JP5638524B2 - 所定の動作状態が生起した場合の自動水軟化システムにおける測定値の評価の保留 - Google Patents

所定の動作状態が生起した場合の自動水軟化システムにおける測定値の評価の保留 Download PDF

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Description

本発明は、
−第1の軟化部分流量V(t)part1soft及び第2の未処理水部分流量V(t)part2rawを混合水流量V(t)blendedとして混合するための自動調節式の混合手段と、
−電子制御手段とを備え、
制御手段は、混合水流量V(t)blended内の水硬度が所定の望ましい値に調節されるように1つ又は複数の実験的に求められた瞬間的測定値によって混合手段の調節位置を再調節する水軟化システムを動作させる方法に関する。
特許文献1は、この種類の方法によって動作する水軟化システムを開示している。
通常の供給システム(例えば飲料水ネットワーク)は比較的硬い水だけを提供するが、技術的理由又は快適性の理由のためにより軟らかい水が望まれている任意の場所で水が軟化される。
水は、その多くがイオン交換法によって作動する軟化装置を使用して軟化される。それによって、水の中に含まれる硬度成分(カルシウムイオン及びマグネシウムイオン)が、イオン交換樹脂内でナトリウムイオンと交換される。イオン交換樹脂が消耗すると、イオン交換樹脂は、例えばイオン交換樹脂を塩水ですすぐことによって再生されなければならない。
簡単な軟化装置が水設備の上流に直列に接続されると、下流の水設備は、完全に軟化された水を供給する。しかしながら、技術的又は経済的な理由で、多くの場合、完全に軟化された水を使用するのではなく、平均的であるが厳しく規定された水硬度の水を使用することが必要であるか又は望ましい。過度に低い水硬度の水は、保護層の形成が乏しいか又は存在しないため、配管設備における腐食の問題を引き起こす可能性があり、ミネラルの欠乏によって(飲料水の形態で)健康に対してあまり価値がなく、また、水軟化システムに対して頻繁な再生による高い維持コストを結果としてもたらす。一方で、過度に高い水硬度は、石灰化(calcification)によって接続金具(fitting)及び技術的装置を損傷する可能性がある。もっぱら厳しく規定された水硬度だけで動作するか、又は厳しく規定された水硬度で動作することが少なくとも好ましい、付加的な技術装置が存在する。例えば洗濯機に対して、最適な洗剤の量は水硬度に大きく左右される。
特許文献1は、完全自動混合を備える水軟化システムを開示している。比較的硬い水を移送する未処理水は、イオン交換樹脂を通して流れる第1の部分流量と、バイパス配管内の第2の部分流量とに分配される。第1の部分流量の軟化の後、2つの部分流量は再結合する(いわゆる混合)。流入する未処理水の硬度が導電率センサで測定され、2つの流量計で測定される部分流量間の比が、未処理水硬度に従って、混合手段としての自動調節式の弁で再調節される。この水軟化システムは、未処理水硬度が変化するときでさえ、一定の水硬度の混合水流量を供給する。
欧州特許第0900765(B1)号明細書
しかしながら、この従来の水軟化システムの動作は、自動調節式の混合手段の耐消耗性に対して多大な要求を行う。混合制御に関与する構成部品が故障した場合には、同様に、混合水の硬度が、望ましい値と大きく異なる可能性がある。
本発明の根本的な目的は、可能な場合自動調節式の混合手段の消耗を低減すると共に、混合水硬度の調節の信頼性を改善する水軟化システムを動作させる方法を提供することにある。
この目的は、上述の種類の動作方法で達成され、その方法は、制御手段が1つ又は複数の所定の動作状態において混合手段の調節位置の再調節のための1つ又は複数の瞬間的測定値のうちの少なくとも1つを無視し、代わりに、所定の動作状態が生起する前に有効であった最後の対応する各測定値を使用するか、又は電子制御手段内に記憶されている対応する測定値に対する標準値を使用することを特徴とする。
本発明の動作方法は、混合手段の調節位置の自動再調節に影響を及ぼす瞬間的測定値の評価が、その時点で実行されるべきか否かによる弁別を可能にする。評価が実行されるべきでないときは、瞬間的測定値が、関連する測定値の最後の有効値か又は記憶されている標準値(すなわち代用値(substitute value))のいずれかで置き換えられる。本発明の範囲内で、前の測定値又は記憶されている標準値で置き換えることで、水混合がより信頼できるものになるか、又は混合手段(自動的に動作させるシステムを含む)の消耗が低減されることが判明した。本発明の、測定値に対して記憶されている標準値は、制御手段内に予めプログラムされるか、又は水軟化システムの現在の動作の間に時々(手動で又は自動的に)更新されてもよい。
瞬間的な(直接的又は間接的にセンサで決定された)測定値の評価は、本発明によるある所定の動作状態において省略される。これらの動作状態は、水軟化システムが始動する前に規定され、通常は電子制御手段内に記憶(プログラム)される。これにより、記憶された動作状態は、この動作状態を規定する基準(又は複数の基準)、並びにまた、無視されるべき測定値及び代用として採られるべき測定値の決定の両者を含む。本発明の範囲内で、所定の動作状態は、動作する水軟化システムの機器及び機能性を考慮して必要に応じて決定され制定されてもよい。
所定の動作状態が、本発明により制定されうる1つの重要な事例は、瞬間的測定値が、電子制御手段内で提供されるものとして信頼できないことにある。このことは、例えば、測定手段(水硬度センサ、流量計など)の欠陥の故であり得る。信頼できない値は、例えば値が予め規定された値の範囲外にあるか、又は値が時間につれて大きく変動するということで認識され得る。信頼できない値はまた、電子制御ユニットに接続された付加的センサで検出されてもよく、測定値自体をモニタしなくてもよい。信頼できない測定値に基づく混合制御により、概して、混合水硬度が望ましい値と大きく異なる場合がある。しかしながら、本発明によって信頼できない測定値を置き換えることによって、一般的に、混合水硬度の望ましい値からの偏差が最小化され得る。
所定の動作状態が本発明によって制定されうる他の重要な一事例は、瞬間的測定値の値が、調節位置の最後の再調節以降ほんのわずかだけ変化し、これにより、混合水硬度の変動もほんのわずかであることにある。この状態で、本発明は、混合手段の再調節(機械的調節)を阻止することができる。
このため、通常は、最後の有効値がほとんど変化しない瞬間的測定値の代わりに、(最後の再調節における)対応する測定値に対して使用される。データベースが変化しなかったとき、電子制御手段は混合手段の調節を制御する必要がない。これにより、混合手段の調節の総合的頻度を低減して、機械的消耗を低減することができる。
必要であれば、混合水硬度の望ましい値からの(概してごくわずかで一時的な)偏差が、本発明による規定された動作状態の間に受け入れられる。
混合水硬度の所定の望ましい値は、1つの単一の目標硬度値であるか、又は目標硬度値の間隔であってもよく、この間隔を上回るか又は下回るとき、混合手段の調節位置が再調節される。
調節位置の再調節のために制御手段によって評価される(必要であれば、本発明によって無視される)典型的な瞬間的測定値は、例えば瞬間的未処理水硬度WHraw inst、瞬間的混合水硬度WHblended inst、瞬間的な第1の部分流量V(t)part1soft inst、瞬間的な第2の部分流量V(t)part2raw inst、瞬間的全体未処理水流量V(t)rawall inst(これらの2つはV(t)raw instと略称する場合もある)、及び瞬間的混合水流量V(t)blended instである。瞬間的測定値は、通常、水軟化システムを用いて(及びその中で)実験的に求められる。
本発明の範囲内で、一般に、水硬度は、センサによって物理的測定値(例えば導電率)を電子制御手段内で水硬度に変換することにより間接的に測定される。導電率センサが未処理水の硬度を測定するのに適しているが証明されている。イオン感知電極又は滴定装置が、例えば混合水硬度又は軟水硬度を測定するためのセンサとして適している。
混合手段は、未処理水の特定の瞬間的水硬度WHraw instを使用して簡素化された方法で制御される。混合水内の2つの部分流量間の比についての情報は、混合手段の調節によってのみ得られる(それ故、混合手段の異なる設定によって得られる部分流量間の比は、予め求められ、電子制御手段内に記憶されなければならない)。水軟化システムの入口と出口とにおける圧力比が一定であるときは、混合の正確さは多くの用途に対して十分である。代替方式では、部分流量はまた、動作の間に常に実験的に求められてもよく、これにより、より高い制御の正確さをもたらす。
混合手段が、実験的に求められた混合水の瞬間的水硬度WHblended instを使用して制御されるときは、混合手段の同一の設定において外部条件(例えば流入する未処理水の圧力又は回収された混合水流の体積)の変動によってもたらされる場合がある、混合水内の部分流量の比における変動が補償可能であり、混合水硬度は、通常動作の間、特段の正確さで望ましい値に留まる。この場合は、混合手段の調節位置は、瞬間的混合水硬度WHblended instを使用して望ましい値に直接再調節される。
要約すると、本発明は、規定された動作状態において(消滅しない)混合水流量を混合するために、制御手段内に記憶されている少なくとも1つの測定値に対する値に基づいた、混合手段の調節位置の再調節を提示する。これにより、調節位置の再調節のために、信頼できないか、又はほんのわずかだけ変化した瞬間的測定値の評価又は使用を阻止する。瞬間的測定値の評価の保留は、本発明による光学的及び/又は音響的信号によって表示されてよい。
本発明の好ましい変形例
本発明の変形例は、好ましくは、水軟化システムが、瞬間的未処理水硬度WHraw instを決定するための水軟化システムの未処理水領域内のセンサと、瞬間的部分流量V(t)part1soft inst及びV(t)part2raw instの直接的又は間接的測定のための少なくとも2つの流量計とを備え、
制御手段は、所定の動作状態において混合装置の調節位置の再調節のための瞬間的測定値WHraw inst、V(t)part1soft inst及びV(t)part2raw instのうちの少なくとも1つを無視し、代わりに、所定の動作状態が発生する前に有効であった最後の対応する各測定値を使用するか、又は電子制御手段内に記憶されている対応する測定値に対する標準値を使用することを特徴とする。この実施の形態は、未処理水領域内の単純な水硬度測定と、動作の間の部分流量の実験的な(すなわち、より正確な)測定とを組み合わせる。部分流量V(t)part1soft inst及びV(t)part2raw instのうちの1つ又は複数の(差の計算を介する)間接的測定のために、軟化装置を再生するために使用される第3の部分流量V(t)part3rinse instがまた、必要であれば考慮されなければならない。所定の動作状態では、瞬間的測定値のうちの1つ又は複数の値は信頼できないか、又は瞬間的測定値のうちの1つ又は複数の値は、混合手段の調節位置の最後の再調節以降ほんのわずかしか変化していない。
この変形の特別に好ましい他の開発形態では、センサは、未処理水の瞬間的導電率Lraw instを測定する導電率センサとして設計され、制御手段は、未処理水の所定の瞬間的伝導度Lraw instから瞬間的未処理水硬度WHraw instを決定し、制御手段は、さらに、所定の瞬間的未処理水硬度WHraw instから部分流量V(t)part1soft及びV(t)part2rawの間の瞬間的な望ましい比を決定し、これにより、混合水流量V(t)blendedにおいて水硬度の所定の望ましい値を調節し、制御手段は、所定の瞬間的部分流量V(t)part1soft inst及びV(t)part2raw instによって、混合手段の調節位置を瞬間的な望ましい比に再調節する。この変形例は、このこと自体を実際に証明した。一般に、水硬度は、導電率から特性を使用して計算されるか、又は割付表(allocation table)によって読み出される。一般に、部分流量の望ましい比が、同様に計算される。
上述の方法の変形例の別の好ましいさらなる開発形態では、制御手段は、2つの瞬間的部分流量V(t)part1soft inst及びV(t)part2raw instに対する測定値を組み合わせでのみ無視する。これにより、部分流量間の最後の有効な(最後の信頼できる)比、又は標準の比を基準として採ることを確実にし、混合水硬度が望ましい値から大きく外れることを回避することができる。
別の好ましいさらなる開発形態では、所定の動作状態は、測定値V(t)part1soft instとV(t)part2raw instとの間の比が、混合手段の調節位置の最後の再調節以降、相対的流量変化値より小さい値だけ変化した場合の時間を含み、特に、相対的流量変化値は2%と10%との間である。これにより、より少ない頻度の再調節によって混合手段の消耗を低減することができる。第1及び第2の部分流量の間の典型的な比は、0.25と3との間の範囲内である。未処理水硬度が例えば12°dH(dH=Deutsce Harte(ドイツ硬度(German hardness)))であり、8°dHの混合水硬度が得られるべきであるときは、軟水(第1の部分流量、0°dHの硬度を有する)と未処理水(第2の部分流量、12°dHの硬度を有する)の間の望ましい比は1:2=0.5である。最後の再調節では、第1及び第2の部分流量の間の実際の瞬間的な比は、望ましい比0.5に調節された。実際の比が(例えば変化した流量の変化した全体流量に対する比によって)変化すると、例えば5%の相対的流量変化値における再調節は、実際の比が0.475まで減少したか又は0.525まで増加したときだけ実行される(0.5の5%=0.025)。
別の有利な方法の変形例では、水軟化システムは、瞬間的混合水硬度WHblended instを決定するために水軟化システムの混合水領域内にセンサを備え、制御手段は、所定の動作状態において、少なくとも、混合装置の調節位置の再調節のための瞬間的測定値WHblended instを無視し、代わりに、所定の動作状態が発生する前に有効であった最後の所定の混合水硬度を使用するか、又は電子制御手段内に記憶されている混合水硬度に対する標準値を使用する。この変形例では、混合水は、第1又は第2の部分流量を決定する必要なく、高い正確さで調節され得る。混合水硬度は、望ましい値と直接比較することができ、調節位置を適切に再調節することができる。
有利な方法の変形例では、所定の動作状態は、軟化装置の再生の時間を含む。第1又は第2の部分流量が、(例えば全体の未処理水流量を用いた差の計算を介して)間接的に測定され、かつ、通常、第1の部分流量から、又は第1の部分流量の上流で分岐する軟化装置を通るすすぎ流量V(t)part3rinseが検出されないときは、部分流量の間接的決定は不正確になり、それ故信頼できなくなる。
特別に好ましい方法の変形例では、所定の動作状態は、流量計において最小流量未満に低下すること及び/又は最大流量を超えることを含む。この場合は、通常、この流量計によって決まる測定値は、無視される(一般にV(t)part1soft inst及びV(t)part2raw inst)。流量は、流量計の平均的な動作領域内、特に、100l/hと2500l/hの間、好ましくは150l/hと1800l/hの間でのみ評価されることが好ましく、そのとき、流量計は信頼でき且つ正確なやり方で動作する。この範囲外の値は、信頼できないものとみなされる。最小流量は、通常、流量計が起動する値に相当する(又はそれよりわずかに高い)。最大流量は、通常、流量計の上側の動作領域に相当する(又はそれよりわずかに低い)か又は(第1の部分流量に関して)軟化装置の定格体積流量に相当し、定格体積流量を超えると軟化は結局不完全となる。
別の好ましい方法の変形例では、所定の動作状態は、水軟化システムにおいて硬度が急増する間の時間を含む。硬度急増は、軟化装置が消耗されたとき(例えば再生のための塩が欠乏した場合)、又は軟化装置の定格体積流量を超えたときに存在する。この場合は、混合水流量の望ましい値は達成され得ず、混合手段の調節は、消耗を低減するために省略されてもよい。硬度急増の存在が、光学的及び/又は音響的信号によって、付加的に表示されてよい。
他の好ましい方法の変形例では、所定の動作状態は、水軟化システム又は任意の下流の水設備において漏れが確定される場合の時間を含む。漏れは、例えば、湿度センサを介して、且つ/又は瞬間的部分流量を測定するために使用される流量計の測定値から導かれたいつもと異なる流量状態を介して確定され得る。いつもと異なる流量状態は、例えば、非常に大きな絶対流量(大きな漏れ、「配管の破裂」)又は長く続く定常的な小流量(通常は閉じられる接続金具における小さな漏れ、「滴る給水栓」)を含む。
特別に好ましい方法の変形例では、制御手段は、所定の動作状態の少なくともいくつかにおいて、混合水流量が所定の動作状態の生起する前に設定された混合手段の最後の調節位置を使用して混合されるように混合手段の調節位置の再調節を完全に保留する。この場合、すべての瞬間的測定値は、事実上無視される。これにより、混合手段の異常な(exotic)調節位置を確実に防止して、たとえ外乱がある場合にも混合水硬度を望ましい値の近くに保持することを助ける。再調節を保留することの代替として、各測定値を標準値に設定して、対応する混合手段の調節位置を選択することもまた可能である。
特別に好ましい方法の変形例では、所定の動作状態は、実験的に求められた瞬間的水硬度、特に瞬間的未処理水硬度WHraw inst又は瞬間的混合水硬度WHblended instが所定の値の間隔外にある場合の時間を含み、特に、値の間隔は2°dHから50°dHの範囲内にある。これにより、不合理な(信頼できない)硬度値を配信するセンサの機能不全を検出することができ、その硬度値は、次いで混合手段の再調節において無視される。軟水の硬度を求めるために、値の間隔は、0°dHで始まる範囲、すなわち、例えば0°dH〜50°dHを含む。センサの機能不全、又は混合手段の調節位置を再調節するための関連する瞬間的測定値の評価の保留が、光学的及び/又は音響的信号によって表示されてもよい。
別の特別に好ましい方法の変形例では、所定の動作状態は、実験的に求められた瞬間的水硬度、特に瞬間的未処理水硬度WHraw inst又は瞬間的混合水硬度WHblended instが混合手段の調節位置の最後の再調節以降所定の硬度差の値より小さい値だけ変化した場合の時間を含み、特に、硬度差の値は0.2°dHと2.0°dHの間にある。これにより、頻繁な再調節による混合手段の消耗を阻止する。また、硬度差の値は相対的であってよい。
好ましい方法の変形例では、水軟化システムは、未処理水の瞬間的導電率Lraw instを決定するための未処理水領域内に導電率センサを備え、所定の動作状態は、瞬間的な測定値Lraw instが混合手段の調節位置の最後の再調節以降予め所定の値より小さい値だけ変化した場合の時間を含み、特に、伝導度差の値は5μS/cmと50μS/cmの間にある。これにより、混合手段の消耗を低減することができる。また、導電率差の値は、相対的であってもよい。
別の有利な方法の変形例では、所定の動作状態は、瞬間的測定値のうちの1つ又は複数の意図された評価の直前に、少なくとも最小量の水が水軟化システムを通って連続的に流れていなかった場合の時間を含む。これにより、特に、流れない水を測定することを阻止すると共に、未だ動き出している移動部分を読み出すことを阻止することによって、センサにおける、また流量計における測定の正確さ(その結果、測定値の信頼性)を高めることができる。典型的な水の最小量は、250mlと5リットルの間の範囲内にあり、特に約1リットルである。
別の同様に有利な方法の変形例では、所定の動作状態は、瞬間的測定値のうちの1つ又は複数の意図された評価の直前の少なくとも最小の持続期間の間、水が、水軟化システムを通って連続的に流れていなかった場合の時間を含む。これにより、センサにおける、また流量計における測定の正確さ(その結果、測定値の信頼性)を高めることができる。最小の持続期間に対する典型的な値は、5秒と1分との間の範囲内にあり、特に約10秒である。制御手段は、所定の水の体積(最小量)が軟化システムを通ってすでに流れており、かつ水が所定の期間(最小の持続期間)の間、軟化システムを通って定常的に流れているときにだけ、瞬間的測定値にアクセスすることが好ましい。
別の好ましい方法の変形例では、水軟化システムは、水軟化システムの入口の下流の直後に自動作動式の止弁を備え、制御手段は、水軟化システムと水軟化システムの出口(3)に接続された任意の存在する水設備とを通る水流が遮断されるように、漏れが検出された後に止弁を自動的に閉じる。これにより、水によって引き起こされる損傷に対する良好な保護を提供することができる。漏れは、例えば、湿度センサによって、又は流量計を介していつもと異なる流量状態を検出することにより検出される(上記参照)。
再生制御に関する方法の変形
本発明の動作方法の別の好ましい変形例は、水軟化システムは、再生溶液を供給するための貯蔵容器と、軟化装置の再生を自動的に実行するための手段とをさらに備え、制御手段は、軟化装置の最後の再生以降実行される軟水の回収に従って軟化装置の再生を自動的に起動することを特徴とする。この変形例では、軟化装置の再生の制御は、電子制御装置の制御機能の中に一体化される。通常、軟化装置の基本的能力は、各再生の後で常に同じであると仮定され、基本能力は、未処理水硬度に基づく場合は、所定の生成軟水の量に相当する。最も単純な場合では、基本的な未処理水硬度が予めプログラムされる(固定的にプログラムされるか又は手動でのみ変更可能である)。
この変形の特別に好ましい他の開発形態では、制御手段は、最後に起動された再生以降実行される軟水の回収と、及び1つ又は複数の関連する求められた未処理水硬度とに従って軟化装置の残留能力を決定し、残留能力の消耗と同時に軟化装置の再生を自動的に起動する。このさらなる開発形態は、軟化装置の再生制御をより効率的にすることができる。
通常、軟化装置の基本的能力は、各再生の後で常に同じであるとが仮定され、基本能力は、未処理水硬度に基づく場合は、所定の生成軟水の量に相当する。本発明の範囲内では、再生制御に対する基準として採られるべき未処理水硬度がセンサを介して直接的又は間接的に実験的に求められることが好ましい。最も簡単な場合では、未処理水硬度は、1つの再生が終了した後に1回(例えば第1の水回収の開始時点に)、新しく決定され、生成され得る軟水の量は、現在の動作周期(=2つの再生の間の時間)に対応して更新される。また、軟水量の更新は、新しく求められた未処理水硬度における変化が、最後の基準未処理水硬度と比べて変化限界値の下に留まるときは、簡潔さのためにやはり省略される。その値未満では水量の更新が省略される典型的な変化限界値は、0.5°dHと2.0°dHとの間の範囲内である。
残留能力の決定の正確さを高めるために、1動作周期内の異なる軟水回収が、関連する瞬間的未処理水硬度で重みづけられてもよい。これにより、プロセスを簡単にするために、通常はなんら顕著な精度ロスなく、すべての残りの水回収に対して各軟水回収の開始時点に求められた1つの単一の未処理水硬度を使用することができる。各水回収に伴って使用された能力は、現在の動作周期の中の軟化装置の残された能力(残留能力)を減少させる。代替方式では、能力の消耗はまた、より複雑な数学的方法(例えば畳み込み法)を使用して連続的に検出することができ、数学的方法はまた、1つの単一の水回収の間の未処理水硬度における変化を考慮に入れる。
最も簡単な場合では、未処理水硬度は、センサによって未処理水領域内で直接測定される。また、未処理水硬度は、瞬間的混合水硬度から、瞬間的部分流量(特にそれらの瞬間的な比)と関連して求められ得る。
回収された軟水の量は、流量計によって(多くの場合は軟水領域内で)直接的に、又は差の計算を介して間接的にのいずれかで求められる。
未処理水硬度、及び軟化装置の再生を制御するために最後に起動された再生以来実施される軟水回収の決定の代替として、軟水の品質は、軟水領域内で硬度を測定するためのセンサによって制御され得る。軟水硬度が限界値を超えるとすぐに、再生が起動される。その値を超えると再生が起動される通常の限界値は、0.5°dHと2.0°dHの間の範囲内にある。センサは、例えばイオン感受性電極又は滴定装置として設計されてもよい。
上述の他の開発形態のさらなる開発形態では、制御手段はまた、1つ又は複数の所定の動作状態において軟化システムの再生を自動的に起動するための1つ又は複数の瞬間的測定値のうちの少なくとも1つを無視し、代わりに、その動作条件が生起する前に有効であった最後の対応する各測定値を使用するか、又は電子制御手段内に記憶されている対応する測定値に対する標準値を使用する。これにより、自動再生制御の信頼性を改善し、特に、軟化装置の消耗による硬度急増の可能性を低減することができる。多くの場合では、信頼できないものとして検出されてきたWHraw inst又はWHblended instに対する値は、再生制御に対して無視される。なお、瞬間的測定値に対する本発明の代用値は、混合制御と再生制御とに対して異なってよい。
上述の他の開発形態の別のさらなる開発形態は、水軟化システムは、未処理水領域内に伝導度センサを有し、軟化装置の再生プロセスを制御するために使用される未処理水の全体硬度Iが、測定された伝導度Lrawから第1の較正特性(F1)によって導かれ、混合手段を制御するために使用される未処理水の全体硬度IIが、測定された伝導度Lrawから第2の較正特性(F2)によって導かれる。2つの異なる較正特性を用いることにより、自動混合の正確さ及び自動再生起動の安全性(時間の正確さ)を改善することができる。
好ましくは、上述の他の開発形態は、第1の較正特性(F1)から導かれた全体硬度Iが第2の較正特性(F2)から導かれた全体硬度IIより、少なくとも部分において大きいことをもたらす。第1の較正特性(F1)は、典型的には、°dH当たり28〜35μS/cm、特に°dH当たり30〜33μS/cmの変換係数を有し、第2の較正特性(F2)は、典型的には、°dH当たり35〜44μS/cm、特に°dH当たり38〜41μS/cmの変換係数を有する。
本発明の他の態様
本発明はまた、第1の軟化された部分流量V(t)part1soft及び第2の未処理水部分流量V(t)part2rawを混合水流量Vblended(t)として混合するための自動調節式の混合手段と、電子制御手段とを備え
制御手段は、混合水流量の中の水硬度が所定の望ましい値に調節されるように、1つ又は複数の実験的に求められた瞬間的測定値によって混合手段の調節位置を再調節するように設計された水軟化システムであって、制御手段は、1つ又は複数の所定の動作状態を記憶する記憶装置を備え、制御手段は、所定の動作状態のうちの1つが生起したときに混合手段の調節位置の再調節のための1つ又は複数の瞬間的測定値のうちの少なくとも1つを無視し、代わりに、所定の動作状態が発生する前に有効であった最後の対応する各測定値を使用するか、又は電子制御手段内に記憶されている対応する測定値に対する標準値を使用するようにさらに設計されることを特徴とする水軟化システムに関する。本発明の水軟化システムでは、混合手段の消耗が低減され、混合水硬度がより高い信頼性で調節され得る。通常は、制御手段はまた、最後の有効な測定値のための中間記憶装置及び/又は測定値の標準値のための記憶装置を有する。
本発明はまた、上で説明したような本発明の方法における本発明の水軟化システムの使用方法に関する。
他の利点が説明及び図面から引き出されうる。上記及び下記の特徴は、個別に又は任意の組合せで集合的に使用されてよい。図示され説明された実施形態は、包括的な列挙とみなされるべきではなく、本発明を記述するための例示的な性質を有するものである。
本発明の方法で使用するための本発明の水軟化システムであって、未処理水領域内に伝導度センサを有するものの概略図である。 本発明の方法で使用する水軟化システムであって、混合水領域内に硬度センサを有するもの概略図である。
本発明は、図面に示され、実施形態を参照してより詳細に説明される。
図1は、本発明の動作方法で使用される本発明の水軟化システム1の概略図を示す。
水軟化システム1は、入口2を介して局地的な水供給システム、例えば飲料水ネットワークに接続される。入口を流れる(全)未処理水流量V(t)rawの第1の部分は、特に制御ヘッド19、イオン交換樹脂5を備える2つのチャンバとを有する軟化装置6に向かって流れる。未処理水の第2の部分は、バイパス配管18に流入する。
軟化装置6に流入する未処理水は、最初、未処理水の瞬間的水硬度WHraw instを測定する導電率センサ12を通過する。次に、未処理水は、イオン交換樹脂5を備える2つのチャンバの一方を通過し、これにより、未処理水は完全に軟化される。軟化された水は、最後に、瞬間的な第1の部分流量V(t)part1soft instを測定する流量計14を通過する。
バイパス配管18中の未処理水の第2の部分は、最初、自動作動式の混合手段、この場合はサーボモータ10で調節されうる混合弁9を通過し、続いて瞬間的な第2の部分流量V(t)part2raw instを測定する流量計17を通過する。
第1の部分流量V(t)part1soft及び第2の部分流量V(t)part2rawは、最後に、出口3に向かって流れる混合水流量V(t)blendedの中に組み合わされる。出口3は、下流の水設備、例えば建物の清水配管に接続される。
導電率センサ12及び流量計14,17の測定結果は、電子制御手段11に伝送される。混合水の水硬度の望ましい値SW(この場合は8°dH)が制御手段11内に記憶される。制御手段11は、混合水硬度の望ましい値SW及び瞬間的水硬度WHraw instから、部分流量V(t)part1softとV(t)part2rawとの瞬間的な望ましい比を決定し、その比が混合水内に所望の水硬度をもたらす。制御手段11は、瞬間的な部分流量V(t)part1soft instとV(t)part2raw instとが望ましい比に一致しないときは、サーボモータ10を介して、例えばPD制御又はPID制御を介して、混合弁9の調節位置(この場合は流れ断面(flow cross-section))を自動的に調節する。このため、水軟化システム1は、たとえ未処理水の硬度が変動する場合でも一定した混合水の硬度をもたらすことができる。
加えて、制御手段11はまた、この時点で活性である軟化装置6のチャンバの消耗の程度をモニタする。水が回収されるとき、回収された軟水の量は、関連する瞬間的未処理水硬度でそれぞれ重みをつけられ、(瞬間的残留)能力から差し引かれる。制御手段11は、チャンバが消耗したときは、軟化装置6を他方の(消耗していない)チャンバに切り替え、同様に消耗したチャンバの再生を開始する。この終わり頃に、再生バルブ15が、制御手段11を介してサーボモータ16で自動的に作動し、その結果、再生溶液(好ましくは塩水)7が、供給容器8から消耗したチャンバを通して流れる。再生の間、制御ヘッド19に向かって流れる未処理水の一部が、少なくとも一時的に流量計14の上流で分岐し、すすぎ水流量として使用される。図示の実施形態の流量計14は、制御ヘッド19から流出する軟水流量V(t)part1soft instを直接測定するので、この分岐は、混合手段の調節位置の自動再調節を損なうことはなく、すすぎ流量は測定される必要はない(部分流量が、全未処理水流量を介して間接的に測定されるとき、すすぎ流量は、
V(t)raw=V(t)part1soft+V(t)part2raw+V(t)part3rinse
を踏まえて考慮されなければならないであろうことに留意されたい)。この場合、再生の間、電解電流(滅菌のための再生の間、イオン交換樹脂5を塩素処理するための電流)も制御される。これによって、塩水濃度が同時にモニタされ得る。次いで、塩の欠如が、遅れることなく検出され得る。
未処理水の導電率から未処理水硬度を決定するための電子制御手段11は、測定された導電率から未処理水硬度への2つの異なる種類の変換を行う。第1の較正曲線(F1)を用いる変換は伝統的であり、異なる伝導度に対して(前の測定値から求められて)出現する最大の水硬度を表す。この変換は、既知のイオン交換樹脂5の能力を有するイオン交換樹脂5の再生の自動制御を行うために使用される。第2の較正曲線(F2)を用いる変換は現実的であり、さまざまな伝導度に対する平均的な水硬度(すなわち最小統計誤差を有する硬度)を表す。この変換は、混合装置(すなわち混合水の中の2つの部分流量間の比)を制御するために使用される。
本発明の特別な特徴は、制御手段11が、所定の動作状態のための記憶装置(storage)11aを有し、そこにおいて、混合手段(この場合は混合弁9)の調節位置の再調節が、瞬間的測定値WHraw inst、V(t)part1soft inst、及びV(t)part2raw instに基づいては行われないが、所定の動作状態が発生する前に有効であったこれらの測定値の最後の値に、全体的又は部分的に基づいて、又はこれらの測定値の記憶された(予め規定された)標準値に対して行われることにある。混合水が丁度回収されているときに、規定された動作状態が試験され、瞬間的測定値は、必要ならば無視されることに留意されたい。詳細には、例示された実施の形態は、表1に列挙されている3つの記憶された規定された動作状態を有する。
Figure 0005638524
所定の動作状態第1番は、センサ欠陥の徴候を示す未処理水硬度の信頼できない測定値を示す。対抗策として、再生起動のための制御手段11は、(イオン交換樹脂の能力消耗による)硬度急増を排除するために、従前の(高い値に設定された)予めプログラムされた20°dHの未処理水硬度値を基準として取る。もう1つの方法として、例えば最後の再生の時点の記憶され且つ実験的に求められた未処理水硬度値が使用されてもよい(実際により近いが、信頼性はより低い)。実際に予めプログラムされた14°dHの未処理水硬度値が混合手段の調節位置の再調節のために使用される。さらに他の方法としては、混合手段の調節位置の再調節が全く完全に保留されてよい(すなわち、前の調節位置は変更されない)。
所定の動作状態第2番は、混合水の硬度にほとんど影響を与えず、それ故混合手段の調節位置の再調節において考慮されない未処理水硬度におけるわずかな変動を示す。これにより、混合手段の摩耗を低減することができる。従って、代用値は、最後の(最新の)再調節において考慮された未処理水硬度の最後の有効な実験的測定値である。瞬間的な未処理水硬度が、最後の有効な測定値と比べて0.5°dHの所定の値より大きい値だけ変化したときのみ、再調節が再び実施される。
所定の動作状態第3番は、流量計14,17の一方(又は双方)における信頼できる測定範囲が無視されていることを示す。この場合、再調節は完全に保留され、すなわちWHrawに対して並びにV(t)part1soft inst及びV(t)part2raw instに対して、信頼できる測定値の範囲が無視される前に有効であった最後の値が使用され、これにより、電子制御手段11は、混合手段の調節位置の変化をなにも制御しない。
注記:部分流量の一方が間接的に求められた場合、例えば第1の部分流量V(t)part1soft instが、相関関係V(t)part1soft inst=V(t)raw inst−V(t)part2raw instを介して求められた場合、さらに第4の所定の動作状態の設定が考慮されるであろう。第4の所定の動作状態は、イオン交換樹脂チャンバの一方の再生の間、又はV(t)part3rinse inst>0のときに発生するであろう。この場合、混合手段の再調節のための体積流量の間接的測定において考慮される必要があるであろうすすぎ水流量V(t)part3rinseが流れる。このことが、(例えば対応する流量計がないために)不可能であれば、混合手段の調節位置の再調節は第4の動作状態における(すなわち再生段階(phase)における)本発明の手段として、例えば完全に保留されてよい。
所定の動作状態を確立することによって、混合水を流し出す間の不必要な又はさらには不利な混合手段の調節が阻止され、これにより、水軟化システム1の信頼性を顕著に改善することができる。
図2は、図1に類似し、また本発明の方法と共に用いられ得る水軟化システムを示す。違いだけが、以下に説明される。
水軟化システム1のこの実施の形態では、センサ20は、未処理水領域には配置されずに、出口3の上流直近の混合水領域に配置される。この場合は、混合水流量V(t)blendedの中の水硬度WHblended instが直接測定されてもよく、望ましい値SWと比較される。制御手段11は、混合手段の調節位置(この場合は混合弁9)を瞬間的水硬度WHblended instによって直接再調節することができる。特に、瞬間的な部分流量V(t)part1soft inst及びV(t)part2raw instは、この実施の形態の混合手段の調節位置の再調節のために使用されない。
このため、この実施の形態の動作状態は、わずかに異なる規定を有する。
Figure 0005638524
混合手段の調節位置の再調節に関する限りでは、再調節は、混合手段の調節位置の変化が制御されないように、所定の動作状態第1番及び第2番のそれぞれにおいて保留されるか、又は所定の動作状態が生起される前に存在した混合水の硬度に対する最後の値で継続される。
再生制御のために、センサ20の欠陥を示す規定された動作状態第1番では、混合水の中の平均水硬度(この場合、望ましい値8°dH)が依然として設定されると仮定されている。なお、再生制御の自動起動に対して(異なる軟水回収の実施の形態において実施される関連の瞬間的な未処理水硬度での重みづけのために)混合水の硬度に基づいて未処理水硬度を逆算できるように、部分流量V(t)part1soft inst及びV(t)part2raw instは既知である。
1 水軟化システム
2 入口
3 出口
5 イオン交換樹脂
6 軟化装置
9 混合弁
10 サーボモータ
11 制御手段
12 導電率センサ
14,17 流量計
15 再生バルブ

Claims (11)

  1. 軟化装置によって軟化された水及び未処理水を混合水として混合するための自動調節式の混合手段と、
    電子制御手段(11)と、
    前記未処理水の硬度を測定するセンサ(12)と、
    前記軟化された水及び前記未処理水の流量を測定する2つの流量計(14、17)と
    を備え、
    前記電子制御手段(11)は、前記混合水の硬度が所定の望ましい値(SW)に調節されるように、1つ又は複数の実験的に求められた瞬間的測定値によって前記混合手段の調節位置を再調節する水軟化システム(1)を動作させる方法であって、
    前記電子制御手段(11)は、前記センサが信頼できない測定値を示す第1の動作状態では、前記軟化装置の再生を起動する際、予めプログラムされた未処理水硬度値を基準とするか、若しくは、前記軟化装置の最後の再生の時点において記憶され且つ実験的に求められた未処理水硬度値を使用し、前記未処理水の硬度においてわずかな変動が示された第2の動作状態では、前記混合手段による前記軟化された水及び前記未処理水の混合の再調整を保留し、最新の再調節において考慮された未処理水硬度の最後の有効な実験的測定値を用い、並びに、前記2つの流量計の少なくとも一方の測定範囲が信頼できる測定範囲から外れた第3の動作状態では、前記混合手段による前記軟化された水及び前記未処理水の混合の再調整を保留することを特徴とする方法。
  2. 前記センサは、前記未処理水の瞬間的導電率Lraw instを測定する導電率センサ(12)として設計され、
    前記電子制御手段(11)は、前記未処理水の前記所定の瞬間的導電率Lraw instから前記瞬間的未処理水硬度WHraw instを決定し、
    前記電子制御手段(11)は、さらに、前記所定の瞬間的未処理水硬度WHraw instから前記軟化された水及び未処理水の部分流量V(t)part1soft及びV(t)part2rawの瞬間的な望ましい比を決定し、
    前記電子制御手段(11)は、所定の瞬間的な軟化された水及び未処理水の部分流量V(t)part1soft inst及びV(t)part2raw instによって、前記混合手段の調節位置を前記瞬間的な望ましい比に再調節することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記第1の動作状態において、前記電子制御手段(11)は、前記混合手段の調節位置の再調整の際に予めプログラムされた未処理水硬度値を使用し、若しくは、前記混合手段の調節位置の再調整を保留することを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記水軟化システム(1)は、前記センサ(12)の代わりに、瞬間的混合水硬度WHblended instを決定するために前記水軟化システム(1)の混合水領域内にセンサ(20)を備え、
    前記電子制御手段(11)は、前記第1の動作状態では、前記軟化装置の再生を起動する際、予めプログラムされた混合水硬度値を基準とするか、前記混合手段による前記軟化された水及び前記未処理水の混合の再調整を保留し、及び/又は、前記第2の動作状態では、前記第2の動作状態が生起する前に有効であった最後の所定の混合水硬度を使用するか、前記混合手段による前記軟化された水及び前記未処理水の混合の再調整を保留することを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 前記第3の動作状態は、前記2つ流量計(14,17)のいずれかにおいて測定された流量が150l/h未満に低下すること及び/又は1800l/hを超えることを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第1の動作状態は、前記水軟化システム(1)において前記未処理水の硬度WHraw instが50°dH以上となる場合を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記水軟化システム(1)は、前記水軟化システム(1)の入口(2)の下流のすぐ後に自動作動式の止弁を備え、前記電子制御手段(11)は、前記水軟化システム(1)と前記水軟化システム(1)の出口(3)に接続された任意の水設備とを通る前記水流が遮断されるように、漏れが検出された後に前記止弁を自動的に閉じることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記センサ(12)は、前記未処理水領域内に配置され、
    前記軟化装置(6)の再生プロセスを制御するために使用される前記未処理水の全体硬度Iが、前記未処理水の瞬間的導電率raw instから第1の較正特性(F1)によって導かれ、
    前記混合手段を制御するために使用される前記未処理水の全体硬度IIが、前記瞬間的導電率raw instから第2の較正特性(F2)を使用して導かれることを特徴とする請求項2記載の方法。
  9. 前記第1の較正特性(F1)から導かれた全体硬度Iは、前記第2の較正特性(F2)から導かれた全体硬度IIより少なくとも部分において大きいことを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 軟化装置によって軟化された水及び未処理水を混合水として混合するための自動調節式の混合手段と、
    記憶装置(11a)をもつ電子制御手段(11)と、
    前記未処理水の硬度を測定するセンサ(12)と、
    前記軟化された水及び前記未処理水の流量を測定する2つの流量計(14、17)と
    を備え、
    前記電子制御手段(11)は、前記混合水の硬度が所定の望ましい値(SW)に調節されるように、1つ又は複数の実験的に求められた瞬間的測定値によって前記混合手段の調節位置を再調節するように設計された水軟化システム(1)であって、
    前記記憶装置(11a)は、前記センサが信頼できない測定値を示す第1の動作状態、前記未処理水の硬度においてわずかな変動が示された第2の動作状態、並びに、前記2つの流量計の少なくとも一方の測定範囲が信頼できる測定範囲から外れた第3の動作状態を記憶し、前記電子制御手段(11)は、前記第1の動作状態では、前記軟化装置の再生を起動する際、予めプログラムされた未処理水硬度値を基準とするか、若しくは、前記軟化装置の最後の再生の時点において記憶され且つ実験的に求められた未処理水硬度値を使用し、前記第2の動作状態では、前記混合手段による前記軟化された水及び前記未処理水の混合の再調整を保留し、最新の再調節において考慮された未処理水硬度の最後の有効な実験的測定値を用い、並びに、前記第3の動作状態では、前記混合手段による前記軟化された水及び前記未処理水の混合の再調整を保留することを特徴とする水軟化システム(1)。
  11. 前記第1の動作状態において、前記電子制御手段(11)は、前記混合手段の調節位置の再調整の際に予めプログラムされた未処理水硬度値を使用し、若しくは、前記混合手段の調節位置の再調整を保留することを特徴とする請求項10記載の水軟化システム(1)。
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