JP5642945B2 - 瞬目計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、計測対象者の瞬目動作に基づいて計測対象者の生体状態を判定するための瞬目計測装置及び瞬目計測方法に関する。
近年、VDT作業等による眼疲労や車の運転等の作業による疲労と、眼の運動との関係が注目を集めている。例えば、特許文献1には、眼性疲労の状態を推定するパラメータとして、瞬目の開始時の速度及び加速度を利用することが記載されている。また、特許文献2には、眼性疲労の状態を推定するパラメータとして、瞬目の回数や頻度を利用することが記載されている。また、非特許文献1には、眠気等による運転者の意識低下状態を検知・推定するためのパラメータとして、瞬目開始から閉眼状態を経て再び開眼するまでの時間(すなわち1回の瞬目動作が完了するまでの時間)を利用することが記載されている。
特開平8−289327号公報 特許第3348956号公報 足立和正、他3名、「ドライバの意識低下検知のための動画像処理によるまばたき計測」、電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌)、電気学会、2004年、第124巻、第3号、p.776−783
ところで、特許文献1,2及び非特許文献1に記載された装置は、CCDカメラにより取得した顔画像に基づいて各パラメータを算出している。しかしながら、現在の一般的なCCDカメラは30フレーム/秒といった低速での撮像しかできない。この場合、1フレーム当たりの所要時間は約33ミリ秒である。一方、人間が瞬目に要する時間(瞬目開始から閉眼状態を経て再び開眼するまで)は100〜300ミリ秒程度であり、CCDカメラでは3〜10フレームの画像しか得られないので、瞬目動作を精度良く計測することは困難である。従って、特許文献1,2又は非特許文献1に記載された装置においては、疲労状態や覚醒状態等の生体状態の判定に関する信頼性が低いという問題があった。
そこで、本発明は、上記した問題点を鑑みてなされたものであり、信頼性の高い瞬目計測装置及び瞬目計測方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、1kHz以上といった極めて高速なフレームレートを有する撮像装置を用いて瞬目動作を計測することによって、計測対象者の生体状態を効率的に判定する方法について、これまで知られていなかった事実を突き止めた。具体的には、瞬目動作に関する瞬目特徴量として、閉眼時の最大速度、開眼状態から閉眼状態に至るまでの時間、閉眼状態の維持時間、開眼時の最大速度、閉眼状態から開眼状態に至るまでの時間、瞬目前後における閉眼位置及び開眼位置、開眼状態から閉眼状態に至るまでの上眼瞼の縁部の移動量、及び閉眼状態から開眼状態に至るまでの上眼瞼の縁部の移動量等を算出し、疲労状態等の生体状態との相関を比較したところ、瞬目動作の種類によってその判定方法を変更することが必要であることを見出した。
そこで、本発明は、計測対象者の瞬目動作に基づいて計測対象者の生体状態を判定するための瞬目計測装置であって、計測対象者の眼を撮像する撮像手段と、撮像手段により撮像された眼の画像に基づいて、瞬目動作に関する瞬目特徴量を算出する瞬目特徴量算出手段と、瞬目特徴量算出手段により算出された瞬目特徴量に基づいて、瞬目動作の種類を判別する瞬目種類判別手段と、を備えることを特徴とする。
この瞬目計測装置によれば、眼の撮像画像から瞬目動作に関する瞬目特徴量を算出することにより、この瞬目特徴量に基づいて、例えば計測対象者の疲労状態や覚醒状態等の生体状態を判定することが可能となる。しかも、瞬目動作の種類を判別することで、瞬目動作の種類に応じた適切な瞬目特徴量の評価が可能となるので、結果として生体状態等の判定結果に係る信頼性の向上を図ることができる。
また、瞬目特徴量算出手段により算出された瞬目特徴量と瞬目種類判別手段の判別結果とに基づいて、計測対象者の生体状態を判定する生体状態判定手段を更に備えることが好ましい。このような構成によれば、瞬目動作の種類に応じた適切な瞬目特徴量の評価結果に基づいて、計測対象者の生体状態を判定することが可能となるので、生体状態の判定に係る信頼性の向上を図ることができる。
また、瞬目種類判別手段は、瞬目動作が自然瞬目動作であるか随意瞬目動作であるかを判別することが好ましい。人間が無意識に行う自然瞬目動作と意識して行う随意瞬目動作とでは、瞬目動作の特性(瞬目特徴量)が異なるため、これらを区別することで瞬目動作の種類に応じたより適切な瞬目特徴量の評価が可能となる。
また、瞬目特徴量算出手段は、瞬目特徴量として瞬目動作における閉眼速度を算出することが好ましい。或いは、瞬目特徴量算出手段は、瞬目特徴量として瞬目動作における閉眼期間を算出することが好ましい。上述した自然瞬目動作と随意瞬目動作とでは、瞬目動作における閉眼速度(開眼状態から閉眼状態に至る速度)及び閉眼期間に大きな違いが現れるため、瞬目特徴量として閉眼速度又は閉眼期間を算出することにより、信頼性の高い瞬目動作の種類の判別が実現される。
また、瞬目種類判別手段は、瞬目動作が完全瞬目動作であるか不完全瞬目動作であるかを判別することが好ましい。完全に眼を閉じる瞬目動作である完全瞬目動作と完全には眼を閉じない瞬目動作である不完全瞬目動作とでは、瞬目動作の特性(瞬目特徴量)が異なるため、これらを区別することで瞬目動作の種類に応じたより適切な瞬目特徴量の評価が可能となる。
また、瞬目特徴量算出手段は、瞬目特徴量として瞬目動作における上眼瞼位置の変化量を算出することが好ましい。上述した完全瞬目動作と不完全瞬目動作とでは、瞬目動作における上眼瞼位置の変化量に大きな違いが現れるため、瞬目特徴量として閉眼速度又は閉眼期間を算出することにより、信頼性の高い瞬目動作の種類の判別が実現される。
本発明は、計測対象者の瞬目動作から計測対象者の生体状態を判定する瞬目計測方法であって、計測対象者の眼を撮像する撮像工程と、撮像工程において撮像された眼の画像に基づいて、瞬目動作に関する瞬目特徴量を算出する瞬目特徴量算出工程と、瞬目特徴量算出工程において算出された瞬目特徴量に基づいて、瞬目動作の種類を判別する瞬目種類判別工程と、を含むことを特徴とする。
この瞬目計測方法によれば、眼の撮像画像から瞬目動作に関する瞬目特徴量を算出することにより、この瞬目特徴量に基づいて、例えば計測対象者の疲労状態や覚醒状態等の生体状態を判定することが可能となる。しかも、瞬目動作の種類を判別することで、瞬目動作の種類に応じた適切な瞬目特徴量の評価が可能となるので、結果として生体状態等の判定結果に係る信頼性の向上を図ることができる。
本発明によれば、信頼性の高い瞬目計測装置及び瞬目計測方法を提供することができる。
本発明による瞬目計測装置の一実施形態を示す概略図である。 本実施形態において用いられる撮像部の内部構成を示す図である。 光検出部と、アンプ、A/D変換器、及び瞼抽出処理部との電気的接続関係を示す図である。 (a)(b)瞼抽出処理部における、画像データに基づく眼瞼の縁部の検出方法を示す図である。 (a)は上眼瞼の縁部の位置の時間変化を示す図であり、(b)は上眼瞼の縁部の移動速度の時間変化を示す図である。 瞬目特徴量の他の例について説明するための図である。 (a)は自然瞬目動作における上眼瞼の縁部の位置の時間変化を示す図であり、(b)は自然瞬目動作における上眼瞼の縁部の移動速度の時間変化を示す図である。 (a)は随意瞬目動作における上眼瞼の縁部の位置の時間変化を示す図であり、(b)は随意瞬目動作における上眼瞼の縁部の移動速度の時間変化を示す図である。 上眼瞼下降距離と下降時間との関係を示す図である。 上眼瞼下降距離と下降時最大速度との関係を示す図である。 VDT作業時間と開眼所要時間との関係を示すグラフである。 瞬目計測装置の動作に関するフローチャートである。 他の実施形態に係る瞬目計測装置の動作に関するフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。尚、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明による瞬目計測装置の一実施形態を示す概略図である。図1を参照すると、本実施形態による瞬目計測装置1は、照明2、ダイクロイックミラー3、集光レンズ4、撮像部(撮像手段)5、瞼抽出処理部6、及び瞼開閉計測部(瞬目特徴量算出手段,瞬目種類判別手段,生体状態判定手段)7を備えている。なお、集光レンズ4、撮像部5、瞼抽出処理部6、及び瞼開閉計測部7は、カメラ8の内部に収容されている。
照明2は、計測対象者の眼100及びその周辺を照らす照明手段であり、例えば赤外光を発生する複数のLEDによって好適に構成される。照明2が眼100及びその周辺へ赤外光L1を照射することにより、眼100及びその周辺において赤外光L1が反射して光像L2が生じる。なお、照明2としては赤外光LEDに限らず他の光源を用いることができるが、高速撮像時には、眼100の様子などを照らし出すのに充分な光量の可視光を発光すると被験者にとって眩しいため、赤外光源を用いることが好ましい。
ダイクロイックミラー3は、眼100及びその周辺からの光像L2を透過して、該光像L2を撮像部5の光検出部51に入射させるように配置されている。また、ダイクロイックミラー3は、眼100と撮像部5とを結ぶ光軸の脇に設置された視標9を計測対象者が視認可能なように、視標9と眼100とを光学的に結合している。視標9は、例えば可視光を発生するLEDとピンホールマスクとを組み合わせて輝点パターンを発生するように構成されるとよい。ダイクロイックミラー3は、視標9から出射された可視光L3を眼100へ向けて反射する。これにより、視標9を計測対象者に提示して眼100の角膜位置を一定に維持しつつ、眼100及びその周辺を撮像することができる。なお、視標9とダイクロイックミラー3との間には、ピント調整用のレンズ9aが設けられていると尚良い。
集光レンズ4は、光像L2を集光して撮像部5の光検出部51上に結像させるためのレンズである。集光レンズ4は、ダイクロイックミラー3と撮像部5との間に配置されている。本実施形態の集光レンズ4は、後述する撮像部5が眼100の全体を含む画像を取得できるように、眼100の眼窩全体が撮像部5の画角に入るように構成されている。
撮像部5は、眼100からの光像L2を撮像するための手段である。撮像部5は、二次元状に配列された複数の画素を含む光検出部51を有しており、光検出部51に入射した光像L2を各画素において電気信号に変換することにより、光像L2に関する画素毎の入射光量を示す画像データを生成する。撮像部5は、生成した画像データを表示装置や映像出力端子といった出力手段へ出力するとともに、画像データを瞼抽出処理部6に提供する。
瞼抽出処理部6は、撮像部5から提供された画像データに基づいて、該画像データにおける眼瞼の縁部101を検出して眼瞼位置情報を生成する。また、瞼開閉計測部7は、瞼抽出処理部6から提供された眼瞼位置情報の時間変化に基づいて、瞼位置の変化量やその移動速度等を瞬目動作に関する特徴量である瞬目特徴量として算出する。瞼抽出処理部6及び瞼開閉計測部7は、例えば電気回路の他、中央演算処理装置やメモリを有するコンピュータ内部でソフトウェアとして実現される。
図2は、本実施形態において用いられる撮像部5の内部構成を示す図である。本実施形態の撮像部5は、1kHz以上といった極めて高速なフレームレートを有する撮像装置であり、このような撮像装置としては、例えば浜松ホトニクス製のインテリジェントビジョンシステム(IVS)カメラが挙げられる。撮像部5は、光検出部51、増幅部53、A/D変換部55、及びスイッチ部57を有している。本実施形態においては、光検出部51はいわゆるMOS型の撮像素子であり、二次元状(m行×n列)に配列された複数の画素51aを有している。複数の画素51aのそれぞれは、入射した光の光量に応じた電荷Qを生成する。
増幅部53は、光検出部51の行数に対応するm個のアンプ53aを有している。m個のアンプ53aは、それぞれ光検出部51の画素51aの対応する行と電気的に接続されており、n列の画素51aから電荷Qを順次受け取る。そして、アンプ53aは、電荷Qを増幅するとともに電荷Qを電圧信号である画像信号S1に変換する。また、m個のアンプ53aは、それぞれ図示しない制御部と電気的に接続されており、該制御部からの増幅率制御信号S3に従って、電荷Qを画像信号S1に変換する際の増幅率を変化させることができる。
A/D変換部55は、光検出部51の行数に対応するm個のA/D変換器55aを有している。m個のA/D変換器55aは、対応するm個のアンプ53aとそれぞれ電気的に接続されており、電圧信号(アナログ信号)である画像信号S1をアンプ53aから受けてディジタル信号である画像データS2に変換する。なお、本実施形態ではディジタル信号に変換された画像データS2を撮像部5からの画像データとしているが、アナログ信号である画像信号S1を撮像部5からの画像データとして用いてもよい。
スイッチ部57は、光検出部51の行数に対応するm個のスイッチ57aを有している。m個のスイッチ57aは、対応するm個のA/D変換器55aと瞼抽出処理部6との間に設けられており、A/D変換器55aと瞼抽出処理部6との接続/非接続を制御する。スイッチ57aが接続状態になると、A/D変換器55aからの画像データS2が瞼抽出処理部6へ提供される。m個のスイッチ57aはそれぞれ瞼抽出処理部6と電気的に接続されており、個別に接続/非接続が制御される。
ここで、光検出部51及びその周辺回路についてさらに詳しく説明する。図3は、光検出部51と、アンプ53a、A/D変換器55a、及び瞼抽出処理部6との電気的接続関係を示す図である。図3を参照すると、光検出部51は、フォトダイオードといった光電変換素子により構成される複数の画素51aを有している。そして、光検出部51は、複数の画素51aに対応する複数のコンデンサ51b及び複数の読み出し用スイッチ51cを有している。画素51aの光電変換素子とコンデンサ51bとは互いに並列に接続されており、光電変換素子及びコンデンサ51bの一端に読み出し用スイッチ51cの一端が接続されている。読み出し用スイッチ51cの他端は、同一行に含まれる他の読み出し用スイッチ51cの他端と共に、アンプ53aの入力端に接続されている。読み出し用スイッチ51cは、それぞれ図示しない制御部と電気的に接続されており、該制御部からの制御信号S4に従って個別に接続/非接続が制御される。アンプ53aの出力端はA/D変換器55aの入力端と電気的に接続されており、A/D変換器55aの出力端は瞼抽出処理部6の入力端と電気的に接続されている。
図3に示した光検出部51及びその周辺回路の動作は、次のとおりである。光検出部51に光像L2が入射すると、各画素51a毎の光像L2の入射光量に応じた電荷がコンデンサ51bに蓄積される。制御部からの指示に応じて読み出し用スイッチ51cが各行において順次接続されると、コンデンサ51bに蓄積された電荷Qがアンプ53aに順次送られる。電荷Qは、アンプ53aによって電圧信号に変換されるとともに増幅されて画像信号S1となる。画像信号S1は、A/D変換器55aによってアナログ信号からディジタル信号へ変換されて画像データS2となる。画像データS2は、瞼抽出処理部6へ提供される。
なお、瞼抽出処理部6における演算を高速に行うために、例えば撮像部5が各画素51aのそれぞれに対応する並列演算回路をさらに有することが好ましい。このような並列演算回路は、例えばA/D変換器55aの後段に接続される。
図4(a)及び(b)は、瞼抽出処理部6における、画像データS2に基づく眼瞼の縁部の検出方法を示す図である。図4(a)は画像データS2を示しており、画像データS2には図1に示した眼100に対応する画像D1が含まれている。本実施形態の瞼抽出処理部6は、まず、画像データS2において最も暗い暗部領域D2を抽出する。この暗部領域D2は、画像データS2において眼100の角膜(もしくは瞳孔)に相当する領域である。暗部領域D2の抽出は、例えば図4(a)に示すように眼瞼の開閉方向(すなわち顔の上下方向)を長手方向とする領域A1及びA2を設定し、領域A1及びA2における輝度ヒストグラム(輝度分布)の相互比較に基づいて行うとよい。図4(b)は、領域A1及びA2における輝度ヒストグラムの一例を示すグラフである。図4(b)において、グラフG1は領域A1における輝度ヒストグラムを示しており、グラフG2は領域A2における輝度ヒストグラムを示している。瞼抽出処理部6は、図4(b)におけるグラフG1及びG2を比較することにより、グラフG1に含まれる暗部領域D2を判定することができる。
続いて、瞼抽出処理部6は、暗部領域D2を通り眼瞼の開閉方向を長手方向とする領域(本実施形態では領域A1)の輝度ヒストグラムに基づいて、眼瞼の縁部101(図1参照)に相当する画像部分D3、D4を検出する。本実施形態の瞼抽出処理部6は、図4(b)に示すグラフG1において輝度が急激に変化するエッジ部分E1、E2を抽出することにより、このような画像部分D3、D4を検出する。そして、眼瞼の開閉方向における画像部分D3、D4の位置を、眼瞼位置情報として瞼開閉計測部7へ提供する。なお、瞬目の際には上眼瞼の運動量が下眼瞼より大きいので、瞼抽出処理部6は、上眼瞼の縁部(画像部分D3)を検出して眼瞼位置情報を生成することが好ましい。これにより、眼瞼位置情報をより精度良く生成できる。
また、眼瞼位置に関するその他の判定方法として、例えば、図4(b)に示すグラフG1,G2において、輝度ヒストグラムが急峻に変化するエッジ部分E1,E2の位置を相互に比較し、共に任意の範囲内におさまる場合に当該位置を瞼位置として瞼抽出処理部6が判定しても良い。この場合、輝度値ヒストグラム(G1、G2)の変化分が、あらかじめ設定された閾値thと比較されることにより、上眼瞼位置及び下瞼位置を抽出することが可能となる。その他、眼瞼位置を求めるその他の演算方法として、輝度ヒストグラムを時間方向で比較することによって動いた箇所を求める方法や、ブロックマッチング法やHorn―Schunckの手法やLucas―Kanadeの手法等のオプティカルフロー法を用いてもよい。
図5は、眼瞼位置情報の時間変化に基づいて瞼開閉計測部7が瞬目特徴量を算出する際の算出方法の例を示す図である。図5において、(a)は上眼瞼の縁部の位置の時間変化を示しており、(b)は上眼瞼の縁部の移動速度の時間変化(すなわち(a)に示すグラフの時間微分値)を示している。まず、瞬目特徴量として開眼状態から閉眼状態に至る速度である閉眼速度、閉眼状態から開眼状態に至る速度である開眼速度、及びこれらに相当する数値を算出する場合について説明する。
なお、図5において、時刻t1は瞬目に置ける閉眼開始タイミングを示し、時刻t2は閉眼完了タイミングを示し、時刻t3は開眼開始タイミングを示し、時刻t4は開眼完了タイミングを示す。また、期間T6は閉眼期間であり、眼瞼は閉じた状態となっている。この閉眼期間は、図5に示すように、閉眼前後の眼瞼速度がVth以下の期間と定義する。
例えば、図5(a)及び(b)に示すように、瞼開閉計測部7は、瞬目の際の閉眼開始時(時刻t1)から閉眼完了時(時刻t2)までの期間T5における眼瞼の縁部の最大移動速度を算出し、これを閉眼速度として提示する。同様に、瞼開閉計測部7は、瞬目の際の開眼開始時(時刻t3)から開眼完了時(時刻t4)までの期間T7における眼瞼の縁部の最大移動速度を算出し、これを開眼速度として提示する。具体的には、瞼開閉計測部7は、図5(a)に示す眼瞼位置情報を微分することにより、上眼瞼の縁部の移動速度についての遷移情報(図5(b))を求める。そして、この遷移情報の期間T5における移動速度の最大値Vmax1を、閉眼速度として外部に提示する。同様に、遷移情報の期間T7における移動速度の最大値Vmax2を、開眼速度として外部に提示する。なお、閉眼開始タイミング(時刻t1)及び開眼完了タイミング(時刻t4)は、例えば上眼瞼の速度が図5(b)に示す閾値速度Vthを下回る(又は上回る)ことによって知ることができる。また、閉眼完了タイミング(時刻t2)及び開眼開始タイミング(時刻t3)は、例えば上眼瞼の速度が図5(b)に示す閾値速度Vthを下回る(又は上回る)ことによって知ることができる。
また、瞼開閉計測部7は、閉眼速度及び開眼速度に相当する数値として、閉眼速度と開眼速度との比、すなわち[開眼速度]/[閉眼速度]もしくは[閉眼速度]/[開眼速度]を算出してもよく、閉眼速度と開眼速度との差、すなわち[開眼速度]−[閉眼速度]もしくは[閉眼速度]−[開眼速度]を算出してもよい。このような数値を採用することにより、個人差や計測バラツキなどの影響を抑えた瞬目特徴量を算出することが可能となる。
瞬目特徴量の他の例について、図6を参照しながら説明する。図6に示すグラフG3は瞼位置の遷移(左目盛)であり、グラフG4は瞼速度の遷移(右目盛)である。本実施形態に係る瞬目計測装置1は、瞬目時の瞼の詳細な位置情報を計測値として出力できるため、以下のような瞬目特徴量を算出することができる。
1.瞬目前瞼位置:閉眼前における瞼位置、すなわち閉眼前の瞼速度がVth以下の時刻における瞼位置
2.閉眼時瞼位置:閉眼動作と開眼動作との間における瞼位置、すなわち閉眼完了タイミングと閉眼開始タイミングとの間に挟まれた瞼速度がVth以下の時刻における瞼位置
3.瞬目後瞼位置:開眼後における瞼位置、すなわち開眼後の瞼速度がVth以下の時刻における瞼位置
4.閉眼時上眼瞼変化量(H1):瞬目前瞼位置と閉眼時瞼位置との差
5.開眼時上眼瞼変化量(H2):閉眼時瞼位置と瞬目後瞼位置との差
6.閉眼時10%時刻(td10):瞼位置が、閉眼前の瞼位置から閉眼後の瞼位置までの距離の10%に達した時刻
7.閉眼時50%時刻(td50):瞼位置が、閉眼前の瞼位置から閉眼後の瞼位置までの距離の50%に達した時刻
8.閉眼時90%時刻(td90):瞼位置が、閉眼前の瞼位置から閉眼後の瞼位置までの距離の90%に達した時刻
9.開眼時10%時刻(te10):瞼位置が、開眼前の瞼位置から開眼後の瞼位置までの距離の10%に達した時刻
10.開眼時50%時刻(te50):瞼位置が、開眼前の瞼位置から開眼後の瞼位置までの距離の50%に達した時刻
11.開眼時90%時刻(te90):瞼位置が、開眼前の瞼位置から開眼後の瞼位置までの距離の90%に達した時刻
さらに、上記各時刻より、下記の瞬目特徴量を算出することも可能となる。
12.閉眼時間:(閉眼時10%時刻(td10)と閉眼時90%時刻(td90)との時間差)
13.開眼時間:(開眼時10%時刻(te10)と開眼時90%時刻(te90)との時間差)
また、閉眼/開眼時の特徴を示すために、下記の瞬目特徴量を算出することも可能となる。
14.閉眼時の比:(td50−td90)/(td10−td50)
15.開眼時の比:(te50−te90)/(te10−te50)
16.閉眼時の差:(td50−td90)−(td10−td50)
17.開眼時の差:(te50−te90)−(te10−te50)
瞼開閉計測部7は、算出した瞬目特徴量に基づいて、撮像した瞬目動作の種類を判別する。具体的には、瞼開閉計測部7は、瞬目動作の種類毎に特定の瞬目特徴量に対応する判別基準閾値が予め記憶されており、この特定の瞬目特徴量が判別基準閾値以上であるか否かを判定することで瞬目動作の種類の判別を行う。図7及び図8は、瞼開閉計測部7が瞬目動作の種類を判別する際の判別方法の例を示す図である。
図7(a)は、人が無意識に行う瞬目動作である自然瞬目動作における上眼瞼の縁部の位置の時間変化を示しており、図7(b)は自然瞬目動作における上眼瞼の縁部の移動速度の時間変化(すなわち(a)に示すグラフの時間微分値)を示している。また、図8(a)は、人が意識して行う瞬目動作である随意瞬目動作における上眼瞼の縁部の位置の時間変化を示しており、図8(b)は随意瞬目動作における上眼瞼の縁部の移動速度の時間変化を示している。なお、図7及び図8において、実線はVDT作業前(疲労のない状態)における複数の瞬目動作の計測結果を示しており、破線は1時間程度のVDT作業後における複数の瞬目動作の計測結果を示している。
ここで、図7を参照して自然瞬目動作におけるVDT作業前後の差を比較すると、閉眼時の最大速度を過ぎた時点からの速度変化や閉眼状態から開眼状態に至るまでの時間において顕著な差が現れている。一方、図8を参照して随意瞬目動作におけるVDT作業前後の差を比較すると、開眼時の最大速度や閉眼状態から開眼状態に至るまでの時間において顕著な差が現れている。このことから、特にVDT作業前後における計測対象者の疲労状態を判定するに際し、自然瞬目動作と随意瞬目動作とでは、瞬目特徴量の傾向に差があることが見出せる。
また、完全に眼を閉じる完全瞬目動作と完全には眼を閉じない不完全瞬目動作とでは、瞬目特徴量の傾向に差があることが分かっている。この完全瞬目と不完全瞬目の判別は、図6において定義している瞬目開閉眼の上眼瞼位置の移動量である、H1及びH2の値を、複数回の瞬目において算出し、その最大値や中央値を完全瞬目時の上眼瞼変化量とすることができる。例えば、その値の90%程度を完全瞬目と不完全瞬目を切り分ける閾値とすることもできる。
完全瞬目と不完全瞬目の特徴量の違いの一例として、瞬目時の上眼瞼下降距離(瞬目の位置の変化量)と、瞬目の下降に要する時間、及び瞬目下降最大速度との関係を本装置を用いて計測した結果を、図9及び図10に示した。図9は、瞬目の下降時間と上眼瞼下降距離の関係を示しているが、下降時間は、ほぼ80〜120ミリ秒程度であり、上眼瞼下降距離にはあまり依存しないことがわかる。一方で、図10に示す瞬目の下降時最大速度と上眼瞼下降距離の関係は、ほぼ比例関係であることがわかる。例えば、目を完全に閉じない不完全瞬目の場合には、上眼瞼下降距離が小さくなるため、その場合の下降時最大速度は小さくなることになる。つまり、不完全瞬目の場合は、瞼が完全に閉じなかったり、閉眼後に完全に開かなかったりすることで、通常の完全瞬目とは異なる瞬目特徴量を示すことになり、完全瞬目とは異なる指標による比較が必要となる。
また、図7及び図8を比較すると、自然瞬目動作と随意瞬目動作とでは、特に閉眼速度Vmax1において、その差が顕著に現れていることが見出せる。しかも、閉眼速度Vmax1は、VDT作業前後においては比較的変化が小さい(計測対象者の疲労状態の影響が少ない)ため、このような閉眼速度Vmax1を自然瞬目動作及び随意瞬目動作の判別基準として採用することで、瞬目動作の種類の判別における信頼性の向上が図られる。なお、この場合の判別基準は、閉眼速度Vmax1に限られず、その他の瞬目特徴量を用いてもよく、また複数の瞬目特徴量を適切に組み合わせて用いてもよい。
そこで、瞼開閉計測部7では、瞬目特徴量として算出した閉眼速度Vmax1が予め記憶された閉眼速度閾値(判別基準閾値)以上であるか否かによって、瞬目動作の種類が自然瞬目動作であるか随意瞬目動作であるかを判別する。また、瞼開閉計測部7では、瞬目動作の種類が随意瞬目動作であると判別された場合に、瞬目特徴量として算出した閉眼時上眼瞼変化量H1(上眼瞼位置の変化量)が予め記憶された変化量閾値以上であるか否かによって、瞬目動作の種類が完全瞬目動作であるか不完全瞬目動作であるかを判別する。なお、完全瞬目動作及び不完全瞬目動作の判別基準は、閉眼時上眼瞼変化量H1に限られず、例えば開眼時上眼瞼変化量H2を用いてもよい。
瞼開閉計測部7は、瞬目動作の種類の判別結果及び瞬目特徴量に基づいて、計測対象者の生体状態を判定する。具体的には、瞼開閉計測部7は、瞬目動作の種類毎に予め設定された瞬目特徴量の評価パターンを有している。瞼開閉計測部7は、判別された瞬目動作の種類の評価パターンと算出した瞬目特徴量とを比較することで、瞬目動作の種類に応じた適切な瞬目特徴量の評価を行い、その評価結果に基づいて計測対象者の生体状態を判定する。このような生体状態としては、疲労状態や眠気に対する覚醒状態の他、意識の集中状態、眼精疾患やアルツハイマー病等の疾患状態等が挙げられる。以下、計測対象者の生体状態として疲労状態を判定する場合について図9を参照して説明する。
図11は、VDT作業時間と開眼所要時間との関係を示すグラフである。図11には、VDT作業直前(疲労なしの状態)、VDT作業を30分継続した直後、及びVDT作業を60分継続した直後のそれぞれにおける、閉眼所要時間(図5におけるt2−t1)及び開眼所要時間(図5におけるt4−t3)の計測結果が示されている。図9を参照すると、VDT作業の直前では開眼所要時間が約150ミリ秒であるが、VDT作業を30分継続した直後では開眼所要時間が約200ミリ秒と長くなり、VDT作業を60分継続した直後では開眼所要時間が約230ミリ秒と更に長くなった。すなわち、1時間のVDT作業によって開眼所要時間が1.5倍になったのである。従って、例えば瞬目特徴量として算出された開眼時間を適切に評価することによって、計測対象者の疲労状態の判定をすることが可能となる。
なお、図11から明らかなように、瞬目動作における開眼動作及び閉眼動作は、その所要時間が50ミリ秒から250ミリ秒程度という極めて高速な現象であり、これらの瞬目特徴量を計測するには、好ましくは、それらの1/10倍程度(50ミリ秒の現象を捉える場合には5ミリ秒すなわち200Hz)のサンプリング周期での計測が必要となる。このため、従来のCCDカメラ(30フレーム/秒)では、開眼動作や閉眼動作を高精度かつ正確に計測することは困難であった。上記実施形態では、高いフレームレートを有する撮像装置としてMOS型の撮像装置を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、CCDカメラの部分読み出し機能(高速部分読み出し)や、まとめ読み出し(ビニング機能)を利用すれば、高フレームレートを実現することが可能となる。
瞬目計測装置1は、このようにして判定された計測対象者の生体状態を外部に提示する。提示先としては、例えば表示装置(ディスプレイ)や各種の疲労軽減装置(VDTのコントラストや輝度等を調整する装置など)が挙げられる。
図12は、瞬目計測装置1の動作に関するフローチャートである。図12に示すように、瞬目計測装置1では、まず撮像工程において、図1に示した眼100及びその周辺の撮影を撮像部5が行い、画像データを取得する(ステップS1)。次に、図4(a)に示した暗部領域D2(黒目部分)を瞼抽出処理部6が抽出し、暗部領域D2を通り眼瞼の開閉方向を長手方向とする領域A1の輝度ヒストグラム(図4(b))を作成する。そして、瞼抽出処理部6は、この輝度ヒストグラムに基づいて、眼瞼の縁部101(図1参照)に相当する画像部分D3を検出し、画像部分D3の位置を示す眼瞼位置情報を作成することで、まぶた位置の検出を行う(ステップS2)。続いて、瞼開閉計測部7は、瞬目特徴量算出工程において、眼瞼位置情報の時間変化に基づき瞬目特徴量を算出する(ステップS3)。
その後、瞼開閉計測部7は、瞬目特徴量として算出された閉眼時上眼瞼変化量H1が変化量閾値以上であるか否かを判定する(ステップS4)。瞼開閉計測部7は、閉眼時上眼瞼変化量H1が変化量閾値以上であると判定した場合、撮像した瞬目動作の種類は完全瞬目動作であると判別する(ステップS5)。一方、瞼開閉計測部7は、閉眼時上眼瞼変化量H1が変化量閾値未満であると判定した場合、撮像した瞬目動作の種類は不完全瞬目動作であると判別する(ステップS6)。
その後、瞼開閉計測部7は、瞬目種類判別工程において、瞬目特徴量として算出された閉眼速度Vmax1が閉眼速度閾値以上であるか否かを判定する(ステップS7)。瞼開閉計測部7は、閉眼速度Vmax1が閉眼速度閾値以上であると判定した場合、撮像した瞬目動作の種類は自然瞬目動作であると判別する(ステップS8)。一方、瞼開閉計測部7は、閉眼速度Vmax1が閉眼速度閾値未満であると判定した場合、撮像した瞬目動作の種類は随意瞬目動作であると判別する(ステップS9)。
ステップS10において、瞼開閉計測部7は、瞬目動作の種類の判別結果に応じて予め設定された評価方法に従って瞬目特徴量の評価を行う。その後、瞼開閉計測部7は、生体状態判定工程において、瞬目特徴量の評価結果に基づき計測対象者の生体状態を判定する(ステップS11)。
以上説明した瞬目計測装置1によれば、眼の撮像画像から瞬目動作に関する瞬目特徴量を算出することにより、この瞬目特徴量に基づいて、計測対象者の疲労状態や覚醒状態等の生体状態を判定することが可能となる。しかも、瞬目動作の種類を判別することで、瞬目動作の種類に応じた適切な瞬目特徴量の評価が可能となるので、結果として生体状態の判定に係る信頼性の向上を図ることができる。
また、この瞬目計測装置1では、瞬目動作の種類として、瞬目特徴量の傾向が異なる自然瞬目動作と随意瞬目動作とを判別することにより、瞬目動作の種類に応じた適切な瞬目特徴量の評価が可能となる。同様に、瞬目特徴量の傾向が異なる完全瞬目動作と不完全瞬目動作とを判別することで、瞬目動作の種類に応じたより適切な瞬目特徴量の評価が可能となる。
本発明による瞬目計測装置は、上記した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。
図13は、他の実施形態に係る瞬目計測装置の動作に関するフローチャートである。図13に示すように、この瞬目計測装置では、瞬目特徴量として、「閉眼速度」の代わりに、「閉眼期間」を用いることで、自然瞬目動作と随意瞬目動作とを判別する。計測被験者を用いた複数回の計測において、自然瞬目動作の閉眼期間は、9.8±3.0ミリ秒、随意瞬目動作の閉眼期間は、17.2±4.5ミリ秒であり、本特徴量を用いても、自然瞬目動作と随意瞬目動作との分離が可能となる。その場合は、図13に示すように、閉眼期間があらかじめ設定した閉眼期間閾値よりも小さい場合に、「自然瞬目動作である」と判断する。ここで、閉眼期間閾値の設定は、予め、随意単発瞬目を複数回計測し、その平均値を随意瞬目の特徴量として求め、その平均値tと標準偏差Stから、「開眼期間閾値=平均値t-標準偏差St」、又は、「自然瞬目平均値と随意瞬目平均値との中央値」などから定め、判断を行う。
以上説明した本実施形態及び他の実施形態に係る瞬目計測装置は、次のような応用が可能である。例えば、VDT作業や車の運転、製品検査等に従事する者の眼を計測し、開眼速度又は開眼期間に相当する数値が所定の閾値を越えた場合に警告を発して休息を促す等、疲労度モニタとして応用できる。また、瞬目計測装置により計測される開眼速度又は開眼期間に相当する数値に応じて、環境パラメータ(例えば、VDT作業時であれば画面のコントラストや輝度、作業時の部屋の明るさなど)を調整することにより、作業者の疲労度に応じた作業環境の調整を行うことも可能である。また、瞬目計測装置は小型に構成でき且つ非接触計測が可能なので、携帯電話のカメラ機能やパソコンのWEBカメラなどに組み合わせて手軽な健康度計測装置として利用することもできる。
その他、上記実施形態では撮像手段として1kHz以上のフレームレートを有する撮像装置(IVSカメラ)を使用したが、エリアセンサやラインセンサを使用してもよい。ラインセンサを使用する場合、瞬目に伴う眼瞼の位置の変化を検出するために、ラインセンサの長手方向が眼瞼の開閉方向に沿うようにラインセンサを設置するとよい。また、瞬目特徴量は、上述したものに限られない。瞬目特徴量として算出される開眼速度又は開眼速度に相当する数値は上述した3つの数値(最大移動速度、最大移動速度となる時刻を含む所定期間での移動距離、移動速度の半値幅)に限られるものではなく、他の数値を算出/提示してもよい。
1…瞬目計測装置、2…照明、3…ダイクロイックミラー、4…集光レンズ、5…撮像部(撮像手段)、6…瞼抽出処理部、7…瞼開閉計測部(瞬目特徴量算出手段,瞬目種類判別手段,生体状態判定手段)、8…カメラ、9…視標、51…光検出部、51a…画素、53…増幅部、53a…アンプ、55…変換部、55a…変換器、57…スイッチ部、57a…スイッチ、D2…暗部領域、E1,E2…エッジ部分、L1…赤外光、L2…光像、L3…可視光。

Claims (2)

  1. 計測対象者の瞬目動作に基づいて前記計測対象者の生体状態を判定するための瞬目計測装置であって、
    前記計測対象者の眼を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段により撮像された前記眼の画像に基づいて、前記瞬目動作に関する瞬目特徴量を算出する瞬目特徴量算出手段と、
    前記瞬目特徴量算出手段により算出された前記瞬目特徴量に基づいて、前記瞬目動作の種類を判別する瞬目種類判別手段と、
    前記瞬目特徴量算出手段により算出された前記瞬目特徴量と前記瞬目種類判別手段の判別結果とに基づいて、前記計測対象者の生体状態を判定する生体状態判定手段と、
    を備え、
    前記瞬目特徴量算出手段は、前記瞬目特徴量として前記瞬目動作における閉眼速度を算出すると共に、前記瞬目特徴量として前記瞬目動作における上眼瞼位置の変化量を算出し、
    前記瞬目種類判別手段は、前記閉眼速度に基づいて前記瞬目動作が自然瞬目動作であるか随意瞬目動作であるかを判別すると共に、前記上眼瞼位置の変化量に基づいて前記瞬目動作が完全瞬目動作であるか不完全瞬目動作であるかを判別することを特徴とする瞬目計測装置。
  2. 前記瞬目特徴量算出手段は、前記瞬目特徴量として前記瞬目動作における閉眼期間を算出することを特徴とする請求項1に記載の瞬目計測装置。
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