JP5634278B2 - ウェイト算出方法、ウェイト算出装置、アダプティブアレーアンテナ、及びレーダ装置 - Google Patents

ウェイト算出方法、ウェイト算出装置、アダプティブアレーアンテナ、及びレーダ装置 Download PDF

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Description

本実施形態は、ウェイト制御により、不要波を抑圧して目標からの反射信号を検出するのに好適なウェイト算出方法、そのウェイト算出方法を用いたウェイト算出装置、そのウェイト算出装置を採用したアダプティブアレーアンテナ、及びそのアダプティブアレーアンテナを組み込んだレーダ装置に関する。
近年、パルスレーダ装置では、より目標検出精度を向上させるために、アダプティブアレーアンテナを組み込んで、いわゆるアダプティブヌルステアリングを行うようになってきている。このアダプティブヌルステアリングは、アダプティブアレーアンテナにおいて受信信号の位相及び振幅にウェイト制御を施すことで、不要波が到来する方向の指向性が零(ヌル)になるように受信合成ビームを形成する処理である。このような用途に用いられるアダプティブアレーアンテナには、多数の遅延信号が到来する環境下やクラッタ及び妨害波等の不要波が存在する環境下においても、上記の受信合成ビームの形成が適正に行われるようにウェイト制御を行うことが求められている。
そこで、アダプティブアレーアンテナにおいて、時空間適応信号処理(STAP:Space Time Adaptive Processing)方式を採用したウェイト制御方法が注目されている。この時空間適応信号処理(STAP)方式は、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)をより改善し、不要波の到来方向での指向性が零(ヌル)に近い良好なビーム形成を行い得るという特徴を有している。
時空間適応信号処理(STAP)方式では、以下のような処理が行われる。まず、複数(N)本、アレー状に配列されたアンテナ(素子アンテナ、すなわちチャンネル)により目標反射信号を受信し、その受信信号を、受信パルス幅に対応した幅のレンジ(距離)セル(range cell)が時間軸上に所定の長さで連なるようにメモリ空間に形成された、全処理レンジセルの対応セル位置に記憶する。そして、その記憶されたデータから、目標信号を含むと想定されるレンジセル(処理適用レンジセルという)を除いたレンジセル、すなわち不要波のみから形成されると想定されるセルのデータから共分散行列を演算する。最終的に、ビーム合成回路において、その共分散行列に基づき算出された適応ウェイトを用いて、アンテナ受信信号にウェイト制御を施す。
この時空間適応信号処理方式におけるウェイト制御では、レンジセル毎のウェイト演算がウェイト算出回路において行われる。このウェイト演算の処理時間を削減するため、受信パルス全てを用いてウェイトを算出するfull-DOF(degrees-of-freedom)方式ではなく、DPCA(displaced phase center antenna)の概念を応用したpre-Doppler方式による処理が知られている。
ところが、上記pre-Doppler処理は、行列のランク(次数)を低減するための技術であり、受信パルスに対して次元を削減することは考慮されていない。このため、受信データ全てのパルスを用いてウェイト算出を行うため、演算に膨大な時間がかかっていた。
J. R. Guerci, Space-Time Adaptive Processing for Radar, Artech House, Norwood, MA, 2003.
以上述べたように、従来のレーダ装置に用いられるアダプティブアレーアンテナのウェイト制御による時空間適応信号処理方式にあっては、不要波方向の指向性を零にするためのウェイト算出時に、受信パルスに対して次元を削減するための方法がなく、受信データ全てのパルスを用いてウェイト算出を行わなければならず、演算に膨大な時間がかかっていた。
本実施形態は上記の課題に鑑みてなされたもので、ウェイト制御による時空間適応信号処理方式において、不要波方向の指向性を零にするためのウェイト算出時に、受信データから任意のパルスを選択し、少ない計算量で良好な信号処理利得を実現するウェイト算出方法、ウェイト算出装置、アダプティブアレーアンテナ、レーダ装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本実施形態に係るウェイト演算方法は、アンテナを介して受信されるレーダパルスの目標反射信号を、時間軸上で所定距離相当の長さからなる複数の処理レンジセルに対して受信タイミングに沿った対応セル位置に記憶し、前記複数の処理レンジセルに記憶された値を用いて前記目標反射信号の到来方向に対して不要波の到来方向の指向性が零になるように受信合成ビームを形成するための前記受信信号の位相及び振幅に対する適用ウェイトを算出する際に、ウェイト算出に用いる受信パルスを、距離、または、演算時間と信号処理利得の関係から事前に選択、または、目標検出結果から自動的に選択し、演算時間の高速化を図ることを特徴とする。
また、本実施形態に係るウェイト演算装置は、アンテナを介して受信されるレーダパルスの目標反射信号を、時間軸上で所定距離相当の長さからなる複数の処理レンジセルに対して受信タイミングに沿った対応セル位置に記憶し、前記複数の処理レンジセルに記憶された値を用いて前記目標反射信号の到来方向に対して不要波の到来方向の指向性が零になるように受信合成ビームを形成するための前記受信信号の位相及び振幅に対する適用ウェイトを算出する際に、ウェイト算出に用いる受信パルスを、距離、または、演算時間と信号処理利得の関係から事前に選択、または、目標検出結果から自動的に選択し、演算時間の高速化を図ることを特徴とする。
また、本実施形態に係るアダプティブアレーアンテナは、複数の素子アンテナをアレー状に配列し、任意の方向に指向制御されてレーダパルスの目標反射信号を受信するアダプティブアレーアンテナであって、前記目標反射信号を、時間軸上で所定距離相当の長さからなる複数の処理レンジセルに対して受信タイミングに沿った対応セル位置に記憶し、前記複数の処理レンジセルに記憶された値を用いて前記目標反射信号の到来方向に対して不要波の到来方向の指向性が零になるように受信合成ビームを形成するための前記受信信号の位相及び振幅に対する適用ウェイトの算出に用いる受信パルスを、距離、または、演算時間と信号処理利得の関係から事前に選択、または、目標検出結果から自動的に選択して得られる適応ウェイトを取り込み、前記適応ウェイトにより前記目標反射信号に対するウェイト制御を行って受信合成ビームを形成することを特徴とする。
また、本実施形態に係るレーダ装置は、複数の素子アンテナをアレー状に配列し、任意の方向に指向制御されてレーダパルスの目標反射信号を受信し、与えられた適応ウェイトにより前記目標反射信号に対するウェイト制御を行って受信合成ビームを形成するアダプティブアレーアンテナと、前記目標反射信号を、時間軸上で所定距離相当の長さからなる複数の処理レンジセルに対して受信タイミングに沿った対応セル位置に記憶し、前記複数の処理レンジセルに記憶された値を用いて前記目標反射信号の到来方向に対して不要波の到来方向の指向性が零になるように受信合成ビームを形成するための前記受信信号の位相及び振幅に対する適用ウェイトの算出に際して、その算出に用いる受信パルスを、距離、または、演算時間と信号処理利得の関係から事前に選択、または、目標検出結果から自動的に選択して得られる前記適応ウェイトを生成するウェイト算出装置と、前記アダプティブアレーアンテナでウェイト制御が施された目標反射信号から目標を検出する信号処理装置とを具備することを特徴とする。
本実施形態に係る受信データの概念図である。 本実施形態に係るウェイト算出に用いるデータの概念図である。 本実施形態に係る全ての受信パルスをウェイト算出に用いる概念図である。 本実施形態に係る共分散行列の次元数に対する信号処理利得と演算時間の関係を示す図である。 本実施形態に係る距離に応じてウェイト算出に用いるパルス数を変更するデータの概念図である。 本実施形態に係る受信パルスの初めからmパルスを選択したデータをウェイト算出に用いる概念図である。 本実施形態に係る受信パルスの途中からmパルスを選択したデータをウェイト算出に用いる概念図である。 本実施形態に係る受信パルスから任意のmパルスを選択してウェイト算出に用いるデータの概念図である。 本実施形態に係る受信パルスからmパルス及びm’パルスを選択したデータをそれぞれウェイト算出に用いる概念図である。 本実施形態に係るウェイト算出装置の一実施形態を示すブロック図である。 本実施形態に係る時空間適応信号処理におけるウェイト算出装置、及びアダプティブアレーアンテナが組み込まれたレーダ装置の概略ブロック構成図である。 本実施形態に係るウェイト算出回路の処理の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本実施形態について説明する。
まず、受信パルス全てを用いてウェイトを算出するfull-DOF方式について説明する。
図1はアダプティブアレーアンテナが組み込まれたレーダ装置における受信データの概念図であり、縦方向に配列されるアンテナ数Nそれぞれについて、横方向に受信パルス数Mを並べたときの距離(レンジ数)Lがアンテナ素子毎に各受信パルスで得られる様子を示している。図2は上記レーダ装置の時空間適応信号処理におけるウェイト算出に用いるデータの概念図であり、縦方向はアンテナ数(N)、横方向は受信パルス数(M)、奥行き方向はレンジ数(k−K)を示している。図3は図2に示した全ての受信パルスをウェイト算出に用いる場合の概念図である。
受信信号Xの到来方向の方向行列をA、また複素振幅ベクトルをS、平均0,分散σ2 で与えられる熱雑音をnとしたとき、受信信号Xは次の(1)式で表される。
Figure 0005634278
また、間隔dxをなしてアレー状に配列されたN個のアンテナ#n(n:1〜N)により目標信号を受信したとき、受信周波数信号の波長をλ(Λ)、D個の到来目標信号d(d:1〜D)の到来方向を決めるステアリングベクトルa(θd)は、次の(2)式で表される。
Figure 0005634278
ここで、角度方向、すなわち、空間系列に対する方向行列Aθは下記(3)式となる。
Figure 0005634278
さらに、目標信号dのドップラー周波数をfd、M個の受信パルスの間隔をTとすると、時間方向のステアリングベクトルa(fd)は次の(4)式で示される。
Figure 0005634278
このことから、全ての受信パルスに対する、時系列の方向行列Afは下記(5)式で表される。
Figure 0005634278
よって、方向行列A(θ,f)は、次の(6)式
Figure 0005634278
で表される時空間ステアリングベクトルa(θd, fd)を用いて、下記(7)式で与えられる。
Figure 0005634278
ここで、時刻kにおける(NM×1)次元の入力ベクトルをxk とすると、K個分のデータから算出される共分散行列Rは下記(8)式で与えられる。
Figure 0005634278
例えば、一つの目標に対するWiener Filterのウェイトwは、(7)式におけるステアリングベクトルa(θd, fd)を選択しこれをsとすると、下記(9)式で算出される。
Figure 0005634278
(9)式から、ウェイトの算出にはNM次元の逆行列演算が必要であり、アンテナ素子並びに受信パルス数に応じて演算時間が増減することがわかる。
図4に共分散行列の次元数に対する信号処理利得と演算時間との関係を示す。一般的に、逆行列演算は次元数の約3乗で比例することが知られている。このことから、共分散行列の次元を小さくすることで、ウェイト算出の演算時間を高速化することができる。一方、信号処理利得(性能)は、一般的には加算処理と等価であり、次元数に比例することから、次元数の増加に伴い信号処理利得が向上することが分かる。これらのことから、行列の次元数は演算時間と信号処理利得に関係するため、演算時間を優先するか、信号処理利得を優先するかをシステムに応じて設計する必要がある。
次に、本実施形態に係わるウェイト算出方法、すなわちウェイト算出に用いる受信パルスを、距離、または、演算時間と信号処理利得の関係から事前に選択、または、目標検出結果から自動的に選択し、演算時間を高速化する方法について説明する。
まず、距離に応じてウェイト算出に用いるパルス数を変更するデータの概念図を図5に示す。図5では、1〜Kまでは全ての受信パルスからウェイトを計算し、それ以降の距離では、任意の距離毎にウェイト計算に用いるパルス数を選択(少なく)設定している。図5から分かるように、本実施形態を適用することで、全ての距離において全ての受信パルスからウェイトを計算するよりも、距離毎にウェイト計算に用いるパルス数を少なくするため、演算時間を短縮することができる。
次に、図6に受信パルスの始めからmパルス(m<M)を選択したデータをウェイト算出に用いる概念図を示し、図7に受信パルスの途中からmパルス(m<M)を選択したデータをウェイト算出に用いる概念図を示し、図8に受信パルスの任意のmパルス(m<M)を選択したデータをウェイト算出に用いる概念図を示し、図9に全ての受信パルスのうち、例えばmパルス及びm’パルス(m,m’<M)を選択したデータをそれぞれのウェイト算出に用いる概念図を示す。図6、図7、図8及び図9から明らかなように、本実施形態を適用することで、全ての受信パルスからウェイトを計算する方式よりも少ないパルス数でウェイトを計算するため、演算時間を短縮することができる。
尚、本実施形態を適用することで算出したウェイトを適用した結果と、残りの受信パルスの受信信号に対して適用した結果を積分する場合には、複素ウェイト(振幅及び位相の情報を有する)により積分を行う。これは、本実施形態を適用することで選択するパルスが不連続の場合があり、SINR向上には複素ウェイトによる積分が有効である用いることが必須となるためである。
また、ウェイト算出のためのアルゴリズムは、前記先行技術文献に記載のアルゴリズムを、複数のパルス選択箇所に対して異なるアルゴリズムを用いることにより、演算時間の高速化、並びに、SINRの向上が実現可能である。
したがって、本実施形態のウェイト算出方法によれば、ウェイト算出に用いる受信パルスを、距離、または、演算時間と信号処理利得の関係から事前に選択、または、目標検出結果から自動的に選択、ウェイトを算出することで、演算時間の高速化と目標のドップラー周波数に対して良好なSINR特性を得ることができる。
図10は本実施形態に係るウェイト算出装置の一実施形態を示すブロック図である。図10において、11はCPU(演算処理装置)であり、このCPU11はバス12を通じてプログラム記憶用ROM13、データ入出力インターフェース(I/O)14、データ一時記憶用RAM15に接続されている。ROM13には、本実施形態に係わるウェイト算出プログラムが格納されており、処理開始が指示されると、CPU11はROM13からプログラムをロードし、データ入出力インターフェース14を介してデータを取り込んでRAM15に一時格納し、当該RAM15から適宜データを読み出して、ウェイト演算処理を実行し、得られたウェイト演算結果をインターフェース14から出力する。
上記構成による本実施形態のウェイト算出装置は、目標のドップラー周波数に対してSINR劣化を抑制する上記本実施形態に係るウェイト算出方法を使用するので、良好なSINR特性を得ることが可能である。そこで、このウェイト算出装置をアダプティブアレイアンテナに採用し、個々のアンテナ素子の入出力に対するウェイト算出を行わせる。これによれば、良好なSINR特性を有する合成ビームを形成することが可能となる。
ところで、アダプティブアレイアンテナは、目標を捕捉するための合成開口レーダ装置等のレーダ装置に採用されている。そこで、上記のようにアダプティブアレイアンテナに本実施形態のウェイト算出装置を採用することで、良好なSINR特性を有する合成ビームを形成することが可能となるため、このアンテナを用いるレーダ装置にあっては、目標をより良好に捕捉することができるようになる。
上記レーダ装置の一例として、図11に本実施形態を適用した時空間適応信号処理におけるウェイト算出装置が組み込まれたレーダ装置の概略ブロック構成図を示す。図11において、21はN個のアンテナ素子でレーダパルスの目標反射信号を受信するアダプティブアレーアンテナである。このアンテナ21の各素子出力は、それぞれ受信部22で受信検波されてデータ蓄積部23に送られる。データ蓄積部23では、予め所定距離相当の長さの処理レンジセルに対応する記憶領域が用意されており、入力データは受信タイミングに沿った対応セル位置の記憶領域に順次記憶される。
ここで、一部のアンテナ素子出力はリファレンス信号推定部24に送られ、受信信号の振幅・位相の基準として用いられる。励振部26は、リファレンス信号推定部24及びリファレンス信号生成部25を定期的に励振させて、所定距離相当のレンジセルそれぞれのウェイト算出のためのリファレンス信号を推定し生成する。また、上記データ蓄積部23の蓄積データは、時空間適応信号処理部27に送られる。この時空間適応信号処理部27は、ウェイト算出回路271において、目標信号を含むと想定されるレンジセルを除いたレンジセル、すなわち不要波のみから形成されると想定されるセルのデータから共分散行列を演算する。最終的に、ビーム合成回路272において、その共分散行列に基づき算出された適応ウェイトによりアンテナ受信信号にウェイト制御を施して出力データとする。このように、アダプティブアレーアンテナでウェイト制御が施された出力データ、すなわち目標反射信号は信号処理装置28に送られ、目標が検出される。
上記構成の時空間適応信号処理方式におけるウェイト制御では、適応ウェイトを算出するために、ウェイト算出回路271において、レンジセル毎のウェイト演算が行われる。このウェイト算出回路271に先に述べたウェイト算出方法、すなわちウェイト算出に用いる受信パルスを、距離、または、演算時間と信号処理利得の関係から事前に選択、または、目標検出結果から自動的に選択しウェイトを算出することで、演算時間の高速化と良好なSINR特性を得ることが可能となる。特に、レーダ装置において、目標の形状まで検出する場合には、レンジセルを細分化しておくことが必要であり、そのウェイト計算も膨大なものとなるが、本実施形態に係るウェイト計算を利用することで演算時間の高速化と良好なSINR特性が得られることから、目標検出性能を飛躍的に高めることができる。
ここで、図12に本実施形態を適用したウェイト算出回路271の処理フローを示す。
このウェイト算出回路271は、距離に応じてウェイト算出に用いるパルス数を事前に決定しておく処理S1(図5参照)と、演算時間と信号処理利得に応じてパルス数を事前に決定しておく処理S2(図6〜図9参照)を備え、いずれかの処理S1,S2を選択処理S3により任意に選択可能とする。
一方、リファレンス信号生成部25にて事前にリファレンス信号が決定され、リファレンス信号推定部24にて受信信号から目標反射信号に対応するリファレンス信号が推定される。ウェイト計算開示時には事前に決定されたリファレンス信号が選択され、受信信号が得られた後は推定されたリファレンス信号が選択されてウェイト算出回路271に送られる。
ウェイト算出回路271では、処理S1で得られた距離に応じて決定されたパルス数または処理S2で得られた演算時間と信号処理利得に応じて決定されたパルス数と、事前に決定されたリファレンス信号または推定されたリファレンス信号に基づいてウェイト算出アルゴリズムを選択し、適応ウェイトを算出する(処理S4)。
また、ウェイト算出回路271は、全ての受信信号に対して処理S4で算出した適応ウェイトを積分する処理S6と、全ての受信信号に対して処理S4で算出した適応ウェイトに複素ウェイトを乗算して積分する処理S7とを備え、選択処理S5,S8によっていずれかの処理S6,S7を選択可能とする。処理S6,S7のいずれかで算出された積分結果はビーム合成回路272に送られてビーム合成されて出力データとなる。
続いて、上記ビーム合成された出力データは処理S9にて、出力データから目標検出結果が得られるかどうか判断し、出力データに対する目標検出結果が得られない場合は演算時間の上限までウェイト算出に用いるパルス数を増加するように処理S4に指示する。これにより、目標検出結果からウェイト算出に用いる受信パルスを自動的に選択することが可能となる。
以上のことから、ウェイト算出に用いる受信パルスを、距離、または、演算時間と信号処理利得の関係から事前に選択、または、目標検出結果から自動的に選択しウェイトを算出していることが分かる。
尚、上記実施形態はそのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせでもよい。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
11…CPU、12…バス、13…プログラム記憶用ROM、14…データ入出力インターフェース、15…データ一時格納用RAM、21…アダプティブアレーアンテナ、22…受信部、23…データ蓄積部、24…リファレンス信号推定部、25…リファレンス信号生成部、26…励振部、27…時空間適応信号処理部、271…ウェイト算出回路、272…ビーム合成回路、28…信号処理装置。

Claims (9)

  1. アンテナを介して受信されるレーダパルスの受信信号を、時間軸上で所定距離相当の長さからなる複数の処理レンジセルに対して受信タイミングに沿った対応セル位置に記憶し、
    前記複数の処理レンジセルに記憶された値を用いて前記受信信号の到来方向に対して不要波の到来方向が零になるように受信合成ビームを形成するための前記受信信号の位相及び振幅に対する適用ウェイトを算出する方法であって、
    前記受信信号のMパルスのうち距離に応じて選択したパルス(m1,m2,…,mm)の受信信号に対するウェイトを算出して適用し
    前記算出されたウェイトを残りのパルス(M−m1,M−m2,…,M−mm)の受信信号に適用し、その結果を積分することで全体の受信信号に対する適用ウェイトを算出することを特徴とするウェイト算出方法。
  2. アンテナを介して受信されるレーダパルスの受信信号を、時間軸上で所定距離相当の長さからなる複数の処理レンジセルに対して受信タイミングに沿った対応セル位置に記憶し、
    前記複数の処理レンジセルに記憶された値を用いて前記受信信号の到来方向に対して不要波の到来方向が零になるように受信合成ビームを形成するための前記受信信号の位相及び振幅に対する適用ウェイトを算出する方法であって、
    前記受信信号のMパルスうち演算時間と信号処理利得に応じて選択したパルス(m1,m2,…,mm)の受信信号に対するウェイトを算出して適用し
    前記算出されたウェイトを残りのパルス(M−m1,M−m2,…,M−mm)の受信信号に適用し、その結果を積分することで全体の受信信号に対する適用ウェイトを算出することを特徴とするウェイト算出方法。
  3. 前記算出したウェイトを残りのパルス(M−m1,M−m2,…,M−mm)の受信信号に適用し、その結果を積分するにあたり、複素ウェイトを乗算した後に積分することを特徴とする請求項1または2に記載のウェイト算出方法。
  4. 前記選択したパルス(m1,m2,…,mm)のウェイト算出に、複数のパルス選択箇所に対して異なるアルゴリズムを用いることを特徴とする前記請求項1または2に記載のウェイト算出方法。
  5. 前記選択したパルス(m1,m2,…,mm)のウェイト算出に、前記レーダパルスの受信信号に対応したリファレンス信号または推定リファレンス信号を用いることを特徴とする前記請求項1または2に記載のウェイト算出方法。
  6. アンテナを介して受信されるレーダパルスの受信信号を、時間軸上で所定距離相当の長さからなる複数の処理レンジセルに対して受信タイミングに沿った対応セル位置に記憶する記憶手段と、
    前記複数の処理レンジセルに記憶された値を用いて前記受信信号の到来方向に対して不要波の到来方向が零になるように受信合成ビームを形成するための前記受信信号の位相及び振幅に対する適用ウェイトを算出する算出手段とを具備し、
    前記算出手段は、請求項1乃至5のいずれかに記載のウェイト算出方法により算出することを特徴とするウェイト算出装置。
  7. 複数の素子アンテナをアレー状に配列し、任意の方向に指向制御されてレーダパルスの受信信号を受信するアダプティブアレーアンテナであって、
    前記受信信号を、時間軸上で所定距離相当の長さからなる複数の処理レンジセルに対して受信タイミングに沿った対応セル位置に記憶する記憶手段と、
    前記複数の処理レンジセルに記憶された値を用いて前記受信信号の到来方向に対して不要波の到来方向が零になるように受信合成ビームを形成するための前記受信信号の位相及び振幅に対する適用ウェイトを算出する算出手段と、
    前記算出手段で得られた適用ウェイトにより前記受信信号に対するウェイト制御を行って受信合成ビームを形成する形成手段とを具備し、
    前記算出手段は、請求項1乃至5のいずれかに記載のウェイト算出方法により算出することを特徴とするアダプティプアレーアンテナ。
  8. 複数の素子アンテナをアレー状に配列し、任意の方向に指向制御されてレーダパルスの受信信号を受信し、与えられた適応ウェイトにより前記受信信号に対するウェイト制御を行って受信合成ビームを形成するアダプティブアレーアンテナと、
    前記受信信号を、時間軸上で所定距離相当の長さからなる複数の処理レンジセルに対して受信タイミングに沿った対応セル位置に記憶する記憶手段と、
    前記複数の処理レンジセルに記憶された値を用いて前記受信信号の到来方向に対して不要波の到来方向が零になるように受信合成ビームを形成するための前記受信信号の位相及び振幅に対する適用ウェイトを算出する算出手段と、
    前記アダプティブアレーアンテナでウェイト制御が施された受信信号から目標を検出する信号処理装置とを具備し、
    前記算出手段は、請求項1乃至5のいずれかに記載のウェイト算出方法により算出することを特徴とするレーダ装置。
  9. 前記信号処理装置は、目標の形状を検出することを特徴とする請求項に記載のレーダ装置。
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