JP5642511B2 - 接着系アンカーの接着剤受容具 - Google Patents

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本発明は、削孔から漏れ出す接着剤を捕集することが可能であって、アンカーの高止まりなどの施工不良の防止や、削孔の開孔部周辺における接着剤の密実な充填によるアンカーの定着長の確保が可能であるとともに、削孔から漏れ出す接着剤を削孔の開孔部周辺に適切に保持してアンカーの耐力向上に寄与させることも可能な接着系アンカーの接着剤受容具に関する。
接着系アンカーを施工する際には、コンクリート躯体に予め所定の深さの削孔を開け、削孔内部に、接着剤を封入したガラス製や紙製等の破砕可能なカプセルが収容され、先端を鋭利に形成したロッド状のアンカーを、ハンマードリル等の施工工具を用いて、削孔内へ向かって回転打撃してカプセルを破砕しながら強制的に埋め込み、接着剤の硬化でアンカーをコンクリート躯体に定着させるようにしている。
この工法は、耐震壁を取り付ける耐震改修工事の他、設備配管等を取り付ける工事などにも多く採用されている。施工は、下向き・横向き・上向きの3方向に対し、可能である。
接着系アンカーの施工では、アンカーで接着剤を撹拌しながら削孔内へ打設していく際、削孔から接着剤が漏れ出す。接着剤が漏れ出す状況では、削孔の開孔部付近の接着剤の充填が疎の状態となり、アンカーの定着長不足、ひいてはアンカー性能の耐力低下を引き起こすおそれがある。接着剤の漏れ出し防止を企図した技術として、特許文献1及び2が知られている。
特許文献1の「ケミカルアンカーの施工方法」は、アンカーボルト埋め込み孔が下向きまたは横向きに開口している場合のケミカルアンカーの施工方法であり、固定用ケミカル入りのケミカルカプセルを挿入したアンカーボルト埋め込み孔に、アンカーボルトを挿入してケミカルカプセルを破り、固定用ケミカルをアンカーボルトの周りに充填させるに際して、アンカーボルト埋め込み孔の口部を、口部の形状に対応して柔軟に変形し、かつアンカーボルトを貫通させる開口を有する栓で塞ぎ、開口からアンカーボルトを挿入するようにしている。
特許文献2の「後施工アンカーの施工法およびグラウトキャップ」は、柱の側面や梁の下面など既存の構造体にアンカー孔を穿設し、縦補強筋やボルトなどの配筋部材の先端部近傍にスカート部とフランジとからなるグラウトキャップを装着し、この状態で配筋部材をアンカー孔に差し込むと同時にグラウトキャップのスカート部でアンカー孔の開口をシールし、グラウトキャップのフランジに設けた空気抜き用の孔からアンカー孔内の空気を排出しながら、グラウトキャップのフランジに設けた注入口からアンカー孔内に無機系のグラウト材を充填し、グラウト材の硬化後、グラウトキャップを除去するようにしている。
特開2004−11345号公報 特開平10−102600号公報
特許文献1では、アンカーボルト埋め込み孔の口部を栓で塞いで、埋め込み孔からの固定用ケミカルの漏れを完全に防止するものであり、アンカーボルトで撹拌される固定用ケミカルや空気が埋め込み孔内に止まってしまう。このように固定用ケミカルなどの漏れを完全に止めてしまうと、アンカーボルトの高止まりなどの施工不良が懸念されるという課題があった。
特許文献2では、空気抜き用の孔や注入口を有するグラウトキャップを用いている。当該グラウトキャップを用いて、回転打撃でアンカーを打設する場合を想定すると、グラウト材はこれら空気抜き用の孔等から飛散して周辺に漏れ出すこととなり、従って、漏れ出しを防止することはまったくできない。また、この飛散により、アンカー孔内で練り混ぜられる材料の割合が変化し、設計上の材料強度が得られないという問題もあった。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、削孔から漏れ出す接着剤を捕集することが可能であって、アンカーの高止まりなどの施工不良の防止や、削孔の開孔部周辺における接着剤の密実な充填によるアンカーの定着長の確保が可能であるとともに、削孔から漏れ出す接着剤を削孔の開孔部周辺に適切に保持してアンカーの耐力向上に寄与させることも可能な接着系アンカーの接着剤受容具を提供することを目的とする。
本発明にかかる接着系アンカーの接着剤受容具は、コンクリート躯体に形成した削孔内に収容した接着剤封入カプセルを、該削孔内へ挿入するアンカーで破砕することにより、該削孔から漏れ出す接着剤を当該削孔の開孔部周辺で捕集する接着系アンカーの接着剤受容具であって、上記アンカーに貫通状態で相対摺動自在に装着され、上記削孔の開孔部周辺の上記コンクリート躯体の表面に設置される受容具本体と、該受容具本体に形成され、該受容具本体と上記コンクリート躯体表面との間に、上記アンカー周りに上記削孔の開孔部周辺を包囲する空間を形成する窪み部とを備え、前記受容具本体は、前記アンカーに貫通状態で相対摺動可能に設けられた保持具に係止されて、該アンカーに装着されることを特徴とする。
前記受容具本体には、これに装着される前記アンカーによって押し広げられるスリットが形成され、上記受容具本体は上記スリットを介して上記アンカーに相対摺動可能に係止されることを特徴とする。
前記受容具本体の外縁には、前記コンクリート躯体表面に沿って拡張して、該受容具本体を該コンクリート躯体表面に面接触させる鍔面が形成されることを特徴とする。
本発明にかかる接着系アンカーの接着剤受容具にあっては、削孔から漏れ出す接着剤を捕集することができて、アンカーの高止まりなどの施工不良を防止できると共に、削孔の開孔部周辺における接着剤の密実な充填によって適切にアンカーの定着長を確保でき、また、削孔から漏れ出す接着剤を削孔の開孔部周辺に適切に保持してアンカーの耐力向上に寄与させることもできる。保持具で係止して受容具本体をアンカーに装着することにより、上向き施工などに際して、接着剤受容具がアンカーから抜け落ちることを防止することができる。
本発明に係る接着系アンカーの接着剤受容具を用いた接着系アンカーの施工状況の工程図である。 本発明に係る接着系アンカーの接着剤受容具の好適な一実施形態を説明する説明図である。 図2に示した接着剤受容具の作用を説明する説明図である。 本発明に係る接着系アンカーの接着剤受容具の変形例を示す説明図である。 本発明に係る接着系アンカーの接着剤受容具の他の変形例を示す概略側断面図である。 本発明に係る接着系アンカーの接着剤受容具のさらに他の変形例を示す底面図である。
以下に、本発明にかかる接着系アンカーの接着剤受容具の好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1(a)〜(c)には、本実施形態にかかる接着系アンカーの接着剤受容具1が用いられる接着系アンカーの施工手順が順番に示されている。
図1(a)に示すように、鉄筋コンクリートなどの各種コンクリート躯体2には、回転と打撃で孔を穿設するハンマードリルなどを用いて、おおよそ真っ直ぐな有底の削孔3が形成される。コンクリート躯体2の表面2aに開口される削孔3の開孔部3aは通常、削孔3の内径よりも口広で表面が凸凹した状態となっていることが多い。
削孔3内部には、これに収容される接着剤封入カプセル4が挿入される。接着剤封入カプセル4は、封入した接着剤Aが流出して削孔3内に充満するように、破砕可能なガラス管や合成樹脂フィルム製もしくは紙製などのスリーブ管で形成される。接着剤Aとしては、モルタル等の無機系材料からなるものであっても、合成樹脂等の有機系材料からなるものであってもよい。
また、削孔3内へ挿入されるアンカー5は、回転と打撃によって削孔3内へ押し込むために、そしてまたこの回転と打撃によって削孔3内に充満する接着剤Aを強制的に撹拌するために、ハンマードリルに取り付けられる。
アンカー5は金属製であって、削孔3の底からコンクリート躯体2の表面2aに位置する開孔部3aを介して、外部へ向かって突出する長さのロッド状に形成される。アンカー5の形態は、異形鉄筋や全ネジボルトなど、特に限定されるものではない。
アンカー5の削孔3挿入方向の先端部5aは、ハンマードリルの動作で接着剤封入カプセル4を破砕しかつ接着剤Aを削孔3内部で撹拌するために、鋭利であって接着剤Aの練り混ぜに適した各種形状で形成される。例えば、図示したようにアンカー5の先端部5aを一方向にカットした形態でもよく、また二方向からカットした形態や、多角錐状の形態などであってもよい。
アンカー5には、接着剤受容具1が装着される。接着剤受容具1は、回転・打撃作用を受けるアンカー5の挙動に対し、コンクリート躯体表面2aへの密着状態を維持できかつ破損されないように、熱可塑性エラストマーや合成ゴム、天然ゴムなどの弾性を有する素材で形成される。
接着剤受容具1は図1及び図2に示すように、基本的に受容具本体1aを主体として、この受容具本体1aに、窪み部1bと、受容具本体1aをアンカー5に装着するための貫通穴部1cとを形成することで構成される。図2(a)は、接着剤受容具1の側断面図、図2(b)は図(a)中、A−A線矢視断面図である。
接着剤受容具1は、薄肉のボウル状(椀状)に形成されている。詳細には、接着剤受容具1は、底面を偏平に形成したおおよそ半球状の外形形態を有する受容具本体1aの内部に、当該受容具本体1aの外形形態に沿って内部を抉った形態で窪み部1bを形成することで構成されている。受容具本体1aの中央、従って窪み部1bの中央には、受容具本体1aを貫通して、貫通穴部1cが形成されている。
このように構成された接着剤受容具1は、アンカー5の先端部5aと同じ側に窪み部1bが位置するようにして、アンカー5に挿入されて装着される。従って、アンカー5を削孔3の開孔部3aに向けると、受容具本体1aは、削孔3の開孔部3a周辺のコンクリート躯体表面2aに向けられ、アンカー5を削孔3内へ挿入する際に、当該コンクリート躯体表面2aに設置される。
貫通穴部1cには、アンカー5が相対摺動自在に貫通され、これにより、コンクリート躯体表面2aに設置した受容具本体1aに対し、アンカー5を削孔3内奥へ挿入し得るように、受容具本体1aはアンカー5に貫通状態で相対摺動自在に装着される。具体的には、貫通穴部1cは、その穴径がアンカー5の外径よりも僅かに小さく形成され、アンカー5は貫通穴部1cに摩擦接触しつつ、削孔3へ向かって挿入されるようになっている。
窪み部1bは、受容具本体1aがコンクリート躯体表面2aに設置されることに応じて、受容具本体1aとコンクリート躯体表面2aとの間に、アンカー5周りに削孔3の開孔部3a周辺を包囲する空間Sを形成する。コンクリート躯体表面2aに面する窪み部1bの開口部分の口径は、削孔3の開孔部3aの孔径よりも十分に大きく設定される。空間Sの容積、すなわち窪み部1bの容積は、漏れ出すと想定される接着剤量と同等もしくは僅かに小さく設定される。削孔3から漏れ出す接着剤Aは、接着剤受容具1の窪み部1bによって、削孔3の開孔部3a周辺で捕集される。容積を小さく設定した場合、空間Sを接着剤Aで満たすことができ、開孔部3a周辺の接着剤Aの充填状態を密にすることができる。
アンカー5を削孔3内へ挿入する前において、アンカー5へ接着剤受容具1を装着する位置は、アンカー5が接着剤封入カプセル4を破砕する前の段階で、受容具本体1aがコンクリート躯体表面2aに当接されるように設定される。
これにより、アンカー5を削孔3に挿入する際に、接着剤受容具1がコンクリート躯体表面2aに設置され、接着剤封入カプセル4の破砕により接着剤Aが流出する前に、接着剤受容具1によって、削孔3の開孔部3a周辺を塞ぐことなく覆うようにして、削孔3からの接着剤Aの漏れ出しに備えることができる。
また、受容具本体1aの外縁には、接着剤受容具1のコンクリート躯体表面2aへの設置を安定化し、そしてまた接着剤Aの漏れを防止するために、当該コンクリート躯体表面2aに沿って拡張して、受容具本体1aをコンクリート躯体表面2aに面接触して密着させる鍔面1dが形成される。
図1(b)には、ハンマードリルに取り付けたアンカー5を、削孔3に挿入した初期の段階が示されている。接着剤受容具1はコンクリート躯体表面2aに残置されつつ、ハンマードリルの回転と打撃によって、アンカー5が、接着剤受容具1に対し貫通穴部1cを介して相対的に摺動して、削孔3内に進入していく。この進入によって接着剤封入カプセル4が破砕され、接着剤Aが削孔3内に流出し始める。この際、削孔3の開孔部3a周辺は、接着剤受容具1によって覆われていて、削孔3から漏れ出す一部の接着剤Aは窪み部1bで捕集することができる。
接着剤受容具1は、アンカー5に対し、相対摺動自在に装着されていて、これによりアンカー5は、両者の密着作用が確保されつつ、さらに削孔3の内奥へ挿入される。ハンマードリルによるアンカー5の回転・打撃作用により、削孔3内では接着剤Aの撹拌が確実かつ十分に行われる。
従って、接着剤Aは、削孔3の開孔部3aへも押し出されることになり、そこから漏れ出す接着剤Aが窪み部1bで捕集され、その内部に溜まってゆく。故に、接着剤Aの漏れ出し、そしてまた削孔3内からの空気の排出が許容されるので、アンカー5を削孔3内奥へ十分に押し込むことができ、アンカー5が削孔3の底に到達し得ない、高止まりなどの施工不良が生じることを防止することができる。
図1(c)には、削孔3内部及び窪み部1bに溜まった接着剤Aが硬化することによってアンカー5がコンクリート躯体2に定着された施工完了段階が示されている。アンカー5は、削孔3の開孔部3aから底にわたるおおよそ削孔3の全長にわたって定着長が確保されて、コンクリート躯体2に定着される。また、想定される漏れ出し量に応じた容積の窪み部1b内に漏れ出した接着剤Aが溜まることで、削孔3の開孔部3a周辺に接着剤Aが保持されることから、当該開孔部3aにおける接着剤Aの充填状態が疎となることなく、密実化される。
以上説明した本実施形態に係る接着系アンカーの接着剤受容具1にあっては、アンカー5に貫通状態で相対摺動自在に装着され、削孔3の開孔部3a周辺のコンクリート躯体表面2aに設置される受容具本体1aと、受容具本体1aに形成され、受容具本体1aとコンクリート躯体表面2aとの間に、アンカー5周りに削孔3の開孔部3a周辺を包囲する空間Sを形成する窪み部1bとを備えたので、削孔3から漏れ出す接着剤Aを確実に捕集することができると共に、アンカー5の高止まりなどの施工不良を防止でき、また、削孔3の開孔部3a周辺における接着剤Aの密実な充填によってアンカー5の定着長を的確に確保することができる。受容具本体1aに鍔面1dを形成することにより、安定的にアンカー施工を行うことができる。
また、図3に示すように、一般にアンカー5に引張力Tが作用して当該アンカー5が降伏し始めると、アンカー5は徐々に伸びて細くなり、やがて破断に至る。接着剤Aが削孔3の開孔部3aまでしか充填されない場合、開孔部3a周辺における接着剤Aの充填が疎の状態であることから、アンカー5に引張力Tが作用すると、この開孔部3a位置において接着剤Aとアンカー5との付着が切れてしまう。これにより、アンカー5は削孔3の開孔部3a位置で細くなる、すなわち、アンカー5の所定の定着長が不足することになるため、作用する引張力Tによってアンカー5が、破断する前に、削孔3から引き抜かれてしまうおそれがあり、設計上のアンカー耐力が得られない場合がある(図3(a)参照)。
これに対し、本実施形態では、削孔3から漏れ出した接着剤Aが削孔3外部でアンカー5を被覆することとなり、アンカー5が降伏する際に細くなる部位が、接着剤受容具1の外側となるため、設計上のアンカー5の定着長が確保されると共に、それだけでなく接着剤Aの充填状態が疎であることに伴ってアンカー5と接着剤Aとの付着切れが生じることもないため、アンカー耐力を確実に発現させることができる(図3(b)参照)。すなわち、接着剤受容具1により、削孔3から漏れ出す接着剤Aを削孔3の開孔部3a周辺に保持し、密実化できることにより、アンカー5の耐力向上に寄与させることができる。
図4には、上記実施形態の接着剤受容具1の変形例が示されている。図4(a)は、截頭円錐状もしくは截頭角錐状の接着剤受容具1の側断面図である。図4(b)は、ブロック状の受容具本体1aに、上面から抉った形態で窪み部1bを形成すると共に、下面から窪み部1bへ向かって貫通穴部1cを形成した場合の側断面図である。図4(c)は、皿状に形成した接着剤受容具1の側断面図である。これらいずれの接着剤受容具1であっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することは勿論である。
図5には、他の変形例が示されている。この変形例では、受容具本体1aは、アンカー5に貫通状態で相対摺動可能に設けられた保持具7に係止されて、アンカー5に装着される。保持具7は、熱可塑性エラストマーや合成ゴム、天然ゴムなどの弾性を有する素材で、ロッド状のアンカー5に差し入れられるリング状に形成される。保持具7の内径寸法は、アンカー5の外周にその弾性で摺動自在に装着するために、当該アンカー5の外径寸法よりも小さく設定される。これにより、アンカー5と保持具7とは、互いに密着しつつ、両者の相対摺動が可能となっている。
受容具本体1aは、保持具7が装着されたアンカー5に対し、アンカー5の先端部5a側から装着され、保持具7に係止されてアンカー5に保持される。保持具7をアンカー5に密着させるので、受容具本体1aに形成する貫通穴部1cは、アンカー5に対しスライド自在に、当該アンカー5の外径よりも大きな穴径で形成される。保持具7で係止して受容具本体1aをアンカー5に装着することにより、上向き施工などに際して、接着剤受容具1がアンカー5から抜け落ちることを防止することができる。本変形例の場合、保持具7でアンカー5に係止するので、接着剤受容具1は金属製としてもよい。このような変形例にあっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することは勿論である。
図6には、さらに他の変形例が示されている。この変形例では、受容具本体1aには、貫通穴部1cに代えて、これに装着されるアンカー5によって押し広げられるスリット1eが形成され、受容具本体1aはスリット1eで分断形成された爪片1fを介してアンカー5に相対摺動可能に係止される。
スリット1eが押し広げられてアンカー5に爪片1fが係止することにより、図5に示した保持具7を用いることなく、接着剤受容具1をアンカー5に保持させることができ、その抜け落ちを防止することができる。本変形例の場合も、接着剤受容具1は金属製としてもよい。このような変形例にあっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することは勿論である。
上記実施形態にあっては、接着系アンカーの上向き施工を例示して説明したが、横向き施工や下向き施工であってもよいことはもちろんである。また、本実施形態に係る接着剤受容具1は、耐震改修工事や各種設備工事一般に用いられる接着系アンカーを対象として適用することができる。
1 接着剤受容具
1a 受容具本体
1b 窪み部
1d 鍔面
1e スリット
2 コンクリート躯体
2a コンクリート躯体の表面
3 削孔
3a 開孔部
4 接着剤封入カプセル
5 アンカー
7 保持具
A 接着剤
S 空間

Claims (3)

  1. コンクリート躯体に形成した削孔内に収容した接着剤封入カプセルを、該削孔内へ挿入するアンカーで破砕することにより、該削孔から漏れ出す接着剤を当該削孔の開孔部周辺で捕集する接着系アンカーの接着剤受容具であって、
    上記アンカーに貫通状態で相対摺動自在に装着され、上記削孔の開孔部周辺の上記コンクリート躯体の表面に設置される受容具本体と、
    該受容具本体に形成され、該受容具本体と上記コンクリート躯体表面との間に、上記アンカー周りに上記削孔の開孔部周辺を包囲する空間を形成する窪み部とを備え、
    前記受容具本体は、前記アンカーに貫通状態で相対摺動可能に設けられた保持具に係止されて、該アンカーに装着されることを特徴とする接着系アンカーの接着剤受容具。
  2. 前記受容具本体には、これに装着される前記アンカーによって押し広げられるスリットが形成され、上記受容具本体は上記スリットを介して上記アンカーに相対摺動可能に係止されることを特徴とする請求項1に記載の接着系アンカーの接着剤受容具。
  3. 前記受容具本体の外縁には、前記コンクリート躯体表面に沿って拡張して、該受容具本体を該コンクリート躯体表面に面接触させる鍔面が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の接着系アンカーの接着剤受容具。
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