JP5644708B2 - 手乾燥装置 - Google Patents

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Description

本発明は、洗浄後の濡れた手を乾燥させるための手乾燥装置に関するものである。
従来より、温風空気や高速空気を濡れた手に当てることで手を乾燥させる手乾燥装置が知られている。例えば、特開平6−304090号公報には、吸気口と吐出口とを有するハウジングと、吸込口から空気を吸い込んで吐出口に送風するファンを備え、ハウジングの正面に消臭/手乾燥切替スイッチが設けられた手乾燥装置が開示されている。
また、特開2000−179号公報には、風が吸込み口、風路部を経由してブロアブロックに引き込まれ、吹き出し口から手挿入部に風を吹き出して手を乾燥させる手乾燥装置で、本体ハウジングに電源スイッチ、ヒータ入り切りスイッチ、風量の強弱を選択するための風量切替スイッチが設けられた手乾燥装置が開示されている。
特開平6−304090号公報(請求項1、段落「0038」、図1 ) 特開2000−179号公報(請求項1、段落「0022」、図1)
従来の手乾燥装置では、ハウジングの正面に切替スイッチなどの操作スイッチを設けていたので、最も目立つ場所に操作スイッチがあり、意匠性が非常に悪いという問題があった。また、ハウジングの側面に電源スイッチや切替スイッチなどの操作スイッチを設けていたので、意匠性が悪いとともに、手乾燥装置の側面に壁があるような場所では壁により操作スイッチが見え辛くなったり操作がし辛くなってしまうため壁から離して設置する必要があり、狭いトイレなどで設置性が悪いという問題があった。また、ハウジングの正面または側面に操作スイッチを設けていたので、手洗い時に洗面器から飛び散った水滴や、手乾燥装置の使用時に濡れた手から飛び散った水滴が操作スイッチにかかりやすいという問題や、使用者から操作スイッチが見えるため使用者が勝手に操作するなど悪戯されるという問題もあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本体外殻に操作スイッチなどを設けながら意匠性と設置性を向上させた手乾燥装置を得るものである。
また、使用者の悪戯防止と操作スイッチへの水滴の付着を防止させた手乾燥装置を得るものである。
この発明に係る手乾燥装置においては、手を出し入れできる広さの手挿入部と、手挿入部に向かって空気を送出するノズルと、ノズルから空気を送出させる高圧空気流発生装置と、高圧空気流発生装置を内部に備えたケーシングと、ケーシングの外側に設けられケーシングの一部を覆うカバーと、ケーシングとカバーのどちらか一方に回転軸を設け他方に回転軸が合される軸合部を設けるとともにケーシングにカバーが回動可能に設けられた手乾燥装置であって、軸合部は回転軸の直径より大きい凹状または穴状で、軸合部の中で回転軸の軸位置が移動しケーシングとカバーとの距離を変えられるとともにケーシングとカバーを近づける方向へ回転軸を付勢する付勢手段を備えたものである。
外殻の外観意匠性を損なうことなく外殻に開閉可能なカバーを有する手乾燥装置を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る手乾燥装置の外観を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る手乾燥装置の側面図である。 この発明の実施の形態1に係る手乾燥装置の平面図である。 この発明の実施の形態1に係る手乾燥装置の側面断面図である。 この発明の実施の形態1に係る手乾燥装置で、図2中のA−A断面による平 面断面図である。 この発明の実施の形態1に係る手乾燥装置カバー16を開いた状態の外観を 示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る手乾燥装置で、図2中のB−B断面による平 面断面図である(ケーシング1の内部構成などは省略)。 この発明の実施の形態1に係る手乾燥装置で、図7のC部の拡大図である。 この発明の実施の形態1に係る手乾燥装置で、図8においてケーシング1の 形状のみを示す平面断面の説明図である。 この発明の実施の形態1に係る手乾燥装置で、図8においてカバー16の 形状のみを示す平面断面の説明図である。 この発明の実施の形態1に係る手乾燥装置で、カバー16の開閉時の動作 を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1に係る手乾燥装置で、カバー16をケーシング1 から取り外した状態を説明する説明図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る手乾燥装置の外観を示す斜視図、図2は側面図、図3は平面図、図4は側面断面図である。図1〜図4に示すように、手乾燥装置の外殻をなすケーシング1は、正面に手挿入口2を有し、手挿入口2に続く処理空間として手挿入部3を備えており、手を挿抜できるようにしてある。手挿入部3は、ケーシング1の正面下部に、正面と両側面が開放した開放シンク状の凹部として形成され、下部を形成する水受け部4と奥側とにはその端縁部に曲面構成の立ち上がりによる防壁構造5が設けられ、側方や前方に水が飛散しないようになっている。水受け部4の底部は前方に向かって下傾していて、その傾斜下端に排水口6が設けられている。水受け部4の下方には排水口6から滴下する水を貯留するドレン容器7が抜き差し自在に設けられている。なお、手挿入部3の内面には、シリコン系もしくはフッ素系等の撥水性コーティング、酸化チタン等の親水性を有するコーティング、又は抗菌剤が含浸され、内面に汚れが付着するのを軽減したり、細菌が繁殖するのを低減するようにしてある。手挿入部3の上部には、手挿入部3に向かって下方に高速空気を吹き出すノズル12が設けられ、ノズル12の背面側の近傍には手挿入部3の中の手の有無を検知する手検知センサー14が設けられている。
手挿入部3の上方でケーシング1と背面側の手乾燥装置の外殻をなすベース8とで構成された箱体状の空間内には、DCブラシレスモーター( 整流子モーター又は誘導電動機でもよい) とDCブラシレスモーターによって回転するターボファンとにより構成された高圧空気流発生装置9と、高圧空気流発生装置9の吸気側と手挿入部3より上方でケーシング1の正面に設けられた内部吸気口10を連通する内部吸気通路11と、高圧空流発生装置9の排気側とノズル12とを連通する排気通路13と、手検知センサー14の手の検知に応じて高圧空気流発生装置9を運転させる制御回路(図示せず)が組み込まれている。排気通路13の途中でノズル12より上流側近傍には高圧空気流発生装置9から送られてくる空気を加熱して温風化させるヒーター15が設けられている。また、手挿入部3の上部でケーシング1の正面の外側には、手乾燥装置の外殻を成し、左側の端がケーシング1に回転可能に支持されて手乾燥装置の正面側に開閉自在で、かつケーシング1から着脱することもできるカバー16が取り付けられている。
図5は本発明の実施の形態1に係る手乾燥装置で図2中のA−A断面による平面断面図である。図5に示すように、ケーシング1の左右の側面の一部を背面側から前面側に向かって前面側が左右方向において中央側になるように傾斜部17aを設け、ケーシング1の正面と側面との稜線の一部および側面の一部が凹む凹部17を設けている。カバー16を閉じた状態では、カバー16の外周は、凹部17以外はケーシング1に当接し、凹部17にはカバー16と当接せずに形成された外部に向かって開口する外部吸気口18がカバー16とケーシング1によって、カバー16とケーシング1に跨って構成されている。また、カバー16の外周より内側には、カバー16とケーシング1で構成された内部吸気口10と外部吸気口18を連通する外部吸気通路19が、カバー16とケーシング1に跨って構成されている。
図6は、本発明の実施の形態1に係る手乾燥装置のカバー16を開いた状態の外観を示す斜視図である。図6に示すように、カバー16を開いて現れるケーシング1の正面には、ケーシング1に設けられた内部吸気口10を覆い、外部吸気口18から外部吸気風路19を通って内部吸込口10から高圧空気流発生装置9へ吸い込まれる空気中の塵埃を除去する樹脂製または金属製のフィルター20が前後方向の抜き差し動作で着脱できるようにケーシング1に取付けられている。フィルター20の面積は外部吸気口18および外部吸気通路19の通風方向に対する断面積よりも大きくしてある。ケーシング1の正面でフィルター20の近傍には、操作スイッチ21がその操作部が正面側に向かうように設けられ、使用者が正面側から視認し操作しやすくなっている。操作スイッチ21には、制御回路(図示せず)への通電の入り切りを行う電源スイッチ21aと、ノズル12からの吹き出し風の風速の強弱を切り替えたり、ヒーター15の入り切りを行う切替スイッチ21bがある。尚、フィルター20はHEPAフィルターや抗菌フィルターであってもよい。
次にケーシング1とカバー16との開閉構造について説明する。図7は本発明の実施の形態1に係る手乾燥装置で図2中のB−B断面によるケーシング1とカバー16の開閉機構を示す平面断面図であり、ケーシング1内の構成などは省略してある。また図8は図7のC部の拡大図である。図9は図8においてケーシング1の形状のみを示す平面断面の説明図であり、図10は図8においてカバー16の形状のみを示す平面断面の説明図である。図6〜図10に示すように、カバー16の内面で手乾燥装置の正面から見て左側の外側付近で上下方向に間隔をおいて2箇所に、カバー16の内面から突出したアーム30がカバー16と一体でそれぞれ設けられ、それぞれのアーム30の先端には鉛直方向に中心軸のある円柱状の回転軸31が設けられている。また、ケーシング1の正面で手乾燥装置の正面から見て左側の外側付近で上下方向に間隔をおいた2箇所でそれぞれのアーム30に対応する位置に、ケーシング1に一体で軸保持部32がそれぞれ設けられている。軸保持部32は、ケーシング1の正面からカバー16に向かって突出した突起状で弾性があり付勢手段としても機能する可変支持部34と、手乾燥装置の左右方向において可変支持部34より外側の位置に可変支持部34と間隔をあけてケーシング1の正面からカバー16に向かって突出した突起状の固定支持部35と、可変支持部34と固定支持部35とケーシング1とで構成された凹状の開口空間である軸合部33で構成されている。
合部33の左右方向の開口幅は、軸合部33の突出方向において根元側である可変支持部34と固定支持部35の根元付近では回転軸31の直径と同じ長さであるとともに、軸合部33の先端側になるほど小さくなり、開口の幅が狭く先細りの形状になっている。また、固定支持部35より更に突出した可変支持部34の先端付近は、軸合部33側に概ね90°で曲がって延び、軸合部33の先端側の開口を概ね閉じるように止め部36が設けられている。また、軸合部33の開口の根元から先端までの突出方向の長さは回転軸31の直径より長く、回転軸31の2〜3倍の長さになっている。
カバー16に設けられた2つの回転軸31はケーシング1に設けられた2つの軸合部33にそれぞれ嵌め込まれて軸合部33で回転軸31が回動可能に軸支持されており、カバー16が回転軸31を支点に回動可能に構成されている。また、回転軸31は軸合部33の開口の根元から先端の間で軸合部33の開口の内壁の一部を構成する可変支持部34を弾性変形させながら移動でき、カバー16を手乾燥装置の前後方向に移動させケーシング1から離したり密着させるように移動させることができる。また、変形された可変支持部34は、弾性力があり回転軸を軸合部33の根元側へ移動させるように付勢されており、カバー16を手乾燥装置の背面方向に向かってケーシング1に密着させるように付勢している。
また、カバー16の内面で手乾燥装置の正面から見て右側の外側付近には、透磁性のある金属プレート37が設けられ、ケーシング1の正面で手乾燥装置の正面から見て右側の外側付近で金属プレートに対応する位置にはマグネット38が設けられており、カバー16を閉じたときに金属プレート37とマグネット38が当接してカバー16が勝手に開かないように固定している。
尚、本実施の形態1では、カバー16が勝手に開かないように金属プレート37とマグネット38を設けた実施例を示したが、一方が凸状で他方凹状で互いを合させることで固定されるラッチなどを用いてもよい。また、本実施の形態1では、回転軸31をカバー16に設け軸保持部32をケーシング1に設けた実施例を示したが、回転軸31をケーシング1に設け軸保持部32をカバー16に設けてもよい。また、本実施の形態1では、凹状の開口を有する軸合部33の実施例を示したが、長穴の穴形状でもよい。
次に手を乾燥させる使用時の動作について説明する。カバー16を開き、電源スイッチ21aを入り(ON)にすると、制御回路(図示せず)に通電されカバー16を閉じて使用可能状態となる。そして、使用者が濡れた手を手挿入口2から手挿入部3 内に手首付近まで入れると、手検知センサー14 によって手の挿入が検知され、制御回路(図示せず)の処理により高圧空気流発生装置9が作動する。高圧空気流発生装置9が作動すると、手乾燥装置の外の空気がケーシング1に設けられた傾斜部17aおよび吸気口壁22に沿って背面側から正面側に向かって流れて外部吸気口18から吸い込まれる。外部吸気口18から吸い込まれた空気は、外部吸気風路19を通り、フィルター20で塵埃が除去されて内部吸気口10に吸い込まれる。
内部吸気口10に吸い込まれた空気は、内部吸気風路11を通って、内部吸気口10の位置より一旦上がり、高圧空気流発生装置9の上方を通って背面側に向かい、下方に移動して高圧空気流発生装置9の吸込側から吸い込まれる。高圧空気発生装置9は吸気側から吸い込んだ空気を排気側から高圧空気に変換して排気し、排気された高圧空気は排気風路13を通りノズル12 から高い運動エネルギーを持つ高速空気流に変換され手挿入部3内に下方に向かって吹き出される。ノズル12から吹き出された高速空気流は、手挿入部3に挿入されている濡れた手に当り、手に付着した水分を手の表面から剥離して吹き飛ばして手を乾燥させることができる。さらに、手挿入部3 内で手を挿抜させることによって、手全体に付着していた水滴がすべて排除され、手が乾燥処理される。尚、切替スイッチ21bでヒータスイッチを入り(ON)にしている場合には、ヒーター15が通電され排気風路13を通る高圧空気が加熱されるため、ノズル12からは温風が吹き出され冬場などにおいても使用感がよい。
手の乾燥処理終了後、手を手挿入部3 から抜き出すと、手が抜かれたことを手検知センサー14 が検知し、高圧空気流発生装置9が停止する。手から吹き飛ばされた水滴は、前傾構造の水受け部4において排水口6に向かって流下し、排水口6 からドレン容器7に収容される。
次のカバー16の開閉動作について説明する。図11はこの発明の実施の形態1に係る手乾燥装置で、カバー16の開閉時の動作を説明する説明図で、図11のaはカバー16が閉じている状態、図11のbはカバー16を開く途中の状態、図11のcはカバー16を概ね90°開いた状態である。カバー16が閉じているときは、図11のaに示す状態になっている。そして作業者が手乾燥装置の右側の凹部17からカバー16の左右の外周付近を引っ掛けてカバー16を手前に引くと、カバー16の左側の側端部のP部とケーシング1の正面の左側の側端部のQ部が当接したままP部とQ部を支点としてカバー16が開き、回転軸31は軸合部33の中で可変支持部34を弾性変形させながら手乾燥装置に正面側に移動していく。カバー16の開きを大きくすると、回転軸31が軸合部33の中で更に正面側に移動するとともにP部がQ部に当接したまま外側に移動し、更にカバー16の開きを大きくすると図11のbに示すようにP部がQ部の外側まで移動し、これよりカバー16が開いた状態では回転軸31を支点としてカバー16が回動するようになる。そして、図11のcに示すようにカバー16がケーシング1の正面に対して概ね90°まで開くことができる。カバー16を概ね90°まで開くと、回転軸31が軸合部33から外れないように止め部36が回転軸31に当り、ケーシング1からのカバー16の脱落を防止している。カバー16を閉じる場合は上記の動作と逆の動作で、カバー16が閉じられるに従って回転軸31を支点とする回動から、P部とQ部での支点による回動に変わり、回転軸31は可変支持部34の弾性力で軸合部33の中で手乾燥装置の背面側(ケーシング1側)に向って移動する。そしてカバー16の右側外周がケーシング1に当接して完全に閉じられると、可変支持部34の弾性力で回転軸31がケーシング1側に押されてカバー16の左側の外周もケーシング1に当接し、外部吸気口18を除くカバー16の外周の全てケーシング1に当接する。
また図12は、図6のカバー16を外した状態の手乾燥装置の外観を示す斜視図である。カバー16を90°以上に開いた場合には、回転軸31の止め部36が弾性変形して回転軸31が外側に移動し軸合部33から外れることで、カバー16がケーシング1から外すことができる。外したカバー16は、概ね90°開いた状態で回転軸31を軸合部33に押し込むことで止め部36や可変支持部34が弾性変形し、軸合部33の中に回転軸31を移動させて、ケーシング1にカバー16を元通りに取り付けることができる。
次に清掃メンテナンスに作業について説明する。手乾燥装置の使用とともにフィルター20には塵埃が堆積して圧力損失が大きくなり、ノズル12から吹き出される高速空気の勢いが弱くなってしまうため、フィルター20を定期的に清掃する必要がある。フィルター20を清掃する場合は、正面側からカバー16の右側を手前に引いて正面側に開き、操作スイッチ21およびフィルター20を露出させ、操作スイッチ21の一つである電源スイッチ21aを切り(OFF)にしてから、フィルター20を手前に引きケーシング1からフィルター20を離脱させて清掃を行う。また、カバー16を開くことで外部吸気風路19および右側の外部吸気口18を二分割に分離して外部吸気風路19および右側の外部吸気口18の内側全体を露出させ、更にカバー16をケーシング1から取り外すことで左側の外部吸気口18も二分割に分離して左側の外部吸気口18の内側全体も露出させ、外部吸気風路19および外部吸込口18の通風される内側全体の表面についた塵埃を布などで拭いて清掃する。
以上の構成の手乾燥装置によれば、回転軸31と軸合部33を支点とする回動によりカバー16を開閉できるとともに、軸合部33の中で回転軸31の位置を移動可能に支持しているので、開閉するカバー16の側端部のP部やケーシング1の側端部のQ部に回転軸31を設けなくてもカバー16の開き動作とともにP部とQ部が当接したあとP部とQ部を支点として回転軸31がケーシング1から離れる方向に移動するためカバー16を開くことができる。そのため、カバー16の最外周やケーシング1の最外周より内側の位置に回転軸31や軸合部33を設けることができ、カバー16をケーシング1に閉じたとき、回転軸31や軸合部33が露出せず外部から見えないため手乾燥装置の外殻の外観意匠性を損なうことがないとともに、ケーシング1やカバー16の外側面である手乾燥装置の外殻に凹凸がなくなるので清掃性を向上させることができる。また、カバー16を閉じたとき、外部に露出して見えるケーシング1とカバー16との接合面である境界を手乾燥装置の正面ではなく側面や上面などに位置させることができるので手乾燥装置の外殻の外観意匠性を損なうことがない。
また、回転軸31は付勢手段である可変支持部34の弾性力で付勢されているので、カバー16とケーシング1を近づける方向(本実施の形態1では回転軸31をケーシング1に近づける方向)に付勢され、カバー16の右側外周がケーシング1に当接して完全に閉じられると、可変支持部34の弾性力でカバー16の左側の外周もケーシング1に当接させ、外部吸気口18を除くカバー16の外周の全てケーシング1に当接させることができるので、外部に露出して見えるケーシング1とカバー16との接合面の境界に隙間がなく手乾燥装置の外殻の外観意匠性を損なうことがないとともに、手乾燥装置が動作して生じる高圧空気流発生装置9やノズル12から吹き出される高速空気などの振動によってカバー16がケーシング1と接触したり離れたりするがたつきにより発生する騒音を防止することができる。
また、可変支持部34の先端付近は、軸合部33側に概ね90°で曲がって延び、軸合部33の先端側である開口を概ね閉じるように止め部36が設けられているので、カバー16を概ね90°まで開いても、止め部36が回転軸31に当って回転軸31が軸合部33から外れないためケーシング1からのカバー16が不用意に脱落することを防止できる。また、カバー16を90°以上に開いた場合には、回転軸31の止め部36が弾性変形して回転軸31が外側に移動し軸合部33から外れるので、カバー16ケーシング1から外すことができ、カバー16、ケーシング1の正面、外部吸気口18、外部吸気通路19の清掃を実施しやすい。また、カバー16を90°以上開いてカバー16を外すためには可変支持部34を弾性変形させたまま更に止め部36を弾性変形させる必要がありカバー16を0〜90°まで開く力以上の力が必要となるので、カバー16の開閉動作とカバー16の外し動作の区別ができ、カバー16を開く作業者の意思に反してカバー16が脱落してしまうことを防止できる。
また、カバー16を0〜90°の範囲で開いた状態で、意図せずに作業者などがカバー16にぶつかってしまっても、カバー16がケーシング1から外れるので、回転軸31や軸合部33が破損してしまうことを防止できる。
また、カバー16はケーシング1の正面に設けられているので、手乾燥装置が床に直に設置される場合や手乾燥装置の側面の近傍に建物の壁がある場合などの設置環境でも、正面側からのアクセスで支障なくカバー16を開閉して清掃することができるので、狭いトイレなどでの設置性を向上させることができる。
また、カバー16で操作スイッチ21を露出しないように覆っているので、手洗い時に洗面器から飛び散った水滴や、手乾燥装置の使用時に濡れた手から飛び散った水滴が操作スイッチ21にかかることがなく、不特定の使用者から操作スイッチ21が見えることがないために使用者に勝手に操作されるなどの悪戯も防止することができる。
1 ケーシング
2 手挿入口
3 手挿入部
4 水受け部
5 防壁構造
6 排水口
7 ドレン容器
8 ベース
9 高圧空気流発生装置
10 内部吸気口
11 内部吸気通路
12 ノズル
13 排気通路
14 手検知センサー
15 ヒーター
16 カバー
17 凹部
18 外部吸気口
19 外部吸気通路
20 フィルター
21 操作スイッチ
30 アーム
31 回転軸
32 軸保持部
33 軸合部
34 可変支持部(付勢手段)
35 固定支持部
36 止め部
37 金属プレート
38 マグネット
P部 カバー16の左側の側端部
Q部 ケーシング1の正面の左側の側端部

Claims (7)

  1. 手を出し入れできる広さの手挿入部と、前記手挿入部に向かって空気を送出するノズルと、前記ノズルから空気を送出させる高圧空気流発生装置と、前記高圧空気流発生装置を内部に備えたケーシングと、前記ケーシングの外側に設けられ前記ケーシングの一部を覆うカバーと、前記ケーシングと前記カバーのどちらか一方に回転軸を設け他方に前記回転軸が合される軸合部を設けるとともに前記ケーシングに前記カバーが回動可能に設けられた手乾燥装置であって、前記軸合部は前記回転軸の直径より大きい凹状または穴状で、前記軸合部の中で前記回転軸の軸位置が移動し前記ケーシングと前記カバーとの距離を変えられるとともに前記ケーシングと前記カバーを近づける方向へ前記回転軸を付勢する付勢手段とを備えたことを特徴とする手乾燥装置。
  2. 前記回転軸は前記カバーに設けられ、前記軸合部は前記ケーシングに突出して設けられ、前記付勢手段は前記回転軸を前記ケーシングに近づける方向へ付勢することを特徴とする請求項1に記載の手乾燥装置。
  3. 前記回転軸は前記ケーシングに設けられ、前記軸合部は前記カバーに突出して設けられ、前記付勢手段は前記回転軸を前記カバーに近づける方向へ付勢することを特徴とする請求項1に記載の手乾燥装置。
  4. 前記軸合部の凹状または穴状の開口幅は、突出方向において根元側の幅より先端側の幅が狭く、前記付勢手段は前記軸合部の凹状または穴状に開口する内壁の一部を構成した弾性力のある可変支持部であることを特徴とする請求項1に記載の手乾燥装置。
  5. 前記軸合部の根元側の幅が前記回転軸の直径と同等であることを特徴とする請求項4に記載の手乾燥装置。
  6. 前記可変支持部の先端側には前記可変支持部から前記軸合部の側に延びる止め部を備えていることを特徴とする請求項4に記載の手乾燥装置。
  7. 前記カバーは前記ケーシングの正面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の手乾燥装置。
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