JP5633463B2 - 冷間圧延機の潤滑油供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼板などの金属板を冷間圧延するにあたって、潤滑油を供給するための装置に関し、特に潤滑油エマルジョンを圧延ロールに供給すると同時に、圧延機入り側の被圧延材表面に、潤滑油原液をガスアトマイズによりミスト化して噴霧する装置に関するものである。
周知のように、鋼板などの金属板の冷間圧延においては、圧延機のロール(主にワークロール、そのほか場合によっては中間ロール、バックアップロール)を冷却するとともに、ロールバイトにおける被圧延材とワークロールとの間を潤滑するため、潤滑油(圧延油クーラント)を、ロール表面やロールバイトに供給することが行なわれている。この種の冷間圧延における潤滑方式、特にタンデム圧延における潤滑方式としては、汎用の鋼板の冷間圧延の場合は、水に1〜5%程度の濃度で潤滑油原液を混合、攪拌してなる比較的低濃度のエマルジョンを、ロール表面に供給する方式が主に採用されている。このような潤滑油エマルションは、大部分が水であるため粘度が低く、一様に少量でロールバイトに供給することは比較的容易である。しかしながら潤滑油エマルションの大部分は、ロール表面やロールバイトから流れ落ちてしまうため、潤滑油の効率は低い。
さらに、高張力鋼板などの圧延負荷の大きい硬質な難加工材を冷間圧延する際には、ロール表面への低濃度のエマルジョンの供給だけでは、潤滑が不足して、ヒートスクラッチと呼ばれる被圧延材に疵が生じるおそれがある。そこでこのような潤滑不足が生じるおそれがある難加工材を冷間圧延する際には、前述のようなロール表面へ低濃度エマルジョンを供給するばかりでなく、ロール表面への低濃度エマルジョンの供給と併せて、圧延機入り側の被圧延材表面に、十数%程度の高濃度のエマルジョンを供給することが行なわれている。このような潤滑方式は、セミダイレクト法と称されており、例えば特許文献1に示されている。
セミダイレクト法は、基本的には、難加工材の圧延時など、潤滑不足が予想されるときに、圧延機入り側の被圧延材表面に対する高濃度のエマルジョンの供給を、ロール表面への低濃度エマルジョンの供給と併せて行なうものである。このようにセミダイレクト法は、通常は低濃度エマルジョンのみを用い、必要なときだけ高濃度エマルジョンを併用する潤滑方式であることから、潤滑油原液の過剰な使用量増大によるコストアップを抑えつつ、難加工材の圧延時も潤滑不足が生じることを防止できる。
ところで最近では、潤滑油を水との混合物のエマルジョンとしてではなく、潤滑油原液を気体により霧状としたミストとして噴霧する、ガスアトマイズ法が、例えば特許文献2に示されるように、圧延潤滑方式の一つとして開発、実用化されている。このガスアトマイズ法は、潤滑油原液そのものをミスト化して噴霧することにより、エマルジョンを使用する場合よりも、少量の潤滑油原液使用量で大きな潤滑効果を得ることができる。そこで、前述のセミダイレクト法における圧延機入り側の被圧延材表面への潤滑剤供給方式として、従来のような高濃度エマルジョンの供給に代え、ガスアトマイズ法による潤滑油原液ミストの噴霧を適用すれば、一層の潤滑油原液の使用量低減を図って、コスト低減を図ることが可能となると考えられる。
特開平4−4916号公報 特開2008−213023号公報
本発明者らは、前述のように、冷間圧延における潤滑方式として、セミダイレクト法における圧延機入り側の被圧延材表面への潤滑油を、従来の高濃度エマルジョン供給に代えて、ガスアトマイズ法による潤滑油原液ミストの噴霧によって行なう方式の実用化への実験を進めたところ、その実用化には次のような課題があることが分かった。
すなわち、ガスアトマイズ法によって被圧延材の表面に潤滑油原液のミストを噴霧するにあたって、被圧延材の圧延幅方向の全体にわたって潤滑油原液のミストを噴霧するためには、圧延機の入り側に、被圧延材の圧延幅方向に所定の間隔を置いて複数の噴霧ノズルを配置しておき、それらの噴霧ノズルから同時に被圧延材表面に潤滑油原液ミストを噴霧させる必要がある。例えば、鋼板の冷間圧延の場合、被圧延材の幅が600〜1800mm程度であるのに対し、一つの噴霧ノズルによる噴霧幅は50〜100mm程度に過ぎず、したがって被圧延材の圧延幅方向の全体にわたって潤滑油原液ミストを噴霧するためには、少なくとも6基以上の噴霧ノズルを、圧延幅方向に配列しておき、これらの噴霧ノズルから同時に潤滑油原液ミストを噴霧しなければならない。
一方、ガスアトマイズ法によってミスト化して被圧延材表面に噴霧される潤滑油原液は、その粘度(40℃における粘度)が、30〜300cSt程度と、水と比較して極めて高いのが通常である。そしてこのような高粘度の潤滑油原液の液滴(噴霧されて被圧延材表面に付着した潤滑油原液の液滴)は、水と混合したエマルジョンの場合とは異なって、被圧延材表面で流動しにくく、そのため圧延幅方向に均一に潤滑油原液が噴霧されるように、圧延幅方向に間隔を置いて配置した複数の噴霧ノズルから均一な噴霧量で噴霧することが望まれる。また既に述べたようにガスアトマイズ法によれば潤滑油原液の使用量低減を図ることが可能であるが、そのためには各噴霧ノズルから噴霧する潤滑油ミストの噴霧量を最小限に抑えることが望まれるが、その場合、各噴霧ノズル間での噴霧量のわずかなばらつきが、被圧延材表面における潤滑油原液付着量分布に大きなばらつきをもたらしてしまうおそれがある。ここで、圧延幅方向に潤滑油付着量がばらついて、潤滑効果が圧延幅方向に不均一となれば、圧延後の被圧延材の幅方向に板の特性がばらついたり、板の変形、あるいは局所的な疵の発生を招いたりするから、圧延幅方向の潤滑の不均一は避ける必要がある。
上述のように、被圧延材の圧延幅方向に間隔を置いて配置した複数の噴霧ノズルから潤滑油原液のミストを同時に噴霧するにあたっては、各噴霧ノズルからの噴霧量を、できるだけ均一にすることが望まれる。ここで、噴霧ノズルからの噴霧量は、噴霧ノズルに供給される潤滑油原液の単位時間当たりの供給量と、アトマイズ(ミスト化)のための気体の流量によって左右されるが、アトマイズ用気体の流量は容易に均一化可能であるから、複数の噴霧ノズルにおける噴霧量を均一にするためには、各噴霧ノズルに供給される潤滑油原液の供給量を均一にすればよいと考えられる。
ところで、各噴霧ノズルに供給される潤滑油原液の供給量を均一にするための手法としては、各噴霧ノズルに対して1対1対応となるように各噴霧ノズルと同数の潤滑油原液圧送用のポンプを設けておき、各ポンプからそれぞれ別の噴霧ノズルに向けて潤滑油原液を圧送するように構成し、各ポンプの吐出圧力が均一となるよう、ひいては各噴霧ノズルへの潤滑油原液の供給量が均一となるように、各ポンプを制御することが考えられ、この手法によれば、各噴霧ノズルからの潤滑油電液ミストの噴霧量のばらつきを少なくすることが可能と考えられる。
しかしながら、上述のように複数の噴霧ノズルのそれぞれに対して1対1対応で圧送用ポンプを設けることは、高価なポンプを多数必要とすることとなるから、設備費の大幅なコストアップを招き、またメンテナンスの手間、時間も大きくなり、その結果、冷間圧延材製造コストの大幅な上昇を招いてしまう、という問題がある。既に述べたように、ガスアトマイズ法を適用した場合の最大の利点は、潤滑油原液の使用量削減によるコストダウンであるが、多数の潤滑油圧送用のポンプを設置して設備コスト、メンテナンスコストが上昇してしまえば、ガスアトマイズ法によるコストダウンの効果が相殺されてしまうか、または逆に全体的なコストの上昇を招いてしまう。したがって、前述のようなセミダイレクト法を適用するにあたって、圧延機入り側の被圧延材表面に潤滑油を供給するために、従来適用していたエマルジョンの供給ではなく、ガスアトマイズ法によって潤滑油原液をミストとして噴霧することによるコストダウンのメリットを発揮させるためには、噴霧ノズルに1対1対応で圧送用ポンプを設けることは避けることが望まれる。
したがって本発明の課題は、冷間圧延機のロール表面に潤滑油エマルジョンを供給すると同時に、圧延機入り側の被圧延材表面に、ガスアトマイズによりミスト化した潤滑油原液を、圧延幅方向に複数基設置された噴霧ノズルから圧延機入り側の被圧延材表面に噴霧するに当たり、大幅なコスト上昇を招くことなく、各噴霧ノズルから噴霧される潤滑油原液ミストの噴霧量のばらつきを少なくし得る潤滑油供給装置を提供することにある。
本発明者らは、前述の課題を解決するべく、種々実験、検討を重ねた結果、従来のセミダイレクト法に準じて、ロール表面への低濃度エマルジョンの供給とあわせて、被圧延材表面に潤滑油原液をガスアトマイズ法によりミスト化して噴霧する構成とする場合には、複数の噴霧ノズルと、潤滑油原液圧送用のポンプとを1対1対応で設けるのではなく、ポンプから噴霧ノズルに至る潤滑油供給経路に、一つのポンプから複数の噴霧ノズルに向けて潤滑油原液を分配するための適切な構成の分配装置を設けておくことにより、前記課題を解決し得ることを見い出した。ここで、ロール表面に低濃度エマルジョンを供給することを前提としている場合には、各噴霧ノズルからのミスト噴霧量に若干のばらつきが生じても、ロールバイト付近では、ロール表面に供給された低濃度エマルジョンによって潤滑油がならされて、ロール幅方向に潤滑油量が均一化されることから、圧延幅方向に配列された複数の噴霧ノズルにおける若干の噴霧量のばらつきは、大きな悪影響を与えないことが知見され、本発明をなすに至ったのである。
すなわち本発明の基本的な態様(第1の態様)の冷間圧延機の潤滑油供給装置は、
圧延ロール表面に潤滑油のエマルジョンを供給するエマルジョン供給装置と、そのエマルジョン供給装置による圧延ロール表面への潤滑油エマルジョン供給と同時に、圧延機入り側の被圧延材表面に潤滑油原液を気体によりミスト化にして噴霧するためのガスアトマイズ装置とを備えた冷間圧延機において;
前記ガスアトマイズ装置が、
圧延機入り側において圧延幅方向に所定間隔を置いて配列された複数の噴霧ノズルと、
潤滑油原液を圧送するためのポンプと、
前記ポンプから潤滑油原液を前記複数の噴霧ノズルのそれぞれに分配して導くための潤滑油分配供給経路と、
その潤滑油分配供給経路に介在され、ポンプからの潤滑油原液を、各噴霧ノズルへ向けて分配するための分配装置とを有してなり、
前記分配装置は、内部に中空室が形成されるとともに、前記ポンプからの潤滑油原液を前記中空室内に導くための単一の入口部と、中空室内の潤滑油原液を、対応する噴霧用ノズルに導くための複数の出口部とを有する構成とされ、しかも前記複数の出口部は、それぞれ入口部よりも上方の位置の同一水平面上に位置するように配列形成されていることを特徴とするものである。
このような本発明の基本的な態様の冷間圧延機の潤滑油供給装置においては、被圧延材の幅方向に所定間隔を置いて配列された複数の噴霧ノズルに、同一の圧送用ポンプから潤滑油原液が潤滑油分配供給経路の分配装置により分配されて供給される。そして分配装置においては、その複数の出口部が、それぞれ入口部よりも上方の位置の同一水平面上に位置するように配列形成されているため、各出口部における潤滑油原液の内圧はほぼ同等となり、その結果、圧延幅方向に配列された複数の噴霧ノズルからの潤滑油原液ミストの噴霧量もほぼ均一となり、そのため被圧延材の幅方向にほぼ均一に潤滑することが可能となる。またここで、仮に各噴霧ノズルからの潤滑油原液ミストの噴霧量に若干のばらつきが生じたとしても、ガスアトマイズ装置による潤滑油原液ミストの噴霧と同時に、別個に設置されているエマルジョン供給装置から、ロール表面に低粘度のエマルジョンが供給されるため、そのエマルジョンにより被圧延材表面の潤滑油がならされて均一化されるから、被圧延材の圧延幅方向における潤滑の不均一は最小限に抑えることができる。ちなみに、本発明者等の実験によれば、各噴霧ノズルからのミスト噴霧量(流量)を平均した1基あたりの平均噴霧量に対する、各噴霧ノズルのミスト噴霧量の差(偏り)が15%程度以内であれば、エマルジョン供給装置からのロール表面への低粘度のエマルジョンの供給によって、圧延幅方向の潤滑効果の不均一が、実用上支障のない程度まで低減し得ることが確認されている。
また本発明の第2の態様の冷間圧延機の潤滑油供給装置は、前記第1の態様の潤滑油供給装置において、前記分配装置の複数の出口部が、水平面内の直線もしくは円に沿って配列されており、前記中空室が、その中空室内の水平方向断面と、前記複数の出口部の配列方向に沿った垂直断面と、前記複数の出口部の配列方向に直交する垂直断面の面積とが、それぞれ前記複数の出口部の合計内側断面積よりも大きくなるように作られていることを特徴とするものである。
このような第2の態様の潤滑油供給装置では、分配装置の中空室内において潤滑油原液が入口部から各出口部に至る間の圧力損失を実質的にゼロにすることができ、ひいては各出口部での内圧を均等に保つことができ、そのため各噴霧ノズルからの潤滑油原液ミストの噴霧量のばらつきを最小限に抑えることができる。
また本発明の第3の態様の冷間圧延機の潤滑油供給装置は、前記第1の態様もしくは第2の態様の潤滑油供給装置において、前記分配装置の入口部が、前記中空室の最下部に形成され、前記分配装置の出口部が、前記中空室の最上部に形成されていることを特徴とするものである。
このような第3の態様の潤滑油供給装置では、潤滑油原液は、分配装置の最下部から中空室内に導入され、その最上部から各噴霧ノズルに向けて導出されるから、複数の出口部における内圧を、より一層効果的に均一化することができる。
さらに本発明の第4の態様の冷間圧延機の潤滑油供給装置は、前記第1〜第3の態様のうちのいずれかの態様の潤滑油供給装置において、前記分配装置が、全体として両端を閉じた中空円筒状に作られて、その内部に円筒状の前記中空室が形成されており、かつその分配装置はその中空室円筒の中心軸線方向が水平となるように配設されており、しかも前記各出口部は、前記入口部より上方でかつそれぞれ同じ高さの位置において、前記中心軸線に沿った方向に所定間隔を置いて形成されていることを特徴とするものである。
このような第4の態様の潤滑油供給装置では、ガスアトマイズ装置の分配装置が円筒状であるため、中空室内で潤滑油原液の過剰な乱流が生じにくく、また入口部から各出口部に向かって流れる潤滑油原液に対する抵抗となる中空室内面の面積が最小限に抑えられることから、各出口部における内圧を、より均一化することができる。
また本発明の第5の態様の冷間圧延機の潤滑油供給装置は、前記第1〜第3の態様のうちのいずれかの態様の潤滑油供給装置において、前記分配装置が、全体として直方体形状に作られて、その内部に直方体形状の前記中空室が形成されており、かつその分配装置は、その直方体長さ方向が水平方向に沿うように配設されていることを特徴とするものである。
この第5の態様のように直方体形状の分配装置を用いた場合でも、実用上支障のない程度に、各出口部の内圧を均一化することができる。
さらに本発明の第6の態様の冷間圧延機の潤滑油供給装置は、前記第1〜第3の態様のうちのいずれかの態様の潤滑油供給装置において、前記分配装置が、全体として垂直な直線を中心とする回転体の形状に作られて、その内部に垂直な直線を中心とする回転体の形状の前記中空室が形成されており、かつその分配装置の各出口部は、前記入口部よりも上方でかつ相等しい高さの位置に、球形中空室の周方向に所定の間隔を置いて形成されていることを特徴とするものである。
このように、分配装置を回転体形状として、各出口部を、入口部よりも上方でかつ相等しい高さの位置に球形中空室の周方向に所定の間隔を置いて形成した態様では、中空室内の入口部から各出口部までの距離が均等となるため、複数の出口部における内圧を、最も効果的に均一化することができる。
またさらに本発明の第7の態様の冷間圧延機の潤滑油供給装置は、前記第1〜第6の態様のうちのいずれかの態様の潤滑油供給装置において、複数基の前記ガスアトマイズ装置を備えており、圧延機入り側において圧延幅方向に並ぶ複数の噴霧ノズルが、2以上の噴霧ノズルからなる複数の噴霧ノズル群に区分され、その複数の噴霧ノズル群に、それぞれ異なるガスアトマイズ装置の分配装置から潤滑油原液が導かれるように構成されていることを特徴とするものである。
このような第7の態様の潤滑油供給装置では、被圧延材の幅が大幅に異なる場合、あるいは厚みが圧延幅方向に変化するような異形材を圧延する場合の如く、圧延幅方向に潤滑の程度を変えることが望まれる場合など、圧延状況に応じて、作動させるべきガスアトマイズ装置を適切に選択し、ひいては潤滑油原液ミストを噴霧させる噴霧ノズルを被圧延材の幅や幅方向厚み変化などの圧延状況に応じて、適切に選択することが可能となる。
またさらに本発明の第8の態様の冷間圧延機の潤滑油供給装置は、前記第1〜第6の態様のうちのいずれかの態様の潤滑油供給装置において、前記分配装置として、前記ポンプの吐出側に分岐部が設けられ、かつその分岐部からそれぞれ開閉弁を介して潤滑油原液が導かれる複数基の分配装置を備え、圧延機入り側において圧延幅方向に並ぶ複数の噴霧ノズルが、2以上の噴霧ノズルからなる複数の噴霧ノズル群に区分され、その複数の噴霧ノズル群のうちの各ノズル群に、それぞれ異なる分配装置から潤滑油原液が導かれるように構成されていることを特徴とするものである。
このような第8の態様の潤滑油供給装置でも、圧延状況に応じて開閉弁をON―OFFすることにより、潤滑油原液ミストを噴霧させる噴霧ノズルを、被圧延材の幅や幅方向厚み変化などの圧延状況に応じて、適切に選択することが可能となる。
またさらに本発明の第9の態様の冷間圧延機の潤滑油供給装置は、前記第1〜第6の態様のうちのいずれかの態様の潤滑油供給装置において、前記複数の噴霧ノズルが、2以上の噴霧ノズルからなる複数の噴霧ノズル群に区分されるとともに、前記分配装置として、前記ポンプと前記複数の噴霧ノズルとの間に、合計3基以上の分配装置が多段に配設され、かつ噴霧ノズルにもっとも近い段の分配装置としては、前記噴霧ノズル群の数と同じ数の分配装置が設けられており、
前記ポンプに最も近い段の分配装置の入口部にポンプからの潤滑油原液が導かれ、かつ多段の分配装置の各段間においては、ポンプに近い段の分配装置の出口部からポンプから遠い段の分配装置の入口部に潤滑油原液が導かれ、さらに前記各噴霧ノズル群に、それぞれ噴霧ノズルに最も近い段の異なる分配装置から潤滑油原液が導かれるように構成されていることを特徴とするものである。
このような第9の態様の潤滑油供給装置では、潤滑油原液ミストを噴霧させる噴霧ノズルの噴霧量を、被圧延材の幅や幅方向厚み変化などの圧延状況に応じて、適切に異ならしめることが可能となる。
またさらに本発明の第10の態様の冷間圧延機の潤滑油供給装置は、前記第7〜第9の態様のうちのいずれか前記第6の態様の潤滑油供給装置において、圧延機入り側において圧延幅方向に並ぶ複数の噴霧ノズルのうち、圧延幅方向の少なくとも一方の端部側に位置する噴霧ノズルを含む噴霧ノズル群が、圧延幅方向の中央部側に位置する噴霧ノズルを含む噴霧ノズル群とは別の分配装置から潤滑油原液が供給されるように構成されていることを特徴とすることを特徴とするものである。
このような態様では、被圧延材の幅に応じて、潤滑油原液ミストを噴霧させる噴霧ノズルを、被圧延材の幅に応じて選択することができる。
本発明によれば、ロール表面に低濃度エマルジョンを供給することを前提とし、潤滑を強化することが必要な場合に複数の噴霧ノズルから被圧延材表面に潤滑油原液をガスアトマイズ法によりミスト化して噴霧するにあたり、潤滑油原液が共通の潤滑油原液圧送用のポンプから複数の噴霧ノズルに分配されて供給されるから、圧送用ポンプと噴霧ノズルを1対1対応で設ける場合と比較して、ポンプの台数を格段に少なくすることができ、かつ分配装置は極めて単純で安価な構造であるため、設備コストおよびメンテナンスコストの上昇を抑えることができる。また本発明においては、圧延幅方向に配列された複数の噴霧ノズルから、ほぼ相等しい噴霧量で潤滑油原液ミストを噴霧することができ、そのため圧延幅方向における潤滑の不均一を最小限に抑えることができる。さらに、従来のセミダイレクト潤滑方式における圧延機入り側の被圧延材表面への高濃度エマルジョン供給に代えて、ガスアトマイズによる潤滑油原液ミスト噴霧を実際の量産工程に適用することが可能となり、そのため従来のセミダイレクト潤滑方式と比較して、潤滑油使用量の削減を実現することが可能となった。
本発明の潤滑油供給装置をタンデム冷間圧延機に適用した第1の実施形態の全体構成を、その側面側から示す略解図である。 図1に示される第1の実施形態のタンデム冷間圧延機における1基の圧延スタンド付近の状況、特にガスアトマイズ装置を拡大して示す略解的な側面図である。 図2における左側から見た、略解的な正面図である。 本発明の潤滑油供給装置に使用される分配装置の一例を示す正面図である。 図4のX−X線における断面図である。 図4、図5に示される分配装置における各断面を説明するための模式的な斜視図である。 本発明の潤滑油供給装置に使用される分配装置の他の例を示す、図4と同様な位置での断面図である。 本発明の潤滑油供給装置に使用される分配装置のさらに他の例を示す正面図である。 本発明の本発明の潤滑油供給装置をタンデム冷間圧延機に適用した第2の実施形態を示す図で、図3と同様な位置での略解的な正面図である。 本発明の本発明の潤滑油供給装置をタンデム冷間圧延機に適用した第3の実施形態を示す図で、図3と同様な位置での略解的な正面図である。 本発明の本発明の潤滑油供給装置をタンデム冷間圧延機に適用した第4の実施形態を示す図で、図3と同様な位置での略解的な正面図である。 本発明の本発明の潤滑油供給装置をタンデム冷間圧延機に適用した第5の実施形態を示す図で、図3と同様な位置での略解的な正面図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図6は、本発明の第1の実施形態を示すもので、そのうち図1は、本発明の潤滑油供給装置を、タンデム冷間圧延機に適用した場合の、タンデム冷間圧延機の全体構成を模式的に示しており、図2、図3には、図1の要部、特に1基の圧延スタンドにおけるガスアトマイズ装置付近の状況を拡大して示し、図4、図5には第1の実施形態におけるガスアトマイズ装置の分配装置の具体的構成を示し、さらに図6は、第1の実施形態における分配装置の各断面の定義を示している。
図1において、タンデム冷間圧延機10は、複数基の圧延スタンド12(図示の例では4基)によって構成されており、各圧延スタンド12は、それぞれ一対のワークロール14、一対の中間ロール16、および一対のバックアップロール18によって構成されており、各圧延スタンド12の一対のワークロール14の間において、鋼板などの被圧延材20を順次連続的に冷間圧延するように構成されている。なお以下の説明において、圧延ロールもしくはロールとは、ワークロールを意味するものとする。
各圧延スタンド12における各ロール14の近傍には、そのロールの表面に、比較的低濃度の潤滑油エマルジョン、例えば潤滑油原液濃度が1〜5wt%程度の低濃度潤滑油エマルジョンを供給するためのエマルジョン供給用ノズル22が配設されている。各エマルジョン供給用ノズル22は、エマルジョン供給管路24を介して、エマルジョン圧送用ポンプ26、さらにエマルジョン貯留槽28に接続されている。これらのエマルジョン供給用ノズル22、エマルジョン供給用ノズル22、エマルジョン圧送用ポンプ26、およびエマルジョン貯留槽28は、全体として、圧延ロールへのエマルジョン供給のためのエマルジョン供給装置30を構成しており、このエマルジョン供給装置30の具体的な構成は、従来公知のものと同様であればよい。
さらに、各圧延スタンド12における圧延機入り側には、その圧延スタンド12により冷間圧延されるべき鋼板などの被圧延材20の表面(圧延面、したがって通常の水平圧延機では上面および下面)に潤滑油原液ミストを噴霧するための複数の噴霧ノズル32が配設されている。これらの噴霧ノズル32は、各スタンドに、被圧延材20の片面あたり複数基(本実施形態では、図3に示すように片面あたり8基)のものが、圧延幅方向に所定の間隔を置いて配設されている。そしてこれらの噴霧ノズル32は、後述する圧送用ポンプ34と、潤滑油原液貯留槽38と、分配装置40を介在させた潤滑油分配供給経路42とともに、ガスアトマイズ装置44を構成している。
なお図3では、複数の噴霧ノズル32を圧延幅方向に一列に配列した状態で示しているが、互い違いに圧延方向にずれた位置に配設しても良いことはもちろんである。さらに図3では、圧延機入り側の複数の噴霧ノズル32を等間隔で配列しているが、場合によっては、被圧延材の幅方向の潤滑の必要度などに応じて、複数の噴霧ノズル32の相互の間隔を異ならしめてもよい。また図3においては、ガスアトマイズ装置44を作動させない場合、たとえば易加工材を圧延する場合などにおいて、各噴霧ノズル32から潤滑油原液を戻しておくための戻り配管52を、開閉制御弁54を介して設けた構成を示している。これは、ガスアトマイズ装置44の非作動時において、各噴霧ノズル32内や配管内において高粘度の潤滑油原液が凝固してしまうことを防止するためである。ここで、図3以外の各図に示す装置では、上述のような戻り配管52を示していないが、これらの装置でも実際上は戻り配管52および開閉制御弁54を設けておくことが望ましい。
前記各噴霧ノズル32それ自体の具体的構成は、要は潤滑油原液を空気あるいは窒素ガスなどの不燃性の気体によってミスト化(アトマイズ)し得る構成であればよく、従来から広く使用されているものと同様なガスアトマイズ用ノズルを用いればよい。なお、噴霧ノズル32には、ミスト化すべき潤滑油原液のほか、アトマイズのための空気などの気体も供給されるが、各図においては、図面の煩雑化をさけるため、各噴霧ノズル2への気体供給経路や気体源については、図示を省略している。
前記各噴霧ノズル32の潤滑油原液供給口は、潤滑油原液を保持する潤滑油原液貯留槽38から潤滑油原液を導出して、その潤滑油原液を圧送するためのポンプ34の吐出側に、潤滑油分配供給経路42によって連結されている。そしてこの潤滑油分配供給経路42には、ポンプ34からの潤滑油原液を、複数の噴霧ノズル32へ向けて分配するための分配装置40が介挿されている。
前記分配装置40は、図4、図5に詳細に示すように、全体として両端を閉じた中空円筒状に作られて、その内部に円筒状の前記中空室40Aが形成されており、かつポンプ34からの潤滑油原液を前記中空室40A内に導くための単一の入口部40Bと、中空室40A内の潤滑油原液をそれぞれ一つの噴霧用ノズル32に導くための複数の出口部40Cとが形成された構成とされている。ここで、上記の円筒状の分配装置40は、その円筒の中心軸線Oが水平となるように配置されている。したがって分配装置40内の円筒状の前記中空室40Aも、その円筒の中心軸線が水平となっている。また前記入口部40Bは、中心軸線が水平な中空室40Aの最下部における、その長さ方向の中央の位置に形成されている。一方、前記複数の出口部40Cは、中心軸線が水平な中空室40Aの最上部に、その長さ方向(中心軸線Oと平行な方向)に等間隔で形成されている。
ここで、前記中空室40A内における各断面の面積については、その中空室40A内における、中心軸線Oを通る水平方向断面P1の面積と、複数の出口部40Cの配列方向(中心軸線Oと平行)に沿った垂直断面P2の面積と、複数の出口部40Cの配列方向に直交する垂直断面P3の面積とが、それぞれ複数の出口部40Cの合計内側断面積よりも大きくなるように作られている。
以上のような実施形態の潤滑油供給装置を備えた冷間圧延機について、冷間圧延時の潤滑状況を、次に説明する。
汎用の鋼板などの易加工材を冷間圧延する際には、ガスアトマイズ装置44は停止させておく。すなわち、ガスアトマイズ装置44の潤滑油原液圧送用のポンプ34を停止させておく。したがってこの状態では、各噴霧ノズル32からは潤滑油原液のミストは被圧延材表面に噴霧されず、エマルジョン供給装置30によってそのエマルジョン供給用ノズル22からロール表面に、低濃度の潤滑油エマルジョンが供給されるだけとなっている。なおこの低濃度のエマルジョンとしては、水に1〜5wt%程度の濃度となるように潤滑油原液を混合、撹拌してなるものであり、またその40℃における粘度は、通常は30〜300cSt程度である。
一方、高張力鋼などの硬質材、すなわち難加工材を冷間圧延する際など、ロール表面への低濃度の潤滑油エマルジョン供給だけでは潤滑が不足すると予想される場合には、ガスアトマイズ装置44の潤滑油原液圧送用のポンプ34を作動させる。これにより、潤滑油原液貯留槽38から潤滑油原液が汲み出され、その潤滑油原液は、ポンプ34から、分配装置40を介在させた潤滑油分配供給経路42を経て、圧延幅方向に配列された複数の噴霧ノズル32に同時に送られる。そして各噴霧ノズル32において、図示しない気体供給経路からの気体によってミスト化(アトマイズ)されて、被圧延材の表面に噴霧される。このとき、潤滑油分配供給経路42途中の分配装置40では、その入口部40Bから中空室40A内に潤滑油原液が導入され、さらにその中空室40A内の潤滑油原液は、複数の出口部40Cから導出される。すなわち複数の流路に分配される。そして各出口部40Cを出た潤滑油原液は、各出口部40Cに連結された複数の噴霧ノズル32に同時に送られ、各噴霧ノズル32でミスト化されて、そのミストが各噴霧ノズル32から被圧延材表面に同時に噴霧される。
ここで、中空円筒状をなす分配装置40は、その中空室円筒の中心軸線Oが水平面内に位置するように配置され、かつ入口部40Bは中空室最下部に、複数の出口部40Cは中空室最上部の同一平面上に配列されているため、入口部40Bから中空室40A内に導入された潤滑油原液は、中空室40A内に充満されてから、同じ高さの位置で各出口部40Cから導出されることになる。またここで、中空室40Aは、水平方向断面P1の面積と、複数の出口部40Cの配列方向に沿った垂直断面P2の面積と、複数の出口部40Cの配列方向に直交する垂直断面P3の面積とが、それぞれ複数の出口部40Cの合計内側断面積よりも大きくなるように作られているため、中空室40A内では圧力損失はなく、したがって各出口部40Cにおける潤滑油原液の内圧はほぼ同等となる。またここで、中空室40Aは、その内面が滑らかな円筒面となっているため、中空室40A内に導入された潤滑油原液に過剰な乱流が生じるおそれが少なく、かつ潤滑油原液に接して潤滑油原液の流動に抵抗を与える中空室40Aの内面の面積が、異なる形状の中空室と比較して少なく、これらも各出口部40Cにおける潤滑油原液の内圧がほぼ同等となる要因となっている。
このように、分配装置40の各出口部40Bからほぼ同等の内圧で導出された潤滑油原液は、各噴霧ノズル32に導かれ、ミスト化された状態で各噴霧ノズル32からほぼ均一な噴霧量で被圧延材20の表面に噴霧される。すなわち、被圧延材20の圧延幅方向にほぼ均等な噴霧量で被圧延材の表面に潤滑油原液ミストが噴霧される。そのため、被圧延材20の幅方向に潤滑効果がばらつくことを最小限に抑えることができる。
なお上述の実施形態では、分配装置40の入口部40Bは、中空室40Aの最下部に形成されており、一方、複数の出口部40Cは、中空室40Aの最上部に形成されているが、本発明では、基本的には、前記複数の出口部40Cが、それぞれ入口部40Bよりも上方でかつ同一水平面上に位置するように形成しておけばよく、そのような配設位置関係としておけば、複数の出口部40Cにおける潤滑油原液の内圧をほぼ均等にすることが可能である。但し、複数の出口部40Cの位置における内圧をより均等にするためには、上記実施形態で示したように、入口部40Bを中空室40Aの最下部に、複数の出口部40Cを中空室40Aの最上部に形成しておくことが望ましい。
なおまた、上述の実施形態では、分配装置40の複数の出口部40Cは、等間隔で配列形成しているが、場合によっては、複数の出口部40Cの相互間の間隔を異ならしめてもよい。
図7には、本発明の冷間圧延機潤滑油供給装置におけるガスアトマイズ装置に使用される分配装置40の他の例を示す。
図7に示される分配装置40は、全体として直方体形状に作られて、その内部に直方体形状の前記中空室40Aが形成されており、かつその分配装置40は、その直方体長さ方向が水平方向に沿うように配設されている。ここで、直方体形状の分配装置40における複数の出口部40Cは、基本的には、単一の入口部40Bの位置よりも上方の位置において、直方体長さ方向(すなわち水平方向)に沿って所定間隔を置いて配列形成されていればよいが、図6の例では、望ましい形態として、入口部40Bは中空室40Aの最下部(分配装置40の下面)に、また複数の出口部40C(図6では1個のみ示している)は中空室40Aの最上部(分配装置40の上面)に形成されている。なおこのような直方体形状の分配装置40においても、前記と同様に、中空室40Aは、水平方向断面の面積と、複数の出口部40Cの配列方向に沿った垂直断面の面積と、複数の出口部40Cの配列方向に直交する垂直断面の面積とが、それぞれ複数の出口部40Cの合計内側断面積よりも大きくなるように作られている。
このような直方体形状の分配装置40であっても、図4、図5に示した円筒状の分配装置40とほぼ同様に、複数の出口部40Cにおける潤滑油原液の内圧を、かなりの程度で均一とすることが可能である。
なお図7では、直方体形状の分配装置40の長さ方向の4面が垂直もしくは水平となるように配置しているが、場合によっては、長さ方向に沿う水平方向の軸線を基準として45°だけ回転させた配置とし、その最下部の稜線部分に入口部40Bを形成し、また最上部の稜線部分に複数の出口部40Cを等間隔で形成してもよい。
さらに分配装置40は、全体として垂直な直線を中心とする回転体の形状に作られて、その内部に垂直な直線を中心とする回転体の形状の中空室が形成されていてもよい。ここで回転体の形状とは、球体、あるいは球体を上下に押しつぶした円盤体(垂直断面が長円形もしくは楕円形)、そのほか楕円体などがあり、その代表的な例として、図8に、全体として球体形状に作られて、その内部に球形の前記中空室40Aが形成された分配装置40を示す。ここで球形分配装置40の入口部40Bは球体の最下部に形成され、一方各出口部40Cは、前記入口部40Cよりも上方でかつ相等しい高さの位置に、球形中空室40Aの周方向に所定の間隔を置いて形成されている。なお球体状の分配装置40においても、前記と同様に、中空室40Aは、水平方向断面の面積と、複数の出口部40Cの配列方向(円周方向)に沿った垂直断面の面積と、複数の出口部40Cの配列方向に直交する垂直断面の面積とが、それぞれ複数の出口部40Cの合計内側断面積よりも大きくなるように作られている。
このような球体形状の分配装置40においては、入口部40Bから各出口部40Cに至る各距離が互いに同一となり、しかも入口部40Bから各出口部40Cに至る各最短直線経路を取り囲む周囲の内壁形状が全く同一であるため、各出口部40Cにおける内圧を、全く同一とすることができる。
図9には、本発明の第2の実施形態による潤滑油供給装置のガスアトマイズ装置の一例を、第1の実施形態における図3に対応させて示す。なお図9において、図3に示されている要素と同一の要素については図3と同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。なおこの例では、前記噴霧ノズルとしては合計8基のもの(噴霧ノズル32−1〜32−8)が、圧延機入り側において圧延幅方向に配列されているものとする。
図9の装置においては、ガスアトマイズ装置としては、複数のもの、例えば第1のガスアトマイズ装置44−1と、第2のガスアトマイズ装置44−2とを備えており、これらの第1のガスアトマイズ装置44−1および第2のガスアトマイズ装置44−2の構成は、それらに属する噴霧ノズルの配列形態を除き、実質的に同一とされている。すなわち、各ガスアトマイズ装置44−1、44−2は、それぞれ前記と同様に、ポンプ34と、分配装置40とを備えている。一方、圧延機入り側において圧延幅方向に並ぶ複数の噴霧ノズル32−1〜32−8は、2以上の噴霧ノズルからなる複数の噴霧ノズル群に区分されており、これらの噴霧ノズル群は、互いに異なるガスアトマイズ装置に属する構成とされている。すなわち、複数の噴霧ノズル32−1〜32−8のうち、圧延幅方向の両端側に位置する2以上の噴霧ノズル32−1、32−2、32−7、32−8からなる噴霧ノズル群は、前記第2のガスアトマイズ装置44−2に属し、一方、残りの圧延幅方向中央部側に位置する2以上の噴霧ノズル32−3〜32−6からなる噴霧ノズル群は、前記第1のガスアトマイズ装置44−1に属している。
したがって、各ポンプ34の動作をON−OFFすることによって、圧延幅方向の両端側の噴霧ノズル32−1、32−2、32−7、32−8からなる噴霧ノズル群の各噴霧ノズルから潤滑油原液ミストを噴霧する状態と、圧延幅方向中央部側の噴霧ノズル32−3〜32−6からなる噴霧ノズル群から潤滑油原液ミストを噴霧する状態とを個別に制御することができる。例えば、被圧延材20として、その幅が大きく異なるものを圧延することが多い場合、大きい幅の被圧延材を圧延する際には、第1のガスアトマイズ装置44−1および第2のガスアトマイズ装置44−2の両方のポンプ34を作動させて、圧延幅方向の両端側の噴霧ノズル32−1、32−2、32−7、32−8と圧延幅方向中央部側の噴霧ノズル32−3〜32−6のすべてから被圧延材20の表面に潤滑油原液ミストを噴霧し、これに対し小さい幅の被圧延材を圧延する際には、第1のガスアトマイズ装置44−1のポンプ34を作動させる一方、第2のガスアトマイズ装置44−2のポンプ34は停止させて、圧延幅方向の中央部側の噴霧ノズル32−3〜32−6のみから被圧延材20の表面に潤滑油原液ミストを噴霧することができる。このように、被圧延材の幅に応じてミストを噴霧する噴霧ノズルを選択できるため、幅の狭い被圧延材を圧延する場合も、無駄に潤滑油が消費されることを避けて、コスト削減を図ることができる。
図10には、本発明の第3の実施形態による潤滑油供給装置のガスアトマイズ装置の一例を、第1の実施形態における図3に対応させて示す。
図10の装置においては、図9の装置と同様に、ガスアトマイズ装置としては、複数のもの、例えば第1のガスアトマイズ装置44−1と、第2のガスアトマイズ装置44−2とを備えている。但し、図9の例とは異なり、ポンプ34および潤滑油原液貯留槽38は、第1のガスアトマイズ装置44−1および第2のガスアトマイズ装置44−2とで共用されている。具体的には、各潤滑油分配供給経路42のポンプ34の吐出側には、例えばチーズなどからなる分岐部50が設けられ、その分岐部50の二つの分岐出口は、それぞれ開閉制御弁46を介して、それぞれ対応する分配装置40−1、40−2の入口部に接続されている。一方、圧延機入り側において圧延幅方向に並ぶ複数の噴霧ノズル32−1〜32−8は、2以上の噴霧ノズルからなる複数の噴霧ノズル群に区分されており、これらの噴霧ノズル群は、互いに異なるガスアトマイズ装置に属する構成とされている。すなわち、複数の噴霧ノズル32−1〜32−8のうち、圧延幅方向の両端側に位置する2以上の噴霧ノズル32−1、32−2、32−7、32−8からなる噴霧ノズル群は、前記第2のガスアトマイズ装置44−2に属し、一方、残りの圧延幅方向中央部側に位置する2以上の噴霧ノズル32−3〜32−6からなる噴霧ノズル群は、前記第1のガスアトマイズ装置44−1に属している。したがって、前記開閉制御弁46を開閉制御するかまたは各ポンプ34の動作をON−OFFすることによって、図9の例と同様に、圧延幅方向の両端側の噴霧ノズル32−1、32−2、32−7、32−8からなる噴霧ノズル群の各噴霧ノズルから潤滑油原液ミストを噴霧する状態と、圧延幅方向中央部側の噴霧ノズル32−3〜32−6からなる噴霧ノズル群から潤滑油原液ミストを噴霧する状態とを個別に制御することができる。
図11には、本発明の第4の実施形態による潤滑油供給装置におけるガスアトマイズ装置の一例を、第1の実施形態における図3に対応させて示す。
図11の装置においては、図9、図10と同様に、複数の噴霧ノズル32−1〜32−8が、2以上の噴霧ノズルからなる複数の噴霧ノズル群に区分されている。そして一基のポンプ34と複数の噴霧ノズル32−1〜32−8との間に、合計3基以上(図示の例では3基)の分配装置40−1〜40−3が多段(図示の例では2段)に配設されている。かつ噴霧ノズル32−1〜32−8に最も近い段の分配装置40−2、40−3としては、前記噴霧ノズル群の数と同じ数の分配装置が設けられており、ポンプ34に最も近い段の分配装置40−1の入口部にポンプ34からの潤滑油原液が導かれ、かつ多段の分配装置の各段間においては、ポンプに近い段の分配装置の出口部から、ポンプから遠い段の分配装置の入口部に潤滑油原液が導かれ、最終的に前記各ノズル群に、それぞれ噴霧ノズル32−1〜32−8に最も近い段の異なる分配装置40−2、40−3から潤滑油原液が導かれるように構成されている。このような潤滑油供給装置では、潤滑油原液ミストを噴霧させる噴霧ノズルの噴霧量を、被圧延材の幅や幅方向厚み変化などの圧延状況に応じて、適切に異ならしめることが可能となる。
なお図11の例では、複数の噴霧ノズルを2群に区分し、かつそれに対応して、噴霧ノズルに最も近い段の分配装置としても2基のもの(40−2、40−3)を設けた構成としている。しかしながら、例えば図12に示した第5の実施形態のように、複数の噴霧ノズル32−1〜32−12を3群に区分し、かつそれに対応して、噴霧ノズルに最も近い段の分配装置としても3基のもの(40−2〜40−4)を設けた構成とすることもできる。
なお以上の各実施形態では、本発明の潤滑油供給装置をタンデム冷間圧延機に適用した場合について示しているが、タンデム圧延機に限らず、圧延スタンドが1基のみのリバース式圧延機などにも適用できることはもちろんである。
次に本発明の潤滑油供給装置のガスアトマイズ装置に使用される分配装置の一例について、実験を行なった結果を記す。
外径60mm、内径54mm、長さ600mmの中空円筒状の管の両端を閉止するとともに、その管璧に穴を開けて、図4、図5に示したように水平に配置したときの最下部中央に入口部40Bを1箇所、最上部に出口部40Cを50mm間隔で8箇所形成し、これを分配装置40とした。この分配装置40を、その軸線が水平となるように保持し、入口部40Bから中空室内に、40℃での粘度が40cStの潤滑油原液を10cc/minの流量で送り込み、各出口部40Cからの潤滑油原液の流出流量を測定したところ平均流出流量(1.25cc/min)に対する各出口部40Cでの流出流量のばらつきは、6%であった。
また同じ分配装置40を用いて、同粘度の潤滑油原液を入口部40Bから中空室内に、1000cc/minの流量で送り込み、各出口部40Cからの潤滑油原液の流出流量を測定したところ、平均流出流量に対する各出口部40Cでの流出流量のばらつきは、8%となった。
一方、外径300mm、内径294mm、長さ600mmの中空円筒状の管を用い、前記と同様の分配装置40(但し出口部40Cの間隔は50mm)を作成し、前記と同様な潤滑油供給試験を行ったところ、流入流量10cc/minでは、各出口部40Cからの流出流量のばらつきは5%、流入流量1000cc/minでは、各出口部40Cからの流出流量のばらつきは6%と、いずれも前記の実験の場合よりも各出口部40Cからの流出流量のばらつきが減少した。これは、分配装置40の管径が大きかったため、各出口部40Cにおける内圧が、より均一化されたためと解される。
いずれにしても、これらの実験結果から、本発明の潤滑油供給装置のガスアトマイズ装置に使用される分配装置によれば、その複数の出口部からの潤滑油原液の流出流量のばらつきを、十%程度以内に抑えることができ、ひいては被圧延材の圧延幅方向に配列される噴霧ノズルからの潤滑油原液ミストの噴霧量のばらつきを十%程度以内に抑え得ることが分かる。
10 タンデム冷間圧延機
14 ワークロール
20 被圧延材
30 エマルジョン供給装置
32、32−1〜32−8 噴霧ノズル
34 ポンプ
40 分配装置
40A 中空室
40B 入口部
40C 出口部
42 潤滑油分配供給経路
44 ガスアトマイズ装置
44−1 第1のガスアトマイズ装置
44−2 第2のガスアトマイズ装置

Claims (10)

  1. 圧延ロール表面に潤滑油のエマルジョンを供給するエマルジョン供給装置と、そのエマルジョン供給装置による圧延ロール表面への潤滑油エマルジョンの供給と同時に、圧延機入り側の被圧延材表面に潤滑油原液を気体によりミスト化にして噴霧するためのガスアトマイズ装置とを備えてなる冷間圧延機の潤滑油供給装置において;
    前記ガスアトマイズ装置が、
    圧延機入り側において圧延幅方向に所定間隔を置いて配列された複数の噴霧ノズルと、
    潤滑油原液を圧送するためのポンプと、
    前記ポンプから潤滑油原液を前記複数の噴霧ノズルのそれぞれに分配して導くための潤滑油分配供給経路と、
    その潤滑油分配供給経路に介在され、ポンプからの潤滑油原液を、各噴霧ノズルへ向けて分配するための分配装置とを有してなり、
    前記分配装置は、内部に中空室が形成されるとともに、前記ポンプからの潤滑油原液を前記中空室内に導くための単一の入口部と、中空室内の潤滑油原液を、対応する噴霧用ノズルに導くための複数の出口部とを有する構成とされ、しかも前記複数の出口部は、それぞれ入口部よりも上方の位置の同一水平面上に位置するように配列形成されていることを特徴とする、冷間圧延機の潤滑油供給装置。
  2. 前記分配装置の複数の出口部が、水平面内の直線もしくは円に沿って配列されており、前記中空室が、その中空室内の水平方向断面と、前記複数の出口部の配列方向に沿った垂直断面と、前記複数の出口部の配列方向に直交する垂直断面の面積とが、それぞれ前記複数の出口部の合計内側断面積よりも大きくなるように作られていることを特徴とする、請求項1に記載の冷間圧延機の潤滑油供給装置。
  3. 前記分配装置の入口部は、前記中空室の最下部に形成され、前記分配装置の出口部は、前記中空室の最上部に形成されていることを特徴とする、請求項1および請求項2のうちのいずれかの請求項に記載の冷間圧延機の潤滑油供給装置。
  4. 前記分配装置が、全体として両端を閉じた中空円筒状に作られて、その内部に円筒状の前記中空室が形成されており、かつその分配装置はその中空室円筒の中心軸線方向が水平となるように配設されており、しかも前記各出口部は、前記入口部より上方でかつそれぞれ同じ高さの位置において、前記中心軸線に沿った方向に所定間隔を置いて形成されていることを特徴とする、請求項1〜請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の冷間圧延機の潤滑油供給装置。
  5. 前記分配装置が、全体として直方体形状に作られて、その内部に直方体形状の前記中空室が形成されており、かつその分配装置は、その直方体長さ方向が水平方向に沿うように配設されていることを特徴とする、請求項1〜請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の冷間圧延機の潤滑油供給装置。
  6. 前記分配装置が、全体として垂直な直線を中心とする回転体の形状に作られて、その内部に垂直な直線を中心とする回転体の形状の前記中空室が形成されており、かつその分配装置の各出口部は、前記入口部よりも上方でかつ相等しい高さの位置に、球形中空室の周方向に所定の間隔を置いて形成されていることを特徴とする、請求項1〜請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の冷間圧延機の潤滑油供給装置。
  7. 複数基の前記ガスアトマイズ装置を備えており、圧延機入り側において圧延幅方向に並ぶ複数の噴霧ノズルが、2以上の噴霧ノズルからなる複数の噴霧ノズル群に区分され、その複数の噴霧ノズル群に、それぞれ異なるガスアトマイズ装置の分配装置から潤滑油原液が導かれるように構成されていることを特徴とする、請求項1〜請求項6のうちのいずれかの請求項に記載の冷間圧延機の潤滑油供給装置。
  8. 前記分配装置として、前記ポンプの吐出側に分岐部が設けられ、かつその分岐部からそれぞれ開閉弁を介して潤滑油原液が導かれる複数基の分配装置を備え、圧延機入り側において圧延幅方向に並ぶ複数の噴霧ノズルが、2以上の噴霧ノズルからなる複数の噴霧ノズル群に区分され、その複数の噴霧ノズル群のうちの各ノズル群に、それぞれ異なる分配装置から潤滑油原液が導かれるように構成されていることを特徴とする、請求項1〜請求項6のうちのいずれかの請求項に記載の冷間圧延機の潤滑油供給装置。
  9. 前記複数の噴霧ノズルが、2以上の噴霧ノズルからなる複数の噴霧ノズル群に区分されるとともに、前記分配装置として、前記ポンプと前記複数の噴霧ノズルとの間に、合計3基以上の分配装置が多段に配設され、かつ噴霧ノズルにもっとも近い段の分配装置としては、前記噴霧ノズル群の数と同じ数の分配装置が設けられており、
    前記ポンプに最も近い段の分配装置の入口部にポンプからの潤滑油原液が導かれ、かつ多段の分配装置の各段間においては、ポンプに近い段の分配装置の出口部からポンプから遠い段の分配装置の入口部に潤滑油原液が導かれ、さらに前記各噴霧ノズル群に、それぞれ噴霧ノズルに最も近い段の異なる分配装置から潤滑油原液が導かれるように構成されていることを特徴とする、請求項1〜請求項6のうちのいずれかの請求項に記載の冷間圧延機の潤滑油供給装置。
  10. 圧延機入り側において圧延幅方向に並ぶ複数の噴霧ノズルのうち、圧延幅方向の少なくとも一方の端部側に位置する噴霧ノズルを含む噴霧ノズル群が、圧延幅方向の中央部側に位置する噴霧ノズルを含む噴霧ノズル群とは別の分配装置から潤滑油原液が供給されるように構成されていることを特徴とする、請求項7〜請求項9のうちのいずれかの請求項に記載の冷間圧延機の潤滑油供給装置。
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