JP5633105B2 - 光源装置及び液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光源装置及び液晶表示装置に関する。
複数層の電極間に有機発光層を設け、電気的に発光を得る有機エレクトロルミネッセンス(以下「有機EL」と略す場合がある。)素子は、液晶セルに代わる表示素子としての利用の他に、その高発光効率、低電圧駆動、軽量、低コスト等の特徴を生かした、平面型照明、液晶表示装置用バックライト等の面光源としての利用も検討されている。
有機EL素子を面光源として利用する場合、その光取り出し効率を高めることが課題となる。すなわち、有機EL素子の発光層自体は発光効率が高いものの、それが光源装置を構成する積層構造を透過して出光するまでの間に、層中における干渉等により光量が低減してしまうので、そのような光の損失を可能な限り低減することが求められる。光取り出し効率を高めるための方法として、例えば特許文献1には、素子の正面方向(0°)の輝度を抑制し、角度50〜70°の輝度を増加させることで、全体的な輝度を高めることが開示されている。
有機EL素子においては、自然光に近い光を得るために、2種以上の発光素子を用い2以上の発光ピークを有する光を出射させることがある。このような有機EL素子を面光源に用いる場合、光取り出し効率の向上に加えて、観察角度による色味の変化を低減することが、さらなる課題となる。即ち、前述の層中における干渉の発生のしかたは、光の波長によって異なるため、各ピークの配光特性に違いが生じ、その結果、面光源を正面方向から観察した場合と、斜め方向から観察する場合とで、観察角度による色味の変化が発生し、光源として好ましくないものとなってしまう。
特開2004−296423号公報
本発明の目的は、観察角度による色味の変化が抑制された光源装置及び液晶表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本願発明者らは検討を行った結果、光源装置において、有機EL光源素子等の発光素子と、特定の回折素子とを組み合わせることにより、上記課題を解決しうることを見出し、本願発明を解決するに至った。
したがって、本発明によれば、下記〔1〕〜〔6〕が提供される。
〔1〕 ピーク波長がλ1である第1の発光ピーク、及びピーク波長がλ2である第2の発光ピークを有する発光素子と、前記発光素子の出光側に設けられた回折素子とを備え、
前記回折素子から出光する光の波長λ1における配光特性と波長λ2における配光特性との差が、前記発光素子の波長λ1における配光特性と波長λ2における配光特性との差よりも小さい光源装置。
〔2〕 〔1〕に記載の光源装置であって、
前記発光素子から出光する光の波長λ1(nm)の正面方向の強度を1とした際の極角60°方向の相対強度RA1、
前記発光素子から出光する光の波長λ2(nm)の正面方向の強度を1とした際の極角60°方向の相対強度RA2、
前記回折素子から出光する光の波長λ1(nm)の正面方向の強度を1とした際の極角60°方向の相対強度RB1、及び
前記回折素子から出光する光の波長λ2(nm)の正面方向の強度を1とした際の極角60°方向の相対強度RB2が、式(1):
|RA1−RA2|>|RB1−RB2| ・・・式(1)
の関係を満たす光源装置。
〔3〕 〔1〕又は〔2〕に記載の光源装置であって、
前記回折素子が、ピッチが300〜4000nmの第1の凹凸形状を有する光源装置。
〔4〕 〔3〕に記載の光源装置であって、
前記回折素子が、前記第1の凹凸形状より大きいピッチを有する第2の凹凸形状をさらに有し、
前記第1の凹凸形状が、前記第2の凹凸形状を構成する面上に設けられている光源装置。
〔5〕 〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の光源装置であって、
前記発光素子の出光側に設けられた、拡散層をさらに有する光源装置。
〔6〕 〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の光源装置を備える液晶表示装置。
本発明の光源装置は、観察角度による色味の変化が少ないため、液晶表示装置のバックライト、照明装置などの光源として有用である。
特に前記〔4]に係る光源装置は、第2の凹凸形状による光学的効果を得ながら、且つ観察角度による色味の変化をさらに低減することができる。
また、特に前記〔5〕に係る光源装置は、輝度の低下、光源装置の厚さや重量の増加などの不所望な効果を発現することなく、観察角度による色味の変化をより良好に改善することができる。
本発明の液晶表示装置は、前記本発明の光源装置を備えることにより、観察角度による色味の変化が少ない表示装置とすることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光源装置を概略的に示す断面図である。図1に示すように、光源装置100は、発光素子120と、発光素子120の出光側に設けられる基板101と、基板101の出光側に設けられる回折素子1とを備える。したがって、回折素子1は、発光素子120の出光側に配置されている。
基板101は、光入射側の面101Aと、光出射側の面101Bとを備えている。
発光素子120は、基板101の一方の面101Aに接して設けられる透明電極111と、発光層121と、反射電極112とをこの順に備える。発光素子120において、透明電極111及び反射電極112間に電圧を印加すると、発光層121から光が発生する。この発生した光は、直接または反射電極112で反射されてから透明電極111に入射し、透明電極111から出光する。したがって、本実施形態では、発光素子120より図中の上側が、発光素子の出光側となる。
回折素子1は、基板101の、発光素子120が設けられている面101Aとは反対側の面101B上に設けられている。回折素子1は、回折素子の基板20と、基板20の出光面109上に形成された、複数の凸部2からなる回折構造体22とを備え、この回折構造体22により、回折素子としての機能を発揮する。
(発光素子)
本発明において、発光素子は、ピーク波長がλ1である第1の発光ピーク、及びピーク波長がλ2である第2の発光ピークを有する。ここで、λ1とはλ2とは異なる波長である。λ1とλ2との関係は、特に限定されないが、例えばその差(|λ1−λ2|)を、好ましくは10〜500nm、より好ましくは25〜300nmとすることができる。発光素子の発光ピークの数は2に限られず、3以上の数を有することもできる。光源装置において発光素子が3以上の発光ピークを有する場合、それらのうちの2つを第1及び第2の発光ピークとした場合に本発明の要件を充足する装置を、本発明の光源装置とすることができ、3以上の発光ピークのどれを第1及び第2の発光ピークとした場合にも本発明の要件を充足することがさらに好ましい。
かかる発光素子の好適な例としては、複数の発光材料を含む発光層を有する有機EL発光素子を挙げることができる。
有機EL発光素子を構成する発光層としては、特に限定されず既知のものを適宜選択することができるが、光源としての用途に適合すべく、一層単独又は複数の層の組み合わせにより、第1及び第2の発光ピークを含む光を発光するものとすることができる。
発光素子は、さらに電極を含むことができ、これらは特に限定されず有機EL素子に用いられる既知のものを適宜選択することができる。具体的には例えば透明電極及び反射電極の対を有し、透明電極側を出光側とすることができる。発光素子はさらに、電極間に、発光層に加えてホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層及びガスバリア層等の他の層を有することもできる。
発光素子の具体的な層構成としては、陽極/正孔輸送層/発光層/陰極の構成、陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極の構成、陽極/正孔注入層/発光層/陰極の構成、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極の構成、陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/等電位面形成層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極の構成,陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/電荷発生層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極の構成などが挙げられる。
複数の発光ピークを含む光を発光するために、本発明の光源装置は、上記のような層構成を有する発光素子を2以上有し、それぞれが第1及び第2の発光ピークを有するものとすることができる。また、1つのみの発光素子を有し、その中に発光材料を複数有するものとすることもできる。1つの発光素子が複数の発光材料を有する場合は、1対の陽極と陰極との間に発光色が異なる複数層の発光層を有することもでき、1層の発光層のみを有し、その中においてある色素に異なる色素がドーピングされていてもよい。
発光素子を構成する各層の材料は特に限定されず、任意の既知の材料を用いうる。例えば発光材料としてはポリパラフェニレンビニレン系・ポリフルオレン系・ポリビニルカルバゾール系の材料を挙げることができ、第1及び第2の発光ピークに対応する2種以上の発光材料を用いて、1層又は2層以上の発光層を構成することができる。また正孔注入層や正孔輸送層としてはフタロシアニン系・アリールアミン系・ポリチオフェン系、電子注入層や電子輸送層にはアルミ錯体・フッ化リチウムなどがあげられる。また、透電位面形成層、あるいは電荷発生層としては、ITO、IZO、SnOなどの透明電極、あるいはAg,Alなどの金属薄膜があげられる。
発光素子を基板上に形成する場合、基板としては、ガラス基板、石英ガラス、プラスチック基板などの、有機EL発光素子の基板として通常用いうる基板を採用することができる。透明電極、発光層、反射電極及び発光素子を構成するその他の任意の層は、基板上にこれらを順次積層することにより設けることができる。
(回折素子)
本発明において、回折素子は、前記発光素子の出光側に設けられる。回折素子は、図1に示す第1実施形態に例示する通り、発光素子との間に基板を介していてもよいが、これに限られず、発光素子の出光側の面と回折素子とが直接接した態様で設けられていてもよい。
本発明の光源装置は、前記回折素子から出光する光の波長λ1における配光特性と波長λ2における配光特性との差が、前記発光素子の波長λ1における配光特性と波長λ2における配光特性との差よりも小さい(以下、当該要件を「要件(R1)」という)。
かかる要件(R1)について、再び図1に示す第1実施形態を参照して説明すると、発光素子120の透明電極111から出射した波長λ1の光と波長λ2の光は、発光素子の層内の干渉のしかたの違いなどに基づき、配光特性に違いが生じる。図12は、そのような配光特性に違いが生じた一例を示すグラフである。図12に示す例では、λ1=465nmの第1の発光ピーク及びλ2=550nmの第2の発光ピークについて、出光面の法線方向と測定方向がなす角即ち極角を−90°〜0°〜+90°と変化させて強度を測定し、0°方向を1とした相対値で測定結果を示している。
この例では、発光素子120から出光する光のうち第1の発光ピークに属する波長465nmの光は正面方向の光の強度に対する斜め方向の光の強度が比較的強く、第2の発光ピークに属する波長550nmの光は正面方向の光の強度に対する斜め方向の光の強度が比較的弱く、従って配光特性に差が存在している。このような配光特性を有する発光素子からの光を、さらに回折素子に透過させた後に、この配光特性の差が少なくなれば、要件(R1)を充足することになる。
図13は、図12の配光特性を有する光を回折素子に透過させた際に、回折素子からの出光する光の配光特性の一例を示すグラフである。図13では、図12より、465nmにおける配光特性と550nmにおける配光特性の差が縮まり、従って要件(R1)を充足している。
かかる配光特性の差の減少は、極角0°以外の少なくともいずれかの極角及び傾斜方向において観察されれば要件(R1)を充足するものとすることができるが、極角60°方向において観察した際に要件(R1)を充足することが好ましい。即ち、前記発光素子から出光する光の波長λ1(nm)の正面方向の強度を1とした際の極角60°方向の相対強度RA1、前記発光素子から出光する光の波長λ2(nm)の正面方向の強度を1とした際の極角60°方向の相対強度RA2、前記回折素子から出光する光の波長λ1(nm)の正面方向の強度を1とした際の極角60°方向の相対強度RB1、及び前記回折素子から出光する光の波長λ2(nm)の正面方向の強度を1とした際の極角60°方向の相対強度RB2が、式(1):
|RA1−RA2|>|RB1−RB2| ・・・式(1)
の関係を満たす(以下、当該要件を「要件(R2)」という。)ことが特に好ましい。当該要件(R2)を充足することにより、観察角度による色味の変化が少なくなるため、液晶表示装置のバックライトや照明装置などの光源として有用である。
図4は、図1に示される回折素子1をより詳細に示す斜視図である。図4に示す通り、回折素子1は、回折素子の基板20の一方の面に、断面矩形の畝状の凸部2を多数並列に配列した凹凸形状を有する凹凸構造体22を有し、それにより、面上において凸部2の延長方向に垂直な方向に、凹凸が繰り返す構造となっている。かかる凹凸形状により、回折素子1は回折格子として機能する。図5は、回折素子1を、その凸部2の延長方向に垂直な断面で切断した断面図である。回折格子の凹凸形状のピッチは、図5において矢印P1で示される長さとなる。かかるピッチを適宜調整することにより、上記要件(R1)、及び好ましくは上記要件(R2)を充足する回折素子を得ることができる。凹凸形状のピッチは、300〜4000nmであることが、かかる要件を充足し好ましい本発明の効果を得る上で好ましい。
上に述べたλ1=465nmの第1の発光ピーク及びλ2=550nmの第2の発光ピークを有し、第1のピークのほうが広い配光特性を有する発光素子と組み合わせ、要件(R1)、要件(R2)を充足する回折素子を得ることについて、図15を参照して説明する。図15は、図4及び図5に示す回折素子1であってピッチが1600nmのものについて、正面方向の透過率を測定したグラフである。図15に示すように、465nmにおける正面透過率より550nmにおける正面透過率のほうが低い回折素子は、465nmより550nmにおいて、より多くの光を正面方向とは異なる角度に散乱させる。従って、このような回折素子を用いることにより、要件(R1)、要件(R2)を充足する光源装置を得ることができる。
回折素子の材質は、光学部材として機能しうる任意の材質、例えば入射した光の一部を反射又は透過させる材質とすることができる。具体的には、透明樹脂等の有機材料とすることが、光透過性能と加工の容易さの観点から好ましい。
かかる透明樹脂は、凹凸形状を容易に形成できるという観点から、硬化性樹脂を硬化させたものが好ましい。硬化性樹脂としては、熱硬化性のものと、エネルギー線硬化性のものが挙げられる。エネルギー線は、可視光線、紫外線、電子線、X線を含む。
熱硬化性樹脂の具体例としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、及びポリシロキサン樹脂が挙げられる。
エネルギー線硬化性樹脂としては、ラジカル重合性不飽和基及び/又はカチオン重合性基を有する低分子量化合物、又は樹脂等が挙げられる。なお、ラジカル重合性不飽和基及び/又はカチオン重合性基は、1分子中に2以上含んでいてもよい。
前記ラジカル重合性不飽和基を有する低分子量化合物としては、エチレン、プロピレン等のα−オレフィン;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン化合物;スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、4−ビニルピリジン等のラジカル反応性芳香族化合物;アクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸、エンド−ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,8−ジカルボン酸(エンディック酸)、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸等の不飽和カルボン酸;アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド、マレイン酸クロライド等の不飽和カルボン酸のハライド;アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミド等の不飽和カルボン酸のアミド若しくはイミド誘導体;無水マレイン酸、無水エンディック酸、無水シトラコン酸等の不飽和カルボン酸の無水物;マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フエノキシエチル(メタ)アクリレート、へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールへキサ(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸のエステル誘導体;ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシトリエトキシシラン等のラジカル反応不飽和基を有するシラン化合物;等が挙げられる。
前記カチオン重合性基を有する低分子量化合物としては、ジシクロペンタジエンジオキサイド、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アセタール、エチレングリコールのビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)エーテル、エチレングリコールの3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸ジエステル等の脂環式エポキシ基を含有する化合物;エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ジグリセリンテトラグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、スピログリコールジグリシジルエーテル等のグリシジル基を含有するエポキシ化合物;3−エチル−3−メトキシメチルオキセタン、3−エチル−3−エトキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ブトキシメチルオキセタン、3−エチル−3−アリルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2’−ヒドロキシエチル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2’−ヒドロキシ−3’−フェノキシプロピル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2’−ヒドロキシ−3’−ブトキシプロピル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−[2’−(2”−エトキシエチル)オキシメチル]オキセタン等のオキセタン環を含有する化合物;等が挙げられる。
前記ラジカル重合性不飽和基又はカチオン重合性基を有する樹脂としては、低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等の側鎖にラジカル重合性不飽和基又はカチオン重合性基を有する樹脂が挙げられる。
エネルギー線として紫外線や可視光線を用いる場合には、硬化性樹脂の中に光重合開始剤、光増感剤などを含ませることができる。光重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類等が挙げられる。光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
回折素子を構成する透明樹脂は、加工性の観点からガラス転移温度が60〜300℃であることが好ましく、100〜250℃であることがより好ましい。なお、ガラス転移温度は示差走査熱量分析(DSC)により測定することができる。
前記透明樹脂は、顔料や染料のごとき着色剤、蛍光増白剤、分散剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、溶剤などの配合剤が適宜配合されたものであってもよい。
回折素子は、前記透明樹脂からなる1層のみからなってもよく、前記透明樹脂の層と、前記透明樹脂または他の樹脂からなる他の層との積層体であってもよい。例えば、透明なフィルムと、前記各種の透明樹脂の層との積層体とし、以下に述べる方法により透明樹脂の層の表面に凹凸形状を設けたものとすることができる。透明なフィルムとしては、透明であれば特に限定されないが、例えば、脂環式構造を有する樹脂等を挙げることができる。
回折素子は、前記透明樹脂を公知の方法で成形することによって得ることができる。成形法としては、キャスト成形法、押出成形法、インフレーション成形法などが挙げられる。
上記のような畝を有する回折素子は、リソグラフィー法と現像エッチング法との組み合わせによって、または転写型または転写ロールを用いた転写法によって、得ることができる。具体的には、エネルギー線硬化性樹脂を流延して塗膜を得、該塗膜に畝に対応するパターンでエネルギー線を照射して、該パターンを現像することによって畝を有する回折素子を得ることができる。
また特に、上で述べた、透明なフィルムの上に凹凸形状を有する透明樹脂層を製造する場合、液体状の透明樹脂をフィルム上に流延して透明樹脂の塗膜を得、該塗膜に畝に対応した凹凸を有する金型またはロールを押し当て、該押し当てている状態でエネルギー線を照射し、エネルギー線硬化性樹脂を硬化させることによって畝を有する透明樹脂層を得ることができる。このような製造方法によれば、凹凸形状の形成を比較的短時間で行なうことができ、その結果、インラインでの効率的な生産が可能となり、長尺の光学部材を低コストで得ることができるため、特に好ましい。
(第2実施形態)
本発明の光源装置において、回折格子は、上記第1の実施形態が有するものに限られず、種々の形態をとることができる。例えば、第1の実施形態において回折素子は面上の一方向のみに繰り返し単位を有する凹凸形状を有していたが、これに限られず、以下に説明する第2実施形態のように、複数方向に繰り返し単位を有する凹凸形状を有していてもよい。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る光源装置を概略的に示す断面図である。本実施形態は、第1実施形態における回折素子1に変えて回折素子6を有する点において、第1実施形態と異なっている。図6は図2における回折素子6をより詳細に示す斜視図である。本実施形態において、回折素子6は、図6に示すように、回折格子の基板60と、その一方の面に設けられた、直方体状の凸部7が正方格子状に整列してなる回折構造体72を有することにより、面上の直交する2方向に繰り返し単位を有する凹凸形状を有している。図7は、図6に示す回折素子をより詳細に示す上面図である。図7に示す通り、回折素子6は、直方体状の凸部7が回折素子の面上の2方向に、P4及びP6で示される寸法を有し、P3及びP5で示されるピッチで繰り返す凹凸形状を有している。このような構造を有することにより、面上の複数の方向において、色味の変化を抑制することができる。
第2の実施形態における回折素子のピッチも、第1の実施形態と同様、良好な効果を有するよう適宜決定することができる。図16は、図6及び図7に示す回折素子6において、直方体の寸法(直方体の高さ、並びに図7における2方向の幅P4及びP6)及びピッチ(P3及びP5)を変化させた場合における正面透過率を測定したグラフである。図16において、実線は、直方体の高さ幅P4及びP6をいずれも0.51μmとしピッチP3及びP5をいずれも2.05μmとした場合、破線は、直方体の高さ幅P4及びP6をいずれも1.28μmとしピッチP3及びP5をいずれも2.55μmとした場合における測定結果を示す。このようにピッチを変化させた場合における正面方向の透過率を元に、本発明の要件を満たしうるピッチを選択することができる。
(第3実施形態)
上記第1及び第2の実施形態の光源装置においては、回折素子は、光が出射する平坦な面上に回折格子が設けられた態様であるが、本発明はこれに限られず、回折素子は、以下に説明する第3実施形態のように、平坦でない面上に回折格子が設けられた態様であってもよい。
図3は、本発明の第3の実施形態に係る光源装置を概略的に示す断面図である。本実施形態は、第1実施形態における回折素子1に変えて回折素子11を有する点において、第1実施形態と異なっている。図8は図3における回折素子11をより詳細に示す斜視図である。本実施形態において、回折素子11は、底面部81と、その上に設けられた断面三角形の畝状の凸部12を有する構造を、回折素子の基板として有しており、この畝の表面上に、回折効果を発現する回折格子が形成されている。
図9は、図8に示す回折素子11を、その凸部12の延長方向に垂直な断面で切断した断面図である。図9に示す通り、凸部12の傾斜面上に微小な凸部13(図3及び図8において不図示)が設けられており、かかる微小な凸部13により構成される凹凸形状が回折構造体を形成し、回折格子としての機能を発現する。この回折素子において、第1の凹凸形状である微小な凸部13による凹凸形状のピッチは、図9において矢印P1で示される長さである。一方、かかる微小な凸部13をその表面に有する、第2の凹凸形状である凸部12による凹凸形状のピッチは、P1より長い矢印P7で示される長さである。凸部12による凹凸形状(第2の凹凸形状)のピッチは、前記第1の凹凸形状よりも大きければよいが、例えば10〜1000μmとすることができる。この態様においては、ピッチP1を300〜4000nmとすることが、前記要件(1)及び好ましくは(2)を充足し本発明の効果を得る上で好ましい。ここで、微小な凸部13の形状は、例えば凸部12と平行に延長する畝状の形状とすることができ、また、凸部12の斜面上において、凸部12の延長方向と平行な方向及びその方向と垂直な方向の2方向に繰り返し単位を構成する直方体状の形状とすることもできる。本実施形態のように第1の凹凸形状と第2の凹凸形状とを組み合わせた構造の回折素子を設けることにより、第2の凹凸形状による光学的効果を得ながら、且つ観察角度による色味の変化をさらに低減することができる。
(第4実施形態)
本発明の第4の実施形態は、第3実施形態における回折素子11において、第1の凹凸形状である微小な凸部による凹凸形状を設ける位置を変更した点において第1実施形態と異なる。図10は、本発明の第4の実施形態に係る光源装置における回折素子11をその凸部12の延長方向に垂直な断面で切断した断面図である。本実施形態において、回折素子11は、第3の実施形態と同様の断面三角形の畝状の凸部12を有しているが、その傾斜面15には微小な凹凸形状を有さず、凸部12の頂部に設けられた平坦な部分上に微小な凸部14が設けられている。かかる微小な凸部14により構成される凹凸形状が、回折格子としての機能を発現する。
この回折素子において、第1の凹凸形状である微小な凸部14による凹凸形状のピッチは、図10において矢印P1で示される長さである。一方、かかる微小な凸部14をその頂部に有する、第2の凹凸形状である凸部12による凹凸形状のピッチは、P1より長い矢印P8で示される長さである。凸部12による凹凸形状(第2の凹凸形状)のピッチは、前記第1の凹凸形状よりも大きければよいが、例えば10〜1000μmとすることができる。この態様においては、ピッチP1を300〜4000nmとすることが、前記要件(1)及び好ましくは(2)を充足し本発明の効果を得る上で好ましい。ここで、微小な凸部14の形状は、例えば凸部12と平行に延長する畝状の形状とすることができ、また、凸部12の斜面上において、凸部12の延長方向と平行な方向及びその方向と垂直な方向の2方向に繰り返し単位を構成する直方体状の形状とすることもできる。
本実施形態のように第1の凹凸形状と第2の凹凸形状とを組み合わせた構造の回折素子を設けることにより、第2の凹凸形状による光学的効果を得ながら、且つ観察角度による色味の変化をさらに低減することができる。具体的には、図8に示すプリズム状の形状を有する凸部12による第2の凹凸形状を有するが、その表面に微小な凸部による第1の凹凸形状を有しない形状の構造体を発光素子上に設けた場合、凸部12のプリズムによる効果、例えば図11の矢印A1で示される経路のように光が進むことによる拡散の効果を得ることができるが、プリズムの頂部においては、成形が不完全となり、そのため矢印A2のように光が進み、結果として構造体の一部において所望の効果が得られないこととなる。ここで、図10に示すような微細な凸部14による凹凸構造をプリズムの頂部に設けることにより、頂部を透過する光について拡散等の効果を与え、且つ、観察角度による色味の変化の低減の効果をも与えることができる。
(拡散層)
本発明の光源装置は、任意に、拡散層を有することができる。より具体的には、上記各種の実施形態において、回折素子1、6、11と基板101との間に、拡散剤を含有する拡散層を設けてもよく、また、回折素子を構成する材料として拡散剤を含有するものを用い、回折素子が拡散層としての機能を有するものとしてもよい。かかる拡散層を有することにより、光の経路を拡散させ、それにより観察角度による色味の変化をさらに低減することができる。一般に、回折素子を有さず拡散層のみを有する光源装置において、観察角度による色味の変化が低減できるほど拡散層の拡散力を高めようとすると、輝度の低下、光源装置の厚さや重量の増加などの不所望な効果が発現するが、本発明の光源装置においては、回折素子と拡散層とを組み合わせることにより、そのような不所望な効果の発現なしに、観察角度による色味の変化をより良好に改善することができる。
拡散層を構成する拡散剤としては、無機、および有機のフィラーを適宜選択して用いることができる。無機フィラーとしては、ガラス、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、マグネシウムシリケート等からなるもの;有機フィラーとしては、フッ素樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリシロキサン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、またはこれらの架橋物等からなるものが挙げられる。フィラーの形状としては、特に限定されず、球状、楕円体状、立方体状、針状、棒状、紡錘形状、板状、鱗片状、繊維状などが挙げられるが、中でも光の拡散方向を等方的にできる点で球状、もしくは球状に近い楕円体状が好ましい。フィラーの大きさは、好ましくは直径0.2μm〜50μm、より好ましくは0.5μm〜10μmである。尚、ここでいう直径は、完全な球状ではない場合は、同一体積の球の直径で代用される。針状のような一方向に著しく寸法の異なるフィラーの場合は、その方向に垂直な断面の断面積と同一面積の円の直径で代用する。フィラーの屈折率は、バインダー樹脂の屈折率と異なることが好ましく、屈折率差が0.05以上であることがより好ましい。フィラーは、単独の素材、大きさ、屈折率等の性質ものを用いてもよく、また、2種類以上のフィラーを混合して用いても良い。また、フィラーとして2種類以上の素材からなるものを用いてもよい。上記フィラーと、バインダーとして上記透明樹脂を含有する拡散層におけるフィラーの含有量は、バインダー100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは1〜10重量部である。
(用途、液晶表示装置)
本発明の光源装置の用途は、特に限定されないが、観察角度による色味が少ない利点を生かした、液晶表示装置のバックライト、照明装置などの光源とすることができる。
本発明の液晶表示装置は、前記本発明の光源装置を備える。具体的には、直下型バックライト装置として本発明の光源装置を備え、加えて各種の表示モードの液晶セルを有し、バックライト装置からの出射光を、液晶セルを通して表示面から出射させる態様とすることができる。本発明の液晶表示装置は、例えばツイステッドネマチック(TN)モード、スーパーツイステッドネマチック(STN)モード、ハイブリッドアラインメントネマチック(HAN)モード、バーティカルアラインメント(VA)モード、マルチドメインバーティカルアラインメント(MVA)モード、インプレーンスイッチング(IPS)モード、オプティカリーコンペンセイテッドバイリフジエンス(OCB)モードなどの表示モードによるものとすることができる。
(その他の任意の構成要素)
本発明の光源装置及び本発明の液晶表示装置は、前記実施形態に限定されず、本願特許請求の範囲内及びその均等の範囲内での変更を施すことができる。また、他の任意の構成要素をさらに含むことができる。
例えば、任意の構成要素として、前記発光素子を封止する封止部材、前記発光素子に電流を共有するための配線、発光素子及び回折素子を保持するための筐体、枠部材等を必要に応じて有することができる。
また、本発明の光源装置において、回折素子は、回折素子1のように1方向に繰返し単位を有するもの、回折素子6のように2方向に繰返し単位を有するものに限られず、3方向以上に繰り返し単位を有するもの、例えば6角形の凸部が連続した凹凸形状とすることにより3方向に繰返し単位を有するものとすることもできる。そのような3方向以上に繰り返し単位を有する構造は、また、第2の凹凸形状12の斜面上の微細な凹凸形状としても設けることができる。
以下、実施例に基づき、本発明についてさらに詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
<製造例1:拡散層−回折素子層積層体の調製>
ウレタンアクリレート系のUV硬化性樹脂(屈折率1.53)に、直径2μmのシリコーン粒子(商品名「トスパール120」、GE東芝シリコーン社製、屈折率1.43)を、組成物全量中10重量%となるよう添加し、攪拌機を用いてよく混合し、樹脂−粒子組成物を得た。
透明フィルム(商品名「ゼオノアフィルム」、日本ゼオン株式会社製)の上に、前記樹脂-粒子組成物を50μm塗布し紫外線を照射し硬化させ、透明フィルム−拡散樹脂層からなる積層体P1を得た。
積層体P1の拡散樹脂層側の面上に、UV硬化性樹脂(商品名「PAK−01」、東洋合成工業製)を厚さ10μmで塗付し、透明フィルム−拡散樹脂層−UV硬化性樹脂層(未硬化)からなる積層体P2を得た。
積層体P2のUV硬化性樹脂層に、所定の凹凸構造を有する面を有する金属製モールドを押し付けた。その後、積層体P2の透明フィルム側の面から、紫外線照射し、UV硬化性樹脂層を硬化させ、所定の凹凸構造が転写された回折素子層とした。その後金属製モールドを剥離し、透明フィルム−拡散樹脂層−回折素子層の層構成を有する積層体P3を得た。得られた積層体P3の回折素子層側の面上には、図4及び図5に概略的に図示される、高さH1が800nm、凸部幅P2が800nm、ピッチP1が1600nmの凹凸形状が形成されていた。
<製造例2:回折素子積層体の調製>
シリコーン粒子を添加しなかった他は製造例1と同様に操作し、透明フィルム−樹脂層−回折素子層の層構成を有する積層体P4を得た。
得られた積層体の透明フィルム側の面を入光面、回折素子層側の面を出光面として、様々な波長の光における正面透過率を、分光光度計(型番「V−570」、日本分光社製)を用いて測定した。結果を図15に示す。
図15に示す結果から明らかな通り、波長465nmにおける正面透過率に比べて波長550nmにおける正面透過率が低く、従ってこの回折素子は、λ1=465nmの第1の発光ピーク及びλ2=550nmの第2の発光ピークを有し、第1の発光ピークのほうが広い配光特性を有する発光素子と組み合わせて、本発明の光源装置を構成しうることが分かった。
<実施例1及び比較例1>
図1に概略的に示される構成を有する有機EL光源装置を製造した。
(1−1:発光素子の調製)
厚さ1.1mmのガラス製の基板101の一方の面101A上に、透明電極111、有機発光層121及び反射電極112を含む有機EL発光素子120を設けた。
この段階で、有機EL発光素子に電流を通電し、基板101の他方の面101Bから出光する波長465nmの青色光及び波長550nmの緑色光についての配光特性を測定した(比較例1)。測定は、面101Bの正面(法線方向)に、分光放射輝度計(BM−7 トプコン)を配置し、輝度の測定方向と発光面法線方向とがなす角が−90〜90°となるよう発光面を動かし、それぞれの角度における放射強度及び発光スペクトルを測定し、波長465nm及び550nmにおける配光特性を求めた。測定結果を図12に示す。
(1−2:有機EL光源装置の製造)
さらに、基板101の面101B上に、回折素子1として、製造例2で得た積層体P4を、透明フィルムが基板101に面するように配置し、図1に示す構成を有する有機EL光源装置100を製造した。得られた有機EL発光素子100に電流を通電し、出光面109から出光する波長465nmの青色光及び波長550nmの緑色光についての配光特性を(1−1)と同様に測定した(実施例1)。輝度を測定する角度を傾ける方向は、回折素子の畝の延長方向に垂直な方向とした。測定結果を図13に示す。
図12及び図13の結果の対比から明らかな通り、発光素子に加えて回折素子を備える本発明の光源装置は、回折素子を設けていない発光素子に比べて、青色光と緑色光の配光特性の差が小さく、観察角度による色味の変化が少ないことが分かる。
<実施例2>
製造例2で得た積層体P4に代えて、製造例1で得た積層体P3を用いた他は実施例1と同様に操作し、有機EL光源装置を製造し、配光特性を測定した。結果を図14に示す。
図14の結果から明らかな通り、回折素子に加えて拡散層を備える実施例2の光源装置は、青色光と緑色光の配光特性の差がさらに小さく、観察角度による色味の変化がさらに少ないことが分かる。
本発明の一実施形態に係る光源装置を概略的に示す断面図である。 本発明の別の一実施形態に係る光源装置を概略的に示す断面図である。 本発明のさらに別の一実施形態に係る光源装置を概略的に示す断面図である。 図1に示す回折素子1をより詳細に示す斜視図である。 図4に示す回折素子1を、その凸部2の延長方向に垂直な断面で切断した断面図である。 図2に示す光源装置における回折素子を概略的に示す斜視図である。 図6に示す回折素子をより詳細に示す上面図である。 図3における回折素子11をより詳細に示す斜視図である。 図8に示す回折素子11を、その凸部12の延長方向に垂直な断面で切断した断面図である。 本発明のさらに別の一実施形態に係る光源装置における回折素子をその凸部の延長方向に垂直な断面で切断した断面図である。 従来の光源装置の構造体における光の透過の態様を説明する断面図である。 本発明の光源装置の一実施形態における発光素子の、2種の波長における配光特性を示すグラフである。 図12の配光特性を有する光を回折格子に透過させた際の、回折素子からの出光する光の配光特性の一例を示すグラフである。 本願実施例2における配光特性の測定結果を示すグラフである。 図4及び図5に示す回折素子1であってピッチが1600nmのものについて、正面方向の透過率を測定したグラフである。 図6及び図7に示す回折素子6において、凸部の寸法及びピッチを変化させた場合における正面透過率を測定したグラフである。
符号の説明
1、6、11 回折素子
2、7 凸部
20、60 回折素子の基板
22、72 回折構造体
100 光源装置
101 基板
109 出光面
111 透明電極
112 反射電極
120 発光素子

Claims (3)

  1. ピーク波長がλ1である第1の発光ピーク、及びピーク波長がλ2である第2の発光ピークを有する発光素子と、前記発光素子の出光側に設けられた回折素子と、前記発光素子の出光側に設けられた拡散層とを備え、
    前記回折素子は、ピッチが300〜4000nmである第1の凹凸形状を有し、
    前記発光素子から出光する光の波長λ1(nm)の正面方向の強度を1とした際の極角60°方向の相対強度RA1、
    前記発光素子から出光する光の波長λ2(nm)の正面方向の強度を1とした際の極角60°方向の相対強度RA2、
    前記回折素子から出光する光の波長λ1(nm)の正面方向の強度を1とした際の極角60°方向の相対強度RB1、及び
    前記回折素子から出光する光の波長λ2(nm)の正面方向の強度を1とした際の極角60°方向の相対強度RB2が、式(1):
    |RA1−RA2|>|RB1−RB2| ・・・式(1)
    の関係を満たす光源装置。
  2. 請求項1に記載の光源装置であって、
    前記回折素子は、前記第1の凹凸形状より大きいピッチを有する第2の凹凸形状をさらに有し、
    前記第1の凹凸形状は、前記第2の凹凸形状を構成する面上に設けられている光源装置。
  3. 請求項1または2に記載の光源装置と、液晶パネルとを備える液晶表示装置。
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