JP5645871B2 - 多能性幹細胞の非腫瘍形成性の増殖 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒト多能性幹細胞(human pluripotent stem cells)の増殖(expansion)に関し、特に、ヒト胚性幹細胞(human embryonic stem (hES) cells)の非腫瘍形成性の増殖(non−tumorigenic expansion)に関するものである。
ヒト胚性幹(hES)細胞は多能性であり、これらは成人のほとんどすべての細胞型に分化できる大きな能力を備えている。それ故、これらの細胞は、再生医療に利用されることが大いに期待されている。hES細胞を望ましいものとしている特性としては、不滅性、分化万能性及び未分化のまま無限に増殖できることが含まれる。分化万能性の胚性幹細胞は通常その未分化状態を維持するために、例えばマウス胚性線維芽細胞(mouse embryonic fibroblasts(MEFs))のようなフィーダー細胞層上で培養される。そのフィーダー層は、主に細胞を支持する役割を果たし、通常、hES細胞の培養は、分化が望まれるまで、フィーダー層の層上において培養される。しかるに、不幸にして、このマウスフィーダー支持細胞によって、hES細胞培養は、しばしば不純物の混入を伴ない、機能面への大きな影響こそもたらさないものの、マウスフィーダー細胞上で培養されたhES細胞は、臨床上の用途には不適合である。報告によると、フィーダー無しでヒト多能性幹(hPS)細胞を培養するとすぐに死に至るか、又は、委任細胞の異種集団に分化する。
フィーダー若しくは支持細胞の代りに、無細胞成分を使用すること、又は少なくとも非ヒト成分若しくは細胞を避けることを試みる論証が多くの報告によってなされている。しかし、このような代用では、長期間にわたって期待される結果は見られず、これらの試みでは、細胞の健全で継続的な増殖を支持するには不充分であることが明らかにされた。更に、無フィーダー細胞の培養中、代替培地で生育したhES細胞は、hESコロニーの周りに分化細胞を形成し、至適条件を満たさないことが示された。
そこで、不純物の混入と奇形腫の形成を引き起こさない他のフィーダー細胞のソースを用いるhES細胞の培養に関する新たな方法が必要となっている。
1つの実施態様において、臍帯由来幹細胞とヒト多能性幹細胞とを共培養することでヒト多能性幹細胞を増殖させる方法を提供する。ヒト多能性幹細胞を増殖させるための培地中において、臍帯由来幹細胞はフィーダー層を形成し、ヒト多能性幹細胞を未分化状態に維持する。
1つの実施態様において、ヒト多能性幹細胞の増殖は、非腫瘍形成性増殖であり、それ故、ヒト多能性幹細胞は、奇形腫を形成しない。
他の実施態様において、臍帯由来幹細胞は、CD10、CD13、CD29、CD44、CD73、CD90、CD166又はHLA−ABCに対しては陽性を示し、CD1q、CD3、CD34、CD45、CD56、CD117、又はHLA−DRに対しては陰性である。又、臍帯由来幹細胞は、骨形成性又は脂質生成性の分化能を有する。
他の実施態様において、臍帯由来幹細胞は、ヒト臍帯由来間葉系幹細胞(HUCMSCs)であり、ヒト臍帯のホウォートンゼリー由来である。
他の実施態様において、ヒト多能性幹細胞は、アルカリ性ホスファターゼ(AP)、Oct−4、SSEA−1、SSEA−4、TRA−1−60、TRA−1−81、NANOG、SOX2、NF−200、短尾奇形突然変異体、ATBF1又はMAP2に対して陽性であり、GDF9、GATA4、HAND1又はTUJ−1遺伝子を発現する。又、ヒト多能性幹細胞中、MYCは下方調節を示す。
他の実施態様において、ヒト多能性幹細胞は、ヒト胚性幹(hES)細胞であり、胚様体を形成する。
他の実施態様において、ヒト多能性幹細胞の増殖用の培地を提供する。当該培地は、培地中でフィーダー層を形成する臍帯由来幹細胞を含有する。1つの実施態様において、培地中の臍帯由来幹細胞は、ヒト臍帯由来間葉系幹細胞(HUCMSCs)である。
他の実施態様において、ヒト胚性幹(hES)細胞の増殖用のキットを提供する。当該キットは、臍帯由来幹細胞を含む培地とその取扱説明書とにより構成される。1つの実施態様において、キットの培地中の臍帯由来幹細胞は、ヒト臍帯由来間葉系幹細胞(HUCMSCs)である。
図1は、HUCMSCの形態学、免疫型別と、試験管内(in vitro)の分化を示すものである。外植片より生育したホウォートンゼリー細胞(WJ)は形態学的に紡錘状の線維芽細胞様(図1Aを参照)である。急速に分裂しているHUCMSCsをフローサイトメトリーにより分離した結果、CD1q、CD3、CD34、CD45、CD56、CD117及びHLA−DRに対しては陰性を示し、CD10、CD13、CD29、CD44、CD73、CD90、CD166及びHLA−ABCに対しては陽性を示した(図1Bを参照)。脂質生成分化においては、細胞は、中性脂質液胞を形成し、多数のオイルレッドO陽性の脂質小滴を含有する(図1Cの上段のパネルを参照)。骨形成性の培地中で3〜4週間培養した後、細胞はアリザリンレッドSにより強く染色される鉱化したマトリックスを広がって形成する(図1C、下段のパネルを参照)。GAPDHをボジティブ対照としたRT−PCR分析により、脂質生成性(PPARγ)と骨形成性(オステオポンチン)の分化に特異的遺伝子の発現を示す(図1Dを参照)。図中のスケールバーは、図1Aの左パネルにおいて、1000μmを示し、図1Aの右の二つのパネルと図1Cにおいて、100μmを示す。 図1Aの説明参照。 図1Aの説明参照。 図1Aの説明参照。 図1Aの説明参照。 図1Aの説明参照。 図1Aの説明参照。 図2は、HUCMSCとMEFフィーダーに生育した未分化のヒトES細胞コロニーの形態学的性状を示す。図2AにHUCMSCフィーダー層に生育したhESコロニーを示し、図2BにMEFフィーダー層に生育したhESコロニーを示す。HUCMSCに生育したコロニーの拡大写真より、高い核−細胞質比を有する典型的なhES細胞の形態学的性状を示す(図2Cと図2Dを参照)。スケールバーは、図2Aと図2Bにおいて1000μmを示し、図2Cと図2Dにおいては100μmを示す。 図3は、HUCMSC上で培養されたヒトES細胞の表現型を示す。特異的抗体でhESコロニーを免疫染色することによって、アルカリ性ホスファターゼ(AP)(図3Aを参照)、Oct4(図3Bを参照)、SSEA−4(図3Cを参照)、TRA−1−60(図3Dを参照)、及びTRA−1−81(図3Eを参照)の強い発現を示す。代表的な正常の核型(46、XX)は、HUCMSC上で20継代継続培養した後のES細胞で観察された(図3Fを参照)。スケールバーは、1000μmを示す。 図4は、hES由来の胚様体(EB)の免疫蛍光染色を示す。胚様体は、位相差顕微鏡で観察され(図4Aを参照)、NF−200(図4Bを参照)、短尾奇形突然変異体(図4Cを参照)、ATBF1(図4Dを参照)及びMAP2(図4Eを参照)に対する抗体での免疫染色が、それぞれ示される。スケールバーは1000μmを示す。 図5は、異なるフィーダー上におけるhES細胞中の分化マーカーの発現を示す。図5Aは、GAPDHを対照に用い、RT−PCRによりそれぞれ生殖細胞(GDF9)、内胚葉(GATA4)、中胚葉(HAND1)及び外胚葉(TUJ−1)に対する特異的遺伝子の発現を示したものである。図5Bは、図5Aに示された遺伝子発現の半定量的分析を示す。 図6は、フィーダー細胞をHUCMSCからMEFに変更することによって、hES細胞より発達した奇形腫を示す。図6Aは、奇形腫(図中、矢印で示される)は、フィーダーをHUCMSCからMEFに変更した後、NOD−SCIDマウスにおいては、hES細胞よりたやすく発達することを示す。組織学的切片は、網膜様構造のメラノサイトリボン(図6Bを参照)、神経管様構造(図6C〜図6Eを参照)、歯原性上皮(図6Fを参照)、神経上皮(図6Gを参照)、未成熟な軟骨(図6Hを参照)と未成熟な扁平上皮(図6Iを参照)などが観察された。スケールバーは、100μmを示す。 図7は、HUCMSCとMEF上に培養されたhES細胞中の多能性遺伝子の発現を示す。図7Aは、GAPDHを内部対照としたHUCMSC(WJ)とMEF上に培養されたhES細胞(ES)中のOCT4、NANOG、SOX2及びMYCのRT−PCR分析を示す。図7Bは、図7Aに示された遺伝子発現の半定量的分析を示したものである。図7Cは、ウェスタンブロット分析により測定されたC−MYC蛋白を示す。図7Dは、qRT−PCRにより測定された内部対照物の倍数で示すMYCのmRNAレベルを示す。EBは、胚様体を意味する。
以下、本発明をより完全に理解できるように、様々な詳細について述べる。
RT−PCRと遺伝子の定量性RT−PCR及び他の分化マーカー遺伝子
HUCMSCs又はMEFフィーダー層において培養された未分化の、又は分化したhES細胞を、RLT溶解緩衝液(Qiagen社)により処理し、機械的に除去した。SuperScript III One−Step RT−PCRキット(Invitrogen社)を用い、そのメーカーの指示に従い、最初のcDNA鎖を合成した。表1に、その配列、アニーリング温度、及び各対のプライマーの生成物サイズを示す。すべてのPCRサンプルについて、0.5μg/mlの臭化エチジウム(Sigma社)を含有する2%アガロースゲルで電気泳動分析を行った。定量性RT−PCR(qRT−PCR)分析を行うために、GAPDHを内部対照とした、ABI Step One Plusシステム(Applied Biosystems社)におけるFastStartユニバーサルSYBRグリーンマスター(ROX、Roche社、米国)遺伝子発現分析を使用した。表1に、プライマーの配列と、アニーリング温度を示す。
HUCMSCsの分離と増殖
ハンクス平衡塩溶液(HBSS:Gibco/BRL 14185−052)を含む無菌箱中において、ヒト臍帯サンプル(長さ:20cm、重さ:20g)を収集した。ヒト臍帯の収集と使用のためのプロトコールは、慈濟大学病院の治験審査委員会(Institutional Review Board)によって承認された。同意書は陣痛前の妊婦から取得した。
収集したヒト臍帯組織を、Ca2+とMg2+-フリーの燐酸緩衝食塩水(Dulbecco’s PBS、Life Technology社)を用いて3回洗浄した。それらを、ミッドラインにそって機械的に切断し、その臍帯動脈、静脈、羊膜を、WJから分離し、その後、そのゼリー(臍帯の粘性結合組織)を、0.5cm以下の片状に切断し、トリプシン/EDTA(Sigma社、米国セントルイス)を用いて処理し、95%空気と5%炭酸ガスの湿大気中、37℃で30分間インキュベートした。その外植片を、10%ヒト臍帯血清(CBS)と抗生物質を含むDulbecco’s Modified Eagle培地(DMEM)中で培養し、5〜7日間静置し、細胞が外植片から遊走するようにする。
ヒト臍帯由来のHUCMSCsの特性
フローサイトメトリック分析によりMSC特異性表面マーカーの特性を確認した。その細胞を、燐酸塩緩衝食塩水(PBS)中の2mM EDTAで剥離し、洗浄してからフルオレセインイソチオシアネート(FITC)又はフィコエリスリン(PE)をコンジュゲートした適切な抗体と共にインキュベートした。抗体としては、CD1q、CD3、CD10、CD13、CD14、CD29、CD31、CD34、CD44、CD45、CD49b、CD49d、CD56、CD73、CD90、CD105、CD117、CD166、HLA−ABC及びHLA−DR(BD,PharMingen)を使用した。次に、その細胞を、Becton Dickinson社製フローサイトメーター(Vantage SE、Becton Dickinson社、米国カリフォルニア州サンノゼ)で分析した。
WJ組織片の最初の培養において、紡錘状形態を示す付着した成長細胞は、外植片から遊走した(図1Aを参照)。これらの細胞は、28時間の倍加時間で急速に分裂し、更に、継代培養を25回以上続け(40回以上の細胞分裂回数に相当する)、自然発生的分化がない。これらの細胞は、CD1q、CD3、CD34、CD45、CD56、CD117及びHLA−DRに対して陰性を示し、CD10、CD13、CD29、CD44、CD73、CD90、CD166及びHLA−ABCに対して陽性を示した(図1Bを参照)。これらの観察結果は、ヒト臍帯のWJより分離された細胞が間葉系幹細胞(MSCs)と同様の表面マーカーを有することを示す。
骨細胞と脂肪細胞に至るHUCMSCsの試験管内(in vitro)における分化
骨形成性と脂質生成性の分化を誘発するために、HUCMSCsを骨形成性培地(10%CBS、0.1μmol/L デキサメタゾン、10mmol/L β−グリセロール燐酸塩、50μmol/L アスコルベイトを補充したDMEM培地)と脂質生成性培地(10%CBS、1μmol/L デキサメタゾン、5μg/mL インスリン、0.5mmol/L イソブチルメチルキサンチン及び60μmol/L インドメタシンを補充したDMEM培地)に3週間転写した。骨形成性の潜在能力は、アリザリンレッドS(Sigma社、米国)で染色することで測定するカルシウムの鉱化作用により評価した。脂質生成性分化を評価するために、顕微鏡下で細胞内の脂質の小滴を観察した。当該脂質の小滴を、オイルレッドOで染色することにより検証した。
HUCMSCの脂質生成性分化は、脂質形成性補足培地で2週間インキュベートした後に確認された。第2週目の最後の日に、細胞形態学上の変化が明らかになり、中性脂質の液胞が形成され、ほとんどすべての細胞内に多くのオイルレッドO陽性の脂質小滴が含まれる状態を示した(図1Cを参照)。同様に、骨形成性培地で分化を誘発した場合も、処理される細胞は、急速に生育し、アリザリンレッドSにより強く染色される鉱化したマトリックスを含有し、培養後3〜4週間でカルシウムの沈殿が示された(図1Cを参照)。脂質生成(PPARγ)遺伝子と骨形成(オステオポンチン)遺伝子の発現は、RT−PCR分析により明白になった(図1Dを参照)。
HUCMSC共培養hES株化細胞(cell line)の特性
TW1株化細胞(P22、即ち、22回継代培養で得た細胞株)を工業技術研究院生物医学技術及び装置研究実験室より取得し、提供者である食品工業発展研究所(FIRDI、台湾)の指導に従い、MEFs上で培養を開始し、MEFs(P3、即ち、3回継代培養したもの)、又はHUCMSCsのどちらかをミトマイシンCで失活した後に、フィーダー細胞としてhES細胞の培養に使用した。これらは、200,000細胞数/9.4cm/ウェルの密度で6ウェルプレートにおいて培養した。hES細胞の培養培地は、80%(v/v)ノックアウト(KO)DMEM,20%(v/v)KO血清置換、2mM L−グルタミン、10mM非必須アミノ酸(すべてInvitrogen社製)、50μM B−メルカプトエタノール(Sigma社)及び4ng/mL bFGFより構成される。
前記hES細胞について、未分化hES細胞に特異的な蛍光ラベル抗体であるSSEA−4、SSEA−1、TRA−1−60、TRA−1−81とOct−4(ES細胞の特性評価キット;Chemicon社)を用いて免疫細胞化学的に特性を評価した。最初に、hES細胞をフィーダー細胞とともに、培養皿中のチャンバースライド(Nunc社、デンマーク)又は無菌のカバーグラス(Assistent、ドイツ)に培養した。3〜7日目の継代培養後の特異的な時間に、hES細胞のコロニーに免疫蛍光染色を行った。簡単に述べると、細胞を4%のパラホルムアルデヒドで固定し、次に、透過化(0.1%トリトンX−100)、ブロッキング(4%ノルマルヤギ血清)、一次抗体処理(1:10−1:50に希釈)、3回洗浄、蛍光でラベルした二次抗体処理、更に3回洗浄、カバーグラスによる被覆、そしてマウントなど、いくつかの手順で操作を行った。更に、ES細胞特性評価キット(Chemicon社)を用い、アルカリ性ホスファターゼ(AP)染色を行う。
HUCMSCsフィーダーに転写された前記hES細胞は、効果的にコロニーを形成して、36時間の倍加時間で増殖を続けた。そのコロニーは、MEFで培養したものと形態学的に若干相違する(図2Aと2Bを参照)。しかしながら、HUCMSCで培養したそれぞれのヒトES細胞はMEFで培養したものと形態学的に同様である。当該細胞は、圓形で小さく、高い核−細胞質比を示し、注目すべきことに核小体が1〜3個存在する(図2Cと2Dを参照)。HUCMSCsフィーダー上のTW1 hES細胞は、AP、Oct−4、SSEA−4、TRA−1−60及びTRA−1−81マーカーを発現した(図3A−3Eを参照)
40継代培養の細胞について核型の研究を行った。継代培養後の7日目に、0.1μg/mlのコルセミド(Gibco社)を用いてhES細胞を4時間処理し、それら細胞について、洗浄後に0.25%のトリプシンで3〜5分間、又は、IV型コラゲナーゼで8分間処理し、ピペットで操作し、収集した。これらを、ガラススライド上に固定・マウントした。認定された細胞遺伝学研究室で、標準的なG−banding法を用いて分裂中期の分析を行った。第40回目の継代培養において、HUCMSCsフィーダー上のTW1 hES細胞は、46、XXの正常な核型を示した(図3Fを参照)。
HUCMSC共培養hES株化細胞における試験管内の分化万能性
分化が発生する前にhES細胞を収集し、bFGFを欠いたhES細胞培地に再懸濁した。その後、このhES細胞を、低接着6ウェルプレートにおいて、懸濁液中の凝集した状態で培養した。5日後に、牛胎児血清(FBS)(最終濃度5%)を添加した。通常7〜10日後に、その凝集hES細胞は胚様体(EB)を形成し、その後、成熟した(嚢胞性の)EBが20〜80%のEBから出現する。その後、生成固形物又は嚢胞性のEBを、ゼラチン処理したチュンバースライド又は35mmの培養皿にプレートし、更に分化を続けさせ、その後、直接的に接着培養で育てられた細胞で同様に処理した。分化したhES細胞について、固定後に、三つの胚性胚葉に特異的な蛍光ラベル抗体を用いて免疫細胞化学的研究を行った。当該胚葉は、外胚葉としてMAP2、NF200(Chemicon社)、中胚葉として短尾奇形突然変異体、内胚葉としてATBF1(Santa Cruz社)を使用した。
HUCMSCフィーダーで培養したhES細胞は、MEFs上で生育したものと同様に、懸濁液で培養した場合は、EBを形成する。これらのEB中、三つの胚性胚葉を示す細胞の分化が観察された。これらの細胞は、外胚葉由来のマーカー(MAP−2とNF−200)、中胚葉由来のマーカー(短尾奇形突然変異体)、及び内胚葉由来のマーカー(ATBF1)を発現することが、免疫組織化学的に示された(図4を参照)。7〜10日齢のEBから収集した細胞は、GDF9(生殖細胞関連)、GATA4(内胚葉)、Hand1(中胚葉)及びTuj−1(外胚葉)などそれぞれの遺伝子を発現したことが、RT−PCRにより示された(図5を参照)。
HUCMSC共培養hES株化細胞における非腫瘍形成性と生体内(in vibo)の分化万能性
hES細胞を、ガラスキャピラリを用いた機械的スライシングにより分離し、ペレット後、マトリゲル(BD Bioscience社)とPBS(1:1の比率)中に再懸濁し、非肥満性糖尿病−重度複合免疫不全症(NOD−SCID)マウスの背部皮下組織(n=17)又は腎被膜(n=4)に注入した。細胞を血球計算板を用いて測定した後、PBSとマトリゲル(1:1)との異なる濃度の混合液に懸濁した。hES細胞は注入に先立って、最適な成育能力を有するように45分間未満氷上に保持した。奇形腫の形成を触診によって追跡し、生成した腫瘍を切り離し、固定して、パラフィン中に包埋するなど、組織学的に処理した。
HUCMSCフィーダーで長期間培養した後の細胞の発育潜在能力について、異種移植モデルを使用して生体内研究を行った。NOD−SCID(n=18)とヌード(n=3)の双方のマウスにおける、21の異なる移植による多方面の試験の結果、3ヶ月以上にわたる長期間の追跡調査においても奇形腫の生育は観察されなかった(表2と表3を参照)。しかし、奇形腫は、続くMEFフィーダーにおける短期間(数日間)の培養において明らかに観察された。HUCMSCフィーダーに移植する前と後にhES細胞から誘発された奇形腫は、組織学的には相違はなかった(表2と図6を参照)。
HUCMSCと共培養したhESにおけるMYCの下方調節
細胞を溶解緩衝液(150mMの食塩、50mMのトリス−塩酸[pH7.4]、1%のNonidet P−40)にプロティナーゼ阻害因子カクテル(Roche社、米国インディアナ州インディアナポリス)を加えた混合液に溶解した。タンパク質を10%のドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲルで電気泳動(SDS−PAGE)した後、ニトロセルロース膜(Hybond−C Super;Amersham社、英国リトルチャルフォント)に転写した。当該膜を抗−c−myc(2μg/m)、又は抗−α−アクチン(1:10,000;Sigma−Aldrich社)モノクロナール抗体とインキュベートした。二次抗体としてヤギ抗マウスIgG−HRPコンジュゲート(Jackson Immuno−Research Laboratories社)を用いた。増強化学発光試薬(ECL;Amersham社)を用いて結合抗体を検出した。
二種の異なるフィーダーにおけるhES中のかぎとなる多能性遺伝子の発現を更に調べた。未分化の幹細胞のマーカー、例えばOct−4、Nanog及びSox2は、たやすく発現することがRT−PCRにより明らかとなった(図7Aと図7Bを参照)。ホメオボックス遺伝子OCT4とプロトオンコジーンMYCの発現低下を、HUCMSCと共培養したhESにおいて観察した。そのMYCの下方調節を、ウェスタンブロット分析と定量的RT−PCRでさらに証明した。

Claims (14)

  1. ヒト多能性幹細胞と臍帯由来幹細胞とを共培養することにより構成される、ヒト多能性幹細胞を非腫瘍形成性増殖させる方法であって、
    前記臍帯由来幹細胞は、ヒト臍帯のホウォートンゼリー由来のヒト臍帯由来間葉系幹細胞(HUCMSCs)であり、かつ、前記ヒト多能性幹細胞は、奇形腫を形成しないものである非腫瘍形成性のヒト多能性幹細胞を増殖させる方法。
  2. 前記ヒト臍帯由来間葉系幹細胞は、前記ヒト多能性幹細胞の増殖用の培地中に、フィーダー層を形成する請求項1に記載の方法。
  3. 前記ヒト臍帯由来間葉系幹細胞は、前記ヒト多能性幹細胞を未分化状態に維持する請求項1に記載の方法。
  4. 前記ヒト臍帯由来間葉系幹細胞は、一つ又は一つ以上のCD10、CD13、CD29、CD44、CD73、CD90、CD166及びHLA−ABCに対して陽性である請求項1に記載の方法。
  5. 前記ヒト臍帯由来間葉系幹細胞は、一つ又は一つ以上のCD1q、CD3、CD34、CD45、CD56、CD117及びHLA−DRに対して陰性である請求項1に記載の方法。
  6. 前記ヒト臍帯由来間葉系幹細胞は、骨形成性と脂質生成性の分化能力を有する請求項1に記載の方法。
  7. 前記ヒト多能性幹細胞は、ヒト胚性幹(hES)細胞である請求項1に記載の方法。
  8. 前記ヒト多能性幹細胞は、一つ又は一つ以上のアルカリ性ホスファターゼ(AP)、Oct−4、SSEA−1、SSEA−4,TRA−1−60、TRA−1−81、NANOG、SOX2及び分化マーカーに対して陽性であり、前記分化マーカーは、一つ又は一つ以上のNF−200、短尾奇形突然変異体、ATBF1及びMAP2である請求項1に記載の方法。
  9. 前記ヒト多能性幹細胞は、一つ又は一つ以上の分化遺伝子を発現し、前記分化遺伝子は、GDF9、GATA4、HAND1又はTUJ−1遺伝子である請求項1に記載の方法。
  10. 前記ヒト多能性幹細胞において、MYCは下方調節される請求項1に記載の方法。
  11. 前記ヒト多能性幹細胞は、胚様体を形成する請求項1に記載の方法。
  12. ヒト臍帯のホウォートンゼリー由来のヒト臍帯由来間葉系幹細胞を含有して構成される、ヒト多能性幹細胞を非腫瘍形成性増殖させるための培地。
  13. 前記ヒト臍帯のホウォートンゼリー由来のヒト臍帯由来間葉系幹細胞は、前記培地中でフィーダー層を形成する請求項12に記載の培地。
  14. ヒト臍帯のホウォートンゼリー由来のヒト臍帯由来間葉系幹細胞を含有する培地と、その取扱説明書とにより構成されるヒト胚性幹(hES)細胞を非腫瘍形成性増殖させるためのキット。
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