JP5644450B2 - 産業車両のステアリング装置 - Google Patents

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本発明は、ステアリングとタイヤとの間に機械的な連結機構を持たない産業車両におけるステアリング装置に関する。
従来から、フォークリフト等の産業車両では、車体に設けられたハンドルの操作量に応じてステアリングモータによりタイヤを旋回駆動するステアリング装置が操舵装置として、採用されている。
なかでも、運転者が操作したハンドルの回転量を検出して、この検出量に基づいて操舵用のステアリングモータを駆動し、操舵輪(以下、タイヤと称する)を操舵する電気式ステアリング装置が知られている。このような電気式ステアリング装置のうち、ハンドルとタイヤとが機械的に連結されていないものが広く用いられている。
ハンドルとタイヤとの間に機械的な連結機構を有さないステアリング装置では、タイヤが直進方向の位置で維持されていてもハンドルを回転することができるため、不意にハンドルが動いてしまうことがある。
一方で、実用上、ハンドルをわずかに操作して直進位置からタイヤを旋回させることも必要とされている。そのため、タイヤを直進位置で維持する際に、強制的にハンドルの回転を阻止するような制御は好ましくない。
そこで、特許文献1では、ハンドルとタイヤとの間に機械的な連結機構を持たないステアリング装置において、タイヤを直進位置のような所定の状態に維持でき、さらに、その状態からハンドル操作に応じて速やかにタイヤを旋回させることができる方法を提案している。
具体的には、制御装置が、検出されたタイヤ角が所定の範囲内にある時のハンドル操作角を基準操作角として設定し、これ以降、検出されたハンドル操作角が、この基準操作角から所定の範囲内にあればタイヤ角が所定の範囲内となるように制御するものである。すなわち、基準操作角が設定された後は、ハンドル操作によるタイヤ駆動制御(以下、ハンドル制御と称する)からタイヤ角保持制御に移行し、ハンドル操作角が基準操作角から所定の範囲内となるようにハンドルを保持さえすれば、タイヤ角が所定の範囲内となるように維持される。その結果、タイヤ角を維持するためのハンドル操作に係る運転者の負担を軽減することが可能となる。
特開2005−349965号公報
しかしながら、特許文献1では、ハンドル制御とタイヤ角保持制御の切替の際に、タイヤ角が所定の範囲内にある状態が所定時間継続した時点で、ハンドル操作角を基準操作角に設定するなど複雑な処理を行っていた。
また、ハンドルとタイヤとが機械的に連結されていないため、溝や段差などの外力の影響により、タイヤが意図せぬ方向に旋回してしまうことがあった。そのため、旋回したタイヤを元に戻す制御や、もしくはタイヤがこのような外力の影響により動かないようにする制御が必要となるが、その演算処理が複雑であった。
また、上記のような複雑な演算制御を行うと、ハンドル操作に対するタイヤ操舵の追従性が悪化するという問題があった。
以上示したようなことから、本発明では、演算処理の負担を軽減し、ハンドル操作に対するタイヤ操舵の追従性を向上させ、さらに路面状況にも合わせて操舵処理が行える産業車両のステアリング装置を提供することが主な課題となる。
本発明は、前記従来の問題に鑑み、案出されたもので、その一態様は、ハンドルの回転操作に応じて、車体に旋回可能に設けられたタイヤをステアリングモータにより旋回駆動する産業車両のステアリング装置であって、ハンドルの回転速度を検出するハンドルセンサと、前記タイヤの旋回角度であるタイヤ角を検出するタイヤ角センサと、前記ハンドルセンサとタイヤ角センサとの検出結果に基づいて、前記ステアリングモータを制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、ハンドルの回転速度がハンドル不感帯外にある場合は、ハンドル制御に移行して、前記ハンドルセンサの出力信号に基づきハンドルの回転速度を演算し、このハンドルの回転速度に応じたDUTYをステアリングモータに出力してタイヤを旋回駆動し、ハンドルの回転速度がハンドル不感帯内にある場合は、タイヤ角保持制御に移行して、ハンドルの回転速度が不感帯内に入った時のタイヤ角をタイヤ角指令値として保存し、タイヤ角検出値がタイヤ角不感帯内にある場合は、前記ステアリングモータを停止して、その時点でのタイヤ角を維持し、タイヤ角検出値がタイヤ角不感帯外にある場合は、タイヤ角がタイヤ角不感帯内に収まるように、ステアリングモータを制御することを特徴とする。
また、別の態様として、前記タイヤ角保持制御は、タイヤ角検出値がタイヤ角不感帯外にある場合は、前記タイヤ角指令値と前記タイヤ角検出値との偏差に対してPI制御を行うことを特徴とする。
また、別の態様として、前記DUTYを、ハンドルの回転操作に対するタイヤ角速度のずれに基づいて補正することを特徴とする。
また、別の態様として、前記DUTYの補正は、予めDUTYに対して設定された理想タイヤ角速度と、実際に検出されたタイヤ角速度検出値と、の偏差に比例した補正係数をDUTYに乗算して行なうことを特徴とする。
また、別の態様として、前記ハンドル不感帯は、ハンドルの回転速度に対して、走行速度が低い時は不感帯の幅が狭く、走行速度が高い時は不感帯の幅が広くなるように設定されており、走行速度が閾値以上の時は、一定の不感帯幅に設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、演算処理の負担を軽減し、ハンドル操作に対するタイヤ操舵の追従性を向上させ、さらに路面状況にも合わせて操舵処理が行える産業車両のステアリング装置を提供することが可能となる。
実施形態におけるステアリング装置の概略図である。 実施形態におけるステアリング装置の処理を示すフローチャートである。 ハンドル回転速度に対するハンドル不感帯を示す図である。 本実施形態における制御装置のブロック図である。 走行速度とハンドル不感帯の幅の関係を示す図である。 DUTYと理想のタイヤ角Wrefとの関係を示す図である。 タイヤ角の偏差Wdltrefと補正係数KTとの関係を示す図である。 DUTYと補正後のDUTYとの関係を示す図である。 タイヤ角に対するタイヤ角不感帯を示す図である。
[実施形態]
図1に示すように、本実施形態におけるステアリング装置10は、ハンドルセンサ(例えば、パルスエンコーダ:以下、パルスエンコーダと称する)を備えたハンドル1と、ハンドル1の回転操作に応じてタイヤ7を旋回駆動するステアリングモータ3,ギア5と、タイヤ7の角度を検出する操舵輪センサ(以下、操舵輪センサをタイヤ角センサ,操舵輪センサにより検出される操舵角をタイヤ角と称する)4と、パルスエンコーダにより検出されたハンドル回転速度およびタイヤ角センサ4により検出されたタイヤ角に基づいて演算を行い、ステアリングモータ3を駆動する制御装置6と、を備える。なお、ステアリングモータ3,ギア5,タイヤ7により、タイヤユニット2が構成されている。
このように、構成されたステアリング装置10は、ハンドル1を操作した時のパルスエンコーダから出力されたパルス信号に基づいて回転速度を演算し、その回転速度に比例したDUTY(ステアリングモータ3を駆動するための出力値)を出力してステアリングモータ3を駆動する。また、タイヤ角センサ4によりタイヤ7のタイヤ角を検出しており、このタイヤ角がハンドル制御およびタイヤ角保持制御の演算に用いられる。
以下、本実施形態におけるステアリング装置10の処理を図2のフローチャートに基づいて説明する。
ハンドル1が操作されると、制御装置6はハンドル1に備えられたパルスエンコーダから出力されるパルス信号に基づいてハンドル1の回転速度を演算する(S21)。次にハンドル1の回転速度に、図3に示すようなハンドル不感帯処理を施す(S22)。このハンドル不感帯処理を行うことにより、高速走行時などでハンドル1が僅かに回転したとしても、タイヤ7が意図せぬ方向に旋回することを抑制する。
次に、ハンドル1の回転速度がハンドル不感帯より大きいか否かを判定し(S23)、ハンドル1の回転速度がハンドル不感帯よりも大きい場合はS24以降のハンドル制御に移行し、ハンドル1の回転速度がハンドル不感帯よりも小さい場合はS29以降のタイヤ角保持制御に移行する。
前記ハンドル制御では、ハンドル1の回転速度に比例した回転速度指令を出力し、この回転速度指令に比例したDUTYを演算する(S24)。そして、このDUTYに応じたチョッパ制御信号を出力することにより(S26)、ステアリングモータ3を駆動し(S27)、タイヤ7を旋回させる。
なお、ステアリングモータ3の駆動によって変化したタイヤ角がタイヤ角センサ4により検出され(S28)、このタイヤ角検出値θdetによりDUTYを補正する補正係数KTが演算される(S25)。この補正係数KTをDUTYに乗算することにより、ハンドル操作に対するタイヤ角速度のずれが抑制される。このS25,S26におけるDUTYの補正については、後述する。
一方、前記タイヤ角保持制御では、まず、ハンドル回転速度がハンドル不感帯に入ったときのタイヤ角検出値θdetをタイヤ角指令値θrefとして保存する(S29)。ここで、運転者が細かなハンドル操作を行なわなくても直進状態やそのタイヤ角による曲線走行状態を維持できるように、タイヤ角検出値θdet(S28)に対してもタイヤ角不感帯処理(S30)を施している。このタイヤ角不感帯処理(S30)については、後述する。
次に、タイヤ角検出値θdetがタイヤ角不感帯内に有るか否かを判定し、ステアリングモータ3の停止およびPI制御の切替判断を行なう(S31)。すなわち、タイヤ角検出値θdetがタイヤ角不感帯内にある場合は、S29で保存したタイヤ角指令値θrefに対して無制御となり、ステアリングモータ3を停止し、その時点でのタイヤ角を維持する(S33)。一方、タイヤ角検出値θdetがタイヤ角不感帯外にある場合はS32以降のPI制御へ移行し、運転者がハンドル操作を行なわなくても直進走行状態やそのタイヤ角による曲線走行状態を維持できる。
このタイヤ角保持制御は、タイヤ角指令値θrefとタイヤ角検出値θdetとの偏差に対してPI制御を行なうものであり、単純かつ信頼性のある制御である。
次に、図4に基づいて、制御装置6の詳細を説明する。図4は本実施形態における制御装置6のブロック図である。
まず、ハンドル制御が行なわれると制御装置6はパルスエンコーダから出力されたパルス信号に基づいてハンドル1の回転速度を演算する。次に、図3に示すようにハンドル1の回転速度に対してハンドル不感帯部11によりハンドル不感帯処理を行う。
図3に示すように、ハンドル1の回転速度に対して所定の幅でハンドル不感帯が設定されている。図3では、ハンドル不感帯の右側はハンドルの右回転、左側はハンドルの左回転を表している。
また、このハンドル不感帯の幅は一定値ではなく、図5に示すように、走行速度が低い時は不感帯の幅が狭く、走行速度が高い時は不感帯の幅が広く設定されている。この理由は、路面からタイヤ7にかかる摩擦力が、走行速度が高い時は小さく、走行速度が低い時は大きいためである。このように、走行速度に応じて不感帯の幅を変更することにより、運転者に対する走行時のハンドル操作のフィーリングおよび安全性が改善される。また、高速走行時は、路面からタイヤ7にかかる摩擦力に大きな変化がなくなるため、図5に示すように、走行速度が閾値以上の場合は一定の不感帯幅となるように設定されている。
次に、ハンドル不感帯部11は、ハンドル回転速度がハンドル不感帯内にあるか否かを判定し、切替部18に切替信号を出力する。具体的には、ハンドル回転速度がハンドル不感帯よりも大きい場合はハンドル制御、ハンドル回転速度がハンドル不感帯よりも小さい場合はタイヤ角保持制御に移行する。
ハンドル制御に移行した場合は、回転速度‐DUTY変換部12によりハンドル回転速度指令がDUTYに変換される。このDUTYは、基本的にハンドル1の回転速度に比例した値である。しかしながら、路面状況によってはタイヤ7を旋回する駆動力が不足し、ハンドル操作に対してタイヤ角速度にずれが生じることがある。特に、摩擦力の大きな粗れた路面での走行中に運転者がハンドル1をゆっくり操作した場合などには、摩擦力に対してDUTYが小さく、タイヤ7を旋回させる駆動力が不足することが予測される。
そこで、本実施形態では、このような場合に対処すべく、ハンドル操作に対するタイヤ7角速度のずれに対してDUTYの補正を行なっている。以下、DUTYの補正の詳細を説明する。
図4に示すように、第1の演算として、DUTY−タイヤ角指令変換部13により、図6に示すような予めDUTYに対応する理想のタイヤ角速度Wrefが設定されたDUTY−タイヤ角速度指令変換関係に基づき、DUTYに応じて理想タイヤ角速度Wrefを算出する。
次に、第2の演算として、減算部14により、この理想タイヤ角速度Wrefと実際の検出タイヤ角速度Wdetとの偏差Wdltrefを算出する。なお、前記検出タイヤ角速度Wdetは、現在のタイヤ角検出値θdetから前回検出したタイヤ角検出値θdetoldを減算部15により減算した値となる。
次に、第3の演算として、係数演算部16により、図7に示すような予め定めたタイヤ角の偏差Wdltrefと補正係数KTとの比例的関係に基づき、前記タイヤ角の偏差Wdltlefに応じて補正係数KTを算出する。
次に、第4の演算として、乗算部17により、この補正係数KTとDUTYとを乗算して、図8に示すようにDUTYの補正を行い、補正後のDUTYによりステアリングモータ3の駆動を行なう。
このように、DUTYに対して補正を行なうことにより、路面が粗くタイヤ7が回転しにくい場合は、タイヤ角の偏差Wdltrefが大きくなり、補正係数KTも増加する。その結果、補正後のDUTYが増加して、ステアリングモータ3の駆動力が大きくなり、タイヤ7がハンドル操作通りに旋回できるようになる。また、逆に路面が滑りやすくタイヤ7が回転しすぎる場合には、タイヤ角の偏差Wdltrefが大きくなり補正係数KTが減少する。その結果、補正後のDUTYが減少し、タイヤ7の旋回は抑制され、タイヤ7がハンドル操作どおりに旋回できるようになる。
一方、タイヤ角保持制御に移行した場合は、図4に示すように、開閉器19が投入され、ハンドル回転速度がハンドル不感帯に入った時のタイヤ角検出値θdetがタイヤ角指令値θrefとして保存され減算部20に入力される。この減算器20にはタイヤ角検出値θdetも入力され、タイヤ角指令値θrefとタイヤ角検出値θdetとの差がタイヤ角不感帯部21に入力される。
次に、図9に基づいてタイヤ角不感帯部21における処理の詳細を説明する。図9に示すように、タイヤ角不感帯処理は、タイヤ角指令値θrefに対して所定の幅でタイヤ角不感帯を設定し、タイヤ角不感帯の範囲内にタイヤ角が収まるように制御を行なうものである。その結果、運転者が細かなハンドル操作を行なわなくても直進状態やそのタイヤ角による曲線走行状態を維持できるように制御されるとともに、運転操作のフィーリング改善にも繋がる。
具体的には、タイヤ角検出値θdetがタイヤ角不感帯内にある場合(タイヤ角指令値θrefとタイヤ角検出値θdetとの差がタイヤ角不感帯の幅よりも小さい場合)には保存したタイヤ角指令値θrefに対して無制御となり、ステアリングモータ3を停止し、その時点でのタイヤ角を維持する。一方、タイヤ角検出値θdetがタイヤ不感帯の範囲外にある場合(タイヤ角指令値θrefとタイヤ角検出値θdetとの差がタイヤ角不感帯の幅よりも大きい場合)には、タイヤ角検出値θdetがタイヤ角不感帯の範囲に収まるようにPI制御部22によりタイヤ角をPI制御する。その結果、運転者がハンドル操作を行なわなくても、直進走行状態やそのタイヤ角による曲線走行状態を維持できる。
このタイヤ角保持制御は、タイヤ角指令値θrefとタイヤ検出値θdetとの偏差に対してPI制御を行なうものであり、タイヤ角が外力によりずれた場合に元の位置(タイヤ角指令値θrefの位置)に戻す制御を行なうものである。また、車両停止時にはタイヤ7が外力により旋回することがないため、運転操作のフィーリングを考慮してタイヤ角保持制御は行なわないものとする。
本実施形態のようにステアリング装置を構成することにより、以下(1)〜(5)の作用効果を奏する。
(1)ハンドルの回転速度に基づいてタイヤ角を制御する効果
ハンドル1を操作したときの基本動作は、制御装置6により、ハンドル1に備えられたパルスエンコーダから出力されたパルス信号に基づいて、ハンドル1の回転速度を演算し、その回転速度に比例したDUTYを出力する。そして、このDUTYに応じてステアリングモータ3を駆動し、タイヤユニット2を旋回動作させている。
そのため、ハンドル1の回転操作を速く行えばタイヤ7も比例して速く旋回し、ハンドル1をゆっくり回転させればタイヤ7も比例してゆっくり旋回する。したがって、本実施形態によれば、ハンドル1とタイヤ7とが機械的に連結されていないステアリング装置10においても、ハンドル1とタイヤ7とが機械的に連結されているステアリング装置10と同様のフィーリングで円滑なステアリング操作が行うことが可能となる。
また、ハンドル制御ではハンドル1の回転速度を使用しており、複雑な演算を使用していないため、演算処理時間の短縮化を図ることが可能となる。
(2)ハンドル不感帯処理による効果
ハンドル不感帯処理では、ハンドル1の回転速度がハンドル不感帯内にある場合は、タイヤ角保持制御に移行し、ハンドル回転速度がハンドル不感帯内に入った時のタイヤ角がタイヤ角指令値として保存され、直線走行または曲線走行において、そのタイヤ角での走行方向が維持される。
このハンドル不感帯処理により、例えば、高速走行時などでハンドル1がふらついてわずかに回転した時に、意図しない方向にタイヤ7が旋回することが抑制される。その結果、ハンドル1のふらつきや揺れに影響されない安定状態を維持することができると共に、運転者の走行時における負担を軽減することが可能となる。
(3)タイヤ角不感帯処理による効果
タイヤ角不感帯処理では、タイヤ角検出値θdetがタイヤ角不感帯内にある場合には、保存したタイヤ角の指令値に対しては無制御となり、ステアリングモータ3を停止し、その時点でのタイヤ角を維持する。一方、タイヤ角検出値θdetがタイヤ角不感帯外にある場合はタイヤ角がタイヤ角不感帯の範囲に収まるようにタイヤ角度がPI制御され、運転者がハンドル操作を行なわなくても直進走行状態やそのタイヤ角による曲線走行状態が維持される。したがって、走行中にタイヤ7が溝や段差などの外力の影響で意図せぬ方向に旋回することを抑制することが可能となる。
(4)DUTYの補正による効果
本実施形態のように、DUTYにタイヤ角に基づいた補正を行なうことにより、路面が粗くタイヤ7が回転しにくい場合は補正係数KTも大きくなるため、補正後のDUTYが増加する。その結果、ステアリングモータ3の駆動力も大きくなり、ハンドル1の操作通りにタイヤ7が旋回できるようになる。また、逆に、路面が滑りやすくタイヤ7が旋回しすぎる場合には補正係数KTが小さくなるため、補正後のDUTYが減少してタイヤ7の旋回は抑制され、ハンドル1の操作通りにタイヤ7が旋回することとなる。
従って、ハンドル1とタイヤ7とが機械的に連結されていないステアリング装置10においても、ハンドル操作に対するタイヤ7の追従性が良く、走行中にタイヤ7が溝や段差,粗い路面等のタイヤ7が旋回しにくい場合でも路面状況に応じた操舵処理を行うことが可能となる。
(5)演算制御の負担軽減による効果
本実施形態では、従来(特許文献1)のように、基準操作角の設定に、タイヤ角がタイヤ角範囲内にある状態が所定時間継続した時点でハンドル操作角を基準操作角に設定する等の複雑な演算処理を行っていない。すなわち、ハンドル制御とタイヤ角保持制御の切替は、ハンドル回転速度がハンドル不感帯内か否かを判定しているのみであるため、演算処理の負担が軽減される。
また、溝や段差等の外力の影響により、タイヤ角指令値θrefとタイヤ角検出値θdetとの間にずれが生じた場合(意図せぬ方向にタイヤ7が旋回した場合)でも、PI制御等の単純で信頼性のある制御によりタイヤ角がタイヤ角指令値θrefの位置に戻される。その結果、演算処理の負担が軽減される。
このように、ステアリング装置における演算処置の負担が軽減されることにより、ハンドル操作に対するタイヤ操舵の追従性が向上する。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
1…ハンドル
3…ステアリングモータ
4…タイヤ角センサ
6…制御装置
7…タイヤ

Claims (5)

  1. ハンドルの回転操作に応じて、車体に旋回可能に設けられたタイヤをステアリングモータにより旋回駆動する産業車両のステアリング装置であって、
    ハンドルの回転速度を検出するハンドルセンサと、
    前記タイヤの旋回角度であるタイヤ角を検出するタイヤ角センサと、
    前記ハンドルセンサとタイヤ角センサとの検出結果に基づいて、前記ステアリングモータを制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    ハンドルの回転速度がハンドル不感帯外にある場合は、ハンドル制御に移行して、前記ハンドルセンサの出力信号に基づきハンドルの回転速度を演算し、このハンドルの回転速度に応じたDUTYをステアリングモータに出力してタイヤを旋回駆動し、
    ハンドルの回転速度がハンドル不感帯内にある場合は、タイヤ角保持制御に移行して、ハンドルの回転速度が不感帯内に入った時のタイヤ角をタイヤ角指令値として保存し、タイヤ角指令値とタイヤ角検出値との差がタイヤ角不感帯の幅よりも小さい場合は、前記ステアリングモータを停止して、その時点でのタイヤ角を維持し、タイヤ角指令値とタイヤ角検出値との差がタイヤ角不感帯の幅よりも大きい場合は、タイヤ角指令値とタイヤ角検出値との差がタイヤ角不感帯内に収まるように、ステアリングモータを制御することを特徴とする産業車両のステアリング装置。
  2. 前記タイヤ角保持制御は、タイヤ角指令値とタイヤ角検出値との差がタイヤ角不感帯の幅よりも大きい場合は、前記タイヤ角指令値と前記タイヤ角検出値との偏差に対してPI制御を行うことを特徴とする請求項1記載の産業車両のステアリング装置。
  3. 前記DUTYを、ハンドルの回転操作に対するタイヤ角速度のずれに基づいて補正することを特徴とする請求項1または2記載の産業車両のステアリング装置。
  4. 前記DUTYの補正は、
    予めDUTYに対して設定された理想タイヤ角速度と、実際に検出されたタイヤ角速度検出値と、の偏差に比例した補正係数をDUTYに乗算して行なうことを特徴とする請求項3記載の産業車両のステアリング装置。
  5. 前記ハンドル不感帯は、ハンドルの回転速度に対して、走行速度が低い時は不感帯の幅が狭く、走行速度が高い時は不感帯の幅が広くなるように設定されており、走行速度が閾値以上の時は、一定の不感帯幅に設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の産業車両のステアリング装置。
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