JP5634015B2 - 昇華型熱転写シート - Google Patents
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Description
昇華型熱転写方式は、一般的に三原色(イエロー、マゼンタ、シアンの3色。必要に応じてブラックを加えてもよい。)を順次重ねて階調印画することにより、フルカラー表現を行っている。
しかしながら、特許文献1に代表される従来の昇華型熱転写シートは、印刷の延長線上の色相であるのに対し、デジタルカメラで撮影した画像は、s−RGB、Adobe−RGBに代表される色相であり、昇華型熱転写シートと異なる色相規格となっている。例えば、デジタルカメラで撮影したイエロー、マゼンタ、シアンをそのまま印画すると、印画物は、撮影画像と異なる色となる。プリンタドライバ等で変換を行い、規格に沿う色にて印画することも可能であるがイエロー、マゼンタ、シアンを得るために複数のリボンを重ねて印画する必要があり、色再現域そのものが狭くなるという問題があった。
本発明者は、まず従来の熱転写シートによるデジタルカメラで撮影した画像の印画について検討を行った。
図1に示すように、従来の熱転写シートは、色再現域がS−RGB規格やAdobeRGB規格で規定されるデジタルカメラの色再現域と大きなズレがあった。そのため、従来の熱転写シートによりデジタルカメラの撮影画像の印画物を得るには、S−RGBやAdobeRGB規格に沿うようプリンタ内で色変換を行う必要があった。
しかし、このような色変換により、イエロー染料、マゼンタ染料及びシアン染料の1次色が濁ってしまうという問題点があった。
このような従来の熱転写シートの問題点に鑑み、本発明者は、鋭意検討の結果、熱転写シートとして、特定の色特性を有するイエロー染料、マゼンタ染料及びシアン染料を、それぞれ含有するイエロー染料層、マゼンタ染料層及びシアン染料層を有する染料層が形成されたものは、デジタルカメラの撮影画像であっても、極めて優れた色再現性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
更に、S−RGB規格の1次色の最大の彩度は、イエローが95、マゼンタが111、シアンが54であり、Adobe−RGB規格の1次色の最大の彩度は、イエローが106、マゼンタが114、シアンが86である。彩度が高い方がより鮮やかな色を再現することが可能となり色再現域が広い。
上記基材シートとしては、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであれば何れのものでもよく、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等の樹脂フィルム;コンデンサー紙、パラフィン紙、合成紙等の紙類;不織布;紙や不織布と樹脂との複合体;等が挙げられる。
上記基材シートは、必要に応じ、その一方の面又は両面に接着層(プライマー層)を設ける等、接着処理を行ったものであってもよい。
上記接着処理としては、コロナ放電処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理、プラズマ処理、プライマー処理、グラフト化処理等、公知の表面改質方法が挙げられる。
本発明の熱転写シートにおいて、上記イエロー染料層、マゼンタ染料層及びシアン染料層にそれぞれ含まれる、イエロー染料、マゼンタ染料及びシアン染料は、いずれも単独の光学濃度(ОD)1.0における印画色相のL*C*h表色系による色相角が所定の範囲内にあるものである。
すなわち、上記イエロー染料は、光学濃度(ОD)1.0における印画色相のL*C*h表色系による色相角が105±10°であり、上記マゼンタ染料は、光学濃度(ОD)1.0における印画色相のL*C*h表色系による色相角が330±10°であり、上記シアン染料は、光学濃度(ОD)1.0における印画色相のL*C*h表色系による色相角が200±10°である。上記イエロー染料、マゼンタ染料及びシアン染料の上記色相角が上記範囲内にあることで、本発明の染料熱転写シートは、デジタルカメラの撮影画像の色再現性に優れたものとなる。なお、本明細書において、上記光学濃度(OD)とは、反射濃度を意味し、分光感度特性は、イエロー、マゼンタ、シアン測定時は「ISO Status A Density」、ブラック測定時は「ISO visual density」である。
上記色相角の差が15°を超えると、本発明の熱転写シートによりデジタルカメラの撮影画像の再現性に劣ることがある。より好ましくは10°以内に収まることである。
上記キノフタロン系染料としては、なかでも、下記化学式(1)、(2)及び(3)で表される構造を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
なお、本明細書において、上記吸光係数は、0.0002wt%の染料を含有するトルエン溶液を調製し、(株)島津製作所 UV−3100PCにて最大吸収波長λmax時の吸光係数を測定した値である。
等が挙げられる。
なお、上記イエロー染料は、上述したL*C*h表色系による色特性を満たす範囲であれば、その他の従来公知のイエローを呈する染料を含有していてもよい。
なお、上記マゼンタ染料の吸光係数は、上述したイエロー染料と同様にして測定した値を意味する。
なお、上記マゼンタ染料は、上述したL*C*h表色系による色特性を満たす範囲であれば、その他の従来公知のマゼンタを呈する染料を含有していてもよい。
また、上記インドアニリン系染料としては、なかでも、下記化学式(10)、(11)及び(12)で表される構造を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
なお、上記シアン染料の吸光係数は、上述したイエロー染料と同様にして測定した値を意味する。
なお、上記シアン染料は、上述したL*C*h表色系による色特性を満たす範囲であれば、その他の従来公知のシアンを呈する染料を含有していてもよい。
上記バインダー樹脂としては特に限定されず、従来公知のものを使用することができ、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂;ポリエステル系樹脂;フェノキシ樹脂;等が挙げられる。
上記離型性グラフトコポリマーは、ポリシロキサンセグメント、フッ化炭素セグメント、フッ化炭化水素セグメント及び長鎖アルキルセグメントから選択された少なくとも1種の離型性セグメントを、上述のバインダー樹脂を構成するポリマー主鎖にグラフト重合させてなるものである。
上記離型性グラフトコポリマーとしては、なかでも、ポリビニルアセタールからなる主鎖にポリシロキサンセグメントをグラフトさせて得られるグラフトコポリマーが好ましい。
上記離型剤としては、上述の離型性グラフトコポリマー、シリコーンオイル、リン酸エステル等が挙げられる。
上記無機微粒子としては、カーボンブラック、アルミニウム、二硫化モリブデン等が挙げられる。
上記有機微粒子としては、ポリエチレンワックス等が挙げられる。
なお、上記染料層は、更にブラック染料層を含有するものであってもよい。上記ブラック染料層としては、熱溶融性インキ層であってもよく、染料層であってもよい。
上記イエロー染料インキは、上記イエロー染料の含有量が1〜20質量%程度であることが好ましい。より好ましい下限は2質量%、より好ましい上限は8.75質量%である。
上記イエロー染料インキは、上記イエロー染料とバインダー樹脂との合計量、すなわち固形分が質量基準で2〜30質量%程度であることが好ましい。より好ましい下限は5質量%、より好ましい上限は15質量%である。
本明細書において、上記イエロー染料インキが2種以上の染料化合物を含有するものである場合、上記イエロー染料の含有量及び固形分量は、何れも各染料化合物の合計に関する範囲を表す。
なかでも、上記染料インキは、上記イエロー染料等を均一に分散させる場合、ビーズミル、ボールミル等の分散機を用いて調製することが好ましい。
上記ビーズミル又はボールミルにおけるビーズ及びボールとしては、ガラス、セラミック、スチール、ジルコニア等が挙げられる。
ビーズミル、ボールミルのビーズ径は、イエロー染料等の初期粒径に応じて選定すればよいが、一般に0.05〜2.0mmであることが好ましい。
例えば、アイメックス(株)製 ウルトラビスコミル UVM−2を用いてジルコニアビーズ平均直径0.3mm、回転数1000rpmで10時間分散処理した染料インキと、関西ロール(株)製 2本ロールミルを用いてロール温度20℃、ロール回転数を前ロール20rpm、後ロール24rpmの条件にて染料:バインダー樹脂:溶剤=3:3:4の割合で混練し、それに溶剤を加えペイントシェーカーにて溶解・分散させる方法が挙げられる。
上記塗工方法としては、グラビアコーティングが好ましい。
上記塗工においては、特に限定されないが、60〜120℃の温度にて1秒〜5分程度乾燥することが好ましい。塗工した上記染料インキを充分に乾燥させるためである。上記染料インキの乾燥が不充分であると、地汚れや巻取りにした際に染料インキが裏移りし、更にその裏移りした染料インキが巻き返した際に異なる色相である染料層に再移転する、いわゆるキックバックが生じることがある。
上記染料インキは、乾燥塗布量が好ましくは0.2〜3.0g/m2程度、より好ましくは0.4〜1.0g/m2程度となるよう塗布すればよい。
1.耐熱滑性層
本発明の熱転写シートは、更に、上述の染料層を形成する面と反対側の基材シート面上に、耐熱滑性層を設けてなるものであってもよい。
上記耐熱滑性層は、ステッキングや印画しわ等、熱転写時にサーマルヘッドの熱が原因で生じる問題を防止するために設けるものである。
上記耐熱性樹脂としては特に限定されず、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタン又はエポキシのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、セルロースナイトレート樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテート−ヒドロジエンフタレート樹脂、酢酸セルロース樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
上記耐熱滑性層塗工液における溶剤としては、上述の染料インキにおける溶剤と同様のものを使用することができる。
上記耐熱滑性層塗工液の塗工法としては、例えば、ワイヤーバーコーティング、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等が挙げられるが、なかでもグラビアコーティングが好ましい。
上記耐熱滑性層塗工液は、乾燥塗布量が好ましくは0.1〜3g/m2、より好ましくは1.5g/m2以下となるよう塗布すればよい。
本発明の熱転写シートは、基材シート上に上述の染料層を有するものであれば、上記基材シートと染料層との間に下引き層等を設けてなるものであってもよい。
本発明において、下引き層としては特に限定されず、基材と染料層との接着性を向上させる組成を適宜選択して設けることができる。
上記転写保護層の構成及び調製としては特に限定されず、使用する基材シート、染料層等の特徴に応じて、従来公知の技術より選択することができる。
上記転写保護層は、基材フィルムが離型性でない場合、基材フィルムと転写保護層との間に剥離層を設けて、転写保護層の転写性を向上させることが好ましい。
上記被転写材として熱転写受像シート等を使用することができる。
上記熱転写受像シートとしては、記録面が染料受容性を有するものであれば特に限定されず、例えば、紙、金属、ガラス、合成樹脂等の基材の少なくとも一方の面に染料受容層を形成したものを挙げることができる。
上記熱転写を行う際に使用するプリンターとしては、特に限定されず、公知の熱転写プリンターを使用することができる。
下記組成からなる各材料を用いて、超音波分散機を20分間操作することにより完全溶解させ、染料インキをそれぞれ調製した。
染料(化学式(1)で表される化合物) 5.0部
染料(化学式(5)で表される化合物) 2.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(7)で表される化合物) 2.0部
染料(化学式(9)で表される化合物) 5.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(10)で表される化合物) 5.0部
染料(化学式(11)で表される化合物) 2.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
基材シートとして、厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム〔PET〕の易接着処理面上に、上記染料インキをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.6g/m2になるように塗布し、80℃で2分乾燥して染料層を形成し、熱転写シートを作製した。
なお、上記基材シートの他方の面に、予め下記組成の耐熱滑性層塗工液をワイヤーバーにより、乾燥塗布量が1.0g/m2になるように塗布、乾燥して、耐熱滑性層を形成しておいた。
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1、積水化学工業社製) 13.6部
ポリイソシアネート硬化剤(タケネートD218、武田薬品工業社製) 0.6部
リン酸エステル(プライサーフA208S、第一工業製薬社製) 0.8部
メチルエチルケトン 42.5部
トルエン 42.5部
染料インキを下記組成に変えた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<イエロー染料インキ組成>
染料(化学式(1)で表される化合物) 3.0部
染料(化学式(3)で表される化合物) 2.0部
染料(化学式(5)で表される化合物) 2.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(7)で表される化合物) 5.0部
染料(化学式(9)で表される化合物) 2.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(10)で表される化合物) 5.0部
染料(化学式(12)で表される化合物) 2.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料インキを下記組成に変えた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<イエロー染料インキ組成>
染料(化学式(4)で表される化合物) 3.0部
染料(化学式(5)で表される化合物) 2.0部
染料(化学式(6)で表される化合物) 2.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(7)で表される化合物) 5.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(10)で表される化合物) 3.5部
染料(化学式(11)で表される化合物) 3.5部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料インキを下記組成に変えた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<イエロー染料インキ組成>
染料(化学式(2)で表される化合物) 5.0部
染料(化学式(5)で表される化合物) 2.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(7)で表される化合物) 3.0部
染料(化学式(8)で表される化合物) 3.0部
染料(化学式(9)で表される化合物) 1.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(11)で表される化合物) 5.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料インキを下記組成に変えた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<イエロー染料インキ組成>
染料(化学式(1)で表される化合物) 7.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(7)で表される化合物) 5.0部
染料(化学式(9)で表される化合物) 2.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(10)で表される化合物) 5.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料インキを下記組成に変えた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<イエロー染料インキ組成>
染料(化学式(1)で表される化合物) 5.0部
染料(化学式(5)で表される化合物) 2.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(7)で表される化合物) 2.0部
染料(化学式(9)で表される化合物) 5.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 89.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(10)で表される化合物) 2.0部
染料(化学式(11)で表される化合物) 5.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料インキを下記組成に変えた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<イエロー染料インキ組成>
染料(下記化学式(13)で表される化合物) 2.4部
染料(化学式(3)で表される化合物) 3.6部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(下記化学式(14)で表される化合物) 3.0部
染料(下記化学式(15)で表される化合物) 3.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(11)で表される化合物) 0.9部
染料(下記化学式(21)で表される化合物) 2.6部
染料(下記化学式(23)で表される化合物) 2.5部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料インキを下記組成に変えた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<イエロー染料インキ組成>
染料(化学式(10)で表される化合物) 2.4部
染料(化学式(3)で表される化合物) 3.6部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(7)で表される化合物) 3.0部
染料(化学式(9)で表される化合物) 2.0部
染料(下記化学式(16)で表される化合物) 1.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(12)で表される化合物) 3.0部
染料(下記化学式(19)で表される化合物) 3.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料インキを下記組成に変えた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<イエロー染料インキ組成>
染料(下記化学式(13)で表される化合物) 2.4部
染料(化学式(3)で表される化合物) 3.6部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(下記化学式(14)で表される化合物) 3.0部
染料(下記化学式(18)で表される化合物) 2.4部
染料(下記化学式(17)で表される化合物) 0.6部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(下記化学式(22)で表される化合物) 2.6部
染料(下記化学式(21)で表される化合物) 2.5部
染料(化学式(11)で表される化合物) 0.9部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料インキを下記組成に変えた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<イエロー染料インキ組成>
染料(下記化学式(13)で表される化合物) 2.4部
染料(化学式(3)で表される化合物) 3.6部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(9)で表される化合物) 3.0部
染料(下記化学式(16)で表される化合物) 3.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(12)で表される化合物) 3.0部
染料(下記化学式(19)で表される化合物) 3.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料インキを下記組成に変えた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<イエロー染料インキ組成>
染料(下記化学式(13)で表される化合物) 2.4部
染料(化学式(5)で表される化合物) 3.6部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(下記化学式(14)で表される化合物) 3.0部
染料(化学式(9)で表される化合物) 3.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(12)で表される化合物) 3.0部
染料(下記化学式(19)で表される化合物) 3.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料インキを下記組成に変えた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<イエロー染料インキ組成>
染料(下記化学式(13)で表される化合物) 2.4部
染料(化学式(6)で表される化合物) 3.6部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(下記化学式(14)で表される化合物) 3.0部
染料(下記化学式(18)で表される化合物) 2.4部
染料(下記化学式(17)で表される化合物) 0.6部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(11)で表される化合物) 0.9部
染料(下記化学式(21)で表される化合物) 2.6部
染料(下記化学式(23)で表される化合物) 2.5部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料インキを下記組成に変えた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<イエロー染料インキ組成>
染料(下記化学式(13)で表される化合物) 6.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(下記化学式(14)で表される化合物) 3.0部
染料(下記化学式(15)で表される化合物) 3.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(12)で表される化合物) 3.0部
染料(下記化学式(19)で表される化合物) 3.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料インキを下記組成に変えた以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
<イエロー染料インキ組成>
染料(下記化学式(13)で表される化合物) 2.4部
染料(化学式(3)で表される化合物) 3.6部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(7)で表される化合物) 3.0部
染料(化学式(9)で表される化合物) 2.0部
染料(下記化学式(16)で表される化合物) 1.0部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
染料(化学式(11)で表される化合物) 0.9部
染料(下記化学式(21)で表される化合物) 2.6部
染料(下記化学式(23)で表される化合物) 2.5部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 91.5部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
実施例1、2、5、6、参考実施例3、4及び比較例1〜8で得られた熱転写シートを用いて以下の評価を行った。結果を表1に示す。
各熱転写シートの染料層と被転写体(OLYMPUS社製P−400プリンター専用のA4サイズスタンダードペーパー)の染料受容面とを対向させて重ね合わせ、大日本印刷(株)製テストプリンターを用い、熱転写シートの裏面からサーマルヘッドを用いて熱転写記録を行い、印画エネルギーが等間隔となる階調画像を形成した。
(印画条件)
・サーマルヘッド:F3598(東芝ホクト電子株式会社製)
・発熱体平均抵抗値:5176(Ω)
・主走査方向印字密度:300dpi
・副走査方向印字密度:300dpi
・印字電力:0.12(W/dot)
・1ライン周期:2(msec.)
・パルスDuty:85%
・印字開始温度:35.5(℃)
上述した方法で得られたフルカラー画像のイエロー染料、マゼンタ染料及びシアン染料、それぞれ単独での光学濃度(OD)0.5、1.0及び2.0におけるL*C*h表色系による色相角、その差、及び、最高濃度、最高濃度での彩度(C*)を測定した。また、上記イエロー、マゼンタ、シアンの各染料リボンを用いて2次色まで印画を行い目標色相角(デジカメで撮影した色相と同等=S−RGB,Adobe−RGB規格値)を得た場合の色再現範囲(鮮やかさC値)の比較を行った。
(測色条件)
・測色器:分光測定器SpectroLino(Gretag Macbeth社製)
・光源:D65
・視野角:2°
・フィルター:ANSI Status A
・白色基準 Paper(0階調印画部)
イエロー:105±10°
マゼンタ:330±10°
シアン:200±10°
また、色相角差は、15°以内のものを“○”とし、15°を超えるものを“×”とした。
また、色再現範囲は、各色における彩度(C*)を下記基準に従って評価し、下記範囲内にあるものを“○”、下記範囲内になかったものを“×”とした。
イエロー:C*が100以上
マゼンタ:C*が100以上
シアン:C*が60以上
下記組成からなる各材料を用いて、超音波分散機を20分間操作することにより完全溶解させ、染料インキをそれぞれ調製した。
染料(化学式(1)で表される化合物) 2.5部
トルエン/MEK=1/1(質量比) 94部
ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−5、積水化学工業社製) 3.5部
基材シートとして、厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム〔PET〕の易接着処理面上に、上記染料インキをグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.6g/m2になるように塗布し、80℃で2分乾燥して染料層を形成し、熱転写シートを作製した。
なお、上記基材シートの他方の面に、予め下記組成の耐熱滑性層塗工液をワイヤーバーにより、乾燥塗布量が1.0g/m2になるように塗布、乾燥して、耐熱滑性層を形成しておいた。
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−1、積水化学工業社製) 13.6部
ポリイソシアネート硬化剤(タケネートD218、武田薬品工業社製) 0.6部
リン酸エステル(プライサーフA208S、第一工業製薬社製) 0.8部
メチルエチルケトン 42.5部
トルエン 42.5部
染料インキにおいて、染料を化学式(2)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(3)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(4)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(5)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(6)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(7)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(9)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(10)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(11)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(12)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(13)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(14)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(15)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(16)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(17)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(18)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(19)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(20)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(21)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(22)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
染料インキにおいて、染料を化学式(23)で表される化合物に代えた以外は、参考例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
参考例1〜11及び比較参考例1〜11で得られた熱転写シートを用いて、上述した実施例及び比較例と同様の条件で印画を行い、同様の評価を行った。結果を表2に示す。
Claims (2)
- 基材シート上に、バインダー樹脂を含有する染料層が形成され、デジタルカメラで撮影した画像の印画に用いられる昇華型熱転写シートであって、
前記染料層は、イエロー染料を含有するイエロー染料層、マゼンタ染料を含有するマゼンタ染料層及びシアン染料を含有するシアン染料層を有するものであり、
前記イエロー染料層に含有される全てのイエロー染料は、光学濃度(ОD)1.0における印画色相のL*C*h表色系による色相角が105±10°であり、
前記マゼンタ染料層に含有される全てのマゼンタ染料は、光学濃度(ОD)1.0における印画色相のL*C*h表色系による色相角が330±10°であり、
前記シアン染料層に含有される全てのシアン染料は、光学濃度(ОD)1.0における印画色相のL*C*h表色系による色相角が200±10°であり、
前記イエロー染料は、少なくとも、下記化学式(1)、(2)及び(3)で表される構造を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種であるキノフタロン系染料、下記化学式(5)で表される構造を有する化合物であるスチリル系染料からなる群より選択される少なくとも1種を含有し、
前記マゼンタ染料は、少なくとも、下記化学式(9)で表される構造を有する化合物を含有し、
前記シアン染料は、下記化学式(10)及び/又は(12)で表される構造を有するインドアニリン系染料を含有する
(ただし、イエロー染料が下記式(2)で表される化合物のみであり、マゼンタ染料が下記式(7)で表される化合物のみであり、シアン染料が下記式(11)で表される化合物のみである場合を除く)
ことを特徴とする昇華型熱転写シート。
- イエロー染料、マゼンタ染料及びシアン染料は、それぞれ単独の光学濃度(OD)0.5、1.0及び2.0(2.0に満たない場合は最大濃度)における印画色相のL*C*h表色系による色相角の差が、いずれも15°以内に収まる請求項1記載の昇華型熱転写シート。
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