JP5645228B2 - 電流測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、導体を流れる被検出電流の大きさを測定する電流測定装置に関し、特に、被検出電流の大きさを磁気抵抗の変化を介して検出する電流測定装置に関する。
近年、電気自動車やソーラー電池などの分野では、電気自動車やソーラー電池装置の大出力化・高性能化に伴って、取り扱う電流値が大きくなってきており、直流大電流を非接触で測定する電流センサが広く用いられている。このような電流センサとしては、導体に流れる電流の大きさを、導体周囲に生じる磁界を介して検出するホール素子を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
かかる電流センサは、開口部を有する半導体基板と、半導体基板上に配置され、磁界の変化によりホール電圧信号を出力する複数のホール素子とを備える。被検出電流が流れる電流線は、半導体基板の開口部を貫通するように、基板に対して直交して配置されている。各ホール素子は、電流線を中心とした円状に配置されている。特許文献1記載の電流センサでは、電流線に被検出電流が流れた際に生じる電流線周囲の磁界の変化により、各ホール素子から出力されるホール電圧信号を用いて被検出電流の大きさを検出している。
特開2007−107972号公報
しかしながら、特許文献1記載の電流センサでは、ホール素子を用いるため、検出方向が制限される問題があった。また、各ホール素子に検出回路を構成する必要があることに加え、それぞれの検出回路の出力信号を加算する加算回路を設ける必要があり、電流センサの小型化が制限される問題があった。また、電流線と電流センサとの位置(距離)がばらつくとそれが測定値のばらつきに反映される問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、高感度かつ高精度で被検出電流を検出でき、構成の簡素化及び小型化が可能な電流測定装置を提供することを目的とする。
本発明の電流測定装置は、磁化方向が固定された固定磁性層と外部磁界により磁化方向が変化するフリー磁性層とを備えた複数の磁気抵抗効果素子と、前記複数の磁気抵抗効果素子の出力から被検出電流の大きさを求める演算手段と、を具備した電流測定装置において、前記複数の磁気抵抗効果素子は、被検出電流が流れる導体の周囲に環状に配設されると共に、前記複数の磁気抵抗効果素子により直列の可変抵抗を構成するように電気的に接続され、前記複数の磁気抵抗効果素子は、前記フリー磁性層上に絶縁層を介して設けられた導電層を備え、前記複数の磁気抵抗効果素子に流れた電流を前記導電層から逆向きに還流することを特徴とする。
この構成によれば、複数の磁気抵抗効果素子で直列の可変抵抗が構成され、複数の磁気抵抗効果素子を可変抵抗として用いることにより、加算回路を設けることなく各磁気抵抗効果素子の磁気抵抗の変化を検出することができ、装置構成の簡素化及び小型化が可能となる。また、各磁気抵抗効果素子を導体の周囲に環状に配置することにより、導体に被検出電流が流れた際に生じる磁界を、固定磁性層の磁化方向とフリー磁性層の磁化方向と間の磁化角度に応じた磁気抵抗変化として検出することができる。
またこの構成によれば、磁気抵抗効果素子に流れた電流を導電層に逆方向に流すことにより、磁気抵抗効果素子に電流が流れた際に生じる磁界と逆方向の磁界を生じさせることができる。このため、磁気抵抗効果素子に電流が流れた際に生じる磁界に由来するフリー磁性層の磁化方向の変化を低減でき、電流測定装置の検出感度及び検出精度を向上させることができる。
上記電流測定装置において、前記複数の磁気抵抗効果素子は、前記固定磁性層の磁化方向が、前記各磁気抵抗効果素子が環状に連なる方向となる環状方向に固定されても良い。
または、上記電流測定装置において、前記複数の磁気抵抗効果素子は、前記固定磁性層の磁化方向が、前記導体中央部に向けて固定されても良い。
または、上記電流測定装置において、前記複数の磁気抵抗効果素子は、前記固定磁性層の磁化方向が、前記導体中央部から放射方向に向けて固定されても良い。
これらの構成により、導体周囲に生じる磁界によりフリー磁性層の磁化方向が、固定磁性層の磁化方向に対して略同一方向に変化するため、各磁気抵抗効果素子の感度差を低減することができ、電流測定装置の検出精度を向上させることができる。
また上記電流測定装置において、前記複数の磁気抵抗効果素子は、共通する導電体上に設けることができる。
また上記電流測定装置において、前記複数の磁気抵抗効果素子は、弾性体上に形成され、前記導体の周囲を囲むように前記弾性体を変形させて配置しても良い。
本発明によれば、高感度かつ高精度で被検出電流を検出でき、構成の簡素化及び小型化が可能な電流測定装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る電流測定装置を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電流測定装置のGMR素子の積層構造を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電流測定装置における演算部の回路構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電流測定装置において、GMR素子に外部磁界が作用した場合における固定磁性層とフリー磁性層との間の磁化角度の変化を示す模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁化角度と磁気抵抗との相関を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電流測定装置におけるGMR素子の磁化角度の変化を示す概念図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電流測定装置のGMR素子の配置例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電流測定装置のGMR素子の製造方法の説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電流測定装置を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電流測定装置のGMR素子の積層構造を示す図である。 (a)は、本発明の第2の実施の形態に係る電流測定装置の成膜工程における磁界印加の一例を示す模式図であり、(b)は、(a)のA−A線矢視断面図である。 本発明の実施の形態に係る電流測定装置のGMR素子の他の配置例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る電流測定装置の他の構成例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る電流測定装置の別の構成例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る電流測定装置におけるGMR素子の他の積層構造を示す図である。 本発明の実施の形態に係る電流測定装置におけるGMR素子の製造方法の説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電流測定装置の平面図である。図1に示すように、電流測定装置1は、略円形状の中央部開口11aを有する基板11と、基板11の中央部開口11aの外縁に環状に配設された複数のGMR素子(Giant Magneto Resistance)12−1〜12−Nと、GMR素子12−1〜12−Nの出力から被検出電流の大きさを求める演算部(不図示)とを備える。導体13は、断面視略円形の線状体で形成され、基板11の中央部開口11aを貫通するように配設されている。導体13には被検出電流が流される。
GMR素子12−1〜12−Nは、互いに隣接する素子間に導電体14をそれぞれ介在して連続して配設されており、複数のGMR素子12−1〜12−Nが全体として電気的に直列接続されたGMR素子列12を構成している。また、GMR素子12−1〜12−Nは、磁化方向が固定された固定磁性層と、導体13に被検出電流が流れた際に生じる磁界により磁化方向が変化するフリー磁性層とを備え、固定磁性層の磁化方向とフリー磁性層の磁化方向との間の磁化角度に応じて磁気抵抗が変化するように構成されている。すなわち、本実施の形態では、導体13の周囲を囲むように複数のGMR素子12−1〜12−Nが環状に配設され、導体13に被検出電流が流れた際に生じる磁界の変化を、GMR素子12−1〜12−Nでフリー磁性層の磁化方向の変化を介して検出できるように構成されている。
本実施の形態では、GMR素子12−1〜12−Nの固定磁性層の磁化方向は、環状に配設されたGMR素子12−1〜12−Nが連なる環状方向に向けて固定されている(図1の矢印参照)。なお、GMR素子12−1〜12−Nは、導体13に被検出電流が流れた際に生じる磁界によりフリー磁性層の磁化方向が変換する範囲を目安として環状以外に配設してもよい。
また、基板11上には、GMR素子12−1〜12−Nと演算部(不図示)とを電気的に接続する電極パッド15a、15bが設けられている。電極パッド15aは、環状に配設されたGMR素子列12の一端側のGMR素子12−1に接続され、電極パッド15bが他端側のGMR素子12−Nに接続されている。このように配置することにより、環状に配設されたGMR素子列12により、直列の可変抵抗が形成される。
図2は、GMR素子12−1〜12−Nの積層構造を示す図であり、一部のGMR素子12−1〜12−3を抜き出した積層構造を示している。図2に示すように、GMR素子12−1〜12−Nは、基板11上に設けられたシード層16と、シード層16上に設けられた反強磁性層17と、反強磁性層17上に設けられた固定磁性層(ピン層)18と、固定磁性層18上に設けられた非磁性層19と、非磁性層19上に設けられたフリー磁性層20とを備える。また、GMR素子12−1〜12−N間には導電体14がそれぞれ設けられている。なお、基板11とシード層16との間には、下地層を設けてもよく、フリー磁性層20上には、保護層を設けてもよい。
GMR素子12−1〜12−Nは、反強磁性層17と固定磁性層18とが接して形成されているため、磁場中熱処理(以下、アニール処理という)を施すことにより反強磁性層17と固定磁性層18との界面に交換結合磁界(Hex)が生じる。この交換結合磁界により固定磁性層18の磁化方向は一方向に固定されている。図2では固定磁性層18の磁化方向は、矢印D1方向に向けて固定されている。
一方、フリー磁性層20は、非磁性層19を介して固定磁性層18と対向するように積層されている。このため、フリー磁性層20の磁化方向は一方向に固定されず、外部磁界の影響により磁化方向が変動するようになっている。なお、固定磁性層18の磁化方向D1は、後述するGMR素子12の製造工程において、アニール処理の条件により任意の方向に調整することができる。
シード層16は、NiFeCrあるいはCrなどで形成される。反強磁性層17は、Pt、Pd、Ir、Rh、Ru、Osからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素とMnとを含有する反強磁性材料又はPt、Pd、Ir、Rh、Ru、Osからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素とNe、Ar、Kr、Xe、Be、B、C、N、Mg、Al、Si、P、Ti、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Ag、Cd、Sn、Hf、Ta、W、Re、Au、Pb、及び希土類元素からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素とMnとを含有する反強磁性材料で形成される。例えば、反強磁性層17は、IrMnやPtMnで形成される。固定磁性層18及びフリー磁性層20はCoFe合金、NiFe合金、CoFeNi合金などの磁性材料で形成される。また非磁性層19及び導電体14はCuなどで形成される。なお、下地層を設ける場合には、例えば、Ta、Hf、Nb、Zr、Ti、Mo、Wからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素などの非磁性材料で形成でき、保護層を設ける場合には、Taなどで形成できる。
図3は、電流測定装置1の演算部21の回路構成図である。図3に示すように、電流測定装置1の演算部21は、環状に配設された複数のGMR素子12−1〜12−Nの全体を一つの可変抵抗22として扱っており、可変抵抗22と、3つの固定抵抗23、24、25とからなるブリッジ回路を構成している。電源電圧が印加される端子26には、GMR素子列12の一端側の電極パッド15aが接続され、GMR素子列12の他端側の電極パッド15bが固定抵抗23の一端に接続されている。固定抵抗23の他端は接地されている。また、端子26には、固定抵抗24の一端が接続され、固定抵抗24の他端が固定抵抗25の一端に接続されている。固定抵抗25の他端は接地されている。GMR素子列12の他端側に接続された他方の電極パッド15bと固定抵抗23の一端との間の接続点と、固定抵抗24の他端と固定抵抗25の一端との間の接続点との間には、検出部27が接続されている。検出部27は、GMR素子12−1〜12−Nの全体で形成される可変抵抗22及び固定抵抗23側の電圧値と、固定抵抗24及び固定抵抗25側の電圧値とを比較するように構成されている。
次に、図4(a)〜(d)を参照して、電流測定装置1の検出原理について説明する。図4(a)〜(d)は、GMR素子に外部磁界が作用した場合における固定磁性層18とフリー磁性層20との磁化角度の変化を示す模式図である。なお、図4(a)〜(d)では、固定磁性層18、非磁性層19及びフリー磁性層20の積層構造を模式的に示し、GMR素子の固定磁性層18の磁化方向D1が一方向に固定された状態での外部磁界M1によるフリー磁性層20の磁化方向D2の変化を示している。
図4(a)に示すように、固定磁性層18の磁化方向D1と平行に外部磁界M1が作用した場合、フリー磁性層20の磁化方向D2は、固定磁性層18の磁化方向D1と平行になり、磁化角度が0度となる。図4(b)、(c)に示すように、外部磁界M1の作用角度が固定磁性層18の磁化方向D1に対して大きくなるにつれ、フリー磁性層20の磁化方向D2の変化が増大して磁化角度が大きくなる。図4(d)に示すように、外部磁界M1が固定磁性層18の磁化方向D1に対して反対方向(180度)に作用する場合、フリー磁性層20の磁化方向D2は、固定磁性層18の磁化方向D1と反対方向になり、磁化角度が最大となる。
図5は、磁化角度と磁気抵抗との相関を示す図である。なお、図5に示す点P1は、図4(a)の磁化角度における磁気抵抗を示し、点P2は、図4(b)の磁化角度における磁気抵抗を示している。また、点P3は、図4(c)の磁化角度における磁気抵抗を示し、点P4は、図4(d)の磁化角度における磁気抵抗を示している。点P1に示すように、磁化角度0度の状態で磁気抵抗は最小値となり、点P2及び点P3に示すように、磁化角度が大きくなるにつれて磁気抵抗が増大する。また、点P4に示すように、磁化角度が180度の状態で磁気抵抗が最大となる。
このように、GMR素子12−1〜12−Nは、磁化角度に応じて磁気抵抗が変化するので、固定磁性層18の磁化方向D1を任意の方向に向け、磁気抵抗の変化を測定することにより、外部磁界M1の大きさを検出できる。また、外部磁界M1は、導体13を流れる被検出電流の大きさによって変化するので、GMR素子12−1〜12−Nの磁気抵抗を積算することにより、導体13に流れる被検出電流の大きさを測定することが可能となる。なお、GMR素子12の磁気抵抗は、下記関係式(1)によって算出することができる。
R=Rmin+ΔR/2[1−cos(θ−θ)]…式(1)
(式(1)中、Rminは磁化角度が0のときの磁気抵抗を示し、ΔRは磁気抵抗を示し、θはフリー磁性層20の磁化方向の角度を示し、θは固定磁性層18の磁化方向の角度を示す。)
図6は、電流測定装置1におけるGMR素子12−1〜12−Nの磁化角度の変化を示す概念図である。なお、図6においては、GMR素子列12を環状の曲線で示し、固定磁性層18の磁化方向D1を実線の矢印で示し、フリー磁性層20の磁化方向D2を点線の矢印で示している。図6に示すように、導体13に被検出電流が流れ、導体13周囲に磁界が発生した場合、曲線上の各位置におけるGMR素子12−1〜12−Nでは、固定磁性層18の磁化方向D1に対し、フリー磁性層20の磁化方向D2が導体13側に変化して磁化角度が増大する。
図6に示すように、電流測定装置1では、導体13の周囲に環状にGMR素子12−1〜12−Nを配設しているので、導体13の外周においてGMR素子12−1〜12−Nが環状の閉じた経路を形成しているとみなすことができる。また、上述したように、電流測定装置1では、GMR素子12−1〜12−Nの磁気抵抗の変化を介して導体13に被検出電流が流れた際に生じる磁界を検出できる。このため、アンペールの法則に従ってGMR素子12−1〜12−Nの抵抗値の変化を積算することにより、導体13に流れる被検出電流の大きさを算出することができる。
次に、演算処理の具体例について説明する。本実施の形態では、下記関係式(2)に従ってGMR素子12−1〜12−Nの抵抗値の変化を算出する。下記関係式(2)は、GMR素子12−1〜12−Nで検出される磁界強度を積分することにより、導体13を流れる電流を算出することを示している。また、下記関係式(2)より下記関係式(3)及び下記関係式(4)を導出することができる。下記関係式(3)よりGMR素子12−1〜12−Nで検出された磁界強度を積算することにより、導体13を流れる電流を検出できることが分かる。さらに、下記関係式(4)より、GMR素子12−1〜12−Nでのフリー磁性層20の磁化方向の変化により、導体13を流れる電流の大きさを検出できることが分かる。
Figure 0005645228
(式(2)〜式(4)中において、Hは磁界ベクトルを示している。)
なお、GMR素子列12は、必ずしも環状に配設されている必要はなく、導体13周囲を囲むように(完全に囲むことまでは不要)配設されていれば特に限定されない。例えば、図7(a)に示すように、GMR素子列12が導体13の周囲に非対称(歪んだ形状を含む)の環状に配置され、及び/又は導体13がGMR素子列の中心に配置されていない場合においても、導体13周囲にGMR素子列12による閉じた経路が形成されるので、導体13に流れる被検出電流を測定することが可能となる。また、図7(b)に示すように、GMR素子列12は、平面視矩形状に配置してもよい。
固定磁性層18の磁化方向D1は、例えば、GMR素子12−1〜12−Nの各々の位置での導体13の延在方向から見て同一方向に固定することが望ましい。このように磁化方向D1を固定することにより、導体13に被検出電流が流れて生じる磁界により、フリー磁性層20の磁化方向が、固定磁性層18の磁化方向に対して略同一方向に変化する。このため、導体13中心に対する個々のGMR素子12−1〜12−Nの磁化角度の変化のばらつきを低減することができ、被検出電流の検出感度差を低減できる。
次に、以上のように構成された電流測定装置1の検出動作について説明する。導体13に流れる被検出電流を検出する際には、図3に示した演算部21の端子26に電圧が印加される。この状態で、導体13に被検出電流が流れることにより、導体13の周囲に磁界が生じる。この磁界に応じてGMR素子12−1〜12−Nのフリー磁性層20の磁化方向がそれぞれ変化し、GMR素子12−1〜12−Nの磁気抵抗が変化する。ここで、GMR素子12−1〜12−Nは、電気的に直列接続されているので、GMR素子12−1〜12−NによるGMR素子列12全体としての磁気抵抗が可変抵抗22の抵抗値となる。このようにGMR素子列12全体としての磁気抵抗が可変抵抗22の抵抗値となり、ブリッジ回路の固定抵抗24及び固定抵抗25側で検出される電圧と可変抵抗22及び固定抵抗23側で検出される電圧とが変化して電圧差が生じる。この電圧差を検出部27で検出することにより、被検出電流の大きさを測定できる。
このように、本実施の形態では、導体13の周囲に複数のGMR素子12−1〜12−Nを環状に配設し、GMR素子12−1〜12−Nで直列の可変抵抗22を構成するように接続することにより、固定磁性層18の磁化方向とフリー磁性層20の磁化方向との磁化角度の変化に基づく磁気抵抗の変化を介して被検出電流の大きさを測定できる。このため、加算回路などを設けることなくGMR素子12−1〜12−Nの出力を積算でき、高感度の電流測定装置を実現できる。また、本実施の形態においては、素子構成がアンペールの法則に基づいているため、導体13と環状に配設された複数のGMR素子12−1〜12−Nとの間の位置(距離)が多少ばらついても正確に被測定電流の大きさを測定することができる。
次に、図8(a)〜(d)を参照してGMR素子12−1〜12−Nの製造方法について説明する。図8(a)〜(d)は、GMR素子12−1〜12−Nの製造工程における部分断面図である。まず、基板11上の全面にスパッタリング法などにより、シード層16、反強磁性層17、固定磁性層18、非磁性層19、フリー磁性層20を順番に積層して積層体28を形成する(図8(a))。次いで、フリー磁性層20上にレジスト層(不図示)を設け、GMR素子12−1〜12−Nを形成する部分にレジスト層のパターンを形成する。レジスト層のパターン形成は、露光・現像により行われる。
次に、積層体28のレジスト層に覆われている以外の部分をイオンミリングなどのドライエッチングによって除去する(図8(b))。次いで、スパッタリング法などにより、導電体14を形成してレジスト層を除去する(図8(c))。以上の工程により、GMR素子12−1〜12−Nが形成される。
次に、GMR素子12−1〜12−Nの固定磁性層18の磁化方向の固定について説明する。固定磁性層18の磁化方向の固定は、積層体28を形成後、磁場中でアニール処理して行われる。アニール処理では、反強磁性層17と固定磁性層18との間に交換結合磁界が生じ、固定磁性層18の磁化方向が固定される。フリー磁性層20の磁化方向は、固定磁性層18の磁化方向の影響により、外部磁界のない状態では、固定磁性層18の磁化方向と同一方向となる。また、フリー磁性層20は、反強磁性層17との間に交換結合磁界が生じず、非磁性層19を介して固定磁性層18上に積層されているので、磁化方向が容易に変化する。なお、アニール処理は、少なくとも図8(a)〜(c)に示したいずれかの工程で行えばよい。
本実施の形態では、図1に示したように固定磁性層18の磁化方向を環状方向に固定するため、GMR素子12−1〜12−Nの素子構造を形成後、導体13と同じ位置に磁界発生用電線を設け、この磁界発生用電線に通電しながらアニール処理する。このように、磁界発生用電線に通電しながらアニール処理することにより、環状に配設されたGMR素子12−1〜12−Nに沿った環状方向に電流が通電され、環状の磁界が形成される。このため、磁界発生用電線への通電によって生じる磁界に沿った向きに固定磁性層18の磁化方向を固定することができる。なお、アニール処理の温度は、例えば270℃程度である。また、環状に配設されたGMR素子列12の周りにソレノイドコイルを巻いてGMR素子12−1〜12−Nの磁化方向を固定してもよい。この場合、例えば巻数1万回/mのソレノイドコイルに電流1Aを通電しながら、温度270℃、1.5時間のアニール処理を行うことにより、固定磁性層18の磁化方向を固定することができる。
なお、GMR素子12−1〜12−Nの積層構造としては、少なくともGMR素子12−1〜12−Nのフリー磁性層20がそれぞれのGMR素子12−1〜12−N間で離間して配置されていればよく、例えば、図8(d)に示す積層構造としてもよい。図8(d)に示す例においては、シード層16、反強磁性層17、固定磁性層18及び非磁性層19が隣接するGMR素子12−1、12−2、12−3間で同一層として共有され、フリー磁性層20が隣接するGMR素子12−1、12−2、12−3毎に離間するように積層されている。このようにGMR素子12−1〜12−Nを形成することにより、導電体14を形成せずにGMR素子12−1〜12−Nを電気的に直列接続することができる。
図8(d)に示すGMR素子12−1〜12−Nは、以下のように製造される。まず、基板11上にシード層16、反強磁性層17、固定磁性層18、及び非磁性層19を順に形成する。次いで、非磁性層19上にレジスト層(不図示)を形成し、フリー磁性層20形成部位(GMR素子12−1、12−2、12−3形成部位)を露光・現像によってパターン形成する。次に、フリー磁性層20を形成し、レジスト層を除去することにより、図8(d)に示すGMR素子12−1〜12−Nを製造することができる。このように製造することにより、GMR素子12−1〜12−Nの製造工程を簡略化することが可能となる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態に係る電流測定装置の平面図である。なお、以下の説明では、図1に示した電流測定装置1との相違点を中心に説明する。
図9に示すように、本実施の形態に係る電流測定装置2は、略円形状の中央部開口31aを有する基板31と、基板31中央部開口31aの外縁に環状に形成された導電層32と、導電層32上にそれぞれ離間して設けられた複数のGMR素子33−1〜33−Nとを備える。被検出電流が流れる導体34は、基板31の中央部開口31aを貫通するように配設されている。GMR素子33−1〜33−Nの一端側に位置するGMR素子33−1は電極パッド35aに接続され、他端側に位置するGMR素子33−Nが電極パッド35bに接続されている。このように、本実施の形態では、GMR素子33−1〜33−Nは、導体34の周囲に環状に配設されており、共通の導電層32を介して電気的に直列接続されてGMR素子列33を構成している。
本実施の形態では、GMR素子33−1〜33−Nは、固定磁性層の磁化方向が導体34側(中央部)を向くように固定されている(図9の矢印参照)。このように固定磁性層の磁化方向を固定することにより、導体34に電流が流れた際に生じる導体周囲の磁界と固定磁性層の磁化方向とが直交するので、フリー磁性層の磁化角度を大きくとることができ、検出感度を向上させることができる。なお、GMR素子33−1〜33−Nの固定磁性層の磁化方向は、導体34の中央部から放射方向に向けて固定されていてもよい。
次に、図10(a)を参照して電流測定装置2のGMR素子33−1〜33−Nの積層構造について説明する。なお、図10(a)においては、一部のGMR素子33−1、33−2を抜き出した積層構造を示している。図10(a)に示すように、GMR素子33−1、33−2は、基板31上に設けられた導電層32と、導電層32上に設けられたシード層36と、シード層36上に設けられた反強磁性層37と、反強磁性層37上に設けられた固定磁性層38と、固定磁性層38上に設けられた非磁性層39と、非磁性層39上に設けられたフリー磁性層40とを備える。また、GMR素子33−1、33−2の各層は、それぞれ離間されて配置され、導電層32を介して電気的に接続されている。なお、導電層32とシード層36との間には下地層を設けてもよく、フリー磁性層40上には保護層を設けてもよい。また、GMR素子33−1〜33−Nの積層構造は、図8(d)に示したように、フリー磁性層40のみをGMR素子33−1〜33−N間で離間するように構成してもよい。
次に、GMR素子33−1〜33−Nの製造方法について説明する。まず、基板31の全面に導電層32、シード層36、反強磁性層37、固定磁性層38、非磁性層39及びフリー磁性層40を順番に積層する(図10(b))。次いで、フリー磁性層40上にレジスト層(不図示)を形成し、レジスト層を露光・現像によりGMR素子33−1〜33−N形成部位にパターン形成する。次に、エッチングによって導電層32、シード層36、反強磁性層37、固定磁性層38、非磁性層39及びフリー磁性層40及びレジスト層を除去することにより製造できる。
本実施の形態では、磁界を印加しながら成膜することにより、導体34側を向くように固定磁性層38の磁化方向を固定する。図11(a)は、成膜工程における磁界印加の一例を示す模式図であり、(b)は、(a)のA−A線矢視断面図である。図11(a)に示すように、成膜工程では、例えば、電磁石41を用いて磁界を印加しながらGMR素子31−1〜31−Nの固定磁性層38の磁化方向を固定する。この電磁石41は、円環状に形成されるGMR素子列33の外周側に設けられる環状の外部電極42(例えば、極)と、GMR素子列33の内側に設けられる内部電極43(例えば、極)と、を備える。また、図11(b)に示すように、GMR素子列33の下面側には、コイル44a、44bが設けられており、このコイル44a、44bに電流を流すことにより、GMR素子列33を横断するように外部電極42と内部電極43との間に磁界M2が発生するように構成されている。このように電磁石41を用いて磁界M2を印加しながら磁場中でGMR素子33−1〜33−Nを成膜することにより、固定磁性層38の磁化方向を導体34側に向けることができる。
なお、上述した実施の形態においては、基板上にGMR素子を配設した実施の形態について説明したが、GMR素子は基板上以外に配設して用いることもできる。図12は、GMR素子の他の配置例を示す図である。図12に示す例では、矩形形状の弾性体51上に複数のGMR素子52−1〜52−Nを直線上に配設してGMR素子列52を構成している。このように直線上に複数のGMR素子52−1〜52−Nを形成することにより、固定磁性層の磁化方向を一方向に向けて固定することができ、GMR素子52−1〜52−Nを容易に製造することができる。
次に、図13を参照して図12に示した弾性体51上に配設されたGMR素子52−1〜52−Nを用いた電流測定装置について説明する。図13は、本実施の形態に係る電流測定装置の他の構成例を示す図である。図13に示すように、本例においては、導体53の周囲を囲むように弾性体51を変形させて配置することにより、上述した電流測定装置1、2と同様に環状にGMR素子52−1〜52−Nを配置することができる。このため、一様な磁界中で製造した固定磁性層の磁化方向が一方向に固定されたGMR素子52−1〜52−Nを用いることができ、電流測定装置を容易に製造することができる。なお、GMR素子52−1〜52−Nは、導電体を設けて電気的に接続してもよく、導電性の弾性体を用いて電気的に接続してもよい。
図14は、本実施の形態に係る電流測定装置の別の構成例を示す図である。図14に示すように、本例においては、断面矩形形状の導体54の周囲に4つの弾性体51を配置して電流測定装置を構成する。導体54の外周に導体54の各辺と対応するように、弾性体51上に直線状に配置したGMR素子52−1〜52−Nを配置している。このように配置することにより、一様な磁界中で製造した固定磁性層の磁化方向が一方向に固定されたGMR素子52−1〜52−Nを用いることができ、電流測定装置を容易に構成することができる。
なお、弾性体51としては、GMR素子52−1〜52−N間を電気的に接続でき、弾性変形するものであれば特に限定されないが、ポリイミドなどを用いることができる。
図15は、図1に示した電流測定装置1のGMR素子12−1〜12−Nの他の積層構造を示す図である。本例においては、図2に示したGMR素子12−1〜12−Nの積層構造に加え、フリー磁性層20上に絶縁層61を介して導電層62が設けられている。この導電層62は、GMR素子列12の他端側の導電体14n及び導電層63を介してGMR素子12−Nの各層と電気的に接続されている。このように積層することにより、GMR素子12−1〜12−Nの各層をD3方向に流れた電流が、導電層62よりD4方向に流れるように構成されている。
本実施の形態では、GMR素子12−1〜12−NにD3方向に電流が流れることにより、磁界が発生する。この磁界により、フリー磁性層20の磁化方向が変化する。本例においては、導電層62を設け、GMR素子12−1〜12−Nに流れた電流をD3方向と逆方向であるD4方向に流すことにより、逆方向の磁界が発生する。このため、D3方向に電流が流れて発生した磁界とD4方向に電流が流れて発生した磁界とが相殺され、フリー磁性層20の磁化方向の変化を低減することができ、検出感度が高い電流測定装置を実現することができる。
次に、図16(a)〜(c)を参照して図15に示したGMR素子12−1〜12−Nの製造方法について説明する。まず、GMR素子12−1〜12−N上の全面(導電体14、14nを含む)にスパッタリング法などにより、絶縁層61を形成する(図16(a))。次に、絶縁層61上にレジスト層(不図示)を形成し、GMR素子列12の他端の導電体14n上のレジスト層をパターン形成により除去する。次いで、ドライエッチングなどにより、導電体14n上の絶縁層61を除去する(図16(b))。次に、スパッタリング法などにより、絶縁層61上への導電層62の形成及び導電体14n上への導電層63の形成を共に実施することにより製造できる(図16(c))。
なお、上記実施の形態においては、GMR素子を用いる実施の形態について説明したが、被検出電流の測定は、磁気抵抗効果素子であれば特に限定されない。例えば、MR素子、TMR素子などを用いることができる。これらの中でも、所望の方向に対しては高い磁場感度を有し、検出対象以外の方向に対しては低い磁場感度を有するGMR素子、TMR素子などを用いることが好ましい。また、GMR素子としては、反強磁性層、固定磁性層、非磁性層、フリー磁性層を有する多層膜で構成されるスピンバルブ型GMR素子などを用いることが好ましい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、導体の周囲に環状にGMR素子を配置し、それぞれのGMR素子の磁気抵抗を検出することにより、導体を流れる被検出電流の大きさを測定することが可能となる。特に、本実施の形態では、検出対象となる電流の大きさに応じてGMR素子の固定磁性層の磁化角度を所定の方向に固定することにより、固定磁性層の磁化方向とフリー磁性層の磁化方向との磁化角度を調整することができ、検出感度を調整することができる。また、GMR素子を用いることにより、広範囲において磁界の変化を検出できるので、電流測定装置の検出範囲を拡大することもできる。さらに、GMR素子を用いることにより、磁界の向きに対する直交方向に対しても高い検出感度を得ることができるので、ホール素子を用いた場合と比較して電流測定装置の小型化を実現できる。
また、GMR素子は、スパッタリング法などにより、基板上に直接形成できるので、電流測定装置を容易に製造することができる。さらに、GMR素子のフリー磁性層上面に導体層を形成し、当該導体層に逆方向に電流を流すことにより、シード層への通電に伴って発生する磁界を逆方向の磁界で相殺できるので、検出感度を向上させることができる。
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することができる。また、上記実施の形態における材料、磁気抵抗効果素子の配置位置、厚さ、大きさ、製法などは適宜変更して実施することが可能である。その他、本発明は、本発明の範囲を逸脱しないで適宜変更して実施することができる。
本発明は、電気自動車のモータ駆動用の電流値や、ソーラー電池の電流値を検出する電流測定装置などに適用することが可能である。
本出願は、2010年3月12日出願の特願2010−056152に基づく。この内容は、全てここに含めておく。

Claims (6)

  1. 磁化方向が固定された固定磁性層と外部磁界により磁化方向が変化するフリー磁性層とを備えた複数の磁気抵抗効果素子と、前記複数の磁気抵抗効果素子の出力から被検出電流の大きさを求める演算手段と、を具備した電流測定装置において、
    前記複数の磁気抵抗効果素子は、被検出電流が流れる導体の周囲に環状に配設されると共に、前記複数の磁気抵抗効果素子により直列の可変抵抗を構成するように電気的に接続され、
    前記複数の磁気抵抗効果素子は、前記フリー磁性層上に絶縁層を介して設けられた導電層を備え、前記複数の磁気抵抗効果素子に流れた電流を前記導電層から逆向きに還流することを特徴とする電流測定装置。
  2. 前記複数の磁気抵抗効果素子は、前記固定磁性層の磁化方向が、前記各磁気抵抗効果素子が環状に連なる方向となる環状方向に固定されたことを特徴とする請求項1記載の電流測定装置。
  3. 前記複数の磁気抵抗効果素子は、前記固定磁性層の磁化方向が、前記導体中央部に向けて固定されたことを特徴とする請求項1記載の電流測定装置。
  4. 前記複数の磁気抵抗効果素子は、前記固定磁性層の磁化方向が、前記導体中央部から放射方向に向けて固定されたことを特徴とする請求項1記載の電流測定装置。
  5. 前記複数の磁気抵抗効果素子は、共通する導電体上に設けられたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の電流測定装置。
  6. 前記複数の磁気抵抗効果素子は、弾性体上に形成され、前記導体の周囲を囲むように前記弾性体を変形させて配置されたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の電流測定装置。
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