態において、高い伝熱性を確保している。このため、シートヒータ92の熱が乗員に伝わりやすい。したがって、シートヒータの消費電力を削減することができる。
なお、上記実施形態においては、クッション材1を車両のシート9に用いたが、ベッド、布団などの寝具、ソファーなどの家具、シャツなどの衣類に用いてもよい。また、人間用以外に、ペット用の寝具、家具、衣類などにクッション材1を用いてもよい。
本発明のクッション材の、熱伝導率、表面温度、接触面温度、熱貫流量、蓄熱量を評価した。以下にその結果を説明する。
<クッション材の製造方法>
まず、各評価に用いたクッション材の製造方法について説明する。
[実施例1]
(原料混合工程)
本工程においては、まず、ポリエーテルポリオール(住化バイエルウレタン社製「S−0248」、平均分子量6000、官能基数3、OH価28mgKOH/g)100重量部と、架橋剤のジエチレングリコール(三菱化学社製)2重量部と、発泡剤の水2重量部と、テトラエチレンジアミン系触媒(花王社製「No.31」)1重量部と、シリコーン系整泡剤(日本ユニカ社製「SZ−1313」)0.5重量部とを配合し、ポリオール原料を準備した。また、ポリイソシアネート原料として、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(BASFINOACポリウレタン社製「NE1320B」、NCO=44.8wt%)を準備した。ポリオール原料とポリイソシアネート原料とは、ポリエーテルポリオール(PO)とMDIとの合計重量を100%とした場合に、PO:MDI=78.5:21.5となるように準備した。
次に、準備したポリオール原料に、磁性体粒子として鉄粉(BASFジャパン(株)製「HQグレード」;直径1.1μm、熱伝導率70W/(m・K))と、高熱伝導性フィラーとして炭素繊維(帝人(株)製「Raheama(登録商標)、R−A301」;平均繊維径8μm、長さ200μm、熱伝導率600W/(m・K))とを添加した。鉄粉、炭素繊維の配合量は、いずれも、製造するクッション材の体積を100体積%とした場合の1体積%とした。
続いて、鉄粉および炭素繊維を含むポリオール原料と、ポリイソシアネート原料とを、高圧発泡装置のミキシングヘッドに対向配置された噴射孔から、各々、高圧で噴射して衝突させることにより混合した。このようにして、混合原料を調整した。
(発泡工程)
まず、本工程で用いられる発泡型、磁場発生装置の構成について説明する。図6に、発泡型、磁場発生装置の斜視図を示す。図7に、発泡型、磁場発生装置の断面図を示す。図6、図7に示すように、発泡型5は、左型50Lと右型50Rとを備えている。左型50Lは、角柱状を呈している。左型50Lの右面には、凹部が形成されている。同様に、右型50Rは、角柱状を呈している。右型50Rの左面には、凹部が形成されている。左型50Lと右型50Rとは、凹部同士が向き合うように配置されている。左型50Lと右型50Rとの間には、上記凹部同士が合体することにより、キャビティ51が区画されている。
磁場発生装置6は、一対の電磁石部60U、60Dと、ヨーク部61とを備えている。電磁石部60Uは、芯部600Uとコイル部601Uとを備えている。芯部600Uは、強磁性体製であって、上下方向に延びる円柱状を呈している。コイル部601Uは、芯部600Uの外周面に配置されている。コイル部601Uは、芯部600Uの外周面に巻装された導線601Uaにより、形成されている。導線601Uaは、電源(図略)に接続されている。
電磁石部60Dは、発泡型5を挟んで、電磁石部60Uの下方に配置されている。言い換えると、発泡型5は、電磁石部60Uと電磁石部60Dとの間に介装されている。電磁石部60Dは、電磁石部60Uと同様の構成を備えている。電磁石部60Dは、電磁石部60Uと上下対称に配置されている。電磁石部60Dは、芯部600Dとコイル部601Dとを備えている。コイル部601Dは、芯部600Dの外周面に巻装された導線601Daにより、形成されている。導線601Daは、電源(図略)に接続されている。
ヨーク部61は、C字状を呈している。ヨーク部61のC字上端は、電磁石部60Uの芯部600U上端に接続されている。一方、ヨーク部61のC字下端は、電磁石部60Dの芯部600D下端に接続されている。
次に、本工程で行われる作業について説明する。本工程においては、まず、先の工程で調製された混合原料を、発泡型5のキャビティ51に注入し、密閉した。続いて、発泡型5を磁場発生装置6に設置して、発泡成形を行った。
具体的には、導線601Uaに接続された電源をオンにして、上方の電磁石部60Uの芯部600Uの上端をS極に、下端をN極に磁化させた。並びに、導線601Daに接続された電源をオンにして、下方の電磁石部60Dの芯部600Dの上端をS極に、下端をN極に磁化させた。そして、電磁石部60U→発泡型5(キャビティ51)→電磁石部60D→ヨーク部61→再び電磁石部60Uと巡る、閉ループ状の磁力線Mを発生させた。
キャビティ51内には、上から下に向かう略平行な磁力線Mにより、一様な磁場が形成された。キャビティ51内の磁束密度は、約200mTであった。また、キャビティ51内における磁束密度の差は、±3%以内であった。
発泡型5を磁場発生装置6に設置した後、まず、約2分間、磁場をかけながら発泡成形を行った。図8(a)に、図7の枠VIII内の磁場発生前の拡大模式図を示す。図8(b)に、図7の枠VIII内の磁場発生後の拡大模式図を示す。図8(a)に示すように、混合原料7は、発泡ウレタン樹脂原料(ポリオール原料およびポリイソシアネート原料)70と、磁性体粒子(鉄粉)71と、高熱伝導性フィラー(炭素繊維)72とを含んでいる。混合原料7中には、気泡73が生成する。通常、気泡73の膜(泡膜)730表面は、発泡ウレタン樹脂原料70に含まれる整泡剤(シリコーン系整泡剤)700により安定化されている。しかしながら、混合原料7には、磁性体粒子71が含まれている。磁性体粒子71は、泡膜730に侵入する。磁性体粒子71は、破泡作用を有する。よって、図8(b)に示すように、泡膜730に侵入した磁性体粒子71により、気泡73は破壊される。ここで、磁力線Mの方向は、上から下に向かう方向である。このため、磁性体粒子71は、磁力線Mに沿って、上下方向に配向する。磁性体粒子71の配向に伴って、泡膜730が上下方向に圧延されるように流動し、発泡本体の骨格が構築される。泡膜730の流動に伴い、高熱伝導性フィラー72も、上下方向に揃うように移動する。これにより、高熱伝導性フィラー72は、上下方向に互いに連接した状態で、骨格樹脂中に配置される。
このように、磁場をかけながら発泡成形を行うことにより、磁性体粒子71、高熱伝導性フィラー72を上下方向(図4の前後方向に対応)に配向させた。また、発泡本体の骨格を形成した。
次に、約5分間、磁場をかけないで、発泡成形を行った。発泡成形が終了した後、脱型して実施例1のクッション材を得た。
[比較例1]
実施例1と比較例1との相違点は、クッション材にフィラーが含有されていない点である。また、磁場をかけずに発泡成形を行った点である。
比較例1の製造方法においては、まず、鉄粉および炭素繊維を添加する前の上記ポリオール原料と、上記ポリイソシアネート原料とを、実施例1と同様に、ミキシングヘッドの噴射孔から、各々、高圧で噴射して衝突させることにより混合し、発泡ウレタン樹脂原料とした。次に、得られた発泡ウレタン樹脂原料を、磁場をかけずに発泡成形した。このようにして、比較例1のクッション材を得た。
[比較例2]
実施例1と比較例2との相違点は、クッション材に鉄粉(同上)だけが含有されている点である。また、磁場をかけずに発泡成形を行った点である。
比較例2の製造方法においては、まず、上記ポリオール原料に、鉄粉のみを添加した。鉄粉の配合量は、製造するクッション材の体積を100体積%とした場合の、4体積%とした。次に、鉄粉のみを含むポリオール原料と、上記ポリイソシアネート原料とを、実施例1と同様に、ミキシングヘッドの噴射孔から、各々、高圧で噴射して衝突させることにより混合した。それから、得られた混合原料を、磁場をかけずに発泡成形した。このようにして、比較例2のクッション材を得た。
[比較例3]
実施例1と比較例3との相違点は、クッション材に炭素繊維(同上)だけが含有されている点である。また、磁場をかけずに発泡成形を行った点である。
比較例3の製造方法においては、まず、上記ポリオール原料に、炭素繊維のみを添加した。炭素繊維の配合量は、製造するクッション材の体積を100体積%とした場合の、4体積%とした。次に、炭素繊維のみを含むポリオール原料と、上記ポリイソシアネート原料とを、実施例1と同様に、ミキシングヘッドの噴射孔から、各々、高圧で噴射して衝突させることにより混合した。それから、得られた混合原料を、磁場をかけずに発泡成形した。このようにして、比較例3のクッション材を得た。
[比較例4]
実施例1と比較例4との相違点は、クッション材にフィラーが含有されていない点である。また、比較例4は、発泡成形品ではなくスラブ品である。
比較例4の製造方法においては、まず、鉄粉および炭素繊維を添加する前の上記ポリオール原料と、上記ポリイソシアネート原料とを、実施例1と同様に、ミキシングヘッドの噴射孔から、各々、高圧で噴射して衝突させることにより混合し、発泡ウレタン樹脂原料とした。次に、得られた発泡ウレタン樹脂原料を連続コンベア上に流し、連続発泡させた。それから、所定の形状に裁断した。このようにして、比較例4のクッション材を得た。
<熱伝導率>
熱伝導率の評価には、実施例1、比較例1〜4のクッション材を用いた。実施例1、比較例1〜4ごとに、クッション材は二枚ずつ用意した。一枚は、200mm×200mm×4.0mmの正方形板状のクッション材である。もう一枚は、100mm×100mm×4.0mmの正方形板状のクッション材である。
まず、200mm四方のクッション材と、100mm四方のクッション材とを、重ね合わせた。次に、100mm四方のクッション材を徐々に圧縮させた。そして、非圧縮状態および圧縮状態の、二枚重ねのクッション材の積層方向の熱伝導率を測定した。測定には、熱伝導率測定装置(英弘精機株式会社製 HC−074/200)を用いた。測定時の温度は30℃とした。
Figure 0005646210
図9、表2に、実験結果を示す。なお、図9、表2の板厚(%)は、非圧縮状態を100%とした場合の、圧縮状態の板厚である。図9に示すように、実施例1の場合、非圧縮状態よりも圧縮状態の方が、熱伝導率が向上した。また、各データを最小二乗法により近似した直線は、横軸の板厚をx、縦軸の熱伝導率をyとして、y=−3.6×10−4x+8.8×10−2となった。また、圧縮率(=(非圧縮状態の板厚−圧縮状態の板厚)/非圧縮状態の板厚)が大きい方が、より熱伝導率が高かった。これに対して、比較例2、比較例3の場合、そもそも圧縮すること自体が困難だった。このため、圧縮状態の熱伝導率をほとんど測定できなかった。また、比較例1の場合、圧縮しても、あまり熱伝導率は変わらなかった。また、比較例4の場合、圧縮することにより、却って熱伝導率が低下した。
1:クッション材、2:発泡本体、3:フィラー、5:発泡型、6:磁場発生装置、7:混合原料、9:シート。
20:骨格樹脂、20X:壁部、20Y:壁部、21:セル、30:磁性体粒子、31:高熱伝導性フィラー、50R:右型、50L:左型、51:キャビティ、60D:電磁石部、60U:電磁石部、61:ヨーク部、70:発泡ウレタン樹脂原料、71:磁性体粒子、72:高熱伝導性フィラー、73:気泡、90:着座部、91:背もたれ部、92:シートヒータ、93:シートヒータ。
600D:芯部、600U:芯部、601D:コイル部、601Da:導線、601U:コイル部、601Ua:導線、730:泡膜、900:クッションパッド、901:表皮。
L1〜L6:層、M:磁力線、X1〜X6:熱伝導経路、Y1〜Y5:熱伝導経路。

Claims (2)

  1. ポリウレタンフォーム製の骨格樹脂と、該骨格樹脂により区画されるセルと、を有する発泡本体と、
    該発泡本体に配合される、磁性を有するフィラーおよび熱伝導性を有するフィラーと、
    を備え、
    緩衝対象物からの圧縮力により、厚さ方向から圧縮されるクッション材であって、
    前記圧縮力が加わらない非圧縮状態においては、前記厚さ方向に対して交差する面方向に、磁性を有する前記フィラーおよび熱伝導性を有する前記フィラーが、連なることにより、該面方向に延在し該厚さ方向に並ぶ複数の熱伝導経路が形成され、
    前記骨格樹脂は、該面方向に筋状に延在し、
    前記セルは、該厚さ方向に隣り合う該熱伝導経路間に介在し、該面方向に延在し、
    磁性を有する前記フィラーは、磁性体粒子であり、
    熱伝導性を有する前記フィラーは、該磁性体粒子よりも熱伝導率が高く非磁性体製の高熱伝導性フィラーであり、
    該圧縮力が加わる圧縮状態においては、該厚さ方向に隣り合う該熱伝導経路同士が熱伝導可能な程度に連なることにより、該非圧縮状態よりも、該厚さ方向の熱伝導率が高くなることを特徴とするクッション材。
  2. 前記緩衝対象物は、車両の乗員であり、
    シートヒータと該乗員との間に介装される請求項1に記載のクッション材。
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