JP5630238B2 - インクジェット捺染装置 - Google Patents

インクジェット捺染装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5630238B2
JP5630238B2 JP2010262187A JP2010262187A JP5630238B2 JP 5630238 B2 JP5630238 B2 JP 5630238B2 JP 2010262187 A JP2010262187 A JP 2010262187A JP 2010262187 A JP2010262187 A JP 2010262187A JP 5630238 B2 JP5630238 B2 JP 5630238B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
printing
fluff
printed
printing apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010262187A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012112070A (ja
Inventor
長瀬 真
真 長瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2010262187A priority Critical patent/JP5630238B2/ja
Priority to CN201110365482.7A priority patent/CN102529350B/zh
Priority to US13/301,064 priority patent/US8708440B2/en
Publication of JP2012112070A publication Critical patent/JP2012112070A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5630238B2 publication Critical patent/JP5630238B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Coloring (AREA)

Description

本発明は、搬送される被捺染材の捺染側の面に向けてインクを吐出して所望の捺染を実行する捺染ヘッドと、該捺染ヘッドを搭載し前記搬送方向と交差する方向に往復移動するキャリッジとを備えた捺染実行部と、前記捺染実行部の前記搬送方向における下流側に設けられ、前記被捺染材に印捺されたインクを固化させて定着するインク定着部を備えたインクジェット捺染装置に関するものである。
アパレル(衣服)メーカーやテキスタイル(布地)メーカーでは、従来から生地本体表面に図柄等をプリントする「捺染」が広く行われている。
従来の捺染は、スクリーンや彫刻ロールを使用した製版を必要とする「スクリーン捺染」や「ローラー捺染」が主流であった。そして、印捺された被捺染材である布に溶融塊を発生させることなく、生地本体表面を平滑にして図柄等を描出させる技術として、下記の特許文献1に示すようなレーザー光線を使用した「布帛表面仕上法」という技術が開発されている。
また、捺染ヘッドから吐出されたインクを被捺染材に直接付着させて記録を実行する製版を必要としない下記の特許文献2に示すような染料インクを使用した「インクジェット捺染方法」という技術も開発されている。
この「インクジェット捺染方法」では、熱プレス機やアイロン等からなる加熱圧着手段を使用して被捺染材を加熱圧着させることで、生地本体表面に印捺された染料インクを蒸熱染着するようにしている。
被捺染材は布であるため布表面に通常毛羽が存在する。また、起毛処理等によって布表面の毛羽を増やし、この増やした毛羽によって触感を一層柔らかくし風合いを持たせ、更には保温性を高めた布も存在する。
特開2007−100257号公報 特開2003−293272号公報
前記毛羽を有する被捺染材にインクジェット捺染を行うと、捺染ヘッドから吐出されたインク滴の一部が被捺染材の生地本体表面まで到達せずに、前記毛羽に「だま」のように付着して「インクだま」が形成される場合が多い。この「インクだま」は、そのまま乾燥固化させた場合、耐擦性を低下し、色移りの問題を生じさせる。
また、「インクだま」は、生地本体表面から立ち上がっている毛羽に付いているため、本来インクが付着すべき染着位置である生地本体表面の位置より上方に位置することになる。そのため、前記「インクだま」の存在によって捺染物の品質を低下する問題がある。
上記した問題は、染料インクよりも色材粒子の大きな顔料インクにおいて顕著に現れる傾向が見られる。
特許文献1や特許文献2の技術は、前記毛羽を有する被捺染材に対する捺染に適用すると、前記立毛状態の毛羽を除去したり、押し潰してしまうので、被捺染材の素材の持つ肌触りや風合を大きく損ねてしまう問題がある。
前記毛羽を有する被捺染材に対する捺染においては、印捺された図柄や画像等が鮮明に捺染されているだけでなく、被捺染材の素材の持つ肌触りや風合といった感覚がそのまま維持されていることが捺染物の品質を評価する上で重要になってくる。
本発明の課題は、被捺染材の生地本体表面の毛羽に付着した固化前のインクを、当該毛羽の立毛状態を維持した状態で除去できるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係るインクジェット捺染装置は、搬送される被捺染材の捺染側の面に向けてインクを吐出して所望の捺染を実行する捺染ヘッドと、該捺染ヘッドを搭載し前記搬送方向と交差する方向に往復移動するキャリッジとを備えた捺染実行部と、前記捺染実行部の前記搬送方向における下流側に設けられ、前記被捺染材に印捺されたインクを固化させて定着するインク定着部と、前記捺染実行部において生地本体表面に毛羽を有する被捺染材に対して顔料インクで印捺した場合に前記毛羽に付着する固化前のインクを除去するインク除去装置とを備え、前記インク除去装置は、前記生地本体表面の前記毛羽に接触して当該毛羽に付着しているインクを除くインク除き部材を備え、前記インク除き部材は、前記捺染ヘッドまたは前記キャリッジに対して取り付けられていることを特徴とするものである。
ここで「被捺染材」とは、捺染の対象となる「布地」や「衣服その他の服飾製品」等を意味する。「布地」には、綿、絹、羊毛等の天然繊維やナイロン等の化学繊維あるいはこれらを混ぜた複合繊維の織物、編物、不織布等が含まれ、ロール状に巻かれた長尺のものと、所定の長さにカットされたものの両方が含まれる。
また、「衣服その他の服飾製品」には、縫製後のTシャツ、ハンカチ、スカーフ、タオル、手提げ袋、布製のバッグ、カーテン、シーツ、ベッドカバー等のファニチャーの類のの他、縫製前の状態のパーツとして存在する裁断前後の布地等も含まれる。
また、「生地本体表面」とは、被捺染材のうち織り加工、編み加工等が施され、あるいはこれらの加工を施すことなく繊維を絡み合わせることで被捺染材の基本的外観形状を形作っている生地本体における捺染側の面を意味する。
「毛羽」には、前記生地本体表面に起毛によって増やされた毛羽の他、前記織り加工等によって自然に発生する毛羽が含まれる。
本態様によれば、前記インク除去装置は、被捺染材の生地本体表面の毛羽に接触して当該毛羽に付着しているインクを除くインク除き部材を備えていると共に、該インク除き部材は、前記捺染ヘッドまたは前記キャリッジに対して取り付けられている。従って、前記往復移動するキャリッジの動きを利用して、被捺染材の生地本体表面の毛羽に付着した固化前のインクを、当該毛羽の立毛状態を維持した状態で除去することが可能となる。
更に、捺染ヘッドからインクが吐出されて毛羽に「インクだま」ができた直後に間を置かずにインク除去が実行されるので、効果的なインク除去を実現することができる。
ここで、前記インク除き部材を毛羽に接触する際に、該毛羽を押し潰すような強い圧接力を作用させずに接触させることで、当該毛羽はインク除き部材との接触時に一時的に傾倒しても、直ぐに復元して当初の立毛状態に戻ることができる。その状態でインク定着部によって被捺染材に印捺されたインクを定着することによって、当該毛羽の立毛状態は最終的な捺染物においても維持される。
尚、「毛羽の立毛状態を維持した状態で除去する」とは、立毛状態の毛羽を押し潰す作用を及ぼさずに捺染する意味で使われており、捺染工程で自重等によって毛羽が自然に傾いて立毛姿勢が崩れる程度は「毛羽の立毛状態を維持した状態」に含まれる。
従って、毛羽の立毛状態を維持したまま当該毛羽に付着したインクを当該インク除き部材で除去する動作を行うことによって、毛羽を有する被捺染材の素材の持つ肌触りや風合を維持したまま、耐擦性低下による色移りの問題の発生を低減することができる。
本発明の第2の態様は、前記第1の態様に係るインクジェット捺染装置において、前記インク除き部材と、被捺染材の生地本体表面との間隔は調整可能に構成されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、被捺染材の毛羽の長さや性状の違い等に対応してインク除き部材の当該毛羽に対する接触作用高さを調整することが可能になる。従って、毛羽の長さ等が異なる種々の被捺染材に対応できるようになり、当該被捺染材の毛羽に付着したインクを除くのに効果的な接触作用高さになるようインク除き部材の取付け位置を調整することが可能になる。
本発明の第3の態様は、前記第1の態様又は第2の態様に係るインクジェット捺染装置において、前記捺染実行部の上流側に、被捺染材の有する毛羽を立毛状態にする立毛処理部を備えていることを特徴とするものである。
本態様によれば、立毛処理部によって被捺染材の有する毛羽を立毛状態にする処理を行って、該毛羽の立毛状態の不揃いが低減された状態で、被捺染材の捺染側の面に向けてインクを吐出することが可能となる。従って、毛羽を有する被捺染材の捺染側の面に対するインク滴の着弾において、前記「不揃い」に基づく影響が小さくなる。すなわち、毛羽及び生地本体表面へのインク滴着弾の均一性を高めることができる。
毛羽の量が少なめの被捺染材においては、吐出されたインクは毛羽にその進行を邪魔されることが少なくなって殆んどのインクは生地本体表面に到達するようになることが期待できる。従って、捺染品質を向上できると共に、毛羽に不着してできるインクだまの数が少なくなり、インク除き部材によるインク除去の負荷も小さくなり、インク除去効果が一段と向上する。
本発明の実施例1に係るインクジェット捺染装置の概略を示す側断面図。 同上、インク除去装置の作動態様を示す、一部拡大図を含む正面からの断面図。 本発明の実施例2に係るインクジェット捺染装置の作動態様を示す正面からの断面図。 本発明の実施例3に係るインクジェット捺染装置の作動態様を示す正面からの断面図。 本発明の実施例4に係るインクジェット捺染装置を示す側断面図。 本発明の適用対象である被捺染材を拡大して示す正面からの断面図。
以下、図1、図2に示す実施例1と、図3に示す実施例2と、図4に示す実施例3と、図5に示す実施例4と、を例にとって、本発明のインクジェット捺染装置1の構造と作動態様について具体的に説明する。
尚、以下の説明では、最初に図1に基づいて本発明のインクジェット捺染装置1の全体構成の概略について説明し、次いで本発明の特徴的構成であるインク除去装置2の構成と作動態様について前述した実施例1から4の4つの実施例を例にとって順番に説明して行く。
図1にインクジェット捺染装置1の全体構成の概略が図示されている。また、図6には、インクだまDを除去している時の被捺染材Tが図示されている。
図示のインクジェット捺染装置1は、ロール状に巻かれた長尺な布地等の被捺染材Tに対応した構成になっており、搬送方向Aの上流位置に繰出しローラー4を備えた繰出し機構部3、搬送方向Aの下流位置に巻取りローラー14を備えた巻取り機構部13が設けられている。
また、前記繰出し機構部3と巻取り機構部13との間には、複数のガイドローラー16が配設された被捺染材Tの搬送経路15が形成されている。当該搬送経路15の上流位置で印捺前の被捺染材Tのしわ取りが図示しないしわ取り機構部によって行われるようになっている。
そして、その下流位置には、前記しわ取りが実行された被捺染材Tを、該被捺染材Tの捺染領域17及び印捺されたインクCの乾燥領域19に向けて搬送する搬送ベルト8を備えた搬送装置7が配設されている。
また、前記被捺染材Tの捺染領域17には、被捺染材Tの捺染側の面に向けて顔料インクCを吐出して所望の捺染を実行する捺染ヘッド10と、被捺染材Tの捺染側の面と反対側の被支持面を支持する支持部21と、を備えた捺染実行部9が設けられている。前記捺染ヘッド10は、被捺染材Tの搬送方向Aと交差する被捺染材Tの幅方向Bに往復移動可能なキャリッジ23に搭載されている。
また、前記印捺されたインクCの乾燥領域19には、被捺染材Tの生地本体25の表面26に付着したインクCを乾燥固化させて定着するインク定着部11を成すアフターヒーター12が配設されている。
また、前記被捺染材Tの捺染領域17または当該捺染領域17近傍の前記乾燥領域19との間の領域には、前記捺染ヘッド10またはキャリッジ23に対して取り付けられる一または複数のインク除去装置2Aが設けられている。
インク除去装置2Aは、前記生地本体表面26の前記毛羽27に接触して当該毛羽27に付着している固化前のインクD(以下、毛羽に付着したインクを「インクだま」と言うこともある)を除くインク除き部材31Aを備えている。
尚、インクだまDは、図2及び図6に示すように、被捺染材Tの生地本体25の表面26に達する前に該表面26から伸びている立毛部27の毛先部等に付着したインクCが「だま」になった部分であり、捺染後の「色移り」の要因になっている。
[実施例1](図1、図2及び図6参照)
本実施例に係るインクジェット捺染装置1Aでは、インク除去装置2Aが前記キャリッジ23における走査方向(本実施例では被捺染材Tの幅方向Bと同じ)側の二側面23L、23Rの両面に取り付けられている。
インク除去装置2Aは、被捺染材Tの生地本体25の表面26の毛羽27に接触して当該毛羽27に付着しているインクだまDを除去するインク除去部材31Aを被捺染材Tの捺染側の面に作用するように設けることによって基本的に構成されている。
また、本実施例では、前記インク除去部材31Aは、ブレード様の平板形状をした弾性材よりなるワイパー55によって構成されており、該ワイパー55の下方には被捺染材Tと前記搬送ベルト8とを挟んで前述した支持部21が位置している。
そして、前記ワイパー55は被捺染材Tの生地本体25の表面26に非接触で、前記毛羽27に接触するように設けられている。
ここで前記「非接触」の語の中には、前記ワイパー55が前記表面26に完全に接触していない物理的な非接触状態と、前記ワイパー55が被捺染材Tの搬送抵抗とならない範囲で僅かに前記表面26に接触している実質的非接触状態と、の両方の状態が含まれている。
尚、これは前記生地本体25には生地の性状から必然的に多少のうねりが存在し、その表面26には微少な凹凸が形成されていることに起因するものである。
更に、本実施例では前記ワイパー55の先端面55aと前記生地本体25の表面26との間に間隔Gを形成し、該ワイパー55が立毛状態の毛羽27に接触するときの接触作用高さHが当該毛羽27に付着しているインクだまDを除去するのに効果的な高さになるように前記間隔Gの値が設定されている。
また、このようなワイパー55の材料としては、硬質、軟質の合成樹脂、合成樹脂発泡体、ゴム、金属、木材等やこれらの複合材料が適用でき、更に、当該ワイパー55の周囲に吸インク性を有するフェルトやその他の布地等を貼設したものであってもよい。
そして、このようにして構成されるインク除去装置2Aによる毛羽27に付着しているインクだまDの除去は、以下のように行われる。
キャリッジ23が図2において右に移動している際は、捺染ヘッド10の移動方向における後方に位置するワイパー55Lによって、インクだま発生直後に毛羽27からインクだまDが除去される。ワイパー55Lの先端は、毛羽27との接触によって、図示のように後方に撓むようになっており、この撓んだ状態でインク除去が行われる。
一方、キャリッジ23が図2において左に移動している際は、捺染ヘッド10の移動方向における後方に位置するワイパー55Rによって、インクだま発生直後に毛羽27から除去される。ワイパー55Rの先端の撓み方向は図2とは逆方向になる。
キャリッジ23の左右の移動方向のいずれにおいても、移動方向の前側に位置するワイパーは、インクだまDが付着していない毛羽27に対して接触することになるので、印捺前に毛羽27の立毛状態を良好にする効果が期待できる。
以上説明したように、被捺染材Tの幅方向Bにおけるすべての捺染範囲Sが前記左右のワイパー55R、55Lのインク除去作用によって、顔料インクCが吐出しているキャリッジ23の往復移動時にインクだまDの除去が実行されるので、効果的なインクだまの除去が達成される。
また、ワイパー55の先端面55aを前記表面26に非接触状態にしてインクだまDを除去するようにしたので、毛羽27を押し潰すような強い圧接力を該毛羽27に作用させることなく、「色移り」の生じない画像を被捺染材Tの素材の持つ肌触りや風合を損なわせることなく捺染することが可能になる。
[実施例2](図3参照)
実施例2に係るインクジェット捺染装置1Cは、インク除去部材31Cの形状が前記実施例1に係るインク除去部材31Aの形状と異っており、インク除去装置2Cにクリーニング機構56が設けられている点で前記実施例1に係るインク除去装置2Aと相違している。また、その他の構成については、前記実施例1に係るインクジェット捺染装置1Aと同様である。
従って、ここでは前記実施例1と相違するインク除去部材31Cの形状、クリーニング機構56の構成と作動態様とを中心にして説明する。
即ち、実施例2に係るインクジェット捺染装置1Cでは、インク除去部材31Cは、キャリッジ23の左右の両側面23L,23Rに設けられている。そして、各インク除去部材31Cは、先端部57を外方にフック状に湾曲させてインク溜め部57aが設けられている。該インク溜め部57aの直上に貫通孔59L,59Rが設けられている。
これらの各インク除去部材31Cによるインク除去動作によって毛羽から移ってきたインクだまDは、前記貫通孔59L,59Rを通って前記インク溜め部57aに溜って捕捉されるように構成されている。
また、キャリッジ23のホームポジション61とリターンポジション63には、前記インク溜め部57aに溜ったインクCを吸引するための吸引手段65を備えたクリーニング機構56が設けられている。
そして、このような構成のインクジェット捺染装置1Cを採用した場合にも前記実施例1と同様の作用、効果が発揮される。更に、クリーニング機構56L、56Rを設けたことで、左右のインク除去部材31C,31Cのそれぞれのインク溜め部57aに溜ったインクCは、キャリッジ23がホームポジション61あるいはリターンポジション63に移動した際にその都度、吸引されて取り除かれる。従って、インク除去部材31C,31Cのメンテナンスが容易になる。
[実施例3](図4参照)
実施例3に係るインクジェット捺染装置1Dは、インク除去部材31Dの取付け構造が前記実施例1に係るインクジェット捺染装置1Aと相違しており、調整機構71が追加されている点で前記実施例1と異なっている。また、その他の構成については、前記実施例1に係るインクジェット捺染装置1Aと同様である。
従って、ここでは前記実施例1と相違するインク除去部材31Dの取付け構造と追加した調整機構71の構成を中心にして説明する。
即ち、実施例3に係るインクジェット捺染装置1Dでは、実施例1のインク除去部材31Aと同様のブレード様の形状を有するワイパー55が回動軸45を中心に回動可能な状態でキャリッジ23に対して取り付けられている。尚、本実施例のワイパー55は、先端面55a側が捺染ヘッド10側に湾曲している。この湾曲によって毛羽27からインクだまDを掬い取ることができるようになっている。そして、一例として捩りコイルバネによって構成される付勢部材47によって常にワイパー55の自由端が上方に位置するように付勢されている。
また、前記キャリッジ23には、前記ワイパー55の回動角度を調整するための調整ネジ73と、該調整ネジ73を螺合可能な状態で保持する保持ブラケット75と、を備える調整機構71が設けられている。
前記調整機構71は、前記ワイパー55の先端面55aと被捺染材Tの生地本体25における表面26との間の間隔Gを調整可能に構成するための機構である。
そして、本実施例では、調整ネジ73を適宜の方向に回すことによって調整ネジ73における先端部73aの突出量を変えて、該先端部73aに当接するワイパー55の回動角度を調整することによって前記間隔Gの調整を可能にしている。
そして、このような構成のインクジェット捺染装置1Dを採用した場合にも前記実施例1と同様の作用、効果が発揮される。更に、調整機構71を設けたことによって毛羽27の長さや性状の異なる種々の被捺染材Tに対応して常に効果的な接触作用高さHになるように、前記間隔Gを調整することが可能となる。
[実施例4](図5参照)
実施例4に係るインクジェット捺染装置1Eでは、インク除去部材31Eが前記実施例1のインク除去部材31Aと同様、ブレード様の形状を有するワイパー55によって構成されている。
そして、被捺染材Tの捺染領域17の搬送方向Aにおける上流位置に立毛処理領域78を設け、該立毛処理領域78に立毛処理部79を配置した点において前記実施例1と構成を異にしている。
即ち、本実施例ではインク除去装置2Dの構成部材として前記立毛処理部材79が追加されている。該立毛処理部79は、搬送ベルト8上に供給された被捺染材Tの毛羽27が倒れていたり、他の毛羽27等と絡んでいるような場合に捺染に先立って予め生地本体25の表面26の毛羽27を立毛状態に整える立毛処理を施す部材である。
具体的には図示のような回転ブラシ様の立毛処理部79が一例として採用可能である。
そして、このような構成のインク除去装置2Dを採用した場合にも前記実施例1と同様の作用、効果が発揮される。
更に、本実施例の場合には、立毛処理部79によって被捺染材Tの有する毛羽27を立毛状態にする処理を行って、該毛羽27の立毛状態の不揃いが低減された状態で、被捺染材Tの捺染側の面に向けてインクを吐出することが可能となる。従って、毛羽27を有する被捺染材Tの捺染側の面に対するインク滴の着弾において、前記「不揃い」に基づく影響が小さくなる。すなわち、毛羽27及び生地本体表面26へのインク滴着弾の均一性を高めることができる。
毛羽27の量が少ない被捺染材Tにおいては、吐出されたインクは毛羽27にその進行を邪魔されることが少なくなって殆んどのインクは生地本体表面26に到達するようになることが期待できる。従って、捺染品質を向上できると共に、毛羽27に付着してできるインクだめDの数が少なくなり、インク除き部材31Hによるインク除去の負荷も小さくなり、インク除去効果が一段と向上する。
[他の実施例]
本発明に係るインクジェット捺染装置1は、以上述べたような構成を基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。
例えば、インク除去部材31の構造は、前記各実施例において採用したワイパー55やかき取り片59に限らず種々の構造が採用でき、これらのワイパー55やかき取り片59を複数備えたものや回転ブラシ様の構造等も採用可能である。
また、インク除去装置2の設置対象は、捺染ヘッド10でもキャリッジ23でもよく、インク除去装置2を複数組設ける場合には、構造や取付け位置を異ならせた複数のインク除去装置2を捺染ヘッド10とキャリッジ23の両方に設置することも可能である。
また、実施例2で述べたクリーニング機構56の構成も種々の構成が採用でき、ワイパー55に設けた吸引孔を利用してインクだまDを吸引するような構成を採用することも可能である。
更に、実施例3で述べた調整機構71の構成も種々の構成が採用でき、カム機構やラックピニオン機構等を利用した自動的に調整できる機構を採用することも可能である。
1 インクジェット捺染装置、2 インク除去装置、3 繰出し機構部、
4 繰出しローラー、7 搬送装置、8 搬送ベルト、9 捺染実行部、
10 捺染ヘッド、10E 端面、11 インク定着部、12 アフターヒーター、
13 巻取り機構部、14 巻取りローラー、15 搬送経路、
16 ガイドローラー、17 捺染領域、19 乾燥領域、21 支持部、
23 キャリッジ、23L 側面(左)、23R 側面(右)、25 生地本体、
26 表面、27 毛羽、31 インク除去部材、45 回動軸、47 付勢部材、
53 支持部、55 ワイパー、55a 先端面、56 クリーニング機構、
57 先端部、57a インク溜め部、59L,59R 貫通孔、
61 ホームポジション、63 リターンポジション、65 吸引手段、
71 調整機構、73 調整ネジ、73a 先端部、75 保持ブラケット、
78 立毛処理領域、79 立毛処理部、 T 被捺染材、A 搬送方向、
B 幅方向、C (顔料)インク、D インクだま、H 接触作用高さ、
S 捺染範囲、G 間隔

Claims (3)

  1. 搬送される被捺染材の捺染側の面に向けてインクを吐出して所望の捺染を実行する捺染ヘッドと、該捺染ヘッドを搭載し前記搬送方向と交差する方向に往復移動するキャリッジと、を備えた捺染実行部と、
    前記捺染実行部の前記搬送方向における下流側に設けられ、前記被捺染材に印捺されたインクを固化させて定着するインク定着部と、
    前記捺染実行部において生地本体表面に毛羽を有する被捺染材に対して顔料インクで印捺した場合に前記毛羽に付着する固化前のインクを除去するインク除去装置と、を備え、
    前記インク除去装置は、前記生地本体表面の前記毛羽に接触して当該毛羽に付着しているインクを除くインク除き部材を備え、
    前記インク除き部材は、前記捺染ヘッドまたは前記キャリッジに対して取り付けられていることを特徴とするインクジェット捺染装置。
  2. 請求項1に記載されたインクジェット捺染装置において、
    前記インク除き部材と、被捺染材の生地本体表面との間隔は調整可能に構成されていることを特徴とするインクジェット捺染装置。
  3. 請求項1または2に記載されたインクジェット捺染装置において、
    前記捺染実行部の上流側に、被捺染材の有する毛羽を立毛状態にする立毛処理部を備えていることを特徴とするインクジェット捺染装置。
JP2010262187A 2010-11-24 2010-11-25 インクジェット捺染装置 Expired - Fee Related JP5630238B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010262187A JP5630238B2 (ja) 2010-11-25 2010-11-25 インクジェット捺染装置
CN201110365482.7A CN102529350B (zh) 2010-11-24 2011-11-17 喷墨印染装置及通过喷墨印染而实现的印染物的制造方法
US13/301,064 US8708440B2 (en) 2010-11-24 2011-11-21 Ink jet printing apparatus and method of manufacturing printed goods using ink jet printing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010262187A JP5630238B2 (ja) 2010-11-25 2010-11-25 インクジェット捺染装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012112070A JP2012112070A (ja) 2012-06-14
JP5630238B2 true JP5630238B2 (ja) 2014-11-26

Family

ID=46496582

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010262187A Expired - Fee Related JP5630238B2 (ja) 2010-11-24 2010-11-25 インクジェット捺染装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5630238B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5630606B2 (ja) * 2010-11-24 2014-11-26 セイコーエプソン株式会社 インクジェット捺染装置及びインクジェット捺染による捺染物の製造方法
JP5630608B2 (ja) * 2010-11-26 2014-11-26 セイコーエプソン株式会社 インクジェット捺染装置及びインクジェット捺染による捺染物の製造方法
JP5630607B2 (ja) * 2010-11-26 2014-11-26 セイコーエプソン株式会社 インクジェット捺染装置及びインクジェット捺染による捺染物の製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001262459A (ja) * 2000-03-15 2001-09-26 Konica Corp インクジェット布帛捺染装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012112070A (ja) 2012-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5857486B2 (ja) インクジェット捺染装置
US6511152B2 (en) Inkjet printer with cleaning means
US8833886B2 (en) Pretreatment method for printing material, pretreatment device, ink jet textile printing apparatus and ink jet textile printing method
JP5630606B2 (ja) インクジェット捺染装置及びインクジェット捺染による捺染物の製造方法
US8708440B2 (en) Ink jet printing apparatus and method of manufacturing printed goods using ink jet printing apparatus
JP5630238B2 (ja) インクジェット捺染装置
JPH08156353A (ja) プリント装置
JP5630607B2 (ja) インクジェット捺染装置及びインクジェット捺染による捺染物の製造方法
JP2011067985A (ja) 液体吐出ヘッド清掃装置およびインクジェット記録装置、液体吐出ヘッド清掃方法
JP5630608B2 (ja) インクジェット捺染装置及びインクジェット捺染による捺染物の製造方法
CN218430588U (zh) 一种双面同步打印机
EP0672526B1 (en) Paper surface cleaning device
US20200223229A1 (en) Liquid ejecting device and liquid ejecting method
JP7375444B2 (ja) 液体吐出装置
US20190283473A1 (en) Liquid ejecting apparatus and adjustment part
US11745518B2 (en) Printing apparatus
CN210062437U (zh) 传送装置以及印刷装置
JP2000326481A (ja) 凹版印刷機のワイピング装置
JP3221394U (ja) インクジェット用の印刷装置
KR100847113B1 (ko) 에어 샌드볼 분사를 이용한 원단 무늬 생성 장치
JPH07329285A (ja) インキの拭き取り装置
EP3686137A1 (en) Transport device, printing apparatus, and method for adjusting feeding unit
JP2009527723A (ja) 画像形成用機械のための乾燥システム
JP2003103788A (ja) 描画装置
JP6091134B2 (ja) 不織布を製造する方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131010

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140909

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140922

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5630238

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees