JP5629193B2 - 白金族金属の回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、触媒含有ウォッシュコートから白金族金属を回収する白金族金属の回収方法に関する。
近年、大半のガソリン車が、三元触媒コンバータを使用した排ガス浄化システムを搭載している。この三元触媒コンバータは、一酸化炭素(CO)、チッソ酸化物(NOX)、未燃焼の炭化水素を、二酸化炭素、チッソ、水に変換して、ガソリンエンジンからの排ガスを浄化する。
触媒コンバータは、モノリス(ハニカム)構造をしている。モノリスはコンバータの基本構造体であると同時に、触媒コーティングの基材としての機能を有する。触媒コーティングは、以下のように行う。まず、ウォッシュコート(触媒担体保持材)の薄膜でモノリスの表面を被覆する。ウォッシュコート上に、触媒(主に、白金、パラジウム、ロジウムなどの白金族金属)を被覆する。
触媒能を大きくするためには、反応が起きる表面の面積を大きくする必要がある。これは、モノリス構造と多孔質のウォッシュコートにより得られる。ウォッシュコートの材質としては、アルミナ、チタニア、ジルコニア、シリカ−アルミナなど、一般に、高表面積を有する触媒担体として用いられる無機酸化物が用いられている。特に、活性アルミナが多く使われている。活性アルミナは、ランタンやセリウム等の希土類元素やバリウム等のアルカリ土類元素を含んでいる場合も多い。
従来、触媒コンバータは、使用後には、廃棄されていた。ウォッシュコート上に被覆された触媒は、高濃度の白金族金属を含む。したがって、これらを回収して、再利用することが望まれる。
本発明者らは、鉄還元菌を用いて、プリント基板などから白金族金属を回収することを試みている(例えば、非特許文献1参照)。この文献に記載の方法では、プリント基板などから、王水を用いて白金族金属を含む金属を浸出し、この浸出液から鉄還元菌を用いて白金族金属を回収する。しかし、触媒含有ウォッシュコートには、上記したように、ウェットコート層にアルミニウムや他の金属を含む。このため、単に、王水を用いて触媒含有ウォッシュコートを浸出処理すると、浸出液がゲル化してしまい、後の処理ができない。したがって、新たな処理工程を検討する必要がある。
なお、本明細書中で、「触媒含有ウォッシュコート」とは、三元触媒コンバータのモノリス表面から剥離した、廃触媒を含むウォッシュコートを意味する。
小西 康裕、「微生物機能を活用するレアメタル回収への挑戦」、化学工学、第74巻、
すなわち、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的は、簡易な処理により、触媒含有ウォッシュコートから、効率的に白金族金属を回収する方法を提供することにある。
本発明者らは、触媒含有ウォッシュコートの前処理方法を検討し、触媒含有ウォッシュコートを無機酸で浸出し、無機酸可溶元素を溶出させた後、浸出残渣を王水で浸出した浸出液を用いて、鉄還元菌で処理することにより、白金族金属を効率よく回収できることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は以下のとおりである。
本発明の白金族金属の回収方法は、触媒含有ウォッシュコートを無機酸で浸出し、浸出残渣を得る工程と、前記浸出残渣を王水で浸出し、浸出液を得る工程と、前記浸出液を、鉄還元細菌を用いて処理する工程とを含む。
本発明の白金族金属の回収方法は、前記王水を用いた浸出後に、浸出液を中和する中和工程を含み、白金を回収する。
また、本発明の白金族金属の回収方法で用いる鉄還元細菌は、シワネラ アルゲであると好ましい。
本発明の方法では、触媒含有ウォッシュコートをまず無機酸で浸出させて、無機酸可溶成分を浸出させる。これにより、王水で直接浸出した場合に、浸出液のゲル化の原因となる元素を取り除くことができる。また、無機酸で浸出した場合、白金族金属は、塩酸などの無機酸にほとんど溶けない。一方、白金族金属は、王水には浸出される。このため、無機酸で先に処理することにより、王水で浸出した際に、高選択的に白金族金属を浸出させることができる。これを、鉄還元細菌を用いて処理すると、効率よく白金族金属を回収することができる。
また、王水浸出液を中和すると、白金のみが浸出液中に残る。したがって、この液を用いると、白金を単独で回収することができる。
図1は、ICP分析による上記各浸出液における元素の濃度を示すグラフである。 図2は、ICP分析による上記各浸出液における元素の浸出率を示すグラフである。 図3は、ICP分析による上記各培養液における白金の濃度(図3(a))と白金の残存率(図3(b))を示すグラフである。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の白金族金属の回収方法によれば、白金族金属を、以下の工程により回収することができる。
[鉄還元細菌]
本発明で用いる鉄還元細菌は、電子供与体から電子の供給を受けて、鉄を還元する細菌である。このような鉄還元菌としては、例えば、ゲオバクター属(代表種:Geobacter metallireducens:ゲオバクター メタリレデューセンス、ATCC(American Type Culture Collection)53774株)、デスルフォモナス属(代表種:Desulfuromonas palmitatis:デスルフォモナス パルミタティス:ATCC51701株)、デスルフォムサ属(代表種:Desulfuromusa kysingii:デスルフォムサ キシンリDSM(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen)7343株)、ペロバクター属(代表種:Pelobacter venetianus:ペロバクター ベネティアヌス:ATCC2394株)、シワネラ属(Shewanella algae:シワネラ アルゲ、(以下、「S. algae」という):ATCC51181株、Shewanella oneidensis:シワネラ オネイデンシス:(以下、「S.oneidensis」という)ATCC700550株)、フェリモナス属(Ferrimonas balearica:フェリモナス バレアリカ:DSM9799株)、エアロモナス属(Aeromonas hydrophila:エアロモナス ヒドロフィラ:ATCC15467株)、スルフロスピリルム属(代表種:Sulfurospirillum barnesii:スルフロスピリルム バーネシイ:ATCC700032株)、ウォリネラ属(代表種:ウォリネラ スシノゲネス:Wolinella succinogenes:ATCC29543株)、デスルフォビブリオ属(代表種:Desulfovibrio desulfuricans:デスルフォビブリオ デスルフリカンス:ATCC29577株)、ゲオトリクス属(代表種:Geothrix fermentans:ゲオトリクス フェルメンタンス:ATCC700665株)、デフェリバクター属(代表種:Deferribacter thermophilus:デフェリバクター テルモフィルス:DSM14813株)、ゲオビブリオ属(代表種:Geovibrio ferrireducens:ゲオビブリオ フェリレデューセンス:ATCC51996株)、ピロバクルム属(代表種:Pyrobaculum islandicum:テルモプロテウス アイランディカム:DSM4184株)、テルモトガ属(代表種:Thermotoga maritima:テルモトガ マリティマ:DSM3109株)、アルカエグロブス属(代表種:Archaeoglobus fulgidus:アルカエグロブス フルギダス:ATCC49558株)、ピロコックス属(代表種:Pyrococcus furiosus:ピロコックス フリオサス:ATCC43587株)、ピロディクティウム属(代表種:Pyrodictium abyssi:ピロディクティウム アビーシイ:DSM6158株)などが例示できる。これらの鉄還元細菌は、嫌気性細菌である。
本発明で用いる鉄還元細菌は、当該細菌に適した培地を用いて、増殖・維持を行えばよい。例えばS. algaeは、例えば、pHが7.0で、電子供与体として乳酸ナトリウム(32mol/m)が、電子受容体としてFe(III)イオン(56mol/m)が含まれている、クエン酸第二鉄培地(ATCC No.1931)を用いて、嫌気性雰囲気下で回分培養して増殖させ、維持する。鉄イオンの塩は、この例では、クエン酸塩であるが、使用する培地、使用する鉄還元細菌の種類により、適宜選択すればよい。また、S.algaeは、TSB(トリプトソイブロス)液体培地(pH 7.2)を用いて,好気培養することもできる。
本発明で用いる鉄還元細菌のうち、特に好ましい鉄還元菌は、S. algaeである。
[触媒含有ウォッシュコート]
本発明で処理対象は、触媒含有ウォッシュコートである。
触媒含有ウォッシュコートは、使用済みの3元触媒コンバータから回収される。廃触媒を含むウォッシュコート層を3元触媒コンバータから、掻き取るなどして剥離したものである。従って、触媒やウォッシュコート材以外に、鉄などのモノリスを構成する成分も含まれる。触媒含有ウォッシュコートは、浸出処理にあたり、必要に応じて粉砕などを行ってもよい。粉砕方法は特に制限されず、公知の方法を用いて粉砕すればよい。粉砕方法としては、例えばローラー式粉砕機(フレットミル)、振動ミル、ボールミル、ポットミル、乳鉢、自動乳鉢などを用いる方法が挙げられる。
[白金族金属の回収]
(無機酸による浸出)
上記触媒含有ウォッシュコートは、まず、無機酸により浸出し、浸出残渣を得る。使用できる無機酸としては、塩酸、硝酸、硫酸などが挙げられる。好ましい無機酸は、塩酸である。使用する無機酸の濃度は、触媒含有ウォッシュコートの処理量から適宜決定すればよく、例えば1〜5mol/Lである。
触媒含有ウォッシュコートと無機酸とは、例えば、固液混合比で100〜300kg/mで混合すればよい。また、混合は、加温して行ってもよいが、常温で行うのが好ましい。
触媒含有ウォッシュコートと無機酸とを混合し、触媒含有ウォッシュコートの無機酸可溶分を浸出する。浸出残渣を公知の方法により分離する。無機酸による浸出処理で、アルミニウム、鉄、ニッケルなどの直接王水処理をした場合に妨害する金属類の多くを除去することができる。
(王水による浸出)
次に得られた前記浸出残渣を、王水を用いて浸出する。王水は、濃塩酸と濃硝酸とを3:1の体積比で混合してできる液体である。王水の濃度は、浸出残渣の処理量から適宜決定すればよく、例えば1〜5mol/Lである。また、浸出残渣と王水の固液混合比は、浸出残渣から、白金をはじめとする白金族金属が十分に溶出する量であれば、特に制限はなく、10kg/m以上であればよい。処理効率という点からみると、400kg/m以上であると好ましい。また、混合は、加温して行ってもよいが、常温で行うのが好ましい。
王水による浸出処理により、触媒含有ウォッシュコートに含まれるほとんどの白金と、パラジウム、ロジウムなどの白金族金属の多くを王水中に浸出させることができる。この王水浸出液は、直接鉄還元細菌を用いて処理してもよく、また中和処理をしてから鉄還元細菌を用いて処理してもよい。
(中和処理)
上記王水による浸出液は、中和処理をしてもよい。中和処理をすると、白金以外の金属が中和屑として除去される。したがって、中和屑を除去した浸出液を、鉄還元細菌を用いて処理すると、純度の高い白金を回収することができる。
(鉄還元細菌による処理)
本発明の白金族金属の回収方法で用いる鉄還元菌の数は、特には制限されない。一般的に細胞数が少ないほど、処理時間が長くなる。鉄還元菌の数としては、例えば1.0×1014cells/m〜1.0×1016cells/m、好ましくは1.0×1015cells/m〜8.0×1016cells/m程度であればよい。
本発明の白金族金属の回収方法では、上記王水による浸出処理で得られた浸出液を用いる。鉄還元細菌の懸濁液の調製は、まず指数増殖末期に達した鉄還元細菌培養液を、窒素ガスにより嫌気状態にしたグローブボックス内で採取し、遠心分離機で集菌する。集菌した菌液を、水(蒸留水、イオン交換水、純水などを含む)を用いて所定の濃度に調整する。
王水浸出液と鉄還元細菌の懸濁液を嫌気性雰囲気、常温で混合し、スターラーによる攪拌またはガスによりバブリングを行うことで白金族の回収を行う。
王水浸出液と鉄還元細菌の懸濁液中に、例えば、炭素数1〜7の有機物[カルボン酸塩(脂式カルボン酸塩(脂肪酸塩):蟻酸塩、酢酸塩など、芳香族カルボン酸塩:安息香酸塩など、オキソカルボン酸塩:ピルビン酸塩など、その他のカルボン酸塩:乳酸塩など)、アルコール(エタノールなど)、不飽和芳香族(トルエンフェノールなど)]、または水素ガス(分子状水素)などの電子供与体を添加してもよい。用いる電子供与体は、使用する鉄還元細菌の種類により異なり、適宜最適なものを選択すればよい。例えば、S.
algaeでは、有機酸塩を電子供与体とすることができる。
王水浸出液と鉄還元細菌の懸濁液との混合比は、体積比で1〜5/15程度であればよい。王水抽出物と鉄還元細菌の懸濁液との混合液のpHは、王水浸出液の添加量や添加する電子供与体により異なるが、例えば、6.0〜9.5程度であるとよい。
本発明の白金族金属の回収方法では、処理時間は特に制限はされない。処理効率を考えると、白金族金属の濃度と使用する鉄還元菌の数を調整して、白金族金属の回収率が高くなるように調整すればよい。
鉄還元菌に回収された白金族金属は、例えば焼成等により有機物を除去することで、回収できる。
本発明の白金族金属の回収方法を用いれば、極めて簡易な操作で、短時間に高い効率で、白金族金属を回収することができる。したがって、従来法よりも簡便な方法で、低コストで、三元触媒コンバータから、白金族金属を回収し、有効に再利用することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
鉄還元細菌の懸濁液の調製は、まず指数増殖末期に達した鉄還元細菌培養液を、窒素ガスにより嫌気状態にしたグローブボックス内で採取し、遠心分離機で集菌した。次に、集菌した菌液をイオン交換水で再懸濁し所定の濃度に調整した。
(実施例1)
触媒含有ウォッシュコート10gを塩酸で浸出した。塩酸は、2mol/Lのものを用いた。浸出は,固液混合比200kg/mで、浸出温度25℃で24時間浸出した。塩酸浸出後の浸出残渣は、8.72gであった。
次に、上記浸出残渣0.2、1.0、2.0、4.0gをそれぞれ王水で浸出した。王水は、2mol/Lのものを用いた。浸出は,固液混合比10、100、200、400kg/mで、浸出温度25℃で4時間浸出した。王水浸出後の浸出残渣は、それぞれ0.186、0.953、1.848、3.799gであった。
上記塩酸浸出液とそれぞれの王水浸出液中に含まれる、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、セリウム(Ce)、ランタン(La)、ネオジム(Nd)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)を、誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma(ICP))分析を行った。結果を、図1、図2に示す。
図1は、ICP分析による上記各浸出液における元素の濃度を示すグラフである。図1において、横軸は、それぞれの王水浸出液(たとえば、王10は、王水浸出液で固液混合比10kg/mを意味する)、塩酸浸出液(塩200)を示し、縦軸はそれぞれの液に含まれる元素濃度(mg/L)を意味する。図2は、ICP分析による上記各浸出液における元素の浸出率を示すグラフである。図2において、横軸は、それぞれの王水浸出液(たとえば、王10は、王水浸出液で固液混合比10kg/mを意味する)、塩酸浸出液(塩200)を示し、縦軸はそれぞれの液に含まれる元素浸出率(%)を意味する。元素浸出率は、原料とした元の触媒含有ウォッシュコートに含まれる元素量から求めた。図1、図2から、触媒含有ウォッシュコートに含まれる元素のうち、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、セリウム(Ce)、ランタン(La)、ネオジム(Nd)の多くが塩酸に浸出することがわかる。また、白金族金属のうち、白金(Pt)、ロジウム(Rh)は、塩酸では浸出されずに、王水に浸出されることがわかる。また、その浸出率も、白金ではほぼ100%、ロジウムでも80%近く、きわめて良好であった。
以下の実施例において、白金族金属の回収処理は以下のように行った。まず、バルブ付きねじ口瓶を培養器として用いた。培養温度は、303Kであった。
シワネラ アルゲの細胞濃度:7.9×1015cell/m、王水浸出液(王水浸出液で固液混合比400kg/m)をそれぞれ1、2.5、5mLを加え、培養液全体で、15mLとしたものを用いた。培養には、電子供与体としてギ酸ナトリウムを加え、その濃度を50mol/mとしたものと、電子供与体を加えないものを用いた。対照実験として王水浸出液と電子供与体を添加し、シワネラ アルゲを加えなかったものを用いた。それぞれの培養液の初期pHは、表1のようになった。
Figure 0005629193
上記各溶液をそれぞれ2時間培養し、培養後の液中の白金濃度と白金含有率とを測定した。結果を図3に示す。図3は、ICP分析による上記各培養液における白金の濃度(図3(a))と白金の残存率(図3(b))を示すグラフである。図3において、横軸は、王水浸出液の添加量とギ酸ナトリウムの添加の有無、対照群(無菌)を示し、縦軸は、白金濃度(mg/L)(図3(a))白金含有率(%)(図3(b))を意味する。これらの図において、白金濃度、白金含有率の低いものほど、白金がシワネラ アルゲに多く回収されることを意味する。図3から、王水浸出液を5mL添加したものでは、白金が30%回収されていることがわかる。
(実施例2)
上記王水浸出液(王水浸出液で固液混合比400kg/m)に、水酸化ナトリウムを加え、pH5.6とした。液中には中和滓が生じた。この中和滓を除去した液をICP分析したところ、液中には、白金以外の元素がほとんど含まれていなかった。




Claims (3)

  1. 触媒含有ウォッシュコートを無機酸で浸出し、浸出残渣を得る工程と、
    前記浸出残渣を王水で浸出し、浸出液を得る工程と、
    前記浸出液を、鉄還元細菌を用いて処理する工程とを
    含む、白金族金属の回収方法。
  2. 前記王水を用いた浸出後に、浸出液を中和する中和工程を含み、
    白金を回収する、請求項1に記載の白金族金属の回収方法。
  3. 前記鉄還元細菌は、シワネラ アルゲである、請求項1または2に記載の白金族金属の回収方法。
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