JP5640999B2 - 低速回転機械の軸受の異常診断方法、装置及びプログラム - Google Patents

低速回転機械の軸受の異常診断方法、装置及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、回転軸の所定の部位を軸受により回転可能に支持する構成で、前記所定の部位の軸径がφ50mm以上、dn値が700以下である低速回転機械の軸受の異常診断方法、装置及びプログラムに関する。
回転機械の異常診断には、軸受の振動検出信号により判定することが一般に用いられている。本方法は回転数に比例して発生する衝撃振動を測定するもので、衝撃振動の発生間隔から異常部位の特定も可能である。
しかしながら、一般的に100rpm以下の低速回転機械の場合、軸受異常に伴って発生する振動は小さく、衝撃振動の発生間隔も長くなるので、診断は難しいとされている。特に連続鋳造機のロールのように数rpmの極低速回転設備の場合、異常に伴う信号とノイズの識別が難しく精度の高い診断は不可能であった。
そこで、軸受の振動を検出することに代えて、例えば特許文献1、2では、10rpm以下の低速回転機械において、音響信号(伝播音)を検出して、軸受の異常診断を行うことが提案されている。
特開2008−268187号公報 特開2010−216966号公報
しかしながら、音響信号を検出する場合でも、更に低速回転域、例えば2rpmを下回るような低速回転域では、異常時における軸受への加振力が非常に微弱である等の理由で軸受の異常診断を行うことが難しいことがわかった。
また、振動センサや音響センサを設置する場合、その取り付け位置による影響が大きく、データの精度を高めるために取り付け部分の改造等が必要となり、取り付けや測定の技術が要求されるため、定修時の限られた時間内での設置が難しい等の問題があった。
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、振動センサや音響センサを設置するのに比べて簡易に、且つ振動センサや音響センサでは難しい低速回転域においても軸受の異常診断を行えるようにすることを目的とする。
本発明の低速回転機械の軸受の異常診断方法は、回転軸の所定の部位を軸受により回転可能に支持する構成で、前記所定の部位の軸径がφ50mm以上、dn値が700以下である低速回転機械の軸受の異常診断方法であって、前記軸受のハウジングを基材に固定するボルトに作用する軸力を検出する検出センサを用いて、前記検出センサにより検出される軸力と前記回転軸が受ける荷重との関係式を設定しておき、前記検出センサにより検出される軸力を前記関係式にあてはめて前記回転軸が受ける荷重を求め、前記軸受の寿命推定と最大荷重に基づく異常診断を行うことを特徴とする。
また、本発明の低速回転機械の軸受の異常診断方法の他の特徴とするところは、前記検出センサにより検出される軸力を前記関係式にあてはめて前記回転軸が受ける荷重の時間推移を求め、前記回転軸が受ける荷重の時間推移に従って所定の寿命計算式により寿命を求め、前記回転軸に荷重が作用した時間が前記寿命を超えた場合、前記軸受の寿命に達したと診断する点にある。この場合に、前記回転軸が受ける荷重の時間推移において発生している各荷重Pi(i=1〜N)について前記所定の寿命計算式により寿命Lhiを求め、前記各荷重Piが作用した時間をhiとして、次式で表わされる疲労損傷度Dを求め、
D=Σ(hi/Lhi)(Σはi=1〜Nまでの積算)
前記疲労損傷度Dが1を超えた場合、前記軸受の寿命に達したと診断するようにしてもよい。
また、本発明の低速回転機械の軸受の異常診断方法の他の特徴とするところは、前記検出センサにより検出される軸力を前記関係式にあてはめて前記回転軸が受ける荷重を求め、前記回転軸が受ける荷重から前記軸受にかかる荷重を求め、前記軸受にかかる荷重が所定の閾値を超えた場合、前記軸受が損傷したと診断する点にある。
また、本発明の低速回転機械の軸受の異常診断方法の他の特徴とするところは、前記検出センサは、前記ボルトのボルトヘッドと前記軸受のハウジングとの間又は前記軸受のハウジングと前記基材との間に介在させたワッシャ型ロードセル又はシート型センサである点にある。
また、本発明の低速回転機械の軸受の異常診断方法の他の特徴とするところは、前記回転軸は連続鋳造機におけるロール、前記軸受が前記ロールの端部を支持する転がり軸受である点にある。
本発明の低速回転機械の軸受の異常診断装置は、回転軸の所定の部位を軸受により回転可能に支持する構成で、前記所定の部位の軸径がφ50mm以上、dn値が700以下である低速回転機械の軸受の異常診断装置であって、前記軸受のハウジングを基材に固定するボルトに作用する軸力を検出する検出センサを用いて予め設定された、前記検出センサにより検出される軸力と前記回転軸が受ける荷重との関係式を記憶する記憶手段と、前記検出センサにより検出される軸力を前記関係式にあてはめて前記回転軸が受ける荷重を求め、前記軸受の寿命推定と最大荷重に基づく異常診断を行う診断手段とを備えたことを特徴とする。
本発明のプログラムは、回転軸の所定の部位を軸受により回転可能に支持する構成で、前記所定の部位の軸径がφ50mm以上、dn値が700以下である低速回転機械の軸受の異常診断を行うためのプログラムであって、前記軸受のハウジングを基材に固定するボルトに作用する軸力を検出する検出センサを用いて予め設定された、前記検出センサにより検出される軸力と前記回転軸が受ける荷重との関係式を記憶する記憶手段と、前記検出センサにより検出される軸力を前記関係式にあてはめて前記回転軸が受ける荷重を求め、前記軸受の寿命推定と最大荷重に基づく異常診断を行う診断手段としてコンピュータを機能させる。
本発明によれば、軸受のハウジングを基材に固定するボルトに作用する軸力を検出し、回転軸が受ける荷重を求めることにより軸受の異常診断を行うようにしたので、振動センサや音響センサを設置するのに比べて簡易に、且つ振動センサや音響センサでは難しい低速回転域においても軸受の異常診断を行うことができる。
本発明を適用可能な連続鋳造機の概略構成を示す図である。 ロールの支持構造を示す図である。 ロールの支持構造を示す図である。 ワッシャ型ロードセルを示す図である。 実施形態に係る軸受の異常診断装置の機能構成を示す図である。 締付軸力とロール軸荷重との関係の例を示す特性図である。 時間とロール軸荷重との関係の例を示す特性図である。 時間と転がり軸受にかかる荷重との関係の例を示す特性図である。 実施例における時間と締付荷重との関係を示す特性図である。 実施例における締付軸力とロール軸荷重との関係を示す特性図である。 実施例における時間とロール軸荷重との関係を示す特性図である。 実施例における時間と転がり軸受にかかる荷重との関係を示す特性図である。 締付軸力とロール軸荷重との関係の他の例を示す特性図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
本実施形態では、本発明を適用可能な低速回転機械として連続鋳造機を例に説明する。図1は、連続鋳造機10の概略構成を示す図である。連続鋳造機10は、不図示の取鍋、タンディッシュ11、モールド13、鋳片16を通過させるために対向配置される複数のロール14、不図示の鋳片切断機等から構成される。
タンディッシュ11内の溶鋼は、タンディッシュ11の底部に設置された浸漬ノズル12を介してモールド13に流入される。モールド13は常時、水冷されており、モールド13に流入した溶鋼は、モールド13に接触して急冷され、微細な粒状晶からなる薄い凝固殻を形成する。未凝固溶鋼を内蔵したままモールド13を出た鋳片16は、複数のロール14で支持され、図示しないスプレーで水冷されながら下方に引き抜かれる。
溶鋼静圧による鋳片16のふくれと、それに起因する割れや偏析を防ぐため、ロール14は高剛性とされ、且つロール14、14間隔は小さくなっている。また、複数本のロール14がセグメント15に構成され、鋳片16を通過させる鋳片通路を構成するように並べて配置される。
図2、図3に、ロール14の支持構造を示す。図2では、対向配置されるロール14のうち片方のみを示す。ロール14の両端が転がり軸受17により回転可能に支持されるとともに、各転がり軸受17のハウジング18が基材である台部材19に固定される。この種の連続鋳造機10では、ロール14の端部の軸径、換言すれば転がり軸受17の内径がφ50mm以上、dn値が700以下となることがある。
本実施形態では、各転がり軸受17において、ハウジング18の底部が転がり軸受17の軸線Sを挟んで両側に延出し(延出部18a)、各延出部18aの2箇所、合計4箇所でボルト20を締結することにより、ハウジング18が台部材19に固定される。この場合に、4箇所のボルト締結部のうち少なくとも1箇所で、ボルト20のボルトヘッドとハウジング18の延出部18aとの間にワッシャ型ロードセル19を介在させる。図4に、ワッシャ型ロードセルの一例を示す。ワッシャ型ロードセル19は、ボルト20を挿通するための挿通穴19aを中心に有し、上面がボルト20のボルトヘッドに、下面がハウジング18の延出部18aに圧接して、ボルト20に作用する軸力(以下「締付軸力」という)を検出する。
図5に、本実施形態に係る軸受の異常診断装置100の機能構成を示す。以下では、説明を簡単にするため、1本のロール14に着目し、その両端の転がり軸受17のうち片方を診断対象とするものとして説明する。また、診断対象の転がり軸受17では、4箇所のボルト締結部のうち1箇所でワッシャ型ロードセル19を設けているものとして説明する。
101は入力部であり、鋳造開始後は、ワッシャ型ロードセル19の出力が逐次入力される。
102は記憶部であり、予め設定された、ワッシャ型ロードセル19により検出される締付軸力Pbと、ロール14が受けるラジアル荷重Pr(図2の矢印を参照、以下「ロール軸荷重」という)との関係式Pr=a×Pb+b(a、b:定数)を記憶する。ロール14、転がり軸受17(ハウジング18)及び台部材19を組み付けた状態で、締付軸力Pb0が発生している。その状態で、ロール14に既知のロール軸荷重Pr1を与えて、ワッシャ型ロードセル19により締付軸力Pb1を検出する。ロール軸荷重Prはバルジング反力であるので、溶鋼静圧p、ロールピッチl、スラブ巾B、シェル厚みS(=26.0√(湯面からの距離/鋳造速度))、シェル剛性η(≒0.8)を用いて、次式(1)
r=p×l×(B−2S)×η ・・・(1)
で求めることができる。これにより、図6に示すように2点(Pb0,0)、(Pb1,Pr1)が得られるので、関係式Pr=a×Pb+bを得ることができる。なお、図6に示す関係式は一例に過ぎず、ワッシャ型ロードセル19の位置等によって定数a、bは異なったものとなり、傾きaが負の一次式や高次の関数となることもありえる。
関係式Pr=a×Pb+bは、鋳造開始前においてロール14、転がり軸受17(ハウジング18)及び台部材19を組み付けたときに設定し、記憶部102に記憶する。鋳造開始後でも、転がり軸受17を交換した場合はもちろんのこと、例えばメンテナンスのためにボルト20を締めなおす等、ロール14、転がり軸受17(ハウジング18)及び台部材19の関係性が変更されるたびに、新たに関係式を設定して更新する。
103は第1の診断部であり、転がり軸受17の寿命推定に基づく異常診断を行う。具体的には、ワッシャ型ロードセル19により逐次検出される締付軸力Pbを関係式Pr=a×Pb+bにあてはめてロール軸荷重Prの時間推移を求め、記録する。図7には、関係式Pr=a×Pb+bにより求めたロール軸荷重Prの時間推移の例を示す。そして、ロール軸荷重Prの時間推移に従って所定の寿命計算式により寿命を求める。その結果、ロール14に荷重が作用した時間が前記寿命を超えた場合、転がり軸受17の寿命に達したと診断する。
所定の寿命計算式として、次式(2)で表わされる基本定格寿命Lh(h)を利用する。nは回転速度[rpm]、Cは基本定格荷重[kgf]、Pは動等価荷重[kgf]である。本例の場合、動等価荷重Pは、転がり軸受17にアキシアル荷重が働かないので、関係式Pr=a×Pb+bにより求めたロール軸荷重Pr/転がり軸受17の個数(本実施形態の場合「2」)としてよい。
Figure 0005640999
ここで、ロール軸荷重Prは一定の大きさではなく、さまざまな大きさのものがランダムに発生する。そこで、累積疲労損傷則を利用して、さまざまな大きさのロール軸荷重Prがランダムに発生している状態を、異なる大きさのロール軸荷重Pr1、Pr2、・・・、Pri、・・・、PrNが単独に繰り返されたものの和として寿命を推定する。すなわち、ロール軸荷重Prの時間推移の波形を分析した結果、ロール軸荷重Pr1、Pr2、・・・、Pri、・・・、PrNが発生していた場合、それぞれについて上式(2)により基本定格寿命Lh1、Lh2、・・・、Lhi、・・・、LhNを求める。そして、各ロール軸荷重Pr1、Pr2、・・・、Pri、・・・、PrNが作用した時間をh1、h2、・・・、hi、・・・、hNとして、次式(3)で表わされる疲労損傷度Dを求める。なお、Σはi=1〜Nまでの積算であることを意味する。
D=Σ(hi/Lhi) ・・・(3)
この疲労損傷度Dが1を超えた場合、転がり軸受17の寿命に達したと診断する。
104は第2の診断部であり、最大荷重に基づく異常診断を行う。具体的には、図8に示すように、転がり軸受17にかかる荷重が所定の閾値である静定格荷重を超えた場合、転がり軸受17が損傷したと診断する。転がり軸受17にかかる荷重は、関係式Pr=a×Pb+bにより求めたロール軸荷重Pr/転がり軸受17の個数(本実施形態の場合2)として求めることができる。
105は出力部であり、第1の診断部103で転がり軸受17の寿命に達したと診断された場合、警告を出力する。また、第2の診断部104で転がり軸受17が損傷したと診断された場合、警告を出力する。
このようにした軸受の異常診断装置100は、具体的にはCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置により構成することができ、CPUがプログラムを実行することによって上述した機能が実現される。
以上の説明では、1本のロール14に着目し、その両端の転がり軸受17のうち片方を診断対象とするものとして説明したが、連続鋳造機10の各ロール14の各転がり軸受17について並列的に異常診断を行うようにすればよい。
また、一の転がり軸受17において複数箇所でワッシャ型ロードセル19を設けた場合、各ワッシャ型ロードセル19の出力に基づいて並列的に異常診断を行うようにすればよい。そして、複数個所のうちいずれか1箇所でもワッシャ型ロードセル19の出力に基づいて疲労損傷度Dが1を超えた、或いは転がり軸受17にかかる荷重が静定格荷重を超えたと診断された場合、当該転がり軸受17の寿命に達した、或いは当該転がり軸受17が損傷したと診断するようにする。
以上述べたように、ボルト20に作用する軸力を検出し、ロール14が受けるラジアル荷重Pr、そして転がり軸受17にかかる荷重を求めることにより軸受の異常診断を行うようにした。ボルト20に作用する軸力と、ロール14が受けるラジアル荷重Prとは一次式の関係にあることが確認されており、ボルト20に作用する軸力は、低速回転であっても精度良く、リニアに検出することができるので、振動センサや音響センサでは難しい低速回転域においても軸受の異常診断を行うことができる。
また、ボルト20に作用する軸力を検出するためには、上述したようにボルト20のボルトヘッドと転がり軸受17のハウジング18との間にワッシャ型ロードセル19を介在させればよく、振動センサや音響センサを設置するのに比べて簡易で、取り付けや測定の技術も要求されない。
しかも、従来の診断手法では、軸受の異常発生の有無を診断するという、軸受の異常発生後の対応となるのに対して、上述したように基本定格寿命Lh(h)、更には累積疲労損傷則を利用して転がり軸受17が寿命に達したかどうかを診断するようにしたので、転がり軸受17の異常発生前に対応することも可能になる。
実施例でも、図2に示すように、ロール14の両端を転がり軸受17により回転可能に支持した連続鋳造機を対象とする。転がり軸受17は内径がφ180[mm]、dn値が360のものを使用した。
図9に示すように、非鋳造時ではワッシャ型ロードセル19により検出される締付軸力Pb0が約15[ton]であり、定常鋳造時では約45[ton]であった。定常鋳造時において、溶鋼静圧p=0.0864[kgf/mm2]、ロールピッチl=370[mm]、スラブ巾B=1680[mm]、湯面からの距離=12000[mm]、鋳造速度=30[mm/sec]、シェル厚みS=24、シェル剛性η=0.77であったので、上式(1)により、ロール軸荷重(バルジング反力)Pr=40[ton]を求めた。これにより、図10に示すように、ワッシャ型ロードセル19により検出される締付軸力Pbとロール軸荷重Prとの一次式からなる関係式Pr=1.3158×Pb−19.211を得た。
ワッシャ型ロードセル19により検出される締付軸力Pbを関係式(Pr=1.3158×Pb−19.211)にあてはめてロール軸荷重Pの時間推移を求めた。図11に、関係式(Pr=1.3158×Pb−19.211)により求めたロール軸荷重Pの時間推移を示す。図11に示すロール軸荷重Prの時間推移は、異常負荷時(例えば鋳片腹ごもり払い出し時)における時間推移を含むものである。
上式(2)で表わされる基本定格寿命Lh(h)において、回転速度n=2[rpm]、基本定格荷重C=120000[kgf]、P=関係式(Pr=1.3158×Pb−19.211)により求めたロール軸荷重/2として、各ロール軸荷重Priについて基本定格寿命Lhiを求める。そして、各ロール軸荷重Priが作用した時間をhriとして、上式(3)で表わされる疲労損傷度Dを求めたところ、D=8.589558>1となったため、転がり軸受17の寿命に達していると診断した。
また、図12に示すように、転がり軸受17にかかる荷重、すなわち関係式(P=1.3158×Pb−19.211)により求めたロール軸荷重/2が静定格荷重204[ton]を超えたため、転がり軸受17が損傷したと診断した。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明でいう検出センサとしてワッシャ型ロードセル19を用い、ボルト20のボルトヘッドと転がり軸受17のハウジング18との間に介在させた例を説明したが、ボルト20に作用する軸力を検出できる形態であれば限定されるものではない。例えば検出センサとしてシート型センサを用いてもよく、また、検出センサを軸受17のハウジング18と台部材19との間に介在させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、予め設定された、ワッシャ型ロードセル19により検出される締付軸力Pbと、ロール軸荷重との一次式からなる関係式を用いる例を説明したが、多次曲線で関係式を設定してもよい。図13に示す例では、ワッシャ型ロードセル19により検出される締付軸力Pbとロール軸荷重Prとの二次関数からなる関係式Pr=0.23960×Pb2+0.32130×Pb−7.24352を得ている。関係式を導く際に、1点以上のサンプル数で更正できる場合には、多次曲線で関係式を設定でき、より高精度かつ安全サイドに軸受けの寿命予測が可能となる。物理的な意味合いとしては、軸(ロール14)にかかる負荷が増大することによって、転がり軸受17のハウジング18の接地状況が微妙に変化(支持点が移動)する等による。
本発明は、本発明の低速回転機械の軸受の異常診断方法又は装置の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。
10:連続鋳造機、14:ロール、17:転がり軸受、18:ハウジング、19:台部材、19:ワッシャ型ロードセル、20:ボルト、100:軸受の異常診断装置、101:入力部、102:記憶部、103:第1の診断部、104:第2の診断部、105:出力部

Claims (8)

  1. 回転軸の所定の部位を軸受により回転可能に支持する構成で、前記所定の部位の軸径がφ50mm以上、dn値が700以下である低速回転機械の軸受の異常診断方法であって、
    前記軸受のハウジングを基材に固定するボルトに作用する軸力を検出する検出センサを用いて、前記検出センサにより検出される軸力と前記回転軸が受ける荷重との関係式を設定しておき、
    前記検出センサにより検出される軸力を前記関係式にあてはめて前記回転軸が受ける荷重を求め、前記軸受の寿命推定と最大荷重に基づく異常診断を行うことを特徴とする低速回転機械の軸受の異常診断方法。
  2. 前記検出センサにより検出される軸力を前記関係式にあてはめて前記回転軸が受ける荷重の時間推移を求め、
    前記回転軸が受ける荷重の時間推移に従って所定の寿命計算式により寿命を求め、
    前記回転軸に荷重が作用した時間が前記寿命を超えた場合、前記軸受の寿命に達したと診断することを特徴とする請求項1に記載の低速回転機械の軸受の異常診断方法。
  3. 前記回転軸が受ける荷重の時間推移において発生している各荷重Pi(i=1〜N)について前記所定の寿命計算式により寿命Lhiを求め、
    前記各荷重Piが作用した時間をhiとして、次式で表わされる疲労損傷度Dを求め、
    D=Σ(hi/Lhi)(Σはi=1〜Nまでの積算)
    前記疲労損傷度Dが1を超えた場合、前記軸受の寿命に達したと診断することを特徴とする請求項2に記載の低速回転機械の軸受の異常診断方法。
  4. 前記検出センサにより検出される軸力を前記関係式にあてはめて前記回転軸が受ける荷重を求め、
    前記回転軸が受ける荷重から前記軸受にかかる荷重を求め、
    前記軸受にかかる荷重が所定の閾値を超えた場合、前記軸受が損傷したと診断することを特徴とする請求項1に記載の低速回転機械の軸受の異常診断方法。
  5. 前記検出センサは、前記ボルトのボルトヘッドと前記軸受のハウジングとの間又は前記軸受のハウジングと前記基材との間に介在させたワッシャ型ロードセル又はシート型センサであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の低速回転機械の軸受の異常診断方法。
  6. 前記回転軸は連続鋳造機におけるロール、前記軸受が前記ロールの端部を支持する転がり軸受であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の低速回転機械の軸受の異常診断方法。
  7. 回転軸の所定の部位を軸受により回転可能に支持する構成で、前記所定の部位の軸径がφ50mm以上、dn値が700以下である低速回転機械の軸受の異常診断装置であって、
    前記軸受のハウジングを基材に固定するボルトに作用する軸力を検出する検出センサを用いて予め設定された、前記検出センサにより検出される軸力と前記回転軸が受ける荷重との関係式を記憶する記憶手段と、
    前記検出センサにより検出される軸力を前記関係式にあてはめて前記回転軸が受ける荷重を求め、前記軸受の寿命推定と最大荷重に基づく異常診断を行う診断手段とを備えたことを特徴とする低速回転機械の軸受の異常診断装置。
  8. 回転軸の所定の部位を軸受により回転可能に支持する構成で、前記所定の部位の軸径がφ50mm以上、dn値が700以下である低速回転機械の軸受の異常診断を行うためのプログラムであって、
    前記軸受のハウジングを基材に固定するボルトに作用する軸力を検出する検出センサを用いて予め設定された、前記検出センサにより検出される軸力と前記回転軸が受ける荷重との関係式を記憶する記憶手段と、
    前記検出センサにより検出される軸力を前記関係式にあてはめて前記回転軸が受ける荷重を求め、前記軸受の寿命推定と最大荷重に基づく異常診断を行う診断手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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