JP5636688B2 - 電極材料の製造方法及びリン酸リチウムの回収方法 - Google Patents
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Description
このリチウムイオン電池の正極活物質としては、様々なリチウム(Li)化合物が提案されているが、なかでも、資源的に豊富で安価なFeを用いたLiFePO4で表されるリン酸化合物が、低い毒性、高い安全性、優れたサイクル特性等の面で注目され、実用に向けて活発な研究が行われている。
このLiFePO4の合成法としては 従来より固相法が知られているが、この固相法では、原料を混合した後に高温にて長時間焼成することから、粒径が1μm以上に粗大化し易く、単分散性に優れたLiFePO4を合成することができないという問題点があった。この粗大粒子はボールミル等で粉砕することもできるが、この場合、十分に小さな粒径にまで粉砕することが難しく、また、粉砕時に掛かる応力により歪みや割れが生じ、結晶性も低下するという問題点がある。また、高温にて長時間焼成することから、大量のエネルギーを必要とするという問題点もある。
ところで、LiFePO4微粒子を水熱合成法で合成する際に、反応溶液中に酢酸イオン(CH3COO−)、硫酸イオン(SO4 2−)、塩素イオン(Cl−)等が含まれている場合、過剰のリチウム(Li)を添加すると単相のLiFePO4微粒子が得られるが、過剰のLiを添加することが原料コストの増大につながり、必ずしも安価な製造方法ではない。そこで、合成後の液相中に残存するリチウム(Li)イオンを回収、再利用する方法、例えば、Li塩の溶液をpH調整した後、炭酸ナトリウム(Na2CO3)を加える等により炭酸リチウム(Li2CO3)等として回収する方法が考えられるが、この方法では、炭酸リチウム(Li2CO3)が水に可溶(25℃における溶解度:0.8g)なことから溶液中に残ってしまい、リチウムイオンを完全に回収することができないという問題点があった。また、この方法では、回収した炭酸リチウム(Li2CO3)から不純物を除去する目的で水洗すると、炭酸リチウム(Li2CO3)自体が徐々に水に溶けてしまい、必ずしも効率のよい回収方法ではない。
しかしながら、上述した特許文献2の方法では、未反応のFe塩を分離せずにLi塩を回収しているので、余剰の未反応のFe塩が工程を繰り返し行うことにより、回収されたLiFePO4に未反応のFe塩が蓄積されていくこととなり、その結果、回収されたLiFePO4の物性に再現性が得られなくなってしまうという問題点があった。
その理由は、未反応のFe塩におけるFeの価数は、元来2価であるが、工程を繰り返し行ううちに、3価のオキシ水酸化鉄や鉄酸化物に変わってしまい、水熱合成反応を阻害するからと考えられる。
(1)アンモニア(NH3)やアミンを用いた場合、pHが上昇し難く、pHを大きく上昇させるためには多量に添加しなければならず、生産性、製造コスト、安全性の観点から実用性に乏しい。
(2)水酸化カルシウム(Ca(OH)2)や酸化カルシウム(CaO)は、未反応のFe塩を分離するには一般的なものではあるが、水酸化カルシウムや酸化カルシウムが回収されたLiFePO4中に残った場合、LiFePO4の電池特性に悪影響を及ぼすという問題点があった。
前記第2のアルカリは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアの群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
上記のLiFePO4にて表される電極材料を、従来の反応系に過剰のLiを添加する水熱合成法にて作製する場合、例えば、Li源を水酸化リチウム(LiOH)、Fe源を塩化第一鉄(FeCl2)、リン酸源をリン酸(H3PO4)とし、これらを水に加える際にFe源を1、リン酸源を1とし、Li源を1+x(1<x≦2)と過剰に加え、得られた混合物を水熱合成すると、次のような反応が生じる。
(1+x)LiOH+FeCl2+H3PO4
→ LiFePO4+xLiCl+(2−x)HCl+(1+x)H2O
そこで、この沈殿物を含む溶液を純水を用いて洗浄すると、過剰のLi成分であるLiClは、水溶性であるために洗浄水に溶け込み、廃液として回収される。したがって、この廃液に含まれるLiを再利用するためには、廃液中に存在するClイオン及びHイオンを除去する必要がある。
さらに、LiFePO4を生成する際に消費されたLiについては、廃液に必要量のリン酸(H3PO4)等のリン酸源及びLi源を補充して合成時と回収時のLiの収支を一致させることにより、合成、回収のサイクルが形成され、その結果、LiFePO4をより効率よくかつ低コストにて合成し、回収することができる。
本発明は、以上のような考えに基づいてなされたものである。
「第1の工程」
まず、水を主成分とする溶媒にLi源及びリン酸源を投入し、これらLi源及びリン酸源を反応させてリン酸リチウム(Li3PO4)を生成させ、リン酸リチウム(Li3PO4)スラリーとする(SP1)。
このLi源の最大粒径は、500μm以下が好ましい。ここで、Li源の最大粒径を500μm以下と限定した理由は、最大粒径が500μmを越えると、LiFePO4粒子が粗大化する原因となるからである。
このLi3PO4の最大粒径を500μm以下と限定することで、粒径が0.01μm(10nm)から1μmのLiFePO4微粒子が得られる。
その理由は、水は安価であり、しかも、温度、圧力の操作により容易に各物質に対する溶解度等の溶媒物性を制御することができるからである。
Fe源としては、塩化鉄(II)(FeCl2)、硫酸鉄(II)(FeSO4)、酢酸鉄(II)(Fe(CH3COO)2)、及びこれらの水和物の群から選択された1種または2種以上が好適に用いられる。
還元剤としては、二酸化イオウ(SO2)、亜硫酸(H2SO3)、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)、亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3)、亜硫酸アンモニウム((NH4)2SO3)、亜リン酸(H2PHO3)、アスコルビン酸の群から選択された1種または2種以上が好適に用いられる。
この混合物を高温高圧の条件下にて反応(水熱合成)させ、LiFePO4を含む反応物を得る(SP3)。
この高温高圧の条件は、LiFePO4が生成する温度、圧力及び時間の範囲であればよく、特に、平均粒径が1μm以下のLiFePO4粒子を得るためには、反応温度は120℃以上かつ250℃以下が好ましく、150℃以上かつ220℃以下がより好ましい。また、反応時の圧力は0.2MPa以上が好ましく、0.4MPa以上がより好ましい。また、反応時間は、反応温度にもよるが、1時間以上かつ24時間以下が好ましく、3時間以上かつ12時間以下がより好ましい。
このLiFePO4を含む反応物を純水を用いて洗浄し、濾過等を用いて得られた反応物を、LiFePO4とLi含有廃液(未反応のLiを含む溶液)に分離する(SP4)。
分離されたLiFePO4は、乾燥器等を用いて40℃以上にて3時間以上乾燥し、その後粉砕等を施すことにより、平均粒径が0.01μm以上かつ1μm以下、好ましくは0.02μm以上かつ0.5μm以下のLiFePO4粒子となる(SP5)。
この分離されたLi含有廃液に、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)または酸化カルシウム(CaO)を50モル%以下含有するアルカリA(第1のアルカリ)を添加し、この廃液に含まれるFe成分やPO4成分等の不純物を除去する(SP6)。ここで除去されたFe成分やPO4成分等の不純物は、廃棄処分される。
アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩及びこれらの水和物の群から選択される1種または2種以上が好ましく、アルカリ土類金属化合物としては、アルカリ土類金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩及びこれらの水和物の群から選択される1種または2種以上が好ましい。これらのアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
このLi含有廃液は、Fe成分やPO4成分等の不純物を除去することにより、精製されたLi含有溶液(不純物が除去された溶液)となる(SP7)。
このLi含有溶液にリン酸源を添加し、Li及びPO4含有溶液とする(SP8)。 このリン酸源の添加量としては、第1の工程におけるリン酸源と等モル量のリン酸源を添加することが好ましい。
リン酸源としては、第1の工程と同様、オルトリン酸(H3PO4)、メタリン酸(HPO3)等のリン酸、リン酸二水素アンモニウム(NH4H2PO4)、リン酸水素二アンモニウム((NH4)2HPO4)、リン酸アンモニウム((NH4)3PO4)、及びこれらの水和物の群から選択された1種または2種以上が好適に用いられる。
ここで、Li含有溶液に等モル量のリン酸源を添加することとした理由は、後工程で化学量論的組成からなるLiFePO4が得られるからである。
アルカリBとしては、中和時に不純物が生成し難いアルカリ、すなわち、生成する不純物が全て水に易溶であり、水で洗浄する際に容易にリン酸リチウムと分離することができるものが好ましく、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、アンモニア(NH3)の群から選択される1種または2種以上が好ましい。
これにより、リン酸リチウム(Li3PO4)を含む溶液が生成される(SP9)。次いで、このLi3PO4を含む溶液を静置させて、溶液中のLi3PO4を沈降させる。
このようにして分離されたLi3PO4は、不純物となるFe成分やCa成分等の含有量が極めて少ない。そこで、このLi3PO4を純水に分散させてリン酸リチウム(Li3PO4)スラリーとする(SP1)。
より高出力を可能にするためには、正極活物質の内部抵抗への影響が小さい0.5μm以下の粒子が好ましい。
なお、LiFePO4中に残留するCa量が400ppmを超えると、LiFePO4の電池特性、特に高温サイクル特性が著しく悪化し、電池の寿命が大幅に短縮することとなるので、好ましくない。
[実施例1]
(第1の工程)
純水1Lに水酸化リチウム(LiOH)3mol及びオルトリン酸(H3PO4)1molを加えて撹拌し、リン酸リチウムスラリーを得た。
次いで、このリン酸リチウムスラリーに塩化鉄(II)(FeCl2)1molを添加し、さらに還元剤として亜硫酸(H2SO3)0.01molを添加し、水を加えて総量を2Lとし、原料液A−1とした。この原料液A−1をLiFePO4に換算したときの濃度は0.5mol/Lであった。
次いで、この原料液A−1を耐圧密閉容器に投入し、密閉状態で170℃にて6時間加熱し、水熱合成した。
(第3の工程)
次いで、得られた反応液を耐圧密閉容器から取り出し、純水6Lを用いて洗浄した後に濾過し、粉体と濾液とに分離した。その後、この粉体を乾燥し、試料B−1を得た。
次いで、上記の濾液に微量の水酸化リチウム(LiOH)を加え、沈殿物を析出させた。次いで、この濾液から沈殿物を除去し、Li含有溶液を得た。
(第5の工程)
次いで、このLi含有溶液にオルトリン酸(H3PO4)2/3molを加えて撹拌し、その後、アンモニア水(NH4OH)2molを加え、白色の沈殿物を得た。
この白色の沈殿物を純水2Lを用いて洗浄し、その後乾燥し、白色試料C−1を得た。
次いで、白色試料C−1のうち115.8gを純水0.5Lに投入し撹拌して、リン酸リチウムスラリーを得た。
次いで、このリン酸リチウムスラリーに塩化鉄(II)(FeCl2)を添加し、さらに還元剤として亜硫酸(H2SO3)を添加し、上記の原料液A−1と同一の組成の原料液A−2を作製した。
次いで、この原料液A−2を耐圧密閉容器に投入し、密閉状態で170℃にて6時間加熱し、水熱合成した。
(第3’の工程)
次いで、得られた反応液を、純水6Lを用いて洗浄した後に濾過し、粉体と濾液とに分離した。その後、この粉体を乾燥し、試料B−2を得た。
次いで、上記の濾液に微量の水酸化リチウムを加え、沈殿物を析出させた。次いで、この濾液から沈殿物を除去し、Li含有溶液を得た。
(第5’の工程)
次いで、このLi含有溶液にオルトリン酸(H3PO4)を加えて撹拌し、その後、アンモニア水(NH4OH)を加え、白色の沈殿物を得た。
この白色の沈殿物を純水を用いて洗浄し、その後乾燥し、白色試料C−2を得た。
実施例1の第4の工程で水酸化リチウム(LiOH)の替わりに炭酸リチウム(Li2CO3)を用いた他は、実施例1に準じて、実施例2の試料B−2及び白色試料C−2を得た。
実施例1の第4の工程で水酸化リチウム(LiOH)の替わりに水酸化ナトリウム(NaOH)を用いた他は、実施例1に準じて、実施例3の試料B−2及び白色試料C−2を得た。
実施例1の第4の工程で水酸化リチウム(LiOH)の替わりに水酸化カリウム(KOH)を用いた他は、実施例1に準じて、実施例4の試料B−2及び白色試料C−2を得た。
実施例1の第4の工程で水酸化リチウム(LiOH)の替わりに水酸化リチウム(LiOH)と水酸化カルシウム(Ca(OH)2)とをLiOH:Ca(OH)2=75:25(モル比)となるように混合した混合アルカリを用いた他は、実施例1に準じて、実施例5の試料B−2及び白色試料C−2を得た。
実施例1の第4の工程で水酸化リチウム(LiOH)の替わりに水酸化リチウム(LiOH)と水酸化カルシウム(Ca(OH)2)とをLiOH:Ca(OH)2=50:50(モル比)となるように混合した混合アルカリを用いた他は、実施例1に準じて、実施例6の試料B−2及び白色試料C−2を得た。
実施例1の第4の工程で水酸化リチウム(LiOH)の替わりに水酸化カルシウム(Ca(OH)2)を用いた他は、実施例1に準じて、比較例の試料B−2及び白色試料C−2を得た。
(結晶相の同定及び組成分析)
実施例1〜6及び比較例各々の試料B−2及び白色試料C−2の結晶相をX線回折装置を用いて粉末法により同定した。
また、実施例1〜6及び比較例各々の試料B−2及び白色試料C−2の不純物の分析をICP分析により行った。
これらの結晶相の同定及び不純物の測定の結果を表1及び表2に示す。
なお、表1では、リサイクルを行わない試料の例として、実施例1の第3の工程で水熱合成により得られた試料B−1を参考例として挙げてある。
実施例1〜6及び比較例各々の試料B−2の比表面積をBET法により測定した。
これらの測定結果を表1に示す。
実施例1〜6及び比較例各々の白色試料C−2の濾液からのLi回収率を算出した。
これらの算出結果を表2に示す。
[カーボンコート処理]
実施例1〜6及び比較例で得られた各々の試料B−2を固形分換算で150gに対し、ポリエチレングリコール5g、純水150gを加え、5mm径のジルコニアビーズをメディアとしたボールミルにて12時間粉砕・分散処理を行い、均一なスラリーを調製した。
次いで、このスラリーを180℃の大気雰囲気中に噴霧して乾燥させ、平均粒径が約6μmの造粒体を得た。この造粒体を不活性雰囲気下、750℃にて1時間焼成し、実施例1〜6及び比較例のリチウムイオン電池用正極活物質を作製した。
上記のリチウムイオン電池用正極活物質について、以下の処理を行い、実施例1〜6及び比較例各々のリチウムイオン2次電池を作製した。
まず、正極活物質を90質量部、導電助剤としてアセチレンブラックを5質量部、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を5質量部、及び溶媒としてN−メチル−2−ピロリジノン(NMP)を混合した。
次いで、3本ロールミルを用いてこれらを混練し、正極活物質ペーストを作製した。
次いで、この正極を2cm2の円板状に打ち抜き、減圧乾燥後、乾燥アルゴン雰囲気下にてステンレススチール製の2016型コイン型セルを用いてリチウムイオン2次電池を作製した。
ここでは、負極に金属リチウムを、セパレーターに多孔質ポリプロピレン膜を、電解液に1モルのLiPF6を炭酸エチレン(EC)と炭酸エチルメチル(EMC)とを1:1にて混合した溶液に混合した混合物を用いた。
実施例1〜6及び比較例各々のリチウムイオン2次電池の評価を、電池充放電試験及び高温サイクル試験により行った。試験方法は以下のとおりである。
(電池充放電試験)
カットオフ電圧を2.0V〜4.0Vとし、初期放電容量の測定は、0.1Cで充電を行い、0.1Cで放電した。
負極に天然黒鉛負極シート(宝泉社製)を使用した以外は、実施例1〜6及び比較例各々のリチウムイオン2次電池を用いて次の条件で充放電試験を行った。
カットオフ電圧:2.0V〜4.0V
測定温度:60℃
1サイクル目から3サイクル目まで:0.2C充電後0.2C放電
4サイクル目から600サイクル目まで:1C充電後1C放電
また、nサイクル目の容量の4サイクル目の容量に対する百分率を容量維持率とした。
これらの試験結果を表3に、実施例1と比較例の高温サイクル特性を図2に、それぞれ示す。図2中、Aは実施例1の高温サイクル特性を、Bは比較例の高温サイクル特性を、それぞれ示している。
なお、表3では、リサイクルを行わない試料の例として、実施例1の試料B−1を用いて得られたリチウムイオン2次電池を参考例として挙げてある。
Claims (4)
- LiFePO4にて表される電極材料の製造方法であって、
Li源とリン酸源を反応させてなるリン酸リチウムスラリーにFe源及び還元剤を添加して懸濁液とする第1の工程と、
この懸濁液を高温高圧条件下にて反応させ、LiFePO4を含む粗生成物を生成する第2の工程と、
前記粗生成物を、LiFePO4を主成分とする主生成物と、他の生成物を含む溶液とに分離する第3の工程と、
前記他の生成物を含む溶液に、水酸化カルシウムと水酸化リチウムとからなり、前記水酸化カルシウムの含有量が50モル%以下、かつ、前記水酸化カルシウムと前記水酸化リチウムとのモル比(Ca/Li)が0<Ca/Li≦1の第1のアルカリを添加し、Fe化合物を含む不純物を除去する第4の工程と、
前記不純物が除去された溶液にLi源とリン酸源を添加して、前記溶液中の組成比(Li:P)が3:1になるように調整し、この組成比を調整した溶液に第2のアルカリを添加してリン酸リチウムスラリーを生成させる第5の工程とを備え、
この第5の工程にて得られたリン酸リチウムスラリーを用いて前記第1の工程以降を行い、再度前記主生成物を得ることを特徴とする電極材料の製造方法。 - 前記第2のアルカリは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアの群から選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1記載の電極材料の製造方法。
- Liを含む溶液に、水酸化カルシウムと水酸化リチウムとからなり、前記水酸化カルシウムの含有量が50モル%以下、かつ、前記水酸化カルシウムと前記水酸化リチウムとのモル比(Ca/Li)が0<Ca/Li≦1の第1のアルカリを添加し、Fe化合物を含む不純物を除去する工程と、
前記不純物が除去された溶液にLi源とリン酸源を添加して、前記溶液中の組成比(Li:P)が3:1になるように調整し、この組成比を調整した溶液に第2のアルカリを添加してリン酸リチウムを含むスラリーを生成させる工程と、
この生成したリン酸リチウムを回収する工程と、を備えたことを特徴とするリン酸リチウムの回収方法。 - 前記第2のアルカリは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアの群から選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項3記載のリン酸リチウムの回収方法。
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