JP5644792B2 - 密閉型電池 - Google Patents
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Description
特許文献1には、密閉型電池として、電池ケースを有底四角筒状のケース本体と前記ケース本体の開口部を閉塞する蓋体とで構成し、前記蓋体と電極端子とを樹脂からなる絶縁部材を介して一体化するとともに、前記蓋体とケース本体との溶接部(接合部)を電池ケース側面に設けた構成の密閉型電池が開示されている。
しかし、蓋体とケース本体との溶接部の位置を蓋体の上面側とした場合、蓋体上方から電池ケースの縦方向にレーザを照射して溶接(即ち、縦打ち溶接)することになるが、このように縦打ち溶接した場合、溶接部から発生するスパッタが前記絶縁部材に付着するといった問題が生じる。
蓋体122と電極端子103の外部端子部材132とは外部絶縁部材107により絶縁されており、外部端子部材132と蓋体122との間には、外部絶縁部材107の厚み寸法(外部絶縁部材107の側面における上下方向の寸法)分の沿面距離が存在している。
このように外部絶縁部材107の側面にアルミニウムが蒸着すると、外部絶縁部材107による外部端子部材132と蓋体122との間の沿面距離が減少し、外部端子部材132と蓋体122との間の絶縁性が低下するという問題が生じる。
即ち、請求項1記載の如く、ケース本体と前記ケース本体の開口部を閉塞する蓋体とで電池ケースを形成する際に、前記蓋体と電極端子とを絶縁部材を介して一体化した後に、前記蓋体と前記ケース本体との合わせ目が縦打ち溶接により接合される密閉型電池であって、前記絶縁部材は、前記蓋体の外側面と前記電極端子との間に介装されるとともに、前記ケース本体と蓋体との溶接部に対向する外周側面を有し、前記絶縁部材の外周側面に、周方向に沿って凹溝を形成し、前記凹溝は、少なくとも前記ケース本体と蓋体との溶接部に対向する前記外周側面に形成される。
蓋体22は、ケース本体21の開口部内側に応じた形状(本実施形態では、平面視略矩形状)を有する平板状部材であり、ケース本体21の開口部を閉塞するための部材である。ケース本体21は、例えばアルミニウムやアルミニウム合金により構成されている。
蓋体22における、電極端子3・3の間(本実施態様では、蓋体22の長手方向の略中央)に、電池ケース2の内圧が上昇した場合に当該電池ケース2の内外を連通させて内圧を開放するための安全弁23が設けられている。
各電極端子3・3は、電池ケース2の内部において充放電要素1の正極及び負極に集電端子を介して電気的に接続される。電極端子3・3は、密閉型電池10の外部との充放電のための接続経路となる端子である。電極端子3・3は、インシュレータ7を介して蓋体22に固定される。
シールかしめ部32bは、蓋体22との間にインシュレータ7を介装した状態で、充放電要素4の正極または負極と接続される集電端子のリベット部6によりかしめられることで、インシュレータ7を介して蓋体22に固定されている。
このように、密閉型電池1においては、電極端子3・3と蓋体22とが、インシュレータ7・7を介して一体化されている。
そして、複数の密閉型電池1を接続して組電池を構成する際に、隣接する電池間において、例えば一方の密閉型電池1における正極側のバスバ締結部材33と他方の密閉型電池1における負極側のバスバ締結部材33とが、バスバにより接続される。
インシュレータ7は、平面視において、外部端子部材32と略同じ形状および大きさに形成されており、所定の厚みを有している。
また、本実施形態では、凹溝72は、インシュレータ7の外周側面の全周にわたって形成されている。
なお、ここで、沿面距離とは、2つの導電性部材間(蓋体22と電極端子3との間)の、絶縁物(インシュレータ7)の表面に沿った最短距離のことをいう。
溶接部からのスパッタが付着する箇所は、具体的には、インシュレータ7の外周側面71における凹溝72よりも下方の部分71b、外周側面71における凹溝72よりも上方の部分71a、および凹溝の上面72aにおける外周側面側の一部となる。
一方、凹溝72の上面72aにおける底側面72b側の一部、底側面72b、および下面72cには、溶接部からのスパッタは付着しない。
そして、スパッタが付着しない部分の表面は絶縁性を有しているため、インシュレータ7においては、ケース本体21と蓋体22との溶接後においても、当該部分の沿面距離が残存することとなる。
図5に示すように、溶接部から飛散するスパッタは、飛散する方向が、蓋体22の表面からの角度が所定の角度θ以下の方向であれば、外周側面71における凹溝72よりも下方の部分71bにより遮られて、それ以上遠くには届かない。従って、溶接部と外周側面71における凹溝72よりも下方の部分71bの上端とを結ぶ線の延長線(図5に示す破線)と、凹溝72の上面72aとの交点Pが、スパッタが付着する部分と付着しない部分との境界となる。
また、前記寸法eは、次式数1にて表すことができるため、前記沿面距離は、次式数2のようにも表すことができる。
この場合、スパッタが付着しない部分は、底側面72bにおける交点Pよりも下面72c側の部分、および下面72cであり、その沿面距離は、底側面72bにおける交点Pから下面72cまでの上下寸法、および凹溝72の下面72cの深さ寸法bを合計したものとなる。
なお、寸法a、寸法bおよび寸法c等の各寸法、即ち凹溝72の幅寸法や、深さ寸法や、形成位置等は、必要とする沿面距離に応じて適宜決定することができる。
すなわち、インシュレータ7は、蓋体22の短手方向の両側に位置する外周側面71、および蓋体22の長手方向の外側に位置する外周側面71といったように、近傍に溶接部25が配置されていて当該溶接部25と対向している外周側面71のみに凹溝72が形成され、蓋体22の長手方向の内側に位置する外周側面71といったように、近傍に溶接部25が位置しておらず溶接部25とは対向していない外周側面71には凹溝72が形成されていないインシュレータ7に構成することもできる。
図6に示す、インシュレータ7の第二の実施形態においては、その外周側面71に周方向に沿って凸部73が形成されている。図6に示すインシュレータ7の突部73は、外周側面71の上部に形成されている。
つまり、ケース本体21と蓋体22との溶接後においても、凸部73の上面73a部分に沿面距離が残存することとなる。
これにより、インシュレータ7の外周側面71に凹溝72を形成した場合と同様に、蓋体22と電極端子3との間の絶縁性を確保することが可能となっている。
図7に示す、インシュレータ7の第三の実施形態においては、その外周側面71の下端部に周方向に沿って凹陥部74が形成されている。
凹陥部74は、インシュレータ7の下端部を外周側面71の側から水平方向内側へ切り欠いたものであり、上面74aおよび底側面74bを有している。上面74aは蓋体22の表面と対向している。また、上面74aの深さ方向(外周側面71と直交する水平方向)途中部には、上面74aから下方に突出する突起部74cが周方向に沿って形成されている。
つまり、ケース本体21と蓋体22との溶接後においても、凹陥部74における突起部74cの内側面、突起部74cよりも内側の上面74a、および底側面74bの部分に沿面距離が残存することとなる。
これにより、インシュレータ7の外周側面71に凹溝72を形成した場合と同様に、蓋体22と電極端子3との間の絶縁性を確保することが可能となっている。
2 電池ケース
3 電極端子
4 充放電要素
7 インシュレータ(絶縁部材)
21 ケース本体
22 蓋体
25 溶接部
32 外部端子部材
32a バスバ締結部32a
32b シールかしめ部
33 バスバ締結部材
71 外周側面
72 凹溝
72a 上面
72b 底側面
72c 下面
Claims (1)
- ケース本体と前記ケース本体の開口部を閉塞する蓋体とで電池ケースを形成する際に、前記蓋体と電極端子とを絶縁部材を介して一体化した後に、前記蓋体と前記ケース本体との合わせ目が縦打ち溶接により接合される密閉型電池であって、
前記絶縁部材は、前記蓋体の外側面と前記電極端子との間に介装されるとともに、前記ケース本体と蓋体との溶接部に対向する外周側面を有し、
前記絶縁部材の外周側面に、周方向に沿って凹溝を形成し、
前記凹溝は、少なくとも前記ケース本体と蓋体との溶接部に対向する前記外周側面に形成される、
ことを特徴とする密閉型電池。
Priority Applications (1)
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JP2012038892A JP5644792B2 (ja) | 2012-02-24 | 2012-02-24 | 密閉型電池 |
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JP2012038892A JP5644792B2 (ja) | 2012-02-24 | 2012-02-24 | 密閉型電池 |
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JP2013175357A JP2013175357A (ja) | 2013-09-05 |
JP5644792B2 true JP5644792B2 (ja) | 2014-12-24 |
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Family Applications (1)
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JP2012038892A Active JP5644792B2 (ja) | 2012-02-24 | 2012-02-24 | 密閉型電池 |
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2012
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