JP5636930B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信装置におけるアンテナ装置に関する。
RFID(Radio Frequency Identification)は、RFIDタグと呼ばれる媒体に記憶された人やモノの個別情報を、リーダライタ(R/W)と呼ばれる無線通信装置との無線通信によって読み書きを行う自動認識システムである。読み書きには、データ呼び出し、登録、削除、更新などが含まれる。RFIDタグ側のアンテナには、直線偏波アンテナが使用されることが多い。そのため、RFIDタグがどの方向を向いていても送受信できるように、リーダライタ(R/W)側のアンテナとして円偏波アンテナが使用される。
米国特許出願公開第2009/0322631号明細書
無線通信を行う無線通信装置は、小型化している。円偏波アンテナを使用する無線通信装置の筐体内に設置されるアンテナも小型化することが求められる。円偏波特性のアンテナであるパッチアンテナ、ヘリカルアンテナ、クロスダイポールアンテナでは、小型化することが困難である。また、逆F型アンテナは、小型化が容易であるが、直線偏波特性のアンテナである。そのため、逆F型アンテナは、円偏波アンテナを使用する無線通信装置では、使用し難い。
開示の装置は、円偏波特性を有するアンテナ装置を提供することを目的とする。
開示の装置は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
即ち、第1の態様は、
接地板と、
前記接地板に絶縁して形成された給電部と、
前記給電部と前記接地板とに接続する短絡部に接続し、前記接地板と平行で、且つ、前記接地板と所定の間隔で離間して延伸された2つの放射導体部と、
前記放射導体部に給電する給電回路を備え、
前記2つの放射導体部は、前記接地板に、前記接地板の中心点を対称点として、それぞれ、点対称に配置され、
前記給電回路は、前記2つの放射導体部に、それぞれ、逆位相で給電し、
前記2つの放射導体部は、同一形状の折り曲げ部分を有する、
アンテナ装置である。
開示の実施形態によれば、円偏波特性を有するアンテナ装置を提供することができる。
図1は、構成例1−1のアンテナ装置の例を示す図である。 図2は、アンテナ装置において、接地板と直角に交わり接地点および給電点を含む平面の例の図である。 図3は、アンテナ装置100をZ軸方向から見た図である。 図4は、長さa1に対するアンテナの軸比が最小値となる長さb1の値の例を示す図である。 図5は、周波数950MHzにおけるアンテナの軸比のグラフの例を示す図である。 図6は、構成例1−2のアンテナ装置の例を示す図である。 図7は、長さa1に対するアンテナの軸比が最小値となる長さb1の値の例を示す図である。 図8は、周波数950MHzにおけるアンテナの軸比のグラフの例を示す図である。 図9は、構成例2−1のアンテナ装置の例を示す図である。 図10は、構成例3−1のアンテナ装置の例を示す図である。 図11は、アンテナ装置300をZ軸方向から見た図である。 図12は、構成例4−1のアンテナ装置の例を示す図である。 図13は、アンテナ装置400をZ軸方向から見た図である。 図14は、構成例5−1のアンテナ装置の例を示す図である。 図15は、誘電体部及び第1導体部の断面の例を示す図である。 図16は、構成例6−1のアンテナ装置の例を示す図である。 図17は、アンテナ装置600に接続される給電回路を説明する図である。 図18は、実施形態1のアンテナ装置100のXZ平面の利得の例を示す図である。 図19は、実施形態6のアンテナ装置600のXZ平面の利得の例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。実施形態の構成は例示であり、開示の実施形態の構成に限定されない。
〔実施形態1〕
(構成例1−1)
図1は、構成例1−1のアンテナ装置の例を示す図である。アンテナ装置100は、接地板110と、放射導体部120とを有する。
接地板110は、平面であり、一辺の長さが長さb1の正方形形状である。接地板110の材料として、アルミニウム、銅などの金属が使用される。接地板の厚さは、平面を維持できる厚さとして例えば2mmとすることができるが、これに限定されるものではない。また、接地板110は、平板上の誘電体に貼り付けられてもよい。
放射導体部120は、第1導体部121、第2導体部122、第3導体部123を含む。第1導体部121と第2導体部122とは、電気的に接触している。また、第1導体部と第3導体部123は、電気的に接続する。放射導体部120には、給電回路から送信信号が供給される。また、第1導体部121、第2導体部122、及び、第3導体部123は、1つの部材として形成されうる。
第1導体部121の形状は、板状である。図1の例では、第1導体部121の厚さは0.4mm、幅は2mmとしている。第1導体部121の厚さ及び幅はこれに限定されるものではない。第1導体部121は、接地板110と平行に長さc1の距離で離間している。また、第1導体部121の長さは、a1+d1である。第1導体部121は、全体の長
さを長さa1と長さd1とに分ける点で直角(90度)に折り曲げられる。第1導体部121は、長さa1の側の端部に給電回路により給電される給電点を有する。第1導体部121の2辺(長さa1の側、及び、長さd1の側)は、それぞれ、接地板110の1辺と平行である。図1の例では、第1導体部121の幅方向が接地板110の面に対して直角としているが、第1導体部121の幅方向は、接地板100の面と平行であってもよい。また、第1導体板121の形状は、折り曲げられた円柱状等であってもよい。
第2導体部122は、第1導体部121と接地板110とを、短絡している。第2導体部122は、第1導体部121の給電点から所定の距離f1だけ離間した位置で、第1導体部121と接続される。距離f1は、インピーダンスマッチングにより決定される。
第3導体部123は、第1導体部122の給電点と給電回路とを接続する。第3導体部123は、接地板110とは、第2導体部122を介した伝導部分以外の箇所では、接続しない。
ここで、図1のように、第1導体部121の長さa1の方向に平行な軸をX軸、第1導体部121の長さd1の方向に平行な軸をY軸、X軸およびY軸と直角に交わる方向の軸をZ軸とする。X軸は、接地板110の一辺と平行である。また、Y軸も、接地板110の一辺と平行である。
図2は、アンテナ装置において、接地板と直角に交わり接地点および給電点を含む平面の例の図である。接地板110は、接地点で、放射導体部120の第2導体部122と接続される。第2導体部122は、第1導体部121と接続される。第1導体部121の給電点は、第3導体部123を介して、給電回路に接続される。アンテナ装置100は、給電回路を含んでもよい。他の実施形態におけるアンテナ装置についても、同様である。
図3は、アンテナ装置100をZ軸方向から見た図である。放射導体部120は、Z軸方向から見て、接地板110からはみ出さない位置に設置される。
図4は、長さa1に対するアンテナの軸比が最小値となる長さb1の値の例を示す図である。アンテナ装置100で送受信される電磁波の波長を、λとする。図4のグラフにおいて、使用される周波数は、950MHzである。周波数950MHzにおける波長は、315mmである。このとき、0.1λは32mm、0.045λは14mmである。
アンテナの軸比とは、楕円偏波のX方向の電界強度とY方向の電界強度の比である。アンテナの軸比が0dBである場合、当該アンテナから出力される電磁波は円偏波である。アンテナの軸比が3dB以下であれば、当該アンテナから出力される電磁波は円偏波であるとみなしてもよい。
図4のグラフにおいて、接地板110の一辺の長さである長さb1がa1+0.045λからa1+0.1λまでの間である場合、軸比は最小値となる。即ち、長さa1に対する長さb1の最適値は、a1+0.045λからa1+0.1λまでの間である。第1導体部121が折り曲げ部分を有し、接地板110がこのサイズであることで、接地板110に流れる電流が、第1導体部121を流れる電流(送信信号)の位相に合わせて、接地板110上で回転する。接地板110に流れる電流が送信信号の位相に合わせて接地板110上で回転するので、アンテナ装置100は、円偏波特性を有する。接地板110の一辺の長さb1は、最大で0.34λとなり、従来のアンテナと比較して、アンテナ装置100のサイズを小さくできる。一方、接地板110の大きさがこのサイズより大きいと、接地板110に流れる電流が送信信号の位相に合わせて接地板110上で回転しなくなるので、アンテナ装置100は、円偏波特性を有しない。
接地板110及び導体放射板120の寸法は、次のように設定される。なお、ここで設定される寸法は一例であり、これに限定されるものではない。
[数1]
0.095λ≦a1≦0.24λ
a1+0.045λ≦b1≦a1+0.10λ
c1=2mm
d1=0.25λ+f1−a1
a1+d1=0.25λ+f1

第1導体部121の長さは、a1+d1=0.25λ+f1となる。また、第2導体部122と第3導体部123との距離f1が10mmである場合、インピーダンス整合が取れる。
図5は、周波数950MHzにおけるアンテナの軸比のグラフの例を示す図である。図5のグラフは、アンテナ装置100の放射導体部120の第1導体部121の長さa1と、接地板110の長さb1を変化させたときのアンテナの軸比を示す。
図5の例では、長さa1=50mm(=0.159λ)、長さb1=75mm(=a1+0.08λ)の場合に、アンテナの軸比が0.4dBと最低になっている。即ち、アンテナ装置100の寸法をこのサイズにすることで、アンテナ装置100は、ほぼ円偏波の特性を有するアンテナとなる。また、アンテナの軸比が3dB以下であれば、当該アンテナから出力される電磁波は円偏波であるとみなしてもよいので、アンテナ装置100のサイズとして、アンテナの軸比が3dB以下となる他のサイズが採用されてもよい。
アンテナ装置100は、図1のような構成とすることで、大きさが縦横0.34λ以下、高さ4mmであって、円偏波特性を有するアンテナとなる。
(構成例1−2)
構成例1−2について説明する。構成例1−2は、構成例1−1と共通点を有する。ここでは、主に相違点について説明し、共通点についての説明は省略する。構成例1−2では、第1導体部121と接地板101との離間する距離c1が、構成例1−1とは異なる。
図6は、構成例1−2のアンテナ装置の例を示す図である。構成例1−1では、アンテナ装置100は、第1導体部121は、接地板101と平行に長さc1=2mmの距離で離間しているとしたが、構成例1−2では、長さc1は、10mmとする。
図7は、長さa1に対するアンテナの軸比が最小値となる長さb1の値の例を示す図である。図7のグラフにおいて、使用される周波数は、950MHzである。周波数950MHzにおける波長は、315mmである。このとき、0.1λは32mm、0.045λは14mmである。
図7のグラフにおいて、接地板110の一辺の長さである長さb1がa1+0.045λからa1+0.1λまでの間である場合、軸比は最小値となる。即ち、長さa1に対する長さb1の最適値は、a1+0.045λからa1+0.1λまでの間である。これは、構成例1−1の例と同様である。
図8は、周波数950MHzにおけるアンテナの軸比のグラフの例を示す図である。図
8のグラフは、アンテナ装置100の放射導体部120の第1導体部121の長さa1と、接地板110の長さb1を変化させたときのアンテナの軸比を示す。
図8の例では、長さa1=60mm(=0.190λ)、長さb1=80mm(=a1+0.06λ)の場合に、アンテナの軸比が1.0dBと最低になっている。アンテナ装置100の寸法をこのサイズにすることで、アンテナ装置100は、ほぼ円偏波の特性を有するアンテナとなる。また、アンテナ装置100のサイズとして、アンテナの軸比が3dB以下となる他のサイズが採用されてもよい。
構成例1−2のように、長さc1を大きくすることで、アンテナ装置100のサイズは大きくなるが、構成例1−1と比較して、アンテナとしての特性(利得等)は改善される。アンテナ装置100は、長さc1を大きくしても、円偏波の特性を有する。
(実施形態1の作用効果)
アンテナ装置100は、折り曲げられた放射導体部120を有する。放射導体部120が折り曲げられることで、アンテナ装置100の一辺の長さを波長の3分の1程度以下にすることができる。放射導体部120が折り曲げられ、接地板110が所定のサイズを有することで、アンテナ装置100は、円偏波特性を有する。
従来の逆F型アンテナは、ヘリカルアンテナ等と比較して、小型であるが、円偏波特性を有しない。アンテナ装置100は、折り曲げられた放射導体部120、及び、所定の大きさの接地板110を有することで、小型、かつ、円偏波特性を有する。
〔実施形態2〕
次に実施形態2について説明する。実施形態2は、実施形態1との共通点を有する。従って、主として相違点について説明し、共通点については、説明を省略する。実施形態2では、接地板の形状を円形形状とする。
(構成例2−1)
図9は、構成例2−1のアンテナ装置の例を示す図である。アンテナ装置200は、接地板210と、放射導体部220とを有する。
接地板210は、平面であり、直径の長さが長さb2の円形形状である。また接地板210の形状は、正方形以外の四角形形状、多角形形状であってもよい。
放射導体部220は、第1導体部221、第2導体部222、第3導体部223を含む。放射導体部220は、実施形態1の放射導体部120と同様の構成を有する。放射導体部220は、Z軸方向から見て、接地板210からはみ出さない位置に設置される。
第1導体部221は、接地板210と平行に長さc2の距離で離間している。また、第1導体部221の長さは、a2+d2である。第1導体部221は、全体の長さを長さa2と長さd2とに分ける点で直角(90度)に折り曲げられる。
第2導体部222は、第1導体部221と接地板210とを、短絡している。第2導体部222は、第1導体部221の給電点から所定の距離f2だけ離間した位置で、第1導体部221と接続される。距離f2は、インピーダンスマッチングにより決定される。
アンテナ装置200のサイズを、例えば、周波数950MHzにおいて、a2=50mm、b2=80mm、c2=2mm、d1=39mm、f2=10mmとすると、アンテナ装置200の軸比は、2.67dBとなる。このとき、アンテナの軸比が3dB以下で
あるので、アンテナ装置200は、円偏波特性を有する。アンテナ装置200のサイズは、これに限定されるものではない。
(実施形態2の作用効果)
アンテナ装置200は、接地板210の形状を円形、正方形以外の四角形、または、多角形とする。アンテナ装置200によれば、接地板210の形状を円形、正方形以外の四角形、または、多角形とした場合であっても、円偏波特性を有するアンテナとすることができる。
〔実施形態3〕
次に実施形態3について説明する。実施形態3は、実施形態1及び2との共通点を有する。従って、主として相違点について説明し、共通点については、説明を省略する。実施形態3では、放射導体部の折り曲げの形状を変更する。
(構成例3−1)
図10は、構成例3−1のアンテナ装置の例を示す図である。アンテナ装置300は、接地板310と、放射導体部320を有する。
接地板310は、平面であり、一辺の長さが長さb3の正方形形状である。接地板310は、実施形態1の接地板110と同様の構成を有する。接地板310は、実施形態2の接地板210と同様の構成であってもよい。
放射導体部320は、第1導体部321、第2導体部322、第3導体部323を含む。第2導体部322及び第3導体部323は、それぞれ、実施形態1の第2導体部122及び第3導体部123と同様の構成を有する。
第1導体部321は、接地板310と平行に長さc3の距離で離間している。第1導体部321は、実施形態1の第1導体部121で直角に折り曲げた部分を、半径r3の90度の円弧とする。第1導体部321で、円弧とした部分を実施形態1と同様に折り曲げたときの折り曲げ部分までの長さを長さa3、折り曲げ部分から先の長さを長さd3とする。
第2導体部322は、第1導体部321と接地板310とを、短絡している。第2導体部322は、第1導体部321の給電点から所定の距離f3だけ離間した位置で、第1導体部321と接続される。距離f3は、インピーダンスマッチングにより決定される。
第1導体部321の長さとして、a3+d3が、0.25λ+f3となるようにしてもよいし、第1導体部321の直線部分及び円弧部分に沿った長さが0.25λ+f3となるようにしてもよい。
図11は、アンテナ装置300をZ軸方向から見た図である。放射導体部320は、Z軸方向から見て、接地板310からはみ出さない位置に設置される。
アンテナ装置300のサイズを、例えば、周波数950MHzにおいて、a3=50mm、b3=75mm、c3=2mm、d3=42mm、f3=10mmとすると、アンテナ装置300の軸比は、1.25dBとなる。このとき、アンテナの軸比が3dB以下であるので、アンテナ装置300は、円偏波特性を有する。アンテナ装置300のサイズは、これに限定されるものではない。
(実施形態3の作用効果)
アンテナ装置300は、放射導体部320の折り曲げ部分の形状を円弧とする。アンテナ装置300によれば、放射導体部320の折り曲げ部分の形状を円弧とした場合であっても、円偏波特性を有するアンテナとすることができる。第1導体部321の折り曲げ部分の形状を円弧形状とすることにより、アンテナ装置100の第1導体部121より形成しやすくなる。
〔実施形態4〕
次に実施形態4について説明する。実施形態4は、実施形態1乃至3との共通点を有する。従って、主として相違点について説明し、共通点については、説明を省略する。実施形態4では、放射導体部の折り曲げの形状を変更する。
(構成例4−1)
図12は、構成例4−1のアンテナ装置の例を示す図である。アンテナ装置400は、接地板410と、放射導体部420とを有する。
接地板410は、平面であり、一辺の長さが長さb4の正方形形状である。接地板410は、実施形態1の接地板110と同様の構成を有する。接地板410は、実施形態2の接地板210と同様の構成であってもよい。
放射導体部420は、第1導体部421、第2導体部422、第3導体部423を含む。第2導体部422及び第3導体部423は、それぞれ、実施形態1の第2導体部122及び第3導体部123と同様の構成を有する。
第1導体部421は、接地板410と平行に長さc4の距離で離間している。第1導体部421は、実施形態1の第1導体部421で直角に折り曲げた部分を、45度の折り曲げを2回行うとする。第1導体部421で、45度の折り曲げを2回行った部分を実施形態1と同様に直角に折り曲げたときの折り曲げ部分までの長さを長さa4、折り曲げ部分から先の長さを長さd4とする。また、45度折り曲げたことによって、長さa4から欠けた部分の長さを、長さs4とする。同様に、長さd4から欠けた部分の長さを、長さs4とする。ここでは、第1導体部421は、45度で2回折り曲げる構成としたが、例えば、30度で3回折り曲げる構成などとして、複数回折り曲げて最終的に90度分折り曲がる構成としてもよい。また、複数回にわたって折り曲げる場合、折り曲げ毎に折り曲げる角度が変わってもよい。
第2導体部422は、第1導体部421と接地板410とを、短絡している。第2導体部422は、第1導体部421の給電点から所定の距離f4だけ離間した位置で、第1導体部421と接続される。距離f4は、インピーダンスマッチングにより決定される。
第1導体部421の長さとして、a4+d4が、0.25λ+f4となるようにしてもよいし、第1導体部421に沿った長さが0.25λ+f3となるようにしてもよい。
図13は、アンテナ装置400をZ軸方向から見た図である。放射導体部320は、Z軸方向から見て、接地板410からはみ出さない位置に設置される。
アンテナ装置400のサイズを、例えば、周波数950MHzにおいて、a4=50mm、b4=75mm、c4=2mm、d4=44mm、f4=10mmとすると、アンテナ装置400の軸比は、1.54dBとなる。このとき、アンテナの軸比が3dB以下であるので、アンテナ装置400は、円偏波特性を有する。アンテナ装置400のサイズは、これに限定されるものではない。
(実施形態4の作用効果)
アンテナ装置400は、放射導体部420の折り曲げ部分の形状を90度より小さい角度で複数回折り曲げた形状とする。アンテナ装置400によれば、放射導体部420の折り曲げ部分の形状を90度より小さい角度で複数回折り曲げた形状とした場合であっても、円偏波特性を有するアンテナとすることができる。第1導体部421の折り曲げ部分の形状を90度より小さい角度で複数回折り曲げた形状とすることにより、アンテナ装置100の第1導体部121より形成しやすくなる。
〔実施形態5〕
次に実施形態5について説明する。実施形態5は、実施形態1乃至4との共通点を有する。従って、主として相違点について説明し、共通点については、説明を省略する。実施形態5では、アンテナ装置の放射導体部を誘電体で支持することにより、アンテナ装置のサイズをより小型化する。
(構成例5−1)
図14は、構成例5−1のアンテナ装置の例を示す図である。アンテナ装置500は、接地板510と、放射導体部520と、誘電体部530を有する。
接地板510は、平面であり、一辺の長さが長さb5の正方形形状である。接地板510は、実施形態1の接地板110と同様の構成を有する。接地板510は、実施形態2の接地板210と同様の構成であってもよい。
放射導体部520は、第1導体部521、第2導体部522、第3導体部523を含む。第2導体部522及び第3導体部523は、それぞれ、実施形態1の第2導体部122及び第3導体部123と同様の構成を有する。第1導体部521は、接地板510と平行に長さc5の距離で離間している。第1導体部521は、全体の長さを長さa5と長さd5とに分ける点で直角(90度)に折り曲げられる。また、第1導体部521の長さは、a5+d5である。放射導体部520は、実施形態3の放射導体部320、または、実施形態4の放射導体部420と同様の構成であってもよい。
第1導体部521の形状は、板状である。図14の例では、第1導体部521の厚さは0.4mm、幅は2mmとしている。
第2導体部522は、第1導体部521と接地板510とを、短絡している。第2導体部522は、第1導体部521の給電点から所定の距離f5だけ離間した位置で、第1導体部521と接続される。距離f5は、インピーダンスマッチングにより決定される。
誘電体部530は、放射導体部520を支持する誘電体である。誘電体部530は、放射導体部520と接地板510との位置関係が変わらないように、放射導体部520を支持する。アンテナ装置500の大きさは、誘電体の波長短縮効果により、実施形態1のアンテナ装置100の大きさよりも小さくなる。
図15は、誘電体部及び第1導体部の断面の例を示す図である。図15の例は、アンテナ装置500を、放射導体部520を通るように、X軸が法線となる平面で切った断面である。誘電体部530の高さは、2mm+C5である。誘電体部530の幅は、長さp5である。誘電体部530の形状は、これに限定されるものではない。誘電体部530は、放射導体部520を支持するのに十分な大きさであればよい。
ここで、例えば、誘電体部530の誘電体として、比誘電率(εr)が3.7、tanδが0.001の誘電体を使用する。誘電体部の幅は、p5=1.6mmとする。アンテ
ナ装置200のサイズは、周波数950MHzにおいて、a5=33.4mm、b5=47.5mm、c5=5mm、d5=28.3mm、f5=10mmとなる。このとき、アンテナ装置500の軸比は1.2dBとなり、アンテナの軸比が3dB以下であるのでアンテナ装置500は円偏波特性を有する。アンテナ装置500の一辺の長さ(b5)は、実施形態1のアンテナ装置100の一辺の長さ(b1)と比較して、37%短くなる。また、アンテナ装置500の接地板510の面積は、実施形態1のアンテナ装置100の接地板110の面積と比較して、60%減少する。アンテナ装置500のサイズは、これに限定されるものではない。
(実施形態5の作用効果)
アンテナ装置500は、誘電体部530により、放射導体部520を支持する。アンテナ装置500によれば、誘電体の波長短縮効果により、誘電体を使用しない場合と比較して、アンテナ装置500のサイズを、小さいサイズとすることができる。
〔実施形態6〕
次に実施形態6について説明する。実施形態6は、実施形態1乃至5との共通点を有する。従って、主として相違点について説明し、共通点については、説明を省略する。実施形態6では、アンテナ装置に2つの放射導体部を設けることにより、利得のピークを+Z方向になるようにする。
(構成例6−1)
図16は、構成例6−1のアンテナ装置の例を示す図である。アンテナ装置600は、接地板610と、第1放射導体部620と、第2放射導体部670とを有する。
接地板610は、平面であり、一辺の長さが長さb6の正方形形状である。接地板610は、実施形態1の接地板110と同様の構成を有する。接地板610は、実施形態2の接地板210と同様の構成であってもよい。
第1放射導体部620は、第1導体部621、第2導体部622、第3導体部623を含む。放射導体部620は、実施形態1の放射導体部120と同様の構成を有する。第1放射導体部620は、Z軸方向から見て、接地板610からはみ出さない位置に設置される。
第1導体部621は、接地板610と平行に長さc6の距離で離間している。また、第1導体部621の長さは、a6+d6である。第1導体部621は、全体の長さを長さa6と長さd6とに分ける点で直角(90度)に折り曲げられる。
第2導体部622は、第1導体部621と接地板610とを、短絡している。第2導体部622は、第1導体部621の給電点から所定の距離f6だけ離間した位置で、第1導体部621と接続される。距離f6は、インピーダンスマッチングにより決定される。
第3導体部623は、第1導体部622の給電点と給電回路とを接続する。第3導体部623は、接地板610とは、電気的に直接接続しない。
第2放射導体部670は、第1導体部671、第2導体部672、第3導体部673を含む。第2放射導体部670は、第1放射導体部620と同様の構成を有する。第2放射導体部670のサイズは、第1放射導体部620のサイズと同じである。第2放射導体部670は、Z軸方向から見て、接地板670からはみ出さない位置に設置される。また、第2放射導体部670は、接地板610の中心点を対称点として、第1放射導体部620と点対称の位置に設置される。
第1放射導体部620及び第2放射導体部670は、実施形態3の放射導体部320、または、実施形態4の放射導体部420と同様の構成であってもよい。
アンテナ装置600は、アンテナ装置500と同様に、誘電体部が設けられてもよい。誘電体部が設けられることにより、アンテナ装置600のサイズを小さくすることができる。
図17は、アンテナ装置600に接続される給電回路を説明する図である。給電回路は、信号生成部、分配部、反転部を有する。信号生成部は、アンテナから出力される無線信号を生成する。分配部は、信号生成部が生成した信号を2つに分ける。反転部は、分配部から入力された信号を180度反転する。
給電回路の信号生成部で生成された信号は、分配部で、2つに分けられる。このうち一方の信号は、そのまま、第1放射導体部620の給電点に入力される。また、他方の信号は、反転部によって、180度反転された後、第2放射導体部670の給電点に入力される。即ち、第1放射導体部620と第2放射導体部670とには、互いに位相が180度異なる信号が入力される。アンテナ装置600は、図17の給電回路を含んでもよい。
図18は、実施形態1のアンテナ装置100のXZ平面の利得の例を示す図である。アンテナ装置100の利得は、+Z方向ではなく、+Z方向から45度程度ずれた方向に、ピークを有する。
図19は、実施形態6のアンテナ装置600のXZ平面の利得の例を示す図である。アンテナ装置600の利得は、+Z方向に、ピークを有する。従って、アンテナ装置600のように、2つの放射導体部を設けることにより、アンテナの利得のピークを+Z方向にすることができる。即ち、アンテナ装置600の最大利得の方向は、接地板610の法線方向となる。
(実施形態6の作用効果)
アンテナ装置600の2つの放射導体部には、給電回路により、互いに位相が180度子となる信号が入力される。アンテナ装置600は、接地板610の中心点に対して点対称に放射導体部を配置する。アンテナ装置600は、最大利得の方向を、接地板610の法線方向にすることができる。
100 アンテナ装置
110 接地板
120 放射導体部
121 第1導体部
122 第2導体部
123 第3導体部
530 誘電体部
600 アンテナ装置
610 接地板
620 第1放射導体部
621 第1導体部
622 第2導体部
623 第3導体部
670 第2放射導体部
671 第1導体部
672 第2導体部
673 第3導体部

Claims (7)

  1. 接地板と、
    前記接地板に絶縁して形成された給電部と、前記接地板接続する短絡部と、前記給電部及び前記短絡部に接続し、前記接地板と平行で、且つ、前記接地板と所定の間隔で離間して延伸された導体部とをそれぞれ有する2つの放射導体部と、
    前記2つの放射導体部に逆位相で給電する給電回路を備え、
    前記2つの放射導体部は、前記接地板に、前記接地板の中心点を対称点として、点対称に配置され、
    前記2つの放射導体部は、前記導体部に同一形状の折り曲げ部分を有
    前記2つの放射導体部のそれぞれにおける前記導体部の給電点を含む前記折り曲げ部分に至る長さと、前記接地板の一辺または直径に相当する長さとは、円偏波を送受信するためのアンテナ軸比が許容値になる相対関係により設定される、
    アンテナ装置。
  2. 前記折り曲げ部分の折り曲げ角度は90度である、
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記折り曲げ部分は円弧状である、
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. 前記折り曲げ部分は90度未満の角度で複数回折り曲げられている、
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  5. 前記接地板は、正方形形状である
    請求項1乃至4のいずれか1つに記載のアンテナ装置。
  6. 前記接地板は、円形形状である
    請求項1乃至4のいずれか1つに記載のアンテナ装置。
  7. 前記放射導体部を支持する誘電体部をさらに備える、
    請求項1乃至6のいずれか1つに記載のアンテナ装置。
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